新型コロナウイルス感染症 対策マニュアル1 総論 1.はじめに...

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藤沢市介護保険課 新型コロナウイルス感染症 対策マニュアル 【~感染症が発生したら~】(2020/11/2 版)

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Page 1: 新型コロナウイルス感染症 対策マニュアル1 総論 1.はじめに 本マニュアルは、厚生労働省をはじめ、関係各所から発出されている新型コロナウイルス感染症に関す

藤沢市介護保険課

新型コロナウイルス感染症

対策マニュアル

【~感染症が発生したら~】(2020/11/2版)

Page 2: 新型コロナウイルス感染症 対策マニュアル1 総論 1.はじめに 本マニュアルは、厚生労働省をはじめ、関係各所から発出されている新型コロナウイルス感染症に関す

目次

総論

1.はじめに ............................................................................................................. 1

2.留意事項 ............................................................................................................. 1

3.個人が念頭におくべき事項 ................................................................................ 1

4.事業所(法人)が念頭におくべき事項 ............................................................... 2

感染者が発生したら【施設サービス編】

1.初動対応 ............................................................................................................. 3

2.個別対応 ............................................................................................................. 3

感染者が発生したら【通所・短期入所等のサービス編】

1.初動対応 ............................................................................................................ 7

2.個別対応 ............................................................................................................. 8

感染者が発生したら【居宅を訪問して行うサービス編】

1.初動対応 ............................................................................................................ 9

2.個別対応 ........................................................................................................... 10

【引用文献・参考資料】【参考となるホームページ】 ............................................ 12

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総論

1.はじめに

本マニュアルは、厚生労働省をはじめ、関係各所から発出されている新型コロナウイルス感染症に関す

る対策マニュアルを、わかりやすく記載しなおしたものです。本マニュアルは「感染症発生時の対応方法

を、わかりやすく理解するために」使用されることを想定しているため、本マニュアルの記載で不足がある場

合は、巻末の「引用文献・参考資料」や、信頼できる情報源から発信されている情報等をご確認くださ

い。

2.留意事項

■本マニュアルは、作成時点で信頼できると判断した複数の情報をもとに作成していますが、各種調

査・研究の結果、新たな取扱いが推奨される場合も考えられますので、常に最新の情報を入手す

るよう心掛けてください。また、別途医師、保健所等からの指示がある場合はそれに従ってください。

■本マニュアルの内容は、予告なく変更される場合があります。常に最新の情報を確認するようにしてく

ださい。

3.個人が念頭におくべき事項

■日頃から、適切な防護具の使用・着用方法について確認しておくこと

💡ポイント

防護具の着用方法等については「(公社)全国老人福祉施設協議会」等が YouTubeで動

画を配信していますので、参考としてください。

(https://www.youtube.com/watch?v=jWjQYtVomDE)

