マイニングおよび砕石・セメント事業について*1:ahsとはautonomous haulage...

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マイニングおよび砕石・セメント事業について 2016年9月16日 取締役(兼)専務執行役員 建機マーケティング本部長 篠塚久志 <コマツ IR-DAY 2016 事業説明会>

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Page 1: マイニングおよび砕石・セメント事業について*1:AHSとはAutonomous Haulage Systemの略であり、無 ダンプトラック運 システムのことを指します。コマツの“IoT”

マイニングおよび砕石・セメント事業について

2016年9月16日

取締役(兼)専務執行役員建機マーケティング本部長

篠塚久志

<コマツ IR-DAY 2016 事業説明会>

Page 2: マイニングおよび砕石・セメント事業について*1:AHSとはAutonomous Haulage Systemの略であり、無 ダンプトラック運 システムのことを指します。コマツの“IoT”

マイニング事業

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2

鉱⼭機械 建設機械 ミニ建機顧客の

事業展開資源のある地域のみ

多くはグローバルに展開グローバル展開する顧客は少なく、国・地域に密着

⼩さな地域に密着するケースが多い

稼動と稼働時間 24時間/⽇、7⽇/週年間5,000時間超

8〜16時間/⽇、5〜6⽇/週1,000〜3,000時間/年

(多くても) 8時間/⽇、5⽇/週〜1,500時間/年

稼働地 (主に)⼈⾥離れたへき地機械が移動することは殆ど無い

都市部・郊外・遠隔地⼯事と共に移動

都市部・郊外頻繁に移動

顧客の求めるもの安全性

⽣産性・稼働率$/ton、ライフサイクルコスト

作業性能・信頼性製品系列と豊富なアタッチメント

イニシャルコスト

汎⽤性豊富なアタッチメント

イニシャルコスト

顧客対応 メーカー/代理店 代理店/メーカー 複数の代理店網

所有形態 顧客所有の割合⾼い 所有とレンタルの混合 ←

競合メーカー 少ない 多い ⾮常に多い(特にミニショベル)

鉱⼭機械市場の特徴①

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3

出所: コマツ推定350

300

250

200

150

100

50

0

年間

鉱⽯

⽣産

量[指

数]

坑内掘り機械の⽐重が⾼まる

坑内掘り(U/G: Under Ground)

ブレーカ

クラッシャ・コンベア

内トラック

露天掘り(O/P: Open Pit)

コマツの商品レンジ

フリート管理システム

ルーフサポート

ブルドーザ

モータグレーダダンプトラック

ホイールローダ

油圧ショベル

市場規模 (億円、2014年度)出典:各社業績発表資料よりコマツ推定

鉱⼭で使われる機械とコマツ提供商品

コマツ

Joy Global

露天掘り

Joy Global

坑内掘り

市場規模:3兆円露天:1.9兆円(64%)坑内:1.1兆円(36%)

コマツ商品レンジは1.4兆円規模

露天掘りと坑内掘り鉱⽯⽣産量⾒通し

鉱⼭機械市場の特徴②

シアラー

LHD

連続掘炭機

ドリルジャンボ

ドラグライン

ドリル

ロープショベル

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4

0

500

1,000

1,500

2,000

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

⼀般炭鉄鉱⽯銅⾦

主要資源価格⻑期推移 2000年価格を100とする指標

鉱⼭機械市場動向①• 資源価格は2011年をピークに⼀様に下落。2016年度第1四半期にやや底を打った感がある。• ピーク時レベルまで戻ることはないが、資源価格は緩やかに回復に向かう⾒込み。

2011/Feb.$187.18

$57.50

0

50

100

150

200

250Ja

nAp

rJu

lO

ctJa

nAp

rJu

lO

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nAp

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nAp

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lO

ctJa

nAp

rJu

l

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

US$/MT 鉄鉱⽯

2011/Sep$1,771.88 $1,327.80

0

500

1,000

1,500

2,000

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

Oct

Jan

Apr

Jul

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

⾦US$/Ounce

9⽉9⽇現在

Source: Kitco

Source: International Monetary Fund

$69.60

0

50

100

150

Jan

Apr Ju

lO

ctJa

nA

pr Jul

Oct

Jan

Apr Ju

lO

ctJa

nA

pr Jul

Oct

Jan

Apr Ju

lO

ctJa

nA

pr Jul

Oct

Jan

Apr Ju

lO

ctJa

nA

pr Jul

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

⼀般炭US$/mt

Source: World Bank (Monthly ave.)Description: Australian Thermal Coal FOB New Castle., 12000 btu/pound

9⽉9⽇現在

2011Feb

$137.53c

0.000.501.001.502.002.503.003.504.004.505.005.50

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

Jan

May Sep

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

銅US$/mt 2011/Feb$9,880.94

Source: World Bank (Monthly ave.)Description: grade A LME spot price CIF European

