味や香りが一際豊かに感じられます。自分で育てた花やハーブな … ·...

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25 2018.04 使ハーブ&エディブルフラワ ー研究家。静岡県伊豆高原 「ミエコズ ガーデン」主宰。 世界各地を訪れ、食べられ る花やハーブについて研究。 農林水産省(財)日本特産 農産協会地域特産物マイス ター認定。ハーブやエディ ブルフラワーに関する著書 多数。近著に『小松美枝子 のエディブルフラワーライ フ』(キラジェンヌ)。 まつ 使1 使季節の野菜と色とりどりの春の花をミックスした、 カラフルなサラダ。酸味のあるハイビスカスのドレッシングと カリカリベーコンが花の風味を引き立てます。 ドレッシングを作る。ドライハイビスカスに熱湯大さじ 3(分量外)を注ぐ。粗 熱がとれたら指先でもんで発色を促し、花を取り出す。サラダオイル以外の材料 をボウルに入れ、泡立て器で混ぜる。サラダオイルを少しずつ加え、さらによく 混ぜ合わせて容器などに入れる。 野菜とハーブ、エディブルフラワーはたっぷりの冷水でさっと洗って水気を切り、 食べやすい大きさに切る。 ②とベーコンをざっくりと合わせて器に盛り付ける。ドレッシングをまわしかけ、 残りのドレッシングを添えてテーブルへ。 [サラダ] フレッシュエディブルフラワー(パンジー、ビオラ、プリムラ、ナデシコ、アリ ッサムなど)…約2カップ 好みの野菜とハーブ(シルクレタス、ブロンズフェ ンネル、イタリアンパセリ、ビーツなど)…約2カップ ベーコン(千切りにし て炒めたもの)…約2枚分 [ドレッシング] ドライハイビスカス…2片(3 g ) 白ワインビネガー…大さじ4  おろしタマネギ…大さじ1 レモン汁…20㏄ サラダオイル…70㏄  塩、コショウ、砂糖…各適宜 材 料 作り方 (約3人分)

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252018.04

 エディブルフラワーを初めて食べる方は、

まずは安心できる市販の食用花を一つ試し

てみましょう。出回っている花以外にも食

べられる花はたくさんありますが、スズラ

ンやトリカブト、ダチュラ、スイセン、ル

ピナスなど、明らかに有毒な花もあるので

むやみに口にするのは絶対にやめましょう。

分からない場合は素人判断せず、栽培や観

賞だけにしてください。

 花はフレッシュだけでなく、乾燥させた

もの(ドライ)もフルに活用しましょう。

マロウやハイビスカス、エルダーフラワー、

ラベンダー、カモミール、ローズ、サフラ

ワー、サフランなどは入手しやすく、使い

勝手も抜群です。

食べられる花を少しずつ試す

ドライの花も取り入れる

花の美しさ、おいしさが存分に楽しめる、

春ならではのレシピをご紹介。

自分で育てた花やハーブなら、新鮮なまま食卓へ運べるので、

味や香りが一際豊かに感じられます。

ハーブ&エディブルフラワー研究家。静岡県伊豆高原「ミエコズ ガーデン」主宰。世界各地を訪れ、食べられる花やハーブについて研究。農林水産省(財)日本特産農産協会地域特産物マイスター認定。ハーブやエディブルフラワーに関する著書多数。近著に『小松美枝子のエディブルフラワーライフ』(キラジェンヌ)。

小こ

松まつ

美み

枝え

子こ

●❷花の下ごしらえ

◆��

そのままで使うもの

 

花はとてもデリケート。洗ったり、

下ごしらえする際は、色や風味を損

なわないようていねいに扱います。

 

小さめの花はそのままでも食べら

れるので、1輪のまま使ってもOK

です。

●❶花を洗う

 

ボウルに冷水を張ってさっと洗い、

ざるやペーパータオルなどの上に置

き、水気を切ります。

季節の野菜と色とりどりの春の花をミックスした、カラフルなサラダ。酸味のあるハイビスカスのドレッシングとカリカリベーコンが花の風味を引き立てます。

❶�ドレッシングを作る。ドライハイビスカスに熱湯大さじ 3(分量外)を注ぐ。粗熱がとれたら指先でもんで発色を促し、花を取り出す。サラダオイル以外の材料をボウルに入れ、泡立て器で混ぜる。サラダオイルを少しずつ加え、さらによく混ぜ合わせて容器などに入れる。❷�野菜とハーブ、エディブルフラワーはたっぷりの冷水でさっと洗って水気を切り、食べやすい大きさに切る。❸�②とベーコンをざっくりと合わせて器に盛り付ける。ドレッシングをまわしかけ、残りのドレッシングを添えてテーブルへ。

