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我孫子市広報戦略の基本方針 平成27年4月

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我孫子市広報戦略の基本方針

平成27年4月

我 孫 子 市

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はじめに

まちづくりが行政主導で行われていた頃の自治体広報は、行政から市民への

お知らせが中心の、いわゆる「お知らせ型広報」となっていました。しかし、

地方分権が進展していく中で、市民がまちづくりの主体となり、行政と市民の

関係はパートナーに変化しました。

私たち職員は、市民の理解と協力・信頼がなければ市政運営は進まないとい

うことを常に意識しながら、市民とともにまちづくりを行うパートナーとして

の市役所を目指していかなければなりません。そして、そのためのコミュニケ

ーション手段となるのが広報や広聴活動です。

そこで、本市における広報活動のあり方を検証し、全庁が一体となった取り

組みの指針として、この度「広報戦略の基本方針」を定めました。

なお、この基本方針は、「我孫子市第三次総合計画・第二次基本計画」に掲げ

る施策「広報活動の充実」を一層推進するとともに、我孫子のさまざまな魅力

を市外に発信するシティセールスなどを戦略的に取り組んでいくための指針と

して位置付けます。

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目 次

はじめに

第1章 社会的な背景

1 市民ニーズの多様化と行政の説明責任の遂行 ・・・・・・ 1

2 市民との協働のまちづくりと情報の共有化 ・・・・・・ 1

3 自治体間競争の高まり ・・・・・・ 1

4 情報通信技術の進歩 ・・・・・・ 2

第2章 本市の広報活動の現状と課題

1 広報活動の現状 ・・・・・・ 3

2 広報活動の課題 ・・・・・・ 3

3 今後の広報活動の役割 ・・・・・・ 4

第3章 広報戦略の必要性と目標

1 戦略的な広報施策の必要性 ・・・・・・ 6

2 広報戦略の目標 ・・・・・・ 7

第4章 広報戦略の基本方針

基本方針 Ⅰ 市民との協働につながる広報施策の充実 ・・・・10

基本方針 Ⅱ 職員の意識改革 ・・・・13

基本方針 Ⅲ 情報発信力の強化 ・・・・14

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第1章 社会的な背景

1.市民ニーズの多様化と行政の説明責任の遂行

社会経済情勢の変化に伴い、市政を取り巻く環境は大きく変化しています。

また、市民のニーズやライフスタイルも高度化・多様化しており、行政に求め

られるサービスの範囲も拡大しています。一方、地方自治体においても、景気

の低迷や少子高齢化の進展による税収の減少と社会保障費の増加などにより、

厳しい財政状況を強いられ、施策の「選択と集中」が進められています。

こうしたことから、市政運営にあたっては、市民の意見にしっかりと耳を傾

け、市民の持っているさまざまな知識やアイデアを活用するなど、市民参画の

機会をさらに拡充することが重要となっています。

また、情報量が飛躍的に増加する中、市政に対する市民の理解と信頼を得て、

市民の満足度を高めていくには、市の施策の目的や課題・効果などについて、

的確で分かりやすい情報を提供し、市民に対して十分な説明責任を果たしてい

くことが必要です。

2.市民との協働のまちづくりと情報の共有化

地方分権社会に対応した独自性の高いまちづくりを進めていくためには、市

民と行政が互いに理解と信頼を深めながら、それぞれの責任と役割を自覚する

とともに協力し合う、協働によるまちづくりを進めていくことが重要です。

また、協働のまちづくりを進めていくためには、的確で分かりやすい情報を

発信することによって、市民との情報の共有化とコミュニケーションを進めな

がら、市民の郷土に対する誇りと愛着、行政への信頼やまちづくりへの関心を

高めていくことが必要です。

3.自治体間競争の高まり

人口減少社会の到来や景気の低迷が続く中、多くの自治体が他との差別化を