US$/lb

$4,615.00 US$/ton$2.09 US$/lb

(9⽉9⽇現在)9⽉9⽇現在

*2016年以降はコマツ推定

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• 鉱⼭機械業界の事業環境は短期的には厳しいものの、中⻑期的には主要鉱物の消費量の増加とそれに呼応した⽣産量の増加に伴い、鉱⼭機械の需要は4000台レベルまで漸次回復してゆくと⾒込まれる。

鉱⼭機械市場動向②

鉱⼭機械需要と主要鉱物消費量指数

0

50

100

150

200

250

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

1990199119921993199419951996199719981999200020012002200320042005200620072008200920102011201220132014201520162017201820192020

鉱⼭機械需要主要鉱物消費量指数(2000年=100)

主要鉱物消費量(指数)鉱⼭機械需要(台)

*1: コマツが現状⼿掛ける鉱⼭機械製品を対象とする

*1

2.2%

6.1%

6.9%0.0%

3.0%

主要鉱物消費量指数対前年伸び率

*2:主要鉱物=燃料炭、原料炭、鉄鉱、銅 *3:各期間の対前年伸び率の平均値

*2

*3

出所:コマツ推定

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• 2016年度第1四半期の売上⾼は、円⾼の影響と部品売上の減少もあり、前年同期⽐▲15%減の983億円。• 2016年度通期の売上⾼は、本体需要の減少と円⾼の影響により、前年⽐減収の⾒通し。

1,961

2,149 1,943

963 917

842

2,068 1,406

1,156

+22%+18%

-14%

+15%+33%

+11%

-18%-1%-10%-12%

-50%

0%

50%

0

2,000

4,000

6,000

8,000

FY07 FY08 FY09 FY10 FY11 FY12 FY13 FY14 FY15 FY16 FY14 FY15 FY16

3,565

4,220

3,615

5,540

(億円)

6,145

4,170

(前年⽐)

本体

部品

5,063

サービ

ス等

4,9934,473

549 527

569 504

457

235 229 232 221

194

375 344

336

350 332

+24%+20%

+4%-1%

-17%-27%-23%

-4%-7%-0%

+20%

-13%

-4%

-7%-12%

-18%

-15%

-50%

0%

50%

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

FY12/1Q2Q 3Q 4Q FY13/1Q2Q 3Q 4Q FY14/1Q2Q 3Q 4Q FY15/1Q2Q 3Q 4Q FY16/1Q

FY15/1Q2Q 3Q 4Q FY16/1Q

中近東・

アフリカ

オセアニア アジア ⽇本・中国

欧州

・CIS

中南⽶ 北⽶ 前年同期⽐

1,3911,570

(億円)

1,634

1,2961,192

1,552

(前年同期⽐)

1,072本体

部品

サービ

ス等

1,159

1,505

1,209

1,1871,288

1,308

1,1011,137

3,941

1,075983

(期初⾒通し) (期初⾒通し)

鉱⼭機械 年度別売上⾼ (部品・サービス含む) 鉱⼭機械 四半期別売上⾼ (部品・サービス含む)

コマツの鉱⼭機械事業売上⾼と今期⾒通し

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1.イノベーションによる成⻑戦略

2.既存事業の成⻑戦略

3.⼟台強化のための構造改⾰

• 次世代建設・鉱⼭機械、次世代コンポーネントの開発• AHS*1の展開と鉱⼭向けソリューションのプラットフォーム強化

• ダントツ商品を含む新商品の開発による拡販• バリューチェーンでの収益拡⼤• 鉱⼭機械事業の拡⼤• M&Aの活⽤

• コストの継続的な削減(原価、固定費)• 補給部品オペレーション改⾰• 開発の筋⾁質化• グローバルな⼈材強化、ダイバーシティを持続的発展につなげる

仕組み作り

*1:AHSとはAutonomous Haulage Systemの略であり、無⼈ダンプトラック運⾏システムのことを指します。

コマツの“IoT” IoTで「⽣産から販売まで全ての⼯程」がリアルタイムに連携/循環IoTで「⽣産から販売まで全ての⼯程」がリアルタイムに連携/循環

ものづくりのつながる化 市場情報の⼯場直結化

ダントツ商品

新中期経営計画の基本戦略(マイニング関連のみ抜粋)

コマツを取り巻く環境や課題に対して、『ダントツ商品』『ダントツサービス』『ダントツソリューション』を基軸とした3つの重点活動をオープンイノベーションも活⽤し、 1. イノベーションによる成⻑戦略 2. 既存事業の成⻑戦略 3. ⼟台強化のための構造改⾰ を推進し持続的な成⻑を⽬指します。

