次元自動要素分割プログラム -...

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2009 1 9 2 次元自動要素分割プログラム 三角形要素・四角形要素 目次 1. はじめに 1 2. 三角形要素の自動分割 2 2.1 ラム ......................................... 2 2.2 csv .................................... 3 2.3 イル csv .................................. 3 3. 四角形要素の自動分割 4 3.1 ラム ......................................... 4 3.2 csv .................................... 5 3.3 イル csv .................................. 5 4. 単純な要素分割事例 6 5. 多くの内部境界を含む要素分割事例 8 6. 自動分割要素を用いた解析事例 11

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Page 1: 次元自動要素分割プログラム - FC2civilyarou.web.fc2.com/WANtaroHP/txt6pdfMESH/pdfAUTOMESH.pdf1. はじめに 本プログラムは,谷口健男著,「FEM のための要素自動分割

2009年 1月 9日

2次元自動要素分割プログラム— 三角形要素・四角形要素 —

目次

1. はじめに 1

2. 三角形要素の自動分割 2

2.1 プログラムの特徴 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

2.2 データ入力書式(csv形式) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

2.3 出力ファイル書式(csv形式) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3

3. 四角形要素の自動分割 4

3.1 プログラムの特徴 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

3.2 データ入力書式(csv形式) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

3.3 出力ファイル書式(csv形式) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5

4. 単純な要素分割事例 6

5. 多くの内部境界を含む要素分割事例 8

6. 自動分割要素を用いた解析事例 11

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1. はじめに

本プログラムは,谷口健男著,「FEM のための要素自動分割 デローニー三角分割法の利用」に掲載の

FORTRANプログラムを,Microsoft Visual Basic 2008 Express Edition に書き直したものである.

機能は,円孔などの内部境界も含め,任意の形状の 2次元領域を三角形要素あるいは四角形要素に自動分割

するものである.三角形要素と四角形要素の混在には対応していない.

三角形要素では,節点数,要素数,要素-節点関係,要素-領域関係,節点座標が出力され,物性値の異なる

領域にも自動対応できる.

四角形要素では,入力時は領域毎にデータ入力を行うが,出力時は要素-領域関係が出力されないため,手

動で対応する必要がある.なお,原典では四角形要素作成は 3種類のプログラムにより行うこととなっている

が,ここでは VBのクラスの考え方を活用し, 1©「三角形要素の生成」, 2©「三角形要素から四角形要素への変換」, 3©「生成された四角形要素の形状修正」という過程を,1プログラムで順次実行し,結果をテキスト

ファイル出力すると共に要素分割図を png画像として出力している.

三角形要素・四角形要素ともに要素分割を行うのみで境界条件や荷重設定を行う機能は含んでいないため,

これらは別途設定する必要がある.

参考文献

[1] 谷口健男著:FEMのための要素自動分割 デローニー三角分割法の利用,森北出版(株),2006年 8月

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2. 三角形要素の自動分割

2.1 プログラムの特徴

© 指定した総節点数となるよう三角形要素群が生成される.

© 外部境界,内部境界,境界内部節点として入力した節点は,出力時も同一番号・同一座標が保証される.

© 入力時に指定した以外の節点については法則性はなく自動的に生成・番号付けされる.

© 要素番号については外部境界数で指定した順に要素-領域関係の番号が付されるが,要素番号は法則性

はなく自動的に生成・番号付けされる.

© 出力は節点数,要素数,要素-節点関係,要素-領域関係,節点座標であり,物性値の異なる領域にも自

動対応できる.

© プログラムでは,Form1で「入出力ファイル指定と作図」,Form2で「要素分割計算」を行っている.

© 処理の流れは 1©Form1で入出力ファイルを指定, 2©Form2で要素分割実行と出力ファイルへの書き出

し, 3©Form1で Form2で書き出した出力ファイルを読み込み作図を実行,という流れになっている.

© 入出力ファイル名の Form 間でのやりとりは,Form1 で指定したファイル名を Form1 の Label コン

トロールに書き込み,これを Form2で「fname1 = My.Forms.Form1.Label1.Text」として Form1の

Labelコントロールの Textを読み込むことで行っている.

