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山口大学総合科学実験センター 排水処理センター 22 3 廃液処理の手引き 2010年 3 月

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山口大学総合科学実験センター

排水処理センター

廃液処理の手引き

22

3

平成 

発行

廃液処理の手引き

2010年 3月

目 次 (まえがき) 1.排水処理の総論 1-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1-2 山口大学における排水および廃液管理体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1-3 山口大学の廃液・排水処理施設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1-4 山口大学の排水経路・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 1-5 排水処理システム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1-6 廃液の区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 1-7 排水の水質基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 2.無機系廃液の処理 2-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

2-2 廃液の分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 2-3 廃液の収集・回収・貯留・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 2-4 廃液の搬出方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

2-5 廃液申請システム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 2-6 廃液処理の原理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 2-7 廃液処理システムの概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 2-8 無機系廃液施設の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 3.有機系廃液の処理 3-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 3-2 廃液の分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 3-3 廃液の再利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 3-4 廃液の貯留および保管・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 3-5 廃液の取扱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 3-6 廃液の搬出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26

3-7 廃液処理申請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 4.写真廃液 4-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 4-2 廃液処理申請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

4-3 廃液の搬出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 5.生活排水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 6.実験排水 6-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 6-2 実験系排水の pH 計設置と監視体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 6-3 実験排水モニター施設・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 7.不用薬品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 8.薬品庫および廃棄物貯蔵庫 8-1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 8-2 薬品庫および廃棄物貯蔵庫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 8-3 吉田地区廃棄物集積場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 参考資料,その他 学内関係規則等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(付 1-24) 関連法令および参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(資 1-17) 参考文献 廃液出し方フロー図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(廃液フロー1-3)

- 1-

ま え が き

 「廃液処理の手引き」は,1984 年に初版,1996 年に第 2 版,2004 年 4 月の法人化への移行

に伴い安全管理を充実させる事を受けて,規則の改正や法律の改正を反映させ読みやすくなる

ように配慮して,10 年ぶりに改正し第 3版を発行した.その後の 4年間に,排水処理センター

に業務の運用内容が大きく変化し「廃液処理の手引き」には未記載な運用事項が多くなり,手

引き書の役割を十分果たさなくなって来た.

 一つは廃液処理の申請方法の変更である.従来は,廃液カードに記入して当日廃液を持参し

て廃液回収が可能であったが,約 2年前から予め廃液処理の申請登録を行い,その後申請の承

認の後にはじめて液を出す事が可能なシステムになった事である.これにより,排水処理セン

ターと廃液担当事務は,回収日より前に予め廃液の内容物と液量を知ることが可能となった.

これより入力漏れ,入力不備を予め承認の際に確認し,場合によっては入力の訂正が可能とな

り,廃液の回収を効率よく,安全に作業ができるようになった.もう一つは,理科系の建物

に pH 計の増設が行われ,その pH 値を排水管理に反映するために工学部技術部との共同により

WEB 上での pH 値の閲覧システムを構築し,学内のだれでも,いつでも実験排水の pH 値を自分

の机の上のパソコンから閲覧可能にした事である.これにより,直接現場の排水枡に行かなく

も全学の実験系排水のpH値の時経緯を閲覧しできるようになった.またpH異常が発生すると,

メールによる pH 異常の連絡が入るシステムも構築可能となり,実験排水を管理しやすくなっ

た.

 さらに「排水処理センター」については,全学の排水・廃液の管理と環境教育を行う機関の

役割から総合科学実験センターの中にあっても「排水処理センター」であったが,2010 年 4

月から総合科学実験センターの中の1組織への格下げとなる改組により名称が「排水処理セン

ター」から「排水処理施設」になる予定である.業務内容についてはこれまで通りであるが,

改組に伴い関連学内規則も見直された.そこで本「廃液処理の手引き」も可能な限り「排水処

理センター」を「排水処理施設」に書き換えた.またこの機会に学則を見直すと現状と合致し

ない記述も多くあり,今後改正していく必要が有ることが再認識された.

 以上のことを踏まえ新しく改訂版を作成した.変更内容に不十分なところも多いが,定期的

に改訂版を出すことで今後対応していきたいと考えている.

 

2010 年 3 月 25 日

      山口大学総合科学実験センター排水処理センター

藤原  勇

- 2-

1.排水処理の総論

1-1 はじめに

 大学から排出される廃液や廃棄物は,一般に他の産業活動や市民生活に伴う廃棄物に比べて

量的には大きくはない.しかしその内容は多岐にわたる.さらに季節や時期により廃液の排出

量の変動が多いのもその特徴の一つである.さらに,自然科学系の教育・研究の結果排出され

る物質の中には,有害と認められている既知の物質だけでなく,その他にも,まだその性質が

解明されていない中間生成物質あるいは細菌,ウィルス等の微生物等,対応の容易でないもの

も含まれていることもある.このため,廃棄物処理,廃液処理については正確な知識に基づき

十分気を付けて行うことが必要となる.

 本手引き書は廃液の取扱についてまとめたものである .しかし,廃液だけではなく固体廃棄

物や気体廃棄物についても,大気・水・土壌の環境汚染につながる可能性があるので,これら

を取り扱う場合には,これら相互の関係についても常に留意する必要がある.

1-2 山口大学における排水および廃液管理体制

 本学における排水および廃液は「国立大学法人山口大学排水処理規則(以下「山口大学排水

処理規則」と略す)」に基づいて,山口大学総合科学実験センター排水処理施設(以下「排水

処理施設」と略す)によって管理されている.排水処理施設は,本学の教育・研究・医療活動

に伴い発生する排水による環境汚染を防止し,教職員,学生および周辺地域住民の生活環境の

保全を図るとともに,排水処理や環境保全に関する教育に協力することを目的として昭和 58

年に設置され,現在に至っている.また 2010 年 4 月から総合科学実験センターの組織変えと

なり,「排水処理センター」が「排水処理施設」に名称が変更になった.さらに「排水処理セ

ンター運営協議会」が「排水処理等安全管理委員会」とこちらも名称の変更となった.山口大

図 1-1 山口大学における排水処理管理体制(2010 年 4 月以降)

総合科学実験センター

運営委員会 排水処理施設○排水処理分野

センター長

副センター長

総合科学実験センター

  学 長

○資源開発分野

○生命科学分野

○分析実験分野

動物実験施設

生命科学実験施設

遺伝子実験施設

機器分析実験施設

生態分析実験施設

○アイソトープ分野RI実験施設

システム生物学・RI分析施設

分野長、施設主任、施設職員

○ 廃液回収および処理   ○ 廃液処理の基本方針○ 学内排水の調査     ○ 排水処理施設の運営○ 処理回収の研究     ○ 放流水の監視○ 不用薬品の調査、交換斡旋○ 環境教育への協力

排水処理等安全管理委員会

- 3-

学における排水処理管理体制と排水処理施設の位置付けを図 1-1 に示した.

 実験排水・廃液については排水処理施設が主体となってその回収,処理などを行っている.

実験系の固形の廃棄物に関しては直接の担当部署ではないが,化学薬品に関連する事項につい

ては窓口になって,相談・助言・情報提供を行っている .

1-3 山口大学の廃液・排水処理施設

 山口大学は,山口市の吉田地区(人文学部,教育学部,経済学部,理学部,農学部,事務局,

大学教育センター,アドミッションセンター,学生支援センター,保健管理センター,留学生

センター,図書館,メディア基盤センター吉田センター,埋蔵文化財資料館,農学部附属動物

医療センター,農学部附属農場,教育学部附属特別支援学校,総合科学実験センター(機器分

析実験施設,実験動物施設,システム生物学・RI 分析施設,排水処理施設),吉田寮,椹野寮,

および山口国際交流会館)と宇部市の常盤地区(工学部,工学部図書館,メディア基盤センター

常盤センター,産学公連携支援部門,イノベーション支援部門,知的財産部門,有限会社 山

口 TLO および常盤寮,宇部国際交流会館),および小串地区(医学部,附属病院,医学部図書館,

メディア基盤センター小串センター,総合科学実験センター(生体分析実験施設,生命科学実

験施設,RI 実験施設,遺伝子実験施設))の3キャンパスに分散している.

 吉田地区には排水処理施設が置かれ,無機系廃液処理施設,吉田地区廃棄物集積場,実験排

水モニター施設がある(図 1-2).常盤地区(図 1-3),小串地区(図 1-4)にも廃棄物集積場

がそれぞれ設置されている.

吉田地区下水道出口

大学教育センター

総合科学実験センター排水処理施設

教育学部理学部本館 解剖棟解剖棟

総合研究棟

農学部本館

理学部北棟

実験排水モニター施設

吉田地区廃棄物集積場

旧生活排水処理施設

無機系廃液処理施設

管理棟

図 1-2 吉田地区と排水処理施設の位置

- 4-

下水道出口2下水道出口1

下水道出口3

地域共同

常盤地区廃棄物集積場

工学部本館

総合研究棟

電気電子棟

SVBL棟

インキュべーション

環境共生棟

下水道出口

小串地区廃棄物集積場

臨床研究棟

共同研究棟

第2中央診療棟

新中央研究棟

臨床実験施設

基礎研究棟

総合研究棟医学部本館

保健学科

図1-3 常盤地区と排水経路

図1-4 小串地区と排水経路

- 5-

1-4 山口大学の排水経路

 山口大学の排水経路は,図 1-5 に示すように実験排水と生活排水の経路が地区ごとに異なっ

ている.

 吉田地区: 吉田地区は,雨水,生活排水(トイレ,流し,食堂等からのもの)および実験

洗浄水と排水経路が3系統に分かれている.雨水は雨水管を経て九田川に放流される.生活排

水は 1996 年 6 月から山口市の公共下水道へ放流となった.実験洗浄水(実験で発生した原廃

液を分離した後の器具の洗浄排水等について)は吉田地区の実験系の排水を実験排水モニター

施設に集めて pH をチェックした後,生活排水に合流し,山口市の公共下水道に排出されている.

その後 2003 年4月から実験系の建物毎に pH を測定することとなった.さらに 2007 年からは,

実験系の pH 値を収集・加工して WEB 上への閲覧システムが完成した.これによりいつでも学

内の WEB 上にて pH の値が確認できるようになった.(詳細は6-2参照)         

               

 常盤地区・小串地区: 常盤,小串の両地区は雨水は雨水管を通って川に放流され,生活排水・

実験洗浄排水は宇部の公共下水道へ放流されている.当初,生活排水・実験洗浄排水は区別無

く公共下水道に放流されていたが,2002 年頃から建物の改修等の機会に,実験系の建物につ

いては生活排水と実験排水を分離する方針となり,一部の実験排水を 2003 年4月から pH を測

定するシステムになった.実験排水は吉田地区と同様に WEB 上にて確認できるようになったの

で,どの地区も学内限定で実験系の排水の pH が閲覧できるようになった.

 

 参考:学内のマンホールにはペンキで色が付けてある.実験排水は赤色,生活排水は黄色,

雨水は青色である(写真1,2).その他に電気配管用のマンホールがあり,こちらは色がない.

            図 1-5 常盤地区と排水経路

 雨 水

生活排水

実験洗浄水

 雨水管

生活排水管

実験排水管

 公共下水道

九田川(吉田地区)

塩田川(常盤地区)

真締川(小串地区)

pH の監視

常盤地区小串地区

一部 常盤地区小串地区 実験排水

モニター施設

吉田地区

現場、監視版、Web で確認可

吉田地区山口市

常盤地区宇部市

小串地区宇部市

写真1 雨水管のマンホール 写真2 生活排水と実験排水のマンホール

- 6-

1-5 排水処理システム

 山口大学の排水処理システムの全体図を図 1-6 に示した.

 実験室から排出される廃液を無機系廃液,有機系廃液,写真廃液に大別して分別回収し,無

機系廃液は学内の廃液処理施設で一部を一括処理している.有機系廃液と写真廃液は業者委託

を行い学外処理を行っている.

 無機系廃液と写真廃液は専用のポリタンクに貯蔵され,定められた日に集積場に搬入される.

小串,常盤地区の無機系廃液と写真廃液は産廃運搬業者によって排水処理施設(吉田地区)ま

で運搬される.有機系廃液はそれぞれの地区の集積場で集められた後,直接委託業者によって

学外処理となる.

 

図 1-7 は廃液の発生源から処理までを示したものである.排出者自身が行う作業と排水処理施

設が係わる業務に分けて示してある.

 一括処理:

 実験廃液を1カ所に集めた後,処理施設において収集した廃液の内の同系統の物を合わ

せて一括で処理することをいう.

 原点処理:

発生源において何等かの処理を施し,排出者自身が廃液を無害化処理して放流する.ま

たは,廃液をその内容に応じて適当に処理した後に分別して貯留する.即ち,排出者が一

括処理が可能になるよう発生源において廃液を系統別に貯溜し,かつ適当な前処理を行う

ことをいう.

実験室

固形物

有機系廃液

無機系廃液

実験排水モニター施設(pH監視)

無機系廃液 処理施設(フェライト法)

生活排水

屎尿・雑排水

スラッジ

産業廃棄物処理業者

公共下水道

廃棄物集積場・貯蔵庫 

図 1-6 山口大学における排水処理システム

- 7-

 

1-6 廃液の区分

 実験廃液の区分の概略を図 1-8 に示した.図 1-9 には廃液の分別早見表を示した.

 山口大学では,研究や学生実験で発生する廃液を無機系廃液,有機系廃液,写真廃液の3種

類に大別している.さらにそれぞれの廃液区分の中は細かく分類されている.

 分類された廃液は,無機系廃液の一部は学内の無機系廃液処理施設において処理され,それ

以外の廃液は学外で処理される.一方,有機系廃液,写真廃液は全量を外部業者に委託して学

外で処理される.

 実験で発生した廃液が無機系または有機系廃液として区別しにくい場合には,廃液の内容物

を詳しく調べ排水処理施設に問い合わせてその判断を仰ぐことになっている.また,実験室で

発生した廃液については実験を行った本人が責任を持たなければならない.廃液によっては適

正な前処理(原点処理)を行った後に初めて出すことができる場合もある.

 また,分類区分の異なるタンクにその他の物質(特に水銀は要注意である)が混入した場合,

廃液処理が通常の処理方法では困難となり,その結果学内の処理施設では処理不可能となるこ

とも出てくる.さらに,処理水が排水基準を超過し再処理費用の大幅な増大にもなりかねない.

これに伴い処理作業に危険を招くこともある.このため廃液の分類には十分注意する必要があ

る.これらの事態を防止する意味で

本学においては,特に無機系廃液の

貯留時には,タンクごとに誰がどの

ような廃液をいつどれだけ投入した

のかを逐次記録するカード(無機系

廃液分別貯留記録用紙: 図 2-14, 付

11)が用意されている.これに記入

することにより廃液の排出者がいな

くても内容物が処理する方へ的確に

伝えられる.

発生源 貯留・保管 回収・運搬 一括処理 水質検査 放 流

実験室又は各部局の集積場へ

各部局から処理施設又は集積場へ

業者委託による処理、汚泥は処分委託

外部委託 下水道へ

排出者自身の作業

廃液を減らす工夫

一括処理が可能となる分別・貯留

廃液の内容物の明示確実な伝達

排水処理センターによる監視下による処理

原点処理

図 1-7 廃液の発生から処理までのフロー

無機系廃液

有機系廃液

写真廃液

廃液

水銀シアン重金属ふっ素・りんふっ素・りん・重金属特定

第1類廃液第1類特管廃液第2類廃液第2類特管廃液

現像廃液

定着廃液

図 1-8 廃液の区分

- 8-

k

 図 1-9 廃液早見表

- 9-

1-7 排水の水質基準

 山口大学の吉田,常盤および小串の3地区の生活排水(実験系排水を含む)の放流先は山口

市あるいは宇部市の公共下水道である.従って,下水道法や市の下水道条例に定める排水の水

質基準に従わなければならない.

 下水道への排出基準について表 1-1 に示した.また有害物質の一部の項目については下水道

法の基準と水質汚濁防止法(表 1-2,1-3)の基準が同じである.すなわち,これらの有害物

質は下水道の終末処理場でも除去されることなく,公共用水域に排出されることとして考えら

れている.

 

 参考: 廃棄物の業者委託

 写真廃液,有機系廃液,不用薬品,廃液処理施設から生成する汚泥の処理を外部の業者に処

理委託する場合には,委託業者の選定を厳密に行う必要がある.委託業者が処分先で不法投棄

等の環境汚染等の問題を起した場合には,排出者責任(大学の責任)を問われることが廃棄物

処理法に示されている.また研究教育には何を使っても自由ということではなく,研究者が廃

棄する物(廃棄物)については 後まで責任が伴うことを認識しておくことが重要である.

表 1-1 下水道への排出基準値

項   目    基準値 項   目    基準値

1 温度     40℃未満 21 ジクロロメタン 0.2 mg / l 2 水素イオン濃度    5~9 22 四塩化炭素 0.02 mg / l 3 生物化学的酸素要求量 600 mg / l 23 1,2-ジクロロエタン 0.04 mg / l 4 浮遊物質量 600 mg / l 24 1,1-ジクロロエタン 0.2 mg / l

5ノルマルヘキサン抽出物質含有量

鉱油類含有量5 mg / l 25 シス-1,2-ジクロロエチレン 0.4 mg / l

6ノルマルヘキサン抽出物質含有量

動植物油脂類含有量30 mg / l 26 1,1,1-トリクロロエタン 3 mg / l

7 窒素含有量 240 mg / l 27 1,1,2-トリクロロエタン 0.06 mg / l

8 隣含有量 32 mg / l 28 1,3-ジクロロプロペン 0.02 mg / l 9 よう素含有量 220 mg / l 29 チウラム 0.06 mg / l 10 カドミウム及びその化合物 0.1 mg / l 30 シマジン 0.03 mg / l 11 シアン化合物 1 mg / l 31 チオベンカルブ 0.2 mg / l

12有機燐化合物(パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNに限る)

1 mg / l 32 ベンゼン 0.1 mg / l

13 鉛及びその化合物 0.1 mg / l 33 セレン及びその化合物 0.1 mg / l 14 六価クロム化合物 0.5 mg / l 34 フェノール類含有量 5 mg / l 15 ひ素及びその化合物 0.1 mg / l 35 銅含有量 3 mg / l

16水銀及びアルキル水銀その他の水

銀化合物0.005 mg / l 36 亜鉛含有量 2 mg / l

17 アルキル水銀化合物 検出されないこと 37 溶解性鉄含有量 10 mg / l 18 ポリ塩化ビフェニル 0.003 mg / l 38 溶解性マンガン含有量 10 mg / l 19 トリクロロエチレン 0.3 mg / l 39 クロム含有量 2 mg / l

20 テトラクロロエチレン 0.1 mg / l 40 ふっ素及びその化合物 15 mg / l

- 10 -

表1-2 水質汚濁防止法排出基準(生活環境項目)

表1-3 水質汚濁防止法排出基準(有害物質)

項   目

1 水素イオン濃度2 生物化学的酸素要求量  160mg / l (日間平均120)3 化学的酸素要求量  160mg / l (日間平均120)4 浮遊物質量  200mg / l (日間平均150)

5ノルマルヘキサン抽出物質含有量

鉱油類含有量5 mg / l

6ノルマルヘキサン抽出物質含有量

動植物油脂類含有量30 mg / l

7 フェノール類含有量 5 mg / l

8 銅含有量 3 mg / l 9 亜鉛含有量 2 mg / l 10 溶解性鉄含有量 10 mg / l 11 溶解性マンガン含有量 10 mg / l

12 クロム含有量 2 mg / l

13 大腸菌群数  日間平均3000個/cm3

14 窒素含有量  120mg / l (日間平均60)15 燐含有量   16mg / l (日間平均8)

許容限度5.8 - 8.6

項   目   許容限度1 カドミウム及びその化合物 0.1 mg / l 2 シアン化合物 1 mg / l

3有機燐化合物(パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNに限る)

1 mg / l

4 鉛及びその化合物 0.1 mg / l 5 六価クロム化合物 0.5 mg / l 6 ひ素及びその化合物 0.1 mg / l

7 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 0.005 mg / l 8 アルキル水銀化合物 検出されないこと9 ポリ塩化ビフェニル 検出されないこと10 トリクロロエチレン 0.3 mg / l 11 テトラクロロエチレン 0.1 mg / l 12 ジクロロメタン 0.2 mg / l 13 四塩化炭素 0.02 mg / l 14 1,2-ジクロロエタン 0.04 mg / l 15 1,1-ジクロロエタン 0.2 mg / l 16 シス-1,2-ジクロロエチレン 0.4 mg / l 17 1,1,1-トリクロロエタン 3 mg / l 18 1,1,2-トリクロロエタン 0.06 mg / l 19 1,3-ジクロロプロペン 0.02 mg / l 20 チウラム 0.06 mg / l 21 シマジン 0.03 mg / l

22 チオベンカルブ 0.2 mg / l

23 ベンゼン 0.1 mg / l 24 セレン及びその化合物 0.1 mg / l 25 ほう素及びその化合物 10 mg / l 26 ふっ素及びその化合物 8 mg / l

27 アンモニア、アンモニウム、亜硝酸、硝酸化合物 100 mg / l

- 11 -

2.無機系廃液の処理

2-1 はじめに

 山口大学の無機系廃液の処理は主にフェライト法による処理(1995 年から現在)によって

行われる.フェライト法は,凝集沈殿法に比べスラッジからの重金属の溶出が少ないという点

で優れた処理方法である.しかし適正な処理を行うためには,以下に示すような厳密な廃液の

区分と分別が必要であるので,排出者はこの点を十分理解して,廃液を出ださなければいけな

い.

2-2 廃液の区分

 本学では無機系廃液は処理を厳密に行うため,6系統に分けて分別・回収している.廃液の

分別図を示した(図 2-1).

 

 

水銀,水銀化合物

但し,固形水銀はとりあつかいません

水銀廃液

 (赤)

シアン化合物シアン廃液  (青)

ふっ化水素水,ふっ化化合物

りん酸溶液

ふっ素・りん廃液(緑)

ふっ素・りんを含む

さらに重金属を含む

ふっ素・りん・重金属廃液 (黄)

クロム,マンガン,鉛,カドミウム,ひ素,

鉄,亜鉛,その他重金属  +りん酸化合物またはふっ素化合物 100ppm 15ppm

クロム,マンガン,鉛,カドミウム,ひ素、鉄,亜鉛,その他重金属  

重金属廃液 (黒)

特定廃液 (紫)

オスミウムタリウムベリリウム

無機系廃液

図 2-1 無機系廃液分類図

- 12 -

その他,一般的注意として(1)-(4)については守らなければならない.

 (1)固形物(ガラス片,ろ紙,その他)を混入しないこと(廃液中に入れてはならない).

 (2)放射性物質を含まないこと.文科省の監督下にある人工放射性元素等は絶対に混入さ  

  せてはならない.

 (3)ウイルス,細菌に汚染されたものを含まないこと

 (4)有害物質を含まない強酸または強塩基の廃液は排出者自身が塩基または酸を用いて中和し,

  その塩としての濃度が 5%以下になるよう水で希釈したのち放流することができる.しかし,

  強酸や強アルカリを中和処理するには危険を伴うので少量なら重金属廃液として出すことがで

  きる.

2-3 廃液の収集・回収・貯留

 廃液搬出者はそれぞれの廃液区分に従って分別収集する.分別収集した廃液は,決められたポリ

タンクに入れる(図 2-2 参照).ポリタンクに分別収集した廃液は排水処理施設に運搬する.廃液

を運搬および回収するまでの間は排出者の責任において貯留する.

[注意事項 ]

 1)廃液とは,原液と 2回目までの器具洗浄水を言う.

 2)廃液は適正な条件になっているか確認する.

  廃液を適正な状態にした後(pH 調整の処理),専用のポリタンクに入れる.

 3)有機溶媒を混入させない

有機溶媒等の有機系廃液を含む場合には,廃液の成分を排水処理施設に申告し,無機系廃液

あるいは有機系廃液として取り扱うかについてその判断を仰ぐこと.

水と混じらない有機溶媒は可能な限り抽出,蒸留等により分離してそれぞれ無機系廃液と有

機系廃液に分けて出すこと.

 4)有機物を含まない

   有機物の共存はフェライト処理において結晶格子への有害金属イオンの組み込みを妨げるた

  め,できるだけ有機化合物の混入はさける.濃度の濃い有機物を含む廃液は少量でも個別のポ

  リタンクに入れて出すこと.

 5)高濃度の水銀は廃液ではない.(水銀は常温,常圧にて液体である.この状態の物は不用薬

  品として処理する事.

[個別の廃液に対する注意 ]

 1)水銀廃液は無機水銀の状態で回収・収集する.

   有機水銀は酸化分解することにより無機水銀に変わる.排出者自身が可能な限り酸化分解を

  行うこと(2-7 参照).この際,酸化分解処理過程で水銀の蒸気が発生することがあるので, 

  十分気を付けること.

 2)シアン廃液はアルカリ性に保つこと.

   シアン化物イオンは酸性側ではシアン化水素(HCN)の気体(猛毒)となって大気中に拡散

  する.従って,シアン化水素が発生しないように廃液の pH を l2 以上にして保存する.

- 13 -

 3)錯シアン廃液は分別して回収すること.

   錯シアン化合物(金属とシアン化合物の錯体)は,次亜塩素酸による酸化分解において

  も処理困難であることからシアン廃液の中でも個別に分けて搬出する.

 4)ふっ素,りん廃液は別にして回収すること.

   ふっ素,りん廃液はフェライト処理を行う際に妨害する.フッ化物イオンは多くの金属

  と安定な錯体を形成しやすいので,各種金属イオンの処理,除去にフッ化物イオンの共存

  は好ましくない.従って,フッ化物イオンを含む廃液と他の廃液と混合しないように別に

  収集する.重金属と混合した場合にはふっ素・りん・重金属廃液に含める.

