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昭和44年9月30日 第三種郵便物認可 禁無断転載 Ⓒ海事プレス社2019 日刊、但し土・日・祝日は休刊 Transport & Logistics News KAIJI PRESS CO.,LTD. 2019 6 28 広告特集 日本通運/近鉄エクスプレス/日新 郵船ロジスティクス/商船三井ロジスティクス 上組/ケイライン ロジスティックス 三協/イーキューワールドワイド ジャパン・バン・ラインズ/セイノーロジックス トランスコンテナ/内外トランスライン 築港/日陸 事業者紹介 ʼʼʼ P 3 ʙ19 10連休明けの5月半ば、東京港。快晴の空の下、ゲー トに1 台、また1 台とドレージ車両が吸い込まれる。荷 役は順調。つい数週間前から一転して、落ち着きを取り 戻していた。 船社の再編を受けた荷主からの視線に応え、物流各 社は海上輸出入取り扱い・NVOCC 業務の「海上フォ ワーディング」事業に力を注ぐ。物量拡大へ、本丸の日 本市場ではサービスの多様化、特定レーン・港の深化、 ターゲットの明確化など各社に独自のカラーが生まれて いる。“五輪イヤー”を前に、港湾混雑の打開策も、腕の 見せ所。今年、注目の事業者を紹介する。 海上フォワーディング特集 2019

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Page 1: 広告特集 海上フォワーディング特集 - Daily-Cargo...2019年6月28日(金)第3種郵便物認可 海上FWD特集2019 3 ージ」は「当社 は適用しない。今後数年間も

昭和44年9月30日 第三種郵便物認可 禁無断転載 Ⓒ海事プレス社2019 日刊、但し土・日・祝日は休刊

Transport & Logistics NewsKAIJI PRESS CO.,LTD.

2019年6月28日広告特集

日本通運/近鉄エクスプレス/日新郵船ロジスティクス/商船三井ロジスティクス上組/ケイライン ロジスティックス三協/イーキューワールドワイドジャパン・バン・ラインズ/セイノーロジックストランスコンテナ/内外トランスライン築港/日陸

事業者紹介

>>>P3~19

 10連休明けの5月半ば、東京港。快晴の空の下、ゲートに1台、また1台とドレージ車両が吸い込まれる。荷役は順調。つい数週間前から一転して、落ち着きを取り戻していた。 船社の再編を受けた荷主からの視線に応え、物流各社は海上輸出入取り扱い・NVOCC業務の「海上フォワーディング」事業に力を注ぐ。物量拡大へ、本丸の日本市場ではサービスの多様化、特定レーン・港の深化、ターゲットの明確化など各社に独自のカラーが生まれている。“五輪イヤー”を前に、港湾混雑の打開策も、腕の見せ所。今年、注目の事業者を紹介する。

海上フォワーディング特集2019

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ージ」は「当社は適用しない。今後数年間 も導入 することはない」姿勢。日通 は 各港 のCFS の 自社運営を基本とし、CFS 作業の効率化に努めてコストを抑え、「顧客の要望に応じていく」とする。効率化に向けては、CFSの回転率を高めるために手作業を減らす考えで、カートン単位の貨物ラベルの読み取りでOCR

(光学文字認識)技術を導入し、自動化を図るよう検証中だ。同社は東京港で毎日400本弱を自社のドレージ車両で運ぶが、増車のほか、CFSでデバンニングした小口貨物の配送では自社の路線トラック混載便、「アロー便」の活用も進めている。 LCLだけでなく、FCLも「両にら み」の構え。今年の海上入札では、 アクチュアルの荷主によるビッド・パッケージの応札企業数を昨年の 130社(春・秋の入札の合計)を春入札だけで250社に大幅に増やした。

「総本数を増やすために応じられるものすべてに応札した」。荷主の関心の高まるBCP(事業継続計画)への対応も強め、輸入では混雑する東京港の代替サービスを4月に開始。名古屋、大阪、神戸、博多の各港で揚げ、鉄道や内航船に接続し、関東や東日本地区に運ぶサービスを始めた。 日通は2019年度から5カ年の中期経営計画で、海運のグローバル の物量目標を21年度100万TEU、23年度130万 TEU、長期ビジョンで将来的に200万 TEUとした。 18年度はグローバルで65万20 00TEU、うち日本発22万TEU(通関申告件数は輸出28万件、輸入23万件)。19年度は日本発で前年度比4割増の30万TEUの達成を狙う。

