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人口ビジョン 平成 27 年10月 伊丹市マスコット たみまる

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  • 人口ビジョン

    平成 27 年10月

    伊丹市マスコット たみまる

  • 目 次

    1.伊丹創生人口ビジョンの位置づけ ····························· 1

    2.人口の現状分析 ····························· 1

    (1)人口動向分析 ····························· 1

    ①人口推移 ····························· 1

    ②人口動態の概観 ····························· 5

    ③自然増減 ····························· 6

    ④社会増減 ····························· 9

    ⑤雇用と就労 ···························· 17

    ⑥住まい ···························· 24

    (2)将来人口の推移と分析 ···························· 27

    ①人口推計 ···························· 27

    ②人口の減少段階(全国、伊丹市) ···························· 28

    3.人口の将来展望 ···························· 31

    (1)可能性と課題の整理 ···························· 31

    (2)基本的視点と目指すべき方向性 ···························· 33

    (3)人口の将来展望 ···························· 34

  • 1

    日本の人口減少と地域経済縮小の克服を目的とし、国は「まち·ひと·しごと創生法」(平成26 年11 月施行)に則

    り、「まち·ひと·しごと創生」に係る「長期ビジョン」と「総合戦略」を策定しました。

    「伊丹創生人口ビジョン」は、この流れを受け、本市特有の人口問題に取り組み、本市の特性に応じた効果的な

    施策を企画するための重要な基礎データとして、本市における人口の現状を分析し、今後目指すべき将来の方向

    性と人口の将来展望を提示するとともに、人口に関する認識を市民と共有するためのものとして位置付けます。

    (1)人口動向分析

    ①人口推移

    伊丹市の人口は昭和 25 年(1950 年)から昭和 50 年(1975 年)にかけて急増し、その後も少しずつ増加し、日

    本の総人口が減少に転じた平成 20 年(2008 年)以降も、微増傾向を保っています。昭和55 年(1980 年)以降で

    年齢構成をみると、生産年齢人口(15~64歳)は平成7年(1995年)にピークを迎えて緩やかな減少傾向にあり、

    年少人口(0~14 歳)は一貫して減少している一方、65 歳以上の老年人口は増加を続けています。本市でも高齢

    化の進展と老年人口を今後支えていく世代の人口減少が進みつつあるといえます。

    図表1 伊丹市の人口推移

    資料:国勢調査 ※平成 26 年は国勢調査(平成 22 年 10 月 1 日)の確定値に、住民基本台帳法に基づく移動数を反映したもの ※昭和 30 年に旧長尾村の一部を編入

    2.人口の現状分析

    1.伊丹創生人口ビジョンの位置づけ

  • 2

    図表2 年齢3区分別人口推移

    資料:国勢調査 ※平成 26 年は推計人口による総人口をもとに、住民基本台帳による年齢3区分別の人口割合を用いて算出

    図表3 年齢3区分別人口構成割合の推移

    資料:国勢調査 ※平成 26 年は住民基本台帳による人口の割合

    178,228 182,731186,134 188,431 192,159 192,250

    196,127 197,580

    46,867 41,84034,532 30,517 30,416

    29,938 29,644

    28,304

    120,375127,700

    135,729 138,311 136,512 130,583 127,087 124,053

    10,864

    13,153 15,763 19,58725,228

    31,70939,275

    45,224

    0

    50,000

    100,000

    150,000

    200,000

    250,000

    昭和55(1980)

    昭和60(1985)

    平成2(1990)

    平成7(1995)

    平成12(2000)

    平成17(2005)

    平成22(2010)

    平成26(2014)

    総人口 15歳未満15~64歳 65歳以上

    (人)

    (年)

    26.3 16.2 15.1 14.3

    67.6 73.4

    64.8 62.8

    6.1 10.4 20.0 22.9

    0%

    10%

    20%

    30%

    40%

    50%

    60%

    70%

    80%

    90%

    100%

    昭和55(1980)

    平成7(1995)

    平成22(2010)

    平成26(2014)

    65歳以上

    15~64歳

    15歳未満

    (年)

  • 3

    人口ピラミッドの推移をみると、少子化と高齢化の進展により、「つぼ型」へと急速な変化を示しています。平成 22

    年(2010 年)では、60 歳以上の団塊世代と、30 歳代と 40 歳代前半の子育て世代が人口のボリュームゾーンとな

    っている一方で、20 歳代前半以下の世代の人口が少なくなっています。

    図表4 人口ピラミッドの推移

    資料:地域経済分析システム(人口マップ/人口構成 人口ピラミッド)

  • 4

    地域別の人口推移をみると、中心市街地の人口増加が顕著である一方、東部は人口減少傾向にあり、逆に市

    中南部や西北部はほとんど人口の減少が見られず、市内でも地域によって大きな差があります。

    資料:国勢調査 ※平成 26 年は、住民基本台帳より算出した平成 22~26 年の移動数を、平成 22 年国勢調査の人口に加えて算出した推計値

    ■地域別分類 ◆西北部地域

    国道 171 号以北 ◆中南部地域

    国道 171 号以南 ◆東部地域

    猪名川以東 ◆中心市街地

    西台1~5丁目、中央1~6丁目、宮ノ前1~3丁目、伊丹1~3丁目

    図表5 地域別人口推移(表)、平成 7 年を 100 とした4地域の推移(グラフ)

    平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成26年

    西北部 100 106 106 107 108

    中南部 100 98 101 102 102

    東部 100 101 86 89 87

    中心市街地 100 109 97 108 120

    100106

    106

    107

    108

    100 98 101

    102 102100 101

    8689

    87

    100

    109

    97

    108

    120

    75

    80

    85

    90

    95

    100

    105

    110

    115

    120

    125

    西北部 74,165 78,277 78,729 79,687 79,949

    中南部 95,555 94,074 96,120 97,658 97,528

    東部 7,533 7,602 6,511 6,676 6,542

    中心市街地 11,178 12,206 10,890 12,106 13,440

  • 5

    ②人口動態の概観

    平成7 年(1995 年)以降の人口の増減をみると、平成13·14·18 年(2001·2002·2006年)を除いて、総人口

    は増加しています。これを出生と死亡による自然増減、転出と転入による社会増減に分けてみると、自然増減にお

    いては一貫して増加が続いており、安定した自然増が社会増減の波を吸収し、総人口の増加を支えてきたことが分

    かります。社会増減は、平成 19 年(2007 年)を境に増加に転じていますが、自然増数が漸減しており、人口増にス

    トップがかかりつつあります。

    -2500

    -2000

    -1500

    -1000

    -500

    0

    500

    1000

    1500

    2000

    平成7(1995)

    平成8(1996)

    平成9(1997)

    平成10(1998)

    平成11(1999)

    平成12(2000)

    平成13(2001)

    平成14(2002)

    平成15(2003)

    平成16(2004)

    平成17(2005)

    平成18(2006)

    平成19(2007)

    平成20(2008)

    平成21(2009)

    平成22(2010)

    平成23(2011)

    平成24(2012)

    平成25(2013)

    (人)

    社会増減数(人) 自然増減数(人) 人口増減数(人)

    図表6 総人口に与えてきた自然増減と社会増減の影響(折れ線)

    資料:地域経済分析システム(自然増減·社会増減の推移(散布図))

    図表7 総人口に与えてきた自然増減と社会増減の影響(散布図)

    資料:地域経済分析システム(自然増減·社会増減の推移(折れ線))

  • 6

    ③自然増減

    平成 7 年(1995 年)以降の出生数をみると、平成 12 年(2000 年)の 2,449 人をピークとして、近年は 2,000

    人前後で推移してきました。一方で死亡数は緩やかに増加しており、平成 25 年(2013 年)には年間 1,500 人程度

    となっています。今後、20~30 歳代女性人口が減少することから(図表4参照)、近い将来出生数は減少し、死亡

    数を下回ることが予測されます。

    1人の女性が一生のうちに産む子どもの人数とされる合計特殊出生率は、周辺の自治体や兵庫県、全国と比較

    すると、高い値で推移しており、人口の自然増を支えていると考えられます。

    図表8 出生・死亡数の推移

    資料:地域経済分析システム(出生数·死亡数/転出数·転入数 市区町村)