図る取り組みを進めており、自治体間競争が激しさを増しています。

定住化の促進や交流人口の拡大、企業誘致の推進など、必要な資源(ヒト・

モノ・カネ・情報など)を獲得するための取り組みが盛んになっている状況の

中で、自分たちのまちが埋没しないように、市の魅力を広く市外に発信し、市

のイメージの向上とブランド化を目指す「シティセールスやシティプロモーシ

ョン」に取り組むことが求められています。

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4.情報通信技術の進歩

近年、飛躍的に普及拡大しているインターネットや情報通信ネットワーク化

の進展は、私たちの日常生活に大きな影響を与えています。特に、スマートフ

ォンやタブレット端末の急速な普及に伴い、個人が情報を入手・発信する自由

度は格段に高まっています。

また、フェイスブック※1 やツイッター※2 などのSNS(ソーシャル・ネット

ワーキング・サービス)※3 による手軽な情報通信は、これまでにない拡散性や

双方向性といったさまざまな特性を持っています。さらに、ブロードバンド環

境※4の進展に伴い、音声や動画による配信も以前に比べ容易になってきました。

膨大な情報があふれる中、市民の関心を引き付けるには、こうした優れた機

能を活用し、戦略的な広報活動を展開していく必要があります。

※1 フェイスブック(facebook)

フェイスブック株式会社が提供するソーシャル・ネットワーキング・サービス。

※2 ツイッター(Twitter)

ツイッター社が提供する 140文字以内の短文(つぶやき)で交流する情報サービス。

※3 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)

インターネット上で人と人の交流を促進する会員制のサービス。あるいは、サービスを提

供するコミュニティ型のWebサイト。

※4 ブロードバンド環境

動画や音楽などの大容量コンテンツを送受信することができる高速のインターネット接

続環境のこと。

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第2章 本市の広報活動の現状と課題

1.本市の広報活動の現状

広報活動の所管である秘書広報課では、庁内各担当課等と調整しながら、さ

まざまな情報発信媒体を活用し、行政の重点施策や各種の取り組みなど、市民

に身近でタイムリーな情報の発信に努めています。

また、各担当課においても、ホームページをはじめ冊子やポスター・チラシ、

イベントの開催など、多様な手段と媒体を活用し、事業や取り組みに関する広

報活動を行っています。

【主な広報活動の内容(平成26年12月現在)】

広 報 手 段 概 要

広報紙

(広報あびこ)

毎月1日と16日の2回発行(53,000 部)。新聞折り込み

で配布。新聞未購入の希望者には宅配するほか、市内公共

施設に配置している。声の広報及びニュースレターあびこ

(英訳版)も発行。ウェブ上でも閲覧可能。

ホームページ 施策や事業、イベントなどの市政情報や各種手続きの案内、

新着情報などを掲載している。

フェイスブック、

ツィッター

市公式フェイスブックは、市のさまざまな魅力を多くの方

と共有することを目的に、基本的に毎日投稿している。

ツィッターは、普段はイベントなど市からのお知らせを、

災害時には緊急情報などを発信している。

市長定例記者会見 12月を除き毎月一回開催している。対象は柏記者クラブ

加盟の12社。

記者発表 記者クラブからの要請も含め、必要に応じ随時開催してい

る。対象は定例記者会見と同様。

報道機関への資料

提供(投げ込み)

定例記者会見では間に合わない情報など、各所管課からの

要請も含め随時実施している。

2.本市の広報活動の課題

(1) 「お知らせ型」広報

現在の広報は、「広く知らせる」という考えのもと、行政側から市民に情報を

伝達する、いわゆる「お知らせ型」の広報となっています。

市民のニーズを十分意識した広報とは言えない面もあるため、紙面づくりの

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中で、市民に理解してもらうことや興味を持ってもらうといった工夫や努力が