 日本通運は海上混載(LCL)サービスを大幅に拡充した。日本主要港出し全世界向けのLCLサービスを週97便から4月に67便増便し、従来比1.7倍の同164便に増やした。仕向け地は世界36カ国・海外86カ所のCFS。全て自社混載で、アジア主要港向けはおおむね週3便、欧米は同2便とした。杉山千尋執行役員海運事業支店長は「仕立ての多頻度化であらゆる顧客のニーズに応じ、物量を確保する」と力を込める。また、仙台と熊本で航空貨物の倉庫を新たに海上LCLのCFSとしたほか、広島も合わせてインランドCFS・3拠点を運営。今後の中核事業を海運に定めた同社が、グローバル取扱量で「3年以内に年100万TEU」のターゲットを目指す中、FCL(フルコンテナ)に加えてLCLの集荷も大きく強化する。 日本出し海上輸送の基本サービス、

「NEX OCEAN BASIC」のLCL商 品(CFS・ツー・CFS)を大幅に拡充した。東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大港出しで中国、韓国、台湾、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアなどアジア主要港向けの週間便数は1便が中心で物量の多いレーンで2便だったが、各3便に拡大、インドは2~3便とした。アジアの着地CFSは37カ所。 さらに、蘭ロッテルダム、独ハンブルク、英サザンプトンなど欧州主要港を週1便から2便、欧州着地CFSを25カ所とした。北米向けLCLはロサンゼルス週2便とし、同港をハブとしてデバンニングして全土に輸送しており、同国着地CFSは24カ所。 LCLでの目標は「海上混載大手と同等の仕立て頻度、数量に飛躍的に伸ばしていくこと」(杉山執行役員)だ。なお、LCLは「日通のグローバル

ネットワークを生かしてサービスを構築しており、自社拠点のある地点をつなぐのが基本。(西アジアやアフリカ、南米など)自社ネットワークのない仕 向け地はシンガポールでのリ・コンソリによるサービスで対応している」(安藤恒夫常務理事海運事業支店部長)。 インランドCFSは仙台、熊本の両空港至近の航空貨物の保税倉庫を海上LCLのCFSに設定し、仙台は東京港、熊本は博多港に転送する。この「海空一体型CFS」は、推進する社内の陸海空の事業を越えた共同販売に次ぐ部門横断の取り組みで、杉山執行役員は「現場力でも持っている能力をフルに活用し、良い商品を生み出して徹底的に営業を強化する」と力強い。広島CFS受けは神戸港の本船につなぐ。地方港での取り組みとしては、富山、舞鶴、金沢、境港など日本海側各港で韓国航路の本船に積み、釜山新港ハブによる全世界向けマルチカントリーコンソリデーション

(MCC)サービスを長らく展開。内航では自社のRORO船「ひまわり」シリーズの活用も進めている。 同社は今春、NVO事業全体で新た なKPIを確立し、トレードレーンやリードタイム(LT)別に売上高とコストをデータ化し、収支管理を始めた。LCLでは仕出し港、ETDの曜日、LT、仕向け地などの詳細な項目で分類し、サ ービス別で LT の 順守率や仕立てごとのパフォーマンスを見える化。

「日々の収支が一目瞭然な環境」(杉山執行役員、以下同)として、サービスごとに最適な船社を選定できるようにし、都度のスポット仕入れに生かしている。 また、競合業者が今春から相次いで導入し始めたドレージコストの高騰に係る輸出入LCLの「ドレージ・チャ

日本出しLCL、週164便に大幅増便■日本通運

杉山千尋執行役員海運事業支店長

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毎月中国から出張してFOB 荷主である日本側企業に営業することで、海上輸送比率の高い日用品や雑貨、アパレルなどの消費財関連も獲得している。この3年間の積み重ねで取り扱いは倍増。今年度は昨年度比で月間3割増とする計画だ。日本向けの仕出し地別は中国など東アジアが60%に達し、東南アジア25%、米国10%、欧州数%。国内でドレージが不足する中、「現地ブッキング時に日本側ドレーを手配するなどの仕組みを作り、海外と情報を連結させた通関、配送の強化に努めている」(河合永友輸入営業部課長)。

 近鉄エクスプレスは海上貨物の営業も強めている。今年度からの中期経営計画で、海運物量の最終目標は昨年度比3割増の年90万TEU。これに向けて、今年度は日本出し輸出を昨年度の15万TEUから1割増の17万TEUほどに増やす。日本向け輸入は、特に最大仕出し地の中国発を積極化。この3年間で中国発日本向けの物量の大幅な積み増しに成功し、今年度はさらなる高みを目指す。 中計の物量目標に、昨年度実績の70万 TEUから今年度76万 TEU、最終年度 の 2021 年度 に 90 万TEUを掲げた。日本発は全体の2割程度で仕向け地は中国などアジア62%、米国26%、欧州12%(昨年度実績)。今年のビッド・パッケージの応札総量は昨年より数千TEUアッ

