フランシス水車吸出管における水圧 ... - hitachi · for francis water turbine 細 井...
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U.D.C.532.595.2:る21.224.24_225.14
フランシス水車吸出管における水圧脈動の実験的研究ExperimentalResearch on Pulsation of Pressurein Draft Tube
for Francis Water Turbine
細 井Yutaka Hosoi
内 容 梗 概
フランシス水車吸出管における水圧脈動に閲し,模型水車を用いてその振動数特性と水車運転特性との関連
について実験的検討を行ない,吸出管における水圧脈動振動数が,ランナを出る旋回流速の増減に対して直接
的な大小関係を有することを確かめ,実物水車における振動数特性一掛こ,いわゆるサージング振動数特性
-の傾向変化を,水車運転条件に応じて推定しうることを述べる。
】.緒 言
水中吸出管内水流の振動i・こ関して,その発生事例や対策などを報
告した文献は数多くあり(1卜(6),また,すでにいくつかの研究論文も
発表されている(7)~(19)。しかしながら後者のほとんどが理論におも
きがおかれ,実験ほ理論の補足的役割を果しているに過ぎないため
に,これらの研究成果が理論面で高度に云献はしたものの,実検に
二i副う-る複雑多様な振動現象の解析や対掛こ対する具体的な適用のた
めには,まだ不十分な点があるようである。
かような現状から,ここに従来ほとんど行なわれたことのなかっ
た模型水車を用いた実験的研究を企図し,数個の模型フランシス水
車に対する振動実験から吸出管水圧脈動の特性と水車性能および運
転条件との関連を検討し,実水車への適用に,より実効性のある資
料を提供しようとするものである。
2.供試水車および実験条件
本研究に供したフランシス水車は,比速度約100のものから約220
のものまでの模型水車8基と実物水車2基で,模型実験にほ,日立
研究所水力実験所内の水車試験設備を用いた。使用した模型吸出管
は,その一部またほ全部を透明なアクリル樹脂製のものとし,水流
の状況を観察できるようにした。
実験は,
(1)
(2)
(3)
振動特性の傾向の移行が明確には握できること
水中性能との関連が理解しやすいこと
実機の変落差などの運転条件変化に応じた振動の傾向を判
断しやすいこと
などに主眼をおき,流量および回転数を水中の全運転領域にわたる
ようにとり,測定諸量はすべて単位落差に換算して整理した。
3.吸出管内水流の状況
フランシス水車のランナを出る水流が,落差,流量または回転数
の低いかんによって,軸流をなしたり,旋回流をなしたりして流下
することはよく知られているが,この旋回流のために吸出管内に生
ずるうず心の運動が水圧脈動の源となることも,かつてLord Kel-
vinによって発表された柱状うずの理論を水車に適用した内九,鬼
頭両氏の研究(9)(10)に端を発する数々の研究によって,もはや今日で
は既知の現象となっている。
筆者は,このうず心の有様を,アクリル樹脂製の透明な吸出管を
取り付けた模型水車で観察し,その様相をとらえた二,三の瞬間写
真の例を舞】図(a)~(d)に掲げた。水流の中央部に形成されたう
ず心は,ちようど回された糸巻きからはぐれていく糸のように,ら
*
日立製作所日立研究所
(a)
(c)
豊*
(b)
(d)
第1囲 うず心の状況(その1)
せん状をなして下流に送らjt,下端では第2図(a),(b)のように,
さき細りの尾をなしてふれ回っている。このらせんは,一定運転条
件のもとでは同じらせんピッチを保って定常的に+卜1卑し,らせんが
回る周期はどの管断面でも変わりない。
この状況を図に書き表わすと第3図のようになり,うず心の運動
を流れに直角な平面で切って考えて見ると,‾管断面によってきまっ
たある大きさの直径をしたうず心それ自体が回転するように見える
と同時に,うず心は管軸を中心としてその周りを回転しており,い
わば自転と公転をなしているように見える。ただし,この自転とい
うのは,うず心内に空虚な部分を持つとき,うず心とそれを囲む水
流部分との境界面で観察される状況であって,その而での旋回流に
ほかならない。また,この公転の周期は前に述べたようにどの管断
-74-
ヽ
ペ上
フランシス水車吸出管における水圧脈動の実験的研究
(a)回転方向旋回 (b)軸 流
第2囲 う ず心の 状況(そ の2)
(吸出管蛮曲部底面より見たもの)
