essスピーチ審査の手引き...

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Teruyuki Shiraiwa 2014 ESS スピーチ審査の手引き (Joint ) ESS のスピーチにおいて、 Judge とはどのような存在か」―― それは「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」 です。この本は、 ESS スピーチ審査を始める手引きとして、 Joint 形の大会を前提に、 ESS のスピーチ大会で理想的な審査を行うた めにはどうしたら良いかについて、大きく 3 つの手順に分けて 具体的に説明します。内容はすべて実際の審査で役立てられる ものです。これからスピーチの「審査」に取り組むみなさんの、 ガイドブックとして活用してもらえれば幸いです。 白岩晃行 福味知嘉子 校閲 改訂第一版

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2014

ES

Sスピーチ審査の手引き

(Jo

int編

)

「ESS のスピーチにおいて、Judge とはどのような存在か」――

それは「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」

です。この本は、ESS スピーチ審査を始める手引きとして、Joint

形の大会を前提に、ESS のスピーチ大会で理想的な審査を行うた

めにはどうしたら良いかについて、大きく 3 つの手順に分けて

具体的に説明します。内容はすべて実際の審査で役立てられる

ものです。これからスピーチの「審査」に取り組むみなさんの、

ガイドブックとして活用してもらえれば幸いです。

白岩晃行 著

福味知嘉子 校閲

改訂第一版

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まえがき

この本は、これから ESS スピーチの審査に取り組む上級生や、新任インストラクターなど、審査経験が比較的

少ない人のために書かれた実用的な手引きです。この手引きでは、主に学内スピーチ大会や Joint 大会でのプリ

ペアードスピーチの審査を前提に解説します。なぜなら、これからスピーチの審査に取り組む上級生や、新任の

インストラクターは、まずこれらの審査を中心に行うからです。

内容は、審査依頼が来てから大会が終わるまでの時系列順で説明します。審査に当たっての心構え、審査依頼

が来たら確認すべき点、事前原稿の読み方、Question の考え方・しかた、効率的で公平な採点方法、レセプショ

ンでのフィードバックのポイント――などです。順番に読んでいってもらえれば、審査の流れをそのまま理解す

ることができます。

「なぜこの本を書いたのか」

この手引きをまとめようと思った一つ目の理由は、良い審査をできる現役の学生が一人でも増えてほしいと思

ったからです。僕は 2011 年にスピーチインストラクターを務めました。インストラクターの間は、年間 16 の大

会を審査しました。4 年間で研究・添削したスピーチは述べ 500 本に及びます。たくさんの大会で審査を引き受

け、スピーチの添削をしていたので、今だにさまざまな大学の学生が、つてをたどってスピーチ大会の審査を依

頼してきてくれます。「去年もやっていただいたんで、今年もお願いします」とか「OG の〇〇先輩に白岩さんの

ことを聞きました」とか、理由はいろいろです。

しかし僕のところに依頼が来るということは、ありがたい反面心配なこともありました。例えば、人手が足り

ていないのではないかとか、むしろ自分が関わることで後進の育成を妨げて、人手不足を生んでいるのではない

かなどです。そこで、これまで自分が蓄積した ESS スピーチの審査ノウハウをまとめ、これからスピーチの審査

に関わる子たちに活用してもらうことで、次の世代で審査に携わる人たちを一人でも多く育てる力になれればと

思いました。これが一つ目の理由です。

もう一つの理由は、審査手順や方法を体系的にまとめた実用書がなかったからです。毎年 K.U.E.L.が主催する

「春の大セミナー」では、インストラクターが文字通り寝る間を惜しんで書き上げた、数十ページに及ぶスピー

チマニュアルが配布されていました。そこには、「スピーチとは何か」から始まり、英語スピーチの種類、原稿

作成の手順、リサーチやブレインストーミングの方法、立論の仕方、レトリックの種類、正しい発音、効果的な

デリバリー(声調態度)のポイントなど、およそ英語スピーチを理解するために必要な項目がほぼすべて網羅さ

れていました。

ところがこのマニュアルには、唯一毎年載っていないものがありました。それが「審査の方法論」です。なぜ

審査の方法論については載っていなかったのでしょうか。答えは簡単で、このマニュアルを読むのは現役のスピ

ーカーであり、審査を務めるインストラクターではないからです。

ではインストラクター向けに、審査の手順や方法について研究した実用的なマニュアルや手引きがあったかと

いうと、少なくとも僕は見聞きしたことがありません。だから僕自身も、失敗を重ねながら、手探りで学んでき

ました。

そこで、ESS スピーチの審査ノウハウを体系的にまとめることで、後の世代の子たちが、より良い ESS スピー