必要とされています。

(2) 職員の広報意識

職員の中には、広報は主管課である広報担当が行うもので、それぞれの職場

が主体的に広報を実践するという意識が十分とは言えません。イベントのお知

らせや例年掲載している啓発記事が多くなっており、各担当課が広報で事業を

具体的にどうPRしていくかを広報担当と検討、協議していく体制を強化する

ことが重要です。

(3) 市民ニーズの把握

市民からの意見や要望・提案などは、広聴担当および所管の担当課が適時に

対応・回答しているが、全庁的な情報共有がまだ不十分である。市民からの意

見や要望を政策や事業に反映していくためのマネジメントが必要です。

(4) 市民の関心

市民と行政の協働やパートナーシップの関係はできているが、一部ではまだ

まちづくりの主導は行政が中心で行われている。多くの市民にまちづくりや政

策決定への関心と参加意識を高めてもらうため、地域ニーズの把握や合意形成

するための問題提起と情報開示を十分行うことが重要です。

3.今後の広報活動の役割

市を取り巻く環境が大きく変化するにつれて、都市・地域間競争も激しさを

増しており、行政にもこれまでのように自治体内だけでなく、市外さらには全

国を意識した変化が求められています。本市における広報活動の現状と課題を

踏まえ、こうした変化に対応するため、市民への情報発信の充実はもちろんの

こと、市のさまざまな魅力の発信をはじめ、定住化の促進や交流人口の増加、

企業誘致なども含めた戦略的な広報が必要となっています。

(1) 戦略的広報実施にあたっての課題

① 市民に理解される、必要な情報を発信

政策や課題について関心を持ってもらい、市民自らも考えてもらえるよう

な広報に

② 広報を市民とのコミュニケーションツールに

PR(Public Relations)の本来の意味である市民とのコミュニケーション

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を通じた広報が求められている

③ まちの魅力を市外に積極的にアピール

人口減少や不況による税収不足という厳しい情勢の中で、効果的な魅力発

信が必要

④ マスメディアを活用した情報発信

マスメディアとの連携の強化、斬新な切り口と柔軟なアピール方法

⑤ 危機発生時のマスメディア対応

迅速、誠実、住民目線の情報発信を

(2) 戦略的広報の課題解決の取り組み

① 政策広報の充実

政策や課題に対する認知の向上、住民意識や行動喚起、緊急対応など目的

に応じた広報を行う

② コミュニケーションを意識した広報

ソーシャルメディアの活用、広聴制度の充実による住民ニーズの把握

③ 「外」を意識した広報の実施

自治体内部だけでなく、市外・全国を意識した視点での広報を

④ マスメディアとの良好な関係づくり

情報提供の場の充実やPRの機会を的確にとらえる

⑤ 統一的なマスメディア対応を徹底

マスメディア対応のスキル向上

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第3章 広報戦略の必要性と目標

1.戦略的な広報施策の必要性

(1) 少子高齢化や地方分権が進展する中、市民との協働のまちづくりを一層推進

していくためには、迅速で正確な情報発信が求められるとともに、市の知名度

やイメージの向上につながる広報施策が必要となります。

(2) 市には、手賀沼や利根川などの豊かな自然環境と白樺派に代表される文化

的・歴史的資源、また、充実した子育て施策などさまざまな魅力があるもの

の、それが市のイメージとして定着するまでには至っていない状況が見られ

ます。一方、全国の自治体において、地域の魅力を掘り起し、さらには新た

に創り出しながらブランド化して、広く市外に発信するシティセールスやシ

ティプロモーションと言われる取り組みが進んでいます。

自治体間競争が激しさを増している中において、これからの広報施策には

シティセールスに基づく展開が必要とされています。

(3) 広報施策を充実していくためには、現在、急速に普及拡大しているソーシャ

ルメディアをより効果的に活用していくことが求められています。

市の広報活動をより活性化させ、我孫子の知名度とイメージの向上を

図り、市民の市への愛着度を高めるためには、市外に発信するシティセ

ールスなど戦略性の高い広報施策を展開していく必要がある。

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2.広報戦略の目標

市を取り巻く環境が変化する中で、市民との双方向のコミュニケーションや

我孫子の魅力の発信手段として、広報活動をこれまで以上に強化していく必要

があります。

しかしながら、近年の情報通信技術の進展に伴い、情報を受け取る側の環境

も大きく変化してきています。こうした中、より効果的で効率的な広報活動を

展開していくためには、これまでの画一的な手法にとらわれない、より戦略性

の高い広報活動を行っていくことが重要となります。

今後、市民に対する広報活動の充実を図るとともに、シティセールスの視点

による市外に向けた情報発信を強化し、我孫子市の知名度とイメージの向上を

目指した戦略的な広報を展開していきます。

広報戦略の基本目標

市民の理解と協働を進めながら、あびこの魅力を全国に発信

我孫子市の魅力・セールスポイント〔例〕

① 交通アクセス

◆常磐線

・我孫子駅から東京、品川駅に直結(我孫子駅⇔東京駅、最速38分)