〆//二r‾、-
__.
ランナ
「
\、<}一一 \
ケーンン7【
〃糾
二ヽ
フト
7/
う‾寸
公転三♂)ん】】′tj
臼転のノ川】
/】ニメユじJ)せん北
第3図 うず心の形状説明図
(ランナ回転方向旋回流を伴う場合)
(a)回転方向旋回 (b)軸 流
第4囲 う ず心 の 状況(そ の3)
面でも変わらない。
弟1図に示した写真は,普通軽負荷運転時に見られる状況の例で,
旋回流およびうず心の回転方向はランナ回転方向とひとしく,ケー
シソグの渦巻き方向が下から見て反時計方向の水車では,このらせ
んは左ねじらせんとなる。次に弟4図に示すものは,(a),(b),
(c)の順にそれぞれランナ回転方向旋回流,軸流,反回転方向旋回
流の状況で,普通軽負荷,正規負荷,
過負荷の各運転時に見られる状況で
ある。このうち最後のランナ回転方
向と反対方向の旋回流を伴ううず心
ほ,下から見て渦巻き方向が反時計
方向のケーシングを持つ水車にあっ
ては,右ねじらせんをなしている。
この過負荷時に見られるうず心は,
軽負荷時のものに比べてしばしば大
きな振動力を持つことがある。
うず心の大きさほ,落差,流量お
よび回転数によって異なるが,うず
心径がある程度大きくなるとらせん
うずの上部は紡錘形に近づき,ついには上部ではふれまわりのない
紡錘状のうず心を形造るようになるが,その場合でもうず心の後端
部はふれまわる尾を持っている。このありさまは全長にわたり透視
可能な吸出管を使うことによって観察された。
この上部がらせん形をしたうず心は少量の給気によってはらせん
形を持続するが,給気量がある程度以上になるとその部分の形状は
固定的な紡錘状に形を変える。
うず心径が小さいときはらせんの長さもまた短く,これが不規則
に発生,消滅を交耳に繰り返すことがある。また水車が無拘束速度
付近でまわるときに,うず心の上部はらせん形と紡錘形を交互に不
規則に繰り返すことがある。これらは,あるせまい条件範閃での,
流れ1]体の不安定に基づくものと考えられ,このとき,流量または
回転数を少し変えることによってどちらか一方の形状に落着くとい
う性質がある。
さらに,うず心上部のらせんは吸出高の負匠が強くなると紡錘状
となるが,流量と吸出高の条件によってはかなり不安定な紡錘状う
ず心を形成し,キャビテーション音を伴って流水方向に振動するの
が観察される場合がある。また,吸出高がある程度以上押し込みに
なると,うず心を見ることができなくなってくるが,ふれまわるう
ず心の存在していることが,吸出管内に設けた流動状況観察用糸な
(c)反回転方向旋回
C払=帆-I机cosr
どによって確かめられる。その観察
例は第5図に示すようであり,中央
部に逆流するうず心を見ることがで
きる。
このように,うず心の形状は条件
いかんによってはなはだ多様であ
り,したがって吸出管水圧脈動もま
た複雑多岐にわたるものと考えら
れる。
4.ランナ出口における
旋回流
うず心を形成する旋回流の速度
は,ランナを通過する平均的な代表
流線で考えると,弟占図に示したラ
ンナ羽根出口における速度三角形か
ら,次式によって表わされる。
……..…(1)ここに, C糾=旋回分速度
l㌔=ランナ周速度
l耽=水流の羽根に対する相対速度
7二羽根出口角度
また,諸量を単位落差当たりの値で表現すれば(1)式は,
m75-
日立製作所日立研究所創立三十周年記念論文集
中心部の逆流をホす糸の様了
(周期的にふれ劫〈)
ふれまわるうず心
型型些上/(定常仰
′′′′′
一
第5図 吸出高押込時流動状況例
\
、S≠ \--⊥絶対速度Ca
旋lrり分速度C11
イぺ
一2ra
/
J別重度\「a
吸出管上部
第6図 ランナ羽根山Uにおける速度三角形
水圧脈動ピックア・ノブ(軸j
水流
水吐馴て朝一
ピソク7リブ
(Hsl)
塾生呈⊥埋旦土_勾垂選__ノ/
ケーシニ
‾‾‾1‾
トーU2-
岐亡Ⅰ絹=
′水柱脈動ピックアッ7【(Hs2)水醐【モ動ピックアップ(Hs3)
ワ叩塑き丁レバイブロメMタ
ビリクアップ
第7図 流速分布および振動測定個所
C叫=抗1-1机1COSr.
