…というよりも、面接?! · 2010. 3. 16. · 影絵...
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影絵
影絵劇、手影絵、影あそび…。子どもと関わる活動の中で、影絵には使えるネタが実はたくさんあります。そ
んな影絵分科会の様子をご紹介します。初心者向けの内容もありますので、「あ、コレ使える!」と思ったあなた
は、気軽にレッツトライ!
■メンバー紹介
はちみつ(筑波・1年) ― 人形劇が専門。影絵も扱う。ある目的のために影絵に参加。
りょう (中央・2年) ― 初心者。とにかく初心者。まぁまぁやる気はあるらしい。
ざわりん(都留文科・3年)― 児文研 影絵班所属。まいのんの後輩。99の芸を持つ男。
いぶきち(東京家政・3年)― 影絵初心者。人形劇が専門。人形劇の間に使えるものを模索中。
こゆき (東京家政・4年)― 影絵初心者。人形劇が専門。初めてのことをやってみたい。
まいのん(こどがく・社会人1年)― 元都留児文研 影絵班。かったの後輩。1000の芸を持つ女。
■影絵セットの組み立て
都留文科大学児童文化研究部から借りたOHP・シーツなどを組み立てました。その際に、光源はOHPでは
なく、スポットライトや太陽を使っても影絵はできるということをまいのんが説明していました。
まずは自己紹介。
…というよりも、面接?!
●かんたんケコミの作り方●
今回使用した都留文科大学のセット(ケコミ)は、約180cm×200cmに組み立てたプラスチックの
枠(ホームセンターで売っているポール)にシーツをかけたもの。この他に、木の枠に画鋲等でシーツを張っ
ていくものもあります。
影を映すという原理は変わらないので、物干し竿でシーツ(白い布)をたらしたものや、ダンボールをくり
抜き、中にトレーシングペーパー等薄い紙を貼ったものでも代用できます。
光源は人形劇等で使うスポットライトで充分対応可能です。
■手影絵の体験
学んだ手影絵は、「うさぎ」「りす」「キリン」。ほかに、「鳥」「ふくろう」「かに」などをまいのんとざわりんが
披露しました。そのときにテクニックとして、「指先をきちんと伸ばす」「肘をしめる」などすると、はっきりと
影が見えてよいそうですよ。
●手影絵の作り方●
○うさぎ(写真右)
①両手で、きつね(中指と薬指を親指に付け、人差し指と小指は立てる)を作る。
②手首をクロスさせ、両手のきつねを背中合わせにする。(利き手を自分側に)
③小指同士をしっかり絡める。
④利き手の親指で、もう一方の手の人差し指を引き寄せる。
⑤利き手の人差し指を曲げて顔、中指と薬指で耳をつくる。
⑥もう一方の手の親指が足、中指と薬指が手になる。
⑦影を見ながら角度を調整し、できあがり!
○キリン(写真左・左上)
①利き手の、親指以外の指を曲げる。
②もう一方の手の中指と薬指を曲げ、それ以外の指は伸ばす。これが角になる。
③利き手(顔)の上にもう一方の手(角)を被せる。
④腕(首)が1つになるよう組み合わせ、できあがり!
○りす(写真左・左下)
①利き手の中指で人差し指を反らせる。(顔)
②利き手の親指を、他の指の付け根の辺りに立てる。(耳)
③利き手の薬指、小指を少し曲げる。(手足)
④もう一方の手指を、少し曲げる。しっぽになるので、ふんわりと。
⑤手首をクロスさせ、頭としっぽがバランスよくつくようにする。
⑥角度を調整し、できあがり!
☆今回紹介したものは、やや難易度が高いです。インターネットで「手影絵」で検索すれば、結構な種類のも
のが見つけられますよ。
■物あてクイズ
まいのんが準備した「ファブリーズ」や「やかん」などを使って、ざわりんと2人で司会となり、他の参加者
は子ども役となって、都留式の物あてクイズをおこないました。その後、実際に物を映してみましたが、意外と
難しいようで…。
他にも、ペットボトルを光源部分に置くことで独特な模様が映し出されることを知ったり、輪ゴムを置いてみ
たりするなど、いろんなものを映しましたよ。
●もののあてっこ(物あてクイズ)●
身近なものでも、シルエットだけでは何だかわからないものも多い。クイズ形式にすると、幼児から小学校
高学年まで、幅広い年齢層の子どもが楽しむことができます。
<やかんを例に>
①やかんの口を持ち、底の影を見せる。(円またはラケットのように見える)
②手のひらにやかんを乗せ、スクリーンに対してやかんの口を垂直にする。(まんじゅうかた棒が出ているよ
うに見える)
③やかんの取っ手を持ち、横から見せる。(やっとやかんの形になる)
☆上手くポイントを見せるには練習が必要ですが、けん玉やじょうろも面白いですよ。
次は、何を映してみようかな~?