    図表9 合計特殊出生率の推移

    資料:兵庫県「厚生統計」 ※平成 25 年(2013)の合計特殊出生率は、全国 1.43、伊丹市 1.59(兵庫県保健統計年報等より市独自推計)

    2,354 2,379 2,413

    2,397 2,435

    2,4492,317

    2,182 2,147 2,107 2,032 1,953 1,9262,089

    2,032 1,995 2,043 1,981 1,874

    1,142 1,060 1,034

    1,088 1,119

    1,146 1,131 1,193 1,220 1,190 1,2351,271 1,311

    1,421 1,467 1,404 1,436

    1,508 1,530

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    3,000

    平成7(1995)

    平成8(1996)

    平成9(1997)

    平成10(1998)

    平成11(1999)

    平成12(2000)

    平成13(2001)

    平成14(2002)

    平成15(2003)

    平成16(2004)

    平成17(2005)

    平成18(2006)

    平成19(2007)

    平成20(2008)

    平成21(2009)

    平成22(2010)

    平成23(2011)

    平成24(2012)

    平成25(2013)

    出生数 死亡数

    (年)

    (人)

  • 7

    平成 22 年(2010 年)の 20~39 歳女性の有配偶者の割合を見ると 52.5%となっており、兵庫県、国や周辺の

    自治体と比較すると高く、このことが合計特殊出生率が高い要因のひとつと考えられます。

    図表 10 男女別 20~39 歳の有配偶者の割合

    資料:国勢調査人口等基本集計(平成 22 年)より作成 ※以下の計算式で算出(女性の場合)

    20~39 歳女性の有配偶者割合=20~39 歳女性有配偶数/20~39 歳女性総数

    女性(20~39 歳)

    男性(20~39 歳)

  • 8

    ≪希望する子供の人数≫

    市内在住の 20~30歳代女性を対象に実施した『20~30歳代女性意識調査』によると、子どもを何人持ちたいかと言

    う設問に対し、「3 人以上」が 20.0%でした。一方で、理想の子どもの人数をみると、「3 人以上」が 34.9%となり、実際に

    持ちたい子どもの人数と理想の子どもの人数に差があることが分かります。

    理想とする人数の子どもを持つために求める支援としては、「保育所·幼稚園の充実」、「子育て支援の充実(一時預か

    りや病児保育、放課後児童くらぶなど)」、「子育てに関わる経済的負担の軽減」がいずれも約 8 割となっているほか、「不

    妊の相談実施や治療費の負担軽減」も 41.2%となっており、働きながら子育てをする世帯への支援や、多様な出産·育

    児のあり方への支援が、理想の子どもの人数を実現するために効果があると考えられます。

    「子どもを何人持ちたいと考えているか(SA)」 (N=370) 「理想とする子どもの人数は何人か(SA)」 (N=370)

    「理想とする人数の子どもを持つために求める支援や対策(MA)」 (N=370)

    資料:伊丹市 20~30 歳代女性意識調査(平成 27 年) ※N=「有効回答数」、SA=「単数回答」、MA=「複数回答」

    3.0%

    4.9%

    8.1%

    54.1%

    18.9%

    1.1%

    9.5%

    0.5%

    0% 20% 40% 60%

    子どもは持たない

    子どもを持つことが難しい

    1人

    2人

    3人

    4人以上

    わからない

    無回答・不明

    1.9%

    4.6%

    51.1%

    31.4%

    3.5%

    7.0%

    0.5%

    0% 20% 40% 60%

    0人

    1人

    2人

    3人

    4人以上

    わからない

    無回答・不明

    14.9%

    41.2%

    25.0%

    81.0%

    75.9%

    78.7%

    25.3%

    8.8%

    2.8%

    0% 20% 40% 60% 80% 100%

    異性との出会いサポートやイベントの実施

    男女ともに、不妊の相談実施や治療費の負担軽減

    子育てに関する悩み相談

    保育所、幼稚園の充実

    子育て支援の充実(一時預かりや病児病後児保育、放課後児童くらぶなど)

    子育てに関わる経済的負担の軽減

    市内のイベントや施設情報など、子育てに係る情報の提供

    その他

    無回答・不明

    トピックス

    20.0% 34.9%

  • 9

    ④社会増減

    平成 7 年(1995 年)以降の転入·転出数の推移をみると、転出数が転入数を上回る傾向にあり、平成 12~14

    年(2000~2002年)に大きな転出超過の時期を迎えました。しかし、平成19年(2007年)には転入数と転出数が

    逆転し、その後は転入·転出数ともに 8,000 人前後で推移しています。

    年齢階級別人口移動の推移を男女別にみると、「15~19 歳→20~24 歳」、「20~24 歳→25~29 歳」の転入

    超過、「0~4歳→5~9歳」、「5~9歳→10~14 歳」、「30~34 歳→35~39 歳」、「35~39 歳→40~44 歳」の

    転出超過が男女ともに確認できます。年少者と 30~40 歳代は転出超過の傾向にあり、住宅取得によるものと考え

    られます。

    近年の傾向として、「15~19 歳→20~24 歳」における転入超過の減少がみられます。また「30~34 歳→35~

    39 歳」の転出超過は減少し、「25~29 歳→30~34 歳」は転入超過への転換しており、市中心地に相次いでマン

    ションが立地したため、市内間移動により転出が減少していることがその要因だと考えられます。

    図表 11 転入・転出数の推移

    資料:地域経済分析システム(出生数·死亡数/転出数·転入数 市区町村)に基づき作成

    図表 12 年齢階級別人口移動の推移(男性)

  • 10

    ≪若年女性の定住志向≫

    『伊丹市 20~30 歳代女性意識調査』によると市

    内に住み続けたい人は 84.0%であり、18 歳以上の

    男女を対象とした『市民意識調査』でも、83.4%の

    人が市内に住み続けたいと回答していることから、

    市内居住者の定住志向が高いことが分かります。

    また、市外へ移りたいと回答した人の理由として

    は親の近くに住みたい、通勤が不便だから、自分の

    夢を海外で実現したいなどの回答がありました。

    ≪大学生が持つ伊丹のイメージ≫

    市内にキャンパスがある、大手前大学学生への

    アンケート調査によると、市内に居住する学生が

    7.8%に留まることにも起因して、伊丹のイメージに

    対する設問では、31.3%の人が伊丹のイメージがな

    いと回答しており、市内の大学に通う学生であっても

    市外在住者の場合は伊丹市への関心が低いことが

    わかります。市外在住者への情報発信が、流入人

    口の確保への課題と言えます。

    資料:伊丹市 20~30 歳代女性意識調査(平成 27 年)

    大手前大学学生アンケート調査(平成 27 年)

    図表 13 年齢階級別人口移動の推移(女性)

    「今後も伊丹市に住み続けたいと思うか(SA)」 (N=370)

    「伊丹市全体についてどのようなイメージを持っているか(MA)」 (N=166)

    65.7%

    4.2%

    0.6%

    2.4%

    7.2%

    2.4%

    1.2%

    3.0%

    6.6%

    1.2%

    0.0%

    2.4%

    31.3%

    0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

    伊丹空港があるまち

    酒蔵や街道沿いのまちなみが残る歴史のまち

    俳句を中心としたことば文化のまち

    文化ホール等での文化活動が盛んなまち

    住みよい環境が整ったまち

    工業などものづくりが盛んなまち

    商業が盛んなまち

    市民スポーツ活動が盛んなまち

    水や緑などの自然環境が豊かなまち

    小中学校などで教育が熱心なまち

    医療や福祉などが充実したまち

    その他

    特にイメージを持っていない

    トピックス

    57.0%

    27.0%

    15.4%

    0.5% 現在の住居に住み続けたい

    現在の住居から転居したいが伊

    丹市内に住み続けたい

    市外へ移りたい

    無回答・不明

  • 11

    平成 22 年(2010 年)の国勢調査の結果から、5年間の伊丹市内への転入の状況を、市町別に詳しく見てみると、

    県内及び大阪府から伊丹市への転入数については、阪神南からが最も多く、特に尼崎市からの転入者は、4,173

    人であり、次いで宝塚市、大阪市からの転入者が多くなっています。

    図表 14 伊丹市への転入者の転入元住所地(兵庫・大阪)