プし、自動車関連、化学品・素材などの応札が増えた。 輸出では航空、海上の垣根を越えた体制を構築して海上販売を強化。従来の海上輸送品目に加えて「素材、エレクトロニクス産業まで裾野が広がる自動車産業の顧客を中心に、航空で培った当社の幅広い顧客層への海上販売に力を入れている」(伊藤真路輸出営業部課長)。 輸入では中国法人と連携して16年から、日本向け物量の拡大戦略を進めている。今年1月からは上海、香港、深圳、天津、広州、大連、青島、寧波、厦門の9港発を対象に「オールチャイナ・ナイン」と名付けた、月間で設定した物量を獲得していくプロジェクトを推進している。9港全てに日本人の責任者を据え、駐在員が

日本出し17万TEUへ、中国発大幅増■近鉄エクスプレス

(右から)伊藤真路輸出営業部課長、河合永友輸入営業部課長、亀谷康一同部担当課長

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ダー鉄道、「中欧班列」に接続するシー&レールを商品化。得意のシベリア鉄道経由サービスと両方で売り込むことで、取扱港の拡大や輸送頻度などサービス向上を目指す。 LCLは釜山向けを拡充している。現 在は関東、関西出し各週3便、名古屋 同2便。昨年に名古屋を増便し、5月か ら関東-韓・仁川を週1便で開始した。 このほか、「日新NVOCCユニバーシティ」と銘打ち、年1回、全世界のNVO担当数十人を集めた宿泊研修で実務を講義。4回目となった今年は英語に加えて中国語も採用した。

 日新は、NVOCC事業で得意の日本発北米向けを強化している。ここ数年、同レーンの太宗貨物である自動車関連の「コンサイニー(荷受人)・セールス」を実施し、日本の複数の担当者が直接、現地を回る「動く営業」 を追求。今年の入札では新規顧客の 獲得にもつながった。また荷主のBCP

(事業継続計画)への貢献も掲げ、6 月に輸入コンテナの集中する東京港を避けて博多港で揚げ、JR貨物の鉄道で東日本に輸送する代替サービスを確立した。 米中貿易摩擦の余波で、日本発中国向け荷動きは減少しているが、「TP

(トランスパシフィック)は好調。自動車分野は裾野も広く、関連貨物も多い」(国際営業第一部・松本善之助次長)として注力。米国中西部や南

部などの現地顧客を日本から訪問する手法で「発地と着地双方の声を聞くよう努めている」(同)。 船社の再編が進む中、「運賃や本船での差別化は難しい。ポート・ツー・ポートにとどまらず、ニーズを踏まえた総合的なサービスを提供する」

(同・桜井正応部長)とし、BCPに貢献する提案営業を展開する。 東京港を回避する輸入の代替サービスは博多揚げ後、福岡ターミナル

(博多)を夜に出発し、翌朝に東京タ ーミナル(大井)や横浜羽沢駅に到着。特に横浜からは圏央道の利用により都心を通らずに北関東などに輸送でき、10月の消費増税前や来年の五輪期間の代替需要に応じる。 欧州向けでは、日本出し海上輸送を中国で同国―欧州のクロスボー

北米で「動く営業」、BCP対応強化■日新

国際営業第一部の桜井正応部長㊧と松本善之助次長

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 産業別営業部門と足並みをそろえて、航空輸入の顧客からの海上貨物の受託に努めてきた。特に昨年はバングラデシュやミャンマー出しアパレル関連や、日EU・EPAを追い風とする欧州出し食品・食品原料で、日本側FOB荷主から受注を広げた。輸入では混雑する東京港を回避して、千葉や常陸那珂などの地方港を活用するトライアルを今年後半にも行う予定だ。このほか、LCLは得意の米州・アジア向けで昨年も安定的な物量を確保、新たに東京-マンザニーロのメキシコ直行混載を始めた。

 郵船ロジスティクスの昨年度の海上物量は、グローバルで前年比5%増の81万5000TEU。日系フォワーダ ーでトップだ。日本では近年、邦船のほか、海外船社の起用を増やし、今年の海上入札では「営業部隊とのコラボレーションを進め、大手に加えて中小企業の入札に積極的に応じた」(井本千博海上貨物部長)。日本出し輸出が弱含みの中、リテールや食品などの日本着輸入の取り込みも強めている。 日本の海上事業の本部は、同社日本地域事業・営業推進本部傘下の海上貨物部。同部はプロキュアメントとキャリアマネジメント、スペースマネジメントを担う海上輸送センター、オペレーションの海上輸出、輸入の両 業務センター、LCL(海上混載)のコ・ローダー向け販売の NVOCC 営業

課、管理課で構成し、人員は計150人ほど。海上調達は香港で管轄し、日本発はマーケットの独自性から東京に委譲されている。今年度、日本発仕入れを担う海上輸送センターで輸出、輸入の仕入れを統合して効率化、空バンの回送でコンテナラウンドユース(CRU)の有効活用なども図っている。 さらに今年度には、同センター内に営業推進・企画を担当する統括課を設置した。国内約三十数カ所の営業拠点で「海上貨物の営業力を底上げすべく、航空販売がメインだった全国の担当者が海上に力を入れられるよう支援。特にSME(スモール・ミディアム・エンタープライズ=中小企業)の集荷に注力している」(黄永義・海上輸送センター長)。