© 入力データ不良等により計算が途中で止まった場合は「Error終了メッセージ」を表示しプログラムを

終了する.

© 入力データ不良がなく「Error終了メッセージ」が表示された場合,配列を大きくとることにより解決

できる場合がある.

© 最終的に要素面積が 0以下のものが存在する場合に「要素分割不良」のメッセージを出力する.

© 要素分割が細かい場合,節点番号・要素番号が見にくくなるため,Form1の画面で「節点図・要素図

拡大比率」を入力するようにしている.デフォルト値は1であるが,節点番号・数値番号が見にくい場

合,この数値を2あるいは3にすることにより数値が小さく表示されるようになるので,画像を拡大し

て数値確認を行えるようにした.

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2.2 データ入力書式(csv形式)入力項目 備考

NODT 総節点数(指定値)

NEX,MIN 外部境界数,内部境界数

ibex(i) 個々の外部境界上の節点数

・・・外部境界数 (NEX行)繰り返し入力・・・

ibin(i) 個々の内部境界上の節点数

・・・内部境界数 (MIN行)繰り返し入力・・・ 内部境界数が 0なら省略

ibno(i,1),・・・ibno(i,ibex(i)) 個々の外部境界上の節点番号を 1行に入力

・・・外部境界数分 (NEX行)繰り返し入力・・・

NOB,NIB 境界上の節点総数,境界内部の節点総数

px(i),py(i) 節点の x座標および y座標

・・・節点数分 (NOB+NIB行)繰り返し入力・・・

■注意事項

© 外部境界は時計回りに,内部境界は反時計回りに節点番号を入力する.

© 外部境界上の節点番号 ibno(i,j)は循環させず 1個手前の節点までの入力とする.

© 節点番号は,1©外部境界,2©内部境界,3©境界内部節点の順につけ,節点座標は節点番号順に入力する.

2.3 出力ファイル書式(csv形式)出力内容

NODE,NELM

mtj(i,1),mtj(i,2),mtj(i,3),idm(i)

mtj(i,j):要素-節点関係

idm(i):要素-領域関係

・・・要素数分 (NELM行)繰り返し出力・・・

px(i),py(i)

節点の (x,y)座標

・・・節点数分 (NODE行)繰り返し出力・・・

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3. 四角形要素の自動分割

3.1 プログラムの特徴

© 総節点数は指定はできず,自動設定される.

© 外部境界・内部境界上では指定した節点の中間に 1節点追加されて四角形要素群が生成される.

© 要素の大きさは境界上の節点間隔と領域毎入力する格子間隔に支配される.

© 外部境界,内部境界,境界内部節点として入力した節点は,出力時も同一番号・同一座標が保証される.

© 入力時に指定した以外の節点については法則性はなく自動的に生成・番号付けされる.

© 出力は節点数,要素数,要素-節点関係,節点座標である.入力時は領域毎にデータ入力を行うが,出

力時は要素-領域関係が出力されないため,材料種別の指定は手動で対応する必要がある.

© プログラムでは,Form1で「入出力ファイルの指定と作図」,Form2で「三角形要素の生成」,Form3

で「三角形要素から四角形要素への変換」,Form4で「生成された四角形要素の形状修正」という過程

を順次実行しており,それぞれのデータの受け渡しは,ファイル出入力で行っている.このため入力

ファイル格納フォルダに,Form2での計算結果を格納する workf2.csvと Form3での計算結果を格納

する workf3.csvという作業用ファイルが作成される.

© 処理の流れは 1©Form1 で入出力ファイルを指定, 2©Form2∼4 で要素分割実行と出力ファイルへの書

き出し, 3©Form1 で Form4 で書き出した出力ファイルを読み込み作図を実行,という流れになって

いる.

© 入出力ファイル名の Form間でのやりとりは,Form1で指定したファイル名を Form1の Labelコント

ロールに書き込み,これを Form2以降で「fname1 = My.Forms.Form1.Label1.Text」として Form1

の Labelコントロールの Textを読み込むことで行っている.

