学力・体力 全国トップクラス!...

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学力・体力 全国トップクラス! 「ていねいな教育」 「きたえる教育」から、夢や希望を実現する「突破力」へ 福井県の学力を支える基盤 ていねいな教育 教員の熱心さ きたえる教育 地域・家庭・学校の互いの信頼感とつながりの強さ ●福井県独自の少人数学級 ●学年をまたいで教科を担任する「タテ持ち」と「教科会」 (中学校) 3年間の見通しをもった指導、複数の教員が協働した良質な授業づくり ●校内の授業研究会、小中高の教育研究会各教科部会の活動など活発な授業研究 ●当たり前のことを当たり前に行う風土 「毎日の宿題」  高い学力を支える豊富な学習量、授業内容の定着度を高める良質な課題 「毎日の運動」  「業間体育」など授業の合い間や放課後を利用した運動の日常化 「先生への信頼」 児童生徒の信頼に応える先生の熱心さ 「無言清掃」 「礼・黙想」の実践など ●学校、家庭、地域で子どもたちを育てていこうという風土 元気で長生きのおじいちゃん、おばあちゃんが、共働きのお父さん、お母さんを助け、 子どもたちを見守る ・三世代同居率 全国2位、 共働き率 全国1位、 女性の有業率 全国1位 ・平均寿命 男性80.47才(全国3位)、 女性86.94才(全国7位) P T A や地域住民がボランティアとして学校を支援 家 庭 地 域 (国語と算数・数学はA問題とB問題の正答率の合計) 福井県 小学校の正答率 全国トップクラスの学力 全国学力・学習状況調査(平成28年度) 中学校の正答率 国 語 139.5 130.7 133.9 124.8 148.0 142.1 120.1 106.2 国 語 数 学 算 数 全 国 ※31人以上の学級には生活支援員・少人数指導教員等を配置 学 年 1・2 年 3・4 年 5・6 年 1 年 35人※ 35人※ 36人※ 30人 小学校 中学校 人 数 2・3 年 32人 福井県では、独自の少人数教育により基礎・基本を定着させる「ていねいな教育」、夢や希望に向 かって挑戦する基礎を築く「きたえる教育」、地域・家庭・学校の互いの信頼感とつながりの強さ や教員の熱心さなどにより、子どもたちの学力・体力は全国トップクラスを続けています。 ふくいの教育

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Page 1: 学力・体力 全国トップクラス! ふくいの教育...(国語と算数・数学はA問題とB問題の正答率の合計) 福井県 小学校の正答率 全国トップクラスの学力

学力・体力 全国トップクラス!

「ていねいな教育」「きたえる教育」から、夢や希望を実現する「突破力」へ

福井県の学力を支える基盤

ていねいな教育 教員の熱心さ

きたえる教育

地域・家庭・学校の互いの信頼感とつながりの強さ

●福井県独自の少人数学級

●学年をまたいで教科を担任する「タテ持ち」と「教科会」(中学校) 3年間の見通しをもった指導、複数の教員が協働した良質な授業づくり●校内の授業研究会、小中高の教育研究会各教科部会の活動など活発な授業研究

●当たり前のことを当たり前に行う風土「毎日の宿題」  高い学力を支える豊富な学習量、授業内容の定着度を高める良質な課題「毎日の運動」  「業間体育」など授業の合い間や放課後を利用した運動の日常化「先生への信頼」 児童生徒の信頼に応える先生の熱心さ「無言清掃」「礼・黙想」の実践など

●学校、家庭、地域で子どもたちを育てていこうという風土元気で長生きのおじいちゃん、おばあちゃんが、共働きのお父さん、お母さんを助け、子どもたちを見守る・三世代同居率 全国2位、 共働き率 全国1位、 女性の有業率 全国1位・平均寿命 男性80.47才(全国3位)、 女性86.94才(全国7位)

PTAや地域住民がボランティアとして学校を支援

家 庭

地 域

(国語と算数・数学はA問題とB問題の正答率の合計)

福井県

小学校の正答率全国トップクラスの学力 全国学力・学習状況調査(平成28年度)