チの審査とは何かを研究する題材にしてくれたらと思い、この手引きを作ることにしました。これが二つ目の理

由です。この手引きが、これから ESS スピーチ大会の Judge に取り組むみなさんの参考にしてもらい、どうやっ

たら良い Judge ができるか考える題材にしてもらえれば幸いです。

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もくじ

まえがき p. 1

0.ESS のスピーチにおける Judge の位置づけ p. 3

1.大会ルールと事前原稿の確認 p. 4

1-1.大会情報の確認

1-2.大会ルールの確認

1-3.計画的に読む p.5

1-4.事前原稿で見ておくべきポイント

2.当日の審査手順 p. 6

2-1.当日原稿チェック

2-2.審査

2-3.QA セッション p. 9

2-4.得点集計 p. 10

2-5.審議 p. 12

3.フィードバック(振り返り) p. 14

あとがき p. 15

著者・校閲紹介 p. 16

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0.ESS のスピーチにおける Judge の位置づけ

「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」

「ESS のスピーチにおいて、Judge とはどのような存在か」という問いかけに対して、ここで明確な答えを一

つ示します。それは「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」です。

なぜかを説明します。ESS のスピーチ大会の Judge には、「審査と教育」という 2 つの仕事が与えられている

からです。

「審査」とは、客席からスピーチを聴き、その良し悪しを吟味する仕事です。客席にいるということは、聴衆

でもあります。Judge は聴衆の視点を代表して、スピーチの優劣を評価するのです。

もう一つの仕事が「教育」です。ESS のスピーチ大会では、審査が終わり、大会の結果が出た後、レセプショ

ンで必ずそのフィードバックを行います。フィードバックで Judge は、それぞれのスピーカーに対してスピーチ

の改善点を指摘します。ただ「あー良かった、うー悪かった」でおしまいの、投げっぱなしジャーマンスープレ

ックスではありません。スピーチに対して的確なアドバイスを行い、そのスピーチをもっと多くの人に理解・共

感してもらえるようにします。

スピーカーが自分のスピーチを改善して、次の大会で聴衆や審査員により多くの理解や共感を得られたら、ど

うでしょう。そのスピーカーは、以前より、自分の思いや考えを人に伝えるのが上手くなったと言えます。Judge

は、スピーチのフィードバックを通して、スピーカーの成長を後押しできます。これが「教育」です。

さらに、Judge(Questioner)は大会中、壇上のスピーカーとのやり取りを通して、スピーカーが本当に伝え

たいことを上手に引きだし、聴衆の理解を深め、スピーチを最大限有意義なものにするという大きな役割も担っ

ています。Judge(Questioner)がスピーチの魅力をたくさん引き出せれば、それを聴く人たちに意義ある機会

を提供できます。自分の知らない社会問題や価値観をより深く理解する時間と場です。観客である聴衆にとって

意義ある時間と場を作るということは、大会に対する最大の貢献でもあるのです。

よって、「ESS のスピーチにおいて、Judge とはどのような存在か」という問いへの答えは、「聴衆の代表であ

り、大会とスピーカーに対する奉仕者」だと言えます。「奉仕」という言葉が湿っぽくて好きになれない人は、「協

力」と言い換えてもいいでしょう。

ではそのような Judge であるためにはどうしたら良いでしょうか。これから 3 つの段階に分けて、具体的に説

明します。

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1.大会情報・ルールと事前原稿の確認

「審査の前提となる情報を頭に入れる」

審査の依頼は、概ねその大会を開催している大学のネゴシエーター(渉外・ネゴ)から届きます。大会によ

っては、実行委員長やチーフから直接お願いされることがあるかもしれません。大会の審査依頼が届いたら、

まず以下の点について確認しましょう。

1-1.大会情報の確認

まず大会情報を確認します。主に以下の点について確認します。

① 開催日時

② 開催場所・キャンパス

③ 当日の集合時間・集合場所

④ 会場までの交通費

基本的な事柄についてです。特に気を付けるべき点が 2 つあります。まず②についてです。大学が会場

の場合、その大学が複数のキャンパスを持っている場合があります。大丈夫だと思っていても、思い込

みで会場を間違える可能性は否定できません。念入りに確認しましょう。

また④についてです。多くの場合、運営さんは審査員に対し、大会会場までの交通費を用意してくれま

す。自宅から会場までの往復交通費を事前に計算しておくと、大会後、スムーズに交通費の受け取りを

済ますことができます。

1-2.大会ルールの確認

次に大会のルールを確認します。主に以下の点について優先的に確認します。

① 何分スピーチか? QA の時間は何分か?