ただし,C叫=鳥,抗1=鳥,取1=器〃=有 効 落 差
(1′)
と表わせる。
いま,水車の性能との関連性を知るうえの便利を考えて,水車の
模型試験で広く用いられている単位落差当たりの毎分回転数凡(=
〃/ノ育),単位落差当たりの流量01(=¢/ノ豆)を用いて(1′)式の
l㌔1,I杭1を書きかえると,
抗1=孝一㌃一凡
取1=吉Ql
∽ :⊃
\>U
、三ヰ璽十-こ、
竜王賢
一1.
l r
-Nl=205rpm多:センターコアカ
--一一N】=246rpmクの境界を表わす
0
0
0′
管Ql=0・0仙-りs腎
管
■三;〆、、竺顎・ニ沫ご45盈;;彗x-_ぺ、鞘
墓参≡…恕吏ご至…13′′s…二喜…三;芸志;芸l l l r J 】 l l l
120 100 80 60 40 20 0 20 40 60 80 100 120
計トL、からの水平刑場艶(m)
第8図(a)ランナ出l+における旋回流速災測僻分布図(その1)
諒一1
案【ノ川批朋度100ク占
1.0
・-背中心
ゝ1 189・4叩nぅ1二
≠+モ
∵1=211.9rl)m
きミJ
\,=259.5r叩1
20 40 60 80 100 120
セニク‥コ7一乃枯界を去j)す
射勺州1・欄度50%
Nl=113.5rpロ】
Nl=135.2rpm
Nl=199.Or
背
ヾ
\0 20 40 60 80 100 120
訓一心からの水11碓巨敵(mJ
第8図(b)ランナ「HL=こおける旋恒一流速実測値分布図(その2)
0.05
0.04
∈
写 0.03
てゴ
0.02
0.01
軸㌔
・50占〃`//′ /
/40呟ン
/20ウ′0∵一+-
′///
/ -
、
■■■■■■.■■■十≡ユ・ぶON=ノ
㌧
∈ニ占寸N=ノ
岬//
舟/
し屯もウ
〔Lll】川二仙l‡J;一古杓と
・う
/凡ぐげ
き拙\う
哲¢㌔Q.
