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Copyright © 2011 e-solutions, Inc. All Rights Reserved. STRICTLY CONFIDENTIAL 「スマートシティプロジェクト」 企業連携による「トータルソリューション」の展開に向けて イーソリューションズ株式会社 2011年10月28日

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「スマートシティプロジェクト」企業連携による「トータルソリューション」の展開に向けて

イーソリューションズ株式会社

2011年10月28日

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目次

1. 日本の競争力強化の一考察

2. 「フューチャー・デザイン・センター」の紹介2.1. 「フューチャー・デザイン・センター」(FDC)

2.2. FDCの基本理念

2.3. FDCのコアメンバー

3. 「スマートシティプロジェクト」の概要3.1. 「スマートシティ」の6つの構成要素

3.2. 世界の制約条件・ニーズ

3.3. ワンストップトータルソリューション

4. ビジネスモデル

1.1. 今後20年間で3,100兆円のスマートシティ市場 (1次分析)

1.2. 世界トップの環境技術特許 (1次分析)

1.3. 世界の戦い方1.4. 環境・エネルギー分野におけるガラパゴス化の懸念1.5. 全体最適アプローチ1.6. 標準モデル1.7. ファイナンススキーム

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1. 日本の競争力強化の一考察

1.1. 今後20年間で3,100兆円のスマートシティ市場 (1次分析)

1.2. 世界トップの環境技術特許 (1次分析)

1.3. 世界の戦い方1.4. 環境・エネルギー分野におけるガラパゴス化の懸念1.5. 全体最適アプローチ1.6. 標準モデル1.7. ファイナンススキーム

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1.1. 今後20年間で3,100兆円のスマートシティ市場 (1次分析)

(出典: 日経BPクリーンテック研究所「世界スマートシティ総覧」よりes分析)

2030年までの市場規模は

合計 約3,100兆円(累計)中南米

アジア(中国・インド以外)

オセアニア

北米(アメリカ・カナダ)

西欧

旧ソ連・東欧

アフリカインド

中国

日本

64兆円

108兆円

631兆円

624兆円125兆円

113兆円

394兆円

238兆円

687兆円

134兆円

(※) スマートシティの市場規模:スマートグリッド、太陽電池、風力発電、その他再生可能エネルギー、蓄電池、次世代自動車、充電器、IT投資の市場規模を合計した金額。水事業、廃棄物処理、道路、鉄道、空港などのインフラ市場は含んでいない。

世界のスマートシティ市場規模は、中国・北米・西欧などが中心となり、2010~2030年の20年間累計で3,100兆円の規模に達する。

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1.2. 世界トップの環境技術特許 (1次分析)

環境・エネルギー分野において、主要な環境技術の一つである「太陽電池」と「電気推進車両」に関する技術の特許出願数は、日本が圧倒的シェアを占めており、現状技術的優位性を保持しているといえる。

(出典: 平成20年度特許出願技術動向調査(特許庁)よりes分析)

「太陽電池」 「電気推進車両」(2000-2006年、計7,970件) (2001-2006年、計16,670件)

68%69%

日本日本

米国

欧州

韓国中国 その他

11%

15%

3%1% 2%

米国10%

欧州13%

韓国4%

中国3%

その他1%

特許出願数

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1.3. 世界の戦い方

・ 2兆2000億円を投じる

・ 場所: アブダビ マスダールシティ(アブダビ市から北東に約17km)

・ 広さ: 約6平方キロメート(マスダール市の約92%)

・ 世界から、シーメンス、三菱重工、GE等が参加

マスダールシティ

天津エコシティー

・ 約3兆5000億円(2020年完成)

・ 場所: 天津市浜海区内

・ 広さ: 約30平方キロメートル

・ 再生可能エネルギー利用率20%以上

・ 中国とシンガポールが基本構想検討

資金と場所の提供

プロジェクトプロセスの上位ポジション獲得

先進国の技術・ノウハウの獲得(下位ポジション提供)

自国企業中心の新しい産業化

世界へ輸出(競争力)の強化

世界の戦い方 事例

アブダビ

中国

(出典: 日経BPクリーンテック研究所「世界スマートシティ総覧」よりes分析)

世界各国はCO2削減を大儀に、熾烈な「グリーンニューディール」戦略 (戦い)をスタートしはじめた。

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1.4. 環境・エネルギー分野におけるガラパゴス化の懸念

(出典:MM総研 2010年8月31日ニュースリリース、 M&Dレポート 2000年5月号No.47、Gartner社プレスリリース、Gartner社のDataquestなどよりes分析)