中学校の正答率国 語139.5130.7

133.9124.8

148.0142.1

120.1106.2

国 語 数 学算 数

全 国

※31人以上の学級には生活支援員・少人数指導教員等を配置

学 年 1・2年 3・4年 5・6年 1 年35人※ 35人※ 36人※ 30人

小学校 中学校

人 数2・3年32人

福井県では、独自の少人数教育により基礎・基本を定着させる「ていねいな教育」、夢や希望に向かって挑戦する基礎を築く「きたえる教育」、地域・家庭・学校の互いの信頼感とつながりの強さや教員の熱心さなどにより、子どもたちの学力・体力は全国トップクラスを続けています。

ふ く い の 教 育

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夢や希望を実現する「突破力」を身に付けるために

「教育に関する大綱」 「教育振興基本計画」これまでの良さを活かした教育を進め、さらに全国をリードできるよう学力・体力を向上させるとともに、得意分野を伸ばし、夢や希望を実現する「突破力」を身に付けることができる教育を進め、ふるさと福井への誇りや愛着を持ち、福井に世界に活躍できる人づくりを推進します。

これらを実現するために、平成27年度に、今後5年間の教育施策について10の基本的な方針と主な施策を「教育に関する大綱」「教育振興基本計画」に定めました。

ふるさと福井に誇りと愛着を持ち将来の福井を考える人を育てる「ふくい創生教育」の推進

人口減少が進む中で、ふるさと福井の先人や郷土の歴史、自然や伝統、産業などを学ぶことに加え、地域への積極的な参加や行動する体験を充実し、ふるさと福井に誇りや愛着を持ち、新たな活力を生み出す人材を育成します。

(橋本左内) (南部陽一郎)ふるさと福井の先人100人

(杉田玄白)古典音読・暗唱ノート

(由利公正)

 方針1

副教材「ふるさと福井の先人100人」を作成し、全中学校・高校において活用。先人のエピソードから、自らの将来を考える学習を充実

本県ゆかりの企業経営者など「ふるさと先生」による特別授業を全高校で実施。高校生が将来の具体的な目標を持ち、将来の福井や自分の生き方を考える機会を拡充      

ふるさと教育の拠点である「こども歴史文化館」をリニューアルし、歴史的資料の展示や参加体験型の企画を充実

「福井型コミュニティ・スクール」の機能を強化し、地域人材のコーディネート体制を整備。企画提案型の体験学習を充実

小中学生の職場見学・体験を充実するとともに、普通科系高校生の企業訪問機会を新設。小中高校生のふるさと福井で働く意欲を向上

福井にゆかりのある作品を中心に、百人一首や漢文・論語などを掲載した「古典音読・暗唱ノート」を活用。日本語の美しい表現やリズムに親しみながらふるさとを見つめ直す機会を拡充

ふるさと先生の特別授業

こども歴史文化館

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夢や希望を実現する「突破力」を身に付ける教育の推進 方針2 

ふくい理数グランプリ

OECDイノベーションスクール海外との交流

幼児の「学びに向かう力」の育成

高校1・2年生を対象に実験・実習を通じて県内の大学や企業の魅力を知る機会を新設。高校3年生を対象に志望大学別夏期セミナーや大学入試センター試験プレテスト等を実施し、入試直前対策を拡充

小中学生を対象に、昭和26年から実施している県独自の学力調査において、教科を横断した「チャレンジ問題」を充実し、総合的な思考力を向上

モデル校を指定して課題解決型の学習方法を開発し、他校においても活用するとともに、OECD国際会議等で実践成果を発信

公立・私立、保育所・幼稚園・認定こども園の枠を超えて、保育者がともに学び合う「福井型幼児教育研修システム」を構築。園の中核となる園内リーダー、市町の幼児教育を推進する市町幼児教育アドバイザーを養成