×Cし11リ三抑ド即L「i
0 100 200 300
【d転払N.(rpm)
第9国 ランナ山口における旋回流速等高線分布図
ただし,γ。=羽取出口端半径
∂=流線に直角な出口羽択間断而措
Z=ランナ羽根枚数
と卦ナるから(1′)式ほ
Cどり=諾一八卜詰cosi・一・Qト・・(2)
となる。(2)式の右辺の2打γβ/60,1/∂Zcos=ま個々の水車ランナ
について定数であるから,旋回分速度C〟1は,各種のⅣ1とQlの組
み合わせについて計符できる。しかしながら,(2)式で計算される
結果は,ランナを出る水が常にランナ羽根出口を充満して流下する
と仮定して求めた理論的平均旋回分速度であって,実際はランナを
ー76-
フランシス水車吸出管における水圧脈動の実験的研究
案内刈他聞度70%
Nl=255.Orpm,
Hs-31.6・.5ヲ′三
Hs-2 よ
->仙~eHs-1
Hp
案内刀)川爛度100qゎ
〔ミ盲
Hs16.5ぐs
H=13.20m
㌢、)′\ハ\〉′へ√
J謂抑掛、喜VへF什ノ㌦
案内州iユ開度
ASIす
100?仁,
㌢く:>
叫仙
AKASHf ▲す両こ二‾‾‾1sec
ⅠIs-3 4.2†1よ
Hs-2
Hs-1
Hp
案内ニJ)】根開度70ヲ占
33〔、;
羞16.5S毛害m{ノ人
おwレ・・、-
N.ニ230.9r一レ仙叫叫
。1KAS
二二一ニ+
‖Ⅰ 33?盲
= Ill ∈
掛く=>
l
5.0〔一三† †
㍍脚案√J洞刃根閲歴70%
㌦
2 Eのト.m
度100?b
S】H
仙輯㌧2
揃…三重櫛
E∽?寸
H=12.84m
仙仰叫仙川眉?N
∧搾○叫.E
AK`斗SHI
Hs
仰三
,91m
、∈の寸
の
sec--- --------------J
:宅内州上三周乾70%
.Or
.跳W
一q一J.
馴仙郷
㈹仰∈宗.7
(a)一案内刈根閃任川0% (h)対句利之間度70%
第10図 吸Hj管水址脈動オシロ グラ ム例
出る水流の旋回の度合が大きいほど遠心力が大きく作用し,水流は
管壁側へおしやられ,小突部ほ水流に対して無効な領域を形づくる
結果,羽根出口端の実測の流速分布はさきの仮定とかけはなれて
くる。
いま,比速度127(m-kW)の模型水中について,そのランナ出口
より約β2/2(ただしβ2はランナ出口径)下流のドラフトパイプの部
分に,弟7図に示す要領で2孔式ピトー管をそう入して流速分布の
測定を行ない,弟8図(a),(b)に示すような旋回流速の測定結果
を得た。(a)は2種類の几iこついて流量を変え,また(b)は2種
類の案内羽根閃虔について入1を変えて行なったものである。これ
らの実測結果と,(2)式で計算される理論的な平均分速歴とを比較
するために,実測値に対してほ各条件ごとに算術平均値を求めたう
え,横軸に回転数凡,縦軸に流量¢1をとった座標面上にそれぞれ
の平均旋回分速度を等高線によって表わすこととする。すなわち,
策9図にほ,実測値を太い実線で,理論値を細い実線で,それぞれ
の旋回分速度等高線図を描き,また,この水車の効率試験の結果か
ら等効率曲線を点線で付記した。この図に見られるように,旋回分
速魔の実測値分布と理論値分布の間には,憤向こそ顆似しているが
なお相互にかなりの相違が見られる。しかしながら,軸流の場合を
意味するCz`1=0の線ほ,実測値のはうが最高効率点を横切ってお
り,現象を忠実に揃えていることがわかる。同時に簡易化した理論
の容易に適用されがたい吸出管内の流れの役雑さを示している。
5.振動数実測特性
さき己・こ旋阿分速度を測定した模型水中の吸出管管壁および水圧管
管壁に,弟7図に示したようiこひずみ式圧力計を配置して水圧脈動
測定試験を行ない,オシログラフに記録させた。なお本研究でほ数
洲c/s以下の低周波脈動に注目しているので,ひずみ
式圧力計内水柱の固有振動数の低下を避けるために
これらを管壁面に直接取り付け,さらにこの状況で
予想される共振点約100c/sより高い振動数のもの