 5)沈殿の生成を防ぐために重金属廃液は酸を加えて pH を下げた状態で廃液を出すこと 

  が望ましい.

 6)特定廃液(ベリリウム,タリウム,オスミウム)はフェライト法では処理困難なため,

  排水処理施設で別途保管し,後日まとめて業者委託し処分する.

2-4 廃液の搬出方法

 無機系廃液を含め廃液を決められた回収日に出すには,図 2-2 に従って行うことになる.ま

ず廃液処理システムの利用登録をしなければならない(図 2-3).ID 登録が終わるとはじめて

廃液処理の申請が可能となる.廃液処理の申請はまず地区の廃液回収日を確認した後に回収日

の約 2日まえまでに済ませる.その後,排水処理施設の承認(廃液の区分,内容物,容器,そ

の他の入力が正確であるかの承認)が完了すると始めて,廃液カードの印刷が可能となり,廃

液を出すことができる.印刷は 3部行い,1部は廃液カードに取り付け1部は排水処理施設に

提出,1 部は担当事務に提出となる.部局によっては,予め 2 部,部局の担当へ提出するとこ

ろもある).廃液処理申請は廃液回収日の 2 ~ 7 日までが入力の締め切りであり,それまでに

入力する必要がある.入力はしても入力内容に不備が有る場合は,承認されないことがあるの

で注意が必要である.無機系廃液の容器は,指定の物決められているのでポリタンクが必要な

時は申請書(表 2-3)に必要事項を記入して排水処理施設まで提出し,後日受け取る.

図 2-2 WEB による廃液処理申請の手順

廃液搬入申請にログインして必要な事項を入力する

WEB廃液処理システムの利用登録

記入内容のチェック(排水処理施設)

承認済み廃液カードを印刷(3部)。廃液カードを1部廃液容器に付ける。残りの2部は部局の事務、または廃液回収場に持参。(前日までに提出の部局もあるので注意)

利用登録

廃液回収日の約 2-7 日前

廃液回収日の約 2日前

回収日当日

ID登録完了

- 14 -

          

        

No.

No.

No.

No.No.No.

No.No.

~ No.

~ No.

~ No.

~ No.~ No.

~ No.

~ No.

~ No.

無機系廃液 重金属 個

水銀 個

シアン 個ふっ素・りん 個

ふっ素・りん・重金属 個特定廃液 個現 像 個

定 着 個

合 計 個

写真廃液

                     年  月  日

新規ポリタンク配布証

 所属(学部等) 責  任  者                                  排水処理センター長                        ○○○  ○○

             ポリタンク内訳

  排水処理センターで記入します。

No.

No.

No.

No.No.No.

No.No.

~ No.

~ No.

~ No.

~ No.~ No.

~ No.

~ No.

~ No.

無機系廃液 重金属 個

水銀 個

シアン 個ふっ素・りん 個

ふっ素・りん・重金属 個特定廃液 個現 像 個

定 着 個

合 計 個

写真廃液

                     年  月  日

        新規ポリタンク受取証

排水処理センター長○○○ ○○ 殿

             所属(学部等)

             責  任  者            印

ポリタンク内訳

  排水処理センターで記入します。

図2-3  廃液処理申請システムID登録申請書

図 2-4 ポリタンク申請書(A3 に拡大して使用)

- 15 -

2-5 廃液申請システム 廃液申請システム簡単に述べる.操作の詳細についてはマニュアルを参照の事.

1)廃液申請システムへログイン

 廃学内限定にて以下のアドレスからログイン画面(図 2-5)が現れた所で希望の廃液の申

請が可能かどうか確かめて,登録した ID とパスワードを入力して,各自(研究室)の入力

画面に移動する(図 2-6).

  http://ds26.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~haisui/gakunai/haieki/login.php

2)廃液申請のメインメニュー

 無機系廃液,有機系廃液,写真廃液の中か

ら無機系廃液を選択し(クリック)無機系廃

液申請画面に移動する

3)無機系廃液申請画面

 無機系廃液の申請画面にて,新しく申請す

るには新規登録をクリックする.なお,この

画面にて,現在の申請状況が確認できる.ま

た申請廃液が承認されているかどうかも確認

できる.

4)無機系廃液申請

 廃液の種類,量,内容,成分含まれる物質,

等々を入力する.入力後,中身を確認した後

登録のボタンをクリックする.これで,廃液

の申請は終わり,承認を待つ.

5)無機系廃液カードの印刷

 排水処理施設の承認を無機系廃液メニュー画面で確認した後,印刷ボタンをクリックして

印刷画面に進む.印刷画面には PDF 画面が現れるので,通常の印刷により PDF ファイルを印

刷する.印刷は 3 部印刷する.1 部は B5 の大きさにしてカードケースに入れる.残りの 2

部は A4 の大きさのまま,担当事務に提出する.

図 2-6 廃液申請メインメニュー 図 2-7 無機系廃液申請画面

図 2-5 廃液申請ログイン画面

 廃液を選ぶ 新規無機系廃液を選ぶ

内容の詳細を見

ることができる

 承認されれば番号が出てくる

- 16 -

ユーザー登録した情報

登録 更新  削除

1.回収日を選ぶ

2.責任者を記入3.容器番号を記入する 3桁- 3桁 000 - 000

4.廃液量を   記入 ( 整数 )

5.廃液の種類を選ぶ

7. 濃度の単位を選んで濃度を記入

8.pHを測定して数値を選ぶ

6.該当がある場合 該当物質を選び化 合物、濃度を記入 ない場合にはその 他に化合物を記入

9.酸、アルカリの 濃度を記入

10.有機物濃度を選ぶ

11.懸濁があるかないかを選ぶ

12.乳濁がある かないかを選ぶ

13.備考を記入 必要があれば

14.新規作成時:登録・・・入力した内容で申請書を登録する 更新 : 入力した内容で間違いを訂正、新しい物を追加し  た場合、申請内容を更新して、更新のボタンを押し  ます。承認までは可能 削除:廃液を出さなくなった場合、表示中の申請書自   身を削除するために 削除ボタンを押す

物質名をクリックしていくと別ウインドウで一覧表が開きます。申請書に物質名が追加されます

図 2-8 無機系廃液申請入力画面

- 17 -

 

2-6 廃液の搬入・運搬

 廃液回収日時については年度当初排水処理施設から通知される.回収場所は吉田地区は排水

処理施設の建物(図 1-2 参照),常盤地区および小串地区は廃棄物集積場(図 1-3,1-4 参照)

である.常盤地区の廃液回収の詳細については工学部管理係から通知される.小串地区は毎月

第3金曜日に無機系廃液等のすべての廃液を回収しており,詳細は管理課契約第 3係から通知

される.小串地区及び常盤地区において,廃液の一部はそれぞれの廃棄物集積場に一時的に貯

留することができる.廃液の回収時に廃液および廃液ポリタンクが図 2-15 の記述および下記

の記述に適さない場合には受け取ってもらえない.

[搬出時の確認事項 ]

1.廃液ポリタンクのシール(図 2-13)を確認する.

2.ポリタンクの廃液が 10L(色テープ)以上入っていないことを確認する(図 2-2 参照)

3.廃液カード(表 2-11)の内容が正確であるか確認する.

4.廃液カードと分別貯留記録用紙(図 2-14) がプラスチックカードケースに入れられひも

でくくりつけてあるかを確認する.

図 2-15 は廃液の出し方の悪い例である.この様な事が無いようにする.

図 2 ー 10 pdf 印刷

20080303-

排水処理-003

haisui

5137

藤原勇

藤原勇

赤:水銀

10

021-003

HNO32 %

水銀 1 ppmクロム 0.01 mol/lヒ素 0.0001 g/l

図 2-11 無機系廃液カード

廃液に貼り付けるカードはカードの

上にある欄の廃液に○をつける ID の確認はここ

印刷をクリック

印刷をクリック

図 2-9 印刷画面

図 2-12 印刷用紙のチェック

1枚目 2枚目

- 18 -

   

(色テープ) 

山口大学排水処理施設0 -100   2009年

重金属廃液○○学部 □□研究室

側面図

シール

10Lのライン

無機系廃液分別貯留記録用紙正面図

無機系廃液カード

10

備考には廃液を取り扱う上で注意しなければならないことがあれば記入して下さい

可能な限り正確に

カードケースに入れないで直接貼り付けてある

図 2-13 無機系廃液ポリタンク

図 2-15 無機系廃液タンクの悪い例

図 2-14 無機系廃液分別貯留カード

古いポリタンクに入れたため液が漏れた

廃液が 10L 以上入っている

- 19 -

2-6 廃液処理の原理

 2-6-1 フェライト法

 フェライトとは鉄と金属(M)との複合酸化物である.MFe2O4 あるいは MOFe2O3 で代表される

亜鉄酸塩である.これらはスピネル尖晶(尖晶石,MgAl2O4)と同じ結晶構造をもち,またMが1,3,4

価などの金属に置き換えられた物や,それらが複合したスピネル型以外の結晶構造をもつ物を

フェライトと総称する.フェライト生成反応を式 (1) に示す.

 2価の金属イオン(M2+)を含む廃液中に,2価の鉄イオンを混合し,アルカリを加えると,

式 (1) の反応によって混合水酸化物の沈殿が生成する.この混合水酸化物は水溶液中で加熱,

空気酸化を行うと,再溶解,酸化,晶析を経て 終的に式 (2) の反応によってフェライトが生

成する.以上の過程を経て,廃液中の金属イオンもスピネルフェライトを生成する.

  xM2+ + (3-x)Fe2+ + 6OH- MxFe3-x(OH)6        ・・・・(1)

   MxFe3-x(OH)6    + 1/2O2    MxFe3-xO4  ・・・・(2)

 フェライト化処理できる金属イオンについて表 2-4 に示した.

スピネル格子構造を図 2-16 に,フェライト生成の相図を図 2-17 に示した.

またフェライト生成のビーカー実験について図 2-18 に示した.

  

表 2-2 フェライト化処理可能な金属イオン

価数 金属 (M)Ⅰ  Li, Cu, AgⅡ  Mg, Ca, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Cd, SnⅢ  Al, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Ga, Rh, In, SbⅣ  Ti, V, Mn, Ge, Sn, Mo, WⅤ  V, As, Sb

酸素

Fe, Metal

図 2-16 スピネル格子構造 図 2-17 スピネル格子構造

α

α

6050403020100

図 2-18 フェライト合成ビーカーテスト

- 20 -

 2-6-2 フェライト法フェライト処理法の特徴

1.多種の重金属イオンを一括して処理することが出来る.生成したフェライトは強磁性

 であるため磁気分離が可能である.フェライト沈殿物は吸着作用をもっているため, 

浮遊固形物も同時に吸着除去出来る.

2.重金属がスピネル型結晶中に取り込まれるため,埋め立て処分をしても重金属の再溶

 出の危険性が少ない.

3.十数%の塩濃度の廃液でも処理できる.

4.水銀は処理困難なため前処理を必要とする.キレ-ト錯体を作っている重金属はフェ

 ライト化しない.

5.フッ素,リン酸,アンモニウムイオンはフェライト化反応を妨害し,ケイ素,タンタ

 ル,ニオブ,アンチモンなどの金属イオンは磁性フェライト化を妨害する.ベリリウム,

 タリウム,オスミウム等は処理困難である.

2-7 廃液処理システムの概要

 無機系廃液の処理はフェライト法を主にして行われる.しかし,全てがフェライト法によっ

て処理できる訳ではなく,水銀,シアン,ふっ素・りんについては別系統で処理する.無機系

廃液処理の全体のシステムを図 2-19 に示した.また,水銀,シアン,ふっ素・りん廃液の個

別のフローチャートを図 2-20 を示した.

 

 2-7-1 水銀の処理

  水銀廃液はフェライト法では処理できない.水銀は酸化分解工程を経て,有機水銀を分

 解した後,キレート樹脂塔を通して吸着処理される.

    

     R- NCS2 - H  + Hg      R- NCS2 - Hg   ・・・・(3)

    2R- S- H  + Hg      (R- S)2 - Hg   ・・・・(4)

図 2-19 無機系廃液処理プロセス

- 21 -

 

水銀廃液

廃液移送

昇温

酸化分解

還元

pH調整

キレート通水

処理水分析

重金属廃液へ

水銀廃液処理フロー図

No再処理

pH 12.2

ORP 500mV(NH2OH)

70℃

pH 1.0(H2SO4)ORP 900mV(KMnO4)

シアン廃液

廃液移送

一次分解

キレート通水

処理水分析

重金属廃液へ

シアン廃液処理フロー図

No再処理

pH 7.5

ORP 650mV(NaOCl)

pH調整

pH調整

二次分解

ORP 350mV(NaOCl)

pH10.5

YesYes

ふっ素・りん廃液

廃液移送

薬剤注入

凝集

pH調整

ろ過・脱水

処理水分析

重金属廃液へ

ふっ素・りん廃液処理フロー図

No再処理

pH 6-7

高分子凝集剤

CaCl2Al2SO4

Yes

pH調整

スラッジ

廃液移送

薬剤注入

フェライト反応

pH調整

ろ過・脱水

処理水分析

放流

再処理

FeSO4

65-70℃

Yes

スラッジ

重金属廃液

昇温

キレート通水

No

再処理

pH 9-10ORP 200mV

重金属廃液処理フロー図

図 2-20 廃液処理フロー図

- 22 -

 2-7-2 シアンの処理

  シアンイオンは次亜塩素酸により分解される.分解反応は下記の2段階の工程で進む

CN- + OCl-     OCN- + Cl-   (pH=10.5) ・・・・(5)

  OCN- + OCl- + H2O    2CO2 + N2 + 3Cl- + OH- (pH=7.5 ~ 8) ・・・・(6)

 2-7-3 ふっ素・りん廃液の処理

 ふっ素・りん廃液は塩化カルシウムを加えて難溶性のリン酸カルシウム,フッ化カルシウ

ムにした後,固形物として分離し取り除かれる.

2F- + CaCl2     CaF2 + 2Cl-   ・・・・(7)

   2PO43- + 3CaCl2 Ca3(PO4)2 + 6Cl

- ・・・・(8)

 2-7-4 重金属廃液の処理

  2-6で述べたフェライト法によって行う.

2-8 無機系廃液処理の概要

 無機系廃液処理施設の図面については図 2-21 に示した.収集・搬入された廃液はまず廃液

の内容を確認した後,重金属,シアン,水銀,ふっ素・りん廃液に分類し,それぞれの廃液受

槽(原水タンク)に移される(図 2-21: 中央).

1)水銀,シアン廃液:これらは酸化分解による前処理が必要となり,酸化分解処理装置に

よって前処理が行われる(図 2-21:酸化分解ユニット).

1-1) 水銀廃液:水銀廃液は有機物を酸化分解するために硫酸および過マンガン酸を加え,

その後約 70℃に加温して水銀を無機水銀にした後,水銀キレート樹脂に吸着させる処

理を行われる.

1-2) シアン廃液:シアン廃液は次亜塩素酸による酸化分解が行われる.その後,残った

難溶性のシアン化合物はシアンキレート樹脂を通して吸着処理される.

2) ふっ素・りん廃液および重金属廃液は重金属廃液処理槽(図 2-9,フェライト反応槽)で

処理が行われる.

2-1) ふっ素・りん廃液:塩化カルシウムを加えると沈殿が生成する.このままでは固液

分離が困難であるため高分子凝集剤を加えてフロックを生成させる.その後,脱水装置

により固液分離を行い,ふっ化カルシウム,りん酸カルシウムのスラッジが取り出され

る.

2-2) 重金属廃液:廃液の一部を取り,重金属濃度を予め測定し重金属濃度が約 2000ppm

以下になるように希釈し,フェライト処理の条件を決めるためのビーカーテストが行わ

れる.その後,処理する廃液を重金属廃液処理槽(フェライト反応槽)に移液し必要に

応じて希釈し,酸を加え酸性(pH<2)にした後,硫酸第一鉄を加え撹拌する.次に水酸

化ナトリウムを加えてアルカリ性(pH10)にする.この時重金属および鉄イオンは金属

水酸化物となる.その後ボイラーの蒸気により液温が約 70 度に加熱され,さらに空気

が吹き込まれることにより一部鉄 (II) が鉄 (III) に酸化されフェライトが生成する.

フェライト生成反応の終了は ORP(酸化・還元電位)の変化により判断される.フェラ

- 23 -

イト生成後,脱水装置によりフェライトスラッジは処理水と分離される.分離した後の

フェライトスラッジは倉庫に保管し,後日搬出され産業廃棄物として処分される.処理

水は中和槽で中和にした後,キレート樹脂塔(水銀キレート,重金属キレート,酸化ア

ルミナ)を通すことで,重金属および有機物を吸着除去した後,放流槽に貯えられる.

放流槽の水質分析を行い排出基準内を確認した後,学内の下水道へ放流される.しかし,

放流槽の水質が排出基準以上であればその程度に応じて重金属反応槽またはキレート樹

脂塔に戻して再処理を行う.なお,これら処理工程で発生するガスは,排ガス洗浄塔に

て洗浄される.ガス洗浄排水は洗浄受槽に送られた後に重金属廃液の希釈水として処理

される.廃液処理装置のフロー図については図 2-22 に示した.

図 2-21 廃液処理処理施設

水銀廃液受槽

シアン廃液受槽

蒸気

酸化分解槽

濃硫酸槽

苛性ソーダ槽 硫酸槽

還元剤槽 次塩素酸ソーダ

中和槽・酸化分解槽

塩化第一鉄槽

塩化カルシウム槽

硫酸バンド槽

高分子凝集槽

反応塔

酸化分解槽

過マンガン酸カリウム槽

処理薬品系

濃硫酸

過マンガン酸カリウム

還元剤

次塩素酸ソーダ

カートリッジフィルター

水銀キレート樹脂塔

シアンキレート塔

チェック槽

重金属廃液受槽

フッ素廃液受槽

フェライト反応塔

ブロワー硫酸

塩化第一鉄

塩化カルシウム

苛性ソーダ

硫酸バンド

高分子凝集剤

ろ液ピット

汚泥搬出

硫 酸

活性アルミナ塔

放流槽

放流

放流槽

カートリッジフィルター

苛性ソーダ

水銀キレート樹脂塔

脱水機

中和槽

図 2-22 廃液系廃液処理フロー図

- 24 -

3.有機系廃液の処理

3-1 はじめに

有機系廃液の処理は国立大学法人山口大学有機系廃液取扱要項(付 12)に従って行われて

いる.この要項は廃液の分別貯留および回収の方法について規定したものである.本学におい

ては有機系廃液を処理する設備を有しないため,外部業者に処分を委託しているが,有機系廃

液の中には引火性のものや有害なものも多く,その取扱には十分な注意が必要である.また

1995 年2月から水質汚濁防止法の項目に新たに揮発性溶媒等が追加された.これらの項目に

ついては廃液を不用意に流しに流すことは論外として,実験室において単に有機系廃液として

貯留回収しているだけでは排水基準を守ることができないことから.溶媒の減圧留去には必ず

トラップをつけて溶媒を回収するなど,有機溶媒が水に混入しない対策が必要となった.さら

に,有機溶媒と接触した水相は有機溶媒が含まれており,そのまま実験排水として流すと簡単

に規制値を超えてしますので,流しにことができない.この場合の水相は有機系廃液として処

理することとなる.また実験で使用したエタノールについては,有機系廃液として取り扱う.

流しにに流すことはしてはならない.有機系廃液の取扱いについては無機系廃液と同様十分に

注意しなければならない.

3-2 廃液の分類

 有機系廃液の取扱については,燃えやすい溶剤が多いことから,貯留に関して消防法上の注

意が必要である.また環境汚染に対する配慮から廃棄物処理法上の注意も必要である.図 3-1

に示すように,本学では消防法に基づいて4種類に分類される.さらに水質汚濁防止法に有害

物質として規定されているベンゼンやトリクロロエチレン,テトラクロロエチレン,ジクロロ

ベンゼンなどの有機塩素系溶剤は,廃棄物処理法に定めるところにより,廃棄物処分業者に特

別管理産業廃棄物として委託しなければならず,これらについては別個に扱う.従って,有機

溶剤については,一般にできるだけ雑多な廃液を混合しないようにすることが望ましい.区分

については主に可燃性や引火点の違いによる4種類,有害物質を含むか否か,あるいは塩素系

か非塩素系かによって,細かい区分が必要となる.できれば単一の薬品ごとに廃液タンクを分

けることが望ましい.

[ 廃液区分上の注意点 ]

1)塩素系の廃液あるいはベンゼンとその他の廃液とは出来るだけ混合しないこと.

  塩素系の溶媒(ジクロロメタン,四塩化炭素,1,2- ジクロロエタン,1,2- ジクロロエ

チレン,シス -1,2- ジクロロエチレン,1,1,1- トリクロロエタン,1,1,2- トリクロロエ

タン,1,3- ジクロロプロペン)およびベンゼンは特別管理産業廃棄物(表 3-1,資 13)

である.また,上記以外の塩素系溶剤についても燃焼処理をする際に,有害な塩酸ガス等

を発生するため,特別管理廃棄物なみに別途処理することが望ましい.なお爆発や火災の

危険性から,引火点が 70 度未満の薬品(第一石油類,第二石油が該当する)についても

特別管理廃棄物として扱う(資 13).

- 25 -

2)重金属の混在する有機系廃液は各自で適正な処理を行い,有機系廃液または無機系廃液

として出せる状態にすること.金属錯体等については金属を水相に抽出するか,溶媒を蒸

留して分離すること.重金属が混在する有機系廃液は燃焼処分を行うため,燃焼後の灰分

は処理業者の産業廃棄物として処理される.この趣旨から鉛,砒素,水銀などの重金属類

について混在しないようにしなければならない.

3)溶媒抽出における水相の水は,水の含有量が 99% 以上であっても,水質汚濁防止法等の

排出基準を越える可能性がある物がある.従ってこの有機溶媒を含んだ水は流しに流すこ

とができないため含水有機系廃液として出さなければいけない.また水質汚濁防止法等で

有害物質に規定されていない廃液であっても,有害と考えられる物については有機系廃液

として出すことが可能な物もある.廃液に関する不明点については排水処理施設に相談す

ることができる.

3-3 廃液の再利用

 有機系廃液中の溶媒は回収して再度使用できることが多い.従って,できるだけ溶媒は回収

して使用することが望ましい.溶媒の回収によって廃液量が少なくなり,溶媒の費用が節約で

きる.有機溶媒を多量に使用する研究室では,溶媒ごとに蒸留装置を組み立てて溶媒を繰り返

し使用できるようにするのも一つの方法である.

3-4 廃液の貯留および保管

 有機系廃液の多くは消防法に定める危険物である.従って,有機系廃液は消防法に準じて取

扱わなければならない.実験室等に貯留保管できる薬品および有機系廃液の全量は,消防法に

定める指定数量(資 9,10)の 0.2 以下でなければならない.消防法の定める危険物の指定数

量は種類別に特殊引火物 50L,アルコール類 200L,第一石油類 200L,濃硫酸 200kg 等々である.

第1類廃液

引火点21度未満第一石油類等

アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン,ジオキサン, メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン, ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル,ジクロルエタン、ジクロロエチレン、ピリジン, ガソリン,石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、シンナー等

ギ酸、酢酸、ブタノール、アミルアルコール、酢酸ブチルテトラヒドロフラン、イソプロピルベンゼンモノクロルベンゼン、ジクロロベンゼン、灯油、軽油等

引火点70度以上200度未満

第三石油類等

ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド,重油等

引火点200度以上第四石油類等、植物油、および不燃性溶媒

引火点21度以上70度未満

第二石油類等

ギヤ油、シリンダー油、タービン油、モーター油、ジーゼル油,真空ポンプ油, 菜種油、ヤシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ボイル油等ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン 等

有 機 系 廃 液 成 分 例

第2類廃液

廃液区分

下線を付けた成分は有害物質として規定されているもので、特別管理産業廃棄物となり、それぞれ第1類特管廃液、第2類特管廃液と区分される。

有機系廃液

図 3-1 有機系系廃液区分

- 26 -

例えばジエチルエーテル 3L,エチルアルコール 20L,酢酸エチルエステル4L,濃硫酸 3kg を

保管し取扱う実験室では指定数量を計算すると,

0.2 以下となり消防法の規制なしに取扱えることとなる.廃液量が指定数量を超える場合には

各地区の廃棄物集積場に保管することになっている.

3-5 廃液の取扱

 有機系廃液の取扱いについては次の注意が必要である.

1)有機溶剤中に混在すると危険な物質があるので,無闇に混入しないよう注意すること.

含んではならない物質が混在している場合には,排水処理施設に相談し,判断を仰ぐこと.

廃液に内容物を不用意に混合してはならない.

2)廃液を入れる容器は石油缶またはポリタンクでも可能であるが,搬出貯蔵するための容

器は新しいものを使うこと.収納率は 90%以下にとどめること.なお,容器も処理され

るため返却されない.

3)貯留時に有機溶剤等が揮散しないように蓋をしっかり閉めること.

4)回収時,有機廃液回収カードを作成ししっかりとテープで容器に張り付けること(図

3-2).

5)回収の日程はあらかじめ排水処理施設より通知される.

  図3-3に廃液悪い出し方の例を示した.この様な事の無いように注意しなければならない.

3 20 4 350 200 200 200

+ + + = 0.195

図 3-2 有機系廃液容器の外観と廃液カード

有機系廃液回収カード ID の確認

廃液カードはカードの上にある欄の

廃液に○をつける20080228-

排水処理-001

haisui

5137

藤原勇

藤原勇

第1類

含まない

含まない

15

金属

18

アセトン 40.0 % 第1類廃液, 可燃性トルエン 60.0 % 第1類廃液, 可燃性

    

有機系廃液カード(廃液用)をしっかり貼り付けること

石油缶の場合ポリタンクの場合

有機系廃液カード

有機系廃液カード

- 27 -

 有機溶剤等使用の注意事項を表 3-1 に示した.

