イタリアにおける事業展開 - ice tokyo...2 イタリアにおける投資方法...

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0 東京 201511181FDI誘致ロードショー イタリア政府 1 税制環境 投資に対する課税:最近の進展

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Page 1: イタリアにおける事業展開 - ICE Tokyo...2 イタリアにおける投資方法 •イタリアでは、あらゆる経済セクターやさまざまな事業において外国直接投資(FDI)が

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東京2015年11月18日 第1回FDI誘致ロードショー

イタリア政府

イタリアアにおけるる事業展開イタリアアににににおけるる事事事事事事業税制および規制の枠組み

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本資料の要旨

•イタリアにおける投資方法

•税制環境

•投資に対する課税:最近の進展

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イタリアにおける投資方法

• イタリアでは、あらゆる経済セクターやさまざまな事業において外国直接投資(FDI)が広く歓迎され、奨励されている。

• 日本の投資家は、以下のような異なる種類の投資を検討することができる。

• ほとんどの場合、事前許可/事前認可は必要なく、わずかな設立手続きで済む。

グリーンフィールド投資合弁事業/

パートナーシップ/M&A

駐在員事務所

現地子会社

恒久的施設

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グリーンフィールド投資

駐在員事務所

• イタリア市場を開拓するための第一歩、かつ最も簡単な手段(販売促進、情報収集、科学的研究/市場調査活動)。

• 法人税の課税対象とはならない。財務諸表を作成する必要はない。

• 駐在員事務所の形態では、外国企業はいかなる種類の商取引や金融取引も行えない。駐在員事務所が外国企業の代理人や流通人として活動することもできない。駐在員事務所は、外国企業がイタリア市場に進出するための補助または準備のみを目的とすべきである。

• 現地の法人登記所に登記し、該当する職業紹介所に書面で通知しなければならない。

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グリーンフィールド投資

恒久的施設

• イタリアで行う活動に関する制約がない。

• 簡単な設立手続き(母体企業の決議を法人登記所に提出しなければならない)のほか、わずかな法定義務を満たすことになる(資本金の最低要件はなく、監査人/取締役を任命する必要もない…)。

• 親会社から独立した法人ではない(有限責任ではない)。

• 一般に、イタリア企業と同じ課税措置や納税義務の対象となる(法人税、地方税、付加価値税[VAT])。恒久的施設と本社間の取引は対等に行うものとする。本国送還利益には源泉徴収税は課されない。

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グリーンフィールド投資

現地子会社

• イタリアの制度では、海外投資家は現地子会社を設立し、保有することができる。欧州以外の企業が行う投資に課される制約は極めて少ない(防衛、金融機関、海運・航空セクターなど)。

• 予定している事業展開の範囲や目的に応じて、異なる法的形態をとることが可能。

• 有限会社(S.R.L.)や株式会社(S.P.A.)が一般に最も好まれる選択肢となっている。これらは一人割当/株主の場合も、完全な資産分離と有限責任を提供する。

• 以下のような設立の全手続きを終えるのに、2~3週間もかからない。

ステップ5商業登記所および税務当局に申請

ステップ4事務所を見つける

ステップ3必要な書類を準備

ステップ2必要な許認可を取得

ステップ1企業形態を選択

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合弁事業/パートナーシップ/M&A

• イタリアの法律には、外国企業がイタリア企業の株式を取得したり(株式売買)、イタリア企業からゴーイングコンサーンとして事業を取得する(資産売買)のを妨げる、具体的な制約や禁止条項はない。

• 国益にかかわる少数のセクターのみに、特定の制約や制限が課される。一定のしきい値を超えると、イタリアの所轄官庁または欧州委員会より、独占禁止法に触れないという審査結果を得なければならない。

• 取引はさまざまな異なる形態(株式売買、資産売買、買収、スピンオフ、現物出資…)で執行可能であり、海外投資家はそれによってイタリアにおける投資に大きな柔軟性を持たせ、管理することができる(換言すれば、税金や法律面で意味がある)。

• 海外投資家には現在の経済情勢のおかげで、行き詰まった企業を取得したり、行き詰まった企業から資産を取得するチャンスがある。倒産手続きの中で行う投資は、買い手側に好都合な法律によって奨励され、緩和される。

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本資料の要旨

•イタリアにおける投資方法

•税制環境

•投資に対する課税:最近の進展

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主要な数値

IRES(法人税)

27.5%

IRAP(地方税)

3.9% - 4.97%

VAT(付加価値税)

22%(4% - 10% 軽減税率)

