オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3....

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2017年11月20日 オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修 老朽化した建物を保有する企業が抱える問題点と改善の方向性について

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Page 1: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

2017年11月20日

オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修老朽化した建物を保有する企業が抱える問題点と改善の方向性について

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1. 老朽化した建物を保有する企業が抱える問題点

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1-1. 老朽化した建物を保有する企業が抱える問題点

3

(1) 老朽化

(3) リスクの顕在化

(5) 資産効率の悪化

(2) コストの増大

(4) 機能性の低下

問題が複合化して発生→ 場当たり的ではなく、抜本的対応が重要に。

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-500

0

500

1000

1500

2000

0 10 20 30 40 50 60

施設

築年数

所有不動産 築年数、施設数、延床面積各企業の保有不動産 築年数・施設数・延床面積

都市銀行・百貨店一等地に立地。ロケーション維持のため移転建替が困難 → 結果的に築古物件が残存。

地方自治体・商業等棟数が多い。多棟管理のためコストおよび人的負荷が大きい。

不動産売却等によりポートフォリオが改善するため築浅の物件が相対的に増加。

施設

数1-2. 経営のストレスが年々増大(嵩むコスト、リスク)

新しい ← 平均築年数 → 古い(高齢化)

更新時期の到来

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1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻

某企業 築年別・用途別 床面積(㎡)

50年 40年 30年 20年 10年 0年(建設年)

空白の20年間。リストラによる低迷・売却処分、

経験のある人材の欠乏。

バブル期前後の物件が更新時期に突入。

特殊な仕様で大きい建物が多い。

高度成長期の物件は規模は小さいが、棟数が多く

リスクが大きい。内部コストも嵩む。

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1-4. 建物の30歳は人間で60歳くらい?

30歳の建物のトラブル例

壁から漏水

①外装自体の落下 ②部材の落下(外壁) ③部材の落下(バルコニー)

④漏水による顧客への損害 ⑤漏水による機能停止(操作盤) ⑥配管の劣化

→老朽化に加え事業構造自体が変化。最有効使用用途との乖離も発生。

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1-5. なぜ問題が放置されてきたか?

7

(1) 現状

①経営陣は取得・売却時のみチェック。→ 後は各部門任せ。

②不動産に関する業務は各部門が個別に対応。→ 部門別・属人的対応。

(2) 問題の顕在化

①トラブル多発。事後対応に終始。

担当者は目先の問題解決で忙殺。

②全不動産を見渡した「全体最適化」は困難に。

経営陣の理解不足、部門別対応・属人的対応により、不動産全体を

見渡した問題点の把握、対応が困難。

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1-6. 近年、注目される理由

8

(2) 従来

・経営側の理解不足

・戦略的な取り組み欠如

・事後対応の連続

・コスト、リスクの増大

・人材の不足

(3) 今後

・経営戦略としての取組み

(全体最適化の推進)

・本業へのストレス最小化

・コスト、リスクの最小化

・パートナーシップ企業による支援

(1) 外的要因

リスクが広く認識、経営を年々圧迫、株主対応の必要性等

従来の「不動産管理」の延長ではなく、戦略的・抜本的な取り組みが重要に。

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1-7. 弊社での対応方針

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CLIENTS

CONSULTING

経営リソースの最適化戦略的な投資計画の推進

コスト・リスクの抑制

日建

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2. 改善に向けた着眼点

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修繕・更新費の発生特性を踏まえた対策を検討する。

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70

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1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年

11年

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25年

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40年

41年

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43年

44年

45年

46年

47年

48年

49年

50年

経過年数(年)

単年

度 (

千円

/m2)

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累計

(千

円/m

2)

建築関係 電気設備関係 空調設備関係 衛生設備関係 昇降機設備関係 修繕更新費累計

20年

30年

40年

空調等の更新 受変電、昇降機等の更新 空調等の更新

「隠れ負債」とならない様、早期の現状把握・削減が重要

修繕・更新費の発生モデル(延床面積あたりの発生額)

2-1. 集中攻撃する重要性(その1)

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2:8の法則が成立。上位2割はコストダウン、バリューアップの好機。

0

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10,000

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20,000

25,000

30,000

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45,000

50,000

1 201 401 601 801 1001 1201 1401 1601 1801 2001

件数

発生

した

修繕

・更新

工事

(千円

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100.0%

累計

(%)