 

        

3-6 廃液の搬出

 有機系廃液は吉田地区および常盤地区では回収日に収集運搬が行われ,即日に委託業者に引

き渡される.小串地区では回収後廃液物集積場に保管し,後日委託業者に引き渡される.

 廃液搬出時の確認事項は以下の通りである.

1)廃液の量が容器の体積の 90%以下であること

2)有機廃液カードは廃液申請システムにより必要事項を入力,承認,3部印刷されているか.

廃液回収カードの 1部は各学部の担当事務に提出,1部は排水処理施設用である.

図 3-3 廃液の悪い出し方の例

廃液が10L以上入っているガラス瓶に廃液が入っているゲル状の物が廃液として出された.

ポリタンクの容器ではない

図 3-4 有機系廃液容器のもれ,無機系ポリタンクの破損

1 有機溶剤の人体に及ぼす作用 主な症状 (1)頭痛 (2)けん怠感 (3)めまい (4)貧血 (5)肝臓障害2 有機溶剤等の取扱い上の注意事項 (1)有機溶剤を入れた容器で使用中でないものには,必ずふたをすること. (2)当日の作業に直接必要のある量以外の有機溶剤等を作業場内へ持ち込まないこと. (3)できるだけ風上で作業を行い,有機溶剤の蒸気の吸入をさけること. (4)できるだけ有機溶剤等を皮膚にふれないようにすること.3 有機溶剤による中毒が発生したときの応急処置 (1)中毒にかかった者を直ちに通風のよい場所に移し,すみやかに,衛生管理者その他の衛

生管理を担当する者に連絡すること. (2)中毒にかかった者の頭を低くして横向き又は仰向きに寝かせ,身体の保温に務めること. (3)中毒にかかった者が意識を失っている場合は,口中の異物を取り除くこと. (4)中毒にかかった者の呼吸が止まった場合は,すみやかに,人工呼吸を行なうこと.

表 3-1 有機溶剤等使用の注意事項

無機の容器を流用して有機系廃液が出された

- 28 -

3)有機廃液カードはしっかりとテープで容器に張り付けられているか(図 3-2 参照).

4)産業廃棄物に対してはマニフェストを作成する.特別管理産業廃棄物(図 3-1 参照)に

属する有機系廃液(ジクロロメタン,四塩化炭素,トリクロロエチレン等)については,

特別管理産業廃棄物用のマニフェストを作成し,業者に処理を委託することとなっている.

3-7 廃液処理申請

 廃液処理の申請については,概ね無機系廃液の場合と同じであるので,利用書登録,ログイ

ン等の同様の部分については省略する.操作の詳細についてはマニュアルを参照の事.

1)廃液申請のメインメニュー

 廃液申請のメニューから有機系廃液を選択し有機系廃液申請画面に移動する(図 3-5)

2)有機系廃液申請

 廃液の種類,量,内容,成分含まれる物質,等々を入

力する.一部の有機物質は一覧をクリックすると別の枠

が出てくる.ここから物質を選んで,入力ができる(図

3-6).詳細は図 3-7 を参照.入力後,中身を確認した後

登録のボタンをクリックする(図 3-8).これで,廃液の

申請は終わり,承認を待つ.

3)有機系廃液カードの印刷

 申請の承認を有機系廃液メニュー画面で確認した後,無機系廃液の場合と同様にして有機系

廃液カードを 3 部印刷する(図 3-9).1 部は有機系廃液の容器に貼り付ける.残りの 2 部は,

担当事務に提出する(内訳は担当事務用と排水処理施設がそれぞれ 1部である).

新規有機系廃液を選ぶ

内容の詳細を見ることができる

図 3-5 有機系廃液申請画面

図 3-8 有機系廃液入力確認画面 図 3-9 pdf 印刷画面図 3-6 有機系廃液一覧表画面

印刷をクリックする

pdf ファイルを印刷する

物質名をクリックしていくと申請書に物質名が追加されていく.

 承認されれば番号が出てくる

- 29 -

一覧表をクリックすると別ウインドウで一覧表が開く図 3-6).

 

図 3-7 有機系廃液申請入力画面

11.新規作成時:登録・・・入力した内容で申請書を登録する

 更新 :入力した内容で間違いを訂正,新しい物を追加した場合,申請内容を更新

    して,更新のボタンを押す.承認までは可能です

 削除:廃液を出さなくなった場合,表示中の申請書自身を削除するために

    削除ボタンを押す.

7.特記事項が

あれば記入する

10.容器の容量: 該当する容量をクリッ

クすると選んだ容量が入力されます.

該当しない容器を使う場合は,テキスト

ボックスに直接入力する.

5.該当物質を記入,一覧表からも記入可能.特長は第1類廃液等を記入.一覧表に無い物質は,「一覧にないもの」の欄に直接,成分名を入力する.水の量も記入

3.廃液量を記入

   整数

2.搬入者氏名  を入力

1.回収日を選ぶ

6.含有量を記

入%単位で書く

8.可燃性・不燃性をチェッ

クする

9.容器の材質: 金属またはポ

リエチレンの場合該当する物を

クリックすると選んだ材質が入

力される.

別の材質の容器を使う場合は,

テキストボックスに直接入力す

4.廃液の種類

種別,有害物質

(特管),塩素系

について選ぶ

- 30 -

4 写真廃液の処理

4-1 はじめに

 写真廃液は現像液と定着液に分別され,写真廃液として回収する(付属病院を除く).どち

らの廃液も高 COD,BOD 成分が含まれておりそのまま流すと水質汚染となるので流すことがで

きない.一方,定着液には多量の銀を含んでいる.従って,定着廃液中の銀含有量によっては

売払が可能であるが,銀の売却単価が低くかつ銀濃度が低いことから現像廃液と一緒に処理を

依託している.写真廃液の処理は,1996 年1月からの海洋投棄が禁止され,工場において化

学処理.燃焼処理が行われている 。 近年,写真現像液として有機溶媒を用いた現像も見る.

この場合の廃液は,写真廃液として取り扱う事ができないので,有機臭がある現像液・定着液

を取り扱うには,排水処理施設に相談してほしい.

4-2 廃液処理申請

 廃液処理の申請については,概ね無機系廃液の場合と同じであるので,利用書登録,ログイ

ン等の同様の部分については省略する.操作の詳細についてはマニュアルを参照の事.

 1)廃液申請・入力・印刷

 廃液申請のメニューから写真廃液を選択し写真廃液申請画面に移動する(図 3-5).次に,

廃液の種類,量,内容,成分含まれる物質等々を入力する.詳細は図 3-7 を参照.入力後,中

身を確認した後登録のボタンをクリックする(図 3-8).これで,廃液の申請は終わり,承認

を待つ.申請の承認をメニュー画面で確認した後,廃液カードを2部印刷する(図 3-9).1部

は有機系廃液の容器と共に回収日に持って行き担当事務に提出する.1部は自分の控えである.

6.新規作成時:登録・・・入力した内容で申請書を登録する 更新:入力した内容で間違いを訂正,新しい物を追加した場合,申請内容を更新して,更新のボタンを押す.承認までは可能削除:廃液を出さなくなった場合,表示中の申請書自身を削除するために削除ボタンを押す.

 削除:廃液を出さなくなった場合,表示中の申請書自身を削除するために削除ボタンを押す

どちらでも構わない

5.廃液量を記入   整数

2.容器番号を記入する

 3桁- 3桁 000-000

1.回収日を選ぶ

3.搬入者を記入

4.廃液の種類を選ぶ

図 4-1 写真廃液申請入力画面

- 31 -

4- 3 写真廃液の搬出

 写真廃液は指定されたポリタンクに入れて廃液を出すこと.写真廃液は吉田地区では搬出者

自身が排水処理施設にある専用の容器に現像,定着廃液を別々に移すことになっている.常盤

地区・小串地区では,無機系廃液と一緒に吉田地区に運搬し,排水処理施設の専用の容器に移

す.ポリタンクは移液後に返却される.

1.ポリタンクに専用シールが付いていること(図 4-3 参照)

2.廃液量の確認:ポリタンクには廃液を 10L(色テープ)以上入れないこと(図 4-3 参照)

3.シールに所属および研究室名が記入されているかを確認する.

4.現像液と定着液が間違いなく内容物と一致しているかを確認する.

5.現像液の混入した定着液は現像廃液として取扱う.

  中身が10L以上入って出された廃液の例を図 4-4 に示した.

側面図

ID 確認はここ

図 4-2 写真廃カード

チェックする

図 4-3 写真廃液ポリタンク

図 4-4 中身が10L以上入って出された廃液

- 32 -

5.生活排水

 生活排水は,水洗トイレ,洗面所,給湯流し,調理室,学生寮,食堂厨房および体育施設のシャ

ワー室などからの排水を指す.本学では,生活排水は生活排水管を通って下水へ放流される.

一方,実験排水はすべてではないが(図 1-5)実験排水管を流れ pH を測定してその後,生活

排水管に合流する,または実験排水がそのまま生活排水管路へ放流され,下水へ放流されてい

る所もある.大学は特定事業場であり,排水を定期的に調査し記録する義務を負っている.学

内から排出される下水の水質が下水道法の規制範囲であるよう十分注意する必要がある.自治

体による下水道排水の抜打検査が年1回行われており,外部からの監視が有ることを心に留め

ておく必要がある..

 本学では自主的に下水道出口排水の全項目(資2の別表1)の水質検査を年2回実施しており,

規制値を超えることがない.しかし,過去には n- ヘキサン抽出物が超えた事もあった.これ

は食堂の油に起因する結果と考えられる.このことを考慮して十分注意の上,生活排水を放流

することが必要である.山口大学の排水経路については図 1-2 ~図 1-4 にて示している .

 

 参考: 教育学部附属学校の排水経路

 山口市の山口附属小・中学校の生活排水は下水道へ放流されている(図 5-1, 5-2).光市

の附属光小・中学校は生活排水の放流先は室積湾である ( 図 5-3).まだ下水道に接続して

いないことからトイレの排水は単独浄化槽により処理され,台所の排水は未処理のまま海

(室積湾)に放流されている (図 5-3).近々下水道に接続する予定となっている.

図 5-1 附属山口小学校

図5-2 附属山口中学校

図5-3 附属光小・中学校

中学校

中学校排水出口

小学校排水出口

室積湾

出口1

出口2

出口1出口2

小学校

運動場

運動場

プール

プール

プールプール

運動場

運動場

体育館

附属幼稚園

附属小学校体育館

附属小学校

附属中学校

- 33 -

6.実験排水

6- 1 はじめに

 実験排水とは,ここでは実験系研究室等の実験洗浄排水を言う.実験室で廃液を専用のポ

リタンクに入れた後の 3 回目以降のすすぎ水および実験器具を洗った水などからなる.山口

大学では実験排水は図 1-5 に示すように pH 測定の後,実験排水管を通り生活排水管に合流

し,下水道へ放流される.吉田地区は約 30 年前から実験排水モニター施設を設置し,ここ

で吉田地区の実験洗浄排水の pH を連続測定している.約 8 年前までは,実験排水モニター

施設において数回 / 年の pH 異常排水の流入を観測していた.しかしその後各理科系の建物

に pH 監視用の pH 計が設置され,ある学部の建物が原因の pH 異常が判明するようになって

から,実験排水モニター施設における pH 異常は減ってきた.また重篤な pH 異常となる事

故はほとんど観測されなくなった.理科系の建物に監視用の pH が設置されたのは吉田地区

だけでなく,常盤地区,小串地区の理科系の建物にも同様に設置された.その後は建物の

改修に伴い,実験系の排水はできる限り生活系排水と分けて管理する方針となった.また

可能な限り実験系の排水の pH 値を測定する体制になってきた.pH 異常に関しては,学部

の pH 異常は学部から排水処理施設に連絡が入ってはじめてわかる状況であり,学部の事務担

当の不在の際にはたとえ異常があっても記録が残らない状況であった.

 約 5年前から pH の 24 時間監視・記録について模索し,工学部技術部との協力により,2007

年に WEB 上にて大学学内の実験系排水の pH を監視できるシステムを組み上げた.今では,だ

れでもリアルタイムに各 pH 値が閲覧できると同時に過去の pH 値の時経緯が見ることができる

なった.管理する方としてはこのシステムは大変重宝している.また,この監視システムは,

自分の属している排水の pH 値を常時監視・確認できることで,学生への教育教材の一つとし

て活用可能である.また大学から有害な物質を流さないという監視・管理の点からこの pH 閲

覧システムは貴重である.このように実験排水の pH を常時監視・閲覧可能にしている大学は

数が少ない事については喜ばしい事であり.今後これらの立派なシステムを管理して,実験排

水に有害物質を流さない記録を残すことを目標とし,本システムを利用した素早い対応,後処

理への活用,環境教育へのさらなる活用が期待される.以前全ての理科系の建物へ pH 計が設

置されている事ではないので,今後さらなる整備も必要と考えられる.

 また,現在吉田地区には実験排水モニター施設が異常排水が流れ込んだ際には排水処理が可

能であるが,他の地区では,pH 測定だけで,その後の処理はできない.今後この点について

も大学の方針について確認して行く必要があろう.

6-2 実験系排水の pH 計設置と監視体制

 6-2-1 pH の WEB による監視体制

 工学部技術部の協力により,2007 年から常盤地区,ついで吉田地区, 後に小串地区が

2009 年 3 月に完成し学内の実験系排水の pH 値をリアルタイムで WEB 上のホームページで閲覧

できるシステムが全学完成した.このシステムは,pH の信号が各部局の警報盤に送られてく

- 34 -

る信号を,受け取り,この値を学内ランにより pH 監視サーバーに送り,送られたデーターを

基にして WEB 上で過去 24 時間の時経緯と共に閲覧できる.閲覧のハードの概要は図 6-1 に示

した.また技術部が作成したホームページには,一目で場所と pH 値がよくわかるように表示

されている(図 6-2 ~ 図 6-5).

 

  http://offi ce.jim-e.yamaguchi-u.ac.jp/kanri/PH/Default.aspx

サーバー

共通教育、教育、理、農、総合研究棟、動物病院

学内のコンピューター

LAN

WEB画面排水処理センターによる監視

常盤地区

吉田地区

pHモニター槽

pHセンサー

pH信号

排水

pHモニター槽

pHセンサー

pH信号

実験排水モニター施設へ 排水 pHモニター槽

pHセンサー

pH信号

排水

小串地区

図 6-1 WEB による pH 閲覧システム概要

図 6-5 排水測定データー室

図 6-2 吉田地区 pH 閲覧画面

図 6-3 常盤地区 pH 閲覧画面 図 6-4 小串地区 pH 閲覧画面

- 35 -

図6-6 吉田地区の

pH計設置場所および実験排水の流れ

総合

研究

教育

学部

共通

教育

理学部本館

農学

部本

吉田地区

下水道出口

実験

排水

モニ

ター

施設

理学

部北

農学部監視板

理学部監視板

解剖棟

動物

医療

セン

ター

- 36 -

6-2-2 吉田地区

 吉田地区の実験排水の流れ及び pH 設置場所について,図 6-6 に示した.2003 年 4 月から教

育学部,理学部本館,理学部3号館,農学部本館,解剖棟,総合実験棟,共通教育)に pH 計

を設置し,その後動物医療センター(旧家畜病院)が増設され(2010 年 3 月)(図 6-6)合計

8 カ所となった..pH 計の維持管理ついては,業者が行っている.pH 異常値の記録を各学部の

事務が行い,集計・まとめは排水処理施設が行っている.吉田地区の排水の流れの略図を図

6-7 に示した.pH 異常の情報については図 6-8 に示す経路で伝達される.

 実験排水の pH が排出基準(pH5.8-8.6)を超えた場合:① pH の異常信号が発信され,該当

する建物を管理する事務室の警報ブザーが鳴る.②自動通報により該当事務室へ pH 異常の電

話連絡が入る.事務が不在の場合には,排水処理施設まで電話が転送される.③電話通報を受

けた事務から排水処理施設に pH 異常の連絡が入る.④排水処理施設は pH 異常を確認する.⑤

確認の後,排水処理施設から該当する事務室へ pH 異常内容の報告が行われる.⑥該当する教

職員に pH 異常の連絡が行われ,教職員が各研究室の実験系流しを巡視する.となっている.

また,今では,WEB 上で pH の値が閲覧できるので,pH 異常の連絡が入った時点で,現場に行

かなくても pH の値が学内のどこでも学内ラン接続の環境があれば可能である.また WEB 閲覧

システムからも,pH 値が排出基準を超えた場合には自動的に排水処理施設に連絡が入り,確

認できる体制になっている.また,この WEB 閲覧システムにより,pH の過去 24 時間はすぐに

閲覧可能であるので,勤務時間外の通報に際してもすぐに結果が閲覧できる.また排水処理施

設だけでなく,部局においても,pH 異常の警報ブザーがなった事について,容易に追跡・確

認が可能であるため,重宝している.

実験排水モニター施設

理学部本館(M4)

共通教育(M5)

教育学部(M6)

総合研究棟(M3)

解剖実習棟(M7)

動物医療センター(M8)

農学部本館(M1)

理学部3号館(M4)

下水道へ

一次監視

二次監視

図 6-7 吉田地区実験系排水の流れ図

- 37 -

6-2-3 常盤地区

 常盤地区の実験排水の流れ及び pH 設置場所について図 6-9 に示した.吉田地区と同様に

2003 年 4 月から SVBL 棟,インキュべーション棟,地域共同棟,ついで工学部本館,電気電子

棟,常盤地区総合研究棟, 後に環境共生棟 ( 化学工学棟:2009 年 3 月)に pH 計を設置し合

計 7 カ所の測定を行っている.常盤地区の pH 計の維持管理ついては,業者が行っている.pH

異常値の記録を工学部の事務が行い,集計・まとめは排水処理施設が行っている.今後,下水

道出口2に排出する実験系の建物については,pH 計を設置する計画を考えなければならない.

常盤地区の排水の流れの略図を図 6-10 に示した.pH 異常の情報については図 6-11 に示す経

路で伝達される.排水が排出基準を超えると pH の異常信号が発信され,本館の警報盤のラン

プが点灯し警報ブザーが鳴る.pH 異常排水の情報は,工学部管理係に連絡が入る.工学部で

は pH 異常が出ると,pH 閲覧サーバーが感知して関係教職員へメールが届く事になっている.

その後,教員が該当する各研究室の実験系流しを巡視することとなっている.

図 6-8 吉田地区 pH 異常時の連絡体制

図 6-10 常盤地区実験系排水の流れ図

通報

排水処理施設

該当教職員

通報

実験排水pH監視サーバー

通報(メール)

通報

通報各部局事務室警報盤

(研究推進事務室警報盤)

pH異常発生

各部局の事務担当者

教職員による流し等のチェック

排水処理等安全管理運営委員

pHデーター

工学部本館(M6)

環境共生棟(M8)

下水道出口1 下水道出口3

SVBL棟(M7)

総合研究棟(M2)

インキュベーション棟(M4)

電気電子棟(M3)

地域共同棟(M5)

下水道出口2

- 38 -

下水

道出

口3

地域

共同

イン

キュ

べー

ショ

SVBL棟

総合

研究

工学

部本

警報

板下

水道出

口2

下水

道出

口1

図6-12  

常盤

地区

のpH計

設置

場所

およ

び実

験排

水の

 電気電子棟

 環境共生棟

- 39 -

6-2-4 小串地区

 小串地区の実験排水の流れ及び pH 設置場所について図 6-12 に示した.吉田地区と同様に

2004 年 4 月から医学部本館,臨床実験施設,基礎研究棟,共同研究棟,臨床研究棟およびの

総合研究棟, 後に保健学科棟(2009 年 3 月)に pH 計を設置し合計 7 カ所の測定を行ってい

る.小串地区の pH 計はエネルギー管理業者が維持管理を行っている.pH 異常値の記録をエネ

ルギー管理業者が行い,集計・まとめは排水処理施設が行っている.小串地区の排水の流れの

略図を図 6-13 に示した.pH 異常の情報については図 6-14 に示す経路で伝達される.排水が

排出基準を超えると pH の異常信号が発信され,エネルギーセンターに警報が届く.エネルギー

管理センターから経営管理係に連絡があり,その後,教職員に届く用になっている.連絡を受

けた教員は該当する各研究室の実験系流しを巡視することとなっている.pH 異常の発生は排

水処理施設にも連絡される.

 

図 6-11 常盤地区 pH 異常時の連絡体制

下水道

保健学科A棟 (M10)

共同研究棟 (M4)

基礎研究棟 (M5)

総合研究棟 (M7)

臨床研究棟 (M1)

臨床実験施設 (M2)

医学部本館 (M3)

図 6-13 小串地区実験系排水の流れ図

pH異常発生

事務室警報盤

通報

警務員警報盤

工学部管理係

排水処理施設

教職員

教職員による流し等のチェック

通報

学部長、事務長、排水処理等安全管理運営委員

実験排水pH監視サーバー

通報(メール)

通報

通報

通報

pHデーター

- 40 -

下水

道出

医学部本館

臨床研究棟

臨床実験施設

共同研究棟

総合研究棟

基礎研究棟

新中

央研

究棟

第2中

央診

療棟

保健

学科

A棟

図6-7  小串地区の

pH計設置場所および実験排水の流れ

- 41 -

6-3 実験排水モニター施設

 実験洗浄排水モニター施設は約 30 年前に吉田地区に生活排水処理施設と同じく設置された.

当時は下水道に接続ではないため,実験系の排水をチェックする必要があることからモニター

施設が設置された(図 6-15).以後,吉田地区では継続して実験排水の pH を常時計測・監視

している.また異常が合った場合には処理できるように,活性炭と金属キレート樹脂塔が設置

され吸着処理ができるようになっている.実験洗浄排水モニター施設の排水処理フロー図は図

6-16 に,図面については図 6-17 に示した.

医学部地区の場合(総合科学実験センター施設も含む)

経営管理課設備係(2044)

医学部担当排水処理等安全管理委員会委員

エネルギーセンター

病院担当排水処理等安全管理委員会委員

医学部長

pH異常発生

通報

病院地区の場合

排水処理センター(5137)

病院長

該当棟の職員 職員による流し等のチェック

該当の職員 職員による流し等のチェック

経営管理課契約第三係(2050)

図 6-14 小串地区 pH 異常時の連絡体制

図 6-14 吉田地区実験排水モニターシステム

図 6-17 実験排水モニター施設図面

図 6-16 実験排水モニター処理フロー図

- 42 -

排水の監視機構は次のようになっている.実験排水モニター施設には,実験室で廃液を専用の

ポリタンクに入れた後の 3回目以降のすすぎ水,および実験器具の洗浄水などからなる実験系

の排水が流入する.排水は,まず原水槽に入る.排水は原水ポンプにより汲み上げられスクリー

ン槽において pH が測定される.pH の異常がなければそのまま放流され下水道へ放流される(A

の経路).一方,pH の異常があった場合には異常排水は一端調整槽に入る(B の経路).pH 異

常排水は処理のため,まず調整槽からポンプにより汲み上げられカートリッジフィルターを通

り浮遊物が除去される.次いで,薬注ボンプが始動しはじめ硫酸または苛性ソーダが滴下され

中和される.その後,活性炭および金属キレート樹脂塔を過して吸着処理され中和槽に流れ込

む.排水の処理後,中和槽にて硫酸または苛性ソーダを用いて pH を調整した後,放流槽から

放流ピットを経て公共下水道に放流される.pH 異常の排水には有害物質が含まれているとみ

なして有害物質を吸着除去する仕組みである

7.不用薬品

 排水処理施設では,不用薬品の処分の情報がある時に必要な所に提供している.また固形薬

品については処理業者の斡旋を行っている.

 不用薬品の取扱に関して,注意すべき点は以下の通りである.

1)排水処理施設の業務はあくまでその情報の提供であり,固形廃棄物を持ち込まれても受

理できないこと.ただし廃薬品の取り扱い方については排水処理施設は相談に乗ることと

している.

2)不用薬品は不用意に捨てた場合には,法律的には産業廃棄物の不法投棄となり,環境に

悪影響を及ぼす危険性があるので,注意して取り扱うこと.

3)不用薬品および固形廃棄物を処分する費用については各部局の負担となることが学内で

決められている.

 不用薬品は 終的には,処分費の他に分析費を別途負担することになるので,不明薬品を作

らないよう努力する必要がある.ラベルがはがれそうな薬品については,早めに内容物がわか

るラベルを作り替えるか,元のラベルをきれいに張り付けるかの措置をする.不明薬品の処理

は安全性や環境汚染性の面で思わぬ問題を起こすこともあり,費用も高くつくことになるので,

薬品の管理については,十分注意を払う必要がある.

注意点

1)内容物が不明の薬品については,たとえ溶液にしても排水処理施設では廃液としては受

け取れないので,くれぐれも注意すること.

2)山口大学から他へ移る時または退職の際には,不明薬品を残さないで処分するか, 後

任者等にしっかり申し送りをして不明薬品の無いようにする.また後任者が処理を行わな

くても良いように配慮すること.

- 43 -

8.薬品庫および廃棄物貯蔵庫

8-1.はじめに

 薬品および廃液は危険物属する物が多く危険物の貯蔵については消防法による指定数量が決

められており,指定数量が 0.2 を越えると市町村の消防署に届けなければならない(資 9,10).

このため,建物の中に(研究室に)多量の危険物(実験に使用する溶媒,薬品等)を置くこと

が出来ない.量が多い場合には決められた場所に収納しなければならない.本学では吉田,常

盤および小串地区には廃棄物集積場が設置され,ここには有機系廃液の貯蔵庫として指定数量

を定め,利用できることが廃棄物集積場管理運営要項(付 19)に決められている.以下に学

内の廃棄物集積場および関連する薬品庫および廃棄物集積場についてまとめた.