■業務以外の場において、感染リスクの高い行動を慎むこと

💡ポイント

いわゆる「3密」を避けてください。また、手洗い・消毒など一般的に有効とされている予防策を

講じてください。

■体調に変化がなくとも、すでに感染している可能性があることを理解するとともに、体調に異変を感

じたら速やかに責任者に連絡し、仕事を休むこと。

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4.事業所(法人)が念頭におくべき事項

■感染者が発生した際に保健所が行う調査への円滑な協力が可能となるよう、症状出現後の接触

者リスト、利用者のケア記録(体温、症状等がわかるもの)、直近2週間の勤務表、施設内に出

入りした者等の記録を準備しておくこと。

■衛生用品等については、少なくとも1か月程度は補充せずに済む程度の数量を備蓄しておくこと。

また、管理台帳を整備し、正確な在庫数を把握しておくこと。

■食品、清掃業者等の出入業者と、感染発生時の対応方法について調整しておくこと。

■他施設での事例報告資料等を回覧するなどして、不足の事態に対する職員の対応力を向上させ

ること。

■感染者が発生した際の指揮命令系統、連絡先情報等を整理し、所属職員に周知するとともに、

感染症発生時を想定した訓練等を実施し、日頃から備えておくこと。

💡ポイント

具体的には、以下のとおりグループ分けを行い、それぞれが担う役割を確認しておく必要があります。

A:感染症対策本部事務局

施設長(管理者)を中心に、各業務のリーダーで組成することが望ましいです。また、法人本部が

別の地域や拠点にある場合には、法人本部の職員にも的確に情報を報告、共有できる体制を整

えておきましょう。

B:利用者班

看護職員、介護職員等の連携により、利用者の体調の変化がないか、発生した場合に誰がどのよ

うにケアを行なっていたか等の情報の把握と、感染防護の適切な処置がなされるよう研修や意識づ

けを行います。

C:施設職務班

事務長や生活相談員を中心に、感染防護用品の物資の確保要請や感染が発生した場合の地

域への情報提供、ご家族対応等を行います。

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感染者が発生したら 【施設サービス編】

1.初動対応

■情報共有・報告

感染者が発生した場合、速やかに施設長等への報告を行い、当該施設内での情報共有を行うと

ともに、指定権者、市保健所及び市介護保険課への報告を行うこと。

💡ポイント

感染者が発生した場合、いつものように冷静に対処することができなくなるかもしれません。

事前に「誰に」「何を」「どのように」報告するか、整理しておくことが重要です。

(例)

施設(法人)内での情報共有

「誰に」=施設長、職員、法人本部

「何を」=感染者が発生したこと、感染症対策業務分担の周知

「どのように」=口頭連絡

指定権者、市

「誰に」=神奈川県、市保健所、市介護保険課

「何を」=感染者が発生したこと、現時点での対応状況等

「どのように」=電話連絡

■消毒・清掃

感染者の居室及び当該利用客が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施する。具体

的には、手袋を着用し、消毒用エタノール(または次亜塩素酸ナトリウム溶液 0.05%)で清拭・

乾燥させる。

※次亜塩素酸ナトリウム液等の消毒液の噴霧は、吸引すると有害であることから行わないこと。

💡ポイント

次亜塩素酸ナトリウム溶液は、市販の塩素系漂白剤(濃度 5~6%)で作ることができます。

(水3リットルに対し、塩素系漂白剤 25ml(キャップ一杯)を加え、良く撹拌してください)

2.個別対応

■積極的疫学調査への協力

保健所の指示に従い、濃厚接触者となる利用者の特定に協力すること。なお、濃厚接触者となる

可能性のある者の特定については、以下の項目を参考とすること。

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-感染者と同室、または長時間の接触があった者

-適切な感染の防護無しに感染者等を診察、看護もしくは介護していた者

-感染者の気道分泌液もしくは体液、排泄物等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

■感染者については以下の対応を行う

職員、利用者の感染が判明した場合、原則入院することとなるが、近隣の病院が満床等であり、

症状が軽い方については、自宅待機または施設内療養を指示される場合がある。

💡ポイント

感染が疑われる職員については、「新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル(0570-056774)」

に電話連絡し、指示を受けること。ただし、濃厚接触者であって感染が疑われる場合は、保健所に

相談すること。

■適切なゾーニングの実施(必要な場合のみ)

基本的に感染者は入院措置となるが、前述のように医療機関が満床である等の理由から施設内

での療養を実施することとなった場合は、保健所からの指示に従いゾーニングを行うこととなる。

💡ポイント

具体的な手法としては、施設内を2~3区分に分け、感染者及び汚染された物品等の移動を制

限することが代表的です。感染範囲の規模により、フロアや棟単位で実施する場合もあります。

色付きのビニールテープを床に貼ることで、視覚的に区分する事も効果的です。

レッドゾーン :汚染区域、感染エリア(防護服の着用が必要な区域)

イエローゾーン:準汚染区域(防護具等を着脱する区域)

グリーンゾーン:非汚染区域(防護具等を着用せずに活動できる区域)