© 入力データ不良等により計算が途中で止まった場合は「Error終了メッセージ」を表示しプログラムを

終了する.

© 入力データ不良がなく「Error終了メッセージ」が表示された場合,配列を大きくとることにより解決

できる場合がある.

© 最終的に要素面積が 0以下のものが存在する場合に「要素分割不良」のメッセージを出力する.

© 要素分割が細かい場合,節点番号・要素番号が見にくくなるため,Form1の画面で「節点図・要素図

拡大比率」を入力するようにしている.デフォルト値は1であるが,節点番号・数値番号が見にくい場

合,この数値を2あるいは3にすることにより数値が小さく表示されるようになるので,画像を拡大し

て数値確認を行えるようにした.

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3.2 データ入力書式(csv形式)入力項目 備考

NEX,MIN 外部境界数,内部境界数

ibex(i),delx(i) ibex(i):個々の外部境界上の節点数

・・・外部境界数 (NEX行)繰り返し入力・・・ delx(i):各部分領域の格子間隔

ibin(i) 個々の内部境界上の節点数

・・・内部境界数 (MIN行)繰り返し入力・・・ 内部境界数が 0なら省略

ibno(i,1),・・・ibno(i,ibex(i)) 個々の外部境界上の節点番号を 1行に入力

・・・外部境界数分 (NEX行)繰り返し入力・・・

NOB,NIB 境界上の節点総数,境界内部の節点総数

px(i),py(i) 節点の x座標および y座標

・・・節点数分 (NOB+NIB行)繰り返し入力・・・

■注意事項

© 外部境界は時計回りに,内部境界は反時計回りに節点番号を入力する.

© 各部分領域の格子間隔 delx(i)は,外部境界で指定した座標間隔と同程度が良いようである.

© 外部境界上の節点番号 ibno(i,j)は循環させず 1個手前の節点までの入力とする.

© データ入力における三角形要素生成プログラムとの違いは,総節点番号 (NODT)の入力がないこと,

各部分領域の格子間隔 (delx)の入力を必要とすることの 2点のみである.

3.3 出力ファイル書式(csv形式)出力内容

NODE,NELM

mtj(i,1),mtj(i,2),mtj(i,3),mtj(i,4)

mtj(i,j):要素-節点関係

・・・要素数分 (NELM行)繰り返し出力・・・

px(i),py(i)

節点の (x,y)座標

・・・節点数分 (NODE行)繰り返し出力・・・

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4. 単純な要素分割事例

下図に示す 3個の領域(I,II,III)と領域 IIの内部に 1個の内部境界を有するモデルを要素分割する.境

界上の総節点数は 10とし,内部節点 1個を領域 I内に配置する.

• •

•• •

••

1

2 3

4

5

6

7

8 9

10

11

領域 I 領域 II

領域III

表 1 三角形要素分割入力データ

入力データ 変数記号 備考20 NODT 総節点数3,1 NEX,MIN 外部境界数,内部境界数4 ibex(1) 1 番目 (領域 I) の外部境界節点数4 ibex(2) 2 番目 (領域 II) の外部境界節点数3 ibex(3) 3 番目 (領域 III) の外部境界節点数3 ibin(1) 1 番目の内部境界節点数1,2,3,4 ibno(1,1),ibno(1,2),ibno(1,3),ibno(1,4) 1 番目 (領域 I) の外部境界上の節点番号4,3,5,6 ibno(2,1),ibno(2,2),ibno(2,3),ibno(2,4) 2 番目 (領域 II) の外部境界上の節点番号6,5,7 ibno(3,1),ibno(3,2),ibno(3,3) 3 番目 (領域 III) の外部境界上の節点番号10,1 NOB,NIB 境界上の節点総数,境界内部の節点総数0,0 px(1),py(1) 外部境界上の節点座標(節点 1)0,10 px(2),py(2) 外部境界上の節点座標(節点 2)5,10 px(3),py(3) 外部境界上の節点座標(節点 3)5,0 px(4),py(4) 外部境界上の節点座標(節点 4)25,10 px(5),py(5) 外部境界上の節点座標(節点 5)25,0 px(6),py(6) 外部境界上の節点座標(節点 6)30,5 px(7),py(7) 外部境界上の節点座標(節点 7)10,3 px(8),py(8) 内部境界上の節点座標(節点 8)15,3 px(9),py(9) 内部境界上の節点座標(節点 9)12,7 px(10),py(10) 内部境界上の節点座標(節点 10)2.5,5 px(11),py(11) 境界内部節点座標(節点 11)