② ラスト Q 延長はありか・なしか?

③ 偶数スピーカーと奇数スピーカー、どちらの QA を担当するか?

④ メインジャッジか?

⑤ その大会だけに適応される特別なルールなどはないか?

① 何分スピーチか? QA の時間は何分か?

スピーチの時間、QA セッションの時間を確認します。一般的な Prepared Speech の場合は 7

分、Freshman Speech Contest など、スピーチ初心者を対象とした大会では 3 分~4 分の場合が

あります。また QA の時間は、一般的に 3 分の場合が多いです。まれに例外もありますので、

必ず確認するようにします。

② ラスト Q 延長はありか・なしか?

ラスト Q 延長の有無を確認します。「ラスト Q 延長」とは、Q&A Session の時間内で最後の

Question について、制限時間をオーバーした場合でも QA のやりとりを続けるかどうかの判断

です。通常、運営さんから、事前にあるいは当日に必ず説明されます。

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③ 偶数スピーカーと奇数スピーカー、どちらの QA を担当するか?

自分が QA を担当するスピーカーを確認します。これは事前原稿で QA を考えるときに役立て

ます。Question は、自分が担当のスピーカーから考えておく方が効率的です。余裕があれば、

自分が QA を担当する以外のスピーカーについても考えましょう。

④ メインジャッジか?

審査員はそれまでの大会実績や審査経歴、あるいはその他の社会経験などを元に、運営さんか

らメインジャッジかサブジャッジかが割り当てられます。メインジャッジに指定されている場

合、審議で込み入った時などで、最終的に入賞者を決定する権限が与えられます。

⑤ その大会だけに適応される特別なルールなどはないか?

大会によっては、特別なルールが用意されている場合があります。

e.g.) 「タイムオーバーで n 点減点、あるいは失格」「プロンプター使用で減点」など

このような場合は、そのルールに従って審査します。

その他分からないことは遠慮なく運営側の代表者や、ネゴシエーターに聞きましょう。遠慮は

必要ありません。大会で万全な審査をするためには不可欠です。

1-3.事前原稿を計画的に読む

送られてきた事前原稿は、計画的に読みましょう。事前原稿チェックでは、各スピーチの内容理解と添

削について、まず 8 割程度終わらせることを目安とし、大会前 1~2 日で 10 割を目指します。大事なの

は最初から完璧を目指さないことです。

・ 当日から逆算して一日当たり何本のスピーチを通読・添削しておくか?

e.g.) 10 人出場する大会で、7 日前に原稿が届く場合

⇒ 1日 2本ずつ読めば、5日で一通り終わり、余裕をもって残り 2日で見直しができる。

1-4.事前原稿で見ておくべきポイント

事前原稿を読むに当たっては、以下の 2 点を意識しましょう。

・ そのスピーチの良いところ、改善すべきところを最低 3 つずつ挙げておく

これはレセプションでのフィードバックで活かします。後ほど「3.」で説明します。

・ チェックの視点:

① 主張・構成・ロジック

・主張・ロジック : 分かりやすいか、論理的矛盾や破たんがないか

・構成 : 三段構成・Thesis Statement の有無、段落の AREA 構成

② レトリック

聴く人を引き付ける書き方や言い回しができているか

③ 文法的な正しさ

間違っていたり、分かりづらい文になっていないか

④ QA で聞きたい部分

具体的に聞きたい部分を 3 つ~5 つくらい挙げておく

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2.当日の審査手順

2-1.当日原稿チェック

事前原稿と見比べて、変わっているところだけをチェックします。セッションごとに確認すると楽です。

当日原稿の変更には「修正」と「削除」の 2 ケースがあります。

「修正」の場合、当日原稿の該当部分に網掛けされている場合が多いです。大会によっては変更部分が

網掛けされてない場合もあります(運営さん側が不慣れな場合などに多いです)。「削除」の場合は、事

前原稿と見比べて、削除部分を確認しましょう。段落ごとにざっと目を通し、行数が減っているかを見

ると素早く確認できるでしょう。

2-2.審査

「勝った理由、負けた理由を説明できる審査を行う」

審査で最も重要なことは、なぜその点数になったのか、なぜその順位になったのかを明確に説明できる

ことです。ここで紹介する審査方法や、得点の集計方法は、すべてその目的を達成するための手段です。

審査では、僕が経験から最も合理的に(な)結果を出せると考える審査方法とその手順を紹介します。

● 審査時のポイント

① 中間点基準方式を使う

② つけやすい項目からつける

③ QA を考えていない場合は採点を後回しにし、スピーチを聴きながら QA を考える

(やむを得ない事情で QA が準備できていない場合)

⇒ 採点に悩む時間を極力少なくし、採点や得点調整をすぐできる状態にする

① 中間点基準方式

各採点項目の中間点から、点数を+あるいは-していく方法です。言ってみれば「持ち点制」のよ

うなものです。50 点満点の採点項目なら、25 点を基準とし、良かったらポイントを+、悪かった

らポイントを-します。中間点を基準にするので、採点しやすいのがメリットです。以下の準備を

大会前にやっておきます。

例 1)段階採点方式の Judging Sheet の場合

Contents

Choice of topic A B C D E /5

/50

Originality A B C D E /10

Organization A B C D E /10

Analysis A B C D E /10

Logic A B C D E /10

Significance A B C D E /5

English

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● 評定(アルファベット)に数字を割りあてる

分母をアルファベットの数で割った数値が最低点になります。よって以下のように数字を割り

当てます。

・ 5 点満点の項目: A: 5 B: 4 C: 3 D: 2 E: 1

・ 10 点満点の項目: A: 10 B: 8 C: 6 D: 4 E: 2

● 採点する

C を基準に採点します。良ければ B、優れている場合は A を、悪ければ D、大幅に改善が必要

な場合は E を段階的に付ければいいだけです。これでアルファベットに〇を付けるだけで、自

動的に点数が出るようになりました。

例 2)自由採点方式の Judging Sheet の場合

● 各項目の配点を決める

小計 50 点で項目が 5 つですから、50 ÷ 5 = 10 で、各項目 10 点満点、中間点は 5 点にします。

● 採点する

中間点を基準に、+または-で採点します。この場合は 5 点を基準に採点します。良ければ 6、7、

8……、悪ければ 4、3、2……、といった具合です。

● 統合 Judging Sheet を作る

項目ごとに配点を決めておくだけでも構いませんが、より簡単に採点できるよう、事前に以下

のような表を全項目に書きこんだ Judging Sheet を 1 枚作っておくとさらにいいです。

全ての項目とその配点をマトリクス化した Judging Sheet を事前に用意すると、その 1 枚を俯

瞰しながら、全スピーカーを採点することができます。これによって、リアルタイムに採点調

整がしやすくなり、最初のスピーカーと最後のスピーカーで採点に偏りが出るなどの問題を防

ぐことができます。

CONTENTS(50)

Organization

Significance

Originality

Analysis

Illustration

/50

CONTENTS(50) 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Organization

Significance

Originality

Analysis

Illustration

/50

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もちろん、スピーカーに渡す Judging Sheet は別々にあるはずですので、採点が確定した後、

点数を書き写して合計を出す手間は出てしまいます。しかし、スピーカーどうしでバランスの

良い採点をするには、より確実な方法だと言えます。

例 3)問題と対策

中間点基準方式での採点は Judging Sheet の形式によって、用いるのが難しい場合もあります。

さまざまな実例を見てみましょう。

例3-1.)