海上入札積極化、輸入取り込みも■郵船ロジスティクス

井本千博海上貨物部長㊧と黄永義・海上輸送センター長

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向けの構想も描いている」(飛田剛志海運業務部部長)という。 コスト競争力強化に向けては、昨年7月に香港で設立された新会社

「 MOL Worldwide Logistics, Ltd.」での共同購買を深化させ、スペース調達コストの低減を図っていく。今後、同社にグローバル顧客対応などを分担させることでグループ全体の競争力を高めていく。統一NVOCCシステムの導入も進めており、貨物追跡、書類業務の簡素化など のサービス提供を通じ、より利便性の 高いサービスを提供していく予定だ。

 商船三井ロジスティクス(MLG)は海上貨物の拡大に向け、付加価値サービスを強化している。4月にはサービス・機能開発の組織として、営業開発部を新設。従来から顧客ニーズに合わせてテーラーメイドな物流サービスを提供してきたが、さらに顧客利便性を高めるべく、梱包や積み付け、品質管理など、高機能な物流ソリューションを提供していく。 商船三井グループの物流事業強化方針の下、MLGは海上貨物の規模拡大を進めている。昨年1月には海運のグローバル入札を専門に行う営業四部を新設。同部の保坂直輝部長によると、各種取り組みにより、今期は入札参加・成約案件が大きく増加。

「顧客が求めるサービスや料金が提示できるようになった」という。

 今後の注力は付加価値の提供だ。営業開発部 の 浅井亮吉部長 は「 物流のさまざまな現場で顧客が直面するストレスを解消するソリューションを開発・提供していきたい」と意気込む。現在、重量物や危険物、温度管理などの分野で、顧客利便性を高める商品を開発している。「グループの知見を共有、活用しながらOne MOLでストレスフリーな商品開発に取り組んでいる」という。 昨年に本格開始した自社コンテナによる自社混載サービスも好調。仕向地も拡大しており、現在東京、横浜のCFSから、上海、香港向け各週2便、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ポートケラン、基隆向け週1便を提供。今後もアジアを中心にルート拡大を進めるが「将来的には欧米

付加価値提供へ開発組織■商船三井ロジスティクス

左から保坂直輝部長、飛田剛志部長、岡田裕彦営業企画部長、浅井亮吉部長

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た社員を動員し早期の現場復旧に尽力したことが、現場力が高いとの評価を顧客よりいただいた」(西島勲国際物流事業本部阪神事業部長)と自信を見せる。 昨年の台風以降、荷主からは価格よりも安全、確実に輸送できる点を重視する傾向が強くなり、定評のある同社を選択した新規企業もあるという。今後は「そうした強みを生かして提案する当社の“デザイン物流”を発揮したい」(対馬智也国際物流営業部長)。

 上組は、国内外で物流事業を強化している。海外では、昨年5月に米国テキサス州ダラスに現地法人「上組USA」を設立した。メキシコと米国間で自動車産業を中心とした日系企業への物流サービスが旺盛で、それに対応するためだ。 また、東南アジアも再重視し、ベトナム・ハノイ支店を開設しており、日系メーカーなどへ細やかな物流サービスを提供していく。東南アジアでは橋梁や鉄道など社会インフラの整備が進んでおり、ベトナムやマレーシアの貨物を取り込んでいく。 国内では今年1月、「北関東物流センター」を栃木県足利市の大月工業団地内に倉庫を借りて開設したことがトピックス。敷地は2万8693平方メートル。高床式4階建てで、面積

は計2万2770平方メートル。倉庫のコンテナ・ドックは両サイドにあって、入出庫でスムーズに運べるようになっている。場所は北関東自動車道の足利ICから1.5キロメートルと近い。東京までも100キロメートル圏内にある。顧客が首都圏向け家電用の集荷倉庫を求めていたこともあって進出した。足利に生産拠点を置くメーカーも多いため、積極的に営業を行っていく。 関西では昨年夏から秋にかけて台風が続き、倉庫が浸水したり、ドレージ不足が激しくなるなど大きな影響があった。上組国際物流事業本部も神戸港ポートアイランドなどに物流センターを置くが、「台風被害を受けた顧客貨物の開梱、検品作業の補助や廃棄作業の手伝い等に営業職を含め

国内外で物流事業を強化■上組

西島勲国際物流事業本部阪神事業部長㊧と対馬智也国際物流営業部長

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をグループ内に取り込んでいきたいとの意向。ここの物量を取り込んでいくことで、KLLとしても規模の拡大を進める。 また、海外での物流においては、川 崎汽船が開発を推進してきたアセットや「ロジスティック事業」もアドバンテージとなる。KLLの手掛けるフォワーディングの延長に、現地での倉庫を案内し、保管ニーズにも応え、陸送 もカバーするなど、“Last One Mile” への対応をきめ細かく行い、顧客囲い込みを狙っていく。