    資料:国勢調査(平成 22 年) ※現住市区町村による 5 年前の常住市区町村,男女別人口(転入)

    但馬から 88 人

    神戸から 1,103 人 西播磨から 84 人

    阪神南から 5,560 人 うち尼崎市 4,173 人

    西宮市 1,273 人

    大阪市から 1,728 人

    淡路から 66 人

    東播磨から 290 人

    中播磨から 268 人

    丹波から 154 人

    北播磨から 150 人

    豊能から 1,291 人

    三島から

    806 人

    泉北から 324 人

    泉南から 152 人

    南河内から 126 人

    中河内から 314 人

    北河内から 451 人

    阪神北から 3,257 人 うち宝塚市 1,752 人

    川西市 1,089 人

    三田市 298 人

    猪名川町 118 人

  • 12

    同様に、転出先住所地をみると、尼崎市が最も多く 2,924 人であり、次いで宝塚市、西宮市、大阪市、神戸市と

    なっています。

    図表 15 伊丹市から転出者の転出先住所地(兵庫・大阪)

    資料:国勢調査(平成 22 年) ※5 年前の常住市区町村による現住市区町村,男女別人口(転出)

    但馬へ 78 人

    神戸へ 1,243 人 西播磨へ 84 人

    阪神南へ 4,394 人 うち尼崎市 2,924 人

    西宮市 1,347 人

    大阪市へ 1,250 人

    淡路へ 65 人

    東播磨へ 328 人

    中播磨へ 213 人

    丹波へ 138 人

    北播磨へ 150 人

    豊能へ 912 人

    三島へ

    657 人

    泉北へ 295 人

    泉南へ 114 人

    南河内へ 111 人

    中河内へ 241 人

    北河内へ 337 人

    阪神北へ 4,287 人 うち宝塚市 2,384 人

    川西市 1,116 人 三田市 421 人

    猪名川町 366 人

  • 13

    県外から伊丹市への転入数をみると、大阪府が 5,210 人で最も多く、次いで東京都、京都府、愛知県、神奈川

    県となっています。

    図表 16 伊丹市への転入者の転入元住所地(府外)

    資料:国勢調査(平成 22 年) ※現住市区町村による 5 年前の常住市区町村,男女別人口(転入)

    国外から 453

    北海道から 172 人

    東北から 170 人

    関東から 2,060 人 うち東京都 730 人 神奈川県 537 人

    中部から 1,097 人 うち愛知県 566 人

    九州・沖縄から

    1,016 人

    中国から 877 人

    四国から 555 人 近畿他府県から 6,800 人

    うち大阪府 5,210 人

    京都府 665 人

  • 14

    伊丹市から県外への転出数をみると、大阪府が 3,917 人と最も多く、次いで東京都、神奈川県、愛知県となって

    います。

    図表 17 伊丹市からの転出者の転出先住所地

    資料:国勢調査(平成 22 年) ※5 年前の常住市区町村による現住市区町村,男女別人口(転出)

    北海道へ 163 人

    東北へ 130 人

    関東へ 2,689 人 うち東京都 964 人 神奈川県 673 人

    中部へ 1,161 人 うち愛知県 610 人

    九州・沖縄へ

    1,038 人

    中国へ 902 人

    四国へ 548 人 近畿他府県へ 5,374 人

    うち大阪府 3,917 人

    京都府 544 人

  • 15

    市区町村別に近年の転入·転出超過数の状況をみると、平成 25 年~26 年(2013 年~2014 年)では転入超

    過数は尼崎市が最も多くなっています。転出超過数は川西市や宝塚市等周辺都市が多くなっています。なお、平

    成 26 年(2014 年)で群馬県高崎市が多くなっているのは、大手企業の事業所が統廃合された影響が表れている

    と考えられます。また広島県安芸区や香川県善通寺市には、自衛隊駐屯地があり、その影響があると考えられま

    す。

    資料:地域経済分析システム(人口マップ From-to 分析(定常人口)) ※印は陸上自衛隊の駐屯地が自市区町内に所在する自治体。

    転入超過数(平成 26 年)

    ※ ※

    ※ ※ ※

    転出超過数(平成 26 年)

    図表 18 転入・転出超過数

    転入超過数(平成 25 年) 転出超過数(平成 25 年)

    転入超過数(平成 24 年) 転出超過数(平成 24 年)

  • 16

    ≪暮らしの安全・安心≫

    平成25年版警察白書によると、全刑法犯罪に占める13歳

    未満の子どもの被害の割合は高止まりの傾向にあります。また、

    内閣府の資料によると、交通事故死者数に占める高齢者の

    割合は近年上昇傾向にあり、子どもや高齢者の巻き込まれる

    事件や事故の割合が増えています。

    市民意識調査では、地方創生で優先して取り組むべき施

    策として「安全·安心に暮らすことができるまちの整備」が重要と

    する市民が最も多く、安全·安心に対する市民の意識の高さ

    がうかがえます。

    ≪自転車の利用≫

    市民意識調査によると本市に住みつづけたい理由として

    「交通の便が良い」と考える市民が 47.1%と多く、交通環境の

    整備が定住促進に大きく寄与することがわかります。本市は

    市域の面積が約25k㎡とコンパクトで、地形がなだらかなため、

    通勤·通学や日常の移動に自転車を使用している市民が多

    く、移動交通手段として自転車が重要な役割を果たしていま

    す。このことは、平成 22 年に行われた近畿圏パーソントリップ

    調査における、自転車の交通手段分担率の高さからも見てと

    れます。一方自転車利用者の多さを反映して、自転車関連

    事故が多く発生しており、平成25年度の「人口 10万人あたり

    の自転車乗車中の死傷者数」は全国で2番目に多い 233 人

    でした。また、駅前の放置自転車の多さは、普段の通行や災

    害時の避難に支障をきたすだけでなく、本市の玄関口である

    駅前の景観を損ねており、深刻な問題になっています。本市

    にとって、自転車利用環境の整備は定住促進、安全·安心

    の確保、環境美化、まちのイメージ向上などの観点から重要

    な要素といえます。

    0.0

    0.5

    1.0

    1.5

    2.0

    2.5

    平成16

    (2004)

    平成19

    (2007)

    平成22

    (2010)

    平成25

    (2013)(年)

    子供の被害割合(%)

    資料:平成 25 年版警察白書 ※子供の被害割合とは、刑法犯認知件数に占める子供の

    被害件数の割合

    子ども(13 歳未満)の被害割合の推移

    資料:警察庁「平成 24 年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について」、総務省「人口推計」より内閣府作成

    高齢者の交通事故死者数等の推移

    資料:平成 22 年第 5 回近畿圏パーソントリップ調査より伊丹市独自推計 ※ある交通手段を代表交通手段として利用している人の割合

    交通手段分担率※

    0102030405060

    0.0

    2.0

    4.0

    6.0

    8.0

    10.0

    平成15(2003)

    平成18(2006)

    平成21(2009)

    平成24(2012)

    (千人)総数 65歳以上 65歳以上比率

    (%)

    (年)

    トピックス

    資料:毎日新聞社が公益社団法人交通事故総合分析センターから入手算出したもの

    人口10万人あたり自転車乗車中死傷者数の推移(伊丹市)

    資料:市民意識調査(平成 27 年)(5 段階評価の加重平均)

    伊丹市が地方創生で優先して取り組むべき施策 (上位 5 位)

    231.4

    251.3

    266.4

    295.5

    242.0233.1

    20

    85

    2 3 2

    200

    220

    240

    260

    280

    300

    320

    平成20

    (2008)

    平成21

    (2009)

    平成22

    (2010)

    平成23

    (2011)

    平成24

    (2012)

    平成25

    (2013)

    人口10万人

    あたり死傷者数(人)

    全国順位(位)

    (人)

    (年)