上の例は、小計が 20 点ですが、項目が 7 つあります。20 を 7 で割ると、2.85714285714 となり、

およそ採点には不便な数字が出てきます。困りましたね。この場合は、

① 便宜的に各項目「3 点配点」とし、21 点満点で採点する

② 項目ごとの採点をあきらめて、10 点を中間点として採点する

などの方法を取りましょう。大会によって、Judging Sheet の形式や配点はさまざまです。形

式に合わせて、適宜最善の方法を探してみてください。

● 中間点基準方式のデメリット

残念ながら、この方法にはデメリットもあります。それは、中間点を基準にするので、得点差

が出にくいことです。採点に慎重になりすぎると、点数が 40~60 点に集中します。よって高

得点が出づらくなるとも言えます。全体的にかなり辛目の点数が出やすいため「あの Judge さ

んは厳しい」と言われることがあるでしょう。

対策としては、良いと思った項目は積極的に良い点を、悪いと思った項目は積極的に悪い点を、

はっきりとつけていくことです。

DELIVERY (20)

Posture

Gesture

Voice projection

Rate & pause

Eye contact

Facial expression

Sincerity /20

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② つけやすい項目からつける

良くも悪くも、目についた項目・印象に残った項目から採点します(特に Delivery)。その方がス

ピーカーとスピーチが記憶に残り、リフレの時により具体的なアドバイスができるからです。

③ QA を考えていない場合は採点を後回しにし、スピーチを聴きながら QA を考える

何らかの理由で担当のスピーカーの Q が用意できていない場合、採点よりコンテンツの把握と QA

の提案を最優先に行いましょう。

e.g.) 準備の時間が確保できなかった(Judge の都合)

当日原稿が Q を準備した事前原稿と別物になっていた(Speaker の都合) など

2-3.QA セッション

スピーカーが一番伝えたいことを引き出せるようにしましょう(建設的発問)。スピーチの内容に矛盾

する点などがあれば聞くべきですが、スピーカーがいいたいことをわざわざ否定するためのような、あ

ら探し的質問は行わないことを心がけましょう。

また本題に入る前に、10~30 秒の簡単な会話で ice-breaking してあげると良いです。スピーカーに対す

る思いやりを持って質問してあげましょう。

● よくある ice-breaking

1.”Thank you very much for [ wonderful/excellent/heart-warming/powerful ] speech.”

“I was very [ interested in /excited in /moved by] your speech.”

よくある導入。乱発して単調にならないように。バラエティー豊かに。

2.”Are you nervous, now?” “Did you sleep well last night?”

緊張していそうな場合。”No problem.”とか”Feel free to answer.”などと言ってあげる。

● Question とその意図(コンテンツ編)

1.”Why were you interested in this topic?”

スピーカーの価値観が知りたい場合。その考えをなぜ聴衆に広めたいか知りたい場合。

※ ”Why did you choose this topic?” と意図は同じです。しかしスピーカーとの自然なコミ

ュニケーションを考えて、より柔らかい表現を選びます。

2.”Do you have some data about that?”

スピーカーの主張に裏付けを取りたいとき。データがスピーチにない時。

3.”You said 〇〇〇〇 in your speech, but some people may think 〇〇〇〇.

So could you tell me your opinion about that?”

スピーカーの主張と反対の立場の人をどう説得するか知りたいとき。

(QA でスピーチの弱点について反論吸収できるかどうか見たいとき)

4.”Let me confirm if my understanding is right. You think 〇〇〇〇, am I right?”

スピーチで一番伝えたいことがよく分からない場合。

※ 一般に ”What’s your main claim?” などと言われるものです。スピーカーにとってより

心象の良い言い方と考えてもらえばいいです。

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2-4.得点集計

Judge ごとに得点を出して、それを合算します。問題は合算の方法です。得点集計の方法は大会や Judge

によってさまざまですが、ここでは僕が最も公正かつ効率が良いと考える合算方法を説明します。

① スピーカーごとに得点と順位を出す

② 黒板に表を書いて、各審査員の上位スピーカーを出す

③ 共通する上位スピーカーから入賞者を決める

これは Joint 大会や Open 大会の学内予選などでよく使われている方法なので、大会運営者、特にネゴ

シエーターは手順をよく知っていると思います。特に得点を算出して順位を出すということは重要です。

結果の客観性と論理性を保証してくれるからです。ただ、運営さんから特別な方法が指定される場合に

は、それに従ってください。

① スピーカーごとに得点と順位を出す

スピーカーごとに合計点を出し、上位から順位を出します。スピーカー数が多かったり、項目が多

くて合計点の算出に時間がかかる場合は、JA さんにお願いして手伝ってもらいましょう。

② 黒板に表を書いて、各審査員の上位スピーカーを出す

点数が出たら、表をもとに審査員全員の結果を照らし合わせます。次のような表を黒板に書きます。

図 1)