発生した修繕・更新工事

累計

上位20%の高額工事 戦略的対応によるコストダウン、バリューアップの好機。

LCC総額の80%(屋上防水、外壁、空調更新等)

老朽化更新工事の発生実績 (築20年以上の事務所50棟の実績)

80%

累計比率(金額)

発生額

工事件数 (高額順)

2-2. 集中攻撃する重要性(その2)

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90,000

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○○

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ビル

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ビル

○○

ビル

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ビル

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ビル

累計

(%

延床

面積

(㎡

所有物件 床面積上位50物件

約25%約25%

←大型物件のみで、所有床面積総計の25%LCCは延床面積に比例する為、大型物件の集中管理が効果的。

企業によってはポートフォリオでもパレートの法則が成立。

大型で特殊な物件を「重点管理物件」として位置付ける等が考えられます。

2-3. 集中攻撃する重要性(その3)

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2-4. 今後のポテンシャル2015年の人口(全国)

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2-5. 今後のポテンシャル2015年~2035年の人口(全国)

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2-6. 物件別のポテンシャル(その1)

積極投資、消極投資、延命保全の選択

延床面積あたりの正味純収益と経過年数(築年数)

物件(1)

物件(2)

物件(3)

物件(4)

物件(5)

物件(6)

物件(7)

物件(8)

物件(9)

物件(10)

物件(11)

物件(12)

物件(13)

物件(14)

物件(15)

物件(16)

物件(18)

物件(19)

物件(22)

物件(23)

物件(24)

物件(25)

物件(26)

物件(28)

物件(29)

物件(30)

物件(31)物件(32)

物件(33)

物件(34)

物件(35)

物件(36)物件(37)

物件(38)

物件(39)

物件(40)

物件(41)

物件(42)

物件(43)

物件(45)

物件(46)

物件(47)

物件(48)物件(49)

物件(53)

物件(54)

物件(55)

物件(56)

物件(57)

物件(59)

物件(60)

物件(64)

物件(65)

物件(69)

物件(70)

物件(71)

物件(72)物件(73) 物件(74)

物件(75)

物件(76)

物件(77)

物件(78)

物件(81)

物件(83)

物件(84)

-500.0

-400.0

-300.0

-200.0

-100.0

0.0

100.0

200.0

300.0

400.0

500.0

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

築年数(年)

延床

面積

あた

りの

正味

純収

益(千

円/m

2)

投資回収完了物件

投資回収未了物件

現在の投資回収の状況 (現在~今後10年の予測)

築年数(年)

40年30年20年10年 50年

延床

面積

あた

りの

現金

収支

累計

(千

円/m

2)

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外部価値と内部価値

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

-2.0% -1.0% 0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 6.0% 7.0% 8.0% 9.0% 10.0%

内部価値:利回り(時価ベース)

外部

価値

:開

発ポ

テン

シャ

ル(容

積・m

2あ

たり

の地

価)

現状維持(積極投資)

短期的に処分 当座現状維持(処分候補)

利回りハードルレート(最低値)

利回りと不動産ポテンシャル

利回り(%)

不動

産ポ

テン

シャル

容積

率1

00

%あ

たりの

地価

(千

円/㎡

)運用方針を勘案した改修工事のバランスが重要

処分候補

2-7. 物件別のポテンシャル(その2)

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3. 改善の方向性について

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3-1. 改善の方向性

バリューアップ改修項目について(一般例)

ビルの改修項目としては次の5つがあげられる。(コンバージョンや増築は除外しています)