 ケイライン ロジスティックス(KLL) は海運事業の拡大へ、グループの連携を強化している。2017年7月に海上貨物と関連する付随サービスのマーケティング・戦略策定・決定部門として「総合物流推進室」を立ち上げ、仕入れ機能の強化とともにグループ力を生かしたサービス開発を図ってきた。プロジェクト案件などに効果が見られており、引き続き国内外で連携強化を図ることで、さらなる案件の取り込みを進める。 親会社の川崎汽船による物流事業強化の方針を受け、KLLはその中核事業会社として総合物流事業の規模拡大を進めている。総合物流推進室では設立以来、各船社との関係構築・強化を進めるとともに、グループ企業を巻き込んだ、独自サービスの開発・

営業も行う。川崎汽船グループの各種輸送手段、倉庫や陸送などのアセットと知見を共有する目的で、グループ十数社と定期的に会議を実施。その中心役を担っている。 特にグループの総合力が生かせるプロジェクト輸送で取り組みが先行している。橋梁メーカーのODA案件では、関東、関西の工場から出荷が行われたが、グループ企業の倉庫を利用し、出荷準備などを進めた。 グローバルでもグループ企業の機能を生かしていく。今後注力するのはバイヤーズコンソリデーション業を中心とする米国のセンチュリー・ディストリビューション・システム社(CDS)との協業だ。国内外各グループ会社がCDSサービスの延長線上で自社サービスを生かし、CDSの顧客基盤

規模拡大へ、グループ連携■ケイライン ロジスティックス

音田徹総合物流推進室長㊨と中村達哉海上カスタマーサービス部長

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していることも大きな強みとなっている。三協レイノスとは違うサービスネットワークを持つことで、グループ全体のサービスに多様性も生まれた。

「三協と三協レイノスが互いに新規開拓に注力し事業を拡大することで、グループとして取扱を増やしていきたい」(菊嶋課長)としている。

 藤木グループの三協は今年2月、新たに千葉県銚子市で、コンテナデポ機能を備えた「銚子トランスファーステーション」を開設した。総面積約2200平方メートルで全面コンクリート(鉄筋入り)舗装。リーファープラグも10口備えている。ドライコンテナだけでなく、銚子漁港で水揚げされるサバの輸出での活用にも期待する。さらに日本側だけでなく、現地側での受け入れ・配送体制を整えることで、今後も日本発食品リーファー貨物の一貫輸送体制を整えていく考えだ。 また、昨年からは独自にフレートフォワーディング事業を拡大させている。同社は2016年に合弁会社

「三協レイノス」を設立し、海上輸送を中心としたNVOCC事業の大半を移管していたが、昨年7月、三協内に

国際営業課を設立。これまで別部署だった営業担当とオペレーションを一つの部署にまとめ、業務効率の向上と事業拡大の下地を整えた。 国際営業課には営業4人、オペレ ーション4人の計8人が在籍。設立に当たり、人員も2人増強した。同課の菊嶋麻美課長は「新規開拓に力を入れている。三協の強みである食品リーファーや木材、車両全般を軸に、アジア域内だけでなく北米、欧州などエリアを限定せずに案件を見つけていきたい」と語る。また、アジア域内では日 系顧客を中心にインドシナ半島での越境輸送強化を引き続き進める。 今年3月からは独自の代理店ネットワークに加え、世界60社以上が参加するフォワーダーネットワ―クに加盟した。日本では三協のみが加盟

銚子にコンテナデポを開設■三協

菊嶋麻美課長(後列㊧)ら国際営業課の女性メンバー

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けで展開してきた。ただ南沙はトラックの引き取り後に華南各地まで輸送時間がかかることなどから、深圳・蛇口に変え、連携する招商局集団(チャイナ・マーチャント)の倉庫をCFSに設定する。同CFSは「最短で入港翌日にデバンでき、将来的にはトランシップにも対応できると聞いている」

(有田取締役)。 苫小牧出しリーファー混載は、苫小牧港利用促進協議会などによる道内産品の輸出促進事業の支援を受けて8月、基隆向け月1便を開始予定。基隆向けでは6月、清水出し週1便のダイレクト混載も開始した。

 海上混載(LCL)世界最大手、イーキューワールドワイドの日本法人、ECUジャパンは、日本出し全世界向けLCLで週約160便を提供する。世界164カ国に300以上の拠点を持ち、7カ所のトランシップハブでのリ・コンソリによりサービスを展開する。3月には関東・関西発フィリピン・スービック向け直航混載を開始、混雑するマニラを回避する需要を狙うほか、4月に松山出し韓国・釜山向けを設定、6月に関東・関西発中国広州・南沙向けを同深圳・蛇口に変更した。地元自治体などと協業し、苫小牧出しで今夏、台湾・基隆向け冷蔵混載を開始予定。リーファー混載は同社グループでも世界初。 5月末時点で週間の輸出便数は関東48便、関西54便、名古屋35便、