[サラダ]●フレッシュエディブルフラワー(パンジー、ビオラ、プリムラ、ナデシコ、アリッサムなど)…約2カップ ●好みの野菜とハーブ(シルクレタス、ブロンズフェンネル、イタリアンパセリ、ビーツなど)…約2カップ ●ベーコン(千切りにして炒めたもの)…約2枚分[ドレッシング]●ドライハイビスカス…2片(3 g) ●白ワインビネガー…大さじ4 ●おろしタマネギ…大さじ1 ●レモン汁…20㏄ ●サラダオイル…70㏄ ●塩、コショウ、砂糖…各適宜

材 料

作り方

(約3人分)

花の料理を

する前に

例)パンジー、ビオラ、ナスターチウム、

キンギョソウ、セージ、ツルバキア、ロ

ケット、チャイブ、ベゴニア、ローズマ

リーなど

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◆花芯を引き抜くもの

◆カットするもの

 鮮やかな花色を絵の具だと思って、

キャンバスに絵を描くように飾り付

けを楽しんでみましょう。鮮やかな

ソースの色、宝石のようなカラフル

な花のトッピングは、見た人をきっ

とワクワクさせることでしょう。

 花芯やがくに食べづらい部分があ

るもの、大きくて一口では食べられ

ない大輪の花は、花芯を取り除き、

花びらを使います。

 花びらが大きくて肉厚なもの、枝

分かれにたくさん花がついているも

のは、食べやすい大きさに切って使

います。

青リンゴに似たカモミールの甘い香りと、クリームのまろやかさが口じゅうに広がる優しい味のデザート。グラスの内側にあしらった花も一緒に召し上がれ。

花の色素で 3色に色づけしたカラフルなライス。おもてなし料理はもちろん、冷めてもおいしいので行楽のお供にも。ふんわりと香るご飯が春の訪れを感じさせてくれます。

●ゼラチン…10 g  ●牛乳… 300 ㏄ ●カモミール(ドライ)…10 g (フレッシュの場合は20 g )●卵黄…4個分 ●砂糖… 100 g  ●生クリーム… 300 ㏄●フレッシュエディブルフラワー…適量(パンジー、ビオラ、ナデシコなど)●ゼラチンを水で溶いたもの(デザート容器に花を貼る時に使用)…適量

❶白米を水で洗い、1時間ほど水につけてざるに上げ、水気を切っておく。❷Ⓐ、Ⓑ、Ⓒをそれぞれ分量の水に入れて2~3時間おき、3色の色水を作っておく。❸�①の白米1合分に、②の色水Ⓐと調味料を入れて炊き上げる。水加減は炊飯器の目盛りに合わせる。炊き上がったら、すぐにしゃもじでほぐす。Ⓑ、Ⓒも同様に炊き上げる。

❹�ハートの抜型などを使い、ご飯を器に盛りつける。エディブルフラワー、好みでハーブを周囲に散らす。塩、コショウ、または好みでエディブルフラワーソルト※ を少々振りかける。

[トッピング用]●フレッシュエディブルフラワー(パンジー、プリムラ、ナスターチウムなど)…適宜 ●塩、コショウ(またはエディブルフラワーソルト)…適量

[調味料]

●オリーブオイル…大さじ1 ●塩、コショウ…少々 ●チキンブイヨン…少々

白米1合に対し下記の分量を追加

※エディブルフラワーソルト…よく乾燥させたエディブルフラワーを細く砕き、塩に混ぜたもの。

[�ライスの色づけ]🅐ピンク:ハイビスカス(ドライ)…3~5 g 水… 200 ㏄ 🅑イエロー:ベニバナ(ドライ)…3~4輪分 ロ―ズマリー…枝の長さ10㎝程度 水… 200 ㏄ 🅒ブルー:バタフライピー(ドライ)…6~7輪分 水… 200 ㏄

●白米…3合材 料材 料

作り方

❶ゼラチン10 g を水(分量外)でふやかしておく。❷エディブルフラワーをたっぷりの冷水でさっと洗い水気を切っておく。❸鍋に牛乳とカモミールを入れて沸かし、こし器でこす。❹�卵黄、砂糖を泡立て器でよく混ぜ合わせ、③と①を合わせて木べらでかきまぜながら中火にかける。とろみがついたらボウルにあけ、冷ます。❺生クリームを6分立てにする。❻⑤を④に入れてよく混ぜ合わせる。❼�デザート容器の内側に、②の花をゼラチンを溶いたもので貼り、押さえつける。容器は口径の広いシャンパングラスなど、透明なガラス製のものを用いるときれいに仕上がる。❽�⑥を⑦のデザート容器に7~8分目ほど入れて、冷やし固める。トッピングの花を飾って完成。

作り方

(約3人分)(プリンカップ6〜7個分)

花を飾り付ける

時のコツ

例)パンジー、ビオラ、ナスターチウム、

キンギョソウ、セージ、ツルバキア、ロ

ケット、チャイブ、ベゴニア、ローズマ

リーなど

例)ヒマワリ、ポットマリーゴールド、

カーネーション、ミヤコワスレ、キク、

ヤグルマソウ、デージーなど

例)大輪のローズ、ʼコネチカットキン

グʻ(ユリ)、ヘメロカリス、デンファ

レ、シャクヤクなど