年ドバイ国際博覧会概要...2020...

2020 年ドバイ国際博覧会：ビジネスの枠組みとチャンス—2017 年 1 月

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2017年 1月

JETROドバイ事務所作成

2020 年ドバイ国際博覧会概要

ドバイは、大勢の来場客が見込まれる 2020 年の国際博覧

会に向け、残された期間でインフラを整備・改良する必要

がある。現在も増加しつつある人口に加え、直近の予想で

は、期間中に 2,500 万人もの来訪者を受け入れることにな

り、そのすべてにホテル、輸送、ユーティリティ（電気・

ガス・水道など）、エンターテインメントやレジャー施設

が必要である。国際社会にその存在をアピールして、評価を高めたいドバイは、2020

年に先だち、大規模なインフラプロジェクトや観光施設の建設を進めようとしている。

この博覧会は、世界中から訪れる人々の印象に残り、ドバイが国際的に重要なビジネス

と観光の中心として強く認識されるような将来への遺産になるだろう。

2020 年の国際博覧会は 10 月 20 日に開幕し、およそ 6 カ月の会期の後、2021 年 4 月 10

日に閉幕する予定である。ドバイとしては、2020 年万博開催中に一時的に急増する訪

問者を迎える一方、このためのインフラや開発について会期以降も、そのほぼすべてに

ついて継続的に使用したいと考えている。2020 年万博の 3 つの重要なサブテーマの一

つがサステナビリティである。例として、新ドバイ・サウス地区（new Dubai South

district）に建設される施設の 8 割がイベント終了後に同じ目的で、もしくは目的を変え

て再利用されることになっている。2020 年万博の会場はドバイ市 Jebel Ali 地区のおよそ

438 ヘクタールにわたり、2017 年に工事が始まる予定である。ドバイ市の全域にわたる

主要なインフラプロジェクトは既に設計を終えているか、現在進行中、もしくはほぼ完

了している状況である。Deira や Dubai Creek などの旧市街地は再生されるが、市内の他

の箇所は一から開発することになっている。

最近発表された 2020 年ドバイ国際博覧会マスタープラン（Master Plan of Expo 2020）は、

運営面で 3 つの時期を重視している。最初の基本構築フェーズ（Base-Build Phase）と言

われる時期は 2019 年まで続き、この時期に建設作業が完了し、プロジェクトが 2020 年

国際博覧会側に引き継がれる。次の 2019 年から 2021 年までが博覧会フェーズ（EXPO

Phase）と言われる時期で、2020 年国際博覧会側がすべてを管理し、工事の仕上げも含

め、準備から一般の参加までを取り仕切る。最後が転換とレガシーのフェーズ

（Transformation and Legacy Phase）で 2022 年以降続き、博覧会会場が新ドバイ・サウ

ス地区（new Dubai South district）と一体化してその一部となる時期である。

2020 年ドバイ国際博覧会に関係する主な機関・組織

諮問委員会（Executive Council）は 2010 年にドバイ市政庁（Dubai Municipality）、ドバ

イ道路交通庁（Dubai Roads and Transport Authority 〈RTA〉）、ドバイ電気水庁（Dubai

Electricity and Water Authority 〈DEWA〉）、ドバイ民間航空庁（Dubai Civil Aviation

Authority）、ドバイ国土庁（Lands Department）、ドバイ海上都市局（Dubai Maritime

© 2016

2,500万人にものぼると見

込まれる 2020年万博の来

場客すべてに対し、ホテル

、輸送、ユーティリティ、

エンターテインメントやレ

ジャー施設が必要になる。


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City Authority）からなる運営委員会（steering committee）を設置した。これらのドバイ

政府当局は 2020 年ドバイ国際博覧会マスタープランの計画立案、実施、管理監督の責

任を負ってきた。一方、2020 年ドバイ国際博覧会に関連するすべての建設工事とイン

フラ開発の指揮を執るため、2020 年ドバイ国際博覧会準備委員会（ Expo 2020

Preparatory Committee）が法令に基づき 2014 年に設立された。2020 年ドバイ国際博覧

会準備委員会の主要メンバーは次の通りである。

- Sheikh Ahmed bin Saeed al-Maktoum 氏（準備委員会委員長）

民間航空庁長官およびエミレーツ航空・エミレーツグループ会長兼 CEO（President

of the Department of Civil Aviation and Chairman and Chief Executive of Emirates Airline