ほ解析の対象外とした(20)。
試験落差は約12~13m,吸出高はランナ中心より
‾F方へ約1.5~2mに調整し,案内羽根開皮は120%
から20%までの各閑度,試験回転数はこの落差での
正規回転数約780rpmに対し約280rpmから約1,300
rpmの範囲にとり,各案内羽根開度ごとに5ないし
9種類を選んで実験した。
得られた振動波形の一例を策10図(a),(b)に示
した。すべてのオシログラム上の波形の振動数を読
み取って通観すると,約16.5c/sおよび約33c/sの
振幅の小さな同有的なものと,条件によって異なる
10c/s以下の比較的卓越性をもつものとに大別され
る。前者の16.5c/sは実験設備の揚水ポンプの回転
数990rpmと合致することから,倍サイクルの33
c/sとともにポンプからの水圧脈動が供試水車内水
流に絶えず影響しているものと考えられ,これらは
現象の解析から除外する。
後者の10c/s以下の低いサイクルのものは一般に
振幅が大きく,それらのうちでも,案内羽根開度ご
とに異なったある特定の凡の近傍で鉄管水圧をも
同周期で振れさせているような大きな加振力をもっ
ているものもある。
そこでまず10c/s以下の卓越性ある低サイクルの
もの全般についてそれらの振動数を調べてみると,
どの案内羽根開度においても,閑度ごとに異なった
ある特定の∧lをさかいにして,凡の大きいほうと小さいほうへ向
って移行するにつれて振動数が大きくなっている。そしてこのさか
いをなす凡の値は案内羽板閃度の小さいほど低い∧1値となって
いる。こ幌向は,さきに述べた水中ランナを出る水流の旋回流速C叫
の大きさが凡の他の大′ト変化につれて変わる現象とよく符合した
傾向を示している。そこで,水車における速度成分がノ万に比例す
るという考えから,振動数乃を(1′)式で取り扱ったように単位落差
当たりの量で表現し
〝
”1=‾寸座
とする。この〃1を縦軸に,∧lを横軸にとって各開度ごとにとりま
とめると舞11図のようになり,上述の傾向性がよくうかがわれる。
そこで,さきに実測した旋回流速実測特性と振動数実測特性の傾
向性の合致を,より数量的にたしかめるた捌こ弟11図の乃1の特性
図を01~凡座標面上の等高線図として表わし,弟9国の実測旋回
分速度等高線図とを重ね合わせると第12図のようになる。この図
から,旋回分速度C〟11=0-うーなわち軸流のときの等高線は,振動数〃1
=0の等高線ときわめてよく一致することがわかり,この事実から,
低サイクルの水圧脈動の振動数と旋回流速との直接的な関連がはっ
きりする。この旋回流と水圧脈動振動数との関連について,自由う
ず流れにおけるうずJむの運動に対する複素ポテンシャル計算をもと
i・こし,理論的に解析した村上氏の研究(18ト(16)があり,大きな貢献が
なされている。この村上氏の理論をほじめいくつかの理論的成果は,
実水車にあって,水車回転方向と逆方向の旋回流領域をもふくめ,
前記両者の大小関係に忠実に現われていることがわかる。しかしな
がら,ここでは,新たにこれら振動数と旋回流速との関連性を詳し
くしらべるために水車模型を用いた実陰によって検討を行ない,振
ー77-
日 立製作所 日立研究所創立三十周年記念論文集
2
1
(訳)ご
(Ⅶい)一u
2
1
(渋)一⊂
(Ⅶヒ一己
【リー
l
(課)ご
0.05
4
3
2
∧U
nU
∧U
nUOnU
(Ⅵ\M∈)一望づ巧
(諜)ご東南岩
2
1
0
1
2
国軍【ヒ中題瓦1I匡望■ミへ巡回出
回滞在中臓富
国出世中脳回雌 案内ニJ湘比開度120%
0
ハ‖>
回増「里中艇亙
国甥三枚凝固増
300 Nl(rpm)
案内羽根開度110%
00
冨鵠ご再退[且出
2
互
300 Nl(rpm)
案内羽根開度100%
00
璽浬ご一、〔空エ
2
甘壷「芸華且士
30 N.(rp皿)
某l朋雅之開度909右
002
屈当T上梓遥遜
直増三拝腰直也
Nl(rpm)
