面接のための効果的なプレゼンテーション 学振面接の事例を通して ·...
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面接のための効果的なプレゼンテーション― 学振面接の事例を通して―
早稲田大学大学院文学研究科
学術振興会特別研究員-DC
吉原将大
プレゼンテーションに自信はありますか?
01/12
就活・学振における
「学会プレゼン」vs.「就活・学振プレゼン」
•まずは,その性質を知ることから。学会プレゼン 就活・学振プレゼン
多い 経験値 少ない
あり 聞き手の興味 なし(?)
あり 聞き手の知識 なし
口頭発表:制限ありポスター:制限なし
時間 制限あり
発生しない お金 発生する
学会でのプレゼンと,就活・学振プレゼンは全く別!
02/12
就活面接におけるプレゼンテーション
•教員・研究者としての就職活動において,面接はほぼ必須。
•専門分野の異なる研究者(や,人事担当者)に対して,以下の内容を数十分で話す。
• これまでの研究業績• 今後の研究計画• 志望動機• 応募先ごとの要素
• 教育機関教育への抱負
• 企業商品化の可能性
03/12
学振面接におけるプレゼンテーション
•学術振興会特別研究員 (DC / PD / RPD) の採用にも,プレゼンは必要になる場合がある(”面接採用”)。
•関連分野の研究者4~6人に対して,以下の内容を4分間で話す。
• これまでの研究業績• 今後の研究計画
• 研究計画における申請者の役割
• 申請者自身のアイデアやオリジナリティー
• 研究の課題と解決方法
04/12
面接会場(例)
就活・学振には,学会とは異なる対策が必要に。
…でも,どんな対策をすれば良いのでしょうか?
05/12
就活・学振面接の対策
•目標:採用されること(=キャリアと賃金・研究費の獲得)業績,継続性,将来性をアピール!
•業績:論文・学会発表件数研究遂行能力はあるか?
•継続性:これまでの研究真面目に働いてきた人物か?
•将来性:研究計画発展性と実現可能性はあるか?
06/12
注意すべき4つのポイント
1.ストーリーを意識する2.「おもしろさ」のアピール3.話す内容を絞る4.専門的になりすぎない
業績,継続性
将来性
わかりやすさ
07/12
1. ストーリーを意識する
•「ストーリー」=「これまで」と「これから」のつながり。• 大きな研究テーマ・問題設定があって,それに向かって進んできた(いく)ことを示す。
•研究テーマや問題設定に沿って業績・研究計画を紹介することで,継続性のアピールにつながる。
•例:発表者(吉原)の学振面接テーマ
「読み」プロセスの解明
これまで形と意味に関する研究
これから音に関する研究
これまで形と意味に関する研究
これから音に関する研究
08/12
言語の三要素
2. 「おもしろさ」のアピール
•自分の研究・研究計画のどんなところが,どんな風に優れているのか説明する。
研究の独創性を示す。
将来性のアピールにつながる。
•「専門領域ではすごい」にとどまらないように。
• 学術的な意義だけでなく,社会的な意義にも言及する。
Before
どんな特性か不明
・具体性に欠ける・学術的意義のみ
09/12
2. 「おもしろさ」のアピール
AfterBefore
研究の独創性
どんな特性か不明
・具体性に欠ける・学術的意義のみ
09/12
3.話す内容を絞る
•自分の研究について,全部を話す必要はない。
(また,その時間もない)
• 1.の「ストーリー」と2.の
「おもしろさ」に必要な話を組み立てる。
Before内容が多岐に渡りすぎ
10/12
3.話す内容を絞る
Before After内容が多岐に渡りすぎ
・これまで = 形と意味・これから = 音という対比を明確に。
10/12
4. 専門的になりすぎない
•近年,アウトリーチ活動の重要性は増してきている。
• オープン・ジャーナル• APAにおける“Translational
message”の推奨
•専門的な説明に終始せず,なるべく日常レベルの言葉で説明する(特に導入部)。
• 漢字が多く続いたら要注意!
Before
専門外の人にはわからない
11/12
After
4. 専門的になりすぎない
Before
専門外の人にはわからない
できるだけわかりやすい言葉で。(厳密さは失われることに留意)
適切なイラストは理解を助ける
11/12
本日のまとめ
•学会プレゼンとの違いを理解して,就活・学振における「効果的なプレゼン」のための対策を!
•また,スライドを作ったら100回練習しましょう。• このとき,他分野の人にも聞いてもらうこと。
•モチベーションは,「自身の経験値」と「お金」。• 就活面接:数十分で数千万~数億円• 学振面接:4分間で700万円~1000万円
12/12
ご清聴ありがとうございました!
まずは,自分の研究を専門外の人にわかりやすく5分で説明できるようになっておきましょう!