ここでは出場者が 10 人いて、上位 3 人が入賞する大会を想定します。2 人の Judge で上位 3 人が

一致して、一発で順位が決まることは滅多にありません。視点や価値観の相違で順位の違いが必ず

生まれます。その時、ほかの上位者も参考できるように、入賞者+2~3 位下まで枠を作っておきま

しょう。この作業は、JA さんがやってくれる場合が多いです。その場合は指示に従ってください。

③ 共通する上位スピーカーから入賞者を決める

表に上位スピーカーの順位と点数()を書き込み、入賞者を決めていきます。

図 2)

1st 2nd 3rd 4th 5th

Mr. Shiraiwa

Ms. Guinea-pig

1st 2nd 3rd 4th 5th

Mr. Shiraiwa 3

(80.5)

7

(76)

10

(74.5)

5

(74)

1

(72)

Ms. Guinea-pig 10

(80)

3

(79)

7

(75)

5

(74)

2

(64)

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ご覧の通り順位はばらばらです。そこで点数を合算して結果を出します。分かりやすいように、同

じスピーカーに色を付けておきます。

図 3)

上位に入っているスピーカーは、3 番、10 番、7 番の 3 人です。お互いの順位はばらばらですから、

次にこの 3 人の点数をそれぞれ合算してみましょう。

図 4)

1 位が 3 番、2 位が 10 番、3 位が 7 番だと明らかになりました。5 番の子は惜しかったですね。Judge

が点数をベースに採点するということは、審査結果の客観性を保証してくれます。

● 点数を出さないと、どういうことが起こるか?

図 5)

Mr. Shiraiwa は 3 番を、Ms. Guinea-pig は 10 番を 1 位にしたいようです。しかし審議が長引いた

ので、Ms. Guinea-pig が 1 位の決定をメインジャッジの Mr. Shiraiwa に委ねたとしましょう。Mr.

Shiraiwa は、リフレの時に自信を持って「3 番君、君の優勝だよおめでとう」「10 番さん、君は惜

しかったね」と言うことでしょう。

しかし Ms. Guinea-pig はどうでしょうか。「10 番さん、私は 1 位だったんだけど…」それ以上の説

明ができません。優勝できた 3 番君にしても、Ms. Guinea-pig は優勝理由を説明できません。当然

不興を買うことでしょう。自分の出した結果を説明できないような審査を行ってはいけないのです。

1st 2nd 3rd 4th 5th

Mr. Shiraiwa 3

(80.5)

7

(76)

10

(74.5)

5

(74)

1

(72)

Ms. Guinea-pig 10

(80)

3

(79)

7

(75)

5

(74)

2

(64)

Spk. 3 Spk. 7 Spk. 10 Spk. 5

Mr. Shiraiwa 80.5 76 74.5 74

Ms. Guinea-pig 79 75 80 74

Total 159.5 151 154.5 148

1st 2nd 3rd 4th 5th

Mr. Shiraiwa 3 7 10 5 1

Ms. Guinea-pig 10 3 7 5 2

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2-5.審議

「点数で判断できないとき、人間の力で処理する最終的な手段」

ここまで、点数を出して順位を決めることで、客観的で論理的な審査ができると説明してきました。し

かし何らかの理由で、点数を基準にして順位を決めるのが難しい場合もあります。代表例が「同率」で

す。その場合、順位の決定に審査員どうしの協議が必要になります。

図 6)

上の表に従って、上位のスピーカーを出してみます。

図 7)

3 番と 10 番スピーカーが、同じ点数で 1 位になってしまいました。ここで初めて審議に入ります。

● 審議のポイント

① 優劣をつける基準を明確に定める

② Judge が重視したいポイントがあれば基準にする(Judging Philosophy)

③ 運営側が大会で重視したいポイントがあれば基準として採用する

ここで行う作業は、「同質のものに差をつくる」ことです。では差をつくるためにはどうすればいいか。

答えは簡単で「基準を設ける」です。

ハムスターとモルモットはどちらもペットでよく飼われるねずみです。いっしょくたにする人も多いで

すが、正確には違います。まず大きさが違います。ハムスターは種類にもよりますが、平均体重は 100

グラム以下です。一方モルモットは平均 1kg、大きいオスでは 2kg にもなります。また食べ物も違いま

す。ハムスターは雑食で何でも食べますが、モルモットは草食です。学問的にも違います。大きく分け

てハムスターはネズミ亜目でネズミの仲間ですが、モルモットはヤマアラシ亜目でヤマアラシの仲間で

す。ついでに言うと、モルモットは回し車に乗りません。

1st 2nd 3rd 4th 5th

Mr. Shiraiwa 3

(80.5)