(1)安全・安心

耐震性能(建物、設備)、浸水等への対策、コンプライアンス(遵法性確保)、セキュリティ確保、ア

スベスト対策(環境リスク対応)、非常用電源(BCP対応)など

(2)機能性

空調個別化(時間外対応、個別テナント対応)、OA対応、照明LED化、天井高確保、省エ

ネ化、省人化対応、遠隔監視・管理対応、など

(3)快適性

便所改修(洋便化、温水洗浄便座、パウダースペース、小物入れ等)、リフレッシュスペース、喫煙ス

ペース、ベンダーマシン設置、コンビニ・カフェ等の設置など

(4)福祉性能

バリアフリー対応(段差解消、多目的便所設置)など

(5)美装

エントランス、エレベータホール、廊下、トイレ、湯沸し、外装の改修など

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3-1. 改善の方向性

(1)築20年クラス(20歳代)のビル

・20歳代のビルであり基本的にバブル崩壊前後に建設された物件。

・経年劣化に伴う改修項目としては、空調設備や照明設備、屋上防水、外装補修を実施。

・機能的には空調個別対応や制御システムの見直し、OA対応、セキュリティ対応、24時間対応、

アメニティ(便所、給湯室、リフレッシュ、喫煙室設置)等が俎上となる。

・美装の観点では、当時は落ち着いたデザインが好まれたことから、エントランス内装が暗く古臭い印象

を与える為、刷新することが望ましい。また共用部のカーペットはパステルカラー調のものが多く、酷いビル

は「けもの道」の様に汚れがついているので、改修時に美装についても改善することが望ましい。

・特に駅近傍の旅行代理店や専門学校など外部から多数の来訪者が訪れるビルは廊下の床、壁の

汚損も酷くなっていることから設備更新に合わせた内装の刷新が望まれるが、なかなか美装に関しては

予算がつかないのが実情。

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3-1. 改善の方向性

(2)築30年クラス(30歳代)のビル

・基本的に旧耐震のビルが多く、耐震対策を実施する必要がある。基本的に都心部の物件については

耐震対策については実施済みの物件が増えているが、地方の中小ビルオーナーの物件では耐震補強

未実施のビルも多い。

・経年劣化に伴う改修項目としては、30年が経過している物件では受変電設備の抜本的改修、昇

降機の更新、機械式駐車設備の改修、トイレ配管の更新も含めた全面的なバリューアップ改修が俎

上となってくる。

・しかし一方で建設当初と都市構造が大きく変化したことから、賃料収入も良好ではない物件も多く、

多額の改修投資に耐えられない物件も多い。

・日頃の業務で一番悩ましいのが、これら30歳台の物件である。例えばオーナーに対して「中長期的

にどの程度の改修工事が発生するか?」を「中長期修繕更新計画」で提示すると、基本的にオーナー

からは「そんな投資は全く無理!」等の返答が多い。

・今後保有するとしても多額の費用が必要となる一方で、望ましい賃料収入が得られず、仮に建替え

たとしても賃貸オフィスでは十分なバリューが出ない場合が非常に多く、結果的に細々と延命させている

ケースが増えている。今後人口減少社会に本格的に突入すると殆どの都市がこのような状況に陥ると

予想される。

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3-1. 改善の方向性

(4)築40年クラス(40歳代)のビル

・高度成長期前後に建設された物件であり、基本的には天井高が低く、防災性能等に致命的な問題を抱えている物件が多い。

・これらの物件をお持ちのビルオーナーの中には「建物の耐用年数は法定耐用年数通り50年」とお考えの方もおり、「無条件に建替えすべきなのでは?」とお考えの方も多い。しかし、不動産ポテンシャルが比較的高く、最有効使用用途が賃貸オフィスの場合は積極的にバリューアップしても良いのでは?と考えている。

・しかし市場性の観点からは築40年代以上の物件の賃料水準(取引事例)は非常に低いため、築古の建物を積極的にバリューアップ改修した場合の収支面での効果を説明することが困難となり、とても多額の投資をしてバリューアップする様な動機にはならない場合もある。

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3-1. 改善の方向性

募集賃料(実績)と理論賃料

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

募集賃料(実績)(単位:円/月坪)

理論

賃料

(実

績)(単

位:円

/月

坪)

回帰統計

重相関 R 0.750782672

重決定 R2 0.56367462

補正 R2 0.54667493

標準誤差 4915.377978

観測数 161

分散分析表

自由度 変動 分散 観測された分散比 有意 F

回帰 6 4806761407 801126901.1 33.15793504 1.83981E-25

残差 154 3720784862 24160940.66

合計 160 8527546269

係数 標準誤差 t P-値 下限 95% 上限 95% 下限 95.0% 上限 95.0%

切片 -8315.816726 10982.09397 -0.757215951 0.4500775 -30010.81184 13379.17839 -30010.81184 13379.17839

駅勢圏賃料 0.516217644 0.063447949 8.136080902 1.27353E-13 0.390876981 0.641558307 0.390876981 0.641558307

時間 -208.2633714 136.6608307 -1.523943403 0.129573776 -478.2352058 61.70846302 -478.2352058 61.70846302