◆東京メトロ千代田線直通(常磐線緩行線)

・始発駅なので都心まで座ってラクラク通勤

◆成田線

・成田線からも常磐線経由で東京、品川駅に直結

② 子育てしやすい環境

◆保育園

・昭和61年から28年間待機児童ゼロを堅持

◆学童保育

・全13小学校に公設で設置(1校を除き小学校敷地内)

◆あびっ子クラブ

・放課後や長期休業期間中の子どもの居場所として、小学校内に常設型の「あ

びっ子クラブ」を設置(現在7小学校)

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◆子ども医療費

・中学3年生まで、通院1回・入院1日あたり自己負担が200円

③ 手賀沼を中心とした自然環境と多様なイベント、施設

◆自然環境

・手賀沼や利根川、古利根沼などの水辺環境と農地や斜面林などの豊かな自然

に触れながらの生活

◆イベント

・ジャパンバードフェスティバル、手賀沼花火大会、手賀沼エコマラソン、か

っぱまつり、Enjoy 手賀沼!、子どもまつり、アロハフェスタ、ママへのごほ

うびフェスタなど様々なイベントが開催されている

◆公共施設

・手賀沼周辺には、手賀沼公園、アビスタ、親水広場・水の館、全国で唯一の

鳥の博物館などの核となる公共施設が立地している

◆文化施設等

・白樺文学館、杉村楚人冠記念館、志賀直哉邸跡地、嘉納治五郎別荘跡地など、

我孫子にゆかりのある文化人の旧居や施設が多くある

・日本を代表する鳥の研究機関である山階鳥類研究所や80年以上の歴史を誇

る名門の我孫子ゴルフ倶楽部がある

④ ほどよい住環境

◆治安が良い

・県内10万人以上の市で、人口1万人当たりの犯罪発生件数が一番少ない

・首都圏の安全な街ランキングで2位(25年8月週刊東洋経済)