100

80

60

40

20

0

日本の世界市場シェア(%)

1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007

DRAMメモリ

液晶パネル DVDプレーヤー

太陽光発電セル

カーナビ

2009 2011 2013 2015 2017

環境・エネルギー技術(イメージ)

2019 2021

携帯電話

日本が優位性を保持する環境・エネルギー技術に関して、DRAMや携帯電話と同様なガラパゴス化が懸念される。

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1.5.1. 部分最適な従来型アプローチ (スマートシティの事例)

従来型のアプローチでは、発注者が各々の分野の担当企業に対し個別にアプローチするため、受注する企業が街の構成要素を個別最適に進めることが考えられる。

建設課環境課 情報課住宅課 都市計画課

ハウジングメーカなど

ゼネコンなど

電機メーカなど

ITメーカなど

自動車メーカなど

分散電源システム 地域EMSスマートビル 次世代自動車インフラスマートハウス

自治体など

各分野の担当企業へ個別に発注

街の構成要素を部分最適に進める

連携なし 連携なし 連携なし 連携なし

連携なし 連携なし 連携なし連携なし

発注者

企業

構成要素・技術

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1.5.2. 全体最適化による「社会システム」 (スマートシティの事例)

部分最適なアプローチを解決するために、複数の企業が連携し、街づくりのトータルソリューションを構築できるスキームにて進めることが考えられる。

建設課環境課 情報課住宅課 都市計画課

ハウジングメーカなど

ゼネコンなど

電機メーカなど

ITメーカなど

自動車メーカなど

分散電源システム 地域EMSスマートビル 次世代自動車インフラスマートハウス

自治体など

全体最適な「社会システム」

連携 連携 連携 連携

連携 連携 連携連携

企業連携を通した発注

企業連携

発注者

企業

構成要素・技術

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1.6.1. 企業個別の研究開発・営業活動の弊害 (スマートシティの事例)

プロジェクトA

プロジェクトB

プロジェクトC

プロジェクトD

国内の状況 海外への提案 その後の展開

異なる方式が価格競争し、”部品屋”となり、技術を提供する

各プロジェクトごとに異なる技術やビジネス方式

海外マーケットではP国が競合国に

P国 X都市

P国 Y都市

P国 Z都市

連携なし

他の海外マーケット

プロジェクトA

プロジェクトB

プロジェクトC

プロジェクトD

P国(政府/企業)

P国(提案先)

プロジェクトA

プロジェクトB

プロジェクトC

プロジェクトD

提案

価格競争×

×

×

連携なし

連携なし

価格競争

価格競争

×

×

×

日本において企業やプロジェクト間の連携が不足しているため、海外提案時に互いに価格競争相手となり、技術を盗まれ、他の海外マーケットでは強力な競合を生むことがある。

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1.6.2. 「標準モデル」の構築 (スマートシティの事例)

国内の状況 海外への提案 その後の展開

各プロジェクトの方式を“日本方式”として標準化

P国 X都市

P国 Y都市

P国 Z都市

他の海外マーケット

P国(政府/企業)

P国(提案先)

日本(標準モデル)

日本(標準モデル)

相手国と同等の交渉力を発揮し、価格競争に持ち込まない

日本(標準モデル)

P国国内の他都市展開にも入り込み、他の海外マーケットへも継続して強みを発揮

提案/交渉

標準化

日本(標準モデル)

(

国国内)

(

国以外)

プロジェクトA

プロジェクトB

プロジェクトC

プロジェクトD

P

P

日本での標準モデルを構築することで、海外提案において交渉力を発揮して価格競争を回避でき、技術優位性を守り、その後の他都市展開や、他の海外マーケット展開でも優位に進めることができる。

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日本を中心とした実証実験資金

1.7.1. ファイナンス支援スキームの不足 (スマートシティの事例)

企画会社企画会社日本メーカなど

政府補助金

中国、UEAは大規模資金を生かし、

実際のスマートシティ構築を進める

金融機関の融資など

世界への展開スピード

実際のスマートシティを構築

ファンド

政府のリスクマネー

金融機関による投資/融資

事業会社/個人投資家による投資/融資

レバレッジ

SPC出資

企画会社企画会社世界のメーカなど

世界への展開スピード

中国やUAEは資金力を生かし、実際のスマートシティの構築を進め、自国・他国への展開を目指している。一方、日本はスマートシティ構築・展開には資金不足であり、展開スピードに大きな差があると考えられる。