and Group）

- Mohammed Ibrahim al-Shaibani 氏（準備委員会副委員長）

首長府長官（Director-General of the Ruler’s Court）

- Reem al-Hashimy 氏

国務大臣（Minister of State）

- Khamis Mattar al-Mazeina 少将（Major General）

ドバイ警察長官（Chief Commander of Dubai Police）

- Hussain Nasser Lootah 氏

ドバイ政庁長官（Director-General of Dubai Municipality）

- Mattar al-Tayer 氏

道路交通庁長官兼事務局長（Chairman of the Board and Executive Director of Roads &

Transport Authority）

- Khalifa al-Zaffin氏

常勤会長（Executive Chairman）of Dubai Aviation City Corporation

- Helal Saeed al-Marri 氏

ドバイ観光商務庁長官兼ドバイ・ワールド・トレード・センターCEO（Director-

General of Dubai Department of Tourism and Commerce Marketing and CEO of Dubai World

Trade Centre）

現在のところ、2020 年ドバイ国際博覧会事務局（Dubai Expo 2020 Bureau）が博覧会に

関係するプロジェクトの実施・運営に責任を負っている。2020 年ドバイ国際博覧会事

務局の事務局長（Executive Director）は Najeeb Mohammed Al-Ali 氏であり、Reem Al

Hashimy 氏が総裁（Director General）である。参加希望業者は下記のリンクから登録で

きる。

https://esource.expo2020dubai.ae/esop/uae-e20-host/public/web/login.jst

参加希望業者には、下記リンクに掲載されている 2020 年万博調達イベントスケジュー

ルが参考になると思われる。

https://esource.expo2020dubai.ae/esop/uae-e20-host/public/attach/opportunities.pdf

また、2020 年国際博覧会に関係する主な政府機関について、ドバイが提供している概

要は次のとおりである。

- ドバイ市政庁（Dubai Municipality）

https://esource.expo2020dubai.ae/esop/uae-e20-host/public/web/login.jst

https://esource.expo2020dubai.ae/esop/uae-e20-host/public/attach/opportunities.pdf


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1954 年に設立され、現在では手掛けるプロジェクトや提供する市民サービスの面で