(例)

イエローゾーン(準汚染区域)防護具の着脱をする場所

グリーンゾーン(非汚染区域)防護具等の着用は不要

廊下等

洗面所

前室

居室

レッドゾーン(汚染区域)防護具の着用が必要な場所

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■濃厚接触者等への適切な対応の実施

濃厚接触者等については、保健所と相談のうえ、原則14日間は以下の対応を行う。

-職員の場合の対応

保健所より濃厚接触者とされた職員については、自宅待機を行い、保健所の指示に従うこと。

職場復帰時期については、発熱等の症状の有無も踏まえ、保健所の指示に従う。

-利用者の場合の対応

保健所により濃厚接触者とされた利用者については、以下の対応を行う。

・当該利用者については、原則として個室に移動する。

・有症状となった場合は、速やかに別室に移動する。

・個室が足りない場合は、症状のない濃厚接触者を同室とする。

・個室管理ができない場合は、濃厚接触者にマスクの着用を求めたうえで「ベッドの間隔を2m

以上あける」または「ベッド間をカーテンで仕切る」等の対応を実施する。

・濃厚接触者が部屋を出る場合はマスクを着用し、手洗い、アルコール消毒による手指消毒を実

施する。

・当該利用者とその他利用者の介護等にあたっては、可能な限り担当職員を分けて対応を行

う。

・職員のうち、基礎疾患を有する者及び妊婦等は、感染した際に重篤化するおそれが高いため、

勤務上の配慮を行うこと。

・当該利用者へのケアにあたっては、部屋の換気を1~2時間ごとに5~10分間行うこととす

る。また、共有スペースや他の部屋についても窓を開け、換気を実施する。

・職員は使い捨て手袋とマスクを着用する。咳込みなどがあり、飛沫感染のリスクが高い状況で

は、必要に応じてゴーグル、使い捨てエプロン、ガウン等を使用する。

・体温計等の器具は、可能な限り当該利用者専用とする。その他の利用者にも使用する場合

は、消毒用エタノールによる手指消毒を実施する。手指消毒を行う前に目顔(目・鼻・口)を

触らないように注意する。「1 ケア 1手洗い」、「ケア前後の手洗い」を基本とする。

・濃厚接触者のうち有症状者については、リハビリテーション等は実施しないこと。無症状者につい

ては、利用者は手洗い、アルコール消毒による手指消毒を徹底し、職員は適切な感染防護を

行ったうえで個室又はベッドサイドにおいて、実施も可能であること。

<個別のケア等の実施にあたっての留意点>

濃厚接触者に対する個別のケア等の実施にあたっては以下の点に留意する。

-食事の介助等

・食事介助は原則として個室で行うものとする。

・食事前に利用者に対し、石けんと流水による手洗い等を実施する。

・食器は使い捨て容器を使用するか、または、濃厚接触者のものを分けたうえで熱水洗浄

が可能な自動食器洗浄機を使用する。

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・まな板、ふきんは、洗剤で十分洗い、熱水消毒するか、次亜塩素酸ナトリウム液に浸漬

後、洗浄する。

-排泄の介助等

・使用するトイレの空間は分ける。

・おむつ交換の際は、排泄物に直接触れない場合であっても、手袋に加え、マスク、使い捨

てエプロンを着用する。

・おむつは感染性廃棄物として処理する。

※ポータブルトイレを利用する場合の介助も同様とする。(使用後ポータブルトイレは洗浄

し、次亜塩素酸ナトリウム液等で処理を行う。)