高校入試において、思考力や知識活用力を評価する記述、論述型の問題の拡充や、高校ごとの選択問題の導入、外部検定試験を活用するなど英語スピーキングテストの実施を検討

全小学校区において、本県独自の「学びをつなぐ希望のバトンカリキュラム」を活用した保幼小接続を実践

小学校高学年の一部科目に教科担任制を導入し、教科の専門性を高め、中学校との接続を向上。中学校教員や退職教員による小学校への支援を充実

県内で予備校や塾に通わずに大学受験を目指す既卒生に対し、「大学進学サポートセンター」を設置し、退職教員による学習指導および進学相談等を実施

中高校生がグループで、理科や数学の筆記や実技問題に取り組む「ふくい理数グランプリ」に小学校部門を新設し、科学的思考力、判断力、表現力を育成

教師と司書が選んだふるさと文学等の図書をクラス人数分セットにして全小中学校で巡回。読み通す達成感や仲間と感想を交流する楽しさを味わわせ、読書の好きな児童生徒を育成

小中学校において、「白川文字学」を取り入れた独自教材を活用し、漢字を楽しく学びながら、漢字の理解・活用を推進

大学進学サポートセンター

白川文字学を取り入れた漢字教育

より高い目標の実現に向けて一人ひとりの学力を伸ばす教育の充実

 知識の活用、意見発表など自ら考え行動する力を身に付ける教育の推進 

「福井型18年教育」の基盤となる幼児教育の充実

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社会への参加を進め、高度な専門知識・技能を身に付ける教育の推進 方針3 

