マイナンバー制度の概要について · 2014-12-09 ·...

30
マイナンバー制度の概要について 内閣官房 社会保障改革担当室 審議官 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室長代理(副政府CIO) 内閣府 大臣官房 番号制度担当室長 内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室次長 向井 治紀

Upload: others

Post on 05-Jun-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

マイナンバー制度の概要について

内閣官房 社会保障改革担当室 審議官内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室長代理(副政府CIO)

内閣府 大臣官房 番号制度担当室長内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室次長

向井 治紀

社会保障・税番号制度の導入趣旨

より正確な所得把握が可能となり、社会保障や税の給付と負担の公平化が図られる 真に手を差し伸べるべき者を見つけることが可能となる 大災害時における真に手を差し伸べるべき者に対する積極的な支援に活用できる 社会保障や税に係る各種行政事務の効率化が図られる ITを活用することにより添付書類が不要となる等、国民の利便性が向上する 行政機関から国民にプッシュ型の行政サービスを行うことが可能となる

効果

より公平・公正な社会 社会保障がきめ細やかかつ的確に行われる社会 行政に過誤や無駄のない社会 国民にとって利便性の高い社会 国民の権利を守り、国民が自己情報をコントロールできる社会

実現すべき社会

番号制度は、複数の機関に存在する個人の情報を同一人の情報であるということの確認を行うための基盤であり、社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現するための社会基盤(インフラ)である。

社会保障・税・災害対策の各分野で番号制度を導入

1

社会保障・税番号制度の導入趣旨

番号制度は、複数の機関に存在する特定の個人の情報を同一人の情報であるということの確認を行うための基盤であり、社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現するための基盤(インフラ)である。

市町村長は、住民票コードを変換して得られる個人番号(12桁)を指定し、通知カードにより本人に通知

市町村長は、申請により、顔写真付きの個人番号カードを交付 個人番号カードは、本人確認や番号確認のために利用

法定される場合を除き、特定個人情報の収集・保管を禁止 国民は、マイ・ポータルで、情報連携記録を確認 個人番号の取扱いを監視・監督する特定個人情報保護委員会を設置 特定個人情報ファイル保有前の特定個人情報保護評価を義務付け

個人番号

個人番号カード

法人番号

個人情報保護

国税庁長官は、法人等に、法人番号(13桁)を指定し、通知 法人番号は原則公開され、民間での自由な利用が可能

個人番号の利用分野

社会保障分野

年金分野 年金の資格取得・確認、給付を受ける際に利用

労働分野雇用保険等の資格取得・確認、給付を受ける際に利用ハローワーク等の事務等に利用

福祉・医療・その他分野

医療保険等の保険料徴収等の医療保険者における手続に利用福祉分野の給付を受ける際に利用生活保護の実施等に利用低所得者対策の事務等に利用

税分野国民が税務当局に提出する確定申告書、届出書、調書等に記載当局の内部事務等に利用

災害対策分野被災者生活再建支援金の支給に関する事務に利用被災者台帳の作成に関する事務に利用

上記の他、福祉、保健若しくは医療その他の社会保障、地方税又は防災に関する事務その他これらに類する事務であって条例で定める事務に利用(第9条第2項)。

情報連携

複数の機関間において、それぞれの機関ごとに個人番号やそれ以外の番号を付して管理している同一人の情報を紐付けし、相互に活用する仕組み

2

個人番号カード

① 個人番号カードは、本人確認の措置において利用する。(第16条)

② 市町村の機関は、個人番号カードを、地域住民の利便性の向上に資するものとして条例で定める事務に

利用することができる。(第18条第1号)

③ マイ・ポータルへのログイン手段として、「電子利用者証明」の仕組みによる公的個人認証に利用する。

④ 個人番号カードの所管は、総務省とする。

市町村長は、当該市町村が備える住民基本台帳に記録されている者に対し、その者の申請により、その者に係る個人番号カードを交付するものとする。(第17条第1項)