表 2 四角形要素分割入力データ

入力データ 変数記号 備考3,1 NEX,MIN 外部境界数,内部境界数4,5 ibex(1),delx(1) 1 番目 (領域 I) の外部境界節点数と格子間隔4,5 ibex(2),delx(2) 2 番目 (領域 II) の外部境界節点数と格子間隔3,5 ibex(3),delx(3) 3 番目 (領域 III) の外部境界節点数と格子間隔3 ibin(1) 1 番目の内部境界節点数1,2,3,4 ibno(1,1),ibno(1,2),ibno(1,3),ibno(1,4) 1 番目 (領域 I) の外部境界上の節点番号4,3,5,6 ibno(2,1),ibno(2,2),ibno(2,3),ibno(2,4) 2 番目 (領域 II) の外部境界上の節点番号6,5,7 ibno(3,1),ibno(3,2),ibno(3,3) 3 番目 (領域 III) の外部境界上の節点番号10,1 NOB,NIB 境界上の節点総数,境界内部の節点総数0,0 px(1),py(1) 外部境界上の節点座標(節点 1)0,10 px(2),py(2) 外部境界上の節点座標(節点 2)5,10 px(3),py(3) 外部境界上の節点座標(節点 3)5,0 px(4),py(4) 外部境界上の節点座標(節点 4)25,10 px(5),py(5) 外部境界上の節点座標(節点 5)25,0 px(6),py(6) 外部境界上の節点座標(節点 6)30,5 px(7),py(7) 外部境界上の節点座標(節点 7)10,3 px(8),py(8) 内部境界上の節点座標(節点 8)15,3 px(9),py(9) 内部境界上の節点座標(節点 9)12,7 px(10),py(10) 内部境界上の節点座標(節点 10)2.5,5 px(11),py(11) 境界内部節点座標(節点 11)

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要素分割結果は下図のとおりである.

三角形要素では,節点数 50を指定しているため,節点数 50,要素数 74の分割が得られている.

四角形要素では,節点数 52,要素数 42の分割が得られている.

いずれも,入力として指定した節点については節点番号・座標とも入力と同一のものが得られており,その

他節点は自動生成されたものとなる.

三角形要素

節点番号

三角形要素

要素番号

四角形要素

節点番号

四角形要素

要素番号

図 1 三角形および四角形要素分割図

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5. 多くの内部境界を含む要素分割事例

寸法が幅 150mm,高さ 300mmの矩形板に孔を開けた試験体の要素分割を行った.供試体の上部 30mmは

載荷盤をモデル化している.

基本的な境界の与え方は以下の通り.

© 外部境界は供試体の周に沿って 15mmピッチで指定した.

© 内部境界(孔の部分)の設定条件は以下の通り.

• 供試体の周辺境界から孔中心位置の離隔は半径の 2倍以上とした.

• 内部境界どおしの中心位置の離隔は半径の 2.5倍以上とした.

• 楕円の場合の離隔判定のための半径はそれぞれの長軸半径とした.• 内部境界は円形もしくは楕円形とし,周の分割数は 12とした.なお円孔では中心角を 12等分の

分割とし,楕円孔では短軸長を 6等分することにより境界座標を設定している.

• 内部境界の周りにメッシングの補助として境界内部節点を配置することも考えられるが,ここでは境界内部節点は設置しない(NIB=0)

入力境界条件に対し,三角形要素では与えた節点数となるよう分割が進められ,四角形要素では与えた境界

節点の中間に 1節点新たな節点を追加して分割が進められる.