博多・門司12便のほか、地方港では釜山向けに広島、下関、那覇各2便、4月に始めた松山、苫小牧、仙台、新潟、直江津、熊本各1便などだ。東日本の地方港での一部の協業レーンを除いて、全て自社のネットワークを活用した自社混載。釜山向けはフェリーも活用している。 3月にマニラ向けを維持しつつ、代替ルートして初のスービック直航を始めた。マニラを経由しない本船に積む週1便で、スービックから同国全域の輸送も手配可能。有田一登取締役は「スービックはデバンニングもコンテナのピックアップもスムーズで、倉庫にも余裕がある。スケジュールを順守できる」と話す。 関東・関西発華南向けは香港、広州・ 心と昨年春からの広州・南沙向

スービック、蛇口向けで直航混載■ECUジャパン

ECUジャパンのメンバー

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会社を選定した」(伊原取締役)ことで、ノミネーションによる日本着輸入も増えている。 伸びているのがベトナム向け。電子部品や部材などが中心で、中国からの生産移転などの影響もあると分析し、同国中部のダナン向けなども注目する。さらに西アジアへの延伸も目指しており、航空貨物で扱うインド向けでLCLを設定したいとするほか、ミャンマーやスリランカ・コロンボ向けなども今後、検討したい考えだ。

 鈴江コーポレーショングループの海上混載(LCL)業者、ジャパン・バン・ラインズ(本社=東京都港区、清水真由美代表取締役社長)は、グループ間の連携を強めて業務の効率化を図っている。東京港・大井ふ頭のCFSを鈴江コーポレーションの倉庫に移転したほか、グループのトラック会社のドレージを積極的に活用する。サービスについては荷動きの伸び悩むレーンよりも、堅調な京浜港出し香港、台湾、シンガポール向けに資源 を振り向けて「選択と集中を進めている」(伊原俊裕取締役常務執行役員)。 首都圏港湾でドレージ不足が問題となる中、ジャパン・バン・ラインズは、グループ会社の強みを生かしてドレージ手配をスムーズに行っており、

「グループでドレージを行えることは

強みになっている」(藤川穂高国際複合輸送部部長)。ジャパン・バン・ラインズとしては、「LCLや、昨年AEOを取得した通関でグループに役立っていきたい」(同)考えだ。通関は、同社の東京本社に集約して手配の強化を図っている。 香港、台湾、シンガポール向けLCL は各週1便。東京、横浜の両港でCFS カットの曜日を変えるなど、船社のサービスの入れ替えなども踏まえながら、荷主の使いやすさを追求している。華南各港に押されぎみの香港だが、同社の取り扱いは順調に推移しており、最終仕向け地は香港以遠のケースが多い。 台湾とシンガポールは2年前に代理店を変更し、「同業で、コンソリデーターと名乗れる(だけの物量を持つ)

グループ連携強化で効率化■ジャパン・バン・ラインズ

横浜港の本牧倉庫

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もおり、日本顧客に合わせた質の高いサービスを提供 できる」(黒川政人取締役)。一方、LAでは多くの 業者 が 賃借するSTGロジスティクスの倉庫をCFSとし、「(日本発LCLでは)取扱シェアが高く、同様に『日系品質』を確保できるオペレーションとしている。また米国内(NY、シカゴ、LA)に日本人社員3人を駐在させ、きめ細やかなサポートを受けられることが顧客に評価されている」(同)と話す。 博多・門司受けLA向け直行では危険品も引き受ける。香港、釜山、独ハンブルク、英フェリクストウ向けで、リーファーコンテナを使用して温度7度に保つ冷蔵LCLサービス、「ひんやり混載」にも注力する。

 海上混載(LCL)大手のセイノーロジックスは、推進している「ルック・イースト政策」を深化している。北・中南米向け混載サービスを強化する5カ年戦略で、今年3年目。2017年に中南米向けで業界初の直行混載となったというパナマ向け、昨年にカナダ・トロント向けのダイレクト混載を開始、現在は北・中南米5カ国・9CFS向けを自社で仕立てる。自動車部品を中心に需要があり、北・中南米向けの取扱量は昨年が2割増、今年さらに2割増を目指す。 主要港CFS(関東、関西、名古屋)受けの北・中南米向けダイレクトサービスは米ロサンゼルス(LA)、シカゴで週3便(関東、関西、名古屋出し各1便)、米ニューヨーク(NY)で週2便(関東、関西出し各1便)、トロント、

