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変体仮名は変態かな？（へんたいかな）
いま使用されている平仮名・片仮名は、明治 33 年の小学校令施行規則で採用されたものです。
それ以前には、現在のように一音一字ではなく、一音についていくつもの字体がありました。字
体が異なる理由は、字母（字源）の違いやくずし方の違いです。例えば、「安」を字母とする「あ」
という平仮名と共に、「阿」を字母とする平仮名「 」もよく使われていました。ご参考までに
「変体仮名一覧表（あいうえお順）」を添付しました。その時制定されたひらがな、カタカナ以外
は、変体かな、仮名変体、かな異体字等とも呼ばれました。
いまでも、看板などに使われています。下記のような蕎麦屋の看板が代表格です。「生楚者」で
「きそば」、「志留古」で「しるこ」、「宇奈幾」の「うなぎ」、「天婦羅」が「てんぷら」、「御手茂
当」「おてもと」など
八王子に根付く、明治 39 年創業の割烹料理「以奈喜」 私・圓塾はここで落語を何回かやったことがあります
変態？ いや、「変体」です。もともとはこんな名前じゃなかったが、ひらがな
が今の形に統一され、駆逐された可哀想な「字形」たちに送られた名前なのです。
平安の昔から草書とともに混ぜ書きされてきました。そして、変体仮名は草書をさら
に書き崩して生まれたのです。だから、漢字を崩して生まれたひらがなは、実はこの
「変体仮名」のことです。現代の形に統一されるのは、明治になってからなので、現
代の仮名は比較的新しいのです。この変体仮名こそが「本来の仮名」なんです。
楽がく
習しゅう
塾 塾長 平井 幸雄た か お
ヒライ信 ＶＯＬ.3
2019.10 月 令和元年 8 月 第 242 号
せん遍い 多々みいわし ひ 志 喜 奈 保 古
生楚者 そ ば
お
て
も
と
お
た
を
る
し
る
こ
うお
て
つ
志婦や（しぶや） 宇奈幾（うなぎ）
な ぎ
多るま（だるま）
奈
可
川
な
か
がわ
てん
ぷ
ら
私・ひらいたかおの名前を変体仮名で綴ってみました。
ひらいたかおが、変態になった？
ひ ら い た か お 比 良 以 太 加 於
飛 羅 移 多 嘉 意
悲 落 異 田 家 隠
変なひらがなです。変態かな？
ポールダンスに挑戦している「ろ」「そ」
調子に乗って、 はしゃいでいる「ｙ」
「あ」に○で アニマル
水たまりに足を突っ込んだ「ち」
しっぽを巻いた
「め」と「わ」
ひらがな「ぬ」廃止へ
国語審議会
有識者でつくる「国語
審議会」は、このたびひ
らがな「ぬ」を廃止する
方針を決めた。使用率の
低下が主な要因だとい
う。「好きな平仮名ランキ
ングでも、毎年断トツの
最下位である。昨年「ん」
にもぬかれた。
「使用率の低下」
さらに、「しりとりでも
使いづらい」「ぬーど（ヌ
ード）、ぬるぬるという言
葉や、形が何か卑猥であ
る」「ぬの母字が奴であ
り、奴隷の奴という差別
用語だ」という意見もあ
る。「ぬ」がぬけても何
ら問題なさそうだ。
2019 年 9 月 25日(水) 朝 読 新 聞
変体仮名の一覧 http://www.book-seishindo.jp/kana/onjun_1.html#a より
ひらがな 母字（平仮名の元になった漢字） カタカナ 寄席文字
安 阿 愛 悪 亜
あ
あ
以 伊 移 意 異
い い
宇 有 雲 憂 鵜
う
う
衣 江 盈 要 得
え
え 於 意 隠
お
お 加 可 家 我 嘉
か
か 幾 起 喜 木 貴
き
き 久 具 九 求 供
く
く 計 个 介 希 気 化
け
け 己 古 故 許 子
こ
こ
左 佐 散 沙 乍
さ
さ 之 志 新 四 師
し
し 寸 寿 須 数 春
す
す 世 勢 声 瀬
せ
せ 曽・曾 楚 所 處
そ
そ 太 多 堂 当・當 田
た
た 知 遅 地 千 致
ち
ち 川 徒 津 都
つ
つ 天 亭 帝 手 低
て
て 止 登 東 斗
と
と
奈 那 南 名
な
な 仁 爾・尓 丹 耳
に
に 奴 努 怒 驚
ぬ
ぬ 祢・禰 年 熱 音
ね
ね 乃 能 農 野
の
の 波 者 葉 羽
は
は 比 飛 悲 日
ひ
ひ 不 布 婦 風
ふ
ふ 部 遍 幣 倍 辺
へ
へ [幸雄1]保 本 奉 穂
ほ
ほ
末 万 麻 満
ま
ま 美 三 見 身
み
み 武 無 牟 夢
む
む 女 免 馬 面
め
め 毛 母 裳 茂
も
も 也 夜 屋 耶
や
や 由 遊
ゆ
ゆ 与・與 余 代 夜
よ
よ 良 羅 落 蘭
ら
ら 利 里 理 李
り
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留 流 類 累
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る 礼・禮 連 麗
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わ 為 井 遺 委 居
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ゐ 恵 衛 慧
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ゑ 遠 越 乎 緒 尾
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