8-2.薬品庫および廃棄物貯蔵庫

 学内では,理科系の実験系を中心に多くの危険物(薬品等)が取扱われており,山口大学毒

劇物取扱要項(付 21)に従って適切に取扱う事が定められている.学内の薬品庫,廃棄物貯

蔵庫および廃棄物集積場の場所についてそれぞれ吉田地区(図 8-1),常盤地区(図 8-2),小

串地区(図 8-3)について示した.それぞれの倉庫の指定数量については,表 8-1 示した.

 吉田地区:理学部,教育学部,共通教育,農学部および農場に実験系の研究室があり,それ

ぞれの薬品庫・貯蔵庫に保安監督者を置き,薬品庫・廃棄物貯蔵庫を管理している(図 8-1).

また吉田地区廃棄物集積場の利用申し合わせを排水処理センター運営委員の合意の基に作成し

て,毎年確認している(付 23).これにより有機系廃液を危険物資格者の立ち会いのもとに搬

入が可能となった.

 常盤地区:薬品庫および廃棄物集積庫が設置されていて,2008 年に現状に合うよう指定数

量の変更を行った.

 小串地区:2003 年に新しく廃棄物集積庫が作られ,指定数量が改正された.

付属農場油庫

        吉田地区廃棄物集積場

理学部危険物屋内貯蔵庫および薬品貯蔵庫

農学部危険物屋内貯蔵庫および薬品貯蔵庫

教育学部、大学教育センター危険物屋内貯蔵庫

図 8-1 吉田地区危険物屋内貯蔵庫および薬品庫の設置場所

- 44 -

図 8-2 常盤地区廃棄物集積場および薬品庫の設置場所

薬品庫

廃棄物集積場

拡大

無機系廃液置場写真廃液置場

有機系廃液置場 薬品庫

図 8-3 小串地区廃棄物集積場および薬品庫の設置場所

廃棄物集積場

廃棄物集積場内部

薬品庫

拡大

- 45 -

表 8-1 危険物屋内貯蔵庫および薬品庫の指定数量

1. 吉田地区保安監督者(平成21年4月1日現在)

薬品庫等 保安監督者 類別 指定数量

特殊引火物 54L第1石油類 非水溶性液体 234L

水溶性液体 36L アルコール類 270L

第2石油類 非水溶性液体 18L233L78L20L5L

特殊引火物 3L第1石油類 非水溶性液体 50L

水溶性液体 20L アルコール類 100L

第2石油類 非水溶性液体 60L水溶性液体 10L

第3石油類 非水溶性液体 2L水溶性液体 10L

第4石油類 80L動植物油類 2L特殊引火物 72L第1石油類 非水溶性液体 234L

水溶性液体 144L アルコール類 774L

第2石油類 非水溶性液体 90L第4石油類 18L第1石油類 非水溶性液体 800L第2石油類 非水溶性液体 100L第1石油類 非水溶性液体 800L

水溶性液体 800L

アルコール類 400L

第2石油類 非水溶性液体 100L水溶性液体 100L

第3石油類 100L第4石油類 300L動植物油類 100L

2.常盤地区保安監督者

薬品庫等 保安監督者 類別 指定数量

200L2500L600L200L600L

200L

1500L

第6類

第1類

3.小串地区保安監督者

薬品庫等 保安監督者 類別 指定数量

460L

740L140L110L30L

品名及び性質

第4類 共通教育危険物屋内貯蔵庫 (教育学

部も使用)

吉田地区廃棄物集積場

第4類

農学部危険物屋内貯蔵庫

第4類

附属農場油庫 第4類

理学部危険物屋内貯蔵庫

理学部村藤俊宏

第4類

硫酸アンモニア

四塩化炭素

医学部 大庭淳

理学部薬品貯蔵庫

理学部村藤俊宏

第4石油類

クロロホルム

品名及び性質

第1石油類 アルコール類

第2石油類第3石油類

品名及び性質

第4類

排水処理センター藤原 勇

農学部 藤間 充

農学部 藤間 充

第1石油類第2石油類

小串地区廃棄物集積場

特殊引火物

第3石油類 アルコール類

特殊引火物

濃硝酸類外

アルコール類 第4類

第4類工学部 遠藤宣隆常盤地区廃棄物集

積場

常盤地区薬品庫 工学部 遠藤宣隆

硝酸類外

- 46 -

8-3 吉田地区廃棄物集積場

 集積場の利用する場合には,危険物有資格者の立ち会いの下に有機系廃液を搬入することが

できる.吉田地区の廃棄物集積場(以下「集積場」と略す)を利用するには以下のことを守ら

なければならない.

 利用者は所定の様式(様式 8-3-1)に必要事項を記入し,排水処理施設へ年度当初提出する.

1)搬入

・有機系廃液として次の回収日に搬出するために必要な有機系廃液カード(図 3-5)を作成

する.同時に廃液の種類(消防法区分による区分)を確認し,危険物表示表(表 8-2)を

作成する.

・有機系廃液搬入の旨を排水処理施設(電話 5137,[email protected])に連絡し(責

任者氏名,学部,学科,所属,廃液の量,その他),保安監督者の許可を得る.

・学部の事務(予算管理係)に行き集積場の鍵を受取り,鍵の貸出記録簿(様式 8-3-2)を

記入する.

・危険物有資格者の立ち会いの下に集積場の決められた位置に危険物(廃液)を置く(図

8-4).また,有機系廃液の廃液表示表(表 3-1) および危険物表示表(表 8-2)が張り付

けてあるか確認する(図 8-5).

・危険物有資格者は集積場の記録用紙(様式 8-3-3)に必要事項を記入し,危険物毎の指定

数量を確認する.この時指定数量を超える場合は速やかに保安監督者に連絡する

・集積場の鍵を閉め元の位置に戻す.学部の記入簿に鍵の貸し出し簿等を記入する.

2)保管および見回り 

集積場に有機系廃液を搬入した場合には,集積場内を見回る義務が生じる.見回りは廃

液を搬入した研究室が交代で 1週間に 1回程度,廃液回収日まで行うこととする.見回り

は集積場内部を観察し,容器からの液漏れ等が無いかを確認し,記録簿(様式 8-3-4)に

記入する.詳細については保安監督者が決める.

3)搬出

 ・有機系廃液の回収日には,該当する廃液を回収時間前までに倉庫から,搬入者の責任で

搬出する.有機系廃液の引渡時には排水処理施設職員の有機系廃液のチェックに立ち会う.

なお,ここでの「危険物有資格者」は消防法危険物取扱資格者(甲種または乙4種)である.

1.廃液登録番号      総合科学ー1

2.搬入日時  2010 年 5 月 30 日 15 時

3 学部 学科等     総合科学実験センター排水処理施設

   責任者氏名 藤原 勇

   電話 5137

4.危険物の種類      アルコール類

5.薬品名および含有量等 エチルアルコール 100%

6.搬入廃液量   9リットル 

7.容器 ポリタンク 10 リットル 

表 8-2 危険物表示表

- 47 -

(様式

8-3-1)  ○△年

度:吉田地区廃棄物集積場利用申込表

(記入例)

- 48 -

(様式

8-3-2)  ○△学部危険物(廃液)保管及び危険物倉庫の鍵保管記

録簿

(記入例)

- 49 -

(様式

8-3-3)危険物(廃液)保管記録簿(記入例)

- 50 -

学部毎に該当する危険物の位置に置く. 

学部毎に置いてください.特に場所は設定しません.

図 8-4 有機系廃液の保管配置図

図 8-6 スイッチの位置図 8-5 危険物表示表の貼付例

スイッチ左電灯 右換気扇

集積場内部は換気扇のスイッチを常時オンにしておく

- 51 -

(様式

8-3-4) 廃棄物集積場見回り記録簿(記入例)

- 付 0 -

学内関係規則等

1. 国立大学法人山口大学排水処理規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・付1

2. 国立大学法人山口大学総合科学実験センター規則・・・・・・・・・・・・・・付3

3. 国立大学法人山口大学総 合 科 学 実 験 セ ン タ ー 排水処理施設規則・・・・・・・付6

4. 国立大学法人山口大学総 合 科 学 実 験 セ ン タ ー 排水処理等安全管理委員会規則・・付7

5. 国立大学法人山口大学無機系廃液取扱要項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・付9

6. 国立大学法人山口大学有機系廃液取扱要項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・付13

7. 国立大学法人山口大学廃棄物集積場管理運営要項・・・・・・・・・・・・・・・・付20

8. 国立大学法人山口大学写真廃液取扱要項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・付21

9. 国立大学法人山口大学毒物及び劇物取扱規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・付22

その他

国立大学法人山口大学吉田地区廃棄物集積場使用申し合わせ・・・・・・・・・・・・・付24

国立大学法人山口大学吉田地区廃棄物集積場使用についての注意事項細則・・・・・・・付24

国立大学法人山口大学規則集(学内限定)

http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~hoki/gakunai/kisoku.htm

- 付 1 -

1.国立大学法人山口大学排水処理規則 昭和 58年2月8日規則第8号

改正 平成元年7月6日規則第 41号

平成3年3月 12日規則第 23号

平成7年7月 18日規則第 44号

平成8年4月1日規則第 44号

平成8年9月10日規則第83号

平成 12年3月 31日規則第 47号

平成 13年1月 16日規則第11号

平成 15年3月 18日規則第 46号

平成 16年4月1日規則第153号

平成 22年4月1日

(目的)

第1条 この規則は,国立大学法人山口大学(以下「本法人」という。)から環境汚染の原因と

なる有害物質を含む排水が排出されることを防止し,本法人及び周辺地域の生活環境の保全に

資することを目的とする。

(定義)

第2条 この規則において,次の用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1 ) 公共下水道 下水道法(昭和 33年法律第 79号)第2条第3号に規定する公共下水道をい

う。

(2 ) 公共用水域 水質汚濁防止法(昭和 45年法律第 138号)第2条第1項に規定する公共用水

域をいう。

(3 ) 無機系廃液 カドミウム及びその化合物,シアン化合物,りん化合物(パラチオン,メ

チルパラチオン,メチルジメトン及びEPNに限る。),鉛及びその化合物,六価クロム及

びクロム化合物,ひ素及びその化合物,水銀及びアルキル水銀化合物,銅及びその化合物,

亜鉛及びその化合物,鉄,マンガン,ふっ素及びその化合物,セレン及びその化合物並びに

その他研究及び学生実験で発生した有害と考えられる重金属を含む廃液をいう。

(4 ) 有機系廃液 フェノール類,トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン,ジクロロメ

タン,四塩化炭素,1,2-ジクロロエタン,1,1-ジクロロエチレン,シス -1,2-ジクロロエチレ

ン,1,1,1-トリクロロエタン,1,1,2-トリクロロエタン,1,3-ジクロロプロペン,チウラム,

シマジン,チオベンカルブ及びベンゼン等の有機溶媒並びに研究室,検査室及び学生実験室

(以下「研究室等」という。)において使用された後に廃棄される液状(スラッジを含む。)

の有機物質をいう。

(5 ) 写真廃液 研究室等で使用された写真現像液及び定着液の廃液をいう。

(6 ) 放流水 本法人から公共下水道又は公共用水域に放流される水をいう。

(7 ) 部局 事務局(保健管理センターを含む。),学部,大学院連合獣医学研究科,全学教

育研究施設,知的財産本部及び医学部附属病院をいう。

(8 ) 部局長 前号の部局の長(事務局にあっては事務局長をいう。)をいう。

(遵守義務)

第3条 研究室等においては,環境を汚染するおそれのある排水を直接排出してはならない。

(部局長の責務)

第4条 部局長は,当該部局から排出される排水及び当該部局管理区域中の排水に関する施設の

管理を行うとともに,国立大学法人山口大学無機系廃液取扱要項(昭和54年 10月9日制定。以

下「無機系廃液取扱要項」という。),国立大学法人山口大学有機系廃液取扱要項(昭和58年

2月8日制定。以下「有機系廃液取扱要項」という。)及び国立大学法人山口大学写真廃液取

扱要項(昭和 54年 10月9日制定。以下「写真廃液取扱要項」という。)の規定により貯留した

廃液を,それぞれ所定の処理施設まで運搬又は委託業者に引き渡すまでの取扱いについては,

当該部局の責任において行うものとする。

(無機系廃液)

第5条 無機系廃液の取扱いは,無機系廃液取扱要項及び国立大学法人山口大学廃棄物集積場管

理運営要項(昭和 58年要項。以下「集積場管理要項」という。)によるものとする。

(有機系廃液)

第6条 有機系廃液の取扱いは,有機系廃液取扱要項及び集積場管理要項によるものとする。

(写真廃液)

第7条 写真廃液の取扱いは,写真廃液取扱要項によるものとする。

(水質検査)

第8条 総合科学実験センター排水処理施設は,放流水の水質を定期的に検査し,その結果を記

録しておかなければならない。

附 則

この規則は,昭和 58年3月8日から施行する。

附 則

- 付 2 -

この規則は,平成元年7月6日から施行し,平成元年5月 29日から適用する。

附 則

この規則は,平成3年4月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成7年7月18日から施行し,この規則による改正後の山口大学排水処理規則の

規定は,平成7年4月1日から適用する。

附 則

この規則は,平成8年4月1日から施行する。

附 則

1 この規則は,平成8年9月 10日から施行し,この規則による改正後の山口大学排水処理規則

の規定は,平成8年6月 11日から適用する。

2 山口大学生活排水取扱要項(昭和54年 10月9日制定)は,廃止する。

附 則

この規則は,平成 12年4月1日から施行する。

附 則

1 この規則は,平成13年4月1日から施行する。

2 山口大学排水処理委員会規則(昭和 58年規則第9号)は,廃止する。

附 則

この規則は,平成 15年4月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成 16年4月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成 22年4月1日から施行する。

- 付 3 -

2.国立大学法人山口大学総合科学実験センター規則 平成16年4月1日規則第 149号改正

平成 19年3月 28日規則第 65号

平成 21年 11月 25日規則第 79号

(趣旨)

第1条 この規則は,国立大学法人山口大学学則(平成16年規則第1号)第9条第2項の規定に

基づき,山口大学総合科学実験センター (以下「センター」という。)の組織及び運営に関し必

要な事項を定める。

(目的)

第2条 センターは,山口大学 (以下「本学」という。)における機器分析,動物使用,遺伝子実

験,RI実験等を有機的に結びつけ,より効果的な相互連携体制を構築し,学際的,複合的な

領域研究に対応できる効率的な総合教育研究支援,支援に繋がる資源開発を行うとともに,排

水処理方法に関する研究を行い,排水による環境汚染を防止し,地域住民の環境保全を行うこ

とを目的とする。

(分野等)

第3条 センターに,センターの業務を効率的に行うため,次の分野を置き,各分野に当該各号

に掲げる施設を置く。

(1) 分析実験分野 機器分析実験施設,生体分析実験施設

(2) 生命科学分野 実験動物施設,生命科学実験施設

(3) アイソトープ分野 システム生物学・RI分析施設,RI実験施設

(4) 資源開発分野 遺伝子実験施設

(5) 排水処理分野 排水処理施設

2 前項の施設に関し必要な事項は,別に定める。

(分野の業務)

第4条 分析実験分野は,次の業務を行う。

(1) 理工学における材料素材,生命科学における生体成分,環境物質等の解析及び分析実験の

支援並びに教育研究に関すること。

(2) 大型分析機器,専門的解析機器等の有機的な利用及び支援に関すること。

2 生命科学分野は,次の業務を行う。

(1) 動物個体を使用する研究及びその支援,実験動物の維持及び開発に関すること。

(2) 動物使用に係る教育に関すること。

3 アイソトープ分野は,次の業務を行う。

(1) RI使用実験等の教育に関すること。

(2) RI使用実験等の支援に関すること。

(3) RI使用の安全管理に関すること

(4)システム生物学実験の支援に関すること

4 資源開発分野は,次の業務を行う。

(1) 自然科学及び生命科学における応用的で生産性の高い研究教育に係る資源開発並びにその

応用展開の推進に関すること。

(2) 遺伝子情報及びバイオ技術を基にした支援並びに資源開発に関すること。

5 排水処理分野は,次の業務を行う。

(1) 本学から排出される排水等の管理及び処理等を総括すること。

(2) 排水の処理に関する調査,研究及び職員,学生に対する教育訓練に関すること。

(運営委員会)

第5条 センターの管理及び運営に関する事項を審議するため,山口大学総合科学実験センター

運営委員会(以下「運営委員会」という。)を置く。

2 運営委員会に関し必要な事項は,別に定める。

(職員)

第6条 センターに,次の職員を置く。

(1) センター長

(2) 副センター長

(3) 分野長

(4) 施設長

(5) センターの専任及び兼務の大学教育職員

(6) その他必要な職員

- 付 4 -

(センター長)

第7条 センターにセンター長を置く。

2 センター長は,センターの業務を掌理する。

3 センター長の任期は,2年とし,再任を妨げない。ただし,センター長に欠員が生じた場合

の後任のセンター長の任期は,前任者の残任期間とする。

(センター長の選考)

第8条 センター長の選考は,国立大学法人山口大学の専任教授のうちから運営委員会の議に基

づき,学長が行う。

2 センター長の選考は,次の各号のいずれかに該当する場合に行う。

(1) センター長の任期が満了するとき。

(2) センター長が辞任を申し出たとき。

(3) センター長が欠員となったとき。

3 前項第1号に該当する場合の選考は,任期満了の 30日前までに,第2号又は第3号に該当す

る場合の選考は,速やかに行わなければならない。

(副センター長 )

第9条 副センター長の数は2名を置き,山口地区及び宇部地区に各1名置く。

2 副センター長は,センター長を補佐し,センターの業務を整理するとともに,センター長に

事故あるときは,その職務を代行する。

3 副センター長の選考は,分野長のうちから運営委員会の議に基づき,センター長が行う。

4 副センター長の任期は2年とし,再任を妨げない。ただし,副センター長に欠員が生じた場

合の後任の副センター長の任期は,前任者の残任期間とする。

(分野長)

第 10条 センターの各分野に,分野長を置く。

2 分野長は,当該分野の業務を処理し,分野内の調整を図る。

3 排水処理分野長以外の分野長は,第6条第5号の職員 (教授及び准教授に限る。)のうちから

運営委員会の議に基づき,センター長が指名する。

4 排水処理分野長は,本法人の専任教授のうちから運営委員会の議に基づき,センター長が指

名する。

5 分野長の任期は,2年とし,再任を妨げない。ただし,分野長に欠員を生じた場合の後任の

分野長の任期は,前任者の残任期間とする。

(施設長)

第 11条 各分野の各施設に,施設長を置く。

2 施設長は,当該施設の管理運営を行う。

3 施設長は,第6条第5号の職員のうちから分野長と協議の上,センター長が指名する。

4 施設長の任期は,2年とし,再任を妨げない。ただし,施設長に欠員を生じた場合の後任の

施設長の任期は,前任者の残任期間とする。

(専任大学教育職員の選考)

第 12条 専任大学教育職員の選考は,運営委員会の議に基づき,学長が行う。

2 専任大学教育職員の選考に関し必要な事項は,別に定める。

(利用)

第 13条 センターの利用に関し必要な事項は,別に定める。

(事務)

第 14条 センターに関する事務は,関係部課の協力を得て学術研究部研究推進課において処理す

る。

(雑則)

第 15条 この規則に定めるもののほか,センターに関し必要な事項は,別に定める。

附 則

1 この規則は,平成16年4月1日から施行する。

2 学長は,この規則施行の日において,この規則施行の日の前日に法人化される前の山口大学

総合科学実験センター長であった者を,センター長として任命するものとする。

3 前項の規定により任命されたセンター長の任期は,第7条第3項本文の規定にかかわらず,

平成17年3月 31日までとする。

4 センター長は,この規則施行の日において,この規則施行の日の前日に法人化される前の山

口大学総合科学実験センター副センター長,同分野長及び同施設主任でであった者を,それぞ

- 付 5 -

れ副センター長,分野長及び施設長に任命又は指名するものとする。

5 前項の規定により任命又は指名された副センター長,分野長及び施設長の任期

は,第9条第2項本文,第10条第3項本文及び第12条第3項本文の規定にかかわらず,平成 17

年3月 31日までとする。

6 センター長は,この規則施行の日において,この規則施行の日の前日に法人化される前の山

口大学排水処理センター長及び同センター主任であった者を,それぞれ排水処理センター長及

び排水処理センター主任に指名するものとする。

7 前項の規定により指名された排水処理センター長及び排水処理センター主任の任期は,第11

条第3項本文及び第 13条第3項本文の規定にかかわらず,平成 17年3月 31日までとする。

附 則

この規則は,平成 19年4月1日から施行する。

附 則

1 この規則は,平成21年 12月1日から施行する。

2 この規則施行後,最初に指名されるアイソトープ分野長の任期は,この規則による改正後の

山口大学総合科学実験センター規則第10条第3項本文の規定にかかわらず,平成 23年3月 31日

までとする。

附 則

この規則は,平成 22年4月1日から施行する。

- 付 6 -

3.国立大学法人山口大学総合科学実験センター排水処理施設規則

(趣旨)

第1条 この規則は,山口大学総合科学実験センター規則(平成15年規則第29号)第3条第3項の

規定に基づき,山口大学総合科学実験センター排水処理施設(以下「排水処理施設」という。)に

関し必要な事項を定める。

第2条 排水処理施設に,排水処理施設の業務を効率的に行うため,次の設備施設等を置く。だだ

し,第3号の施設は,吉田地区,小串地区及び常盤地区の各地区ごとに置くものとする。

(1) 国立大学法人山口大学吉田地区実験排水モニター施設

(2) 国立大学法人山口大学無機系廃液処理施設

(3) 国立大学法人山口大学廃棄物集積場

(業務)

第3条 排水処理施設は,次の業務を行う。

(1) 国立大学法人山口大学(以下「本法人」という。)から排出される排水の管理を総括し,その

貯留及び処理に関すること。

(2) 教育研究において不用となった薬品の調査及び学内あっせん業務に関すること。

(3) 前条第1項第1号から第3号に規定する処理施設等の維持管理に関すること。

(4) 排水の処理に係る調査,研究及び職員,学生に対する教育訓練に関すること。

(5) 放流水の水質検査に関すること。

(6) その他必要な業務

2 前項第3号の規定にかかわらず,小串地区廃棄物集積場にあっては医学部長が,常盤地区廃棄

物集積場にあっては工学部長がその維持管理を行うものとする。

(職員)

第4条 排水処理施設に,排水処理分野長,排水処理施設長その他必要な職員を置く。

2 排水処理分野長は,排水処理施設の業務を掌理する。

3 排水処理施設長は,上司の命を受け,排水処理施設の業務を処理する。

4 その他の職員は,上司の命を受け,排水処理施設の業務に従事する。

(排水処理等安全管理委員会)

第5条 施設に,排水処理に関する事項並びに排水処理施設の管理及び運営に関する事項を審議す

るため,排水処理等安全管理委員会を置く。

2 排水処理等安全管理委員会に関し必要な事項は,別に定める。

(雑則)

第6条 この規則に定めるもののほか,排水処理施設に関し必要な事項は,排水処理施設長が別に

定める。

附 則

この規則は,平成16年4月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成22年4月1日から施行する。

- 付 7 -

4.国立大学法人山口大学総合科学実験センター排水処理等安全管理委員会規則

(趣旨)

第1条 この規則は,山口大学総合科学実験センター排水処理施設規則(平成16年4月1日制定)第

5条第2項の規定に基づき,山口大学総合科学実験センター排水処理等安全管理委員会(以下「排

水処理等安全管理委員会」という。)に関し必要な事項を定める。

(審議事項)

第2条 排水処理等安全管理委員会は,総合科学実験センター排水処理施設(以下「排水処理施設」

という。)に関し,次の事項について審議する。

(1) 管理及び運営に関する事項

(2) 予算及び概算の方針に関する具体的事項

(3) 排水の処理に関する調査,研究及び職員・学生に対する教育訓練に関する具体的事項

(4) その他排水処理及び排水処理施設に関し必要な事項

(組織)

第3条 排水処理等安全管理委員会は,次の委員をもって組織する。

(1)排水処理分野長

(2)排水処理施設長

(3) 各学部及び医学部附属病院から選出された教授又は准教授各1名

(4) 総合科学実験センターから選出された教授又は准教授1名

(5) 大学教育機構から選出された教授又は准教授2名

(6)大学情報機構,産学公連携・イノベーション推進機構及び時間学研究所のいずれかから選出さ

れた教授又は准教授1名

2 前項第3号から第6号までの委員の任期は2年とし,再任を妨げない。ただし,委員に欠員が

生じた場合の補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。

3 大学教育機構は,第1項第5号の委員として,大学教育センター及び保健管理センターからそ

れぞれ1名を選出するものとする。

(委員長)

第4条 排水処理等安全管理委員会に委員長を置き,排水処理分野長をもって充てる。

2 委員長は,排水処理等安全管理委員会を招集し,その議長となる。

3 委員長に事故あるときは,委員長があらかじめ指名した委員が,その職務を代行する。

(議事)

第5条 排水処理等安全管理委員会は,委員の過半数の出席により成立し,議事は出席委員の過半

数をもって決する。

2 可否同数のときは,委員長がこれを決するものとする。

(専門委員会)

第6条 排水処理等安全管理委員会に排水処理に係る専門的事項の調査,審議をするため,必要に

応じて種類別及び地区別の専門委員会を置くことができる。

2 専門委員会は,次の委員をもって組織する。

(1)排水処理分野長

(2)排水処理等安全管理委員会が推薦した者若干名

第7条 専門委員会に委員長を置き,排水処理分野長をもって充てる。

2 委員長は,専門委員会を招集し,その議長となる。

3 委員長に事故あるときは,委員長があらかじめ指名した委員が,その職務を代行する。

第8条 第6条第2項第2号の委員の任期は2年とし,再任を妨げない。

2 委員に欠員が生じた場合の補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。

(事務)