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1.7.2. ソリューション提供と「ファンド」の組み合わせ (スマートシティの事例)

世界各地のスマートシティ候補地

ファンド

政府のリスクマネー

金融機関による投資/融資

事業会社/個人投資家による投資/融資

レバレッジ

企画会社

SPC

案件紹介出資

業務委託ソリューション提供

ソリューション提供+出資

展開スピード

※特別目的会社(special purpose company)

国や政府系金融機関の資金をリードマネーとして、民間のマネーをレバレッジすることで、スマートシティのソリューションを提供する会社の展開スピードを加速することが可能となる。

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2. 「フューチャー・デザイン・センター」の紹介

2.1. 「フューチャー・デザイン・センター」(FDC)2.2. FDCの基本理念2.3. FDCのコアメンバー

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2.1. 「フューチャー・デザイン・センター」

都市開発

柏の葉キャンパス

FDC の 目的: 「国家的課題」の解決

世界に向けた「ショーケース」

柏の葉キャンパス

フューチャー・デザイン・センター (FDC)

重要テーマの

実証実験

千葉県 柏市

小宮山前総長(現 東京大学総長顧問)

2009年7月に国家的課題の解決モデルを柏の葉キャンパスで実現するために、フューチャー・デザイン・センター(FDC)が設立された。

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「日本の課題は世界の課題」

2.2. FDCの基本理念

「課題先進国」日本日本は「課題先進国」で、世界に先んじて多くの課題に直面している。(環境・資源問題、食糧問題、医療問題、教育問題など)

高い課題解決能力

しかし、日本には高い問題意識と優れた技術力があり、課題解決能力が高い。例)公害問題の経験

「先進モデル」を世界へ発信

そこで、日本の知力・技術力を生かし、世界中からも優れた知・技術を結集して、世界へ「先進モデル」を発信していくことが必要である。

小宮山宏氏の提唱する「日本の課題は世界の課題」であることを踏まえ、先進モデルを世界へ発信することを目指し、第一弾として「スマートシティプロジェクト」を開始した。

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2.3. FDCのコアメンバー

小宮山 宏1972 東京大学工学博士課程修了。カリフォルニア大学デービス校ポスト・ドクトラル・フェロー、東京大学工学部教授、副学長を経て、2005 ~ 2009 まで第28 代東京大学総長を務める。現在は、三菱総合研究所理事長、東京大学総長顧問、東京電力社外監査役、新日本石油社外取締役などを兼任。

北畑 隆生1972 東京大学法学部卒業の後、通商産業省(現経済産業省)入省。大臣官房総務審議官、経済産業省大臣官房長、経済産業政策局長を経て、2006 ~ 2008 まで経済産業事務次官を務める。現在は、財団法人世界平和研究所副理事長、社団法人日本ニュービジネス協議会連合会特別顧問などを兼任。

佐々木 経世1984慶應義塾大学工学部修士課程修了の後、マサチューセッツ工科大学MBA取得。ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン株式会社、ソフトバンク株式会社事業企画室長などを経て、1999 イーソリューションズ株式会社を設立。現在は、同社代表取締役社長のほか、NCメディカルリサーチ株式会社取締役などを兼任。

山田 興一1962 横浜国立大学工学部卒業の後、住友化学工業株式会社、マックスプランク研究所客員研究員、東京大学工学博士収得。東京大学工学系研究科教授、信州大学教授、財団法人地球環境産業技術研究機構理事を経て、2005 東京大学理事(産学連携、企画、調達担当)。現在は、東京大学総長室顧問。

FDC提唱者 (最高顧問)

FDC共同センター長 (FDC理事)

FDC監事 FDC代表理事

河合 淳也1983 東京大学工学部都市工学科卒業の後、三井不動産株式会社入社。2004 同社開発企画部環境創造グループ長、2006 柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部事業グループ長を経て、現在は、柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部長。

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3. 「スマートシティプロジェクト」の概要

3.1. 「スマートシティ」の6つの構成要素

3.2. 世界の制約条件・ニーズ

3.3. ワンストップトータルソリューション

3.4. ビジネスモデル

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②スマートビル

①地域EMS

④次世代自動車インフラ

⑤分散電源システム

③スマートハウス

⑥シミュレーション

・ 地域のエネルギー使用量/発電量の見える化など

・ ビルのエネルギー使用量/発電量の見える化など

・ 住居のエネルギー使用量/発電量の見える化など

・ ユーザ情報/課金管理サービスなど

・ 街区レベルでのスマートシティの最適な設備構成と導入効果など ・ 天候に応じた発電予測など

3.1. 「スマートシティ」の6つの構成要素

「スマートシティ」のソリューションは5つの構成とシミュレーションにより、各地のニーズ・制約条件に対応するための機能を付加することが考えられる。

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3.2.1. の制約条件/ニーズ (1次分析)