下図に外部境界・内部境界の与え方の事例を示す.

外部境界は節点を時計回りに入力することから,供試体部では 1~21~31~51~60の順に節点番号を,載

荷盤部では 61~71~31~21の順に節点番号を入力する.

内部境界は節点を反時計回りに入力することから,72~76,77~81の順に節点番号を入力する.

入力は,外部境界,内部境界,境界内部節点(設定する場合)の順に行う.節点座標は節点番号順に入力

する.

-�150mm(15mm@10)

6

?

300m

m(1

5m

m@

20)

6?3

0m

m

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

51

50

49

48

47

46

45

44

43

42

41

40

39

38

37

36

35

34

33

32

3122 23 24 25 26 27 28 29 30

60 59 58 57 56 55 54 53 52

61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71

••• •••

•• • •••

72

73

7475

76

77

78

7980

81

図 2 外部境界・内部境界の与え方

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■内部境界座標設定のプログラム・テクニック

•乱数による楕円半径・回転角指定Dim rando as New Random ’乱数は Randomクラスの Nextメソッドを使用For i = 1 To MIN ’MINは内部境界数

aa(i) = CDbl(rando.Next(2, 10)) ’横半径を 2~10mmの乱数で指定bb(i) = CDbl(rando.Next(2, 10)) ’縦半径を 2~10mmの乱数で指定alpha(i) = CDbl(rando.Next(180)) / 180.0 * pi ’傾き(時計回り)を 0~180度の乱数で指定

Next i

•内部境界の節点指定Private Sub HOLEXY _

(ByRef nd As Integer, ByVal n As Integer, ByVal xx As Double, ByVal yy As Double, _

ByVal a As Double, ByVal b As Double, ByVal alp As Double, _

ByRef px() As Double, ByRef py() As Double, ByVal idiv As Integer)

Dim i As Integer : Dim m As Integer : Dim dy As Double

Dim xw As Double : Dim yw As Double : Dim r As Double

Dim x1 As Double : Dim y1 As Double : Dim theta() As Double

ReDim theta(n)

Select Case idiv ’中心角の指定Case 0

’中心角等間隔指定For i = 1 To n

theta(i) = 2.0 * pi / CDbl(n) * CDbl(i - 1)

Next i

Case 1

’y方向等分割指定,分割数 nは偶数に限るm = CInt(n / 2)

dy = 2.0 * b / CDbl(m)

For i = 1 To m

yw = b - dy * CDbl(i - 1)

xw = a / b * (-Math.Sqrt(b ^ 2 - yw ^ 2))

r = Math.Sqrt(xw ^ 2 + yw ^ 2)

theta(i) = Math.Acos(Math.Abs(yw) / r)

If yw < 0.0 Then theta(i) = pi - theta(i)

Next i

For i = 1 To m

yw = -b + dy * CDbl(i - 1)

xw = a / b * (Math.Sqrt(b ^ 2 - yw ^ 2))

r = Math.Sqrt(xw ^ 2 + yw ^ 2)

theta(m + i) = Math.Acos(Math.Abs(yw) / r)

If yw < 0.0 Then

theta(m + i) = pi + theta(m + i)

Else

theta(m + i) = 2.0 * pi - theta(m + i)

End If

Next i

End Select

For i = 1 To n

nd = nd + 1 ’ndは節点番号r = a * b / Math.Sqrt(b ^ 2 * Math.Sin(theta(i)) ^ 2 + a ^ 2 * Math.Cos(theta(i)) ^ 2)

xw = -r * Math.Sin(theta(i)) ’内部境界上節点の x座標yw = r * Math.Cos(theta(i)) ’内部境界上節点の y座標x1 = xw * Math.Cos(alp) - yw * Math.Sin(alp) ’回転による座標変換y1 = xw * Math.Sin(alp) + yw * Math.Cos(alp)

px(nd) = xx + x1

py(nd) = yy + y1

Next i

End Sub

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図 3に要素分割結果を示す.

ケースの設定は以下の通りであり,上段が三角形要素,下段が四角形要素である.