- 付 8 -

第9条 排水処理等安全管理委員会の事務は,学術研究部研究推進課において処理する。

(雑則)

第10条 この規則に定めるもののほか,排水処理等安全管理委員会に関し必要な事項は,排水処理

等安全管理委員会が別に定める。

附 則

1 この規則は,平成16年4月1日から施行する。

2 各学部及び附属病院は,この規則施行後最初の第3条第1項第3号の委員とし て,この規

則施行前の山口大学排水処理センター運営委員会規則第3条第1項第3 号の委員である者を選

出するものとする。ただし,その任期は,同条第2項本文の規定にかかわらず,平成17年3月31

日までとする。

3 運営協議会は,この規則施行後最初の第6条第2項第2号の委員として,この規 則施行前の

山口大学排水処理センター運営委員会規則第6条第2項第2号の委員である者を選出するものと

する。ただし,その任期は,第8条第1項の規定にかかわらず,平成17年3月31日までとする。

附 則

この規則は,平成18年4月1日から施行する。

附 則

1 この規則は,平成22年4月1日から施行する。

2 各学部及び医学部附属病院は,この規則施行後最初の第3条第1項第3号の委員として,この

規則施行前の山口大学排水処理センター運営委員会規則第3条第1項第3号の委員である者を選

出するものとする。ただし,その任期は,同条第2項本文の規定にかかわらず,平成23年3月31

日までとする。

- 付 9 -

5.国立大学法人山口大学無機系廃液取扱要項 昭和54年10月9日要項

改正 昭和58年2月8日要項

平成7年7月18日要項

平成16年4月1日要項

平成22年4月1日要項

1 目的

この要項は,国立大学法人山口大学から排出する排水中に,生活環境を汚染する有害物質を含む

排水の排出を防止することを目的とする。

2 定義

この要項において無機系廃液(以下「廃液」という。)とは,国立大学法人山口大学排水処理規則

(昭和58年規則第8号)第2条第3号に定める汚水をいう。

3 遵守事項

研究室及び学生実験室等においては,汚染の発生ができる限り少ない方法を選び,予想される汚

染に対しては,可能な限り最善の処理方法を検討するなど,汚染防止に対して各人が十分な責任を

自覚するとともに,最善の努力を払わなければならない。

4 貯留運搬方法

研究室及び学生実験室等において発生する廃液は,次の方法により貯留運搬しなければならない。

(1) 廃液(2回目までの器具洗浄水を含む。)の貯留に際しては,重金属,ひ素及びその化合物

を含む廃液,水銀及びその化合物を含む廃液,シアン及びその化合物を含む廃液,ふっ素・り

ん及びその化合物を含む廃液,ふっ素・りん・重金属及びその化合物を含む廃液並びに特定廃

液に分類し,それぞれ所定の容器に貯留すること。

(2) 貯留及び運搬は,山口大学総合科学実験センター排水処理施設(以下「施設」という。)の

指定した収集区分表示ラベル(様式1)を貼付し,施設で指定した容器を使用すること。

(3) 廃液中に非水溶性の有機溶剤を含む場合は,蒸溜,溶媒抽出などの方法によってこれを取

り除かなければならない。

(4) 第1号により貯留した廃液は,無機系廃液履歴カード(様式2)及び無機系廃液分別貯留

記録用紙(様式3)を添付して,指定された日時に無機系廃液処理施設に搬入するものとする。

ただし,小串地区及び常盤地区においては,貯留した廃液を当該地区の廃棄物集積場に一時的

に貯留することができるものとする。

5 その他

廃液の処理方法について疑義があれば,山口大学総合科学実験センター排水処理施設長に申し

出ること。

附 記

この要項は,昭和54年10月9日から実施する。

附 記

この要項は,昭和58年3月8日から実施する。

附 記

この要項は,平成7年7月18日から実施する。

附 記

この要項は,平成16年4月1日から施行する。

附 記

この要項は,平成22年4月1日から施行する。

- 付 10 -

様式1

(第4項関係)

重金属廃液

学部 ①

② ③

山口大学総合科学実験センター排水処理施設

【注意】

水銀廃液の場合は赤色、シアン廃液の場合は青色、ふっ素・りんの場合は緑色、ふっ素・りん・

重金属廃液の場合は黄色、特定廃液の場合は紫色とする。

① には研究室名または責任者名を記入する。

② には排水処理施設で登録した番号を記入する。

③ には容器製造年を記入する。

- 付 11 -

様式2

(第4項関係)

個人整理番号 号

※整理番号 号

無機系廃液履歴カード (提出用)(注) 持ち込み容器1個について履歴カード1葉を付けて下さい。

搬 入 者 氏 名 搬 入 年 月 日 年 月 日

部  局  名 学科、講座研究室名等 TEL :

下記の項目で該当するところに○印または数量を記入してください。

廃 水 量

l

容器番号 -

記入要領 : 持込時に目分量でおよその容量を記入する。

廃棄物質の区分及び種類

(黒)

(赤)

(青)

(緑)

(黄)

(紫)

重金属及びひ素含有廃液

水銀含有廃液

シアン

ふっ素及びりん

ふっ素及びりん、重金属含有廃液

特定廃液

記入要領 : 廃水区分に○印を記入する。     含有する廃棄物質の濃度を記入する。     その他については廃棄物質名及び濃度を記入する。

持ち込み時の廃液のおよそのpH値

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

記入要領 : ユニバーサルテストペーパー ( pH試験紙 ) で調べたおよそのpH値に相当するところへ○印を記入する。

酸、アルカリ濃厚溶液 酸ア ル カ リ

種 類 濃 度 ( 重 量 % )

記入要領 : 酸またはアルカリ物質の含有量のおよそ重量%を数値で記入する。

有機物質 ( 1200 ppm 以下 )

記入要領 : 廃棄溶液中に含まれるおよその有機物質 ( 溶媒を含む ) の含有量に相当するところへ○印を記入する。

懸濁、乳濁記入要領 : 持ち込み時の廃水の見かけの性状で判断する。

有 無

1200~800 ppm 800~400 ppm 400 ppm以下 無

廃 棄 物 質 名 濃 度

カ ド ミ ウ ム

ク ロ ム

ひ 素

亜 鉛

マ ン ガ ン

廃 棄 物 質 名 濃 度

水 銀

シ ア ン

ふ っ 素

り ん

廃 棄 物 質 名 濃 度 廃 棄 物 質 名 濃 度

オ ス ミ ウ ム

ベ リ リ ウ ム

タ リ ウ ム

1

- 付 12 -

様式3

(第4項関係)

無 機 系 廃 液 分 別 貯 留 記 録 用 紙

部 局 名

責任者名

年・月・日 内 容 物

量 濃 度 投入者氏名

備 考

(L) (g/LorM) (危険物の表示等)

- 付 13 -

6.国立大学法人山口大学有機系廃液取扱要項 昭和58年2月8日要項

改正 平成7年7月 18日要項

平成8年9月 10日要項

平成 16年4月1日要項

平成 22年4月1日要項

1 趣旨

この要項は,国立大学法人山口大学から有機系廃液(以下「廃液」という。)が排出される

ことを防止するため,必要な事項を定める。

2 定義

この要項において廃液とは,研究室,検査室,学生実験室等(以下「研究室等」という。)

において,溶剤として使用された後に廃棄される液状の有機物質並びに溶剤以外の目的に使用

された石油系及び油脂系の液状廃棄物をいう。

3 研究室等における遵守事項

研究,検査又は実験といえども廃棄する有機溶剤の量をできるだけ少なくするよう心がける

べきであり,有機溶剤を回収して使用するなど,常に各人が汚染の防止に対して最善の努力を

払わなければならない。

4 貯留方法

(1 ) 廃液は,第1類廃液,第2類廃液,第1類特別管理廃液(以下「第1類特管廃液」とい

う。),第2類特別管理廃液(以下「第2類特管廃液」という。)等に区分し,別表1に定

める容器に貯留しなければならない。

(2 ) 前号に規定する廃液の具体例は,別表1のとおりとする。

(3 ) 廃液を貯留するための容器は,危険物の規制に関する規則(昭和34年総理府令第 55号)

第 43条第1項別表3を参照の上,破損のおそれのないものを使用し,その容器には有機系廃

液表示票(様式1)を貼付し,廃液を収納するものとする。この場合,その収納率は 90%以

下でなければならない。

(4 ) 廃液には,多量の水及び固形物を混入してはならない。

(5 ) 廃液には,次の物質を含んではならない。

なお,附表1をも参照のこと。

ア アルカリ金属,アルカリ土類金属及びそれらの合金

イ 水銀及びその化合物

ウ 黄りん

エ その他還元性の強い物質

オ 1分子にニトロ基2個以上を含むニトロ化合物及び火薬類

カ 過酸化物及び過酸化物を生成し易い物質

キ 塩素酸及び過塩素酸化合物

ク その他酸化性の強い物質

ケ 濃厚な強酸類及び強アルカリ類

コ アルキルアルミニウム化合物

サ その他著しく危険かつ有害な物質及び腐蝕性の著しい物質。

また,これらの物質の処理方法については,附表2を参照すること。

(6 ) 前号に規定する廃液に含んではならない物質の具体例は,別表2のとおりとする。

(7 ) 廃液はみだりに混合してはならない。

(8 ) 容器に収納した廃液を当該部局に一時的に保管する場合は,消防法(昭和 23年法律第 186

号)第 10条の規定によらなければならない。

5 運搬

(1 ) 部局において貯留した廃液を所定の廃棄物集積場に運搬する場合は,指定された日時に

行うとともに,有機系廃液回収カード(様式2)(以下「回収カード」という。)に所要事

項を明記の上,廃棄物集積場取扱主任者にこれを2部(小串地区及び常盤地区にあっては3

部)提出しなければならない。

(2 ) 廃棄物集積場取扱主任者は,部局から搬入される廃液と回収カードを確認の上,回収カ

ード1部(小串地区及び常盤地区にあっては2部)を当該部局の事務部に送付するものとす

る。

(3 ) 前号により回収カードの送付を受けた事務部は,これに一連番号を付し,整理保存する

ものとする。ただし,小串地区及び常盤地区にあっては,その一部をその都度総合科学実験

センター排水処理施設に送付しなければならない。

6 その他

廃液の取扱いについては,なお検討の余地が多いので疑義があれば,随時,総合科学実験セ

ンター排水処理施設長に申し出ること。

附 記

この要項は,昭和 58年3月8日から実施する。

附 記

- 付 14 -

この要項は,平成7年7月18日から実施する。

附 記

この要項は,平成8年9月10日から実施する。

附 記

この要項は,平成 16年4月1日から施行する。

附 記

この要項は,平成 22年4月1日から施行する。

別表1(第4項第2号関係)

廃液の具体例

廃液区分 性 状 廃 液 成 分 例 容 器 備 考

第一石油類等 引火点

21℃未満

アセトン,ベンゼン,トルエン,キシレ

ン,シクロヘキサン,ジオキサン*,メタ

ノール,エタノール**,イソプロパノー

ル,変性アルコール

20ι若しくは 18ιブリキ缶又

は 10ιポリエチレン容器

*印は,長時間放置

することにより,変

質のおそれがあるの

で,十分安定剤を加

えておく。**印は,

硝酸銀を含まない。

メチルエチルケトン,ギ酸メチル,ギ酸

エチル,ギ酸ブチル,酢酸メチル,酢酸

エチル,ピリジンジクロルエタン,ジク

ロロエチレン,

ガソリン,石油エーテル,石油ベンジン,

リグロイン,シンナー等

第二石油類等

引 火 点

21℃ 以 上

70℃未満

ギ酸,酢酸

20ι又は 10ιポリエチレン容

ブタノール,アミルアルコール

ギ酸アミル,酢酸ブチル,酢酸アミル

テトラヒドロフラン*,イソプロピルベン

ゼン*

モノクロルベンゼン,ジクロロベンゼン,

灯油,軽油等

第三石油類等

引 火 点

70℃ 以 上

200℃未満

ジメチルホルムアミド,エチレングリコ

ール,ジメチルスルホキシド 20ι若しくは 18ιブリキ缶又

は 10ιポリエチレン容器

重油等

第四石油類等,

動植物油及び

不燃性溶媒

引 火 点

200℃以上

ギヤ油,シリンダー油,タービン油,モ

ーター油,ジーゼル油

20ι若しくは 18ιブリキ缶又

は 10ιポリエチレン容器

***印は,アルカ

リ金属と接触させな

いこと。

真空ポンプ油等

菜種油,ヤシ油,オリーブ油,ヒマシ油,

ボイル油等

ジクロロメタン,クロロホルム***,四塩

化炭素***,トリクロロエタン,トリクロ

ロエチレン,テトラクロロエチレン等

注 1 一般混合有機溶剤は,その成分,組成,性状等を考慮し,引火点によって第1類廃液及

び第2類廃液に区分される。これらのうち,下線の物質を含む場合は,それぞれ特別管理

廃液(第1類特管廃液又は第2類特管廃液)に区分される。

2 エーテルは,十分に安定剤を加え,かつ,高級アルコール等に希釈溶解し,過酸化物生

成及び空気との爆発性混合物生成の防止措置をしたもの以外は搬入することはできない。

3 金属製容器は,ハロゲンを含む場合は腐食に十分耐え得る容器を使用することとし,当

該研究室で定期的に点検を行うこと。

4 ポリエチレン容器のシートの厚さは, 1.5mm以上であること。

- 付 15 -

別表2(第4項関係)

第4項第5号に規定する有機系廃液に含んではならない物質の具体例

第4項第5号

による区分

(例)化学名

ア リチウム,ナトリウム,カリウム,カルシウム

エ 炭化カルシウム,水素化ナトリウム,水素化カリウム

オ ニトロセルローズ,ピクリン酸,トリニトロトルエン

カ 過酸化ナトリウム,過酸化カリウム,過酸化カルシウム,過酢酸メチル

エチルケトンパーオキサイド,アセチルパーオキサイド,過酸化ベンゾ

イル,クメンハイドロパーオキサイド

キ 塩素酸ナトリウム,塩素酸カリウム,過塩素酸カリウム

ク 硝酸ナトリウム,硝酸カリウム,過マンガン酸カリウム

コ トリエチルアルミニウム,トリイソブチアルミニウム

サ シアン化合物:シアン化ナトリウム,シアン化カリウム

ニトリル類:アセトニトリル,アクリロニトリル

ヒドラジン類:ヒドラジン,メチルヒドラジン

アセチリド類:炭化銅,炭化銀

- 付 16 -

様式1

                                    *整理番号       号

        有 機 系 廃 液 表 示 表

       搬入日: 平成  年   月    日

       所 属:   学部   学科

                        責任者:         印

                        搬入者:        印

I 廃液の種類                       (必要事項を○で囲む)

  廃液区分                 : 1.第1類   2.第2類

  有害物質(下表の下線を付けた物質)    : 1.含む   2.含まない

  塩素系を含むか(有害物質以外についても) : 1.塩素系 2.非塩素

下線を付けた成分は有害物質として規定されているもので、特別管理産業廃棄物となり、それぞれ第1類特管廃液、第2類特管廃液と区分される。

10%以上含まれているものは必ず記入すること

特徴には1)可燃性、2)不燃性の別、その他有害性などの特徴を記入する。

II 主要成分名

III 容器および排出量

  容器の材質: a.金属 b.ポリエチレン c.その他( )

   容器の容量: a.10L b.18L c.20L d.その他(   )L

  収納量(排出量): 目分量で( )L (収納率は90%以下であること)

IV 特記事項(危険性、重金属類の混在、水分量等について必要な事項を記入する)

成 分 含 有 量 特 徴

第1類廃液

引火点21度未満

第一石油類等

アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン, ジオキサン, メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン,ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル,ジクロルエタン、ジクロロエチレン、ピリジン, ガソリン,石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、シンナー等

ギ酸、酢酸、ブタノール、アミルアルコール、酢酸ブチルテトラヒドロフラン、イソプロピルベンゼンモノクロルベンゼン、ジクロロベンゼン、灯油、軽油等

引火点70度以上200度未満

第三石油類等

ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド,重油等

引火点200度以上第四石油類等、植物油、および不燃性溶媒

引火点21度以上

70度未満

第二石油類等

ギヤ油、シリンダー油、タービン油、モーター油、ジーゼル油,真空ポンプ油, 菜種油、ヤシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ボイル油等ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン 等

廃 液 区 分 有 機 系 廃 液 成 分 例

第2類廃液

2

ホルマリン

- 付 17 -

様式2

                                    *整理番号       号

     有 機 系 廃 液 回 収 カ ー ド

       搬入日: 平成  年   月    日

       所 属:   学部   学科

                        責任者:         印

                        搬入者:        印

I 廃液の種類                       (必要事項を○で囲む)

  廃液区分                 : 1.第1類   2.第2類

  有害物質(下表の下線を付けた物質)    : 1.含む   2.含まない

  塩素系を含むか(有害物質以外についても) : 1.塩素系 2.非塩素

第1類廃液

引火点21度未満

第一石油類等

アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン, ジオキサン, メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン,ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル,

ジクロルエタン、ジクロロエチレン、ピリジン, ガソリン,石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、シンナー等

ギ酸、酢酸、ブタノール、アミルアルコール、酢酸ブチルテトラヒドロフラン、イソプロピルベンゼンモノクロルベンゼン、ジクロロベンゼン、灯油、軽油等

引火点70度以上200度未満

第三石油類等

ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド,重油等

引火点200度以上第四石油類等、植物油、および不燃性溶媒

引火点21度以上

70度未満

第二石油類等

ギヤ油、シリンダー油、タービン油、モーター油、ジーゼル油,真空ポンプ油, 菜種油、ヤシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ボイル油等ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン 等

廃 液 区 分 有 機 系 廃 液 成 分 例

第2類廃液

2

ホルマリン

下線を付けた成分は有害物質として規定されているもので、特別管理産業廃棄物となり、それぞれ第1類特管廃液、第2類特管廃液と区分される。

10%以上含まれているものは必ず記入すること

特徴には1)可燃性、2)不燃性の別、その他有害性などの特徴を記入する。

II 主要成分名

III 容器および排出量

  容器の材質: a.金属 b.ポリエチレン c.その他( )

   容器の容量: a.10L b.18L c.20L d.その他(   )L

  収納量(排出量): 目分量で( )L (収納率は90%以下であること)

IV 特記事項(危険性、重金属類の混在、水分量等について必要な事項を記入する)

成 分 含 有 量 特 徴

- 付 18 -

附表1(第4項関係)

混合すると爆発の危険性のある薬品の組合せ(A+B)

薬品A 薬品B 薬品A 薬品B

アルカリ金属、粉末にしたアルミニウム又はマグネシウム、

その他

四塩化炭素、その他の塩化炭素、二硫化炭素及びハロゲン

過酸化水素

銅、クロム、鉄、多くの金属あるいはそれらの塩、アルコール、アセトン、有機物、アニリン、可燃材料、引火性液体、ニトロメタン

カリウム、ナトリウム

塩素

水銀

臭素

ヨウ素

ふっ素

二酸化塩素

塩素酸塩

過塩素酸

過マンガン酸カリウム

四塩化炭素、二酸化炭素水

アセチレン、過酸化水素

アセチレン、シゥ酸、酒石酸、雷酸、アンモニウム化合物

アセチレン、雷酸、アンモニア

アンモニア、アセチレン、ブタジエン、プタン、メタン、プロパン(他の石油ガス)、水素、ナトリウム、カーバイド、テレビン油、ベンゼン、微粉砕した金属

塩素と同じ

アセチレン、アンモニア(溶液あるいは無水)、水素

すべての化合物に対して反応性は著しく大である。

アンモニア、メタン、ホスフィン、硫化水素

アンモニウム塩、酸類、金属粉、硫黄、一般に微粉砕した有機物あるいは可燃性物質

無水酢酸、ビスマス及びその合金、アルコール、紙、木材

エタノールあるいはメタノール、氷酢酸、無水酢酸、ベンズアルデヒド、二硫化炭素、グリセリン、エチレングリコール、酢酸エチル、酢酸メチル、フルフラル

アンモニア(無水)

クロム酸

無水ふっ化水素酸

硝酸 (濃)

硫酸

炭化水素(ブタンプロパン、ベンゼン、ガソリン、テレビン油など)

アセチレン

アニリン

シゥ酸

塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウム(あるいはナトリウム、トリウム、リチウムのような軽金属の過マンガン酸塩)

ふっ素、臭素、クロム酸、過酸化ナトリウム

塩素、臭素、銅、ふっ素、銀、水銀

硝酸、過酸化水素

銀、水銀

酸類(有機あるいは無機)

硝酸アンモニウム、クロム酸、過酸化水素、硝酸、過酸化ナトリウム及びハロゲン

クメンヒドロパーオキシド

引火性液体

水銀(例えばマノメーター中の水銀)、塩素、次亜塩素酸カルシウム、ヨウ素、臭素、無水ふっ化水素酸、銀化合物

酢酸、ナフタリン、カンファ、グリセリン、テレビン油、アルコール類、一般酸化性物質

アンモニア(含水あるいは無水)

酢酸、アニリン、クロム酸、シアン酸、硫化水素、引火性液体、引火性ガス

- 付 19 -

附表2(第4項関係)

有機系廃液中に含んではならない物質の処理方法について

ア アルカリ金属,アルカリ土類金属及びそれらの合金有機溶剤から分離したこれらの物質は,

戸外において乾燥した鉄鍋中で油をつけたボロ布,炭などを加え,少量ずつ着火して焼却す

る。このとき発生する煙霧は有害であるから皮膚に触れたり,吸入したりしないようにする。

灰は冷却後,少量ずつ水中に投じ,中和,希釈した後放流する。

イ 水銀及びその化合物(国立大学法人山口大学無機系廃液取扱要項(昭和 54年 10月9日制定)

参照)

ウ 黄りん(アに同じ)

エ その他還元性の強い物質

炭化カルシウム 戸外で少量ずつ水中に投ずる。

りん化カルシウム 戸外で少量ずつ焼却する。

オ 1分子にニトロ基2個以上を含むニトロ化合物及び火薬類

乾いた粘土に吸収させて少量ずつ焼却する。

カ 過酸化物及び過酸化物を生成し易い物質

過酸化ベンゾイル,メチルエチルケトンパーオキサイドは,10倍量の分解液(水酸化ナト

リウム 20部,水 80部,分解剤少量)の中に少量ずつ加えて分解させる。この際分解した部分

が沈澱したり,塊状とならないように注意すること。

1昼夜放置して,中和し水で希釈した後放流する。

キ 塩素酸及び過塩素酸化合物

これらの物質を含む非水溶性有機溶剤は,十分に水洗した後,有機溶剤貯留容器に貯留す

る。

ク アルキルアルミニウム化合物

水を含まない炭化水素系溶剤で,1%以下に希釈し,安全な場所に放置する。空気中の酸

素が徐々に溶剤中に溶解して反応し白色物質となったとき,この希釈液を大量の水又は薄い

水酸化ナトリウム水溶液中に徐々に排出する。

- 付 20 -

7.国立大学法人山口大学廃棄物集積場管理運営要項 昭和58年2月8日要項

改正 平成7年7月 18日要項

平成 16年4月1日要項

平成 22年4月1日要項

1 この要項は,国立大学法人山口大学有機系廃液取扱要項(昭和58年2月8日制定。以下「取

扱要項」という。)に基づく有機系廃液(以下「廃液」という。)を一時的に貯留するに当た

り,廃棄物集積場(以下「集積場」という。)におけるこれらの廃液の取扱及び集積場の管理

運営について必要な事項を定める。

2 取扱要項に基づく方法等により収納した廃液は,一時的に各地区の集積場に貯留するものと

し,その搬入は指定された日時に行うものとする。

3 各地区の集積場には,廃液の取扱主任者(以下「取扱主任者」という。)を置かなければな

らない。

4 取扱主任者は,消防法(昭和 23年法律第 186号)第 13条に規定する危険物取扱者資格を有する

職員のうちから総合科学実験センター排水処理分野長(小串地区にあっては医学部長,常盤地

区にあっては工学部長)の推薦に基づき学長が任命する。

5 取扱主任者は,集積場における廃液の取扱の保安,監督及び搬入時の指示等を行うものとす

る。

附 記

この要項は,昭和 58年3月8日から実施する。

附 記

この要項は,平成7年7月18日から実施する。

附 記

この要項は,平成 16年4月1日から施行する。 附 記

この要項は,平成 22年4月1日から施行する。

- 付 21 -

8.国立大学法人山口大学写真廃液取扱要項 昭和54年 10月9日要項

改正 平成7年7月 18日要項

平成 16年4月1日要項

平成 22年4月1日要項

1 この要項は,国立大学法人山口大学の研究室等において発生した写真廃液の取扱いについて

定める。

2 現像液及び定着液については,個別に指定容器に貯留保管するものとし,停止液については,

100倍以上希釈の上,排水路に放流すること。

3 前項により貯留した写真廃液は,その容器ごとに収集区分表示ラベル(様式1)を貼付する

こと。

4 貯留保管した写真廃液は,保管量を調査の上,その都度回収し処理業者に引き渡し処理する

ものとする。

附 記

この要項は,昭和 54年 10月 9日から実施する。

附 記

この要項は,平成7年7月18日から実施する。

附 記

この要項は,平成 16年4月1日から施行する。

附 記

この要項は,平成 22年4月1日から施行する。

様式1

写真廃液(現像液)

学部 ①

② ③

山口大学総合科学実験センター排水処理施設

(第3項関係)

写真廃液(定着液)

学部 ①

② ③

山口大学総合科学実験センター排水処理施設

【注意】

①には研究室名または責任者名を記入する。

②には排水処理施設で登録した番号を記入する。

③には容器製造年を記入する。

- 付 22 -

9.国立大学法人山口大学毒物及び劇物取扱規則 平成10年 11月 25日規則第 63号

改正 平成 12年3月 31日規則第 47号

平成 14年5月 21日規則第 70号

平成 15年5月 22日規則第 91号

平成 16年4月1日規則第 100号

(趣旨)