先進国 新興国 離島日本 米国 欧州 中国 インド ハワイ

電力

インフラ

電力網の形状・くし形状でループフローは発生しない

・メッシュ形状でループフローが発生

・メッシュ形状でループフローが発生

- - -

取引市場の有無

・限定的・エネルギー取引市場

・予備力取引市場

・エネルギー取引市場

・予備力取引市場・試験的取引実施 ・エネルギー取引市場 -

電力供給体制・10大電力会社が発電から配電管理

・小規模電力会社が発電・配電・送電を個別管理

・小規模電力会社が発電・配電・送電を個別管理

・無電化地帯を中心にインフラ整備が不十分・本島より電力を供給・島内の分散型電源に

より供給

停電時間・16分/年(2007年)

・97分/年(2006年)

・37分/年 (ドイツ)(2006年)

・846分/年(2006年)

- -

法制度 電力規制・電力会社が電力供給

責任を持つ・限定的な電力自由化

・系統運用会社が電力需給管理

・電力自由化が進む

・国家を横断する電力融通が可能

・電力自由化が進む- - -

CO2削減 削減目標・90年比25%削減(2020年)

・05年比17%削減(2020年)

・90年比20~30%削減(2020年)

・05年比40~45%削減(2020年)

- -

再生可能エネルギーの

導入

太陽光発電導入目標

・28GW (2020年)

・11GW (2020年)

・48GW (2020年)

・20GW (2020年)

・20GW (2020年)

再生可能エネルギー比率目標

・10% (2020年)

・8%(2020年)

・25.6% (2020年)

・10.3% (2020年)

・13.7% (2020年)

・70% (2030年)

停電 停電対策・現状は必要ない。・太陽光発電普及時の停電対策が必要

・老朽化した電力網の対策が必要

・国家をまたがる停電の回避が必要

・停電による損失と対策費のトレードオフの検討が必要

需給調整

再生可能エネルギー対策

・太陽光発電普及時の余剰電力対策が必要

・不安定な自然エネルギーに応じた、きめ細かい需給調整が必要

・再生可能エネルギーを活用したマイクログリッドによる電力及び電力網の拡大

・電力供給の効率化による、大幅なコスト削減が必要

ピークシフト ・夜間電力の促進・需要に供給が追いつかない場合、ピークシフトに

よる需給調整が必要となる・供給能力が低いため、電力の有効活用が必要

・限られたリソースの有効活用

QOL向上

安心・安全 ・セキュリティセンサー、危険感知センサーとの連携 - -・セキュリティセンサー、危険感知センサーとの連携

遠隔制御 ・家電の遠隔制御 - - ・家電の遠隔制御

制約条件

ニーズ

①地域EMS

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先進国 新興国 離島日本 米国 欧州 中国 インド ハワイ

電力

インフラ

電力網の形状・くし形状でループフローは発生しない

・メッシュ形状でループフローが発生

・メッシュ形状でループフローが発生

- - -

取引市場の有無

・限定的・エネルギー取引市場

・予備力取引市場

・エネルギー取引市場

・予備力取引市場・試験的取引実施 ・エネルギー取引市場 -

電力供給体制・10大電力会社が発電から配電管理

・小規模電力会社が発電・配電・送電を個別管理

・小規模電力会社が発電・配電・送電を個別管理

・無電化地帯を中心にインフラ整備が不十分・本島より電力を供給・島内の分散型電源に

より供給

停電時間・16分/年(2007年)

・97分/年(2006年)

・37分/年 (ドイツ)(2006年)

・846分/年(2006年)

- -

法制度 電力規制・電力会社が電力供給

責任を持つ・限定的な電力自由化

・系統運用会社が電力需給管理

・電力自由化が進む

・国家を横断する電力融通が可能

・電力自由化が進む- - -

CO2削減 削減目標・90年比25%削減(2020年)

・05年比17%削減(2020年)

・90年比20~30%削減(2020年)

・05年比40~45%削減(2020年)

- -

再生可能エネルギーの

導入

太陽光発電導入目標

・28GW (2020年)

・11GW (2020年)

・48GW (2020年)

・20GW (2020年)

・20GW (2020年)

再生可能エネルギー比率目標

・10% (2020年)