-清潔・入浴の介助等

・介助が必要な場合は、原則として清拭で対応する。清拭で使用したタオル等は熱水洗濯

機(80℃10分間)で洗浄後、乾燥を行うか、または、次亜塩素酸ナトリウム液浸漬

後、洗濯、乾燥を行う。

・個人使用の浴室で介助なく入浴ができる場合は、入浴を行ってもよい。その際も必要な

清掃等を行う。

-リネン・衣類の洗濯等

・当該利用者のリネンや衣類については、その他の利用者と必ずしも分ける必要はないが、

熱水洗濯機(80℃10分間)で処理し、洗浄後乾燥させるか、または次亜塩素酸ナト

リウム液浸漬後、洗濯、乾燥を行う。

・当該利用者が鼻をかんだティッシュ等のゴミの処理は、ビニール袋に入れて感染性廃棄物

として処理を行う。

💡ポイント

感染性廃棄物の処理方法については市 HP を参照してください。

「廃棄物処理における新型コロナウイルス対策の実施等について」

(https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kankyou-s/kurashi/gomi/jigyo/sinngatakor

onauirusu.html)

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◆感染者が発生したら 【通所・短期入所等のサービス編】

1.初動対応

■情報共有・報告

感染者が発生した場合、速やかに管理者等への報告を行い、当該施設内での情報共有を行うと

ともに、指定権者、市保健所、市介護保険課、利用者家族や担当居宅介護支援事業所等への

報告を行うこと。

💡ポイント

感染者が発生した場合、いつものように冷静に対処することができなくなるかもしれません。

事前に「誰に」「何を」「どのように」報告するか、整理しておくことが重要です。

(例)

施設(法人)内での情報共有

「誰に」=管理者、職員、法人本部

「何を」=感染者が発生したこと、感染症対策業務分担の周知

「どのように」=口頭連絡、ミーティング等

指定権者、市

「誰に」=神奈川県、市保健所、市介護保険課

「何を」=感染者が発生したこと、現時点での対応状況等

「どのように」=電話連絡

居宅介護支援事業所等

「誰に」=居宅介護支援事業所、地域包括支援センター

「何を」=感染が確認されたこと、今後のサービス提供について

「どのように」=電話連絡

■消毒・清掃

感染者の居室及び当該利用客が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施する。具体

的には、手袋を着用し、消毒用エタノール(または次亜塩素酸ナトリウム液 0.05%)で清拭・乾

燥させる。

※次亜塩素酸ナトリウム液等の消毒液の噴霧は、吸引すると有害であることから行わないこと。

💡ポイント

次亜塩素酸ナトリウム溶液は、市販の塩素系漂白剤(濃度 5~6%)で作ることができます。

(水3リットルに対し、塩素系漂白剤 25ml(キャップ一杯)を加え、良く撹拌してください)

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2.個別対応

■積極的疫学調査への協力

保健所の指示に従い、濃厚接触者となる利用者の特定に協力すること。なお、濃厚接触者となる

可能性のある者の特定については、以下の項目を参考とすること。

-感染者と同室、または長時間の接触があった者

-適切な感染の防護無しに感染者等を診察、看護もしくは介護していた者

-感染者の気道分泌液もしくは体液、排泄物等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

■感染者については以下の対応を行う

職員、利用者の感染が判明した場合、原則入院することとなるが、近隣の病院が満床等であり、

症状が軽い方については、自宅待機または施設内療養を指示される場合がある。

💡ポイント

感染が疑われる職員については、「新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル(0570-056774)」

に電話連絡し、指示を受けること。ただし、濃厚接触者であって感染が疑われる場合は、保健所に

相談すること。

■濃厚接触者等への適切な対応の実施

濃厚接触者等については、保健所と相談のうえ、原則14日間は以下の対応を行う。

-職員の場合の対応

保健所より濃厚接触者とされた職員については、自宅待機を行い、保健所の指示に従うこと。

職場復帰時期については、発熱等の症状の有無も踏まえ、保健所の指示に従う。

-利用者の場合の対応

保健所により濃厚接触者とされた利用者については、以下の対応を行う。

・自宅待機を行い、保健所の指示に従う。居宅介護支援事業所等は、保健所と相談し、生活

に必要なサービスを確保する。

・短期入所利用者においては、必要に応じ、入所施設・居住系サービスと同様の対応を行うこ

と。

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◆感染者が発生したら 【居宅を訪問して行うサービス編】

1.初動対応

■情報共有・報告

感染者が発生した場合、速やかに管理者等への報告を行い、当該事業所内での情報共有を行う

とともに、指定権者、市保健所、市介護保険課、当該利用者の担当居宅介護支援事業所等及

び利用者家族等への報告を行うこと。

💡ポイント

感染者が発生した場合、いつものように冷静に対処することができなくなるかもしれません。

事前に「誰に」「何を」「どのように」報告するか、整理しておくことが重要です。

(例)

