esbl産生菌とcpe - med.osaka-cu.ac.jp · 4 突然変異 耐性遺伝子獲得 耐性遺伝子...
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ESBL産生菌とCPE
CRABとMDRAMDRP
とう ひ はっ こう きん
ブドウ糖非発酵菌
3
初めから耐性
一次耐性(自然耐性)
耐性を獲得
二次耐性
鍛えられる
アイテムを手に入れる
耐性因子
プラスミド
緑膿菌 アシネトバクター
4
突然変異 耐性遺伝子獲得
耐性遺伝子
感受性
耐性
どうやって耐性を獲得するのか~耐性獲得機構
キノロン耐性などESBL、MBL
アミノグリコシド耐性
5
主な薬剤耐性機構
薬剤の標的
ペリプラズム
ポーリン
④ポーリンの変異・減少
排出ポンプ
抗菌薬
②標的の変化
薬剤の分解
薬剤の修飾
①薬剤の不活化
外膜
細胞膜
③薬剤の排出
β-ラクタム耐性(β-ラクタマーゼ(ESBL、MBLなど))アミノグリコシド耐性(アミノグリコシド修飾酵素)
キノロン耐性(突然変異によるDNAジャイレースの変化)
アミノグリコシド耐性(リボソームの修飾)
6
耐性に関してぜひ覚えてほしい抗菌薬
3つだけ覚える
β-ラクタム:ペニシリン、セフェム、カルバペネム キノロン アミノグリコシド
よく使用される多剤耐性の基準
リファンピシンキノロン
ダプトマイシン
ポリペプチド
アミノグリコシドマクロライドテトラサイクリン
など
β-ラクタム
外膜の傷害細胞壁合成阻害
蛋白合成阻害
DNA合成阻害
細胞膜の傷害
グリコペプチド
リネゾリド
殺
殺
殺
殺殺
殺
殺
静
静
静
7
8
キノロン系の耐性機構
DNAジャイレースの変異が主流
DNAジャイレースの変異
9
GyrA
GyrB
DNA
キノロンがないとGyrABはDNAを合成
菌は増殖
10
GyrA
GyrB
DNA
キノロン
キノロンがくっつくとDNA合成が阻害され・・・
菌は死滅
キノロン
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GyrA
GyrB
DNA
キノロンがくっつかなくなる
GyrAが変異すると・・・
菌は増殖
鍛えられて強くなる型
QRDR
S83L
TCG ⇒ TTG
Ser Leu
遺伝子
アミノ酸
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β-ラクタマーゼによる耐性が主流
β-ラクタム系の耐性機構
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ここが少し変わるだけで抗菌作用が消失する
β-ラクタム薬 分解されたβ-ラクタム薬
β-ラクタマーゼ
β-ラクタム系の耐性機構
アイテムゲット型
β-ラクタマーゼ
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β-ラクタマーゼもいろいろ
ペニシリン ペニシリナーゼ
セフェム セフェマーゼ
カルバペネム カルバペネマーゼMBL
(メタロβ-ラクタマーゼ)
ESBL(基質拡張型β-ラクタマーゼ)
MBLは、ほぼ全てのβ-ラクタム系薬を分解する=MBL産生菌には全てのβ-ラクタム系薬が無効
変異
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β-ラクタマーゼの分類
Class Bカルバペネムを効率よく分解
Class A Class D Class Cペニシリナーゼ セファロスポリ
ナーゼオキサシリナーゼ
IMP
NDM
VIM
SIM
KPC
GES
SME
OXA-23
OXA-48
OXA-58
ESBL AmpC
Ambler
分類
カルバペネマーゼ
メタロβ-ラクタマーゼ セリンβ-ラクタマーゼ
OXA
MBL
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アミノグリコシド系の耐性機構
修飾酵素とリボソームのメチル化が主流
リボソームのメチル化
17http://www.bikaken.or.jp/laboratories/microbiology/summary.html
アミノグリコシド系の耐性機構
アイテムゲット型
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接合
アイテムをどのようにして手に入れるのか?
(耐性の伝播機構)
形質導入
バクテリオファージ(ファージ)
形質転換
裸の遺伝子
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β-ラクタム染色体性 外来性
アミノグリコシド
腸内細菌科細菌 AmpC ESBLKPC型OXA-48
GES型の一部MBL
AAC(1)AAC(3)AAC(6)ArmARmtB
緑膿菌 AmpC MBL AAC(3)AAC(6)RmtA
アシネトバクター属菌 AmpCOXA-51
(Acinetobacter baumanniiが保有)
OXA-23OXA-24/40OXA-58MBL
AAC(2’)AAC(3)AAC(6’)ANT(3”)APH(3’)ArmA
主要な薬剤耐性因子
伝播しやすい
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カルバペネマーゼ非産生(AmpC過剰産生+ポーリン欠損)
カルバペネマーゼ産生
カルバペネム耐性
カルバペネム感受性
CRE
=
CPE
=
CREとCPEは同義ではない!
CRE=カルバペネム耐性腸内細菌科細菌CPE=カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌
高度耐性
日本はこちらが多い
カルバペネムおよびアミノグリコシドを含む複数の耐性遺伝子
2剤耐性菌
キノロン曝露
点突然変異
耐性菌の選択
多剤耐性菌
多剤耐性菌ができるまで
接合
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耐性菌の選択
抗菌薬ヒト-ヒト
環境中への拡散
抗菌薬により死滅した感受性菌
感受性菌
耐性菌
接触感染予防策を考える上で重要
耐性菌はヒトや動物によって運ばれる
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ESBL産生菌CRE
MDRP
MDRA 環境中で生き残る 多剤耐性化・高度耐性化
生体に定着しやすい 伝達されやすい 複数の耐性遺伝子
の問題点
の問題点