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市原市観光振興ビジョン 《2020 改訂版》 誰もが 訪れたくなる おもてなしのまち いちはら 2017 年度~2026 年度

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市原市観光振興ビジョン 《2020改訂版》

誰もが 訪れたくなる おもてなしのまち いちはら

2017年度~2026年度

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はじめに

市原市は千葉県のほぼ中央に位置し、北部地域には日本

有数の規模を誇る石油化学コンビナート群が立地する一

方、都心からほど近い立地ながら、南部地域には養老川の

恵みがもたらすのどかな田園風景、そして先人達が古来よ

り守り育んできた美しい里山の自然が広がるいわば首都

圏のオアシスといった存在のまちです。

また、国内で初となる GSSP(国際境界模式地)に認定された「地磁気逆転地

層 チバニアン」、悠久の時の中で培われてきた歴史遺産、日本一の数を誇るゴ

ルフ場、小湊鉄道の「房総里山トロッコ」に加えて、「上総いちはら国府祭り」

をはじめとした誘客イベントなど多彩な観光資源を有しています。

市では、これらの資源を最大限に活かし、いちはらの魅力を一人でも多くの人

に感じてもらうため、平成 29年 3月に策定した「市原市観光振興ビジョン」の

下、目標像である「誰もが 訪れたくなる おもてなしのまち いちはら」の実

現に向け、ゴルフ場を活かした観光振興や、市原版 DMOの創設、広域的な観光ア

ライアンスなどに取り組んでまいりました。

こうした中、計画を策定してから 3年が経過し、東京 2020オリンピック・パ

ラリンピックに向け、国を挙げてインバウンド対策に取り組むなど、観光分野に

対する注目は更に高まってきており、国内外の観光客の多様なニーズとその変

化に対応しながら、魅力ある観光地づくりを進めていく必要があります。

今回の改訂は、これまでの取組の成果検証を踏まえた各施策の強化とともに、

時代の潮流を的確に捉え、更にその先まで見据えたビジョンとしております。

また、本格的な人口減少社会の到来や少子高齢社会が進展する中で、観光によ

るまちづくりは交流人口の拡大につながり、地域活性化や雇用の創出など、本市

が目指す「まち・ひと・しごと創生」の実現に向けた重要な取組であります。

今般改訂したビジョンに基づき、国内はもとより世界に向けて本市の魅力を

広く発信する積極的なプロモーションを行い、更なる交流人口の拡大に取り組

み、本市ならではのレガシーを創出し次世代へ継承してまいります。

結びに、本ビジョンの改訂にあたり、市原市産業活性化会議の委員各位をはじ

め、貴重なご意見をいただきました関係者の方々に心から感謝を申し上げます

とともに、今後とも一層のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2020年 3月

市原市長 小出 譲治

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目次

はじめに

序章 市原市観光振興ビジョン改訂の趣旨 ....................................................... 1

1 改訂の趣旨 ............................................................................................... 1

2 計画の位置づけ・計画期間 ...................................................................... 1

3 これまでの取組状況 ................................................................................. 1

4 社会経済情勢の変化・国の施策動向 ........................................................ 2

第1章 市原市観光振興ビジョン策定の趣旨 .................................................... 5

1 策定の趣旨 ............................................................................................... 5

2 ビジョンの位置づけと計画期間 ............................................................... 6

3 計画の推進 ............................................................................................... 7

第2章 観光の現状と課題 ................................................................................ 8

1 本市の観光を取り巻く環境 ...................................................................... 8

(1) 本市の現状 .......................................................................................... 8

(2) 観光振興に向けた課題 ...................................................................... 12

2 国・県の動向 ......................................................................................... 14

(1) 国の動向 ........................................................................................... 14

(2) 県の動向 ........................................................................................... 16

第3章 観光振興の基本的な考え方 ................................................................ 18

1 目標像および目標値 ............................................................................... 18

(1) 目標像 ............................................................................................... 18

(2) 目標値 ............................................................................................... 18

2 策定の視点 ............................................................................................. 19

3 観光振興に向けた5つの戦略 ................................................................ 20

第4章 戦略ごとの方向性 .............................................................................. 22

戦略① 地域資源を活かした観光振興 ......................................................... 22

戦略② 地域主体のおもてなし .................................................................... 27

戦略③ 魅力のある観光地づくり ................................................................ 28

戦略④ 広域的な観光アライアンス ............................................................. 30

戦略⑤ 交流から定住への架け橋 ................................................................ 32

第5章 観光振興ビジョンの推進体制 ............................................................ 34

指標について ................................................................................................. 35

資料編 .............................................................................................................. 36

1 本市における広域連携の取組事例 ......................................................... 36

2 本市の観光資源 ...................................................................................... 40

3 国や観光専門シンクタンクの調査資料及び分析 .................................... 43

4 県調査の資料及び分析 ........................................................................... 49

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序章 市原市観光振興ビジョン改訂の趣旨

(2)現ビジョンにおける主な取組と課題

戦略、主な施策・取組 取組内容と課題・ポテンシャル

【戦略① 地域資源を活

かした観光振興】 里山・小湊鉄道の活用、

ゴルフ場の活用、都市型

観光の推進

・ゴルフの街いちはら事業の実施、花プロジェクトの実施、工

場夜景プロモーション、市原版 DMO の創設 【課題】⇒新たな観光資源として田淵の地磁気逆転地層、(仮

称)市原歴史博物館等の活用。

1 改訂の趣旨

近年の「SDGs」「Society5.0」「インバウンドの増加」といった社会経済情勢

の変化や国の観光政策の動向を踏まえ、「市原版 DMO の創設」、「地磁気逆転地

層の GSSP認定」等を好機と捉え、本市観光を取り巻く環境の変化を先取りし、

持続可能な新たな取組を進めていく必要があります。

このため、本市の基本構想や本ビジョンの目標像の実現に向け、社会経済情

勢の変化や本市においても多大な被害を受けた災害から学んだ教訓、これまで

の取組状況、成果、課題の分析・評価を踏まえ、地域資源を活かした観光まち

づくりを推進するため、「市原市観光振興ビジョン」を改訂します。

2 計画の位置づけ・計画期間

計画の位置付け、計画期間の終期(2026 年度)は変更せず、引き続き、市の最

上位計画である「市原市総合計画」において掲げる都市像の実現に向け、観光分

野から施策を推進する役割を担うとともに、「市原市総合計画」における「基本

計画」の一分野を構成するものとします。

3 これまでの取組状況

(1)指標の動向(観光振興ビジョンにおける評価指標)

・観光入込客数

基準値(2015年)352万人 ⇒(2018年)362万人 ⇒目標 500万人

・小湊鉄道観光利用客数

基準値(2015年)4.1万人 ⇒(2018年)7.3万人 ⇒目標 8万人

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①SDGs、Society5.0*1等の社会経済情勢の変化