施設(法人)内での情報共有

「誰に」=管理者、職員、法人本部

「何を」=感染者が発生したこと、感染症対策業務分担の周知

「どのように」=口頭連絡、ミーティング等

指定権者、市

「誰に」=神奈川県、市保健所、市介護保険課

「何を」=感染者が発生したこと、現時点での対応状況等

「どのように」=電話連絡

居宅介護支援事業所等

「誰に」=居宅介護支援事業所、地域包括支援センター

「何を」=感染が確認されたこと、今後のサービス提供について

「どのように」=電話連絡

■消毒・清掃

感染者の居室及び当該利用客が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施する。具体

的には、手袋を着用し、消毒用エタノール(または次亜塩素酸ナトリウム液 0.05%)で清拭・乾

燥させる。

※次亜塩素酸ナトリウム液等の消毒液の噴霧は、吸引すると有害であることから行わないこと。

💡ポイント

次亜塩素酸ナトリウム溶液は、市販の塩素系漂白剤(濃度 5~6%)で作ることができます。

(水3リットルに対し、塩素系漂白剤 25ml(キャップ一杯)を加え、良く撹拌してください)

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2.個別対応

■積極的疫学調査への協力

保健所の指示に従い、濃厚接触者となる利用者の特定に協力すること。なお、濃厚接触者となる

可能性のある者の特定については、以下の項目を参考とすること。

-感染者と同室、または長時間の接触があった者

-適切な感染の防護無しに感染者等を診察、看護もしくは介護していた者

-感染者の気道分泌液もしくは体液、排泄物等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

■感染者については以下の対応を行う

職員、利用者の感染が判明した場合、原則入院することとなる。

💡ポイント

感染が疑われる職員については、「新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル(0570-056774)」

