わんたのホームページ · 2016. 4. 25. · author: motohisa ishii created date: 4/26/2016...
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2016年4月 18日(月曜日)
20 周年記念ハイク:熊野古道を歩く②(小広王子~本宮大社)
~Report by 石井 (photo by 参加者のみなさん)
2日目は、小広王子から発心門王子へと向かい、順調に行けば、本宮大社までの20K余りを一気に歩き通す
計画になっている。朝の天気予報では、14時頃からの降水確率が60%となっており基本プラン通りの行動が
無難な感じだった。コースは熊野古道の雰囲気を色濃く残し、途中迂回路の区間はあるもののハイライトとも言
える佇まいがあるようだ。今回、是非歩きたいと思って楽しみにしているところでもある。
目覚めると、少々靄がかかっていた。すぐ裏手に川が流れているせいかも知れない
昨夜はカエル君が鳴いていた。カジカのような感じだがはっきりしない、心地のいい音色だった
6時前に朝食。皆さん、前日の軽い足慣らしと寝酒と自然環境のせいか、すっきりとした顔だ
準備を済ませ、今日も頑張るぞ!のポーズ。 のなか山荘の手作り弁当を頂戴する
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奥さんも入って貰い記念撮影だ。ご主人は照れているのか見ているだけだった
離れに忘れ物がないかチェックしてくれた奥さんから「まあ、綺麗に使って貰って~」の一言
ここまで、事件無し:順調
車中でご主人とお話した
離れは古民家の移築ではなく建てたもの
5年前の大水害で川沿いの田んぼが消失した様で
生き物や環境がかなり変化してしまったらしい
どことなく寂しそうな感じ
熊野は植林が多く自然林が残っていないので
秋の紅葉が少ない。などなど
あっという間に小広王子跡だ。 小広王子口バス停から歩くと20分掛かるので時間が稼げた
本日の基本プランは、行程:8時間31分 歩行距離:12.3K コースタイム:3時間59分
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舗装された道路を少し歩くと、右手に熊瀬川王子への道標があった。 危うく見落とすところだった
熊野古道にはこうした案内板や標識がある。左は古道案内版。右は中辺路の始まり「滝尻王子」からの
距離が判るようになっている。500m間隔で設置され、40番だから20K地点という事だ
いよいよ古道らしい雰囲気になって来た。 右は休憩所の様だ
路傍にはこうしたお地蔵さんや祠が点在しているが、由緒は判らない。 お供えがしてある
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1Kほどで熊瀬川王子跡に着いた
社のようなものは残っていないが
雰囲気は感じられる
俗に九十九王子と言われるが
実際は八百八町などと同じで
沢山あるという意味らしい
「王子」は「童子」から変じた
とも言われる
古来、神が童子(子供)に化身し現
れるところからそうなったとも
木漏れ日が逆光になり、辺りが森閑として来た。 天皇や女官たちがここを通ったのだ・・・
草鞋峠に差し掛かると説明板があった。なぜ「わらじ峠」なのかは不明
この場所:草鞋峠からの連想で、我々の草鞋(わらじ:ブーツ)をチェックしてみることにした
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吉松さんはゴローの登山靴 根岸さんはナイキのシューズ 能勢さんのハイキングシューズ
堀さんは新調のハイキングシューズ 石井はサロモンのトレラン 松延さんはシリオの登山靴
6者6様だが、これから熊野古道を歩こうとする人は、体験談を聞いてみると参考になると思う
進んで行くとびっしりと小石が敷き詰められた道が続く、宿のご主人が言われる通り杉や檜の人工林だ
徐々に古道らしさが増して
昨日とは趣が違った光景だ
本宮大社への参詣道を
雅に歩いているような
気分になって来る
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林間なので若木の新緑が美しい、花はすみれぐらいだった
上り・下りの石畳の坂道では、選んだブーツの適性が試されている様な感じだ
小広王子跡から1時間ほど歩いたところで
「迂回路」への分岐があり林道へ出た
古道は一旦ここで終わる
ここから「75分」程は山道というか
いわゆる登山道になるはずだ
通行禁止の表示がある。マップでは75分の予定だったが、ここには「90分かかる」と書かれていた
初めての場所では様子が判らない。余裕を持っておくことが大事だと思った
地滑りの恐れがある為
左の岩神王子方向へ進む道を迂回し
右奥方向の林道を歩く
蛇形地蔵までアップダウンを繰り返しながらの
「90分」になる
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歩き始めると樹相が一変して来た。 空には鱗のような雲が出て、天気が変化する兆しかもしれない
なんだか、春だな~と感じつつ歩みを進める
メンバーは疲れを見せずに歩いている
ここから湯川王子までが
一番キツイ区間で頑張りどころだ
登下降を数回
標高は700~800mしかないが
高低差300~400mを繰り返す
小川沿いの日当たりの良さで、つつじが咲いている。 新緑も輝きを増して来た
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いたるところに流れや沢があり、かなり湿度が高い。しかし気温が程良く蒸し暑さは感じない
石畳の熊野古道らしさ?は失せたが、往時の風景はこうだったのかも知れないと思ったりする
遠目に、これから登る山塊が見えて来た
何の跡なのだろうか? 苔がびっしりだ 登り口が近い
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登りに差し掛かるところでネットの開け閉めがあった。 動物の侵入を防ぐ意味なのか?
徐々に傾斜が増して来る。ここからが踏ん張りどころだ
*堀さん曰く「この辺りの道の感じだと登山靴でもよかったかな~」
山道の傍らには芽吹いたばかりの山菜や名前を知らない花もあった
登りきったところで
ここは何処だろうかと見渡すと
杉の枝に登山者が付けた?岩神峠のプレート
迂回路区間の標識は心もとない状態だった
あまり人が行き来しないのだろうか?