最大級の政府機関の一つである。職員は 11,000 人にのぼり、ドバイ首長国（Emirate

of Dubai）の開発と成長を牽引している。ドバイ市政庁は大きく次の 6 つの部門に分

かれる。国際関係・パートナーシップ部門（ International Affairs & Partnership

Sector）、総務部門（ General Support Sector）、環境衛生・安全管理部門

（Environment Health & Safety Control Sector）、環境・公衆衛生サービス部門

（Environmental & Public Health Services Sector）、計画・エンジニアリング部門

（Planning & Engineering Sector）および企業支援部門（Corporate Support Sector）。

業務への参画を希望する業者は、下記のリンクから登録できる。

https://portal.dm.gov.ae/UM/CompanyRegRequest.jsp

- ドバイ道路交通庁（Dubai Roads and Transport Authority〈RTA〉）

ドバイの交通・運輸プロジェクトの計画・施行、法令の整備や戦略的計画の策定に

責任を負うほか、道路体系と海上輸送網との統合によって、安全かつ市の経済発展

計画と最高の国際規格に沿った解決策を生み出す責務もある。海上局（Marine）、

公共交通局（Public Transport）、運輸・道路局（Traffic & Roads）、鉄道局（Rail）、

ドバイタクシー・免許局（Dubai Taxi & Licensing Agency）の 6 つの局（Agency）から

なる RTA はドバイ市のインフラ整備と交通の発展に大きな役割を果たしている。

RTA の業務への参加を希望する業者は、下記のリンクから登録できる。

https://www.rta.ae/wps/portal/rta/ae/about-rta/contractors-suppliers

- ドバイ電気水庁（Dubai Electricity and Water Authority〈DEWA〉）

2020 年国際博覧会を主催するにあたり、アラブ首長国連邦副大統領兼首相であり、

ドバイ首長である Sheikh Mohammed bin Rashid Al Maktoum 首長のビジョンに沿って

業務を行っている。ドバイの開発に関わる需要に応じるため、世界クラスのエネル

ギー関連のインフラ整備に取り組む予定である。DEWA はこれに 7 億米ドルを投じ、

水道や電気、再生可能エネルギーに関する数々の幅広いプロジェクトを立ち上げて

いる。これは「心をつなぎ、未来を創る」というドバイ万博のテーマと、サステナ

ビリティ、モビリティ、オポチュニティ（持続性、流動性、機会）の 3 つのサブテ

ーマを後押ししている。DEWA の業務への参加を希望する業者は、次のリンクから

登録できる。 https://srm.dewa.gov.ae/irj/portal/anonymous/regis

- ドバイ民間航空庁（Dubai Civil Aviation Authority〈DCAA〉）

2007 年に設立された。ドバイの航空産業の発展が主な責務であり、あらゆる航空関

連業務を監督する立場にある。DCAA の主な職務は、ドバイのナショナルキャリア

に関する航空行政の権利確保および航空サービス関連の契約折衝などである。業務

範囲は、航空輸送全般と営業販売やレジャー旅行、貨物、物流、メンテナンスサー

ビスなど関連業務をカバーしている。DCAA は次の 4 つの部からなる。航空輸送・

国際業務部（Air Transport and International Affairs Department）、基準・法令部

（Standards and Regulations Department）、航空安全・事故調査部（Aviation Security

and Accident Investigation Department）および企業支援部（ Corporate Support

Department）。DCAA には参加希望業者の登録先はない。業務への参加を希望する業

https://portal.dm.gov.ae/UM/CompanyRegRequest.jsp

https://www.rta.ae/wps/portal/rta/ae/about-rta/contractors-suppliers

https://srm.dewa.gov.ae/irj/portal/anonymous/regis


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者は、下記の UAE 一般民間航空庁（General Civil Aviation Authority〈GCAA〉）のリ

ンクから登録できる。 https://www.gcaa.gov.ae/en/Pages/vendormanagement.aspx

- ドバイ国土庁（Dubai Land Department〈DLD〉）

土地売買の公認全般を扱う組織として 1960 年 1 月に設立され、ドバイの不動産取引

に関するすべての認可、系統化、記録の職務を担う。DLD は、164 種を超える卓越

したサービスをすべての利用者に提供しており、単に登録や権原発行にとどまらず、

利用者に対して一体化したサービスを行なっている。同庁はまた、ドバイの土地産

業セクターを推進するための必要な法令整備も行っており、不動産投資の組織化と

促進を図るとともに、不動産に関する知識の普及・啓発にも努めている。DLD がこ

の地域での不動産分野を先導する役割を担い、不動産セクターを活気づけようと、

規制、投資、法務及び教育の各部門の部局が積極的に後押しをしている。各部局は

RERA とも呼ばれる不動産規制局（Real Estate Regulatory Agency）、不動産投資管

理・促進センター（Real Estate Investment Management & Promotion Center）、賃貸紛

争処理センター（Rental Dispute Settlement Center およびドバイ不動産研究所（Dubai

Real Estate Institute）。ドバイ国土庁への業務参加を希望する業者は、以下のリンク

から登録できる。 http://www.dubailand.gov.ae/English/pages/tendersregistration.aspx

- ドバイ海上都市局（Dubai Maritime City Authority〈DMCA〉）

海上に商業・ビジネスセンターを建設するという世界初の目的のために設立された。

この 227 ヘクタールにおよぶ大規模な街は、ドバイ地域のハブ、そして世界の海洋

ハブとしての強みを生かし、海上コミュニティのためにダイナミックな都市生活の

創造を目指している。ドバイ海上都市局のウェブサイトには、業務に関わりたい業

者へのリンクは掲載されていない。

2020 年ドバイ国際博覧会基本枠組みと主要関係部局

2020年ドバイ国際博覧会準備委員会

ドバイ政庁ドバイ道路交通庁(RTA)

ドバイ電気水道局(DEWA)

ドバイ民間航空庁(DCAA)

ドバイ国土庁 (DLD)

ドバイ海上都市局(DMCA)

2020年ドバイ国際博覧会事務局

https://www.gcaa.gov.ae/en/Pages/vendormanagement.aspx

http://www.dubailand.gov.ae/English/pages/tendersregistration.aspx


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2020 年ドバイ国際博覧会に関連する主なインフラプロジェクト