【戦略② 地域主体のお

もてなし】 観光ボランティアガイド制

度の整備

・養老渓谷観光ガイドの育成 【課題】⇒インバウンドに対する知識・スキル等の不足、里山

団体等で活動する人の高齢化、後継者不足。

【戦略③ 魅力ある観光

地づくり】 観光地のトイレ整備、無

料公衆無線 LAN などの

整備

・観光地のトイレ洋式化改修整備、無料公衆無線 LANなどの

整備 【課題】⇒観光地における駐車場や観光トイレ、多言語案内板

の不足。

【戦略④ 広域的な観光

アライアンス】 広域連携による相乗効

果の発揮

・県と 3市町連携による周遊型バス「房総さとやま GO」の運

行、中房総観光推進ネットワーク協議会等による広域連携プ

ロモーションの実施 【課題】⇒地域資源を活かした集客に結びついていない。他市

町との関係構築は進んでいるが、効果的なプロモーションに

つながっていない。

【戦略⑤ 交流から定住

の架け橋】 グリーンツーリズムの推

・千葉市との連携事業「Wakami-hara」(情報サイト、情報誌

等)による農業体験モニターツアーの実施 【課題】⇒農業体験ができるといった観光型農業の不足、滞

在・移住に向けた観光プログラムの不足。

4 社会経済情勢の変化・国の施策動向

SDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable

Development Goals(持続可能な開発目標)」

の略称であり、2015 年 9月に国連で開かれた

サミットの中で世界のリーダーによって決

められた、国際社会共通の目標です。

国連で定める持続可能で多様性と包摂性

のある社会の実現のための 17 の開発目標で

あり、この取組により、観光分野では、有形・

無形文化遺産や自然環境に配慮しながら、地

域の雇用や収入を生み出し、本市各地域の持

続可能な発展のための推進力となることが

期待されています。

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3

621 836

1,036

1,341

1,974

2,404

2,869

3,119 万人

8,135 10,846

14,167

20,278

34,771

37,476

44,162

4兆5,064億円

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

訪日外国人旅行者数・旅行消費額の推移

■SDGsのうち主に観光に関連する目標のアイコン

②国の施策、インバウンドの増加

政府は、2020年訪日外国人旅行者数 4,000 万人、訪日外国人旅行消費額 8

兆円等の目標の確実な達成に向け、観光ビジョン実現プログラムにより、世

界が訪れたくなる「観光先進国」の実現に向けて、政府一丸、官民一体とな

って取組んでいます。

2018年の訪日外国人旅行者数は、過去最高となる 3,119万人となり、初め

て 3,000 万人を突破しました。多様な観光施策により、本市におけるインバ

ウンドを増加させ、新たなビジネス機会の創出につなげます。

5兆円

4兆円

3兆円

2兆円

1兆円

目標達成に向けて観光分野への期待が明記されているのは、SDGs の 17 の目

標のうち、目標 8(働きがいも経済成長も)、目標 12(つくる責任つかう責任)、

目標 14(海の豊かさを守ろう)です。

これは、観光が有形・無形の文化遺産や自然環境に配慮しつつ、地域の雇用

や収入を生み出し、その持続可能な発展の推進力となることへの期待を表すも

のです。

さらに、IoT*2や AI*3により、新たな価値創造や必要な情報が必要な時に提供

されるようになり、本市の観光資源と地域の人々と観光客を相互に結びつける

ことによって、観光まちづくりを推進します。

万人

万人

万人

万人

万人

*1 Society5.0とは、IoTや AI、ロボット、ビッグデータなどの革新技術をあらゆる産業や社会に取り入れることに

より実現する新たな未来社会の姿です。 *2 IoT(Internet of Things)とは、モノがインターネット経由で通信することを意味します。

*3 AI(Artificial Intelligence)とは、人工知能を意味します。

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③市原版 DMOの推進

DMO(Destination

Management Organization)

とは、地域にある、あらゆ

る観光資源に精通し、地域

と協同して観光地域づくり

を行う法人のことです。

市原市観光協会は、体制

強化やその活動を通じて市

内各種団体や事業者等との

連携強化に取り組んでお

り、今後は、市原版 DMOと

して、地域の特性を最大限

に活かした地域一体的の魅

力的な観光まちづくりに取り組むことから、本市とともに観光を中心とした

地域経済の活性化を強力に進めていきます。

④地磁気逆転地層の GSSP認定

市原市で初の国天然

記念物に指定された田

淵の地磁気逆転地層

は、2020年 1月 17日

に、世界で 72 カ所目の

地質時代(地質年代とも

いいます。)境界の

GSSP(Global Boundary

Stratotype Section and

Point:国際境界模式

地)として認定されました。

当地は、約 77万年前に地球の N極と S極が逆転したことを示す火山灰堆積物な

どが含まれている地層であり、前期‐中期更新世境界のGSSPとして、地質時代の中

期更新世(約 77万 4千年前~約 12万 9千年前)が、「千葉時代」を意味する「チバ

ニアン(Chibanian)」と名付けられることとなりました。

これからは、日本の地名が地質時代名称に初めてつけられた GSSP として、「ジュ

ラ紀」「白亜紀」などと同様に地球の地質時代の名称として使用されることになりま

す。 今後は、新たな地域資源・観光資源として積極的に活用していきます。

国内プロモーション

会員支援 関係者調整

イベント開催

ブランド づくり

海外 プロモーション

市場・ 顧客分析

観光経済の 把握・分析 施策評価

観光予算策定 観光インフラ整備・管理

観光振興 ビジョン策定

市原版 DMO / 市観光協会

市原市

予算配賦 事業関与

ここが「チバニアン」

となりました!

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第1章 市原市観光振興ビジョン策定の趣旨

1 策定の趣旨

我が国の人口は、2005 年に戦後初めて減少に転じた後、いったん増加したも

のの、2010 年以降は再び減少傾向が続いており、少子高齢化も進んでいます。

こうした背景から、定住人口の減少による経済活動の縮小が予想され、地域に対

する経済波及効果や雇用創出力などを持つ「観光」は、地域活性化の切り札とし

て期待されています。

本市では、2011 年度を初年度とする「市原市観光振興ビジョン」を策定し、

「誇りと愛着のもてる 地域が潤う 観光まちづくり」を基本理念として各種

施策を実施してきました。この間、首都圏中央連絡自動車道(以下「圏央道」と

いう。) 市原鶴舞インターチェンジの開通により、都心から本市南部地域(以下

「南市原」という。)への交通利便性が飛躍的に向上するとともに、「中房総国際

芸術祭いちはらアート×ミックス」の開催などにより、里山団体を中心とした市

民活動が活発化してきています。

また、国では、「まち・ひと・しごと創生法」(平成 26年法律第 136 号)を制

定し、人口減少に歯止めをかけ、将来にわたって活力ある日本社会を維持してい

くことを国家戦略として目指すこととしており、本市においても地域の特性や

資源を活かした施策を戦略的に推進するため、「市原市まち・ひと・しごと創生

総合戦略」を 2016年 3月に策定し、活力あるまちづくりを進めています。

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

65歳以上 15~64歳 0~14歳

【年齢(3区分)別人口】

出典)「国勢調査報告」および「人口推計」(2019年総務省統計局)

千人

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市原市産業振興ビジョン

このような動きの中、小湊鉄道里山トロッコ列車(現:房総里山トロッコ)と

いった新たな観光資源が生まれるとともに、地方創生事業を活用した小湊鉄道

沿線の景観整備や、君津市と連携して、小湊鉄道養老渓谷駅とJR久留里線久留

里駅を結ぶ周遊路線バスの運行など、新たな取組みが進められています。

さらには、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、国を挙げて外

国人観光客を呼び込む施策が求められています。

そこで、「市原市総合計画」の基本構想で掲げる交流人口500万人を目指し、

本市の養老渓谷をはじめとした豊かな自然、悠久の歴史や文化、日本一の数を

誇るゴルフ場、市域を縦断する小湊鉄道などの観光資源を最大限に活用して、

行政、市民、事業者、関係団体などが力をあわせて、持続可能な観光地域づく

りなど観光施策を推進し、地域振興と経済振興を図るための指針として、新た

な「市原市観光振興ビジョン」を策定します。

2 ビジョンの位置づけと計画期間

「市原市観光振興ビジョン」は、「市原市総合計画」の個別計画とし、計画期

間は 2017年度から 2026 年度までの 10年間とします。

また、「市原市産業振興ビジョン」、「市原市農林業振興計画」など、関連する

市の計画などと連携を図るとともに、国の「観光立国推進基本計画」や千葉県の

「観光立県ちば推進基本計画」などと整合を図ります。

計 画 期 間 : 2 0 1 7 年 度 ~ 2 0 2 6 年 度

市原市総合計画(2017年度~2026年度)