・8%(2020年)

・25.6% (2020年)

・10.3% (2020年)

・13.7% (2020年)

・70% (2030年)

停電 停電対策・現状は必要ない。・太陽光発電普及時の停電対策が必要

・老朽化した電力網の対策が必要

・国家をまたがる停電の回避が必要

・停電による損失と対策費のトレードオフの検討が必要

需給調整

再生可能エネルギー対策

・太陽光発電普及時の余剰電力対策が必要

・不安定な自然エネルギーに応じた、きめ細かい需給調整が必要

・再生可能エネルギーを活用したマイクログリッドによる電力及び電力網の拡大

・電力供給の効率化による、大幅なコスト削減が必要

ピークシフト ・夜間電力の促進・需要に供給が追いつかない場合、ピークシフトに

よる需給調整が必要となる・供給能力が低いため、電力の有効活用が必要

・限られたリソースの有効活用

QOL向上

安心・安全 ・セキュリティセンサー、危険感知センサーとの連携 - -・セキュリティセンサー、危険感知センサーとの連携

遠隔制御 ・家電の遠隔制御 - - ・家電の遠隔制御

3.2.2. の重要課題 (1次分析)

省エネ重視でQOLが軽視

重要課題⑤

太陽光発電普及時の余剰電力対策

重要課題①

デマンドレスポンスによる需給調整能力把握

重要課題②

コストを抑えたマイクログリッド

重要課題③

電力供給効率化による大幅コスト削減

重要課題④

①地域EMS

制約条件

ニーズ

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3.2.3. その他の構成要素と重要課題 (1次分析)

②スマートビル ④次世代自動車インフラ

⑤分散電源システム③スマートハウス

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分類 重要課題 解決案 必要機能

① 太陽光発電普及時の余剰電力対策・需要側の蓄電池/EV活用とAMIによる太陽電池発電抑制

② デマンドレスポンスによる需給調整能力把握 ・シミュレーションによる導入効果測定

③ コストを抑えたマイクログリッド・大規模再生可能エネルギーと制御システムの最適組合せ

④ 電力供給効率化による大幅コスト削減 ・住民参加型の電力効率化の仕組み

⑤ 省エネ重視でQOLが軽視・住民への安心・安全サービス提供の仕組み化

⑥ 最適自動運転のアルゴリズム確立・シミュレーションによるデータ分析と次世代BEMSの開発

⑦ 外部運転モデルの確立 ・外部連携可能とするBEMSの拡張

⑧ ゼロエミッションに向けての高いハードル・環境設計と省エネ技術の最適な組合せ

3.2.4. スマートシティによる解決案 (1/2) (仮説)

重要課題

地域エネルギーの見える化

地域エネルギーの需給調整

スマートハウスへの省エネ支援

スマートビルへの省エネ支援

地域住民への安心安全サービス

住民協力のインセンティブの仕組み

オンデマンド電気バス/EVカーシェアリング

ビルエネルギーの見える化

自動省エネ運転(次世代BEMS)

環境配慮型ビル設計

外部運転/制御

⑥シミュレーション

1-1

1-2

①地域EMS

②スマートビル

1-3

1-4

1-5

1-6

1-7

2-1

2-2

2-3

2-4

⑥シミュレーション

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分類 重要課題 解決案 必要機能

⑨ 家庭内電力の効率的な一元管理・太陽光発電、蓄電池、給湯ヒートポンプ、EV、家電の一元管理

⑩ 地域特性に応じたデマンドレスポンス・拡張性の高いデマンドレスポンスの仕組み

⑪ VtoG制御のアルゴリズム・制御技術とシミュレーションによる最適アルゴリズムの策定

⑫ ガソリン車と同等の利便性・都市計画の観点からの最適充電インフラ配備設計と付加サービス

⑬ EV充電インフラとITSとの連携 ・拡張性/連携したシステム設計

⑭ 大規模分散電源の安定制御・制御技術と発電予測シミュレーションによる出力調整

3.2.4. スマートシティによる解決案 (2/2) (仮説)

重要課題

③スマートハウス

④次世代自動車インフラ

住居のエネルギーの見える化

太陽光発電制御

デマンドレスポンス

EV充放電制御

家庭内電力管理(HEMS)

蓄電池/給湯ヒートポンプの蓄電/蓄熱制御

高度道路交通システム(ITS)