  • 17

    ⑤雇用と就労 事業所数、従業者数の推移をみると、昭和 56 年(1981 年)以降増加していましたが、事業所数は平成 3 年

    (1991 年)に 6,614 箇所、従業者数は平成 8 年(1996 年)に 79,091 人でピークとなり、平成 24 年(2012 年)に

    は事業所数が 5,617 箇所、従業者数 64,987 人となっています。

    産業大分類別の従業者割合をみると、男性では製造業に従事する人が 12,745 人と最も多く、ついで卸売業·小

    売業となっています。女性では卸売業·小売業が 7,681 人と最も多く、次いで医療·福祉、製造業となっています。

    図表 20 男女別産業大分類別従業者数

    資料:経済センサス·活動調査(平成 24 年)

    図表 19 事業所数・従業者数の推移

    資料:平成 18 年以前は事業所·企業統計調査、平成 21 は経済センサス·基礎調査、平成 24は経済センサス·活動調査

    ※経済センサスと事業所·企業統計では、調査手法が一部変更されたため、平成 18 年以前と平成 21 年以降の差数がすべて増加·減少を示すものではない。

    ※平成 21 年度以降は民営事業所のみの数値。

    44

    2,825

    12,745

    225

    3,261

    6,733

    289

    1,101 1,3722,267

    981680

    1,768

    116

    1,742

    39 0 0720

    4,748

    0 911,021

    7,681

    532 823 426

    3,914

    1,305825

    5,272

    1081,110

    0

    2,000

    4,000

    6,000

    8,000

    10,000

    12,000

    14,000

    農業・林業

    漁業

    鉱業・採石業・砂利採取業

    建設業

    製造業

    電気・ガス・熱供給・水道業

    情報通信業

    運輸業・郵便業

    卸売業・小売業

    金融業・保険業

    不動産業・物品賃貸業

    学術研究、専門・技術サービス業

    宿泊業・飲食サービス業

    生活関連サービス業・娯楽業

    教育、学習支援業

    医療・福祉

    複合サービス事業

    サービス業(他に分類されないも

    の)

    (人)

    従業者数(男)

    従業者数(女)

    6,140 6,540 6,614 6,536

    6,022 5,770 5,944 5,617

    65,24371,333

    78,581 79,09173,444 73,365

    68,768 64,987

    0

    20,000

    40,000

    60,000

    80,000

    100,000

    4,000

    4,500

    5,000

    5,500

    6,000

    6,500

    7,000

    昭和56(1981)

    昭和61(1986)

    平成3(1991)

    平成8(1996)

    平成13(2001)

    平成18(2006)

    平成21(2009)

    平成24(2012)

    事業所数 従業者数

    (所)

    (年)

    (人)

  • 18

    30%

    40%

    50%

    60%

    70%

    80%

    20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳

    伊丹市 兵庫県 全国 尼崎市 宝塚市 川西市 西宮市

    女性の労働人口に占める就業者の割合を示す年齢別の女性就業率をみると、典型的な M 字型カーブを描いて

    おります。女性の就業率の推移は 25 歳以上で上昇傾向を示しており、特に 25~39 歳において高い伸びを示して

    います。一方、20~64 歳の女性就業率の他市比較をみると、一様に全国や兵庫県に比べて低くなっており、25~

    29 歳の就業率は近隣市と比べても低くなっていることが分かります。

    図表 21 女性の就業率の推移

    資料:国勢調査産業等基本集計(平成 22 年)より作成

    図表 22 20~64 歳の女性の就業率の自治体間比較

    0%

    10%

    20%

    30%

    40%

    50%

    60%

    70%

    80%

    平成7年(1995)

    平成12年(2000)

    平成17年(2005)

    平成22年(2010)

    資料:国勢調査産業等基本集計各年より作成

  • 19

    ≪女性の就労と子ども・子育て支援≫

    平成 25 年度(2013 年度)に実施した『伊丹市子ども·子育て支援に関する調査』では、「子育てしやすいまちだと思う」

    と回答した未就学児保護者の割合は 69.4%で、多くは子育てしやすいまちだと回答しているものの、母親がフルタイムや

    パートで就労している場合は、未就労の場合に比べてその割合は低くなっています。

    『伊丹市 20~30 歳代女性意識調査』によると、回答者の約 3 分の 2 が何らかの形態で就労しており、約 3 分の 1 が

    未就労で、その内訳は家事専業(24.6%)や学生(5.1%)、無職(4.1%)となっています。これら未就労の方のうち

    71.2%は現在働いていないが「働きたい」と回答しており、多くは就業意欲を持っていることが分かります。

    トピックス

    資料:伊丹市子ども·子育て支援に関する調査(平成 25 年)

    「子育てしやすいまちだと思うか(SA)」未就学児保護者、

    母親の就労形態別

    子育てしや

    すいまちだ

    と思う, 69.4%

    子育てしや

    すいまちだ

    と思わな

    い, 10.6%

    どちらとも

    いえない, 19.0%

    無回答, 1.0%

    「子育てしやすいまちだと思うか(SA)」

    未就学児保護者(N=1505)

    63.8

    64.3

    72.2

    77.2

    15.4

    11.4

    9.2

    6.0

    20.2

    23.1

    17.8

    15.4

    0% 20% 40% 60% 80% 100%

    フルタイム(N=351)

    パート(N=255)

    以前就労・現在未就労(N=719)

    未就労(N=149)

    子育てしやすいまちだと思う 子育てしやすいまちだと思わない

    どちらともいえない 無回答

    34.3%

    7.8%

    15.9%6.2%

    1.4%0.3%

    5.1%

    24.6%

    4.1% 0.3%

    「就労状況(SA)」(N=370) 「現在働いていないが、働きたいと思うか(SA)」(N=125)

    資料:伊丹市 20~30 歳代女性意識調査(平成 27 年)

    「就労」

    「未就労」

    働きたい

    71.2%

    働きたいと

    思っていない

    28.8%

  • 20

    全国と比較した産業大分類別の従業者数による伊丹市の特化係数※をみると、男女ともに製造業の特化係数が

    高く、地域の経済の特徴であるといえます。また、女性は運輸業·郵便業の特化係数が高くなっており、空港の立地

    により航空運輸業の集積があるためと考えられます。

    ※特化係数とは、地域のある産業の構成比が、全国の構成比と比べて高いか低いかを見るもの。1を超える場合は、その産業に特化

    していると言うことができる。

    資料:経済センサス·活動調査(平成 24 年)より作成

    図表 23 従業者数による特化係数

    0.00.20.40.60.81.01.21.41.61.8

    農業・林業

    漁業

    鉱業・採石業・砂利

    採取業

    建設業

    製造業

    電気・ガス・熱供

    給・水道業

    情報通信業

    運輸業・郵便業

    卸売業・小売業

    金融業・保険業

    不動産業・物品賃

    貸業

    学術研究、専門・

    技術サービス業

    宿泊業・飲食サー

    ビス業

    生活関連サービス

    業・娯楽業

    教育、学習支援業

    医療・福祉

    複合サービス事業

    サービス業(他に

    分類されないもの)

    特化係数(男) 特化係数(女)

  • 21

    ≪周辺都市との特化係数の比較≫

    資料:経済センサス·活動調査(平成 24 年)より作成 ※公務を除く。特化係数=各市の産業大分類別従業者構成比/全国の産業大分類別従業者

    構成比、として算出。

    特化係数(男)の比較

    特化係数(女)の比較

    トピックス

    0.0

    1.0

    2.0

    3.0

    4.0

    5.0A 農業,林業

    B 漁業

    C 鉱業,採石業,砂利採取業

    D 建設業

    E 製造業

    F 電気・ガス・熱供給・水道業

    G 情報通信業

    H 運輸業,郵便業

    I 卸売業,小売業

    J 金融業,保険業

    K 不動産業,物品賃貸業

    L 学術研究,専門・技術サービス業

    M 宿泊業,飲食サービス業

    N 生活関連サービス業,娯楽業

    O 教育,学習支援業

    P 医療,福祉

    Q 複合サービス事業

    R サービス業(他に分類されないもの)

    尼崎市 西宮市 芦屋市 伊丹市 宝塚市 川西市

    0.0

    1.0

    2.0

    3.0

    4.0

    5.0A 農業,林業

    B 漁業

    C 鉱業,採石業,砂利採取業

    D 建設業

    E 製造業

    F 電気・ガス・熱供給・水道業

    G 情報通信業

    H 運輸業,郵便業

    I 卸売業,小売業

    J 金融業,保険業

    K 不動産業,物品賃貸業

    L 学術研究,専門・技術サービス業

    M 宿泊業,飲食サービス業

    N 生活関連サービス業,娯楽業

    O 教育,学習支援業

    P 医療,福祉

    Q 複合サービス事業

    R サービス業(他に分類されないもの)