都市像「夢つなぎ ひときらめく 未来創造都市 いちはら」

~ひとの活躍が新たな誇りを創るまちへ~

2026年のいちはらの姿1

産業と交流の好循環が新たな価値を創るまちへ

(国)観光立国推進基本計画

(県)観光立県ちば推進基本計画

国・県

市原市観光振興ビジョン

市原市農林業振興計画

その他関連計画・ビジョンなど

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3 計画の推進

本ビジョンは 3年間を周期として、見直しを図ることとします。

また、本ビジョンの計画期間である 10年の間には、東京 2020オリンピック・

パラリンピックがあり、この前後では観光を取り巻く環境も大きく変化するこ

とが予想されます。これらに対応するために、適宜見直しを図り、実効性を確保

します。

※「市原市観光振興ビジョン策定の趣旨」につきましては、2017 年 3 月策定時

からの変更はありませんが、一部のデータ・呼称等において、最新データの時

点修正を行っています。

まとめ

2026年度 3期

2023~2025年度 2期

2020~2022年度 1期

2017~2019年度

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第2章 観光の現状と課題

1 本市の観光を取り巻く環境

(1) 本市の現状

■観光入込客数の動向

市原市の観光入込客数は、2008 年まで増加(387 万人)しましたが、翌

2009年以降は減少に転じ、2011年には東日本大震災の影響により、317万

人まで減少しました。

2013年には圏央道市原鶴舞インターチェンジの開通等があり、入込客数

が増加し、現在は震災前の状況まで回復しています。

◇主な社会経済情勢

2009 8月 アクアライン料金引き下げ社会実験開始

2011 3月 東日本大震災

2013 4月 圏央道市原鶴舞インターチェンジ開通

市原鶴舞バスターミナル開設

2018 10月 市原市の「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」が国の天然

記念物に指定

2020 1月 市原市の「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」が GSSP(国

際境界模式地)に認定

3,621

3,536

3,177 3,208 3,218

3,421

3,513 3,512

3,561

3,629

2,900

3,000

3,100

3,200

3,300

3,400

3,500

3,600

3,700

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

出典)「産業白書」(2019年[令和元年]版市原市)

(千人)

【観光入込客数】

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■ゴルフ場の利用者数の推移

2018年のゴルフ場利用者数は、168 万人であり、本市の観光入込客数の

約 47%を占めています。

東日本大震災の影響を受け、ゴルフ場利用者も 2011 年に大きく減少し

ましたが、その後は、震災前よりも増加しています。また 2016 年からは

ゴルフの街いちはら事業をスタートし、2017 年には初めて 170 万人を超

えました。2018 年は、猛暑や降雪等の天候の影響があって、減少したもの

と考えられます。

1,599

1,522

1,473 1,485

1,559 1,584

1,672 1,693 1,703

1,689

1,350

1,400

1,450

1,500

1,550

1,600

1,650

1,700

1,750

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

出典)「産業白書」(2019年[令和元年]版市原市)

【ゴルフ場利用者数】

(千人)

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■宿泊者数の推移

宿泊者数は、2008 年以降減少傾向にありましたが、2011 年に急増しま

した。これは、東日本大震災の復興に向け、臨海部の工場に市外から労働

者が流入し、本市北部の宿泊施設に滞在したためと考えられます。2018年

は、ゴルフ場利用客の減少が影響していると考えられます。

※2017年より集計方法を変更したため、数値は集計実績による。

■外国人宿泊者数の推移

外国人宿泊者数は、2009 年をピークに減少が続いていましたが、2014

年以降は増加傾向にあります。これは、中国のビザ発給要件の緩和により、

中国からの旅行者が増加したことが主な要因と考えられます。

264

172

271

172 175 206 215 223

328 304

0

100

200

300

400

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

5

3 3 3

2

3

5 5

6

4

0

2

4

6

8

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

【外国人宿泊者数】

【宿泊者数】

(千人泊)

出典)「産業白書」(2019年[令和元年]版市原市)

(千人泊)

出典)「産業白書」(2019年[令和元年]版市原市)

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◇主な社会経済情勢(海外)

2013 7月 マレーシア、タイの短期滞在ビザ免除

2014 9月 インドネシア、フィリピン、ベトナムのビザ発給要件を緩和

2015 1月 中国のビザ発給要件を緩和

2016 ビザの緩和、消費税免税制度の拡充

2017 LCC拡大、円安の進行

■旅行者の滞在時間

滞在時間は、「丸一日(日帰

り)」が 49.6%と最も多く、次

いで「半日」が 36.8%となって

いて、この両者で 86.4%を占め

ています。

一方、1泊以上の宿泊を伴う

滞在は 13.6 %にとどまり、本

市の特徴として、日帰り旅行者

が多いことが分かります。

【旅行者の滞在時間】

半日

36.8%

丸一日

(日帰

り)

49.6%

一泊二日

12.0%

二泊三日

以上

1.6%

出典)「地方版総合戦略 アンケート及び調査報告書」

(2016年[平成 28年]市原市)

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(2) 観光振興に向けた課題

本市では旧「市原市観光振興ビジョン」(2010年度~2015年度)や「市

原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2015年度~2019年度)に掲げる

「地域資源を活かした観光振興」、「地域再生計画」(2016年度~2020年度)

に掲げる「世界に一番近い『SATOYAMA』プロジェクト」に基づき、様々な

取組を行ってきました。

さらに、「市原市観光ビジョン」(2017 年度~2026 年度)の第 1 期 3 年

間で取り組んできた成果や観光を取り巻く社会状況の変化、本市の特色と

可能性を踏まえ、今後の観光振興に向けた課題を以下のとおり整理しまし

た。

①観光資源の活用

「里山」でのトレイルランやサイクリング、「ゴルフ場」でのゴルフ体験

やスタンプラリー、「歴史・文化」としてのチバニアンや更級日記、「都市

型観光」としての工場夜景、「小湊鉄道」沿線における花プロジェクトや近

隣自治体との連携による「房総さとやま GO」の運行等、本市の持つ観光資

源の活用に取り組んでいる。

今後も、既存の観光資源同士や新たな観光資源との結び付け、多種多様

な観光客のニーズに合わせたテーマ性のあるツーリズムの推進を行う必

要がある。

②リピーターを増やすための取組み

本市の旅行者の滞在時間は、都心からのアクセスが良いこともあり、

日帰りや半日が多いことが特徴である。そこで、何度もリピートしたくな

るような地域性を活かしたメニューや通年で完結する体験・交流型の観

光プランを創出することで、まずは1日あたりではなく年間での滞在時

間の延長につなげる必要がある。

加えて、観光客が気軽に宿泊ができるよう、既存の温泉地等において

は、グランピングやオートキャンプ場といった環境整備、民泊の推進を行

う必要がある。

③観光プロモーションの実施

市内外に向けて本市の魅力や観光資源の情報を発信しているが、ターゲ

ットに合わせたより効果的な誘客につながるプロモーションを実施する

必要がある。

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④おもてなし活動の推進

現在も、草刈や植栽、イルミネーションの飾り付け、地元のガイドと

いった地域の人たちによる様々なおもてなし活動が行われているが、高

齢化等による後継者不足が大きな問題となっている。

これらの活動の拡大に向けた広報や新たな担い手の確保が必要であ

る。

⑤観光地の環境整備

観光地としての利便性や快適性、また災害時の安全性を高めるため、

トイレや駐車場、無料公衆無線LAN、観光案内板(サイン)等の環境整

備が必要である。

⑥広域連携による観光振興

広域連携の強みを活かした周遊ルート作成や、プロモーション活動

の展開を主導していく組織や体制構築が必要である。

⑦インバウンドの推進

外国人観光客を誘客するため、多言語表記や効果的な情報発信、外国

人観光客が楽しめるコンテンツ・プログラムの充実、受入体制の整備等

が必要である。

⑧農商工観連携の基盤整備

「ふるさと名物応援宣言」や「いちはら国府ブランド」、「ジビエ料

理」等、農商工観連携において取組んでいるが、観光客の多様なニーズ

への対応に向け、市原版 DMOとの連携の強化が必要である。

⑨交流から定住へ

観光をきっかけとして、本市への定住につながる関係人口の拡大に向

けた取組の強化が必要である。

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2 国・県の動向

(1) 国の動向

■「観光庁ビジョン」(観光庁)