・良好な景観づくりに力を入れているため、有害広告物が少ない

◆地価が安い

◆我(われ)孫(まご)子(こ)の市名にあるとおり、3世代が穏やかにゆっ

たり暮らすのに適したまち

⑤ その他

◆都内にも成田空港にも近い立地条件

◆県内有数の商業圏である東葛地域に位置

◆JR我孫子駅南北周辺には大型スーパーが立地

◆新規就農者への支援策が充実

◆若い世代への定住化策として住宅取得補助やリフォーム補助

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第4章 広報戦略の基本方針

基本目標を達成するため、次の3つの基本方針のもと、それぞれ取り組む項

目を設けて、実施または検討を進めていきます。

基本方針 Ⅰ 市民との協働につながる広報施策の充実

重点項目 1.広報紙の充実

2.情報通信技術の活用

3.マスメディアの積極的な活用

4.多様な広報媒体の活用

5.広聴との効果的な連携

基本方針 Ⅱ 職員の意識改革

重点項目 1.職員の意識啓発と広報技術力の向上

2.庁内の広報体制の整備と連携強化

基本方針 Ⅲ 情報発信力の強化

重点項目 1.視聴覚媒体の有効活用

2.シティセールスの視点による情報発信

3.市長によるトップセールス

4.オピニオンリーダー※の活用

5.市民の誇りと愛着心の向上

※ オピニオンリーダー

組織やコミュニティなどの集団において、意見や行動・判断に関して、強い影響力を持つ

人のこと。マスメディアを通じて、社会的に発言する著名人や有名人など。

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基本方針 Ⅰ 市民との協働につながる広報施策の充実

市民との協働のまちづくりを進めていくためには、市政運営の方針や各施策

を分かりやすく的確に説明して、市民との情報の共有化を図りながら、相互の

理解と信頼を深めていくことが重要です。

また、広報活動は単なる「お知らせ」ではなく、双方向のコミュニケーショ

ン活動であることから、市民の意見や提言を施策に反映させるため、市民ニー

ズの把握や合意形成するための問題提起と情報開示を十分行うなど、広聴との

効果的な連携を図ります。

重点項目1.広報紙の充実

「広報あびこ」は、市民に最も身近な広報媒体であり、全戸配布による浸透

性も高く、印刷媒体として保存ができ、繰り返し読み返せるなどの利点があり

ます。世代を問わず、行政と市民をつなぐ最も基本的な情報媒体として、市民

ニーズに応じたテーマを発信するなど充実を図ります。

【取り組み例】

○ 市政の課題に関する問題提起型記事の充実

○ 市民参加型記事の充実

○ 市民の関心が得られる記事の充実

○ 視覚的効果が得られる紙面の充実

重点項目2.情報通信技術の活用

発信できる情報量が豊富で、高い即時性や経済性、双方向性といったインタ

ーネットの特性を活用し、音声や動画による配信も含めた情報発信の充実を図

ります。

【取り組み例】

○ ホームページのリニューアル(検索機能、アクセシビリティ※等)

○ 動画を活用した情報発信の充実

○ 双方向性を活用した広聴システムの導入

○ 写真や動画などでまちの魅力を発信する市民参加型ページの実施

※ アクセシビリティ

高齢者や障害者も含め、誰もがホームページ内の情報を取得・共有できる状態にある度合

いを意味する。

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重点項目3.マスメディアの積極的な活用

新聞やテレビなどのマスメディアを通じた広報(パブリシティ活動※)は、情

報の速報性や市民への浸透性に優れており、また、経費がかからないといった

メリットもあります。このため、マスメディアに取り上げてもらえるようなア

ピール度の高いタイムリーな情報を積極的かつ丁寧に提供するとともに、視覚

効果の高い資料作成を工夫します。また、日頃からマスメディアとの良好な関

係構築に努めます。

【取り組み例】

○ アピール度の高い効果的な報道資料の作成

○ パブリシティ能力の向上

※ パブリシティ活動

官公庁などが新聞やテレビなどマスメディアに情報を提供し、報道として取り上げてもら

うために働きかける広報活動。

重点項目4.多様な広報媒体の活用

本市では、広報紙やホームページのほか、フェイスブックやツイッターとい

ったSNS、ポスターやパンフレットなどの広報媒体を利用して市民に情報を

伝えています。この他にも情報発信の媒体は、新聞や雑誌、テレビ、ラジオな

ど様々あります。一方、情報を受け取る側の市民も、それぞれが情報を受け取

りやすい媒体、方法を使い分けています。

今後の広報活動では、それぞれの媒体の特性や受け取る側の利用状況などを

踏まえて、効率的に情報提供することが必要です

また、広報の効果をより高めるために、複数の媒体を活用する「メディアミ

ックス※1」や「クロスコミュニケーション※2」といった手法も検討します。

【取り組み例】

○ 複数の広報媒体を組み合わせるメディアミックスの実施

○ 市庁舎待合ロビーなどにおける情報発信の充実

※1 メディアミックス

新聞やテレビ、ラジオなど複数の広報媒体を組み合わせて、より効果を高めるために行う

広報活動。

※2 クロスコミュニケーション

様々な広報媒体を複合的に利用することで相乗効果を生みだす手法で、1つの広報媒体か

ら別の媒体へ誘導を図る仕組み。

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重点項目5.広聴との効果的な連携

市民との協働のまちづくりを進めていくためには、市政運営の方針や施策な

どを市民に分かりやすく的確に説明し理解を得るとともに、市民ニーズや地域

の課題を把握し、どう施策に反映していくかが重要です。

広報活動と広聴活動は表裏一体のものとして捉え、相互に連携して取り組ん

でいきます。

【取り組み例】

○ 市民の意見、提言を把握する制度の充実

○ 広報の効果測定の実施(アンケート、意識調査など)