築年数 -120.2639618 40.91396723 -2.939435355 0.003794828 -201.0890141 -39.43890953 -201.0890141 -39.43890953

貸室面積 0.188990681 0.036976604 5.111088109 9.37276E-07 0.115943842 0.262037519 0.115943842 0.262037519

基準階面積 0.582641813 0.845635821 0.688998501 0.491860957 -1.087901624 2.25318525 -1.087901624 2.25318525

天井高 10.11897463 4.156079844 2.434740189 0.01604517 1.908688668 18.32926058 1.908688668 18.32926058

建物性能と賃料(回帰分析結果)

投資用不動産(賃貸)の場合は、賃料に対する

感応度が高い事項を優先解決。

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ユーザーニーズ(アンケート調査)執務空間の快適性として重視するもの

46.6

40.4

33.7

33.7

26.9

16.3

13.0

12.0

10.1

50.0

57.2

54.8

55.8

61.5

58.2

63.5

44.7

53.4

3.4

2.4

11.5

10.6

11.1

23.6

23.6

39.4

33.7

0.5

1.9

3.8

2.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

適度な温度設定

適切な明るさ

適度な湿度設定

室内のにおい

室内の広さ

窓からの採光

天井の高さ

窓からの眺望

壁やカーペットの色

大変重視する 重視する あまり重視しない 重視しない

3-1. 改善の方向性

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グレードアップレベルの決定のためビルインデックスを開発

・評価インデックスを開発し多様な情報を集約

・競合ビルとの比較を容易にする

・検討すべき代替案の数を減らす

物件名称

住所

敷地面積

建築面積 9,400.00 ㎡ (2,843.50坪)

延床面積 160,000.00 ㎡ (48,400.00坪)

構造

規模

耐震

用途地域

建物用途

外装仕上

竣工年

ビルグレード

総合得点 82.21 点 (/100点)

バランスシート

A街区:6,200.00㎡、B街区:17,700.00㎡

S造、SRC造、一部RC造

A-

東京都港区六本木1丁目

商業地域、第2種中高層住居専用地域、第2種住居地域

事務所、店舗、ホテル、公益施設

リヴガラス方立付ガラスカーテンウォール

平成14年6月(2002年6月 築1年)

Aビル

地下4階、地上43階

新耐震

9.2

6.8

9.4

8.2

8.9

6.8

8.6

7.7

0

2

4

6

8

101.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

A

B

A

B

A

A

A

B

7,938.11 ㎡ (2,401.28坪)

3,378.83 ㎡ (1,022.10坪)

38,285.00 ㎡ (11,581.21坪)

47.81 点 (/100点)

事務所

S造(地上) SRC造(地下) RC造(一部)

東京都港区虎ノ門2-106-6,7

アルミカーテンウォール、吹付タイル

昭和54年11月(1979年11月 築24年)

C-

商船三井ビル(改修前)

地下2階、地上16階

旧耐震

商業地域

4.4

6.0

6.2

3.6

4.62.1

5.1

6.3

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.01.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

C

D

B

C

B

D

C

B

7,938.11 ㎡ (2,401.28坪)

3,378.83 ㎡ (1,022.10坪)

38,285.00 ㎡ (11,581.21坪)

66.16 点 (/100点)

B-

昭和54年11月(1979年11月 築24年)

旧耐震

商業地域

事務所

アルミカーテンウォール、吹付タイル

東京都港区虎ノ門2-106-6,7

S造(地上) SRC造(地下) RC造(一部)

商船三井ビル(改修後)

地下2階、地上16階

7.1

6.3

6.0

7.1

7.3

6.0

7.3

6.0

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.01.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

B

B

B

B

B

B

B

B

物件名称

住所

敷地面積

建築面積 9,400.00 ㎡ (2,843.50坪)

延床面積 160,000.00 ㎡ (48,400.00坪)

構造

規模

耐震

用途地域

建物用途

外装仕上

竣工年

ビルグレード

総合得点 82.21 点 (/100点)

バランスシート

A街区:6,200.00㎡、B街区:17,700.00㎡

S造、SRC造、一部RC造

A-

東京都港区六本木1丁目

商業地域、第2種中高層住居専用地域、第2種住居地域

事務所、店舗、ホテル、公益施設

リヴガラス方立付ガラスカーテンウォール

平成14年6月(2002年6月 築1年)