かきおさんの「ペンギン」…?
■背景画を映してみる
セロファンやステンドグラスをOHPで投影し、青なら空、淡い赤なら夕日、緑なら森や山といった背景を人
形劇などでも使用できることができます。セロファンは他の色を重ねることで、原色の鮮やかさを淡くしたり、
異なる色が出てきたりもできます。
はちみつが、人形劇の上映の際に背景の黒点が段々と拡大していくような手法を知りたいらしく、みんなでそ
の方法について考えました。実験を重ねるうちに、紙皿やコップに割り箸をつけ、OHPの光源部分と反射鏡の
間で上下することで表現できるかもしれないと気づきました。
●光源がOHPである場合●
光源部分にステンドグラス状のものを乗せると、スクリーンに映すことができるため、劇の背景として使用
できます。カラーセロファン、透明折り紙(100円ショップでも扱っている)を使用すると発色がよく、も
の珍しいため、子どもの反応も良いそうですよ。
色がきれいに映りました
草の中を歩いていたら…
まさかの展開…!(汗)
ちょっと大人の
影絵劇
■体を使った影絵
「パンダ」のように何人かが協力して出来上がるものに挑戦しました。影絵独特の遠近感を利用して、体の大
きさを表現するような方法にも挑戦しました。
やべぇ、腕が限界…
キャー、食べられちゃう~
●体を使った影絵●
○パンダ
4人1組で行う。完成度を高めるなら、チェック役としてもう1人参加できると良い。
① 1人目:両手で丸を作るようにして、親指をクロスさせる。(鼻)
② 2人目:1人目のすぐ後ろにつく。両手の指同士を合わせ、ひし形を作る。(口)
③ 3人目:2人目のすぐ後ろにつく。片手ずつで丸を作り、人差し指は曲げる。(目)
④ 4人目:3人目のすぐ後ろにつく。両手の親指同士をつけ、他の指は第2関節で曲げる。
腕を大きく伸ばす。(輪郭と耳)
⑤ 形を整え、完成!
○遠近法をつかったあそび(写真右)
光源に近いほど大きく映り、スクリーンに近いほどくっきりと小さく映る。写真は光源のすぐそばで1人が
口を開け、他の3人はスクリーンの前でしゃがんでいる状態。
子どもにとっては、影の大きさが変化するだけでおもしろいみたいです。
かわいいパンダ
だけど裏では…
■人形を使って
参加者に人形劇専門が多いこともあり、物あてクイズの一種として人形を使用してみることになりました。人
形劇班から人形を何体か借り、実際に投影してみると、意外と映されたものが立体的になりました。
作業をしながら、バルーンアートを影絵でおこなうのはどうかという意見も出されました。
■数あてクイズ ~ How many なんとか ~
参加者全員で、「コレ、やったらおもしろそう!」「人形劇の合間にも使えそう!」「子どもたちに楽しんでもら
えそう!」というものを考えて作ったゲームです。もちろん、大きな子どもたちにも大人気!!(笑)
1)How many お皿
人形劇分科会にも登場した、
「かっこよすぎるあのヒーロー」が
特別出演!!
紙のお皿を持っています。
何枚のお皿を持っているかわかりますか?
左のはちみつは2枚、右のこゆきは3枚…?
実は、こんなにたくさん持ってました!!
2)How many 風船
3)How many 人間
最後に、距離感を使った数あてゲームをしました。
影では6つほど確認できますね。
でも、実は大小合わせて9つの風船を持ってるんです。
正解発表の際には、
スクリーンの外に風船を投げ出しながら数えましたよ。
左側に座っている人が1人と…
右側はボール?
実は、この5人が隠れていました。
わかった人います?
報告:りょう(中央大学 有志)
いかがだったでしょうか?
使えそうなネタはありましたか?
影絵の世界は、まだまだ奥が深いです
この分科会のアイデアをアレンジして、
日々の活動に生かせるといいですね。
以上、影絵の報告をおわります!