観光庁では、「住んでよし、訪れてよしの国づくり」に取り組み、観光立

国の実現を目指し、各自治体の観光地域づくりを推進しています。

観光関係者だけでなく、民間事業者、地域住民等が連携し、地域資源を

観光資源として最大限に活用した観光地域づくりを推進することで地域

住民が自分の地域に誇りと愛着を持ち、さらに、訪れた観光客もその地域

に魅力を感じ、地域住民と観光客の相互作用による観光を通じた地域の活

性化へとつながります。

■「明日の日本を支える観光ビジョン」(2016 年 3 月 30日 観光庁)

訪日外国人旅行者数 2020年 4,000 万人(2015年の約 2倍)

2030年 6,000 万人を目指しています。

■「テーマ別観光による地方誘客事業」(2016 年度から事業開始 観光庁)

特定の観光資源を観光に活用している地方公共団体等の観光事業関係

者から構成される複数地域によるネットワークを対象として、観光客のニ

ーズや満足度を調査するためのアンケートやモニターツアーの実施、これ

らの調査結果等を踏まえた観光客の受入体制強化や共通マニュアル作成、

情報発信の強化、シンポジウム開催によるネットワーク拡大等の取組みを

支援することで、観光資源の磨き上げを行い、地方誘客を図っています。

(例)サイクルツーリズム、ガストロノミーツーリズム、アニメツーリズムなど

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■「beyond2020 プログラム」(2016 年度から申請開始 文化庁)

東京 2020 オリンピック・パラリンピックの開催を世界の人々に日本の

魅力をアピールする絶好の機会と捉え、開催以降も日本の強みでもある地

域性豊かで多様性に富んだ文化を活かし、成熟社会にふさわしい次世代に

誇れるレガシーの創出に資する文化プログラムを「beyond2020 プログラ

ム」として認証し、ロゴマークを付与することで、オールジャパンで統一

感を持って日本全国へ展開していく取組を行っています。

■「日本版 DMO」(2019 年 8 月 7 日 観光庁)

2014 年 12 月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に

おいて、各地域が魅力ある観光地域づくりを自律的・継続的に実施してい

くためには、複数の主体の合意形成を行い、戦略的なマーケティング、効

率的な事業を継続的に推進する主体として、「日本版 DMO」が必要であると

しています。地方創生の深化のために、魅力ある観光地域づくりを行う事

業推進主体として重要な役割が期待されています。

ロゴマークは、「いいね」や「グッド」などの賛同のジ

ェスチャーをモチーフにしています。加えて、beyond

の「b」や、日本を象徴する「わ」とも読み取れます。

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(2) 県の動向

■「観光立県ちば推進基本計画」

千葉県は、観光立県千葉の実現に向け、2018年度に策定した「第3次観

光立県ちば推進基本計画」の中で「繰り返し選ばれる国際観光県CHIBA」

を目指すべき姿として掲げています。

この計画は、これらの社会情勢の変化や国の動向等を踏まえ、また、訪

日外国人の増加や東京2020オリンピック・パラリンピックの開催等の機会

を捉えた上で、首都圏に近接する立地優位性等の本県の強みを最大限に生

かし、国内外からの来訪者を増やし、旅行消費額を高め、本県経済を支え

る観光の振興を図るための施策をとりまとめたものです。

また、本県の地域特性の多様性に鑑み、第2次基本計画の地域区分に基

づき、県内を6つの地域(「ベイエリア」、「東葛飾」、「北総」、「九十九

里」、「南房総」、「かずさ・臨海」)に分けて、各地域における観光を取り

巻く環境変化と課題を分析しています。

(市原市は、「かずさ・臨海」地域に属しています。)

「かずさ・臨海地域(市原市・袖ヶ浦市・木更津市・君津市・富津市)の

観光を取り巻く環境変化と課題」(一部抜粋)

〇主な環境変化

市原市では、市原市内陸部の地磁気逆転地層が、国際学会において地質年代区

分境界の標準模式地への認定審査が進められています。この地層は、平成 30年

10 月、国の天然記念物に指定されました。

かずさ・臨海地域の観光入込客数は、平成 24 年から 29 年の 5 年で 34 万人

(1.2%)の微増に留まっています。

同地域の宿泊客数は、5 年で 36 万人(47.5%)増加しており、うち、市原市

は 14 万人(74.8%)の増加となっています。

○課題

公共交通機関の利便性が低く、さらに二次交通が不十分な状況です。

観光施設・店舗等における多言語対応等、外国人観光客の受入体制を強化する

必要があります。土日休日の午後を中心として、都心に向かうアクアラインにお

いて慢性的な渋滞が発生していることから、渋滞のピークを避けるための取組な

ど、渋滞への対応が課題となっています。

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■「2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けた千葉県戦略

(改訂版)」(2014 年基本方針を策定、2015 年 10月改定)

キャンプの誘致など 5つの「取組の方向性」に沿って、10の戦略の柱を

立て、大会の成功に向けた取組みにとどまらず、本県のさらなる発展に向

けて、2020年以降も見据えた取組を幅広く網羅しています。観光に関して

は、次のような計画内容があります。

「2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けた千葉県戦略(改訂

版)」(一部抜粋)

戦略5 魅力ある観光地づくり

・観光地の受入環境の整備・おもてなし力の向上

・観光地としての新たな魅力の創出(観光資源の磨き上げ、大会を契機とした県内周

遊の仕組みづくり)

戦略6 外国人受入体制

・外国人観光客の受入環境の整備 (多言語表記・案内の充実、外国語観光ボランテ

ィアガイドの育成、無料公衆無線 LAN 環境 の整備)

戦略9 戦略的な千葉の魅力発信

・全国、世界への幅広い情報発信(ソーシャルメディアの活用や映像コンテンツのネ

ット配信など新たな発信手法の開拓)

・新たな魅力の発見・磨き上げ・発信 (新しい千葉の魅力の再発見、県産農林水産

物の魅力発信)

・郷土の歴史や文化の発信(博物館や文化施設などを活用した新たな魅力の掘り起こ

し、千葉アイデンティティーの醸成)

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170

180

150

121

168

73

自然里山

ゴルフ

歴史文化

362

第3章 観光振興の基本的な考え方

1 目標像および目標値

(1) 目標像

市原市には、地域の人たちによって守り、育まれてきた「世界に一番近

い SATOYAMA」があります。

そこは、豊かな自然が広がり、悠久の歴史、日本一の数を誇るゴルフ

場、ローカル線の小湊鉄道などの魅力があふれているまちです。

また、ふるさとをこよなく愛し、おもてなしの心を持った多くの人たち

が暮らしています。

この魅力を一人でも多くの人に感じてもらい、誰もが「訪れたい、また来

たい」と思う観光のまちの実現を目指していきます。

(2) 目標値

市原市観光振興ビジョンへの取組に対する目標や方向性をより明確にす

るため、ビジョンの達成状況を客観的に評価できる目標値を設定します。

現 状

2 0 1 8 年

目 標 値

2 0 2 6 年

観光入込客数 362 万人/年 500 万人/年

※把握方法:観光入込客数調査

「誰もが 訪れたくなる

おもてなしのまち いちはら」

500

2026 年 2018 年

万人

万人

万人 万人 万人

万人

万人 万人

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2 策定の視点

本市の観光振興における目標像と目標値を達成するため、以下の 3 つを本ビ

ジョン策定の視点とします。

本市の観光資源を活用した魅力的なメニューをつくり、積極的なプロモー

ションを行うことにより、観光の目的地として選ばれることを目指します。

また、訪れた観光客の満足度を高めるため、郷土に愛着を持って暮らす人

たちが、様々なおもてなしの取組を行い、観光地としてのレベルアップに取

組みます。

広域連携や観光産業などとの連携により、市原でしか体験できない観光メ

ニューを充実させ、周遊観光による滞在時間を延ばします。

また、市原ならではの土産品や郷土料理等の提供を行い、地域経済の活性

化につなげます。

本市を訪れた人たちが、郷土に愛着を持って暮らす人たちによる心からの

おもてなしを通じて、その地域に魅力を感じるといった、地域住民との交流

から、いずれ定住を考えるようなきっかけづくりを行います。

「観光地として選ばれる市原市」

「地域自ら稼ぐ力を持つ市原市」

「住んでよし、訪れてよしの市原市」

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3 観光振興に向けた5つの戦略

誰もが

訪れたくなる

おもてなしのまち

いちはら

5つの戦略 目 標 像 策定の視点

戦略⑤

交流から定住への

架け橋

観光地として

選ばれる

市原市

地域自ら

稼ぐ力を持つ

市原市

住んでよし、

訪れてよしの

市原市

戦略①

地域資源を活かした

観光振興

戦略③

魅力のある

観光地づくり

戦略④

広域的な

観光アライアンス*1

目標値

観光入込客数

500万人

*1 広域間の連携、同盟のこと

戦略②

地域主体のおもてなし

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①-1 「世界に一番近い SATOYAMA」ブランド力の向上