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⻄豪州・Rio Tinto社 鉄鉱⽯鉱⼭• 2008年稼働開始• Nummuldi/Yandicoogina/HopeDown4鉱⼭で合計70台超が稼働中

イノベーションによる成⻑戦略 - AHS• オーストラリア・チリ他向けに累計100台の無⼈ダンプトラック(AHS)を出荷。• オーストラリアでは、鉱⼭現場から1,500km以上離れた都市部から無⼈ダンプトラック運⾏管理実施。• 鉄鉱⽯・銅鉱⽯等、稼働環境の異なる鉱⼭での24時間稼働に対応可能な⾼い柔軟性を実現。• 2016年9⽉現在、累計運⼟量 1,000, 000,000トン 達成。

チリ・Codelco社 銅鉱⽯鉱⼭• 2008年稼働開始• Gaby鉱⼭で18台が稼働中

AHSの概念図

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•ジョイ・グローバル社買収による成⻑加速

売上:3.0〜3.5Bドル営業利益率:10〜15%

100周年に向けた成⻑戦略需要は当⾯停滞を想定するが、イノベーションによる成⻑と既存事業の成⻑により、業界⽔準を超える成⻑を実現する。ジョイ・グローバル社の買収により⼀層成⻑を加速する。

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砕石・セメント事業

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砕⽯・セメント分野の特徴 111. 砕⽯・セメント市場の特徴[顧客:現場は世界中に分布][主要モデル:⽇本製中⼼]

2. 砕⽯・セメント現場の機械と⽣産⼯程

マイニング

砕⽯セメント

原⽯積込運搬 輸送 最終製品少数現場

多数現場

ビル、⾃動⾞、スマートフォンなど

超⼤型機械

⼤型・中型機械

外需: 海外輸出

内需: 50-70km圏内輸送

精錬

製品

破砕選鉱

砕⽯・砂利・砂

セメント

鉄、銅、⾦、⽯炭など

破砕セメント⼯場 コンクリート

⼯場

石灰石

ビル・住宅など

道路路盤材など

砕⽯・セメント分野はマイニングとコンストラクション分野の中間に位置

現場オペレーションはマイニングと類似 マイニングに⽐べ、現場数は多く

⼩規模であり、機械も⽐較的⼩さい 商品単価が低いため地産地消で

輸送距離は限定的

マイニング顧客 砕⽯・セメント顧客 コンストラクション顧客顧客の数 少(グローバル⼤⼿) 多 ⾮常に多い

稼働時間 24時間/⽇、7⽇/週年間5,000時間超 10-16時間/⽇、6⽇/週 8-16時間/⽇、5-6⽇/週

稼動地 主に僻地 都市部・郊外 都市部・郊外顧客製品輸出 多 少(内需、地産地消) 無

顧客要求 安全性、$/ton 安全性、環境、$/ton イニシャルコスト、下取価、燃費

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4.5

5.8 10

.4 18.0 23

.5

9.8

10.2

12.7

15.0

17.5

31.436.4

45.0 54.557.3

0

20

40

60

80

05

1015202530

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

セメント⽣産量- 中国とその他の国々中国

その他

中国(%)

億トン %

中国は急速に増加その他の国も徐々に増加

Reference: World Bank

市場環境

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

セメント⽣産量-地域別 (中国除く)AsiaCISEuropeLatin AmericaMiddle East etc.North AmericaJapan

億トン

中近東

アジア

ヨーロッパ中南米北米

CIS 日本

新興市場は急速に増加先進国市場は安定

1. セメント⽣産量増加新興国を中⼼とした経済成⻑を背景として安定した右肩上がりが続く

2. 業界構造変化 (M&Aと顧客グローバルメジャー化)

14.2 16.023.1

33.0

41.0

0

2000

4000

6000

8000

10000

0

10

20

30

40

50

1995年2000年2005年2010年2015年

世界のセメント⽣産量・GDP・都市化率

セメント⽣産量

⼀⼈当たりGDP(世界平均)

億トン USD

都市化率: 53.8%

都市化率: 44.6%

低⾦利などを背景として、⼤⼿顧客がより⼤規模/グローバル化

●LafargeHolcim 設⽴ (2015)●Heidelberg CementのItalcement買収(2016)

12

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砕⽯・セメントセグメントを、マイニング・コンストラクションに続く第三の重要市場セグメントとして位置付ける。

基本⽅針

3) 全世界に保有する代理店販売網を最⼤限に活⽤

2) コマツがマイニング事業でこれまで培った顧客との関係構築やグローバル展開のノウハウを活かした事業拡⼤

1) コマツ本社への砕⽯セメントの専⾨窓⼝設置により、全社プロジェクトとして取組む

13砕⽯・セメント分野でのグローバルプレゼンス強化

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ご清聴ありがとうございました