    尼崎市 西宮市 芦屋市 伊丹市 宝塚市 川西市

  • 22

    起業·創業がどれだけ活発かを表す創業比率をみると、伊丹市の創業比率は 0.0292 で、芦屋市に次いで県内

    2 位となっています。

    有効求人倍率は兵庫県全体よりも低く推移しており、特にリーマンショックの影響を受けた平成 21 年(2009 年)

    には、0.31 まで下落しています。平成 25 年(2013 年)には 0.69 まで上昇しているものの、全国よりも 0.2 以上低く

    なっています。

    資料:地域経済分析システム(自治体比較マップ創業比率) ※創業比率とは、ある特定の期間において、「①新設事業所(又は企業)を年平均にならした数」の「②期首におい

    て既に存在していた事業所(又は企業)」に対する割合であり、①/②で求める。

    図表 24 創業比率(平成 21-24 年)

    図表 25 有効求人倍率の推移(伊丹公共職業安定所年度平均)

    資料:伊丹公共職業安定所および兵庫県労働局「一般職業紹介状況」 ※伊丹公共職業安定所の管轄区域は伊丹市、川西市、川辺郡

    0.0292

    0.0210.0253

    0.0307

    0.0254 0.0231

    0.0174

    0.0248

    0.01840.0212

    0.000.010.010.020.020.030.030.04

    伊丹市 尼崎市 西宮市 芦屋市 宝塚市 川西市 三田市 猪名川町 全国 兵庫県

    0.98

    0.79

    0.32 0.29 0.29 0.33 0.39

    0.53 0.56 0.63

    0.50

    0.31 0.35 0.44

    0.56 0.69

    0.00

    0.25

    0.50

    0.75

    1.00

    1.25

    1.50

    平成12(2000)

    平成13(2001)

    平成14(2002)

    平成15(2003)

    平成16(2004)

    平成17(2005)

    平成18(2006)

    平成19(2007)

    平成20(2008)

    平成21(2009)

    平成22(2010)

    平成23(2011)

    平成24(2012)

    平成25(2013)

    (年)

    全国 兵庫県 伊丹所

  • 23

    市内居住者の従業地をみると、自市での従業率が 45%と最も高くなっており、男女別にみると、女性の自市での

    従業率が高いことが分かります。就業の希望を叶える施策として市内の雇用創出が必要と考えられます。

    図表 26-1 伊丹市民の従業地(全体)

    図表 26-2 伊丹市民の従業地(男性) 図表 26-3 伊丹市民の従業地(女性)

    資料:国勢調査(平成 22 年)

    図表 26-4 従業地(15 歳以上)

    伊丹市45%

    尼崎市14%

    神戸市4%

    西宮市4%

    宝塚市4%

    川西市2%

    三田市

    1%

    芦屋市0%

    その他(県

    内市町)1%

    大阪市

    16%

    豊中市

    2%

    池田市1% 吹田市

    1%

    県外(その他)5%

    伊丹市39%

    尼崎市

    16%

    神戸市5%

    西宮市4%

    宝塚市3%

    川西市

    2%

    三田市

    1%

    芦屋市0%

    その他(県

    内市町)

    1%

    大阪市

    18%

    豊中市3%

    池田市

    1%

    吹田市

    1%

    県外(その他)6%

    伊丹市

    55%

    尼崎市13%

    神戸市

    3%

    西宮市3%

    宝塚市

    5%

    川西市2%

    三田市0%

    芦屋市0%

    その他(県

    内市町)0%

    大阪市

    13%

    豊中市2%

    池田市1%

    吹田市1% 県外(その

    他)2%

    45%

    84%

    53%40% 34%

    48%

    29%

    14%

    16%26%

    31%

    32%

    26%

    1%

    31% 33% 35%20%

    0%

    10%

    20%

    30%

    40%

    50%

    60%

    70%

    80%

    90%

    100%

    伊丹市 神戸市 尼崎市 西宮市 宝塚市 三田市

    県外

    県内他市

    自市

  • 24

    ⑥住まい

    住宅の種類別一般世帯数の推移をみると、平成12~22 年(2000~2010 年)の 10年間で、持ち家率は5.6%

    の増加となっています。

    世帯の家族類型別一般世帯数の推移をみると、核家族世帯と単独世帯は増加していますが、三世代世帯は減

    少傾向となっています。

    図表 28 世帯の家族類型別一般世帯数の推移

    資料:国勢調査 ※一般世帯数のうち、住宅に住む一般世帯の数。

    図表 27 住居の種類別一般世帯数の推移

    資料:国勢調査 ※その他の世帯には、「核家族以外の世帯」、「非親族を含む世帯」および「世帯の家族類型不詳」を含む。

    「三世代世帯(再掲)」は、「核家族以外の世帯」のうち数。

    ≪市内空き家数の推移≫

    市内の空き家数は、平成 20年では8,930戸でしたが、

    平成 25 年には 12,360 戸となっており、5 年間で 3,400

    戸以上の増加となっています。地域の活力を保つために、

    空き家の流通を促進し、住宅ストックの有効活用を図ると

    ともに、防災や景観等住民の生活環境を守る取組みが求

    められます。

    資料:住宅·土地統計調査

    トピックス

    49,278 50,291 51,907

    16,025 17,26220,148

    5,506 5,3805,163

    3,5693,300

    2,950

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    3,000

    3,500

    4,000

    010,00020,00030,00040,00050,00060,00070,00080,00090,000

    100,000

    平成12(2000)

    平成17(2005)

    平成22(2010)

    その他世帯 単独世帯 核家族世帯 3世代世帯(再掲)(世帯) (世帯)

    37,237 41,760 45,460

    6,5046,413 6,033

    20,633 19,72321,499

    4,078 3,5712,757

    54.4 58.4 60.0

    0

    10

    20

    30

    40

    50

    60

    70

    010,00020,00030,00040,00050,00060,00070,00080,000

    平成12(2000)

    平成17(2005)

    平成22(2010)

    (%)

    その他 民営の借家

    公営・都市機構・公社の借家 持ち家

    持ち家の割合(世帯)

    8,570

    10,3508,930

    12,360

    11.6% 12.7%10.8%

    13.1%

    0%

    3%

    6%

    9%

    12%

    15%

    0

    3,000

    6,000

    9,000

    12,000

    15,000

    18,000

    平成10

    (1998)

    平成15

    (2003)

    平成20

    (2008)

    平成25

    (2013)

    空き家数

    空き家率

    (年)

    (戸)

  • 25

    平成 17 年(2005 年)以降の新規マンション立地をみると、阪急駅や JR 駅の徒歩圏内である中心市街地に集中

    して、新たなマンションが建設されています。また 200 戸を超える大規模マンションは 3 件あります。

    西北部 中南部 中心市街地

    2005年度 440 128 247 65

    2006年度 558 181 279 98

    2007年度 406 159 57 190

    2008年度 338 131 84 123

    2009年度 124 87 0 37

    2010年度 206 71 0 135

    2011年度 377 112 0 265

    2012年度 198 0 77 121

    2013年度 162 0 88 74

    2014年度 182 0 13 169

    戸数合計 2991 869 845 1277

    全戸合計 3166 869 1330 967

    伊丹市

    図表 29-1 市内のマンション新築の状況

    図表 29-2 マンション新築戸数

    資料:株式会社 不動産経済研究所 発行

    全国マンション市場動向より作成

    ○200 戸以上

    ●200 戸未満

  • 26

    ≪住宅市場の動向や住宅供給の特徴≫

    ●不動産業者ヒアリング調査

    地元の不動産業者を対象としたヒアリング調査では、伊丹市内への転入者について「30~40 歳代がメインで、市内の

    住み替えも多い」ことが指摘されています。また、「通勤が便利な JR 伊丹駅や、阪急伊丹駅·新伊丹駅の近く(駅から徒

    歩 15 分程度)の物件」が人気であり、「尼崎や塚口と比べて、交通が少し不便でもファミリー向けの安い物件としてニーズ

    がある」といった点が市内物件の特徴と考えられます。

    ●ディベロッパーヒアリング調査

    ディベロッパーを対象としたヒアリング調査では、「伊丹市は周辺市よりも比較的安価(3,000 万円~4,000 万円·2LDK)