第1条 国立大学法人山口大学(以下「本法人」という。)における毒物及び劇物の管理につい

ては,毒物及び劇物取締法(昭和 25年法律第 303号。以下「法」という。)及びその他の法令に

定めるもののほか,この規則の定めるところによる。

(定義)

第2条 この規則における用語の意義は,次の各号に定めるところによる。

(1 )「毒物」及び「劇物」とは,法第2条に掲げるものをいう。

(2 )「部局等」とは,学部,大学院の研究科(専任の大学教育職員を置く研究科に限る。),

全学教育研究施設,教育学部附属学校,学部附属教育研究施設及び事務局をいう。

(管理責任者及び使用責任者)

第3条 部局等に毒物及び劇物を適正に保管・管理するため,毒劇物管理責任者(以下「管理責

任者」という。)及び毒劇物使用責任者(以下「使用責任者」という。)を置くものとする。

2 管理責任者は,前条第3号に規定する部局等の長をもって充てる。

3 使用責任者は,当該部局の毒物及び劇物の取扱いの実情等に応じ,部局等の長が選任するも

のとする。

(管理責任者の責務)

第4条 管理責任者は,本法人の所有する毒物及び劇物を適正に管理するため,次の業務を行う。

(1 ) 毒物及び劇物の取扱いに関し,総括的に管理監督すること。

(2 ) 毒物及び劇物の事故防止措置に関すること。

(3 ) 毒物及び劇物による危害発生及び危害発生のおそれがある場合の保健所,警察署,消防

署等関係機関への届け出に関すること。

(4 ) 毒物及び劇物等の処分に関すること。

(使用責任者の責務)

第5条 使用責任者は,所有する毒物及び劇物を適正に保管・管理するとともに,管理責任者を

補佐し,所属職員及び学生等に対し,毒物及び劇物の安全な取扱方法について指導,助言する

ものとする。

(毒物及び劇物の取扱い及び事故防止等)

第6条 管理責任者及び使用責任者は.毒物及び劇物の盗難及び紛失並びに保管設備の倒壊等の

事故防止に努めなければならない。

(保管方法等)

第7条 毒物及び劇物は,地震,盗難等による事故防止のため,施錠設備がある部屋で,かつ,

施錠ができる金属製ロッカー等の専用保管庫(以下「保管庫」という。)に保管しなければな

らない。また,保管庫は,転倒等防止のため,壁又は床に固定する設備を備えるものとする。

2 保管庫の鍵は,使用責任者が責任をもって管理するものとする。

3 保管庫内の毒物及び劇物で混合又は混触等による発火等の危害が生ずるおそれのあるものは,

保管庫を別にし,又は保管庫内の配置を工夫する等危害防止について配慮するものとする。

4 毒物及び劇物の容器は,飲食物の容器として通常使用される物を使用してはならない。

(毒物及び劇物の表示)

第8条 毒物及び劇物の専用保管庫は,外部から明確に識別できるよう「医薬用外毒物」又は「医

療用外劇物」の文字を表示しなければならない。

2 毒物及び劇物の容器及び被包は,外部から明確に識別できるよう「医薬用外」の文字及び毒

物については,赤地に白色で「毒物」の文字を,劇物については,白地に赤色で「劇物」の文

字を表示しなければならない。

(受払い記録の整備)

第9条 使用責任者及び使用者は,毒物及び劇物の受払いの都度,品目ごとに受払い数量を使用

簿に記入し,その使用量及び在庫量等を把握しておくものとする。

2 使用簿の様式及び記入方法等は,部局長が別に定める。

(定期点検等)

第 10条 管理責任者及び使用責任者は,毎年定期又は随時に保管・管理する毒物及び劇物の受払

い状況を使用簿等により確認するものとする。

(毒物及び劇物の処分等)

第 11条 管理責任者は,使用責任者から保管・管理する毒物及び劇物のうち使用見込みがない旨

の申出があった場合は,管理換,供用換又は廃棄処分等の措置を講ずるものとする。

(事故等の措置)

第 12条 使用責任者は,保管・管理する毒物及び劇物が盗難に遭い,又は紛失したときは,速や

- 付 23 -

かにその旨を管理責任者に届け出てその指示に従わなければならない。

2 使用責任者は,保管・管理する毒物及び劇物が飛散し,漏れ,流れ出し,しみ出し,又は地

下等にしみ込み,保健衛生上の危害が生ずるおそれがあるときは,速やかに管理責任者に届け

出るとともに,その危害を防止するための必要な応急の措置を講じなければならない。

3 管理責任者は,前2項の届け出を受けたときは,速やかに保健所,警察署等関係機関に連絡

するとともに,学長に報告するものとする。

(雑則)

第 13条 この規則に定めるもののほか,毒物及び劇物の取扱い等に関し必要な事項は,学長が別

に定める。

附 則

この規則は,平成 10年 12月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成 12年4月1日から施行する。

附 則

この規則は,平成 14年5月 21日から施行し,この規則による改正後の山口大学毒物及び劇物取

扱規則の規定は,平成14年4月1日から適用する。

附 則

この規則は,平成 15年5月 22日から施行し,この規則による改正後の山口大学毒物及び劇物取

扱規則の規定は,平成15年4月1日から適用する。

附 則

この規則は,平成 16年4月1日から施行する。

- 付 24 -

その他 国立大学法人山口大学吉田地区廃棄物集積場使用申し合わせ

1.吉田地区廃棄物集積場(以下「集積場」という。)の管理・運営のため、以下の事項を定めるものとする。

2.集積場に保管する危険物の指定数量は、表1に示す物とする。

3.集積場の管理・運営に関する主任者として保安監督者を置く。保安監督者は、危険物の取扱における保安の監督・

指導および集積場の実態を把握する。保安監督者は指定数量の数値に変更が会った場合にはその都度速やかに関連

学部に連絡する。

表1 山口大学吉田地区廃棄物集積場の指定数量

類 別 品名及び性質 指定数量

第4類

第1石油類 非水溶性液体 800L

水溶性液体 800L

アルコール類 400L

第2石油類 非水溶性液体 100L

水溶性液体 100L

第3石油類 100L

第4石油類 300L

動植物油類 100L

4.保安監督者は、吉田地区学内の危険物取扱の有資格者が排水処理センター長から任命される。

平成21年度保安監督者は排水処理センター主任 藤原 勇 とする。

5.集積場を使用する者は、保安監督者に申し出た後、学部等名、責任者名、連絡先、危険物の種類および数量を連絡

し、保管場所の指定を受ける。集積場の鍵は排水処理センター、理学部事務室、農学部事務室の3カ所に保管す

る。

6.危険物は、保管に適切な容器に学部等名、危険物の種類および数量を明記し、指定された場所に保管する。

7.2種類以上の品名が混入している危険物は指定数量が少量の品名を記入する。

8.危険物の集積場への搬入の際には、保安監督者に届け出、搬入者は集積場の鍵を所属事務室に取りに行く。搬入後、

搬入者は日時、学部名、危険物の種類および数量及び搬入者を搬入簿(様式1)に記録する。搬入簿(様式1)は

集積場に置く。

9.危険物の取扱は、危険物取扱の有資格者または、危険物取扱者の立ち会いのもとで行う。

10.危険物取扱の有資格者及び危険物取扱者を年度最初に保安監督者に届けておく。

11.集積場内および周辺での火気の使用はしない。

12. 集積場内には指定されたもの以外は貯蔵しない。

13.異常を発見したときには、直ちに保安監督者まで連絡する。

14.その他:わからないことは保安監督者に相談する。

15.危険物は、排水処理センター規則等に決められていることを遵守して取扱う。

平成21年4月1日

排水処理センター長 石黒 勝也

排水処理センター運営協議会委員 北沢 千里(教育学部委員)

排水処理センター運営協議会委員 右田 耕人(理学部委員)

排水処理センター運営協議会委員 西垣 一男(農学部委員)

排水処理センター主任 藤原 勇

国立大学法人山口大学吉田地区廃棄物集積場についての注意事項細則

危険物(廃液)を集積場に搬入するには、以下のことに特に注意しなければならない。

1.危険物(廃液)の液漏れについては、細心の注意を払わなければならない。特に危険物が床に漏れないような、容

器の状態の選択(亀裂、破損、錆等の点検)を行うこと。

2.危険物(廃液)は、なるべく搬入した次の回収日に、搬入者自身が廃液として出すようにしなければならない。特

別の理由が無いにもかかわらず、廃液を必要以上の長い期間集積場に貯蔵しない。危険物(廃液)は有機系廃液回

収日には有機系廃液として、必要な書類を整備して危険物(廃液)の搬入者が、決められた様式で、学部別に登録

番号順に並べて、排水処理センターのチェックを受ける。

3.危険物を有機系廃液として出す場合は、登録番号を各学部から受け取り、廃液表示表を容器にはって、貯蔵するこ

と。

4.危険物(廃液)は集積場内に学部別、危険物の分類毎に原則として置く。

危険物(廃液)の置く位置は別に定める。

- 資 0 -

関連法令および参考資料

関連法令

1.環境基本法

1-1 法 第十六条・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資1

1-2 水質汚濁に係る環境基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資1

2.下水道法施行令第九条の一部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資6

3.廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資8

4.消防法

4-1 消防法 第十条・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資9

4-2 消防(危険物の規制に関する政令)第一条の十及び十一及びそれらの別表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資9

参考資料 1. 環境基準・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資11

2. 要監視項目及び指針値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資11

3. PRTR法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資11

4.MSDS制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資12

5. 廃棄物の種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資12

6. 特別管理産業廃棄物の種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資13

7. 産業廃棄物管理表(マニフェスト制度)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資13

8.管理濃度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資15

9.特定化学物質等障害予防規則令等区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・資17

- 資 1 -

関連法令

1.環境基本法

1-1 法 第十六条

第三節 環境基準

第十六条 政府は,大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について,それぞれ,人の健康を保

護し,及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとする.

2 前項の基準が,二以上の類型を設け,かつ,それぞれの類型を当てはめる地域又は水域を指定すべきものとして定められ

る場合には,政府は,政令で定めるところにより,その地域又は水域の指定の権限を都道府県知事に委任することができ

る.

3 第一項の基準については,常に適切な科学的判断が加えられ,必要な改定がなされなければならない.

4 政府は,この章に定める施策であって公害の防止に関係するもの(以下「公害の防止に関する施策」という.)を総合的かつ

有効適切に講ずることにより,第一項の基準が確保されるように努めなければならない.

1-2 水質汚濁に係る環境基準

昭和46 年12 月28 日 環境庁告示第59 号

改正 昭 49 環告 63・昭 50 環告 3・昭 57 環告 41・環告140・昭 60 環告 29・昭 61 環告1・平 3 環告 78・平 5 環告 16・環告 65・

平7 環告17・平10 環告15・平11 環告14・平12 環告22・平15 環告123

公害対策基本法(昭和42 年法律第132 号)第9条の規定に基づく水質汚濁に係る環境基準を次のとおり告示する.

環境基本法(平成5年法律第 91 号)第 16 条による公共用水域の水質汚濁に係る環境上の条件につき人の健康を保護し及び

生活環境(同法第2条第3項で規定するものをいう.以下同じ.)を保全するうえで維持することが望ましい基準(以下「環境基

準」という.)は,次のとおりとする.

第1 環境基準

公共用水域の水質汚濁に係る環境基準は,人の健康の保護および生活環境の保全に関し,それぞれ次のとおりとする.

1 人の健康の保護に関する環境基準

人の健康の保護に関する環境基準は,全公共用水域につき,別表1の項目の欄に掲げる項目ごとに,同表の基準値の欄

に掲げるとおりとする.

2 生活環境の保全に関する環境基準

(1) 生活環境の保全に関する環境基準は,各公共用水域につき,別表2の水域類型の欄に掲げる水域類型のうち当該公

共用水域が該当する水域類型ごとに,同表の基準値の欄に掲げるとおりとする.

(2) 水域類型の指定を行うに当たっては,次に掲げる事項によること.

ア 水質汚濁に係る公害が著しくなっており,又は著しくなるおそれのある水域を優先すること.

イ 当該水域における水質汚濁の状況,水質汚濁源の立地状況等を勘案すること.

ウ 当該水域の利用目的及び将来の利用目的に配慮すること.

エ 当該水域の水質が現状よりも少なくとも悪化することを許容することとならないように配慮すること.

オ 目標達成のための施策との関連に留意し,達成期間を設定すること.

カ 対象水域が,2以上の都道府県の区域に属する公共用水域(以下「県際水域」という.)の一部の水域であるときは,水

域類型の指定は,当該県際水域に関し,関係都道府県知事が行う水域類型の指定と原則として同一の日付けで行うこ

と.

第2 公共用水域の水質の測定方法等

環境基準の達成状況を調査するため,公共用水域の水質の測定を行う場合には,次の事項に留意することとする.

(1) 測定方法は,別表1および別表2の測定方法の欄に掲げるとおりとする.

この場合においては,測定点の位置の選定,試料の採取および操作等については,水域の利水目的との関連を考慮し

つつ, も適当と考えられる方法によるものとする.

(2) 測定の実施は,人の健康の保護に関する環境基準の関係項目については,公共用水域の水量の如何を問わずに随

時,生活環境の保全に関する環境基準の関係項目については,公共用水域が通常の状態(河川にあっては低水量以上

- 資 2 -

の流量がある場合,湖沼にあっては低水位以上の水位にある場合等をいうものとする.)の下にある場合に,それぞれ

適宜行うこととする.

(3) 測定結果に基づき水域の水質汚濁の状況が環境基準に適合しているか否かを判断する場合には,水域の特性を考慮

して,2ないし3地点の測定結果を総合的に勘案するものとする.

第3 環境基準の達成期間等

環境基準の達成に必要な期間およびこの期間が長期間である場合の措置は,次のとおりとする.

1 人の健康の保護に関する環境基準

これについては,設定後直ちに達成され,維持されるように努めるものとする.

2 生活環境の保全に関する環境基準

これについては,各公共用水域ごとに,おおむね次の区分により,施策の推進とあいまちつつ,可及的速かにその達成維

持を図るものとする.

(1) 現に著しい人口集中,大規模な工業開発等が進行している地域に係る水域で著しい水質汚濁が生じているものまたは

生じつつあるものについては,5年以内に達成することを目途とする.ただし,これらの水域のうち,水質汚濁が極めて

著しいため,水質の改善のための施策を総合的に講じても,この期間内における達成が困難と考えられる水域につい

ては,当面,暫定的な改善目標値を適宜設定することにより,段階的に当該水域の水質の改善を図りつつ,極力環境基

準の速やかな達成を期することとする.

(2) 水質汚濁防止を図る必要のある公共用水域のうち,(1)の水域以外の水域については,設定後直ちに達成され,維持さ

れるよう水質汚濁の防止に努めることとする.

第4 環境基準の見直し

1 環境基準は,次により,適宜改訂することとする.

(1) 科学的な判断の向上に伴う基準値の変更および環境上の条件となる項目の追加等

(2) 水質汚濁の状況,水質汚濁源の事情等の変化に伴う環境上の条件となる項目の追加等

(3) 水域の利用の態様の変化等事情の変更に伴う各水域類型の該当水域および当該水域類型に係る環境基準の達成期

間の変更

2 1の(3)に係る環境基準の改定は,第1の2の(2)に準じて行うものとする.

別表1 人の健康の保護に関する環境基準

1 基準値は年間平均値とする.ただし,全シアンに係る基準値については , 高値とする.

2「検出されないこと」とは,測定方法の欄に掲げる方法により測定した場合において,その結果が当該方法の定量限界を下回

ることをいう.別表2において同じ.

3 海域については,ふっ素及びほう素の基準値は適用しない.

4硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の濃度は,規格43.2.1,43.2.3又は43.2.5により測定された硝酸イオンの濃度に換算係数0.2259

を乗じたものと規格43.1 により測定された亜硝酸イオンの濃度に換算係数0.3045 を乗じたものの和とする.

項 目 基 準 値 項 目 基 準 値1 カ ド ミ ウ ム 0.01mg/l 以下 14 1,1,1-トリクロロエタン 1mg/l 以下2 全 シ ア ン 検出されないこと。 15 1,1,2-トリクロロエタン 0.006mg/l以下3 鉛 0.01mg/l 以下 16 トリクロロエチレン 0.03mg/l 以下4 六 価 ク ロ ム 0.05mg/l 以下 17 テトラクロロエチレン 0.01mg/l 以下5 砒 素 0.01mg/l 以下 18 1,3-ジクロロプロペン 0.002mg/l以下6 総 水 銀 0.0005mg/l以下 19 チ ウ ラ ム 0.006mg/l以下7 ア ル キ ル 水 銀 検出されないこと。 20 シ マ ジ ン 0.003mg/l以下8 P C B 検出されないこと。 21 チオベンカルブ 0.02mg/l 以下9 ジクロロメタン 0.02mg/l 以下 22 ベ ン ゼ ン 0.01mg/l 以下10 四 塩 化 炭 素 0.002mg/l以下 23 セ レ ン 0.01mg/l 以下11 1,2-ジクロロエタン 0.004mg/l以下 24 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 10mg/l 以下12 1,1-ジクロロエチレン 0.02mg/l 以下 25 ふ っ 素 0.8mg/l 以下13 シス-1,2-ジクロロエチレン 0.04mg/l 以下 26 ほ う 素 1mg/l 以下

- 資 3 -

別表2 生活環境の保全に関する環境基準

1 河川

(1)河川(湖沼を除く.)

類 型 項 目 AA A B C D E

利用目的の適応性 水道1級自然環

境保全

水道2級水産1級

水浴 水道3級水産2級

水産3級

工業用水1級

工業用水2級農

業用水

工業用水

3級環境保全

水素イオン濃度 6.5以上8.5以下 6.5以上 8.5以下 6.5以上 8.5以下 6.5以上8.5以下 6.0以上8.5以下 6.0以上8.5以下

生物化学的酸素要求量 1mg/l 以下 2mg/l 以下 3mg/l以下 5mg/l 以下 8mg/l 以下 10mg/l 以下

浮遊物質量 25mg/l 以下 25mg/l以下 25mg/l 以下 50mg/l以下 100mg/l 以下 ごみ等の浮遊を認めず

溶存酸素量 7.5mg/l以上 7.5mg/l 以上 5mg/l 以上 5mg/l以上 2mg/l以上 2mg/l以上

大腸菌群数 50 MPN/100 ml以下 1,000MPN/100ml以下 5,000MPN/100ml以下 - - -

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

備 考

1 基準値は,日間平均値とする(湖沼,海域もこれに準ずる.).

2 農業用利水点については,水素イオン濃度6.0 以上7.5 以下,溶存酸素量5mg/l 以上とする(湖沼もこれに準ずる.).

3 水質自動監視測定装置とは,当該項目について自動的に計測することができる装置であって,計測結果を自動的に記録

する機能を有するもの又はその機能を有する機器と接続されているものをいう(湖沼海域もこれに準ずる.).

4 確数による定量法とは,次のものをいう(湖沼,海域もこれに準ずる.).

試料 10ml,1ml,0.1ml,0.01ml・・・・・・のように連続した4段階(試料量が 0.1ml 以下の場合は 1ml に希釈して用いる.)を5

本ずつ BGLB 醗酵管に移殖し,35~37℃,48±3時間培養する.ガス発生を認めたものを大腸菌群陽性管とし,各試料量

における陽性管数を求め,これから100 ml中の 確数を 確数表を用いて算出する.この際,試料はその 大量を移殖し

たものの全部か又は大多数が大腸菌群陽性となるように,また 少量を移殖したものの全部か又は大多数が大腸菌群陰

性となるように適当に希釈して用いる.なお,試料採取後,直ちに試験ができない時は,冷蔵して数時間以内に試験する.

(注) 1 自然環境保全 : 自然探勝等の環境保全

2 水道1級 : ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの

水道2級 : 沈殿ろ過等による通常の浄水操作を行うもの

水道3級 : 前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの

3 水産1級 : ヤマメ,イワナ等貧腐水性水域の水産生物用並びに水産2級及び水産3級の水産生物用

水産2級 : サケ科魚類及びアユ等貧腐水性水域の水産生物用及び水産3級の水産生物用

水産3級 : コイ,フナ等,β-中腐水性水域の水産生物用

4 工業用水1級 : 沈殿等による通常の浄水操作を行うもの

工業用水2級 : 薬品注入等による高度の浄水操作を行うもの

工業用水3級 : 特殊の浄水操作を行うもの

5 環境保全 : 国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む.)において不快感を生じない限度

(2) 湖沼(天然湖沼及び貯水量が 1,000 万立方メートル以上であり,かつ,水の滞留時間が4日間以上である人工湖)

項目 類型 水生生物の生息状況の適応性 基準値(全亜鉛)

生物A イワナ,サケマス等比較的低温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/l 以下

生物特A 生物Aの水域のうち,生物Aの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔

の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/l 以下

生物B コイ,フナ等比較的高温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/l 以下

生物特B 生物Bの水域のうち,生物Bの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔

の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/l 以下

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

測 定 方 法

規格 53 に定める方法(準備操作は規格 53 に定める方法によるほか,付表9に掲げる方法によることができる.また,規格 53

で使用する水については付表9の1(1)による.)

- 資 4 -

備 考 1 基準値は,年間平均値とする.(湖沼,海域もこれに準ずる.)

別表2 生活環境の保全に関する環境基準

1 河川

(2) 湖沼(天然湖沼及び貯水量が 1,000 万立方メートル以上であり,かつ,水の滞留時間が4日間以上である人工湖)

類 型 AA A B C

利水目的

項 目

水道一級

水産一級

自然環境保全

水道二,三級

水産二級

水浴

水産三級

工業用水一級

農業用水

工業用水二級

環境保全

水素イオン濃度 6.5以上 8.5以下 6.5以上 8.5以下 6.5以上 8.5以下 6.0以上8.5以下

化学的酸素要求量 1mg/l 以下 3mg/l 以下 5mg/l 以下 8mg/l 以下

浮遊物質量 1mg/l 以下 5mg/l 以下 15mg/l 以下 ごみ等の浮遊を認めず

溶存酸素量 7.5mg/l 以上 7.5mg/l 以上 5mg/l以上 2mg/l 以上

大腸菌群数 50 MPN/100ml以下 1,000MPN/100ml以下 - -

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

備 考 水産1級,水産2級及び水産3級については,当分の間,浮遊物質量の項目の基準値は適用しない.

(注) 1 自然環境保全 : 自然探勝等の環境保全

2 水道1級 : ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの

水道2,3級 : 沈殿ろ過等による通常の浄水操作,又は,前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの

3 水産1級 : ヒメマス等貧栄養湖型の水域の水産生物用並びに水産2級及び水産3級の水産生物用

水産2級 : サケ科魚類及びアユ等貧栄養湖型の水域の水産生物用及び水産3級の水産生物用

水産3級 : コイ,フナ等富栄養湖型の水域の水産生物用

4 工業用水1級 : 沈殿等による通常の浄水操作を行うもの

工業用水2級 : 薬品注入等による高度の浄水操作,又は,特殊な浄水操作を行うもの

5 環境保全 : 国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む.)において不快感を生じない限度

項目

類型 利用目的の適応性

基 準 値

全 窒 素 全 燐

I 自然環境保全及び II 以下の欄に掲げるもの 0.1mg/l 以下 0.005mg/l 以下

II

水道1,2,3級(特殊なものを除く.)

0.2mg/l 以下 0.01mg/l 以下 水 産 1 種

水浴及び III 以下の欄に掲げるもの

III 水道3級(特殊なもの)及び IV以下の欄に掲げるもの 0.4mg/l 以下 0.03mg/l 以下

IV 水産2種及び V の欄に掲げるもの 0.6mg/l 以下 0.05mg/l 以下

V 水産3種,工業用水,農業用水,環境保全 1mg/l 以下 0.1mg/l 以下

測 定 方 法 規格45.2,45.3 又は 45.4 に定める方法 規格46.3 に定める方法

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

備 考 1 基準値は年間平均値とする.

2 水域類型の指定は,湖沼植物プランクトンの著しい増殖を生ずるおそれがある湖沼について行うものとし,全窒素

の項目の基準値は,全窒素が湖沼植物プランクトンの増殖の要因となる湖沼について適用する.

3 農業用水については,全燐の項目の基準値は適用しない.

注) 1 自然環境保全 : 自然探勝等の環境保全

2 水道1級 : ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの

水道2級 : 沈殿ろ過等による通常の浄水操作を行うもの

水道3級 : 前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの(「特殊なもの」とは,臭気物質の除去が可能な特殊な浄操作

を行うものをいう.)

- 資 5 -

3 水産1種 : サケ科魚類及びアユ等の水産生物用並びに水産2種及び水産3種の水産生物用

水産2種 : ワカサギ等の水産生物用及び水産3種の水産生物用

水産3種 : コイ,フナ等の水産生物用

4 環境保全 : 国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む.)において不快感を生じない限度

項目 類型

水生生物の生息状況の適応性 基準値(全亜鉛)

生物A イワナ,サケマス等比較的低温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/l 以下

生物特A 生物Aの水域のうち,生物Aの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は

幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/l 以下

生物B コイ,フナ等比較的高温域を好む水生生物及びこれらの餌生物が生息する水域 0.03mg/l 以下

生物特B 生物Bの水域のうち,生物Bの欄に掲げる水生生物の産卵場(繁殖場)又は

幼稚仔の生育場として特に保全が必要な水域 0.03mg/l 以下

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

2 海域

類 型 A B C

利用目的の適応性 水産一級,水浴,自然環境保全 水産二級,工業用水 環境保全

水素イオン濃度 7.8 以上8.3 以下 7.8 以上8.3 以下 7.0 以上8.3 以下

化学的酸素要求量 2mg/l以下 3mg/l以下 8mg/l以下

溶存酸素量 7.5mg/l以下 5mg/l以下 2mg/l以下

大腸菌郡数 1,000MPN/100ml以下 ― ―

n‐ヘキサン抽出物質(油分等) 検出されないこと 検出されないこと ―

該当水域: 第1の 2 の(2)により水域類型ごとに指定する水域

備 考

1 水産1級のうち,生食用原料カキの養殖の利水点については,大腸菌群数 70MPN/100ml 以下とする.

