三面図の作成 -...
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図2.3
図2.1
図2.2
2. 三面図の作成
2.1 図面の貼り付け
まず,
ファイル>>新規>>図面
を選択します.このとき,部品のときと同じように,デフォル
トの名前(今の例ではdrw0001)が[名前]の横に反転表示さ
れます.ここで,図面に別の名前を付けることができます.
(図2.1)
[OK]を選択すると,[新規図面]と表
示されたウィンドウが現れ,[デフォル
トモデル]の項目に[なし]が反転表示
されています.これは,現在図面を描
く対象の部品モデルが選択されていないことを表しています.
右横の[ブラウズ]と表示されたボタンをクリックすると,部品ファイル
(拡張子が.prtのファイル)の一覧が表示され,そこから選択できます.
(この段階で選択しなくても後で選択できます.)
[テンプレート指定]で[空]を選択,[回転方向]は[横]を確認し,[サイズ]で紙のサイズ
(A3)を選択し,[OK]を選択します.(図2.2)
[メニューマネージャ]で[ビュー]を選択.
(図2.2の状態で部品を選択しなかった
場合は,この時点で選択できます.)
[ビュー]メニューで,
ビュー追加>>一般>>全体ビュー
>>断面なし>>スケール
と確認または選択し,[実行]をクリック.
メッセージエリアに
[図面ビューの中心点を指定します.]
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図2.4
というメッセージが現れます.
白い線で囲まれた領域にカーソルを動かし,クリックすると,メッセージエリアに
[ビューのスケールを入力します]
という表示が現れ,デフォルトのスケール値が反転表示されています.
スケールの値は後で変更できますので,ここではとりあえず,表示されているデフォルト値
の二倍の値を入力して[Enter].すると,先ほど選択した部品が表示されます(図2.3).
コツ1:図面表示したい部品をPro/ENGINEERの部品モードで開き,[ユーティリティ]メ
ニューの[環境]で[斜投影(実は不等角投影)]->[等角投影]を選んで表示しておきます.こ
の表示が図面に反映されます.
コツ2:[隠線]をON.モデルツリー表示をOFF.データム軸・点・座標の表示をすべてOFFに
しておくこと(データム面だけはON).再ペイント をクリックすると変更が反映されます.
次に,メインの図面となる正面図を作成します.
画面の右上に[回転方向]と表示されたウィンドウがあります.
まず,[タイプ]の項目が[参照で回転]を確認し(図2.4),[メ
ニューマネージャ]に[ピック]が反転表示されていることを確認
して,
[参照1]が[前面]になっているので,FRONTと表示されて
いるデータム面をピック
[参照2]が[上部]になっているので,TOPと表示されてい
るデータム面をピック
します.[回転方向]ウィンドウの[参照1]と[参照2]の下の矢印
右のボックスに面の番号が表示されます.正面を向いたら[ビュー保存]のOKを選択しま
す.また,この時点でデータム面表示をOFFにしておきます.
正面図の位置が悪い場合,[ビュー移動]を選択し,図をピックすると,図が紫色の線の長
方形で囲まれます.これを正面図の定位置へ動かします.
図の大きさを変更したいとき,[ビュー修正]で[スケール変更]を選択します.(ここで,メ
ニューを観察しておくこと.いろいろな修正項目があります.)
スケール変更したい図をマウスクリックすると,メッセージエリアに[ビューの新しいスケー
ルを入力します]という表示が現れ,現在のスケールが反転表示されています.新しい数値
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図2.5
図2.6
を入力します.この場合,新しいスケール値は1がよいでしょう.
2.2 側面図,平面図の作成
側面図や平面図は,簡単に作成できます.[ビュー追加]で
投影>>全体ビュー>>断面なし>>スケールなし
を選択または確認し,[実行]
メッセージエリアに[図面ビューの中
心点を指定します]というメッセージ
が現れるので,正面図の右側にカー
ソルを移動させ,クリックします.
どうです?右側面図ができたでしょ
う.平面図も同じように処理します.
(図2.5)
右側面図は左右に,平面図は上下
に,それぞれ,[ビュー移動]を使って
移動することができるので,正面図と
の間に寸法記入などのためのスペー
スが不足している場合でも,簡単に確保できます.また,正面図
を動かすと,右側面図は上下に平面図は左右に連動して動きま
す.
2.3 寸法などの表示
メニューバーの[ビュー((V)]をクリック
[表示および消去]をクリック
します.