    でファミリー向けの住宅を供給できる土地であり、年収 600 万円ぐらいの 30~40 歳代がマンションを求めるケースが多

    い」、「工場跡地等が出れば、大規模開発による住宅供給余地はある」という点が指摘されており、今後も工場跡地など

    の遊休地の供給があれば、ディベロッパーによるマンション開発の可能性があり、30~40 歳代を中心とした世代の転入が

    期待されます。

    ●賃貸住宅業者ヒアリング調査

    地元の賃貸住宅業者へのヒアリング調査では、「伊丹市での創業は小さな店舗が多い傾向にあり、実際に中心市市街

    地の空きテナントの物件開拓及び特集を始めたところ反響がある」という点や、「賃貸物件は家主に対し、賃料の割引や

    原状回復義務のない DIY を可能とする提案等を行うことで物件の付加価値を高めると、流通の促進が期待できる」、「新

    婚家賃補助は転入効果が見込める」などの指摘がありました。

    ●着工数と転入数の関係

    分譲住宅の着工数と転入者数を見比べて見ると、平成 8 年に比べ、平成 9 年から平成 12 年までは分譲住宅の着工

    数が減少し、この期間から 2 年後の平成 11 年から 14 年の間は、転入者数が減少しています。その後平成13年に着工

    数が回復すると、その2年後に転入数が回復しています。 その後も、着工数が多い平成17、18年の影響が、平成19、

    20 年の転入数回復に影響を与えており、平成 20 年の着工数減少が平成 23 年転入数減少に影響していると考えられ

    ます。今後も転入者数の動向は市内の分譲住宅の着工数に影響を受けることが予想されます。

    資料:建築統計年報 ※転入数は地域経済分析システム

    トピックス

    687 851

    529 493 391 419

    927

    483 693 812

    1,353 1,412

    947

    303 479 461 502 458

    11,766 11,640 12,100 11,68310,598

    9,4948,784 9,033

    9,817 9,317 8,785 8,413 8,9729,019 8,629 8,536

    7,715 8,281 8,068

    0

    200

    400

    600

    800

    1,000

    1,200

    1,400

    1,600

    0

    2,000

    4,000

    6,000

    8,000

    10,000

    12,000

    14,000

    平成7(1995)

    平成8(1996)

    平成9(1997)

    平成10(1998)

    平成11(1999)

    平成12(2000)

    平成13(2001)

    平成14(2002)

    平成15(2003)

    平成16(2004)

    平成17(2005)

    平成18(2006)

    平成19(2007)

    平成20(2008)

    平成21(2009)

    平成22(2010)

    平成23(2011)

    平成24(2012)

    平成25(2013)

    分譲住宅着工数

    転入数

    (年)

    (人)

  • 27

    (2)将来人口の推移と分析

    ①人口推計

    国立社会保障·人口問題研究所(以下、社人研と表記)と日本創成会議(以下、創成会議と表記)による伊丹市

    の人口推計を比較してみると、平成 52 年(2040 年)の人口は、社人研推計準拠が 180,432 人、創成会議推計準

    拠が 179,015 人となり、双方とも、同様の大きな人口減少を示しています。伊丹市の場合、創成会議推計のほうが、

    人口減少がやや進む見通しです。

    図表 30 社人研推計、創成会議推計の比較

    196,885194,345

    190,479185,679

    180,432

    174,812

    168,607

    161,438

    153,435

    196,127197,826 196,596

    193,779189,698

    184,663

    179,015

    120,000

    140,000

    160,000

    180,000

    200,000

    平成22(2010)

    平成27(2015)

    平成32(2020)

    平成37(2025)

    平成42(2030)

    平成47(2035)

    平成52(2040)

    平成57(2045)

    平成62(2050)

    平成67(2055)

    平成72(2060)

    社人研推計

    創成会議推計

    (人)

    (年)

    ■参考:社人研と創成会議の人口推計の概要

    ◆社人研推計

    ·主に平成 17 年(2005)年から 22 年(2010)年の人口の動向を勘案し将来の人口を推計。

    ·移動率は、今後、全域的に縮小すると仮定。

    <出生に関する仮定>

    原則として、平成 22 年(2010 年)の全国の子ども女性比(15~49 歳女性人口に対する 0~4 歳人口の比)と各市町村の子ども女性比との比

    をとり、その比が平成 27 年(2015 年)以降、平成 52 年(2040 年)まで一定として市町村ごとに仮定。

    <死亡に関する仮定>

    原則として、55~59 歳→60~64 歳以下では、全国と都道府県の平成 17 年(2005 年)→平成 22 年(2010 年)の生残率の比から算出され

    る生残率を都道府県内市町村に対して一律に適用。60~64 歳→65~69 歳以上では、前述に加えて、都道府県と市町村の平成 12 年(2000

    年)→平成 17 年(2005 年)の生残率の比から算出される生残率を市町村別に適用。

    <移動に関する仮定>

    原則として、平成 17 年(2005 年)~22 年(2010 年)の国勢調査(実績)に基づいて算出された純移動率が、平成 27 年(2015 年)~32 年

    (2020 年)までに定率で 0.5 倍に縮小し、その後はその値を平成 47 年(2035 年)~平成 52 年(2040 年)まで一定と仮定。

    ◆創成会議推計

    ·社人研推計をベースに、移動に関して異なる仮定を設定。

    <出生·死亡に関する仮定>

    社人研推計と同様。

    <移動に関する仮定>

    全国の移動総数が、社人研の平成 22 年(2010 年)~27 年(2015 年)の推計値から縮小せずに、平成 47 年(2035 年)~52 年(2040 年)

    まで概ね同水準で推移すると仮定。(社人研推計に比べて純移動率(の絶対値)が大きな値となる)

  • 28

    ②人口の減少段階(全国、伊丹市)

    人口減少は、大きく分けて「第 1 段階:老年人口の増加(総人口の減少)」「第 2 段階:老年人口の維持·微減」

    「第3 段階:老年人口の減少」の3 つの段階を経て進行するとされており、全国的には平成52 年(2040 年)から「第

    2 段階」に入ると推測されています。なお、平成 72 年(2060 年)以降の第 3 段階では、老年人口の減少が進み、

    年少·生産年齢人口の減少と合わせて、引き続き人口が減少していきます。

    図表 31 人口の減少段階(全国)

    ※社人研「日本の将来推計人口」(平成 24 年 1 月推計)より作成。将来の出生推移および死亡推移は中位推計を用い、平成 22 年(2010年)の人口を100として各年の人口を指数化。長期人口推移分析の参考のため、生残率、出生率、出生性比、国際人口移動率(数)を平成 73 年(2061 年)以降一定として、平成 102 年(2090 年)まで推計。

    人口(千人)

    指数人口

    (千人)指数

    人口(千人)

    指数人口

    (千人)指数

    総 数 128,057 100 107,276 83.8 86,737 67.7 57,269 44.7

    0~14歳 16,839 100 10,732 63.7 7,912 47.0 5,161 30.7

    15~64歳 81,735 100 57,866 70.8 44,183 54.1 28,540 34.9

    65歳以上 29,484 100 38,678 131.2 34,642 117.5 23,568 79.9

    人口減少段階

    平成22(2010)

    平成52(2040)

    平成72(2060)

    平成102(2090)

    第1段階 第2段階 第3段階

    96.9 91.1

    83.8

    75.8

    67.7

    59.3

    51.4 44.7

    86.5

    71.5

    63.7 55.7

    47.0 41.0

    35.9 30.7

    89.8

    82.9 70.8

    61.2 54.1

    46.7 40.0

    34.9

    100

    122.5 125.0 131.2 127.8

    117.5

    104.6

    92.1

    79.9

    20

    40

    60

    80

    100

    120

    140

    平成22(2010)

    平成32(2020)

    平成42(2030)

    平成52(2040)

    平成62(2050)

    平成72(2060)