2 アルカリ性法とは,次のものをいう.

検水 50ml を正確に三角フラスコにとり,水酸化ナトリウム溶液(10w/v%)1ml を加え,次に N/100 過マンガン酸カリウム溶

液10mlを正確に加えたのち,沸騰した水浴中に正確に20分放置する.その後よう化カリウム溶液(10w/v%)1mlとアジ化ナト

リウム溶液(4w/v%)1滴を加え,冷却後,硫酸(2+1)0.5ml を加えてよう素を遊離させて,それを力価の判明している N/100 チ

オ硫酸ナトリウム溶液ででんぷん溶液を指示薬として滴定する.同時に試料の代わりに蒸留水を用い,同様に処理した空試

験値を求め,次式によりCOD値を計算する.

COD(O2mg/l)=0.08X((b)-(a))XfNa2S2O3X1000/50

(a) : N/100 チオ硫酸ナトリウム溶液の滴定値(ml) (b) : 蒸留水について行った空試験値(ml)

fNa2S2O3 : N/100 チオ硫酸ナトリウム溶液の力価

(注) 1 自然環境保全 : 自然探勝等の環境保全

2 水産1級 : マダイ,ブリ,ワカメ等の水産生物用及び水産2級の水産生物用

水産2級 : ボラ,ノリ等の水産生物用

3 環境保全 : 国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む.)において不快感を生じない限度

- 資 6 -

項目 類型

利用目的の適応性 基 準 値

全 窒 素 全 燐

I 自然環境保全及び II 以下の欄に掲げるもの(水産2種及び3種を除く.)

0.1mg/l 以下 0.005mg/l 以下

II 水産1種水浴及び III 以下の欄に掲げるもの(水産2種及び3種を除く.)

0.3mg/l 以下 0.01mg/l 以下

III 水道3級(特殊なもの)及び IV以下の欄に掲げるもの 0.4mg/l 以下 0.03mg/l 以下

IV 水産2種及び V の欄に掲げるもの(水産3種を除く.) 0.6mg/l 以下 0.05mg/l 以下

V 水産3種,工業用水,生物生息環境保全 1mg/l 以下 0.09mg/l 以下

測定方法 規格45.4 に定める方法 規格46.3 に定める方法

備 考 1 基準値は,年間平均値とする.

2 水域類型の指定は,海洋植物プランクトンの著しい増殖を生ずるおそれがある海域について行うものとする.

注) 1 自然環境保全 : 自然探勝等の環境保全

2 水産1種 : 底生魚介類を含め多様な水産生物がバランス良く,かつ,安定して漁獲される

水産2種 : 一部の底生魚介類を除き,魚類を中心とした水産生物が多獲される

水産3種 : 汚濁に強い特定の水産生物が主に漁獲される

3 生物生息環境保全 : 年間を通して底生生物が生息できる限度

項目 類型 水生生物の生息状況の適応性 基準値(全亜鉛)

生物A 水生生物の生息する水域 0.02mg/l 以下

生物特A 生物Aの水域のうち,水生生物の産卵場(繁殖場)又は幼稚仔の生育場とし

て特に保全が必要な水域 0.01mg/l 以下

規格 53 に定める方法(準備操作は規格 53 に定める方法によるほか,付表9に掲げる方法によることができる.また,規格 53

で使用する水については付表9の1(1)による.)

2.下水道法施行令第九条一部

(除外施設の設置等に関する条例の基準)

第九条 法第十二条第一項(法第二十五条の十第一項において適用する場合を含む.)の規定による条例は,次の各号に揚げ

る項目に関し,それぞれ当該各号に定める範囲内の水質の下水について定めるものとする.

一 温度 45度以上であるもの

二 水素イオン濃度 水素指数5以下又は9以上であるもの

三 ノルマルヘキサン抽出物質含有量

イ 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラムを超えるもの

ロ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき 30 ミリグラムを超えるもの

四 沃素消費量 1リットルにつき 220 ミリグラム以上であるもの

2 前項各号に揚げる数値は,国土交通省令,環境省令で定める方法により検定した場合における数値とする.

(中略)

(特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準)

第九条の四 法第十二条の二第一項に規定する法令で定める基準は,水質汚濁防止法 特定施設を設置する特定事業場に係

るものにあっては第一号 から第三十二号 までに掲げる物質について,ダイオキシン類対策法特定施設を設置する特定

事業場に係るものにあっては第三十三号に掲げる物質について,それぞれ当該各号に定める数値とする.

1 カドミウム及びその化合物 1リットルにつきカドミウム 0.1 ミリグラム以下

2 シアン化合物 1リットルにつきシアン1ミリグラム以下

3 有機燐化合物 1リットルにつき1ミリグラム以下

4 鉛及びその化合物 1リットルにつき鉛0.1ミリグラム以下

5 六価クロム化合物 1リットルにつき六価クロム0.5ミリグラム以下

- 資 7 -

6 砒素及びその化合物 1リットルにつき砒素0.1ミリグラム以下

7 水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 1リットルにつき水銀0.005ミリグラム以下

8 アルキル水銀化合物 検出されないこと.

9 ポリ塩化ビフェニル 1リットルにつき0.003ミリグラム以下

10 トリクロロエチレン 1リットルにつき0.3ミリグラム以下

11 テトラクロロエチレン 1リットルにつき0.1ミリグラム以下

12 ジクロロメタン 1リットルにつき0.2ミリグラム以下

13 四塩化炭素 1リットルにつき0.02ミリグラム以下

14 1,2-ジクロロエタン 1リットルにつき0.04ミリグラム以下

15 1,1-ジクロロエチレン 1リットルにつき0.2ミリグラム以下

16 シス-1,2-ジクロロエチレン 1リットルにつき0.4ミリグラム以下

17 1,1,1-トリクロロエタン 1リットルにつき3ミリグラム以下

18 1,1,2-トリクロロエタン 1リットルにつき0.06ミリグラム以下

19 1,3-ジクロロプロペン 1リットルにつき0.02ミリグラム以下

20 テトラメチルチウラムジスルフィド(別名チウラム) 1リットルにつき0.06ミリグラム以下

21 2-クロロ-4,6-ビス(エチルアミノ)-s-トリアジン(別名シマジン)

1リットルにつき0.03ミリグラム以下

22 S-4-クロロベンジル=N,N-ジエチルチオカルバマ一ト(別名チオベンカルブ)

1リットルにつき0.2ミリグラム以下

23 ベンゼン 1リットルにつき0.1ミリグラム以下

24 セレン及びその化合物 1リットルにつきセレン0.1ミリグラム以下

25 ほう素及びその化合物 河川その他の公共の水域を放流先とする公共下水道若しくは流域下水

道(雨水流域下水道を除く.以下この条において同じ.)又は当該流域下水道に接続する公共下水道に下水を排除する

場合にあっては1リットルにつきほう素10ミリグラム以下,海域を放流先とする公共下水道若しくは流域下水道又は当

該流域下水道に接続する公共下水道に下水を排除する場合にあっては1リットルにつきほう素230ミリグラム以下

26 ふつ素及びその化合物 河川その他の公共の水域を放流先とする公共下水道若しくは流域下

水道又は当該流域下水道に接続する公共下水道に下水を排除する場合にあっては1リットルにつきふっ素8ミリグラム

以下,海域を放流先とする公共下水道若しくは流域下水道又は当該流域下水道に接続する公共下水道に下水を排除す

る場合にあっては1リットルにつきふっ素15ミリグラム以下

27 フェノ一ル類 1リットルにつき5ミリグラム以下

28 銅及びその化合物 1リットルにつき銅3ミリグラム以下

29 亜鉛及びその化合物 1リットルにつき亜鉛2ミリグラム以下

30 鉄及びその化合物(溶解性) 1リットルにつき鉄10ミリグラム以下

31 マンガン及びその化合物(溶解性) 1リットルにつきマンガン10ミリグラム以下

32 クロム及びその化合物 1リットルにつきクロム2ミリグラム以下

33 ダイオキシン類 1リットルにつき10ピコグラム以下

2 前項各号に定める数値は,国土交通省令,環境省令で定める方法により検定した場合における数値とする.

3 第一項第三十三号に定める数値は,ダイオキシン類の量をその毒性に応じて国土交通省令・環境省令で定めるところによ

り2,3,7,8―四塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシンの量に換算した数値とする.

4 水質汚濁防止法第三条第三項又はダイオキシン類対策特別措置法第八条第三項の規定による条例により,当該公共下水

道からの放流水又は当該流域下水道からの放流水について第一項に定める基準より厳しい排水基準が定められている場

合においては,同項の規定にかかわらず,その排水基準を当該物質に係る水質の基準とする.

5 特定事業場から排除される下水が当該公共下水道からの放流水又は当該流域下水道からの放流水に係る公共の水域又

は海域に直接排除されたとした場合においては,水質汚濁防止法若しくはダイオキシン類対策特別措置法の規定による環

境省令により,又は水質汚濁防止法第三条第三項若しくはダイオキシン類対策特別措置法第八条第三項の規定による条例

により,当該下水について第一項の基準(前項の規定が適用される場合にあっては,同項の基準)より緩やかな排水基準が

適用されるときは,第一項及び前項の規定にかかわらず,その排水基準を当該下水についての当該物質に係る水質の基準

とする.

- 資 8 -

(特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準を定める条例の基準)

第九条の五 法第十二条の二第三項(法第二十五条の十第一項において準用する場合を含む.第九条の九第二号において同

じ.)の規定による条例は,次の各号に掲げる項目(第六号又は第七号に掲げる項目にあっては,水質汚濁防止法第三条

第一項の規定による環境省令(同条第三項の規定による条例が定められている場合にあっては,当該条例を含む.)によ

り定められた窒素含有量又は,燐含有量についての排水基準がその放流水について適用される公共下水道又は流域下

水道(雨水流域下水道を除く.以下この条において同じ.)に排除される下水に係るものに限る.)に関して水質の基準を

定めるものとし,その水質は,それぞれ当該各号に定めるものより厳しいものであってはならない.

1 アンモニア性窒素,亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量

1リットルにつき380ミリグラム未満.ただし,水質汚濁防止法第三条第

三項 の規定による条例により,当該公共下水道からの放流水又は当該流域下水道からの放流水について排水基準が定

められている場合にあっては,当該排水基準に係る数値に3.8を乗じて得た数値とする.

2 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満

3 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満

4 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満

5 ノルマルヘキサン抽出物質含有量

イ 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下

ロ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき 30 ミリグラム以下

6 窒素含有量 1リットルにつき 240 ミリグラム未満.ただし,水質汚濁防止法第三条第

三項の規定による条例により,当該公共下水道からの放流水又は当該流域下水道からの放流水について排水基準が定め

られている場合にあっては,当該排水基準に係る数値に2を乗じて得た数値とする.

7 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満.ただし,水質汚濁防止法第三条第

三項の規定による条例により,当該公共下水道からの放流水又は当該流域下水道からの放流水について排水基準が定め

られている場合にあっては,当該排水基準に係る数値に2を乗じて得た数値とする.

3.廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令

(目的)

第一条 この法律は,廃棄物の排出を抑制し,及び廃棄物の適正な分別,保管,収集,運搬,再生,処分等の処理をし,並び

に生活環境を清潔にすることにより,生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする.

(定義)

第二条 この法律において「廃棄物」とは,ごみ,粗大ごみ,燃え殻,汚泥,ふん尿,廃油,廃酸,廃アルカリ,動物の死体その

他の汚物又は不要物であって,固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染された物を除く.)をいう.

2 この法律において「一般廃棄物」とは,産業廃棄物以外の廃棄物をいう.

3 この法律において「特別管理一般廃棄物」とは,一般廃棄物のうち,爆発性,毒性,感染性その他の人の健康又は生活環

境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう.

4 この法律において「産業廃棄物」とは,次に掲げる廃棄物をいう.

一 事業活動に伴って生じた廃棄物のうち,燃え殻,汚泥,廃油,廃酸,廃アルカリ,廃プラスチック類その他政令で定める廃

棄物

二 輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物,船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る.第十

五条の四の四第一項において「航行廃棄物」という.)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る.

同項において「携帯廃棄物」という.)を除く.)

5 この法律において「特別管理産業廃棄物」とは,産業廃棄物のうち,爆発性,毒性,感染性その他の人の健康又は生活環

境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう.

6 この法律において「電子情報処理組織」とは,第十三条の二第一項に規定する情報処理センターの使用に係る電子計算機

(入出力装置を含む.以下同じ.)と,第十二条の三第一項に規定する事業者,同条第二項に規定する運搬受託者及び同条

第三項に規定する処分受託者の使用に係る入出力装置とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう.

- 資 9 -

(中略)

第三章 産業廃棄物

(事業者の産業廃棄物の運搬,処分等の委託の基準)

第六条の二 法第十二条第四項 の政令で定める基準は,次のとおりとする.

一 産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く.以下この条及び次条において同じ.)の運搬にあっては,他人の産業廃棄物の

運搬を業として行うことができる者であって委託しようとする産業廃棄物の運搬がその事業の範囲に含まれるものに委託す

ること.

二 産業廃棄物の処分又は再生にあっては,法第十五条の四の四第一項 の許可を受けて輸入された廃棄物以外の廃棄物

に限り委託することができることとし,かつ,他人の産業廃棄物の処分又は再生を業として行うことができる者であって委託し

ようとする産業廃棄物の処分又は再生がその事業の範囲に含まれるものに委託すること.

三 委託契約は,書面により行い,当該委託契約書には,次に掲げる事項についての条項が含まれ,かつ,環境省令で定め

る書面が添付されていること.

イ 委託する産業廃棄物の種類及び数量

ロ 産業廃棄物の運搬を委託するときは,運搬の 終目的地の所在地

ハ 産業廃棄物の処分又は再生を委託するときは,その処分又は再生の場所の所在地,その処分又は再生の方法及びその

処分又は再生に係る施設の処理能力

ニ 産業廃棄物の処分( 終処分(法第十二条第三項 に規定する 終処分をいう.以下同じ.)を除く.)を委託するときは,当

該産業廃棄物に係る 終処分の場所の所在地, 終処分の方法及び 終処分に係る施設の処理能力

ホ その他環境省令で定める事項

四 前号に規定する委託契約書及び書面をその契約の終了の日から環境省令で定める期間保存すること.

五 第六条の十二第一号の規定による承諾をしたときは,同号に規定する書面の写しをその承諾をした日から環境省令で定

める期間保存すること.

(事業者の特別管理産業廃棄物の運搬又は処分等の委託の基準)

第六条の六 法第十二条の二第四項 の政令で定める基準は,次のとおりとする.

一 特別管理産業廃棄物の運搬又は処分若しくは再生を委託しようとする者に対し,あらかじめ,当該委託しようとする特別管

理産業廃棄物の種類,数量,性状その他の環境省令で定める事項を文書で通知すること.

二 前号に定めるもののほか,第六条の二各号の規定の例によること.

4. 消防法

4-1 消防法 第十条

危険物

第十条 指定数量以上の危険物は,貯蔵所(車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し,又は取り扱う貯蔵所(以下「移

動タンク貯蔵所」という.)を含む.以下同じ.)以外の場所でこれを貯蔵し,又は製造所,貯蔵所及び取扱所以外の場所でこ

れを取り扱つてはならない.ただし,所轄消防長又は消防署長の承認を受けて指定数量以上の危険物を,十日以内の期間,

仮に貯蔵し,又は取り扱う場合は,この限りでない.

② 別表第一に掲げる品名(第十一条の四第一項において単に「品名」という.)又は指定数量を異にする二以上の危険物を

同一の場所で貯蔵し,又は取り扱う場合において,当該貯蔵又は取扱いに係るそれぞれの危険物の数量を当該危険物の

指定数量で除し,その商の和が一以上となるときは,当該場所は,指定数量以上の危険物を貯蔵し,又は取扱うものとみ

なす.

③ 製造所,貯蔵所又は取扱所においてする危険物の貯蔵又は取扱は,政令で定める技術上の基準に従ってこれをしなけ

ればならない.

④ 造所,貯蔵所及び取扱所の位置,構造及び設備の技術上の基準は,政令でこれを定める.

4-2 危険物の規制に関する政令 第一条の十および第一条の十一 ,別表

(届出を要する物質の指定)

第一条の十 法第九条の二第一項(同条第二項において準用する場合を含む.)の政令で定める物質は,次の各号に掲げる物

- 資 10 -

質で当該各号に定める数量以上のものとする.

一 圧縮アセチレンガス 四十キログラム

二 無水硫酸 二百キログラム

三 液化石油ガス 三百キログラム

四 生石灰(酸化カルシウム八十パーセント以上を含有するものをいう.) 五百キログラム

五 毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第二条第一項に規定する毒物のうち別表第一の上欄に掲げる物質

当該物質に応じそれぞれ同表の下欄に定める数量

六 毒物及び劇物取締法第二条第二項に規定する劇物のうち別表第二の上欄に掲げる物質 当該物質に応じそれぞれ同表

の下欄に定める数量

2 法第九条の二第一項ただし書(同条第二項において準用する場合を含む.)の政令で定める場合は,高圧ガス保安法(昭和

二十六年法律第二百四号)第七十四条第一項,ガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)第四十七条の五第一項又は液化石

油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和四十二年法律第百四十九号)第八十七条第一項の規定により消防

庁長官又は消防長(消防本部を置かない市町村にあつては,市町村長)に通報があつた施設において液化石油ガスを貯蔵し,

又は取り扱う場合(法第九条の二第二項において準用する場合にあつては,当該施設において液化石油ガスの貯蔵又は取扱

いを廃止する場合)とする.

(昭六三政三五八・追加,平九政二〇・平一二政三三三・一部改正)

(危険物の指定数量)

第一条の十一 法第九条の三の政令で定める数量(以下「指定数量」という.)は,別表第三の類別欄に掲げる類,同表の品名

欄に掲げる品名及び同表の性質欄に掲げる性状に応じ,それぞれ同表の指定数量欄に定める数量とする.

別表第一(第一条の十関係) 別表第三

別表第二(第一条の十関係)

シアン化水素 30 kgシアン化ナトリウム 30水銀 30セレン 30ひ素 30ふっ化水素 30モノフルオール酢酸 30前各項に掲げる物質のほか、水又は熱を加えること等により、人体に重大な障害をもたらすガスを発生する等消火活動に重大な支障を生ずる物質で自治省令で定めるもの

自治省令で定める量

アンモニア 200 kg塩化水素 200クロルスルホン酸 200クロルピクリン 200クロルメチル 200クロロホルム 200けいふつ化水素酸 200四塩化炭素 200臭素 200発煙硫酸 200ブロム水素 200ブロムメチル 200ホルムアルデヒド 200モノクロル酢酸 200よう素 200硫酸 200りん化亜鉛 200前各項に掲げる物質のほか、水又は熱を加えること等により、人体に重大な障害をもたらすガスを発生する等消火活動に重大な支障を生ずる物質で自治省

自治省令で定める数量

類 別   品 名  性 質   指定数量

第一類

塩素酸塩類、過塩素酸塩類,無機過酸化物、亜塩素酸塩類,臭素酸塩類、硝酸塩類,よう素酸塩類、過マンガン酸塩類,よう素酸塩類、過マンガン酸塩類

酸化性固体第一種   50 kg第二種   300第三種 1,000

硫化りん 可燃性固体 第一種   100 kg赤りん         100硫黄         100鉄粉 他   第二種  500引火性固体 1,000カリウム 第一種   10 kgナトリウム       10アルキルアルミニウム       10アルキルリチウム       10黄りん       20その他 第二種   50その他 第三種   300特殊引火物         50 リットル第一石油類 非水溶性液体 200  水溶性液体 400アルコール類   400第二石油類 非水溶性液体 1,000 水溶性液体 2,000第三石油類 非水溶性液体 2,000 水溶性液体 4,000第四石油類   6,000動植物油類   10,000

第五類

有機過酸化物、硝酸エステル類,ニトロ化合物、アゾ化合物,ジアゾ化合物、ヒドラジン誘導体他

自己反応性物質

第一種   10 kg第二種   100

第六類過塩素酸、過酸化水素,硝酸 他

酸化性液体       300 kg

第二類

自然発火性物質及び禁水性物質

第三類

第四類

- 資 11 -

参考資料

1. 環境基準

人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい基準として,終局的に,大気,水,土壌,騒音をどの

程度に保つことを目標に施策を実施していくのかという目標を定めたものが環境基準である.

環境基準は,「維持されることが望ましい基準」であり,行政上の政策目標である.これは,人の健康等を維持するための

低限度としてではなく,より積極的に維持されることが望ましい目標として,その確保を図っていこうとするものである.また,汚

染が現在進行していない地域については,少なくとも現状より悪化することとならないように環境基準を設定し,これを維持して

いくことが望ましいものである.

また,環境基準は,現に得られる限りの科学的知見を基礎として定められているものであり,常に新しい科学的知見の収集に

努め,適切な科学的判断が加えられていかなければならないものである.

2.要監視項目及び指針値

要監視項目とは,平成5年1月の中央公害対策審議会答申(水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準の項目追加

等について)を受け,「人の健康の保護に関連する物質ではあるが,公共用水域等における検出状況等からみて,直ちに環境

基準とはせず,引き続き知見の集積に努めるべき物質」として,平成5年3月に設定した. その後,平成 11 年 2 月及び平成 16

年3 月に改定が行われ,現在は 27 項目が設定されている.

要監視項目及び指針値

項 目 指 針 値 項 目 指 針 値

1 クロロホルム 0.06 mg/l 以下 15 イプロベンホス(IBP) 0.008 mg/l 以下

2 トランス-1,2-ジクロロエチレン 0.03 mg/l 以下 16 クロルニトロフェン(CNP) -

3 1,2-ジクロロプロパン 0.06 mg/l 以下 17 トルエン 0.6 mg/l 以下

4 p-ジクロロベンゼン 0.2 mg/l 以下 18 キシレン 0.4 mg/l 以下

5 イソキサチオン 0.008 mg/l 以下 19 フタル酸ジエチルヘキシル 0.06 mg/l 以下

6 ダイアジノン 0.005 mg/l 以下 20 ニッケル -

7 フェニトロチオン(MEP) 0.003 mg/l 以下 21 モリブデン 0.07 mg/l 以下

8 イソプロチオラン 0.04 mg/l 以下 22 アンチモン 0.02 mg/l 以下

9 オキシン銅(有機銅) 0.04 mg/l 以下 23 塩化ビニルモノマー 0.002 mg/l 以下

10 クロロタロニル(TPN) 0.05 mg/l 以下 24 エピクロロヒドリン 0.0004 mg/l 以下

11 プロピザミド 0.008 mg/l 以下 25 1,4-ジオキサン 0.05 mg/l 以下

12 EPN 0.006 mg/l 以下 26 全マンガン 0.2 mg/l 以下

13 ジクロルボス(DDVP) 0.008 mg/l 以下 27 ウラン 0.002 mg/l 以下

14 フェノブカルブ(BPMC) 0.03 mg/l 以下

3.PRTR法

PRTR(Pollutant Release and Transfer Register:化学物質排出移動量

届出制度)とは,有害性のある多種多様な化学物質が,どのような発生

源から,どれくらい環境中に排出されたか,あるいは廃棄物に含まれて

事業所の外に運び出されたかというデータを把握し,集計し,公表する

仕組み.1999 年7 月に「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び

管理の改善の促進に関する法律」(PRTR 法)が成立した.2001 年度から

本格実施になり,各事業所からの排出量や廃棄物としての移動量が報

告,公開されている.