①-2 歴史・文化ブランド力の向上

①-3 農商工観連携による稼ぐ地域づくり

①-4 積極的なプロモーションの実施

②-1 「見る」観光から、「体験・交流型」観光へ

②-2 地域の人が観光ガイドを行い、里山等の魅力を直接 PR

施 策

⑤-1 訪問から滞留、滞在に向けたメニュー、プログラムの提供

⑤-2 グリーンツーリズムの推進

⑤-3 アートを活用した観光地づくり

⑤-4 田舎暮らし情報の発信

③-1 駐車場、トイレ等の観光地の基盤整備とレベルアップ

③-2 無料公衆無線 LAN、観光案内板(サイン)等の環境整備の拡充

④-1 広域連携による相乗効果の発揮

④-2 広域連携プロモーションの実施

④-3 受け皿や販路の拡大

④-4 広域連携による観光の推進

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第4章 戦略ごとの方向性

戦略① 地域資源を活かした観光振興

里山や地域の人材、小湊鉄道、ゴルフ場、歴史・文化等の多彩な地域資源を最大限に活用して、地域の人たちや交通事業者、観光事業者、商業者などを交えながら「世界に一番近い SATOYAMA」ブランド力の向上、歴史・文化ブランド力等の向上を目指し、多種多様なツーリズムを展開し、観光誘客に向け積極的なプロモーションを行う等、地域資源を活かした観光振興を図ります。

施策

■ 「小湊鉄道」の活用

国指定の登録有形文化財に登録された大正末期から昭和初期に建設された

駅舎や養老渓谷駅前における逆開発、里山を走るトロッコ列車等、観光資源

の宝庫であり、地域の要である小湊鉄道とその沿線全てを活用した SATOYAMA

ツーリズムを推進します。

【主な取組】

*地域資源を活かした観光振興

*観光客へのおもてなしを実施する団体の支援

*花プロジェクトの実施

*地域の商品・サービス等の積極的な情報発信

「房総里山トロッコ」

■ 「ゴルフツーリズム」

「ゴルフの街いちはら」として成田・羽田の両国際空港との近接性を活か

した国内外からのゴルフツーリズムを推進します。

①-1 「世界に一番近い SATOYAMA」ブランド力の向上

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日本一の数を誇る市内全 33 箇所のゴルフ場を巡るスタンプラリーの開催

や、子どもや未経験者を対象としたゴルフ体験メニューによって、新たなゴ

ルファーの育成とプレーヤーの増加につなげます。

また、ゴルフ場のレストランを観光客に開放し、里山でも一流シェフの料

理を堪能できるプランをつくります。

【主な取組】

*ゴルフの街いちはらの推進(いちはらゴルフ場巡り 33、手ぶら deゴルフ等)

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

■ 「スポーツツーリズム」「サイクルツーリズム」

日本らしい里山や本市の中央を縦断する養老川、四季を通じて水に親しめ

る高滝湖といった豊かな自然を有する本市の特色を活かし、トレイルランニ

ングやサイクリング等と周辺観光、宿泊、大会誘致、冬期誘客対策を組み合

わせたスポーツツーリズムやサイクルツーリズムを推進します。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション(千葉市・四街道市連携)

■ 「アートツーリズム」

里山を舞台にした芸術祭(現:2021年開催予定「房総里山芸術祭いちはら

アート×ミックス」)や地域のアートプロジェクト等を通じたアートツーリズ

ムを推進します。

【主な取組】

*アートを活用したツーリズムの推進

■ 「ウェルネスツーリズム *1」

高まり続ける健康志向の中で、里山とフィットネス、里山の素材を存分に

使って食べるヘルシー食(里食)、リラクゼーション等を組み合わせ、1年を

通じて実施できるウェルネスツーリズムを推進します。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

*1ウェルネスツーリズムとは、旅先でのフィットネス、ヨガ、瞑想、レクリエーション、交流等を通して心と

体の健康に気づいたり、リフレッシュして明日への活力を得られるような旅のこと。

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■ 「チバニアン」の活用

新たな地域資源であるチバニアン周辺の整備による魅力向上を図り、世界

に誇る歴史文化学術資源として広域的な活性化につなげます。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

■ 「カルチャーツーリズム」

いちはらの歴史文化を体験できる施設やスポット、更級日記千年紀を起点

とした歴史文化の観光資源等を組み合わせ、ここだけの体験を実現するカル

チャーツーリズムを推進します。

【主な取組】

*上総いちはら国府祭りの実施

*水と彫刻の丘(市原湖畔美術館)の活用

■ 「ロケツーリズム」の推進

フィルムコミッション事業とともに、市内で撮影された映画やドラマなど

のロケ地情報を活用して、ロケ地としての本市の魅力を最大限に引き出して、

いちはらファンを増やすロケツーリズムを推進します。

【主な取組】

*ロケ地を活用したフィルムコミッション

■ 「工場夜景ツーリズム」

臨海部の工場夜景を魅力ある観光資源として、加盟する全国工場夜景都市

協議会のネットワーク等の広域連携による工場夜景ツーリズムを推進します。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した

観光プロモーション(千葉市連携)

工場夜景(養老川臨海公園より)

①-2 歴史・文化ブランド力の向上

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■ スポーツ施設の活用

「市原版DMO」を中心としたゴルフ場やスポーツ施設を活用する誘客事

業等を通して、観光による稼ぐ地域づくりを推進します。

【主な取組】

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

■ 観光素材の発掘・磨き上げ

観光客のニーズを意識し、多様な観光需要に対応した新たな観光素材の発

掘・磨き上げを推進します。

【主な取組】

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

■ 食と土産品の商品開発と販売戦略

観光客による地域消費の拡大につなげるため、「ふるさと名物応援宣言」や

「いちはら国府ブランド」、「ジビエ料理」等、農商工観連携により、市原ブラ

ンドの食や土産品の商品開発を行い、その販売戦略までを一体として推進し

ます。

【主な取組】

*地域の商品・サービス等の積極的な情報発信

■ 宿泊環境の充実と温泉地再興、民泊の推進

グランピングやオートキャンプ等の環境整備、養老渓谷温泉地の再興や地

域の協力を得てイベント民泊等の推進を図り、国内外の観光客への利用促進

につながるプロモーションを行います。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

①-3 農商工観連携による稼ぐ地域づくり

ふるさと名物応援宣言ロゴ いちはら国府ブランドロゴ

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■ 地域連携による観光プロモーションの強化

地域連携を重視した地域ブランディングを図り、国内外の観光客誘致等の観

光プロモーションを徹底して行います。

【主な取組】

*広域的な観光ネットワークの推進

■ WEB を活用したプロモーション

本市の魅力や観光プランを発信するため、スマートフォンで閲覧できるホー

ムページや SNS*1 等の WEB を活用し、ターゲットのニーズに合わせた積極的

なプロモーションを実施します。

【主な取組】

*観光情報発信

■ マスコミ等を活用した情報発信

観光協会や千葉県、近隣自治体と連携して、旅行業者やマスコミ等に向けた

プロモーションを実施し、市外に向けて、より幅広く発信が行われるよう働き

かけます。

また、各方面で知名度の高い「いちはら観光大使」から、積極的に本市の魅

力を広く全国に PR していきます。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

*観光大使・ふるさと応援団の活用

①-4 積極的なプロモーションの実施

*1SNS(social networking service)とは、コミュニティ型の会員制サービスやウェブサービスのこと。(例:

