救急隊が必要とする医療情報とは?2015/02/21 · 現場での救急活動は?...
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救急隊が必要とする医療情報とは?
北見地区消防組合消防本部
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過去10年の救急出動状況
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増加する救急出動に対応するために
• 病院到着後速やかな再出動体制の準備
• 傷病者の状況により、PA連携(救急車と消防車を同時出動)で現場に多くの人員を投入し、現場活動時間の短縮
• 高機能通信指令システムを用いた 迅速な救急指令
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救急隊が現場で必要とする情報
①救急の概要(いつ、どこで、誰が、何を、どうしたのか)
現在の症状や主訴
②健康保険証やお薬手帳、病歴、かかりつけの医療機関を説明
③家族がその場にいない場合、親族等の連絡先
私たちはこのことを平均12分の中で完結しております。 しかし時には、間違った病歴、かかりつけ医療機関を聞き病院搬送後に分かることもあります。
では正確な情報を受けとるにはどのようにしているのでしょか?
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正確な情報を救急隊に伝えるには
• 命のバトン、安心カード 町内会単位実施 個人で管理(冷蔵庫等)
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• 災害弱者システム 委託会社で情報管理
• 個人ファイル(高齢者施設等) 施設で情報管理
• 北まるネットを活用し、昨年から救急 医療情報padを用いた情報管理
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救急医療情報Padとは?北見市医療福祉情報連携協議会と連携し消防署西出張所救急隊で、昨年7月1日 から救急医療情報Padを救急現場で試験運用しています。 現在個人データの入力は、市内西地区の高齢者施設の入所者を対象としており、救急出動の際に情報を活用しております。
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救急医療情報padを使った救急出動の例
救急指令、北見市中央三輪7丁目466番58号、グループホーム凜、86歳男性、意識朦朧、当ホームは北まるnet該当、患者氏名 キタミ サブロウ
車両動態表示システム(AVM) 救急出動Copyright©2015Kitamarunet All Rights Reserved.
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出動途上の救急車内
現場到着するまでの間、指令室から発信された氏名情報をipadで検索、取得した情報を隊員で共有し現場到着することできます。
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現場到着
救急隊が現場に到着すると下記の内容を基に活動します。
①事故概要 ②患者の現在の状態(観察) ③観察結果に基づいた救急救命処置の実施 ④医療機関選定
現場到着前に、救急医療情報padを使い、患者情報を取得していた為、現場において職員からの状況聴取が短時間で完結し、迅速な医療機関選定となることができます。
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現場での救急活動は?
①事故概要 5W1Hを基本に(いつ、どこで、だれと、なぜ、何をしていて、どのように)把握
②患者の現在の状態(観察) 意識状態、呼吸、脈拍、血圧、体温、瞳孔、動脈血酸素飽和度、心電図、 血糖(必要に応じて)
③観察結果に基づいた救急救命処置の実施(一部抜粋) 気道確保、酸素投与、創傷処置等、人工呼吸、胸骨圧迫 除細動(電気ショック)、血糖測定等 医師の指示下で、気道内へのチューブ挿入、静脈路確保、薬剤投与 ブドウ糖投与等
④医療機関選定 現在の症状、主訴と病態を判断し、かかりつけ病院への搬送を選択すべきか またはそれ以外の選択をすべきかを短時間で判断する
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救急隊が必要とする傷病者情報とは?
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医療情報padの検索該当平成26年7月~平成27年1月まで該当施設での救急要請は29件
※ 検索未実施は119番入電時点で覚知にて医療情報Padが未登録と確認されている場合等
救急要請 29件
検索実施 18件
検索未実施 11件
検索非該当10件
検索該当 8件
活用出来なかった 2件
活用出来た 6件
施設における現場活動時間(現場到着~現場引揚) 活動時間平均12.8分
活用出来たと回答 活動時間平均10.4分 活用出来なかったと回答 活動時間平均14.0分
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pad導入前と導入後の違い
〇施設職員から傷病者の状態と情報聴取を個人ファイル 等
を見ながら取得して病院選定をしておりました。 〇 特に夜間は施設職員の絶対数が足りず情報を聞き出す
のに時間を要しております。時にはファイルが見つからな いということも・・・
救急医療情報Padの導入前では?
救急医療情報Pad導入後では?〇119番通報時氏名が判明すると、padで氏名検索して
現場到着前に傷病者情報を取得することができました。 〇到着前に容態から考えられる病態をpad情報を見なが
ら隊員間で相談ができることも大きな利点です。 〇現場到着後、施設職員との情報のやり取りは、padを
見ながら再確認することで時間短縮が図られました。 Copyright©2015Kitamarunet All Rights Reserved.
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今後の展望
現在、北見地区の高齢化率は人口比で28%、昨年の老人福祉施設等からの救急要請は430件と年々増加しています。
私達は、限られた時間で傷病者の容態、正確な情報を受け取り判断し適切な病院へ搬送することが任務です。
そして、「傷病者のために、無駄のない効率的な活動」を常日頃から考えております。
今回救急医療情報pad使った効果は、検索該当することで、効率的な救急活動がすることができます。益々高齢化により増加する救急需要で、必要な情報ツールであることは間違いありません。
さらに有効活用するには、老人福祉施設の個人情報の登録者を増やしていただき、また最新の情報に登録することが必要不可欠です。
限られた地域の医療資源を有効活用にするために、北まるネットの連携システムが重要と考えております。
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