○ 双方向性を活用した広聴システムの導入(再掲)

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基本方針 Ⅱ 職員の意識改革

広報活動とは本来、市の施策や事業と一体のものです。限られた予算の中で、

事業の効果をより高めるためにも、広報活動の果たす役割は極めて大きいもの

があります。

今後、広報活動に対する職員の理解を深め、職員自ら積極的に広報していく

という意識を醸成していくとともに、職員一人ひとりの広報の技術力向上を図

ります。

また、より効果的で効率的な広報活動を行うための庁内体制の整備や部局間

の連携強化を図ります。

重点項目 1.職員の意識啓発と広報技術力の向上

広報活動に対する職員の意識啓発と技術力の向上を図り、一人ひとりの情報

発信力を強化します。

【取り組み例】

○ 広報に関する意識啓発や技術力向上のための職員研修

○ 職員への施政方針や重点施策の浸透

重点項目 2.庁内の広報体制の整備と連携強化

部局横断的な連携による広報体制の強化や情報の共有化を図り、効果的かつ

効率的な情報発信に取り組んでいきます。

【取り組み例】

○ 秘書広報課と各担当課との連携強化

○ 各部局における広報担当者の配置

○ チラシ、ポスター等の作成支援

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基本方針 Ⅲ 情報発信力の強化

今後、ますます激しさを増す地域間・自治体間競争を見据え、市のさまざま

な魅力を全国に向けて積極的に発信し、「あびこ」の知名度やイメージの向上を

図っていくことが求められています。

このため、市長によるトップセールスをはじめ、市観光PRキャラクター「手

賀沼のうなきちさん」などを活用したPR活動、マスメディアやインターネット

を通じた積極的な情報発信など、市民も巻き込んだ「オールあびこ」の体制に

より、継続的に取り組んでいくことが重要です。

重点項目 1.視聴覚媒体の有効活用

テレビやインターネットなどは、視聴覚に直接訴えることができ、すばやく

かつ広域に発信できる特性があることから、積極的に活用します。

【取り組み例】

○ ホームページのリニューアル(再掲)

○ 動画を活用した情報発信の充実(再掲)

○ シティプロモーションビデオの作成

○ テレビ・ラジオの広報番組の作成

○ 写真や動画など我孫子の魅力を発信する市民参加型ページの実施(再掲)

○ イメージキャラクターを活用したPR活動の充実

重点項目2.シティセールスの視点による情報発信

「あびこ」の知名度やイメージアップを図るためには、視覚や聴覚などに訴

える印象度の高いアピールが重要です。そのため、「あびこ」らしさを表現する

統一した戦略を展開します。

【取り組み例】

○ キャッチフレーズやロゴマークの作成検討

○ シティセールス方針の策定検討

重点項目3.市長によるトップセールス

影響力の強い市長自らがセールスを積極的に展開し、「あびこ」のさまざまな

魅力を発信していきます。

【取り組み例】

○ 記者会見を通じた積極的な情報発信

○ 視聴覚媒体を活用した市長メッセージの配信

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重点項目4.オピニオンリーダーの活用

社会的に影響力の大きいオピニオンリーダーを活用し、説得力や広域性の高

い情報発信に努めます。

【取り組み例】

○ 我孫子市ゆかりの著名人と連携したPR活動の検討

○ 民間事業者への業務委託の検討

重点項目5.市民の誇りと愛着心の向上

市民はまちづくりの主体であるとともに、まちをPRする重要な担い手でも

あります。近年では、ブログ※やSNSなどのサービスが急速に普及しており、

市民の「クチコミ」の影響も大きくなっています。このため、市民に向けた情

報発信を強化するとともに発信しやすい環境を検討します。

【取り組み例】

○ SNSやマスメディアでのまちの魅力情報をPR

○ 写真や動画などでまちの魅力を発信する市民参加型ページの検討(再掲)

※ ブログ

Weblog の略で、意見や感想を日記風に記したサイトのこと。閲覧者は感想などを自由に

コメントできる。