*松延さん曰く「久しぶりの山で、ペースについて行くのがやっとだったよ」
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左の道を下ると蛇形地蔵に至り
迂回路の最終点を経て湯川王子に
たどり着くことになる
峠を下った簡易トイレと給水が出来るポイントに到着したところで、靴底の剥がれが発生!
結節バンドと細引きで応急処置をしたが、ソフトなシューズでは外れやすいようで、締め直し数回
難儀をされたようだ。ハード系の登山靴とは違う材料が必要だと思った
同じ場所の左右にこういう標識があった。間違いではないのだが、どちら方面へ向かうのかが判らない
左は「本宮大社」、右は「近露王子」方向なのだ。外国の方だろうマジックで書き足してあった
「蛇形地蔵」にたどり着いたが
この100mの上下降は、結構きつかった
あたりは薄暗く、一人ではおぼつかない感じだ
由緒は、なにかしら「おどろおどろ」している
熊野の「もののけ」の世界だ
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9:54。迂回路の終点に到達した。 左は閉鎖中の岩神王子から熊瀬川王子へ向かう道だ
小広王子跡を出発して3時間が経過、約7K を踏破、オンタイムの進捗だ
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道々写真を撮るのだが
たまたま能勢さんが
こけそうになるのが撮れた
振り返って
シャッターを押した瞬間
木の根につまずいた能勢さんの姿
その後、落ちた帽子を
拾おうとされていた
身体能力:問題なし
湯川王子が間近になった
さらに湿度が増して来たようで、胸元に吊るした MAP ケースに結露している
辺りは更に苔むして、まるで「もののけ姫」の世界だ
*吉松さん曰く「朝からまったく人に出会わないね~」
*石井「参詣道だから本宮大社から逆に歩く人はいないだろうと思いますよ」
「それに、観光的なコースではないので、歩く人は古道好きの少数派だと思います」
*ほんまかいな?・・・いきなり関西弁 *発心門で我々の後から登って来るのを数人見かけました
古い集落の石積み跡を通り、湯川王子に着いた
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久しぶりに社があったので、暫し休憩しスタンプを押印した
舟玉神社に向かう途中に、関所跡が出て来た。昔はこんなところで通行税を取っていたらしい
暫く行くと5年前の大水害の崩壊地があった。 自然の力は凄まじい
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小休止の後、右の坂を下って音無川の流域に入る。 人工の植栽が増えて来た
舟玉神社前には、川を渡って赤木越えに向かう分岐がある。その先は湯の峰温泉である
*小広王子をスタートして以来、人に出会ったのはここだけで、外国人の若いペアだった
舟玉神社 スタンプ押しも段々と慣れて来た
猪鼻王子跡。ここから発心門王子への最後の登り坂となる
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ラスト700m。この坂を登りきると発心門王子だ! 雨がパラッとして来たが大丈夫だ
12:12。「発心門王子」到着!! 予定より20分ほど早い
ここまで、行程:5時間・距離:約13Kを踏破 「20000歩だよ」の声が聞こえた
外国人のグループが、王子の前で語り部さんの説明を聞いている。久しぶりに大勢の人を見た
さすがに人気コースのスタート地点だ、本宮大社へ歩いて行く人・ひと・人がいる
多い時はバス40台が行き来し、「蟻の熊野詣」状態になるらしい(RYUJIN BUS の運転手さん談)
藤原定家の歌碑などがある
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世界遺産「熊野参詣道中辺路」のモニュメント前で記念撮影
「腹減った~」の声で、本宮大社での予定を早め、速攻で食事をしようとしたら
「龍神バス」の運転手さんが、「乗る方だったら、中でいいですよ」のお言葉
「ゴミは残さないようにね」とも。そりゃそうですよね。山おじさん達ですから大丈夫です
雨が降りだしそうな気配だったので、ありがたく車内で「ランチタイム」となった
本日の歩きはここまでとして、このバスで熊野本宮大社へ向かった
世界遺産センターの前にバス停がある
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参道に入ると長い階段が待っていた。 お参りの際の作法が記してある
「日本第一大霊験所」とある。 歴史と風格を感じさせる佇まいだ
お参りを済ませ、御朱印やお守・熊野誓紙とも言われた「牛王神符」を戴いた
お参りの仕方(順序)
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参拝後、大斎原を見学、鳥居の大きさには圧倒された。 明日歩く伏拝王子から鳥居が見えるようだ
ここには明治の大水害までは社殿があり、当時は川の中州であったとの事
これで、鳥居の大きさ・太さが判ります
バスで10分程、今夜の宿・川湯温泉富士屋へ移動。停留所は旅館の前にあるから便利だ
はて、これは何だろう?
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イエィ~!!!「お風呂だ~」 ・・・サンダルはこれ用でした お風呂水着@150
16時、宿専用の河原の露天風呂です
12月から2月までは仙人風呂が有名で
1000人?が入れるというお風呂を
ブルで掘るのだそうです
今の時期はミニのユンボで小さな風呂を作ります
川が氾濫して流されると掘り直します
この写真も工事中のおじさんに撮って貰いました
戦いすんで日が暮れる前に
河原の露天風呂
部屋飲み開始
故あってビールのみ
NETで予約したので個人名が・・・。何故、亀の間・なんだろう? まあいいか、乾杯~!
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今夜は料理長おまかせ膳だ。 他にもあったけど、ここまで 焼き魚は「あまご」です
飲んで食べて、「マグロが二本」になりました・・・おしまい
石井:お役目だから起きています 堀さん:もちろん眠っています 吉松さん:お酒強いし・・・
松延さん:すでにグースカピー 根岸さん:ショートパンツです 能勢さん:横になっているだけ