Case 1 内部境界を有しない均一板モデル

Case 2 半径 5mmの円孔を領域内に 50個ランダムに設置したもの

Case 3 長軸半径・短軸半径・設置角・設置位置を乱数によりランダムに 19個設定したもの

長軸半径・短軸半径は 5~15mmの範囲とした.

三角形要素では領域の指定が出力されるため,供試体部と載荷盤部を色分けしたが,四角形要素では領域指

定は出力されないため供試体部と載荷盤部の色分けは行っていない.しかし四角形要素は指定した外部境界

点の中間に 1節点を追加してメッシングされるため,全体領域の上部 2段が載荷盤であることが認識できる.

Case 1 Case 2 Case 3

均一板 半径 5mm,孔数 50 半径 5∼15mm,孔数 19

三角形要素

節点数=1000,要素数=1873 節点数=2000,要素数=3371 節点数=2000,要素数=3623

四角形要素

節点数=903,要素数=840 節点数=3215,要素数=2602 節点数=1708,要素数=1436

図 3 要素分割結果

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6. 自動分割要素を用いた解析事例

前節で作成した要素を用い,2次元弾性 FEMによる平面応力状態での引張試験を行った.供試体はコンク

リートの物性値を想定し,載荷盤は鉄鋼の物性値を想定した.

表 3に解析条件を,表 4に解析結果の概要を示す.

また図 4に三角形要素での解析結果を,図 5に四角形要素での解析結果を示す.

主応力分布図については,三角形要素は1要素1応力状態として,四角形要素では1要素4積分点の応力が

算定されるため要素を4分割しそれぞれの積分点での応力で色分けしている.

表 3 解析条件

供試体 寸法 幅 150mm×高 300mm×厚 10mm

弾性係数 20600 MPa

ポアソン比 0.2

載荷盤 寸法 幅 150mm×高 30mm×厚 10mm

弾性係数 206000 MPa

ポアソン比 0.3

応力状態 – 平面応力状態

荷重 位置・大きさ 載荷盤上部より一様引張応力 5MPaを載荷

境界条件 x(横)方向 供試体下端中央部・載荷盤上端中央部変位拘束

y(縦)方向 供試体下端全面変位拘束

表 4 解析結果

要素種別 項目 Case 1 Case 2 Case 3

均一モデル 円孔 50個 ランダム楕円 19個

(半径 5mm) (半径 5~15mm)

三角形要素 節点数 1000 2000 2000

要素数 1873 3371 3623

計算時間(sec) *1) 29.06 254.36 254.22

供試体上端平均縦変位(mm) 0.07266 0.08768 0.1015

供試体中央横方向変位(mm) 0.00734 0.00937 0.00994

供試体最大引張主応力(MPa) 5.364 17.045 22.969

供試体弾性係数(MPa) 2.064e4 1.711e4 1.479e4

供試体ポアソン比(MPa) 0.202 0.214 0.196

四角形要素 節点数 903 3215 1708

要素数 840 2602 1436

計算時間(sec) *1) 23.35 1227.53 169.26

供試体上端平均縦変位(mm) 0.0727 0.08955 0.10253

供試体中央横方向変位(mm) 0.00734 0.01007 0.01010

供試体最大引張主応力(MPa) 5.431 18.481 24.448

供試体弾性係数(MPa) 2.064e4 1.675e4 1.463e4

供試体ポアソン比(MPa) 0.202 0.225 0.197

*1)CPU:Intel(R)Core(TM)2 Duo P8400,2.26GHz,Memory:2GB

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Case 1 Case 2 Case 3

均一板 半径 5mm,孔数 50 半径 5∼15mm,孔数 19

要素分割

第一主応力分布

第二主応力分布

図 4 三角形要素分割および主応力分布(主応力は引張が正)

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Case 1 Case 2 Case 3

均一板 半径 5mm,孔数 50 半径 5∼15mm,孔数 19

要素分割

第一主応力分布

第二主応力分布

図 5 四角形要素分割および主応力分布(主応力は引張が正)

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