米マイアミ、パナマ・マンザニーロ、メキシコ・マンザニーロ(いずれも関東出し)、ブラジル・サントス(関西出し)で各週1便を提供。コ・ロードはなく、全て自社で仕立てる。中山宏志取締役社長は「中南米向けは韓国経由がほとんどで(直行に)ライバルは存在しない。パナマ以外の中南米各国向けは西側をパナマ、東側を昨年再開したマイアミで接続して提供する。パナマには昨年、3カ月間ほど日本人を送ってトランシップのオペレーションを確立した」と紹介する。 トロントは今夏までに関西出しも設定する考えで、シカゴは今年新たにシカゴランドCFS・ウェアハウジングと契約してCFSを設置。「同社をCFSとして利用するのは日系業者で唯一、日本発としても唯一。日本人従業員

北・中南米注力、5カ国に直行混載■セイノーロジックス

中山宏志取締役社長

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外でも港湾の混雑 などでオペレーション上のトラブルが発生しがちだ。情報提供 や 柔軟な 対応 など日本人駐在員の役割はますます重要となり、きめ細かいサービスを正確かつ迅速に提供するよう心掛けている」

(蓑田社長)。3カ国の現地法人は海外に拠点のない物流企業の代理店業務も展開、長年のノウハウの蓄積もあって顧客から好評を得ている。蓑田社長は「私たちは混載専業と思われがちだが、FCLも広く扱っており、船社と直接、輸送契約する顧客からの問い合わせが増えている。大事なのは専門性を持ち、行き届いたサービスで顧客に満足いただくこと。実現するため、社内体制の整備や社員教育を強化していく」と言う。

 海上混載(LCL)大手のトランスコンテナは、得意とする欧州やアジア、北米レーンと3国間輸送も含めて全方面でサービスを強化している。欧州向けは、欧州主要港に加えて、スウェーデン・ゴーテブルク港接続の北欧諸港向けやトルコ向けなどで実績を伸ばす。アジアは香港やタイ・ベトナム・フィリピン・インドネシアを中心とするアセアン諸国との輸出入に加え、自社で直行混載を仕立てるインド東岸・西岸向けも堅調。中国・台湾・韓国にも力を入れる。北米は、西岸や中西部内陸を中心に混載荷動きが伸長している。 日本着輸入では北米発の自社混載の取り扱いが良好で、アジアではタイ・ベトナム発が伸びる。このほか、アジア新興国、中東、オセアニア向け

LCLは、シンガポールハブの「マルチコンソリデーション・サービス」で対応している。 3国間トレードについては、事業促進を目的として昨年4月、本社に

「海外事業・プロジェクト推進本部」を新設した。蓑田誠代表取締役社長は「(同本部は)情報共有やサービス開発も含めて、グループ全体を有機的に連携させる司令塔的機能を持ち、海外拠点の事業運営やオフショアビジネスの営業を強化していく役割を担う。海外現地法人のマネジメント経験者を配置して意欲的に取り組んでいる」と説明する。 米国、フィリピン、タイの3カ国に現 地法人、シンガポール、独ハンブルク に支店を設置するほか、越ハノイに駐在員を派遣、駐在員は計10人。「海

北欧州・トルコ、印向け伸長■トランスコンテナ

蓑田誠代表取締役社長

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ッキングのほか、貨物のクラスなどの詳細を入力すると受託可能かどうかウェブ上で判定できる「危険品取扱判定サービス」も行っている。鈴木真執行役員東京支店長は「需要の高い危険品だが、(荷主に)煩雑な作業が発生する。ウェブなら履歴が残って(過去の輸送などを)検索でき、使い勝手がよくなったと好評をいただいている」と話す。また、2017年から本格的に取り組んできた食品では、関東―シンガポールの冷凍混載を週1便で展開。アイスクリームなどの冷凍スイーツや寿司ネタなどを運んでいる。

 海上混載(LCL)大手の内外トランスラインはサービスを多様化している。今年、新たにブラジルに代理店を置いて同国向けを本格的にスタートし、韓国・釜山新港には倉庫を新設。近年注力する危険品では今春、ウェブブッキングを始めた。 アジア―ブラジルレーンでシェアの高いブラジルの大手物流会社と今年、代理店契約を結んだ。数年前から同国向け輸送で実績を重ねてきて、今回本格的にサービスを始めた。東宏尚取締役営業統括は「ブラジル向けはFOBが8割の『ノミネーション・マーケット』。客先のニーズや物量の問題もあり、LCLの直行サービスは将来的には検討するが、現地代理店との協力でまずはFCLから開始することにした」と説明する。

 韓国では、旧韓進海運グループの釜山新港の倉庫会社の株式60%を取得して子会社化。4月に社名を「内外釜山物流センター」に改名して、営業を始めた。土地面積約2万400平方メートル、倉庫面積1万7300平方メートルで、同港の倉庫は2棟目。既存棟は満庫で、新倉庫は「輸出入とともに3PL系の貨物も取り込んでいきたい」(東取締役)考えだ。同国の倉庫はソウル・金浦の1棟と合わせて計3カ所。韓国には現地法人2社を置き、釜山に日本人駐在員が常駐している。 日本出し全世界向けLCLで週450 便以上のダイレクト混載を仕立て、日本発着で年約70万トンを扱う内外トランスライン。近年はドライ貨物以外にも力を入れ、危険品はウェブでのブ