案内羽根開度糾%
002
亙漠【【上中凝冨
富治ワヒや膿互世
㊥
Nl(rp血)
某lノ+羽根開度70%
30D N.(rpm)
700%Culmean=-0.4nl/s
Cul実測平均値、、等高線
111実測値等高線
2
1
一■Ⅵ㌔ごー
へⅥい)ご】
卜2
クー
l
(叩い)ニー
亙浩「【ヒ中退司
互鵠宣拒瀕回避
け一ソング02叫水刷触幅1上記以外02mA。
0
案内利根開度60ヲ′占
002
璽潔「三や適宜せ
司讃ご一や速亘
300 Nl(rpm)
案内別件欄度50?・右
002
:∃
撃
再i辞
◎慧
こ亘
彗
石過…
Ⅰ亘
(塾
N.けPmノ
案件J′川三間度40C¢
200
二司
撃ミ由画
Nlいpmj
案内羽根間度30%
200
E警再墟瓦
画増【せ中越亙雌
Nl(rpI¶)
某Ⅰ勺羽根問度20?′占
Nl〔1・Pm)
第11図 水圧脈動振動数実測値(単位落差当た り)
警′親筆皇軍彗㌔。
さ克己宗:Ql
100 200 300
【L幡数Nl(rp山
第12図 振動数と旋回流速の実測分布特性比較
(単位落差当たり)
70㌔\
60PJ-、\
50?か、
30ウか\\
100ワ占
90ロ。
80ヲb
110〃′ノ
120ロ′′
_
/
二束内小他聞伎
‾+一訂石‾300
i■プ、iう・水l上も拙刺
lサー-ソニグ硯射帆り旧水I州七朔jk湘P
び川外第13図 振動数実測特性(単位落差当たり)
500
プ盲東蚕…声へ八\-キ
実物水車
帽聖水卓
30ト
02
ームム
ーl=㌫×品(Rl-eingansの経鮒1,000 1,500 2,000
回転数N(rpm)
第14図 サージソグ振動数実測値
動数もまた回転数あるいは流量と同じく単位落差当たりに換算して
相似別の適用を導入し,実際の水車の運転条件変化に応じた振動数
の傾向の移行を予想するに役だたしめた。
なお,ランナから流出する旋回流は,舞8図に見られるような強
制旋回と自由旋回との複雑な組み合わせになっており,水車吸出管
内水流に対してほ,ランナと吸出管とを組み合わせた状況で,流動状
況そのものに対して解析さるべき多くの余地があると考えられる。
る.サージング現象
弟11図において,水圧脈動の振幅の程度を示すに,同国上端に示
す比率の円に対応せしめ,振動数特性線上に書き加え,鉄管水圧も
叫78-
ゝL
フランシス水草吸出管における水圧脈動の実験的研究
ともに振動するような激しい水圧脈動,いわゆるサージソグと呼ば
れる水圧脈動は,その円を太線で表わした。案内羽根開度ごとにま
とめた舞11図を一括すると策13図となり,太線の円で表わされる
ような激しい水圧脈動を発生しているときの振動数乃1は,水車の回
転数∧ちに対して近似的に次のように表わせることがわかる。
サージソグ発生時の”1主一号一×去…=(3)
ただし, 〃1:C/s
叫:rpmそれぞれ単位落差当たり
さらに,比速度約100~200(m-kW)の供試各水車について調べ
たサージング発生時の振動数〝は,横軸に回転数Ⅳをとって整理す
ると弟14図のようになり,個々の模型水車について回転を変えた場
合にはどれも,
サージソグ発生時の結昔×志(c/s)・・…・(4)の関係にあり,個々の水車について成りたった(3)式の関係は,広
範囲の比速度の水串のおのおのに対しても成りたつことがわかる。
一方,数例の突発電所のサージソグ発生事例を基に,1940年
Rbeingans氏によって報告された(2)下記の著名な経験式がある。
サージソグ振動数緯芸-×去(c/s)・…・(5)
ここで,(3)式および(4)式ほ多数の模型水車についてそれぞれ
回転数Ⅳを変えて実験した結果から導いた式であり,(5)式は数例
の実発電所で生じたサージソグの振動数のデータを集積した資料を
もとに導出した式であってその回転数Ⅳはそれぞれの水車の正規
回転数で運転された場合に限定され,両老は異なった過程を経て導
出されているが,ともにサージング振動数〃は回転数Ⅳにのみ左右