オンデマンドサービス

充電施設の最適配備

遠隔診断サービス

天候に応じた発電予測

蓄電池による出力安定化

大規模再生可能エネルギー

⑤分散電源システム

3-1

3-2

3-3

3-4

3-5

シミュレーション

3-6

シミュレーション

4-1

4-2

4-3

4-4

シミュレーション

5-1

5-2

5-3

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発電

消費

業務 家庭

地域エネルギーの見える化

地域エネルギーの需給調整

スマートハウスへの省エネ支援

スマートビルへの省エネ支援

地域住民への安心安全サービス

高度道路交通システム(ITS)

ビルエネルギーの見える化

自動省エネ運転(次世代BEMS)

環境配慮型ビル設計

オンデマンドサービス 充電施設の最適配備

遠隔診断サービス

天候に応じた発電予測

蓄電池による出力安定化

住居のエネルギーの見える化

太陽光発電制御

デマンドレスポンス

外部運転/制御

大規模再生可能エネルギー

住民協力のインセンティブの仕組み

オンデマンド電気バス/EVカーシェアリング

EV充放電制御

家庭内電力管理(HEMS)

効果予測

蓄電池/給湯ヒートポンプの蓄電/蓄熱制御

3.2.5. スマートシティに必要となる「機能」 (1次案)

1-1 1-2

1-31-4 1-51-61-7

2-3

2-1

2-4

2-2 4-3

4-4 4-2

4-1 3-6 3-1

3-23-4

3-3

3-5

5-1 5-2 5-3

⑥シミュレーション

⑤分散電源システム①地域EMS

②スマートビル ④次世代自動車インフラ ③スマートハウス

世界の各地域のニーズ・制約条件に応じた24の機能をベースとして網羅的に実現する。

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3.2.6. 国内実証実験の分析 (1/3)

八戸市マイクログリッドプロジェクト 太田市集中連系型太陽光発電システム

稚内メガソーラープロジェクト 青森EV・pHVタウン構想

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3.2.6. 国内実証実験の分析 (2/3)

アルバカーキ スマートグリッド実証 ロスアラモス スマートグリッド実証

次世代省エネルギー等建築システム実証事業 スマートハウス実証事業

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3.2.6. 国内実証実験の分析 (3/3)

横浜市 豊田市

けいはんな 北九州

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3.3.1. 技術要素をつなぐ5つの構成・参加企業

業務 家庭

消費

発電

グリーンビル

蓄電池

発電所 再生可能エネルギー 太陽電池

HEMS

省エネ家電

⑤分散電源システム①地域EMS

②スマートビル ③スマートハウス

: 電線

: 通信網

(凡例) : 機能④次世代自動車インフラ

統合ソフトウェア

次世代自動車

SAP日本HP

シャープ

三井不動産日建設計

東京電力(オブザーバー)

日本HP

日立製作所

清水建設山武 伊藤忠商事

日立製作所川崎重工業

NTT

LG CNS

JX日鉱日石エネルギー

三井ホーム

国際航業川崎重工業

ツネイシ

シャープ

シャープ

川崎重工業

5つの構成をつなぎ、「スマートシティ」に必要な技術要素を22の参加企業でカバーする。参加企業は、各分野でのリーディング企業が集結し、役割・責任を明確にして、プロジェクトを進めている。

積水ハウス

東京ガス

凸版印刷

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参加企業

3.4. ビジネスモデル

SAP

シャープ

三井不動産

日立製作所

清水建設

JX日鉱日石

日建設計

日本HP

伊藤忠商事

山武

国際航業

LG CNS

NTTグループ

ツネイシ

三井ホーム

川崎重工業

イーソリューションズ

スマートシティ企画は、顧客の制約条件・ニーズを踏まえ、世界各地域の政府や電力/不動産会社へのスマートシティ「トータルソリューション」を、各参加企業(営業接点)を通して、共同提案を加速させる(触媒役)ことを目指す。

積水ハウス

東京ガス

凸版印刷

共同営業 顧客

スマートシティ企画㈱

国/自治体

電力会社

不動産会社

制約条件

ニーズ

参加企業

技術の統合

電力インフラ・ 電力網の形状・ 取引市場の有無・ 電力供給体制・ 停電時間

法制度・ 電力規制

CO2削減目標

再生可能エネルギーの導入目標・ 太陽光発電

導入目標・比率目標 等

停電対策

需給調整・ 再生可能

エネルギー対策・ ピークシフト

QOL向上・ 安心・安全・ 遠隔制御

共同提案

分散電源システム

地域EMS

スマートビル

次世代自動車インフラ

スマートハウス

シミュレーション

制約条件/ ニーズ