7

(76)

10

(74.5)

5

(74)

1

(72)

Ms. Guinea-pig 10

(85)

3

(79)

7

(75)

5

(74)

2

(64)

Spk. 3 Spk. 7 Spk. 10 Spk. 5

Mr. Shiraiwa 80.5 76 74.5 74

Ms. Guinea-pig 79 75 85 74

Total 159.5 151 159.5 148

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皆さんにとっておなじねずみだと思っていたハムスターとモルモットが、今日から別の生き物に見える

でしょう。違いが分かれば、どっちが好きかや、飼いやすいかの判断もしやすいはずです。同点の 3 番

と 10 番スピーカーも、基準をつくって違いを生み、優劣を明確にしましょう。

● 基準

基本は Judging Sheet に従ってください。その項目の中から、評価で重視したい項目を絞りこみま

す。考え方はいろいろあるので、ここではいくつか例を挙げておきます。

・ スピーチとしての完成度を重視したい : Memorize, Delivery の各項目

・ 発音やアクセントなど、英語そのものを評価したい : Verbal English の各項目

・ 主張に論理的で明確な根拠があるかどうかを重視したい : Logic

・ 分析が深められているかどうかを評価したい : Analysis など

図 8)一般的な Judging Sheet の項目とその基準

Contents

Choice of topic トピックがスピーチにふさわしいものか

Originality スピーチに独創性があるか

Organization 構成が分かりやすいか(3 段構成/1 段落 1 主張/AREA)

Analysis 分析が深められているか

Logic 主張に論理的で明確な根拠があるか

Significance 話題の深刻性

English

Diction Grammar 文法的正しさ

Choice of Words 言葉選びの正しさ

Verbal English

Pronunciation 発音の正しさ(単語)

Intonation 抑揚の正しさ(文)

Articulation 発音・アクセントの明瞭さ(単語)

Delivery

Verbal

Voice 声の大きさが適切か

Rhythm and Stress 必要な部分を強調できているか(表現)

Rate and Pause 話すスピードは適切か

Non-Verbal

Eye Contact 聴衆を見て話せているか

Gesture 身振り手振りはスピーチに合っているか

Facial Expression 表情の変化は必要に応じてできているか

Memorize スピーチを覚えられているか

先程お話しした通り、運営さんが重視したい項目があれば、事前に伝えられることもあります。特に指

示がなくても、確認しておくと、審査の基準を考えるうえでヒントになることもあるでしょう。

このように、同率など点数で優劣を判断できない場合に、最終的に問題を解決するための方法が審議で

す。基準を明確にして優劣を決定すれば、同率でもスピーカーに勝因・敗因を説明することができます。

いかなる状況でも、自分の出した結果をスピーカーに説明できる状態を目指しましょう。

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3.フィードバック(振り返り)