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• イタリアは広範な租税条約のネットワークを有している(日本を含めて90カ国以上)。それらは主としてOECDモデルに基づいており、二重課税を防止し、海外投資家が一般に認められる税制枠組みの下で、イタリアにおいて事業を発展させられるようにしている。

• 特に日伊租税条約では、本国に送還する現金に課す源泉徴収税率を以下のように軽減している。

- 配当金 要件(発行済株式数の25%を6カ月間保有)を満たす保有株式には10%、それ以外は15%

- 金利 10%

- ロイヤルティ 10%

租税条約のネットワーク

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イタリア企業が負債または株式のいずれかを用いて資金調達している場合、係る企業に対する投資は減税措置の恩恵を受けることができる。

負債対株式

負債• IRESを算出するに当たり、利払い・税引き・償却前利益(EBITDA)の

30%まで金利費用を控除できる。• 繰越控除のメカニズムが適用される。イタリアの連結納税制度が当てはまる場合は、係る控除がグループレベルで適用される。

• 2016年度以降、(金利控除目的の)EBITDAには、外国企業に支配されている企業から受け取る配当金を含める。

• 不動産事業では特定の状況下において、グループレベルで100%の控除が認められる。

株式• IRESを算出するに当たり、2010年12月31日以降に増加した株式資本に対するみなし利子控除(2015年度4.5%、2016年度4.75%)が認められる。

• 繰越控除のメカニズムが適用される。イタリアの連結納税制度が当てはまる場合は、係る控除がグループレベルで適用される。

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本資料の要旨

•イタリアにおける投資方法

•税制環境

•投資に対する課税:最近の進展

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研究開発活動および無形資産の活用に関する税制優遇措置とインセンティブ

研究開発をめぐる税制

パテントボックス• 法人税を算出するに当たり、選択可能な課税控除(2015年度30%、2016年度

40%、2017年度以降50%)。• 適格無形資産(特許、ノウハウなど)の活用によって生じた所得。• 特定の状況下における無形資産の処分から生じたキャピタルゲインの課税控除。

研究開発課税控除• 2015年から2019年までの各年度に行った研究開発活動。• 2012年から2014年までの研究開発費の平均を超えて、各年度に発生した適格研究開発費の25%。ただし、5百万ユーロを上限とする。

• 人件費と外部調査サービスへの委託費に関しては50%。

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事前照会および協力的コンプライアンス

新規投資の確実性を事前に高めるための新規および継続的施策

多国籍企業との合意

• 移転価格問題、国境を越えたフローの問題、利益の在り方とその恒久的施設への帰属に関する当局との合意。

• (国境を越えた配当金、金利、ロイヤルティに関してすでに行われている照会に加えて、)参入および撤退時の課税に関する国境を越えた照会。

新規投資の照会• 雇用に大きな影響を及ぼす3千万ユーロの投資。• 係る投資の課税措置全般。• 協力的コンプライアンスプログラムへの自動的な参加(税務管理の枠組みが必要)。

協力的コンプライアンスプログラム• 税務管理の枠組みのほか、最低10億ユーロの売上高または利益が必要。

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法律の悪用および法定制限制度

納税者と税務当局の関係をより確実なものにする新規規則

法律の悪用• 悪用阻止のための新規一般規則。

評価の法定制限• 評価期間の法定制限(通常4年)は、係る制限の経過後に監査人が犯罪通知書を送付した場合には、もはや延長されない。

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雇用

就労を理由としてイタリアの居住者となった従業員に税制上の恩恵をもたらす新規規則、ならびに新規従業員の社会保障給付に関する法案

新たに居住者となった従業員• 過去5年間にわたって非居住者であり、その後、最低2年間イタリアに居住している。

• 所得税を算出するに当たり、課税対象となる給与所得は70%の範囲まで。所得税を算出するに当たり、課税対象となる給与所得は70%の範囲まで。新規従業員の社会保障給付(法案)• 雇用主が担う社会保障負担に対する40%課税控除の延長。• 適用範囲:無期限であることが明記され、2016年末までに締結した新規雇用契約。

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法人税率

移民・難民をめぐる緊急事態が発生していることから、各国のバランスと柔軟性を維持するためのEUの承認待ち

(法案)

(現行の27.5%に代わり)

24%

IRES税率

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加速償却規則

機械設備の新規購入に関する税制優遇措置(法案)

適用範囲:以下の期間中に購入した新規機械設備

140%

税務上の減価償却率

15日

2015年10月

31日

2016年12月から

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第1回FDI誘致ロードショーイタリア政府