に電話連絡し、指示を受けること。ただし、濃厚接触者であって感染が疑われる場合は、保健所に

相談すること。

■濃厚接触者等への適切な対応の実施

濃厚接触者等については、保健所と相談のうえ、原則14日間は以下の対応を行う。

-職員の場合の対応

-職員の場合の対応

保健所より濃厚接触者とされた職員については、自宅待機を行い、保健所の指示に従うこと。

職場復帰時期については、発熱等の症状の有無も踏まえ、保健所の指示に従う。

-利用者の場合の対応

保健所により濃厚接触者とされた利用者については、居宅介護支援事業所等が、保健所と相

談し、生活に必要なサービスを確保する。その際、保健所とよく相談した上で、訪問介護等の必

要性を再度検討すること。検討の結果、必要性が認められ、サービスを提供することとなる場合

には、以下の点に留意すること。

・サービスを提供する者のうち、 基礎疾患を有する者及び妊婦等は、感染した際に重篤化するお

それが高いため、勤務上の配慮を行うこと。

・サービスの提供に当たっては、 保健所とよく相談した上で、 その支援を受けつつ、訪問時間を

可能な限り短くする等、 感染 防止策を徹底すること。具体的には、 サービス提供前後におけ

る手洗い 、マスクの着用、エプロンの着用、必要時の手袋の着用、咳エチケットの徹底を行うと

同時に、事業所内でもマスクを着用する等、感染機会を減らすための工夫を行うこと。

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<サービス提供にあたっての留意点>

-自身の健康管理に留意し、出勤前に各自で体温を計測して、発熱や風邪症状等がある場

合は出勤しないこと。

-濃厚接触者とその他の利用者の介護等に当たっては、可能な限り担当職員を分けての対応

や、最後に訪問する等の対応を行う。

-訪問時間を可能な限り短くできるよう工夫を行う。 やむを得ず長時間の見守り等を行う場合

は、可能な範囲で当該利用者との距離を保つように工夫する。

-訪問時には、換気を徹底する。

-ケアに当たっては、職員は使い捨て手袋とマスクを着用すること。咳込みなどがあり、飛沫感染

のリスクが高い状況では、必要に応じてゴーグル、使い捨てエプロン、ガウン等を着用する。

-体温計等の器具については、消毒用体温計等の器具については、消毒用エタノールで清拭を

行う。

-サービス提供開始時と終了時に、 石けんと流水による手洗いまたは消毒用エタノール

による手指消毒を実施する。手指による手指消毒を実施する。手指消毒の前に顔(目・鼻・

口)を触らないように注意する。「1ケア1手洗い」、「ケア前後の手洗い」を基本 とする。

<個別のケア等の実施に当たっての留意点>

濃厚接触者に対する個別のケア等の実施に当たっては以下の点に留意すること。

-食事の介助等

・食事前に利用者に対し、 液体石けんと流水による手洗い等を実施する。

・食事は使い捨て容器を使用するか、自動食器洗浄器の使用、または、洗剤での洗浄を行う

・食事の準備等を短時間で実施できるよう工夫を行う。

-排泄の介助等

・おむつ交換の際は、排泄物に直接触れない場合であっても、手袋に加え、マスク、使い捨て

エプロンを着用する。

-清潔・入浴の介助等

・介助が必要な者(訪問入浴介護を利用する者を含む)については、原則清拭で対応す

る。清拭で使用したタオル等は、手袋とマスクを着用し、一般的な家庭用洗剤で洗濯し、完

全に乾燥させる。

-環境整備

・感染者の居室及び当該利用客が利用した共用スペースについては、消毒・清掃を実施す

る。具体的には、手袋を着用し、消毒用エタノール(または次亜塩素酸ナトリウム液

0.05%)で清拭・乾燥させる。

※次亜塩素酸ナトリウム液等の消毒液の噴霧は、吸引すると有害であることから行わないこ

と。保健所の指示がある場合は、その指示に従うこと。

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【引用文献・参考資料】

□厚生労働省

介護保険最新情報 Vol.881(令和2年10月15日)

社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について(その2)(一部改正)

□介護現場における感染対策の手引き(令和2年10月1日)

介護職員のための感染対策マニュアル(施設系)

介護職員のための感染対策マニュアル(通所系)

介護職員のための感染対策マニュアル(訪問系)

感染対策普及リーフレット

□神奈川県

社会福祉施設等における新型コロナウイルス感染症が疑われる者が発生した場合の対応について

(令和2年4月6日)

□公益社団法人全国老人福祉施設協議会

新型コロナウイルス感染症に係る対応マニュアル(詳解)

~いくつかの事例を踏まえて~(第1版令和2年5月1日)

□公益社団法人全国老人福祉施設協議会

特別養護老人ホーム等における新型コロナウイルス(COVID-19)対応方針チェックリスト Ver.7

□株式会社三菱総合研究所ヘルスケア・ウェルネス事業本部

高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版(2019年3月)

【参考となるホームページ】

□厚生労働省

「介護事業所等向けの新型コロナウイルス感染症対策等まとめページ」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/taisakumatome_13635.html

□公益社団法人全国老人福祉施設協議会

「介護施設等における新型コロナ感染対策1(感染対策情報)」

https://www.roushikyo.or.jp/?p=we-page-single-entry&type=contents&spot=325685

□神奈川県

「介護事業所等における新型コロナウイルス感染症への対応等について」

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/u6s/covid19/index.html

□藤沢市

「新型コロナウイルス感染症への対応について」

http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kaigo-j/corona/kyuufu.html