画面右に[表示/消去]メニューの[表示]を選択/確認.
[タイプ]項目の寸法 と中心線 をクリックして[全表
示]を選択.[すべて表示しますか]という確認メッセージが表示
されるので,[はい]で答えます.次に[プレビュー]タグの[全アク
セプト]をクリックします(図2.6).
図2.7に示すように寸法値や円の中心線が表示されます.[閉じる]で,[表示/消去]メ
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図2.7
ニューを閉じます.先のソリッドモデル作成の際の面取りなどで一度に複数のエッジを指定
した場合は面取り表示は一カ所しか表示されませんが,一つのエッジ毎に面取りを指定し
た場合は,すべて表示されます.
さて,次の点に気づくはずです.
1)面取り表示が違うとか寸法線を分割して寸法が記入されたりとかでJIS規格の表示
にはなっていない.
2)寸法の記入位置が理想的ではない.
1)については修正しませんが,2)について修正を施します.
2.4 記入位置の修正・寸法の追加など
修正や追加は手動で行いますが,こ
こまでくると,図面に記入された寸法の
位置などが一人一人違うので,マニュ
アル化できません.ここでは,いくつか
の方法や注意点を述べるだけにして
おきます.
1)[表示/消去]メニューで表示された寸
法値は削除できませんので,[消去]し
ます.([表示]では,ソリッドモデルを作
成した際に設定した寸法値を表示する
だけです.)
[表示/消去]メニューで[消去]を選択し,消去したい寸法値にカーソルを合わせてクリック
します.このとき,寸法値,寸法線,寸法補助線が赤に変わります.複数の寸法表示を同時
に選択することも可能です.消去したい寸法表示をすべて選択したら,[メニューマネー
ジャ]の[選択終了]をクリックすると.赤く表示された寸法値などは消去されます.
2)寸法値の移動や矢印の向きの修正
○寸法値の移動:移動したい寸法値をマウスでピックして寸法線・寸法補助線・寸法値を赤
色で表示させます.寸法値にマウスカーソルを合わせて移動させることができます.
(同じ方法で[スケール *.***]も動かすことができます.)
○矢印の向きの修正:矢印の向きの修正は,寸法値を移動させ,表示が赤色の状態でマ
ウスの右ボタンを押すことによって行います.
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図2.8
3)寸法の追加
寸法の追加は,メニューバーの[挿入(I)]の[寸法(M)]の[新規参照(N)]を選択します(図
2.8左).その後,寸法を作成したい部分を選択します.たとえば,円の半径を作成したいと
き,円周上を(シングル)クリックして,寸法値を表示させたい位置へカーソルを移動させて中
クリックします.その他としては,
円の直径:円周上をダブルクリック
辺の長さ:辺の上をクリック
などがあります.円の直径や半径,円弧の半径以外は基本的に,a)二点間の距離,b)一点
と辺の間の距離,c)二辺間の距離のいずれかなので,必ず二箇所を選択するようにしてく
ださい.
なお、[作成]メニューで作成した寸法値は[詳細図]メニューの[削除]で削除できます.
4)面取り記号
面取り記号の作成のために,ここでは[注記]を使います.
メニューバーの[挿入(I)]の[注記(N)]
右に表示される[注記タイプ]メニューで
[引出線あり]>>[入力]>>[横書指定]>>[法線方向]>>[デフォルト]
を選択・確認し,[注記作成]を選択します(図2.8中央).[引出線タイプ]メニューで,[矢印]
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図2.9
図2.10
を選択・確認して,引出線の始点をピックします.
[点指定]メニューが出るので,引出線の終点をピックします.
メッセージエリアに[注記入力:]と表示されるので,横の空欄に文字を入力します.特殊
な文字,たとえば,角度を示す記号などは,画面右下に現れる[シンボルパレット](図2.8
右)から選択します.なお,×の記号はアルファベット大文字のXで代用します.
2.5 表題欄の作成
表題欄や部品表の詳細は,製図の教科書
を参照してください.ここでは,ごく簡単に,
課題提出用の表題欄を作成します.
具体的には,表題欄に記入する項目
を,
学籍番号
氏名
課題番号
提出日
として図2.9のような表を作ります.
表題欄は図面の右下隅に作るので,右側面図の位置が下すぎたり,右に寄りすぎていれば,
ビュー>>ビュー移動
で適当な位置に移動させます.
表題欄を作成します.まず,[製図]メ
ニューの[テーブル]を選択
[テーブル]メニューの[作成]を選択,
[テーブル作成]メニューで,
下降>>右方向>>文字数指定
を確認.