- 2020 年ドバイ国際博覧会会場（Dubai 2020 Expo Site）は 8 キロメートル四方に広が

り、建築空間とオープンスペースの両方を整備する。パビリオンと施設の面積はお

よそ 70 万平方メートルを予定し、博覧会の出展者が自ら建設するものと、博覧会実

施会社が建設するものがある。文化イベントを開催するアリーナ 3 つの他、住居棟

やショッピングモール、ホテルが建設される。建築設計事務所であるヘルムース・

オバタ・カッサバウム社（Hellmuth, Obata and Kassabaum 〈HOK〉）が Thinkwell、

Populous および Arup とともに会場マスタープランの責任者である。

- 2020 年万博に先駆け、またその後も続くアル・マクトゥ―ム国際空港（Al-Maktoum

International Airport）の拡張プロジェクトは最大 350 億米ドルを投じることになる

見込みだ。12 年後の工事完了時には世界最大の旅客・貨物空港になると期待されて

おり、年間に 2 億 2,000 万人の旅客を迎え、1,200 万トンの貨物取扱ができるように

なる。2016 年 3 月、Al-Jaber Engineering and Contracting（ALEC）がアル・マクトゥ

―ム国際空港の旅客ターミナルビルの拡張契約を落札しており、2017 年 1 月には

Arab Center for Engineering Studies（ACES）が地質工学的調査契約を落札している。

- 28 億 9,000 万米ドルにのぼるドバイ地下鉄延伸（Dubai Metro Extension）プロジェ

クトは地下鉄のレッドラインを延伸して 2020 年万博会場と Sheikh Mohammed Bin

Rashid 道路をつなぐ計画であり、2016 年 6 月に落札されている。ルート 2020

（Route 2020）とも呼ばれるこの延伸計画では 7 つの新駅が予定されており、最終

的にはアル・マクトゥ―ム国際空港も含まれることになる。フランスのアルストム

（Alstom）が、スペインのアクシオナ（Acciona）とトルコのグレルマック

（Gulermack）とともにエキスポリンク・コンソーシアム（Expolink Consortium）の

主幹事である。また、フランスのターレス・グループ（Thales Group）がシステムテ

クノロジーを提供している。地下鉄延伸の試運転は 2019 年に始まる予定であり、本

格的な運転開始は 2020 年 5 月になる見込みである。

- ジュエル・オブ・ザ・クリーク（Jewel of the Creek／小川の宝石）プロジェクトは

ウォーターフロントのインフラ建設であり、中でも Al-Maktoum 橋、Baniyas 道路や

Floating Bridge（浮橋）の近辺に住宅群や商業施設、オフィス、ホテル、レクリエー

ションセンター、レストランなどの建設が含まれている。このプロジェクトの総額

は少なくとも 8 億 1,600 万米ドル、別の報道では 10 億 9,000 万米ドル超になること

も見込まれている。2014 年 5 月、Dubai International Real Estate （DIRE）が Habtoor

Leighton Group （HLG）と 3 億 9,500 万米ドルの契約を結び、ホスピタリティサービ

ス関連の建物 5 棟、大宴会場、マリーナの修景工事を受託したが、プロジェクト全

体のマネジメントは HLG の子会社である Roda Hotels に任された。また、DIRE は

2015 年 3 月に機械、電気、配管関連（MEP）工事契約を Habtoor Leighton Specon

（HLS）と Drake & Scull Engineering （DSE）の合弁企業に約 1 億 700 万米ドル相当で

発注した。この合弁企業は HLG の傘下で業務を遂行する。つい最近では 2017 年 1

月、ドバイ道路交通庁（RTA）が Jewel of the Creek に関する 3,000 万米ドル規模の道


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路とインフラ整備の契約を 2017 年 2 月の第 1 週目までに発注すると発表している。