され,よく類似した式で表わされていることは,流動現象の共通性
を意味するものと考えられる。したがって,ともに実験的に定めた
比例定数のちがいは重要な意味をもつものではない。またRhein-
gans氏も同じ文献(2)で一つの水車の回転数に対するサージング振
動数の比例関係をすでに示唆しており,今回模型水車i・こよって実証
されたことは興味深い。
しかしながら,本研究の結果からは(3)式からわかるように,サ
ージング振動数の水中回転数に対する関係は,実機での大幅な変落
差の運転状態に比しても同じ比例定数で成り立つことが明らかとな
り,さらに弟13図からわかるように落差変化に応じてサージソグ
発生時の開度あるいほ流量が変わり,その変わり方は,高い八すな
わち低落差運転時ほど大きい案内羽根開虔でサージングを発生する
可能性があるということがわかる。
7.結 R
フランシス水中吸出管における水圧脈動について,模型水中によ
る実験的検討を行なった結果,次の結論を得た。
(1)振動数乃は,流量0,回転数Ⅳおよび落差〟によって変わ
るが,その大小はランナを出る旋回流速の大小とよく合致
した傾向を示し,水車の軽負荷運転時におけるランナ回転
方向と同方向旋回流の場合にも,過負荷運転時におけるラ
ソナ回転方向と逆方向旋回流の場合にもこの合致性を有
する。
(2)上記の関係は,相似別によって〝/J否,0/J育および
Ⅳ/〝ヽ/育に対する関係に整理され,水車の変落差などの
運転状態の変化に応じた振動数の変化の傾向予測に役
だつ。
(3)水車上流の鉄管水圧も共振させるような強い加振力を持つ
吸出管水圧脈動一いわゆるサージソグーーが発生するときの
振動数ほ,水中回転数に対して次の関係にあることがわか
った。
サージソグ振動数”1≒告×去(c/s)乃
ただし,〝1=マ否
凡=芸この関係は,広範岡の比速度の水車についても,また,個
個の水車の回転数変化に対しても成り立つことが模型試験
で実証され,実物水車の大幅な変落差運転状態下において
も適用することができる。
以上 吸出管内水圧脈動測定実験の結果を整理して振動数特性の
基本的な性質を示したが,さらに,吸出管内流動現象自体に対する
解析,吸出高の因子に基づく変化,給気性能との関連など,水圧脈
動に関係する因子ほ多岐に及び,本報告がいささかなりとも実発電
所の水圧脈動現象の解析の足がかりともなれば幸いである。
本報をまとめるに当たり,日立製作所日立工場深栖部長,外岡課
長をはじめ,日立研究所水力実験所山崎部長,手島主任研究員のご
助言に対し心から謝意を表する。
参 男 文 献
(1)今井:日立評論,18,10(昭9-10)
(2)W・J・Rheingans= Trans.of A.S.M.E.,d2,174(Apr.
1940)3
(4
(5
678
91011121314151617181920
-79-
佐藤:電某社技術彙報,4,1(昭30-5)
吉岡,岩FIl:電力,43,3(昭34-3)
F・C・Taylor:Trans.ofA.S.M.Eリ83,SeriesA,2(Apr.
1961)
坂倉,篠田:電力,47,8(昭38-7)
今井:日立評論,9,12(大15-12)
宮城:口立評論,10,2(昭2-2)
宮城:機学誌,33,156(昭5-4)
内九,鬼頭:東大_1二学部紀要,18,8(昭5-2)
内九,鬼頭= 東大工学部紀要,け,4(昭5-10)
生源寺,下山:九大工学部紀要,7(昭8-9)
鬼頭二 機学誌,51,356(昭23-5)
村上:横学論文集,柑,73(昭27)
村上:撹学論文集,21,101(昭30)
村上:梯学東海安部講納会(昭31-9)
村上:機学論文集,24,137(昭33-1)
堀口ほか:富士時事艮,3る,7(昭38-7)
中西ほか:富士時報,3る,8(昭38-8)
R・M・Donaldson:Trans・OfA・S,M.Eり78,5(July.1956)
富田はか:日立評論,45,2(昭38-2)