Aビル

地下4階、地上43階

新耐震

9.2

6.8

9.4

8.2

8.9

6.8

8.6

7.7

0

2

4

6

8

101.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

A

B

A

B

A

A

A

B

7,938.11 ㎡ (2,401.28坪)

3,378.83 ㎡ (1,022.10坪)

38,285.00 ㎡ (11,581.21坪)

47.81 点 (/100点)

事務所

S造(地上) SRC造(地下) RC造(一部)

東京都港区虎ノ門2-106-6,7

アルミカーテンウォール、吹付タイル

昭和54年11月(1979年11月 築24年)

C-

商船三井ビル(改修前)

地下2階、地上16階

旧耐震

商業地域

4.4

6.0

6.2

3.6

4.62.1

5.1

6.3

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.01.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

C

D

B

C

B

D

C

B

7,938.11 ㎡ (2,401.28坪)

3,378.83 ㎡ (1,022.10坪)

38,285.00 ㎡ (11,581.21坪)

66.16 点 (/100点)

B-

昭和54年11月(1979年11月 築24年)

旧耐震

商業地域

事務所

アルミカーテンウォール、吹付タイル

東京都港区虎ノ門2-106-6,7

S造(地上) SRC造(地下) RC造(一部)

商船三井ビル(改修後)

地下2階、地上16階

7.1

6.3

6.0

7.1

7.3

6.0

7.3

6.0

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.01.外観

2.共用部アメニティ

3.管理性能

4.環境配慮性

5.オフィスの使いやすさ

6.オフィスの設備機能

7.安全性

8.立地条件

B

B

B

B

B

B

B

B

Xビル改修前 Xビル改修後

当該ビル競合ビル 改修目標

3-1. 改善の方向性

Page 26: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

26

LCCが収支、利回りにどの程度影響を与えるか? (物件別カルテ化例)

1.物件名称1)物件番号 100000 4)土地・建物賃貸区分 ○○○○

2)物件名称 ○○○○ビル 5)運用用途 ○○○○

3)一般名称 ○○○○ビル 6)賃貸区分 ○○○○

2.物件に関する情報【物件概要】

1)住居表示 ○○県○○市○○○丁目○○番

2)地番 ○○県○○市○○○丁目○○番

3)最寄駅 ○○駅

4)建蔽率(※1) 90% 5)容積率(※1) 200%

6)敷地面積 2,000.00m2 7)建築面積 1,000.00m2

8)延床面積 4,000.00m2 9)建物構造 RC

10)地上階数 5 階 11)地下階数 1 階

12)塔屋階数 1 階

13)竣工年 1986年4月17日 14)築年数(09.02.01時点) 22 年

15)土地共有持分割合 100.00% 16)土地運用割合 100.00%

17)建物共有持分割合 100.00% 18)建物運用割合 100.00%

【稼動状況】

19)賃貸区分 一括賃貸

20)賃貸先 ○○○株式会社

21)テナント ○○○株式会社

22)貸付可能面積 3,612.00m2 23)現貸付面積 3,612.00m2

24)稼動率 100.00% 25)賃貸料単価 458 円/月坪(賃料÷面積)

※共益費込みの単価

【収支】

26)収入(2007.4~2008.3) 27)支出(2007.4~2008.3)

 ①賃料 6,000,000 円/年  ①修繕費(費用) 82,111 円/年

 ②共益費  ②水道光熱費

 ③その他  ③保険料 22,688 円/年

 ④収入合計 6,000,000 円/年  ④登記・測量費

- -  ⑤その他管理費

- -  ⑥不動産関係税金

- -  ⑦減価償却費 643,324 円/年

- -  ⑧その他費用

- -  ⑨費用合計 748,123 円/年

28)差引運用益(償却後利益) 5,251,877 円/年 29)現金収支(NOI) 5,895,201 円/年

※:28)=26)④-27)⑧ ※:29)=28)+27)⑦

【簿価・利回り】

30)土地簿価 28,363,500 円 31)建物簿価 12,021,978 円

32)土地建物簿価 40,385,478 円 33)平均残高 41,007,023 円

34)利回り(簿価・償却後) 12.81% 35)利回り(簿価・NOI) 14.38%

※:34)=28)÷33) ※:35)=29)÷33)