明らかにはなっていないが、7 社が事前審査を通過しているとのことであるが、提

案の提出は 2016 年 12 月に締め切られている。なお、Parsons International がインフ

ラ関連コンサルタントに選任されている。

- ムハンマド・ビン・ラッシード・アル・マクトゥ―ム・シティ（Mohammed Bin

Rashid Al-Maktoum 〈MBR〉City）－第一地区（District One）はドバイモールと Burj

Khalifa の近辺に整備される予定で、広さは 1,100 エーカー超、建設コストは 100 億

米ドル近くを見込んでいる。世界最大規模の人工ビーチを備え、オープンスペース

や緑化地帯も十分な広さを確保する予定である。プロジェクトの竣工は 2018 年ない

し 2019 年を予定している。Meydan Sobha がMBR City の主幹事デベロッパー、かつ

契約企業である。2013 年にはMeydan Group と Sobha Group がMBR City 開発のため

合弁企業を設立している。2017 年 1 月にはMBR City の Sobha Hartland プロジェクト

の一環として、約 40 億米ドルを投じて 80 戸のクワッドホーム（quad homes）（訳

注：4 主寝室 3 床 EV 付戸建て分譲住宅）を建設する計画が発表されている。

- デイラ・アイランド（Deira Islands）は新たに 15.3 平方キロメートルの街を開発す

るプロジェクトであり、新しいホテル、住居ユニット、マリーナ、小売店舗スペー

ス、大規模ショッピングモール、市場と 3 万人を収容する多目的ホールやシアター

が含まれている。Nakheel がプロジェクト開発の責任者であり、2017 年には 60 万平

方メートル規模のショッピングモール建設などの関連で新たな入札が見込まれてい

る。プロジェクトは 2018 年竣工を予定しており、2017 年 1 月には Nakheel とタイ

の Centara Hotels and Resorts が Deira islands に水中公園付きのビーチリゾートを 1 億

3,600 万米ドル規模で建設する合弁事業の契約を締結している。また、Nakheel は同

じく 1 月に 50 億ディナールのデイラ・アイランド・ブールバード（Deira Islands

Boulevard）開発の入札を案内しており、これにはタワーマンション 16 棟の建設も

含まれている。

- ドバイの未来博物館（Museum of the Future）はドバイ・インターナショナル・ファ

イナンシャル・センター（Dubai International Financial Centre）にあるエミレーツ・

タワーズ（Emirates Towers）の近辺に位置しており、イノベーションやロボット工

学、人工知能（AI）に焦点を当てている。観光スポットとするほか、専門家のワー

クショップやゲストスピーカーの講演会も開催する予定である。博物館の建設には

少なくとも 2 億米ドルの費用がかかると見込まれており、2017 年にオープン予定で

ある。Meraas Development がプロジェクト全体の管理責任者であり、2016 年 6 月に

は Alec、Bam、Bouygues、Laing O’Rourke および Samsung C+T の 5 社を指名し入札を

行った。入札提案の締め切りは 2016 年 8 月 2 日であった。これに先立ち、2015 年

10 月に Arab Center for Engineering Studies （Aces） Dubai がこのプロジェクトに関す

る地質工学調査の契約を締結している。

- ドバイ・ウォーター・キャナル（Dubai Water Canal）沿いのアル・ハブトゥール・

シティ（Al-Habtoor City）には St. Regis、Westin Dubai およびW Dubai Sheikh Zayed


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Road という大規模ホテルが 3 軒あり、運営は Starwood Hotels and Resorts Worldwide