ブラジル混載開始、釜山に新倉庫■内外トランスライン

東宏尚取締役㊧と鈴木真執行役員

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CFSに設定しており、ラベル貼りや梱包、パレタイズなどの付随作業を輸出形態に合わせて行う。自社CFSのため、内貨でのCFSへの直搬入ができるほか、フリータイムを1週間とし、CFSカット前週から無料で蔵置を認めている。 日本向け輸入や国内の取り扱いではリチウムイオン電池部材などの需要が好調で、日本での危険品倉庫の不足も叫ばれる中、「危険品の保管の引き合いは多く、(同社の)倉庫は満庫が続いている」(石田純一取締役東京営業部営業部長)という。

 化学品・危険品の海上混載(LCL)を展開する築港は、ベトナム向け直航混載を自社化した。1月から、これまでコ・ロードだった横浜発・越ホーチミン向けで、週1便を自社で仕立てている。同社は2017年に同国に進出し、ホーチミンに現地法人を設立。昨年には現地で地場業者の運営する危険品倉庫を契約して保管体制を整え、今年は同倉庫の借り増しも予定している。北ベトナム向けでは昨年、横浜―ハイフォンの直航混載もスタートしており、同国向けの化学品・危険品の定期混載は2レーンとなった。  同社 は16年、日本人駐在員 をホーチミンに派遣してマーケティングを進め、1年後に現地法人の築港ベトナムを立ち上げた。その後も同国

の複雑な化学品・危険品の法規定の把握に努め、現地倉庫の設置も決めて、発地・着地双方で自社による取り扱い体制を確立。今年からホーチミン向け定期混載を自社化した。森田哲生東京営業部国際複合輸送課長は

「(同国向けは)少しずつ貨物が増え ており、この4月から改めて力を入れて拡販を進めている」と話す。現地では危険品混載の事業者が多くなく、日系に加えて、外資系や地場なども含めたフォワーダーからの問い合わせが増えているという。 危険品LCLサービスは現在、ベトナムのほか、神戸・横浜―韓・釜山新港が週2便、神戸・横浜―上海、同―香港、名古屋―香港、横浜―シンガポール各週1便を提供している。日本側は各地で自社の危険品倉庫を

越強化、ホーチミン混載を自社化■築港

築港の横浜CFS

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上に努めている。海上輸送 部の宮垣徳夫副部長は「今まで危険物倉 庫、国内トラッ ク、タンクコンテナを主に 取り扱ってきたが、NVOCC事業を強化し、現地のドアまでの一貫輸送を積極的に提案している」と話す。 3月、中部物流センターにCFS機能を設け、自社危険物混載サービス拠点を横浜・神戸・名古屋の三カ所へと拡大した。危険物の混載は、まず危険物倉庫に貨物を搬入して通関を切り、その後外貨としてCFSに運ぶのが一般的というが、同社の混載サービスでは危険物倉庫とCFS の一体利用により入出庫料、CFSへの横持ち費用などのコスト削減が図れるという。

 日陸は、危険物一貫輸送サービスで利便性の向上を図っている。米国では1990年設立のグループ会社NRS Logistics(USA)( 前 NRS America)の現地トラック事業者のネットワークを生かし、ドア・デリバリーを積極的に提案。アジア圏では韓国・中国・台湾・シンガポール・タイ・インドネシアに加えて、昨年10月にベトナムに現地法人を開設するなど海外展開を加速している。3月に「中部物流センター」(愛知県弥富市)をCFSとし、危険物混載サービスを拡充した。 フォワーディング事業部海上輸送部では約6年前からNVOCC 事業を本格化した。それまで危険物の海上輸送は主にグループ会社でタンクコンテナオペレーターのインターフローがタンクコンテナで取り扱ってい

たが、日陸として海上利用輸送サービスを開始。同社の危険物倉庫を利用する荷主にも国内輸送から保管、輸出、国際輸送まで一貫した輸送サービスを積極的に提案している。 仕向地は米国向けが最も多く、同社の2019年度上期(18年10月~ 19年3月)は物量ベースで約3割を占めた。同国向けは近年、現地のトラック運賃の高騰などで船社によるドア・デリバリーが減少しているが、同社では同国のネットワークを生かして到着地からの陸上輸送を可能としている。ヒューストンにあるインターフローの拠点が長年タンクコンテナを取り扱い、現地トラック事業者とつながりが強いため、ドライバーの確保が実現している。また4月からはニューヨークとヒューストンに日本人営業担当を配置してサービス向

米でドア・デリバリーを強化■日陸

海上輸送部の宮垣徳夫副部長

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