    平成82(2070)

    平成92(2080)

    平成102(2090)

    総 数 0~14歳 15~64歳 65歳以上(指数)

    (年)

    【第1段階】老年人口増加

    年少・生産年齢人口減少

    【第2段階】老年人口維持・微減

    年少・生産年齢人口減少

    【第3段階】老年人口減少

    年少・生産年齢人口減少

  • 29

    全国の傾向を踏まえ、社人研推計のデータを活用して伊丹市の人口減少段階を推計すると、平成 57 年(2045

    年)までは「第 1 段階:老年人口の増加」に該当し、それ以降「第 2 段階:老年人口の維持·微減」に入り、平成 72

    年(2060 年)時点では「第 3 段階:老年人口減少」に入っていません。全国の傾向と比較して、老年人口の増加の

    期間が長く、人口減少は緩やかに進むことが分かります。

    平成 72 年(2060 年)においては、伊丹市の総人口は平成 22 年(2010 年)と比較して 22%の減となります。

    図表 32 人口の減少段階(伊丹市)

    ※社人研推計より作成。2010 年の人口を 100 とし、各年の人口を指数化

    人口(人)

    指数人口(人)

    指数人口(人)

    指数

    総 数 196,125 100 174,812 89.1 153,435 78.2

    0~14歳 29,650 100 19,836 66.9 16,226 54.7

    15~64歳 127,167 100 94,446 74.3 83,690 65.8

    65歳以上 39,308 100 60,529 154.0 53,519 136.2

    人口減少段階 第1段階 第2段階

    平成22(2010)

    平成57(2045)

    平成72(2060)

    100.7 100.4 99.1 97.1 94.7 92.0 89.1 86.0 82.3

    78.2 95.3 89.2

    81.7 75.3

    71.4 69.2 66.9 63.3

    58.9 54.7

    96.3 94.5

    93.8 91.2 86.1 79.2 74.3 71.0 68.5 65.8

    100

    119.3

    128.0 129.2 132.8

    139.9

    150.6 154.0

    151.4 144.7

    136.2

    20

    40

    60

    80

    100

    120

    140

    160

    180

    平成22(2010)

    平成27(2015)

    平成32(2020)

    平成37(2025)

    平成42(2030)

    平成47(2035)

    平成52(2040)

    平成57(2045)

    平成62(2050)

    平成67(2055)

    平成72(2060)

    総 数 0~14歳 15~64歳 65歳以上(指数)

    (年)

    【第1段階】老年人口増加

    年少・生産年齢人口減少 【第2段階】老年人口維持・微減

    年少・生産年齢人口減少全国の第1段階と第2段階の境界

    全国の第2段階と第3段階の境界

    ※平成 22 年の数値は国勢調査(平成 22 年 10 月 1 日)の確定値から年齢不詳人口を男女年齢別に按分。

    按分後の数値は総務省統計局が都道府県別に行った按分結果から社人研により算定されたものであり、男

    女年齢別に四捨五入した数値が採用されているため総数に誤差が生じる。

  • 30

    図表 33 人口ピラミッドの推移

    資料:社人研推計をもとに作成

  • 31

    (1)可能性と課題の整理

    ここでは、これまでの現状分析を踏まえ、本市人口の将来を展望するにあたって、本市における「強み」と「弱み」

    及び社会的潮流や本市ならではの「機会」と「脅威」を明らかにすることによって、今後の可能性と課題を整理しま

    す。

    ●本市における「強み」と「弱み」

    本市は、人口が現在も緩やかに増加しており、県内でも数少ない人口増加都市となっています。

    人口増減のカギとなる「20~39 歳女性」の状況をみると、有配偶者の割合が近隣市に比べて高いという特徴が

    あり、これも一つの要因として、本市の合計特殊出生率は、近隣市や兵庫県、全国と比較しても高い値で推移して

    きました。大阪や神戸への交通利便性が高く、伊丹空港によって国内各都市へのアクセスも確保されています。市

    域はコンパクトで様々な施策が行き届きやすく、市民が主体となって行われる催しや事業が多いなど市民活動も活

    発です。

    また日常の買物などの生活利便性が高く、歴史や文化、自然などの地域資源も多いこともあり、市民意識調査か

    らうかがえる市民の定住志向は高くなっています。これからの人口減少社会への対応を考える上で、本市は多くの

    「強み」を有しているまちであると言えます。

    一方「弱み」としては、生産年齢人口(15~64 歳)が、平成7年(1995 年)にピークを迎えて減少傾向にあり、年

    少人口(0~14 歳)は一貫して減少しています。その反面 65 歳以上の老年人口は増加を続けており、国の傾向と

    同様に高齢者とそれを支える世代の人口格差が広がりつつあります。地域別にみると、市の中心部に顕著な人口

    増加が見られる一方で、東部地区の人口は減少しており、人口動態に地域間の格差が生じています。また、出生

    数は減少基調にあり、このままいくと、近い将来自然減に転換することが予測されます。

    本市における女性の就業率はM 字型カーブを描いており、特に 25~29 歳の就業率が低くなっています。県外へ

    の転出者の転出先住所地を見ると、最も多いのは大阪府ですが、東京都など関東への転出者が多いのも特徴です。

    これらは、就職や転勤など「しごと」に関する理由による転出が多い結果であるといえます。また、市外在住者に対す

    る本市の認知度が低いことや、自転車が関連する事故の割合が他市に比べ高いことは、本市が選ばれるまちとなる

    ために取り組まなければならない課題です。

    ●社会的潮流や本市ならではの「機会」と「脅威」

    国の「地方創生」の動きは、国と地方が一体となり、東京への一極集中や人口減少の是正に向けた取り組みを推

    進するものであることから、国や県等と連携して本市の人口減少問題の克服に取り組むことは、まちづくりを進める上

    で追い風になり、「機会」ととらえることができます。また、交流人口の面では、観光立国として国を挙げたインバウンド

    政策が進展している中で、円安の進行、好調なアジア経済による中間層の増大等により、今後も外国人観光客は

    さらに増加することが期待されます。

    近年では、大阪都市圏において、少子化や高齢化の進展により、郊外ニュータウンから、利便性の高い市街地

    への人口回帰が見られるようになってきました。それにより、本市から近隣の郊外都市への人口流出も減少しており、

    3.人口の将来展望

  • 32

    今後もその傾向は続くことが期待されます。また、市内では、比較的大規模な住宅開発が行なわれる候補地が発

    生する見込みもあり、それらの開発によって新たな住宅供給が期待されます。

    一方、まちづくりの「脅威」としては、人口減少やそれに起因する経済市場の縮小のほか、全国的に子どもの巻き

    込まれる事件や高齢者の交通死亡事故の割合の増加、見守りが必要な認知症高齢者の増加など、子どもや高齢

    者の安全·安心に対する問題が深刻化してきていることが挙げられます。また、全国的に空き家の増加が問題とな

    っており、さらに、単身世帯の増加や、地域のつながりの希薄化などは、まちづくりの様々な課題に取り組む上で障

    害となっています。加えて、南海トラフ地震や各地で頻発する自然災害などへの不安が高まっています。

    ※SWOT 分析とは現状分析のための手法の一つで、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)につい

    て分析する。

    ·県内で数少ない人口増加都市

    ·高い有配偶者の割合

    ·高い合計特殊出生率

    ·大阪·神戸への交通利便性

    ·空港による国内各都市へのアクセス

    ·なだらかで、コンパクトな市域

    ·活発な市民活動

    ・日常の買物等の利便性

    ·誇れる歴史や文化、自然

    ·中心市街地の人口増 等

    ·生産年齢人口、年少人口の減少

    ·老年人口の増加

    ·自然減への移行

    ·東部地域の人口減少

    ·低い女性の就業率

    ·東京への転出超過

    ·低い市外在住者の認知度

    ·事業所数の減少

    ·自転車事故の多さ 等

    ·国と地方が一体となった、東京一極集中や人

    口減少の是正に向けた取り組み

    ·外国人観光客の増加

    ·郊外ニュータウンへの転出超過の改善

    ·大規模な住宅供給の可能性 等

    ·少子·高齢化の進展

    ·経済市場の縮小

    ·安全·安心に関する不安

    ·単身世帯の増加

    ·地域のつながりの希薄化

    ·空き家の増加

    ·南海トラフ地震等、自然災害への不安 等

    機会 (Opportunity)