が担っている。Al-Habtoor Group は 2013 年に、中東最大のホテル複合施設だろうと

言われる Al-Habtoor City の主幹事（第一契約企業）となる契約を Habtoor Leighton

Group と 5 億 1,700 万米ドルで交わしている。ホテル関連工事の大半は終了してい

るが、Al-Habtoor City の住居ユニットはまだ建設中であり、2017 年の第二四半期に

オープン予定である。Residence Collection として知られるこの区画は、少なくとも

1,460 戸の住居からなる見込みである。Habtoor Leighton Specon と Drake & Scull

Engineering の 2 社が共同で設立した合弁企業が MEP（機械・電気・配管）関連業務

を担当している。Al-Habtoor City の開発事業費は全体で 30 億米ドルと推定されてい

る。

- ドバイクリーク・エリア（Dubai Creek area）に計画されているのは 3 棟のメインタ

ワーからなるアラジン・シティ（Aladdin City）で、商業スペースとホテルスペース

を含み、エアコン完備の空中回廊でつながる予定である。タワーの設計はアラジン

とシンドバッドの物語からインスピレーションを得たものとなる。2016 年 10 月に

はドバイ市政庁（Dubai Municipality）が基本設計コンサルタントとして Meinhardt

Group を選定しており、1 年をかけてプロジェクト調査を行う。その後、プロジェ

クトを実施する運びとなれば、建設工事の入札が行われることになる。プロジェク

トコストはまだ算定されていないが、当初の見込みでは最低でも 5 億米ドルと見ら

れている。プロジェクト全体は 2018 年の第 4 四半期までには完成する予定となって

いる。

- 4,350 万米ドル相当のドバイ・フレーム（Dubai Frame）プロジェクトは、高さ 150

メートル、幅 93 メートルの建物をザビール・パーク（Zabeel Park）の近くに建設し

ている。完成すれば、オールドドバイとニュードバイの両方の景観を一望すること

ができる。2016 年 11 月の報告書によれば、建設工事の 85%は完了しているが、開

業日はまだ決定していないとのこと。ドバイ市政庁（Dubai Municipality）がデベロ

ッパーであり、Al-Rostamani Pegel が主幹事として選定されている。

- ドバイのアル・マムザール・ビーチフロント（Al-Mamzar Beachfront）を開発する計

画も進んでおり、住居ユニット 4,000 戸、ホテル客室 300 室、小売店舗スペース 25

万平方メートルなどが予定されている。エマール・プロパティーズ（Emaar

Properties）とドバイ政庁（Dubai Municipality）が、この 27 億 2,000 万米ドル規模

の開発プロジェクトを監督しており、完成は 2018 年第 4 四半期を予定している。

- ジュメイラ・ビーチ・レジデンス（Jumeriah Beach Residence）沖に開発予定のブル

ーウォーターズ・アイランド（Bluewaters Island）プロジェクトでは、完成すれば世

界最大の観覧車となるドバイ・アイ（Dubai Eye）を建設する予定である。この 16 億

米ドルのプロジェクトは年間 300 万人もの集客を見込んでいる。また、住居スペー

ス、小売店舗スペース、ホスピタリティサービスエリア、エンターテイメントエリ

アを予定している。Meraas Holding がこのプロジェクトの主幹事である。2016 年 1

月には英国の Kier がこの島のインフラ関連と公共エリアに関する契約を落札した。


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Kier はまた Al Shafar General Contracting と合弁契約を結び、700 戸を超えるマンショ

ンの建設にも携わっている。

- ドバイクリークハーバー（Dubai Creek Harbour）プロジェクトはエマール・プロパ

ティーズ（Emaar Properties）とドバイ・ホールディング（Dubai Holding）が開発し

ており、完成すれば世界で最も高いタワーとなるザ・タワー（The Tower）を建設す

る予定である。このプロジェクトには、住居ユニット、オフィスユニット、小売店

舗スペースなども含まれている。

- モール・オブ・ザ・ワールド（Mall of the World）プロジェクトはドバイ・ホールデ

ィング（Dubai Holding）が開発しており、少なくともドバイモール（Dubai Mall）の

4 倍の規模になる見込みである。広さは少なくとも 4,800 万平方フィート（約 446 万

平方メートル）あり、世界最大の屋内テーマパークも予定されている。住居エリア

とホスピタリティサービスエリアも計画され、完成後には年間 1 億 8,000 万人の集

客を見込んでいる。この 10 億米ドル規模のプロジェクトは 2017 年に入札が公表さ

れる予定である。

- 10 億米ドル規模のドバイキャナル（Dubai Water Canal）プロジェクトはビジネスベ

イ（Business Bay）エリアに位置しており、2016 年 11 月 9 日に竣工している。ドバ

イ・ホールディング（Dubai Holding）が開発を手掛けたこの運河は全長 12 キロメー

トルにわたり、アラビア湾とドバイクリークをつないでいる。数多くの観光客がこ

の運河を訪れ、レジャーとエンターテイメントを楽しむ場所となっている。ドバ

イ・ホールディング（Dubai Holding）は運河沿いの地域の開発を更に進めると期待

されており、ゆくゆくは水上家屋、住居ユニット、レストラン、カフェ、小売店舗、

マリーナなどが検討されるだろう。なお、このメガプロジェクトにより、Sheikh

Zayed Road、Jumeirah Road 、Al-Wasl Road の 3 つの道路で橋をかける必要が生じた。

2020 年までには年間 100 万隻のフェリーが運河を利用すると見込まれている。ドバ

イキャナル（Dubai Water Canal）は 2020 年ドバイ万博に関連する最も有望なプロジ

ェクトの 1 つとみなされている。

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