フェイスブック、LINE、インスタグラムなど)

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戦略② 地域主体のおもてなし

本市には地域に誇りと愛着を持ち、おもてなしの心を持って地域活動に取組む市民が多くいます。その人たちとこれまで以上に連携を深め、観光客におもてなしの心が伝わるよう、里山や農地等を使った体験観光メニューの開発等を行い、観光客に市原の魅力を体感していただきます。 また、本市の観光資源をより魅力的に伝えるため、おもてなしの心を大切にす

る観光ボランティアガイド等の育成を行います。

施策

■ 観光客との交流機会の拡大

地域で活躍する人たちと観光客との交流機会をつくり、人を通じて市原の魅

力やおもてなしの心を伝え、再度訪れたいと思っていただけるようなヒューマ

ンツーリズムを創出し、地域の人たちと連携した里山や農地等を活かした体

験・交流型メニューや小湊鉄道の観光企画等と連動した観光メニューの開発を

行います。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション(千葉市・四街道市連携、千葉市連携)

■ インバウンドガイド協会等の活用

一般社団法人インバウンドガイド協会等の活用と広域連携により、訪日観

光客向け外国語ガイドの人材育成と質向上のための研修等を支援し、地域で

のおもてなし環境の充実を推進します。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

■ 観光ボランティアガイド制度の整備

観光協会と連携し、市内の観光地や観光施設等を説明する観光ボランティ

アガイド制度を整備します。

また、交通事業者等による観光おもてなしガイドを積極的に推進していき

ます。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション(大多喜町連携)

②-1 「見る」観光から、「体験・交流型」観光へ

②-2 地域の人が観光ガイドを行い、里山等の魅力を直接PR

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戦略③ 魅力のある観光地づくり

観光客が迷わず目的地に到着でき、快適に過ごせるよう、分かりやすいサイン、多言語への対応、駐車場、トイレ、無料公衆無線LAN環境等の受入環境整備を行い、利便性、機能性、快適性が優れた魅力ある観光地づくりを進めます。

あわせて、施設の整備にあたっては、機能性の向上だけでなく、景観にも配慮する等、本市の観光地の魅力を損なわないよう工夫します。 また、外国人を含めた全ての旅行者への災害時等の安全を確保するための手段を講じていきます。

施策

■ 観光地用駐車場の整備

増加が見込まれる観光バス等にも対応できるよう、観光地用駐車場の整備

を推進します。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

■ 観光交流機能の検討

本市の観光情報発信等を行う南部地域における観光交流機能の検討を進めま

す。

■ 観光地トイレのクリーンプラスワン(C+1)

観光地のイメージ戦略として、清潔なトイレの維持管理(C:クリーン)に

加えて、県が推奨する観光地情報の提供や季節の花を飾るといったプラスワ

ンのおもてなしに取組みます。

観光地を訪れる全ての人が、より快適に使えるよう、ユニバーサルデザイ

ンに配慮した観光地のトイレ整備を行います。

また、観光客の高齢化や訪日観光客に対応するため、既設トイレの洋式化

やバリアフリー化に取組みます。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

*観光施設の適切な管理及び整備

③-1 駐車場、トイレ等の観光地の基盤整備とレベルアップ

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■ 無料公衆無線 LAN の整備

観光客がスマートフォン等を使って、観光地で気軽に様々な情報が得られ

るよう、無料公衆無線 LAN(Wi-Fi)環境の整備を行います。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

Wi-Fiサイン

■ 観光案内板(サイン)の拡充

訪日観光客にも対応した、多言語観光案内板やピクトグラム*1を取り入れ

たサインの整備を行います。

さらに、デザインにも配慮し、観光地の魅力をアップさせ、再び訪れたく

なるような印象に残るものを設置します。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

■ 災害時等の旅行者対応

災害時には、特別な対応が求められる要配慮者として大きな影響を受ける

国内外の旅行者に対して、ICT*1の活用等により、速やかにかつ的確に必要な

情報を提供できるような体制を整備します。

【主な取組】

*観光地における魅力向上につながる基盤整備

③-2 無料公衆無線 LAN、観光案内板(サイン)等の環境整備の拡充

*1ピクトグラムとは、絵文字や絵単語などと呼ばれ、絵記号を使った視覚記号の一つ。視覚的な絵で表現さ

れており、言葉の制約を受けないため、駅や空港などでも幅広く活用されている。

*1ICT(Information and Communication Technology)とは、パソコンだけでなくスマートフォンやスマート

スピーカーなど、さまざまな形状のコンピュータを使った情報処理や通信技術の総称です。

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戦略④ 広域的な観光アライアンス

近隣自治体等との連携により、観光ルートやメニューづくりでの観光資源や人的資源の相互補完(アライアンス)を行い、エリア内の魅力を高めることにより、高い周遊性と観光産業市場の波及・拡大につなげます。 また、市原版 DMO から、将来的には各地域の組織が有機的にその機能を発揮

でき、さらに広域的な観光アライアンス(地域連携 DMO)の設立に向けた取組を推進します。

施策

■ 近隣自治体と連携した滞在時間を増やす取組

近隣自治体と連携して、観光客の満足度を高め、滞在時間を増やす広域的

な周遊ルートを開発する取組を進めます。

【主な取組】

*地域資源を活かした観光振興

■ 効果的なプロモーションの実施

広域連携により生まれた観光メニューと周遊ルートについて、千葉県や関係

団体等と協力し、イベント、マスメディア、SNSのような多彩な媒体を活用し

て、効果的なプロモーション活動を行います。

【主な取組】

*観光情報発信

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

■ インバウンド受入の積極的な推進

東京 2020 オリンピック・パラリンピック等、相次ぐ世界大会の開催により

増加が見込まれる訪日外国人観光客の誘客を図るため、近隣自治体と協力して、

モニターツアーを行います。

また、その成果を踏まえ、旅行会社等と協力し、外国人向けの旅行ツアーを

企画して、さらなる誘客につなげていきます。

【主な取組】

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

④-1 広域連携による相乗効果の発揮

④-2 広域連携プロモーションの実施

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31

■ 近隣自治体間における相互協力

広域連携を図る自治体間におけるそれぞれのイベントにおいて、相互に出

品・出店する機会を増やします。

また、計画的な出品・出店の促進や地域ブランド商品等の販路拡大として、

常設の土産品コーナーの設置や都心等への出品ができるよう、取組を進めま

す。

【主な取組】

*広域的な観光ネットワークの推進

■ 広域連携による観光の推進(地域連携 DMO)

複数の自治体がまたがる広域連携エリアにおいて、市内外の事業者や関係

者のネットワークを構築し、観光によるインパクトを着実にエリア内の地域

振興、経済振興につなげていきます。

【主な取組】

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

*広域的な観光ネットワークの推進

*地域資源を活かした観光振興

④-3 受け皿や販路の拡大

④-4 広域連携による観光の推進

中房総観光推進ネットワーク協議会

「中房総観光推進キャンペーン」(海ほたる)

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戦略⑤ 交流から定住への架け橋

里山体験や交流イベント等の情報を繰り返し発信するとともに、観光客が何度も訪れたくなるような仕組づくりを行います。観光客が繰り返し訪れることで、本市の魅力を実感し、観光を通じて定住を考えるきっかけとなるよう取組みます。 また、地域や地域の人とつながりを持っている人やつながりを持ちたい人に向けた観光地づくりを通じて、関係人口の拡大と地域の活性化を図っていきます。