    脅威 (Threat)

    強み (Strength)

    弱み(Weakness)

    SWOT 分析

  • 33

    (2)基本的視点と目指すべき方向性

    本市における「強み」と「弱み」、社会的潮流や本市ならではの「機会」と「脅威」を踏まえた SWOT 分析から、「脅

    威を回避すること」と「機会を活かすこと」の2つの考え方に沿って整理すると次のようになります。

    ~「強み」を活かし、「弱み」を克服することで「脅威」を回避する~

    大阪や神戸への交通利便性の高さや空港立地、歴史や文化·自然などの地域資源、活発な市民活動などの

    「強み」を活かして流入人口の増加を図り、自然減による人口減少を緩和することが重要です。そのためには、市域

    がコンパクトであることを活かして、子どもから高齢者まで、全ての市民が安全な社会で安心して暮らすことのできる

    施策を市全域に実施することが求められます。また、安全·安心な社会においては、治安が良いという側面とともに、

    高齢になっても健康で生き生きと暮らすことができ、若い世代にとっても未来への安心を感じられるような取り組み

    が必要です。

    持続可能な社会を維持していくためには、若い世代を中心とした転出抑制と転入促進を積極的に行うことが重要

    です。そのためには、若い世代が地域に愛着をもち、そこに住むことに誇りを持てるとともに、結婚·出産·子育ての希

    望がかなうための施策を進めることが求められます。また、市民がライフステージに応じた多様な暮らし方や働き方

    を選択できる社会づくりを進め、それぞれの夢が実現できるまちにしていくことも必要です。

    ~「機会」を活かすことで、「強み」を強化し「弱み」を克服する~

    地方創生に係る国や県等の施策と連携し、まちの魅力をさらに高め、人口の流出抑制と、市外からの転入促進

    につなげることが重要です。人口動態に係る社会的な変化に対応することが求められ、今後の住宅流通の動向等

    も人口増への大切な要素となります。さらに、これからは定住人口だけでなく、インバウンドの対応も含め、交流人口

    の増加を図り、活力ある社会を構築していかなければなりません。加えて、市民や民間事業者等と連携し、伊丹の

    魅力を市内外に積極的に発信することが必要です。

    <基本的視点>

    以上の分析から、人口減少問題を克服し、将来に渡って地域の活力を維持するための、5つの基本的視点を示

    します。

    視点1) だれもが安全に安心して暮らせるまちをつくる

    視点2) 健康で長生きし生きがいを持って暮らせるまちをつくる

    視点3) 若者や子育て世代が地域の魅力を感じて暮らせるまちをつくる

    視点4) 多様な暮らし方や働き方を選択できる住みよいまちをつくる

    視点5) 積極的に魅力を発信し選ばれるまちをつくる

    <目指すべき方向性>

    以上、5つの基本的視点に基づき、人口の自然減を緩和するとともに、一定の社会増を保つことによって、現在

    の人口微増の状態をできるだけ長く保ち、その後の人口減少を最小限に抑えてまちの活力を維持します。

    現在の人口規模を維持し、未来の子どもたちにまちの活力を届ける 目指すべき

    方向性

  • 34

    (3)人口の将来展望

    ここまでの調査·分析結果をもとに、基本的視点と目指すべき方向性を踏まえ、望まれる暮らしや社会を実現す

    ることで獲得される「合計特殊出生率の向上」と「社会増(全ての世代の転入超過、若い世代を中心とした転入超

    過)」、さらには、本市を取り巻く「住宅環境の予測による社会増」を要素として、本市人口の将来展望シミュレーショ

    ンの条件を下表のとおり設定します。

    合計特殊出生率は国の長期ビジョンに合わせて、平成 52 年(2040 年)に人口置換水準の 2.07 を達成すると

    仮定します。また、「安全·安心、にぎわいづくり施策」や「子育て世代向け施策」により、平成 27~72 年(2015~

    2060 年)においては 200 人/年の社会増があり、工場跡地の活用によるマンション開発等の大規模開発により、

    平成 27~37 年(2015~2025 年)の 10 年間は 100 人/年の社会増があると仮定します。

    この想定のもとシミュレーションを行うと、本市の人口増加傾向は今後 10 年続いて、平成 37 年(2025 年)に 20

    万 301 人でピークを迎え、平成 72 年(2060 年)には 19 万 359 人になると予想されます。

    図表 34 シミュレーション設定条件

    ※1 基準値となる、2015 年の出生率については、直近の 2013 年の率を採用 ※2 国勢調査の 5 年前と常住地の異なる 5 歳階級男女別の比率で配分

    図表 35 将来展望シミュレーショングラフ

    社人研推計

    2015年 1.59※1

    2030年 1.82

    2040年 2.07

    安全·安心にぎわいづくり施策により見込まれる数

    住宅開発や住宅施策により見込まれる数

    P.27参照

    子育て世代向け施策により見込まれる数

    出生率の向上2040年時点で国の目指す出生率2.07とする

    自然増対策

    社会増対策

    2015~2060年 100人/年※2

    2015~2025年 100人/年※2

    2015~2060年 100人/年

     0~9歳    20人/年 20~39歳  80人/年

    ※平成 27 年は国勢調査(平成 22 年 10 月 1 日)の確定値に、住民基本台帳法に基づく移動数を反映したもの

    196,127197,826

    196,885194,345

    190,479

    185,679

    180,432

    174,812

    168,607

    161,438

    153,435

    199,690 200,301 199,356197,861 197,139 196,230

    194,863192,815

    190,359

    150,000

    170,000

    190,000

    210,000

    平成22(2010)

    平成27(2015)

    平成32(2020)

    平成37(2025)

    平成42(2030)

    平成47(2035)

    平成52(2040)

    平成57(2045)

    平成62(2050)

    平成67(2055)

    平成72(2060)

    社人研推計

    将来展望シミュレーション

    (人)

    (年)

  • 35

    図 36-1 人口推計と人口増減の相関(将来展望シミュレーション)

    図 36-2 人口推計と人口増減の相関(社人研推計)

  • 36

    将来展望に基づく年齢 3 区分別の人口推移では、老年人口が平成 57 年(2045 年)まで増加し、その後減少が

    進みます。生産年齢人口は、平成 22 年(2010 年)のおよそ 8 割程度まで減少しますが、年少人口は平成 72 年

    (2060 年)においても、ほぼ同数となります。

    図表 37 将来展望シミュレーションに基づく人口の推移(年齢 3 区分別)

    人口(人)

    指数人口(人)

    指数人口(人)

    指数

    総 数 196,125 100 196,230 100.1 190,359 97.1

    0~14歳 29,650 100 30,038 101.3 29,331 98.9

    15~64歳 127,167 100 105,014 82.6 105,691 83.1

    65歳以上 39,308 100 61,178 155.6 55,336 140.8

    人口減少段階 第1段階 第2段階

    平成22(2010)

    平成57(2045)

    平成72(2060)

    100.7 101.8 102.1 101.6 100.9 100.5 100.1 99.4 98.3 97.1

    95.3 93.9 92.7 92.8

    93.3 97.7

    101.3 102.6 100.3 98.9

    96.3 95.4 95.7 93.8

    90.3 85.3 82.6 81.8 82.5 83.1

    100

    119.3

    128.5 130.0 133.7

    141.0

    151.9 155.6 153.7

    148.1

    140.8

    20

    40

    60

    80

    100

    120

    140

    160

    180

    平成22(2010)

    平成27(2015)

    平成32(2020)

    平成37(2025)

    平成42(2030)

    平成47(2035)

    平成52(2040)

    平成57(2045)

    平成62(2050)

    平成67(2055)

    平成72(2060)

    総 数 0~14歳 15~64歳 65歳以上(指数)

    (年)

    【第1段階】老年人口増加

    年少・生産年齢人口減少

    【第2段階】老年人口維持・微減

    年少・生産年齢人口減少

    ※29 ページ図表 32 最下段注釈参照

  • 37

    図表 38 将来展望シミュレーションに基づく人口ピラミッドの推移