【取得価格・鑑定評価】

36)土地取得価格 28,363,500 円 37)建物取得価格

38)鑑定評価時点 - -

39)土地鑑定評価 40)建物鑑定評価

41)路線価 8,111,796 円 - -

42)土地時価(想定)(※1) 8,111,796 円 43)建物時価(想定)(※2) 12,021,978 円

44)土地建物時価(想定) 20,133,774 円 - -

45)利回り(時価・償却後) 26.08% 46)利回り(時価・NOI) 29.28%

※:45)=28)÷44) ※:46)=29)÷44)

【その他 特記事項】

47)耐震対策  ①対応

 ②状況

 ③本診断

48)アスベスト  ①含有状況

 ②該当箇所

 ③対応状況

49)その他  ①CAPEXの有無 無

 ②運用状況

※1:CAPEX(修繕・更新):算定済の物件については算定結果を引用。算定していない物件及び算定期間外については弊社ER担当物件の平均値を見込んだ。

※1:土地時価(想定)は鑑定評価の数値を引用。鑑定評価を実施していない物件は路線価を引用。 ※2:CAPEX(耐震補強):耐震補強工事費が不明な物件については、(社)東京建設業協会が公表する耐震補強工事費想定値を採用し、その工事費は2010年に仮に計上

※2:建物時価(想定)は鑑定評価の数値を引用。鑑定評価を実施していない物件は簿価を引用。鑑定評価がマイナスとなっている物件に ※3:現在発生している減価償却費については、今後の発生が不明な為、建築:設備を60:40として償却したと想定。

   ついては簿価を引用。 ※4:利回りについては、マイナスの場合は表記していない。

正味純収益・差引運用益の推計

-20,000

-15,000

-10,000

-5,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

年(築

30年

2018

単年

度の

収支

(千円

/年)

-50,000

-40,000

-30,000

-20,000

-10,000

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

収支

累計

(千円

収入(一定と想定) 支出(修繕・減価償却除く) 支出(修繕費(費用))

支出(資本的支出) 【御参考】差引運用益累計(09年起算) 期末正味純収益累計

期末正味純収益累計(09年起算)

利回りの推計

0.0%

1.0%

2.0%

3.0%

4.0%

5.0%

6.0%

7.0%

8.0%

9.0%

10.0%

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

利回り(差引運用益÷土地建物簿価) 利回り(差引運用益÷土地建物時価想定)

3-1. 改善の方向性

Page 27: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

27

4. バリューアップ改修事例

Page 28: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

28

4-1. 全面リノベーション事例

リニューアル前 リニューアル後

名称:住友商事 美土代ビル建築主:上河内開発株式会社建設地:東京都千代田区構造・階数:SRC, -3+9P4改修年度(築年数):2001年(.築36年)

敷地面積(㎡):1,777.72建築面積(㎡):1,605.08延べ面積(㎡):20,132.77

【概要】築後36年が経過したビルの大規模なリニューアル。構造耐震診断や外装PC版の耐震診断により安全性の問題が指摘されていたため、柱の鋼板巻きをはじめとする耐震補強を実施。外装材もプレキャストコンクリートの外装を全て撤去し、アルミカーテンウォールに一新することで安全性を確保し、新築同様のビルに再生。

Page 29: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

29

4-1. 全面リノベーション事例

リニューアル前 リニューアル後

名称:百十四ビル建築主:日本橋不動産(株)建設地:香川県高松市構造・階数:RC/SRC/S, -2+16P3改修年度(築年数):2010年(.築44年)

敷地面積(㎡):1,862.43建築面積(㎡):1,575.56延べ面積(㎡):17,467.74

【概要】竣工44年を経過した百十四ビルの外装等の改修計画。劣化の激しい外装CWの補修を行うとともに、新たにガラススクリーンをかぶせたショーケースにより保護を行った。ガラススクリーンはMPG工法による透明感の高いものとし、ダブルスキン間は断熱換気スペースとして省エネ活用を図った。

Page 30: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

30

4-2. 共用部改修事例 (EVホール等-1)

Before

After

Page 31: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

31

4-2. 共用部改修事例 (EVホール等-2)

Before

After

Page 32: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

32

BeforeAfter

4-2. 共用部改修事例 (WC)

Page 33: オフィスビルの維持保全とバリューアップ改修5 1-3. 高齢化は人間よりも到来が早く、かつ深刻 某企業築年別・用途別床面積( ) 50年

33

4-2. 共用部改修事例 (湯沸室)

BeforeAfter

Pan tr y