「スピーチの改善に有益なアドバイスを行う」

審査結果の発表が終わったら、レセプションで審査結果のフィードバック(リフレ)を行います。フィ

ードバックでは、審査結果を踏まえたうえで、スピーチの改善に役立つ有益なアドバイスを行います。

● フィードバックのポイント

① そのスピーチの良いところ、改善すべきところを最低 3 つずつ挙げる

② 必ず良かったところから先に説明する

③ 最後に質疑応答の時間を設ける

① そのスピーチの良いところ、改善すべきところを最低 3 つずつ挙げる

記憶力のいい人は覚えているかもしれませんが、①は事前原稿チェック(⇒1-3.)の際にやって

おくこととして挙げました。なぜかと言うと、レセプションのフィードバックで活用するためです。

もちろん、事前原稿は当日原稿でリライトされている可能性がありますから、当日原稿の改善点を

踏まえてフィードバックしましょう(⇒2-1.)。

② 必ず良かったところから先に説明する

フィードバックは、必ずそのスピーチの良かった点から行います。どんな些細なことでも構いませ

ん。そのスピーチが優れていると思ったところを見つけて、スピーカーをほめるようにしてくださ

い。自分のいいたいことを苦労しながらスピーチにまとめて、叩かれるためだけに舞台に立つ努力

をする人はいません。スピーカーの勇気と努力に敬意を払いましょう。

一通り、そのスピーチの良かった点を話したら、改善点の提案に移りましょう。スピーカーの心が

ほぐれたところで改善点を切り出せば、相手に受け入れてもらいやすくなるでしょう。

③ 最後に質疑応答の時間を設ける

フィードバックが一通りを終わったら、質疑応答の時間を設けます。ここでスピーカーから、より

具体的な改善方法や、審査の内容や結果に疑問のあるところについて、質問されることがあります。

落ち着いて、明確な根拠に基づいて話しましょう。それに答える要素は、すでに準備できているは

ずです。点数を明確にし、審議を詰めて出した結果なら、あなたの審査に不明瞭な点は存在しない

はずだからです。自信を持って答えましょう。

● それでも相手が納得してくれない場合

正当な審査を行ったにもかかわらず、スピーカーが納得できず、強気に出て審査員に反発するケー

スは、ごくまれにあります。その場合は、しっかりと相手の目を見て自分の主張を繰り返しましょ

う。かつてスピーカーだったあなたは、なぜアイコンタクトが大切なのかを知っているはずです。

あなたは良心に従い、客観的かつ論理的に審査をしたのです。やましいことは何もありません。し

っかり目を見て、相手が納得するまで質問に答えていきましょう。

それでも話が込み入りそうな場合は、連絡先を書いて渡しましょう。本気であれば、必ず連絡が来

ます。連絡が来たら、質問の内容には丁寧に答えてあげましょう。

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あとがき

最後までお読みいただき、ありがとうございます。いかがでしたでしょうか。

これは審査方式について研究するための論文ではありません。実用のための手引きです。皆さんがこの手引き

で得られた知識は、ぜひ実際の大会の審査に取り入れて、活用してみてください。良い審査をするための一番の

近道は、この本を通して身につけた知識を使って、できるだけ多くの大会で審査の経験を積むことです。ぜひ失

敗を恐れず、積極的に取り組んでみてください。

ただ、もしこれを読んだみなさんが、もっと効率的で、良い審査をできる手順や方法があると思ったら、遠慮

なく取り入れてみてください。そしてそのノウハウは、自分で蓄えるだけではなく、一人でも多くの後輩や同輩

と共有し、引き継げる形で残してください。そうすることで、審査の知識が体系的に蓄積されます。そして次の

世代、また次の世代が、それを研究することで、より公正に審査を行える、優秀な指導者をたくさん育てられる

からです。

加えて欲張りではありますが、願わくは僕にも教えていただけると嬉しいです。皆さんから貴重なご意見や改

善案をいただけた折には、お名前つきでご紹介させていただき、それぞれ僕からの見解を述べさせていただいた

上で、内容充実と質の向上のため、適宜本書に反映させていただくことをお約束します。

最後になりましたが、お忙しい時間を割いて校閲にご協力いただいた福味知嘉子さんに、この場を借りてお礼

を申し上げます。

これからこの手引きが、これから ESS スピーチの審査に取り組む皆さんの役立てられることを、そして審査の

手順や方法に悩む人たちの力になることを願いつつ、筆をおかせていただきます。

2014 年 7 月 30 日

白岩 晃行

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著者

白岩 晃行 しらいわ てるゆき

成蹊大学法学部政治学科卒。

学習塾英語科講師。作曲家。

2008年~2010年、成蹊大学ESSスピーチセクション。

2011 年、関東学生英語会連盟スピーチインストラクタ

ー。第 10 回 Golden Cup 争奪全日本英語弁論大会実

行委員長。Tokyo ESS Toastmasters Club 会員。

Website

http://aubestudioweb.net/

E-mail

[email protected]

校閲

福味 知嘉子 ふくみ ちかこ

関西大学卒。1999 年、関西大学 ESS スピーチセクシ

ョンチーフ、関西英語会連盟、関東学生英語会連盟ス

ピーチインストラクター。

第 34 回大木杯争奪全日本大学生英語弁論大会優勝、

第 32 回東京国際大学・ウィラメット大学杯英語弁論

大会 2 位入賞。