施策

■ リピーター化促進と関係人口の拡大

滞在時間延長につながるメニューづくり、観光客との関係性を高める事業

を検討し、本市を何度も訪れるリピーター獲得や地域に様々な形で関わって

くれる関係人口の拡大に向けた観光地づくりを推進します。

【主な取組】

*市原市観光協会と連携した観光まちづくり

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

■ 里山体験・農業体験のプログラムづくり

里山体験や農業体験そのものが旅行目的となるよう、里山や養老川のよう

な豊かな自然、また、四季を通じて水に親しめる高滝湖を活用し、短時間で楽

しめる体験メニューや季節を通じたプログラム等を、地域の人たちと協働し

てつくります。

また、市原市観光協会と連携し、地域の人たちの協力を得て、農家民泊やホ

ームステイ等の滞在環境の向上に取組みます。

【主な取組】

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション(千葉市連携)

⑤-1 訪問から滞留、滞在に向けたメニュー、プログラムの提供

⑤-2 グリーンツーリズムの推進

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33

■ アートを媒介とした交流の場の創出

アートイベントのインパクトを地域振興や経済振興に着実につなげるた

め、市民とともにアートを活用した観光地づくりを行います。

また、アートに関心のある人のネットワークを構築し、地域に誇りと愛着

を持つ人が増えるよう、多様な交流の場を創出します。

【主な取組】

*アートを活用したツーリズムの推進

*水と彫刻の丘(市原湖畔美術館)の活用

いちはらアート×ミックス「森ラジオステーション」photo Nakamura Osamu

■ 田舎暮らし情報の発信

都心からの利便性の高い交通アクセスを活かした週末居住や二地域居住と

いった多様なライフスタイルを提案するような田舎暮らしの情報を発信しま

す。

【主な取組】

*観光情報発信

*様々な媒体等を活用した観光プロモーション

⑤-3 アートを活用した観光地づくり

⑤-4 田舎暮らし情報の発信

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第5章 観光振興ビジョンの推進体制

本市では、世界に一番近い SATOYAMAを舞台に、市民や市民活動団体(NPO)、

観光事業者や交通事業者、農業者や商業者といった多様な関係者が、市と市原

市観光協会(市原版 DMO)とともに、分野を横断・連携して、観光振興を推進

します。

ボラン

ティア

観光

事業者 交通

事業者 NPO

県・近隣

自治体

地域

住民 農・商

業者

推進主体

観光協会

/DMO 市原市

世界に一番近い SATOYAMA

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指標について

目標値(観光入込客数 500万人)のほか、本ビジョンの計画の推進や成果をよ

り正確に把握するため、下記の評価項目も併用します。

評 価 項 目 現 状 2018年 目 標 2026年

観光入込客数

自然里山ツーリズム 121 万人/年 170 万人/年

ゴルフツーリズム 168 万人/年 180 万人/年

歴史文化ツーリズム 73 万人/年 150 万人/年

合計 362 万人/年 500 万人/年

小湊鉄道観光利用客数 7.3 万人/年 8 万人/年

地域連携 DMO 0 団体 1 団体

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36

資料編

1 本市における広域連携の取組事例

名称 構成市町村 趣旨等

1

千葉ベイエリア観光

連盟

(設立:1994 年 6

月)

市原市、浦安市、市

川市、船橋市、習志

野市、千葉市 ほか

観光協会や観光事業

者等

東京湾に面した市及

びその隣接市をもっ

て組織し、加盟市域

内の観光業の発展に

寄与することを目的

とする。

2

房総横断鉄道活性化

協議会

(設立:2005 年 3

月)

市原市、大多喜町、

いすみ市、小湊鉄道

㈱、いすみ鉄道㈱

小湊鉄道及びいすみ

鉄道並びに沿線の各

地方自治体及び地域

の関係者が一体とな

り、両鉄道の活性化

方策等について検

討・実践を行うこと

により、快適で暮ら

しやすい地域の実現

に寄与することを目

的とする。

3

ちばプロモーション

協議会

(設立:2007 年 9

月)

観光協会、商工団

体、農林水産団体、

芸術・文化団体、企

業、NPO、大学、

県・市町村等

千葉県の有する多様

な魅力を全国に向け

て広報宣伝し、千葉

県観光のイメージの

向上を図るととも

に、より多くの観光

客の誘致を実現して

いくことにより、本

県観光産業の振興と

各地域の活性化に寄

与することを目的と

する。

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37

名称 構成市町村 趣旨等

4

千葉県国際観光連盟

(設立:2006 年 6

月)

千葉県含む行政機関

29団体、観光関係団

体 3団体、宿泊関係

団体 2団体、運輸関

連事業者 6 団体、旅

行業団体 2 団体

計 42団体

協議会は、外国人観

光客誘致を行うこと

により、千葉県の国

際観光振興と地域経

済活性化を図ること

を目的とする。

5

千葉県観光物産協会

(設立:2001 年 4

月)

千葉県内自治体、観

光協会、運輸・交通

機関、社寺仏閣、観

光施設、一般団体、

宿泊施設、学識経験

者、食品製造・販売

業者、民工芸品等

千葉県の観光及び物

産の振興に関する事

業を行い、地域社

会・経済の健全な発

展及び県民生活・文

化の向上に寄与する

ことを目的とする。

6

中房総観光推進ネッ

トワーク協議会

(設立:2007 年 2

月)

市原市、茂原市、長

柄町、長南町、一宮

町、睦沢町、大多喜

町、御宿町、勝浦

市、いすみ市

圏央道市原鶴舞 IC利

用者が養老渓谷や勝

浦温泉を宿泊拠点と

し、中房総を周遊す

る通年型観光地づく

りを目指す。

7

市原市・千葉市・四

街道市連携

(2016年度連携開

始)

市原市・千葉市・四

街道市

「千葉商圏」を基本

とする千葉経済圏に

おいて、子ども・子

育て支援環境をはじ

め、産業や観光、農

業等の各分野で連携

を図る。

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名称 構成市町村 趣旨等

8

市原市・千葉市連携

(2018年度連携開

始)

市原市、千葉市 自治体間で連携し、

広域での事業展開を

行う。

・工場夜景 PR事業

・グリーンツーリズ

ム PR事業

9

市原市・君津市・大

多喜町連携

(2016年度連携開

始)

市原市、君津市、大

多喜町

自治体間で連携し、

広域での事業展開を

行う。

・「房総さとやま GO」

の運行(バス実証事

業実行委員会)

10

市原市・大多喜町連

(2018年度連携開

始)

市原市、大多喜町 自治体間で連携し、

広域での事業展開を

行う。

・養老渓谷観光ガイ

ド事業

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39

名称 構成市町村 趣旨等

11

全国工場夜景都市協

議会

(設立:2017 年 5

月)

川崎市、(一社)川

崎市観光協会、四日

市市、四日市商工会

議所、四日市観光協

会、室蘭市、室蘭商

工会議所、(一社)