[点指定]メニューで,[点ピック]を確
認.
メッセージエリアには,[テーブルの左上の角を指示します.]というメッセージが現れます
ので,右下隅から適当に離れたところにマウスカーソルを持っていってクリックすると,クリッ
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図2.11
図2.12
クした点から右の方に数字が現れます(図2.10).また,メッセージエリアには.[最初の列の
幅をマークします(中ボタンで中止).]というメッセージが現れます.
まず,適当な位置を横方向に四個所
クリックし,中ボタンで終了します.これ
で,列方向のセルを定義します.
次に,横方向に表示されていた数字
が消え,左に縦に数字が表示されま
す.縦の数字は行を表します.
縦方向も同じように処理します.ここ
では,三回クリックし,中ボタンで終了
します.
すると,列方向に四つ行方向に三つ
のセルが黄色の枠線で現れます(図
2.11).
セルの大きさはこの段階で気にする必要はありません.後で修正できます.
・セルの結合
図2.9を見ると,上の二行は二つのセ
ルしかありません.このようにするため
には,[テーブル]メニューの[テーブル
修正]を使います.
テーブル修正>>マージ>>列
を選択し,セルを選択してマージします
(図2.12).
・項目の記入
[テーブル]メニューの[テキスト入力]を選択すると,メッセージエリアに[文字を入力する
テーブルセルを選択します.]というメッセージが表示されます.
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図2.13
まず,三行一列目(左下隅)のセルを
選択(クリック)すると,セルの枠線が赤
色に変り,メッセージエリアに[テキスト
を入力します[中止]]というメッセージと
右横にテキスト入力用の空白の窓が
現れ,そこにテキストを入力します.三
行一列目のセルに,[Report #]と入力
して[Enter].
再度メッセージエリアに[テキストを入
力します[中止]]というメッセージと右横
にテキスト入力用の空白の窓が現れ
るので,[Enter].
中ボタンをクリックして,文字入力モードをぬけます.
これを繰り返してすべてのセル項目をうめます(図2.13).(入力した文字がセルからはみ出
したりする場合がありますが,ここではとりあえず気にしません.)
なお,[注記]の際と同じように画面右下に[シンボルパレット]が現れるので,特殊な文字
も入力できます.
・入力したテキストの修正
[テーブル]メニューの[テキスト入力]モードを使います.テキストの修正というより,テキス
トの再入力なので,上述の項目の記入と同じです.
・セルサイズの修正
上で入力した文字がセルの中に収まっていればよいのですが,セルからはみ出していた
り,セルが大きすぎて空白がありすぎる場合は,[行/列修正]メニューで[サイズ変更]を選択
し,行か列の大きさを修正します.
[列]を選択し,[テーブルの長さ]項目で[文字数指定]を選択します.すると,
[左マウスボタンで列をピックします.中ボタンで終了します.]
というメッセージが出るので,修正したいセルをピックし,サイズ変更したいセルを赤色表示
させ,中ボタンを押します.
メッセージエリアに
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図2.14
図2.15
[列幅を(ASCII)文字数で入れます]
と表示され,現在の文字数が反転表示されます.ここに新しい文字数を入力すれば,サイ
ズが変更されます.
その他のセルについても同様に変更
して表を整えます.すべてのセルを整
え終わったら,[テーブル]メニューを[終
了/リターン]で抜けます.サイズ修正後
の表を図2.14に示します.
表の位置修正は,[テーブル]メニュー
の[移動]を使います.
以上の変更の後,アイソメトリックを
加えると図2.15のような図面が完成し
ます.また,日本語入力(Controlキー+Spaceキー)も可能です(図2.16).
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図2.16
図2.17
隠線の表示と消去はツールバーのア
イコンを選択すれば可能なのですが,
アイコンで選択すると図面全体に影響
します.最後に追加したアイソメトリック
のみの隠線を消去したい場合は,
[製図]メニューで[ビュー]
[ビュー]メニューで[表示モード]
[表示モード]メニューで[ビュー表
示]
を選択してアイソメトリックを選択し,
[実行]をクリックすると[ビュー表示]メ
ニューが現れます.ここで[隠線消去]を選択して[実行]をクリックすると,アイソメトリックの
隠線だけが消去されます.最後に,[ビュー]メニューで[終了/リターン]を選択します.図
2.17にアイソメトリックのみ隠線消去したものを示します.