グローバルな社会で活躍するための「使える」外国語教育の推進 方針4  方針4 

福井の教育を支える教員の指導力をさらに向上 方針5 

高校生のボランティア活動

ALT増員による話す力の育成

若手教員自主学習会

FUKUI英語ランド

授業名人の授業風景

生徒会が主体となった地域貢献活動を促進する仕組みを整備するとともに、高校生のボランティア活動実績をもとにした表彰制度を創設

高校生の資格取得を促進する「福井フューチャーマイスター制度」を創設し、資格受験費用や資格試験に向けた学習を支援

学期を通じた週1日の企業実習(デュアルシステム)を新設し、職業系高校において長期企業実習の分野・業種を拡充

平成30年度から小学校における英語教科化を国に先行して段階的に実施し、児童の負担軽減を図るとともに小学校英語教育を推進

中学校・高校において原則としてすべてを英語で行うオールイングリッシュ授業を拡充し、英語授業における「聞く」「話す」活動を充実

中学校ALTを増員し、昼休みや放課後に生徒とALTが交流する時間を拡充

高校用オリジナル教材「福English」を活用し、高校生が福井県を英語で発信。さらに、中学生が外国人に対してふるさと福井の魅力を英語で伝える機会を充実

教育研究所の移転・開設に合わせ、県内外の研究者と連携した先端研究や課題解決型の指導方法・教材の開発など、研究・研修機能を強化

教育研究所の研修を、講義形式の集合研修から学校で受講できる通信研修に転換

福井の教育の情報発信の拠点として、教育研究所に「教育博物館」を開設し、学力・体力トップクラスの教育の取組を紹介

分かりやすい授業により優れた成果をあげている教員を「授業名人」に任命。公開授業の実施や若手の指導等を行い、教員の授業力を向上

教員の自主的な研究活動や、小中高の教科研究会の教材開発に対する支援を充実。その成果等を授業実践に反映

退職教員による小学校の外国語活動・理科学習、中学校・高校の補充学習への支援を充実

退職教員や「英語教育地域人材バンク」を活用した授業支援や小学生が英語でALTと交流する「FUKUI英語ランド」を開催

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安全・安心でみんなが楽しく学ぶ学校づくりの推進 方針6 

児童・生徒数の減少や社会の変化に対応した学校・学科の整備 方針7 

生涯にわたる学びを地域活動につなげる仕組みづくりの推進 方針8 

教育相談研修

システムを使った遠隔授業

ふるさとを知るための講座

芦原青年の家での体験プログラム

特別支援学校高等部の展示会・販売会

児童生徒の自己チェックや保護者のアンケートなどにより、いじめの未然防止を徹底。いじめ対応サポート班により早期に対応

一定の欠席日数に達した時点で個別支援を開始。教員によるチームを組織して不登校の長期化を防止

教育研究所教育相談の部門に専門職を配置し、学校への支援体制を強化

障害のある児童生徒について、小学校就学時に個別の支援計画を策定し、小学校から中学校・高校への引継を徹底

特別支援学校高等部の作業学習を充実して販売会・展示会を拡充し、社会参加を促進。職場実習、職業教育に協力する「就労サポーター企業」制度を新設し、就労支援を拡充

地場産食材を利用した和食給食や新たな献立開発などにより給食を向上。本県出身の医師、石塚左玄の教えを活かした独自教材による食育指導を充実

児童・生徒数の減少に伴い市町が進める小中学校の再編を円滑に行うため、統合予定の学校に対する教職員の増配置を統合前後の2年間に拡充

小規模校が他の学校と合同授業を行うためのシステム整備を支援し、交流・話し合いの機会を増加して学習環境を改善

生涯学習センターに、ふるさとを知るための講座や地域活動への参加につながる実践型講座を新設し、学びをふるさと福井への貢献につなげる仕組みを構築

新築移転した芦原青年の家において、地域資源を活用した新たな体験プログラムを充実

小中学生の保護者向けの家庭教育パンフレットの作成やPTAと連携した家庭教育研修を実施し、子どもとともに親も学ぶ家庭教育の質を向上

教育研究所が関係機関と構成する教育相談ネットワークの連携や、「家庭教育相談・応援サイト」の活用により、教育相談を充実

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地域への愛着を深める芸術・文化活動や創作活動の充実 方針9 

「福井しあわせ元気国体」の優勝を目指した競技力向上と国体の成果を活かした県民スポーツの振興 方針10 

県立音楽堂でのオーケストラ鑑賞

ふるさと文学館での文学カフェ

大休みにおける体力づくり

福井県選手団現地結団式

本県出身の漢字・文字研究の第一人者で、平成16年に文化勲章を受章した白川静博士が確立。中国の古代文字である甲骨文字や金文を研究し、古代人の生活や意識にまで踏み込んで、系統的に漢字の成り立ちを解釈した。

白川文字学

〔作成・発行〕

〔お問い合わせ〕福井県教育委員会  平成28年11月〒910-8580 福井市大手3丁目17-1 福井県教育庁教育政策課TEL : 0776-20-0295 FAX : 0776-20-0668 E-mail : [email protected]

県立音楽堂での全小学5年生が参加するオーケストラ鑑賞や、中学校や市町連合音楽会で県内外の演奏家を派遣して室内楽演奏会を実施。子どもたちが一流の芸術・文化に触れる機会を充実

県が購入した弦楽器を小中学校の弦楽クラブに貸与。県内外で活躍する優れた演奏家を指導者として学校に派遣

ふるさと文学館において、直木賞、芥川賞受賞作家などを講師とした「ふくい文学ゼミ」や、文学ファン交流の場の「文学カフェ」を開催。読書や文学への親しみを創作活動につなげる仕組みを整備

各校の漢字教育をリードする指導者育成講座を充実し、白川文字学を活かした漢字教育を全小学校で実施。さらに「白川静漢字教育賞」を設け、県内外の特色ある取組を表彰

白川静博士没後十年に合わせ、県立図書館「白川文字学の室」をリニューアル。記念フォーラムを開催し白川文字学の研究普及を推進

小学4年生から高校3年生まですべての児童生徒を対象とした独自の体力・運動能力調査を実施し、課題をもとに計画的な体力向上を推進。小中学生男女ともに全国トップクラスを維持

外部指導者の派遣や国体種目の体験教室の実施など、学校体育における専門的な指導や多様な競技体験を充実

実績のある指導者を派遣し、重点強化校・強化推進校の部活動を強化。レベルの高い対戦相手との練習機会を充実し、国体に向けた選手強化を実施

「スポジョブふくい」を活用した県内企業とのマッチングにより有力選手の県内移住・帰住を促進

スポーツ祭の新設や生涯スポーツの実践、地域スポーツイベントの開催など、国体を契機とした県民スポーツの振興を推進

国体に出場した選手を指導者として次世代の選手を育成