室蘭観光協会、北九

州市、北九州商工会

議所、(公財)北九

州観光コンベンショ

ン協会、周南市、徳

山商工会議所、新南

陽商工会議所、(一

社)周南観光コンベ

ンション協会、尼崎

市、富士市、富士商

工会議所、富士市商

工会、(一社)富士

市観光交流ビューロ

ー、千葉市、千葉市

商工会議所、(公

社)千葉市観光協

会、堺市、高石市、

高石商工会議所、市

原市

工場夜景の観光資源

としての充実、活

用、PR等を行うこと

により、工場夜景の

知名度の向上やマー

ケットの拡大を図る

とともに、会員都市

の地域活性化及び観

光振興に寄与するこ

とを目的とする。

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2 本市の観光資源

■観光資源の状況

広大な市域に養老渓谷をはじめとした豊かな自然、ゴルフ場、上総国分

尼寺跡、市域を縦断する小湊鉄道、市原ぞうの国、千葉こどもの国キッズ

ダム、市原湖畔美術館等の観光資源が数多くあるほか、上総いちはら国府

祭りのようなイベントや地域の伝統行事も四季折々に行われています。

養老渓谷(梅ケ瀬渓谷) オリジナルメーカー海づり公園

千葉こどもの国 キッズダム

市原湖畔美術館

上総いちはら国府祭り

チバニアンの地層

市原ぞうの国

上総国分尼寺復元回廊

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◇主な観光資源

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◇ゴルフ場一覧

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43

3 国や観光専門シンクタンクの調査資料及び分析

■日本人国内旅行者数は増加したが、旅行単価は減少した

平成 29 年時点での全国における日本人の国内旅行は、6 億 5 千人弱で

あり、前年より 1.0%増加しています。また、一人 1 回当たりの旅行単価

は 3万 3千円弱で、前年より 0.2%減少しています。

国内旅行の内訳を見ると、旅行者数では宿泊旅行が 0.8%減少し、日帰

り旅行が2.8%増加していますが、旅行単価では宿泊旅行が 1.0%増加し、

日帰り旅行が 0.5%減少しています。

単位:万人

国内旅行全体

宿泊旅行 日帰り旅行

2017年

[平成 29年] 64,751 32,333 32,418

2016年

[平成 28年] 64,107 32,565 31,542

前年比 +1.0% -0.8% +2.8%

単位:円

国内旅行全体

宿泊旅行 日帰り旅行

2017年

[平成 29年] 32,606 49,732 15,526

2016年

[平成 28年] 32,687 49,234 15,602

前年比 -0.2% +1.0% -0.5%

出典)「旅行・観光消費動向調査」(2017年[平成 29年]観光庁)

◇2017年[平成 29年]の日本人国内延べ旅行者数

◇2017年[平成 29年]の日本人国内旅行の一人1回当たり旅行単価

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■余暇活動の潜在需要

余暇活動の潜在需要調査では、国内旅行の参加率と潜在需要が高く、潜

在需要が参加率を上回る種目としては、海外旅行、クルージング(客船に

よる)、催し物、博覧会等があります。

出典)「観光白書(資料編)」(2018年[平成 30 年] 観光庁)

【余暇活動の潜在需要上位 10種目(2016年(平成 28年))】

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45

■観光旅行をする理由

観光旅行をする理由(観光動機)では「観光地でゆっくりと過ごしたい」

ニーズが 8割を超え、総じて高いことが分かります。

また、年に 3 回以上の旅行頻度が高い層ほど、「訪れた観光地で体験・交

流したい」ニーズが強くなっています。

【国内宿泊旅行頻度による観光旅行をする理由(観光動機)の比較】

※注)「N」=サンプル(標本)数

出典)「地域観光イノベーションに係る調査事業報告書」(2013年[平成 25年] 3 月観光庁)

※「観光客(N=454)」と「国内宿泊旅行頻度年 3回以上(N=147)」の比較

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■国内旅行の目的

「宿泊旅行」では、1 位の「温泉」と 2 位の「自然・景勝地訪問」の割

合が特に多く、次いで 3位の「歴史・文化スポット訪問」となっています。

「日帰り旅行」では、1 位の「自然・景勝地訪問」の割合が特に多く、

次いで 2位の「ショッピング・買い物」と 3位の「まち歩き」となってい

ます。

51.1

58.9

28.525.3

23.518.8

19.3

15.3

8.55.83.7

6.41.8

5.510.9

2.91.87.2

2.83.73.2

0

10

20

30

40

50

60

70

自然

景勝地訪問

温泉

歴史・文化

スポット訪問

まち歩き

ショッピング

買い物

都市観光

観光施設・

水族館・動物園

テーマパーク・

レジャーランド

美術館・博物館

果物狩り・

農林漁業体験

体験プログラム

祭り・イベント

芸術祭

コンサート・

ライブ・観劇

リゾート滞在

ゴルフ

サイクリング

アウトドア

アクティビティ

その他スポーツ

スポーツ観戦

その他スポーツ

宿泊旅行の目的%

45.2

22.122.5

30

33.9

16.6

22.921.5

17

9.5

3.6

9.6

2

9.7

1.84.2

2.26.1

2.96.9

2.4

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

自然

景勝地訪問

温泉

歴史・文化

スポット訪問

まち歩き

ショッピング

買い物

都市観光

観光施設・

水族館・動物園

テーマパーク・

レジャーランド

美術館・博物館

果物狩り・

農林漁業体験

体験プログラム

祭り・イベント

芸術祭

コンサート・

ライブ・観劇

リゾート滞在

ゴルフ

サイクリング

アウトドア

アクティビティ

その他スポーツ

スポーツ観戦

その他スポーツ

日帰り旅行の目的%

出典)「市原市版 DMO形成事業 ターゲット市場調査結果」

(2019年 7月 株式会社 JTB 総合研究所)

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47

■外国人観光客の増加

近年、訪日外国人旅行者数が急速に増加し、2015年から日本人の海外旅

行者数を大きく上回っています。

1,5451,664 1,699

1,8491,747 1,690

1,621

1,7121,789

1,895

679

861

622

836

1,036

1,341

1,974

2,404

2,869

3,119

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

日本人海外旅行者数 訪日外国人旅行者数

出典)「観光白書」(2019年[令和元年] 観光庁)

【日本人の海外旅行者数、訪日外国人旅行者数の推移】

万人

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■外国人旅行者が旅行中に困ったこと

外国人観光客が旅行中に困ったこととして、3年間の平均で見ると、「施

設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」が最も多く、2 位が

「無料公衆無線 LAN 環境」、3 位が「多言語表示の少なさ・わかりにくさ

(観光案内板・地図等)」となっています。

今後増加が予想される訪日外国人観光客の誘客に際しては、これらへの

対応が必要になります。

平成 30年度では、ほぼ全ての項目で改善が見られ、「困ったことはなか

った」の回答も過去最高の 36.6%となっていますが、QRコード決済といっ

たこれまでになかった新たなニーズも発生しています。

【旅行中に困ったこと】

出典)「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」

(2018年 11月~2019 年 2月 観光庁)

n=回答数

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49

4 県調査の資料及び分析

■千葉県内の観光の特徴

千葉県の「観光入込客数(※)」の「観光種別割合(※※)」は、「ス

ポーツ・レクリエーション」が特に高く、次いで「歴史・文化」、「行祭

事・イベント」の順となっています。本市は、千葉県全体と比べ、最大の

特徴であるゴルフ場が含まれている「スポーツ・レクリエーション」分野

の割合が高く、「都市型観光」や「行祭事・イベント」の分野が低くなっ

ています。

2.1

17.5

3

40.3

5.1

15.4 16.7

1.4

13.9

3.3

64.9

05.5

11

0

10

20

30

40

50

60

70

自然

歴史・文化

温泉・健康

スポーツ・

レクリエーション

都市型観光

その他

行祭事・イベント

【千葉県全体の観光入込客数の観光種別割合】

千葉県 市原市

%

出典)「千葉県観光入込調査報告書」(2018年千葉県)/「産業白書」(2019 年市原市)

※「観光入込客数」とは

千葉県が毎年実施している「観光入込調査」により、市内の観光施設などの入場者数を集計

し算出したものである。千葉県の観光入込調査は、平成 22 年度から「観光入込客統計に関す

る共通基準(平成 21 年 12 月国土交通省観光庁)」に基づき実施している。なお、観光入込客

数は 1月~12月までの延べ人数である。

※※「観光種別割合」(分類別内訳)とは

1 観光地点

①自然 … 養老渓谷、高滝湖など

②歴史・文化 … 上総国分尼寺跡展示館、市原湖畔美術館、神社など

③温泉・健康 … 憩いの家

④スポーツ・レクリエーション … ゴルフ場、市原スポレクパーク、プールなど

⑤都市型観光(買い物・食など)… 本市は該当なし

(郊外ショッピングセンター、駅、商店街・朝市など

日常利用が大半を占めるものは含めない。)

⑥その他(道の駅など) … あずの里いちはら

2 行祭事・イベント … 上総いちはら国府祭り、いちはらアート×ミックスなど

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市原市観光振興ビジョン《2020改訂版》

2017年 3月初版

2020年 3月改訂

発 行 市原市

〒290-8501

千葉県市原市国分寺台中央 1丁目 1番地 1

℡ 0436-22-1111(代表)

編 集 経済部 観光振興課