指定化学物質を製造したり使用したりしている事業者は,環境中に排

出した量と,廃棄物や下水として事業所の外へ移動させた量とを自ら把

対象化学物質 対象事業者

環境への排出量・移動量を算出

都道府県(経由)国への届出

国:届出データのファイル化 都道府県への送付

集計・公表 開示 集計・公表

図3-1 PRTR実施手順の概略

- 資 12 -

種類 具体例

燃え殻 石炭がら、焼却炉の残灰、炉清掃排出物、コークス灰、すす、灰かすなど

汚  泥工場排水などの処理後に残る泥状のもの、各種製造業の製造工程で出る泥状のもの、活性汚泥法による余剰汚泥、パルプ廃液汚泥、動植物性原料使用工程の排水処理汚泥、無機性汚泥、建設汚泥など

廃  油鉱物性油、動植物性油、潤滑油、絶縁油、洗浄油、切削油、溶剤、タールピッチなど

廃  酸 廃硫酸、廃塩酸、各種の有機廃酸類などの酸性廃液

廃アルカリ 廃ソーダ液、金属せっけん液などのアルカリ性廃液

廃プラスチック類合成高分子系化合物に係る固形及び液状のすべての廃プラスチック類。合成樹脂くず、合成繊維くず、合成ゴムくず、廃タイヤ、発砲スチロール、廃合成建材(タイル、断熱材、合成木材、防音材等)など

紙、板紙くず、障子紙、壁紙、段ボールなど1、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)、2、パルプ、紙又は紙加工品の製造業、新聞業(新聞巻取紙を使用して印刷発行を行うものに限る)に係るもの3、出版業(印刷出版を行うものに限る)に係るもの4、製本業及び印刷物加工業に係るもの5、PCBが塗布され、又は染み込んだもの木くず、解体木くず、おがくず、バーク類など1、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)

2、木材又は木製品の製造業(家具の製造業を含む)に係るもの

3、パルプ製造業及び輸入木材の卸売業に係るもの4、PCBが染み込んだもの

木綿くず、羊毛くずなどの天然繊維くず、縄、ロープ類、畳、じゅうたん

1、建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)

2、繊維工業(衣服その他の繊維製品製造業を除く)に係るもの

3、PCBが染み込んだもの

動植物性残さあめかす、のりかす、醸造かす、醗酵かす、魚及び獣のあらなど食料品製造業、医薬品製造業又は香料製造業において原料として使用した動物又は植物に係る固形状の不要物

動物系固形不要物と畜場においてとさつし、又は解体した獣畜及び食鳥処理場において食鳥処理をした食鳥に係る固形状の不要物

ゴムくず生ゴム、天然ゴムくず(自動車の廃タイヤは合成ゴムくずですから廃プラスチック類に分類されます)

金属くず鉄鋼又は非鉄金属の破片、研磨くず、切削くず、鉄くず、空き缶、足場パイプ、古鉄・スクラップ、とたんくず、銅線くず、半田かす、溶接かすなど

ガラスくず、

コンクリートくず、セメントくず、モルタルくず、破損ガラス、ガラスくず、岩石片(加工により生じたものに限る)、スレートくず、陶磁器くず、廃石膏ボード、れんがくず、ロックウールくず、その他の窯業製品くず及び土石製品くず並びにアスファルト・コンクリートくず

コンクリートくず及び陶磁器くず (工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものを除く)

鉱さい高炉、転炉、電気炉などの残渣、キューポラのノロ、ボタ、不良鉱石、不良石炭粉炭かす、鋳物砂などコンクリートくず、セメントくず、モルタルくず、破損ガラス、ガラスくず、岩石片、スレートくず、陶磁器くず、廃石膏ボード、れんがくず、ロックウールくず、その他の窯業製品くず及び土石製品くず並びにアスファルト・コンクリートくず等(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの)牛、馬、豚、めん羊、山羊、にわとりなどのふん尿*畜産農業に係るものに限る牛、馬、豚、めん羊、山羊、にわとりなどの死体*畜産農業に係るものに限る

ばいじん汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類等の焼却施設から発生するばいじんであって、集じん施設で集められたもの

輸入廃棄物上記に掲げる産業廃棄物、航行廃棄物並びに携帯廃棄物を除く輸入された廃棄物。

動物のふん尿

動物の死体

紙くず

木くず

繊維くず

がれき類

握し,行政機関に年に1回届ける.行政機関は,そのデータを整理し集計し,また,家庭や農地,自動車などから排出されてい

る対象化学物質の量を推計してデータを公表する. PRTRによって,毎年どんな化学物質が,どの発生源から,どれだけ排出

されているかを知ることができる.届出の対象となる「第一種指定化学物質」は 354 物質あり,そのうち,「特定第一種指定化学

物質」は 12 物質ある.平成 22 年度から第一種指定化学物質が 354 物質から 462 物質に特定第一種指定化学物質は 12 物質

から 15 物質に変更される. 届出義務事業者の対象業種に「医療業」が追加される.

4.MSDS 制度

「第一種指定化学物質,第二種指定化学物質及びそれらを含有する製品(指定化学物質等)を他の事業者に譲渡・提供する

際,その性状及び取扱いに関する情報(MSDS:Material Safety Data Sheet)の提供を義務付ける制度」をいう.

MSDS制度の対象事業者を「指定化学物質等取扱事業者」と呼ばれ,指定化学物質等を取り扱う事業者が対象となる.PRTR

制度の対象事業者と異なり,業種や常用雇用者員数,年間取扱量による除外要件はなく,指定化学物質等を取り扱っているす

べての事業者が対象となる

5.産業廃棄物の種類

産業廃棄物の種類は,法律(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)により,下記の 20 種類に分けられる

表 5-1 産業廃棄物の種類

- 資 13 -

6.特別管理産業廃棄物の種類

特別管理産業廃棄物とは,爆発性,毒性,感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を

有するものとして政令で定めるもの

表6-1 特別管理産業廃棄物の種類

7.産業廃棄物管理表(マニフェスト制度)

排出事業者が,収集,運搬業者または処分業者に委託した産業廃棄物の処理の流れを自ら把握し,不法投棄の防止,等適

正な処理を確保することを目的とした制度である.有害廃棄物の情報管理制度で,廃棄物の流れを管理する管理票システムを

マニフェスト制度と呼ぶ.

マニフェスト制度はすべての産業廃棄物にマニフェスト制度が義務づけられている.排出事業者は,運搬を依託した収集.運

搬業者に対して産業廃棄物を引き渡す時に,マニフェストを交付しなければならない. このマニフェストが産業廃棄物を共に収

集.運搬業者から処分業者に送付され,中間処理及び 終処分の終了に伴い排出事業者に戻ってくることにより排出事業者は

委託した産業廃棄物が適正に処理されたことを確認する仕組みになっている(図7-1,7-2).

電子マニフェスト制度は,排出事業者,収集運搬業者,処分業者の3者が情報処理センターを介したネットワークを利用して

マニフェスト情報をやり取りする仕組みである.現在㈶日本産業廃棄物処理振興センターが「情報処理センター」として指定され,

電子マニフェストシステムの運営を行っている.電子マニフェストを利用する場合,排出事業者と委託先の収集運搬業者,者と

委託先の収集運搬業者,処分業者の 3 者が加入する必要がある.電子マニフェスト制度を利用するとパソコンや携帯電話によ

り,マニフェスト情報を入力操作で登録・報告できる.マニフェスト情報は情報処理センターが管理・保存するため,マニフェスト

の保存が不要となる.パソコンで廃棄物処理の状況を把握・確認・ダウンロードし活用でき,マニフェスト交付等状況報告に関す

る行政報告が不要となる.等の事務処理の効率化が期待できる.マニフェスト情報は情報処理センターがデータを管理・保存す

る.排出事業者の処理終了確認期限を自動的に確認してくれる.

種 類 具体例

廃油揮発製油、灯油類、軽油類等の燃えやすい廃油(タールピッチ類を除く。)(燃焼しやすいもの;おおむね引火点70℃以下)

廃酸・廃アルカリ pH(水素イオン濃度指数)が2.0以下の酸性廃液、pHが12.5以上のアルカリ性廃液

感染症産業廃棄物 感染症病原体を含むか、そのおそれのある産業廃棄物

特定有害産業廃棄物

廃PCB等PCB汚染物・廃PCB及びPCBを含む廃油 ・PCBが塗布され、もしくは染み込んだ汚泥、紙くず、木くず、繊維くず

PCB処理物 ・PCBが付着、もしくは封入された廃プラスチック類や金属くず、陶磁器くず

廃石綿等       

・建築物から除去した飛散性の吹き付け石綿、石綿含有保温材やその除去工事から排出されるプラスチックシートなどで、石綿が付着しているおそれのあるもの ・大気汚染防止法の特定粉じん発生施設を有する事業場の集じん装置で集められた飛散性の石綿など

有害産業廃棄物

 ・水銀、カドミウム、鉛、有機リン化合物、六価クロム、砒素、シアン、PCB、廃溶剤(トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1・2-ジクロロエタン、1・1-ジクロロエチレン、シス-1・2-ジクロロエチレン、1・1・1-トリクロロエタン、1・1・2-トリクロロエタン、1・3-ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン又はその化合物を基準値以上含んでいるいる汚泥、鉱さい、廃油、廃酸、廃アルカリ、燃えがら、ばいじんなど。・ダイオキシン類を基準値以上含んだばいじん、燃え殻、汚泥など。

- 資 14 -

④ 送 付

① 交 付

排 出 事業 者

5 年 間 保 存

D 処 分終 了

B 2 運 搬終 了

E 終 処分 終 了

A控 え

ED C 2 C 1 B 2

B 1A

収 集 ・ 運搬 業 者

5 年 間 保 存

C 2 処 分終 了

③ 送 付

② 回 付ED C 2 C 1 B 2

B 1

中 間 処理 業 者 5 年 間 保

存C 1

5 年 間 保 存

D 処 分終 了

B 2 運 搬終 了

E 終 処分 終 了 ④ 送 付

B 2 運 搬終 了

C 2 処 分終 了

D 処 分終 了

E 終 処分 終 了

⑤ 交 付ED C 2 C 1 B 2

B 1 A

A控 え

処 分 業者 と し

収 集 ・ 運搬 業 者

B 2 運 搬終 了

⑦ 送 付5 年 間 保 存

C 2 処 分終 了

B 1控 え

ED C 2 C 1 B 2

B 1

B 1控 え

終 処 分業 者

5 年 間 保 存

C 1

C 2 処 分終 了

D 処 分終 了

E 終 処分 終 了

⑧ 送 付

⑧ 送 付

マ ニ フ ェ ス ト の 流 れ

廃 棄 物 の 流 れ

1 次 マ ニ フ ェ ス

2 次 マ ニ フ ェ ス ト次

図7-1 マニフェストの各票(紙媒体)の役割

図7-2 マニフェストの各票のながれ

年 月

年 月 年 月 日

(直行用)

E 票 平成    年    月    日発行元 : 社団法人 全国産業廃棄物連合会

 名称/所在地/電話番号 (委託契約書記載の場所にあっては委託契約書記載の番号)

B2 票 平成    年    月    日終処分を

行った場所

D 票 平成    年    月    日

終了年月日 平成日

複製を禁じます

類似品にご注意ください

処分担当者 氏名 受領印処  分 終処分

終了年月日 平成

有価物収拾量数量(及び単位)

終了年月日 平成 日運搬担当者 氏名 受領印

運  搬

所在地 〒 電話番号

氏名又は名称  又は保管

 積替え

名称

住所 〒 電話番号

受託

氏名又は名称(

名称

住所 〒 電話番号 所在地 〒 電話番号

終処分の 場 所

 名称/所在地/電話番号

□ 委託契約書記載のとおり

□ 当欄記載のとおり

中間処理産業廃棄物

 管理票交付者(処分委託者)の氏名又は名称及び管理票の交付番号(登録番号)

□ 帳簿記載のとおり

□ 当欄記載のとおり

鉱さい(有害) □□ 7423□ 1100 ゴムくず □指定下水汚泥 □□ 7422□ 1000 動植物性残さ □

□備考・通信欄

□ 0900 繊維くず □ 4000 動物系固形不要物□ 7421 廃石綿等

PCB等 □1900 13号廃棄物 □ 7410□ 0800 木くず □□ 0700 紙くず □ 1800 ばいじん □ 7300 感染性廃棄物

□ 7429 ばいじん(有害)

□ 7430 13号廃棄物(有害)

処分方法

□ 0600 廃プラスチック類 □ 1700 家畜の死体 □ 7210 強アルカリ(有害)□ 7428 廃アルカリ(有害) 有害物質等□ 0500 廃アルカリ □ 1600 家畜のふん尿 □ 7200 強アルカリ

強酸(有害) □ 7427 廃酸(有害)1500 がれき類 □ 7110□ 0400 廃酸 □□ 7426 汚泥(有害) 産業廃棄物の名称鉱さい □ 7100 強酸

引火性廃油(有害)□ 7425 廃油(有害)□ 0200 汚泥 □ 1300ガラス ・陶磁器くず□ 7010

□ 7424 燃えがら(有害)

荷姿

□ 0100 燃えがら □ 1200 金属くず □ 7000 引火性廃油

□ 種類(特別管理産業廃棄物) 数量(及び単位)

 

業 

 

 

□ 種類(普通の産業廃棄物)

コ ンク リート

□ 0300 廃油 □ 1400

(排出者

氏名又は名称(

名称

住所 〒 電話番号 所在地 〒 電話番号

? 排出事業者控

平成     年    月    日

産業廃棄物管理票 (マニフェスト) A票交付年月日 交付番号

C/D整理番号 交付担当者

氏名

A票 排出事業者の控え

B1票 運搬受託者の控え

B2票 運搬業者から排出    業者に送付され,    運搬終了を確認

C1票 処分業者の保存用

C2票 処分業者から運搬    業者に送付され,    処分終了を確認 D票 処分業者から排出    業者に送付され,    処分終了を確認

E票 処分業者から排出    業者に送付され,     終処分終了を    確認

印① ② ③④ ⑤

⑦ ⑧⑨

⑩ ⑪

④ ⑤⑥

⑲ ⑳22

25

23

26

2421

28

27

(注)上記様式は全国廃棄物連合会で作成した物を例示している備考:(1)排出者は,①-⑱について必要事項を記入する.記入する必要の無い欄には斜線を入れる    追加項目は②の整理番号,③の印,⑥(2カ所)⑨-⑫,26-28の11カ所である.

- 資 15 -

4.管理濃度(作業環境評価基準別表:(H21.7.1 施行))

別表番号 測定対象物質等の名称管理濃度

単位 備考

次の式により算定される値

E=3.0/(1.19Q+1) (旧0.59Q)

この式において、E及びQは、それぞれ次の値を表すものとする。

E:管理濃度 (単位 mg/m3)

Q:当該粉じんの遊離けい酸含有率 (単位 パーセント)

2 アクリルアミド 0.1 mg/m3 (0.3)

3 アクリロニトリル 2 ppm

4 アルキル水銀化合物(アルキル基がメチル基又はエチル基である物に限る。) 0.01 mg/m3 水銀として

5 石綿(アモサイト及びクロシドライトを除く。) 0.15 本/cm3 五マイクロメートル以上の繊維として

6 エチレンイミン 0.5 ppm

6の2 エチレンオキシド 1 ppm

7 塩化ビニル 2 ppm

8 塩素 0.5 ppm

9 塩素化ビフェニル(別名PCB) 0.01 mg/m3 (0.1)

10 カドミウム及びその化合物 0.05 mg/m3 カドミウムとして

11 クロム酸及びその塩 0.05 mg/m3 クロムとして

12 五酸化バナジウム 0.03 mg/m3 バナジウムとして

13 コールタール 0.2 mg/m3 ベンゼン可溶性成分として

14 シアン化カリウム 3 mg/m3 シアンとして

15 シアン化水素 3 ppm

16 シアン化ナトリウム 3 mg/m3 シアンとして

17 3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミノジフェニルメタン 0.005 mg/m3

18 臭化メチル 1 ppm (5)

19 重クロム酸及びその塩 0.05 mg/m3 クロムとして

20 水銀及びその無機化合物(硫化水銀を除く。) 0.05 mg/m3 水銀として

21 トリレンジイソシアネート 0.005 ppm

21の2 ニッケル化合物(ニッケルカルボニルを除く) 0.1 mg/m3 ニッケルとして: 新設

22 ニッケルカルボニル 0.001 ppm

23 ニトログリコール 0.05 ppm

24 パラ-ニトロクロルベンゼン 0.6 mg/m3

24の2 砒素及びその化合物(アルシン及び砒化ガリウムを除く) 0.003 mg/m3 砒素として: 新設(旧13の2:三酸化砒素)

25 弗(ふつ)化水素 0.5 ppm (2)

26 ベータープロビオラクトン 0.5 ppm

27 ベリリウム及びその化合物 0.002 mg/m3 ベリリウムとして

28 ベンゼン 1 ppm

29 ペンタクロルフェノール(別名PCP)及びそのナトリウム塩 0.5 mg/m3 ペンタクロルフェノールとして

29の2 ホルムアルデヒド 0.1 ppm 新設

30 マンガン及びその化合物(塩基性酸化マンガンを除く。) 0.2 mg/m3 マンガンとして

31 沃(よう)化メチル 2 ppm

32 硫化水素 5 ppm

33 硫酸ジメチル 0.1 ppm

34 鉛及びその化合物 0.05 mg/m3 鉛として

35 アセトン 500 ppm

36 イソブチルアルコール 50 ppm

37 イソプロピルアルコール 200 ppm

38 イソペンチルアルコール(別名イソアミルアルコール) 100 ppm

39 エチルエーテル 400 ppm

40 エチレングリコールモノエチルエーテル(別名セロソルブ) 5 ppm

41 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名セロソルブアセテート) 5 ppm

42 エチレングリコールモノ-ノルマル-ブチルエーテル(別名ブチルセロソルブ) 25 ppm

43 エチレングリコールモノメチルエーテル(別名メチルセロソルブ) 5 ppm

44 オルト・ジクロルベンゼン 25 ppm

45 キシレン 50 ppm

46 クレゾール 5 ppm

47 クロルベンゼン 10 ppm

48 クロロホルム 3 ppm (10)

49 酢酸イソブチル 150 ppm

50 酢酸イソプロピル 100 ppm

51 酢酸イソペンチル(別名酢酸イソアミル) 100 ppm

52 酢酸エチル 200 ppm

53 酢酸ノルマル-ブチル 150 ppm

54 酢酸ノルマル-プロピル 200 ppm

55 酢酸ノルマル-ペンチル(別名酢酸ノルマル-アミル) 100 ppm

56 酢酸メチル 200 ppm

57 四塩化炭素 5 ppm

58 シクロヘキサノール 25 ppm

59 シクロヘキサノン 20 ppm (25)

60 1,4-ジオキサン 10 ppm

作業環境測定基準・別表(第2条関係)より

1 土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じん mg/m3E

- 資 16 -

つづき

別表番号 測定対象物質等の名称管理濃度

単位 備考

61 1,2-ジクロルエタン(別名二塩化エチレン) 10 ppm

62 1,2-ジクロルエチレン(別名二塩化アセチレン) 150 ppm

63 ジクロルメタン(別名二塩化メチレン) 50 ppm

64 N,N-ジメチルホルムアミド 10 ppm

65 スチレン 20 ppm

66 1,1,2,2-テトラクロルエタン(別名四塩化アセチレン) 1 ppm

67 テトラクロルエチレン(別名パークロルエチレン) 50 ppm

68 テトラヒドロフラン 50 ppm (200)

69 1,1,1-トリクロルエタン 200 ppm

70 トリクロルエチレン 10 ppm (25)

71 トルエン 20 ppm (50)

72 二硫化炭素 1 ppm (10)

73 ノルマルヘキサン 40 ppm

74 1-ブタノール 25 ppm

75 2-ブタノール 100 ppm

76 メタノール 200 ppm

77 メチルイソブチルケトン 50 ppm

78 メチルエチルケトン 200 ppm

79 メチルシクロヘキサノール 50 ppm

80 メチルシクロヘキサノン 50 ppm

81 メチル-ノルマル-ブチルケトン 5 ppm

※ グルタールアルデヒド 0.05 ppm 厚生労働省通達による参考値)

備考    この表の下欄の値は、温度二十五度、一気圧の空気中における濃度を示す。 「網掛け」した物質は平成21年改正により管理濃度が変更になったもの、もしくは新設されたものを示す(1.25倍~10倍厳しくなっている,括弧なの中に旧基準を示した)

- 資 17 -

6.特定化学物質等障害予防規則令等区分

特定化学物質等障害予防規則令区分 有機溶剤中毒予防規則区分

1 ジクロルベンジジン及びその塩 塵 1 クロロホルム

2 アルファ-ナフチルアミン及びその塩 塵 2 四塩化炭素

3 塩素化ビフェニル 塵 3 1,2-ジクロルエタン

4 オルト-トリジン及びその塩 塵 4 1,2-ジクロルエチレン

5 ジアニシジン及びその塩 塵 5 1,2,2,2-テトラクロルエタン

6 ベリリウム及びその化合物 塵 6 トリクロルエチレン

7 ベンゾトリクロリド 7 二硫化炭素

1 アクリルアミド 塵 1 アセトン

2 アクリロニトリル 2 イソブチルアルコール

3 アルキル水銀化合物 液 3 イソプロピルアルコール

4 石綿 塵 4 イソペンチルアルコール

5 エチレンイミン 5 エチルエーテル

6 塩化ビニル 6 エチレングリコールモノエチルエーテル

7 塩素 エチレングリコールモノエチルエーテル

8 オーラミン 塵 アセテート

9 オルト-フタロジニトリル 塵 8 エチレングリコールモノプチルエーテル

10 カドミウム及びその化合物 塵 9 エチレングリコールモノメチルエーテル

11 クロム酸及びその塩 塵 10 o-ジクロルベンゼン

12 クロロメチルメチルエーテル 11 キシレン

13 五酸化バナジウム 塵 12 クレゾール

14 コールタール 塵 13 クロルベンゼン

15 三酸化砒素 塵 14 酢酸イソブチル

16 シアン化カリウム 塵・液 15 酢酸イソプロピル

17 シアン化水素 16 酢酸イソペンチル

18 シアン化ナトリウム 塵・液 17 酢酸エチル

19 3,3'-ジクロロ-4,4'-ジアミノジフェニルメタン 塵 18 酢酸ブチル

20 臭化メチル 19 酢酸プロピル

21 重クロム酸及びその塩 塵 20 酢酸ペンチル

22 水銀及びその無機化合物 塵 21 酢酸メチル

23 トリレンジイソシアネート 22 シクロヘキサノール

24 ニッケルカルボニル 23 シクロヘキサノン

25 ニトログリコール 24 1,4-ジオキサン

26 パラ-ジメチルアミノアゾベンゼン 塵 25 ジクロルメタン

27 パラ-ニトロクロルベンゼン 塵 26 N,N-ジメチルホルムアミド

28 弗化水素 ガス 27 スチレン

29 ベータ-プロピオラクトン 28 テトラクロルエチレン

30 ベンゼン 29 テトラヒドロフラン

31ペンタクロルフェノール及びそのナトリウム塩

塵・液 30 1,1,1-トリクロルエタン

32 マゼンタ 塵 31 トルエン

33 マンガン及びその化合物 塵 32 ノルマルヘキサン

34 沃化メチル 33 1-ブタノール

35 硫化水素 ガス 34 2-ブタノール

36 硫酸ジメチル ガス 35 メタノール

36 メチルイソプチルケトン

1 アンモニア 37 メチルエチルケトン

2 一酸化炭素 38 メチルシクロヘキサノール

3 塩化水素 液 39 メチルシクロヘキサノン

4 硝酸 液 40 メチルプチルケトン

5 二酸化硫黄

6 フェノール 1 ガソリン

7 ホスゲン 2 コールタールナフサ

8 ホルムアルデヒド 3 石油エーテル

9 硫酸 液 4 石油ナフサ

5 石油ベンジン

1 アクロレイン ガス 6 テレピン油

2 硫化ナトリウム 液 7 ミネラルスピリット

第3種

その他処理を要する物

第2類 第2種

7

第3類

第1類 第1種

参考文献

○ 安全・環境マニュアル(平成17年度版)

山口大学理学部 山口大学理学部「安全の手引きWG」 平成17年度4月

○ 実験・実習における安全の手引(第7版)

山口大学工学部 山口大学工学部安全・衛生委員会 平成20年4月

○ 山口大学環境保全第17号 山口大学排水処理センター 平成13年12月

○ 山口大学環境保全第19号 山口大学排水処理センター 平成15年12月

○ 山口大学環境保全第20号 山口大学総合科学実験センター排水処理センター 平成16年12月

○ 山口大学環境保全第21号 山口大学総合科学実験センター排水処理センター 平成17年12月

○ 山口大学環境保全第23号 山口大学総合科学実験センター排水処理センター 平成19年12月

○ 山口大学環境保全第24号 山口大学総合科学実験センター排水処理センター 平成20年12月

○ 平成17年度特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習テキスト

財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター 平成17年4月

○ 環境省ホームページ (http://www.env.go.jp/)

○ 環境基本法 (http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO091.html)

○ 下水道法施行令 (http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S34/S34SE147.html)

○ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 (http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/strsearch.cgi)

○ 消防法 (http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO186.html)

○ PRTR インフォメーション広場 (http://www.env.go.jp/chemi/prtr/risk0.html)

○ 「PRTR 排出量等算出マニュアル」 経済産業省、環境省 2001 年3月

○ 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律、同施行令、同施行規則

無機系廃液カード

無機系廃液貯留記録用紙

事前にWEBから申請必要事項を入力して廃液カードを作成

101-100 2010年排水処理施設

排水処理施設 電話5137

問合先

注)容器・廃液カードの不備が有る場合には引き取れません

事前にWEBから申請必要事項を入力して廃液カードを作成

有機系廃液搬出時の姿

有機系廃液カード

有機系廃液カード

石油缶の場合

ポリタンクの場合

有機系廃液カードをしっかり貼り付けること

排水処理施設 電話5137

問合先

108-100 2010年

排水処理施設

事前にWEBから申請必要事項を入力廃液カードを作成

排水処理施設 電話5137

問合先

廃液ポリタンクの返却

吉田地区 移液後すぐ常盤地区 約2週間後小串地区 約4ヶ月後

 廃液・排水関連担当係部局別一覧

学部 係 電話 FAX 備考

人・理学部 予算管理係 6200, 6201 5273 [email protected]

教育学部 予算管理係 5306, 5309 5304 [email protected]

医学部(附属病院含) 経営管理課契約第3係 2050, 3867 2125 [email protected]

工学部(常盤地区すべて含) 管理係・技術部 9007, 8015 9018 [email protected]

農学部(農場,家畜病院含) 予算管理係 5804, 5807 5820 [email protected]

学生支援部教育支援課  総務係 5062 [email protected]

廃液処理の手引き

初 版 1984 年 3 月 発刊

   第2版 1996 年 12 月 発刊

第3版 2006 年 3 月 発刊

第4版 2010 年 3 月 発刊

編集発行 山口大学総合科学実験センター

排水処理センター

〒753-8511 山口市吉田 1677-1

       TEL(083)933-5137   

FAX(083)933-5138

E-Mail: [email protected]

http://ds22.cc.yamaguchi-u.ac.jp/^haisui/index_j.html

さて、廃液はどこに捨てるの? 

流しに流すことができるか?

廃液の区分

有機系廃液

無機系廃液

写真廃液

1回目、2回目のすすぎ水

3回目以降のすすぎ水

流し 実験洗浄水

専用の廃液ポリタンク又は容器廃液

実験室で廃液が発生

下水道