(裏面)

(表面)

個人番号カードの様式(案)

個人番号カードの券面には、「氏名」、「住所」、「生年月日」、「性別」、「個人番号」等が記載され、「本人の写真」が表示され、かつ、これらの事項等がICチップに記録される。(第2条第7項)

3

番号制度における情報連携の概要

情報提供記録 機関別符号A

機関別符号B

個人

情報提供ネットワークシステム(コアシステム)

政府共通NWLGWAN等

個人番号カードによる公的個人認証

特定個人情報保護委員会

情報提供ネットワークシステム

及び情報照会・提供機関に対する

監視・監督など

【主な機能】○要求に応じて機関

ごとに機関別符号を生成。。。。。

○機関別符号同士の紐付け。。。。。

○情報提供を許可。

地方公共団体情報システム機構(H26.4.1 設立)

市町村が付番

※機械的な読み取り+パスワード入力(個人番号は用いない)

IFシステム 中間サーバー住基連携用サーバー

機関別符号A団 体 内 統 合宛 名 番 号 A

個 人 情 報コアシステム

個 人 番 号団 体 内 統 合宛 名 番 号 A

基本4情報

個 人 情 報

住基全国サーバー

IFシステム集約ASP

中間サーバー・プラットフォーム

既存システム群

機関別符号B団 体 内 統 合宛 名 番 号 B

個 人 情 報

個 人 番 号団 体 内 統 合宛 名 番 号 B

基本4情報

個 人 情 報

○機関別符号生成要求○個人番号等照会

機関別符号生成要求

既存システム群

自己情報表示機能

お知らせ情報表示機能

情報提供等記録開示機能

ワンストップサービス

インターネット

地方公共団体以外の機関(H29.1 情報連携開始予定)

H26.1.1 設置

H29.1 運用開始予定

地方公共団体(H29.7 情報連携開始予定)

住基CS又は都道府県サーバー

4

社会保障・税番号制度における安心・安全の確保

• 個人番号を用いた個人情報の追跡・名寄せ・突合が行われ、集積・集約された個人情報が外部に漏えいするのではないかといった懸念。

• 個人番号の不正利用等(例:他人の個人番号を用いた成りすまし)等により財産その他の被害を負うのではないかといった懸念。

• 国家により個人の様々な個人情報が個人番号をキーに名寄せ・突合されて一元管理されるのではないかといった懸念

番号制度に対する国民の懸念

① 番号法の規定によるものを除き、特定個人情報の収集・保管、特定個人情報ファイルの作成を禁止(番号法第20条、第28条)

② 特定個人情報保護委員会による監視・監督(番号法第50条~第52条)③ 特定個人情報保護評価(番号法第26条、第27条)④ 罰則の強化(番号法第67条~第77条)⑤ マイ・ポータルによる情報提供等記録の確認(番号法附則第6条第5項)

① 個人情報を一元的に管理せずに、分散管理を実施② 個人番号を直接用いず、符号を用いた情報連携を実施③ アクセス制御により、アクセスできる人の制限・管理を実施④ 通信の暗号化を実施

制度面における保護措置

システム面における保護措置

5

個人情報の管理の方法について

市町村

都道府県

健康保険組合

日本年金機構

ハローワーク

独立行政法人

市町村

都道府県

健康保険組合

日本年金機構

ハローワーク

独立行政法人

一元管理 分散管理

• 番号制度が導入されることで、各行政機関等が保有している個人情報を特定の機関に集約し、その集約した個人情報を各行政機関が閲覧することができる『一元管理』の方法をとるものではない。

• 番号制度が導入されても、従来どおり個人情報は各行政機関等が保有し、他の機関の個人情報が必要となった場合には、番号法別表第二で定められるものに限り、情報提供ネットワークシステムを使用して、情報の照会・提供を行うことができる『分散管理』の方法をとるものである。

地方税情報

照会

提供

地方税情報

日本年金機構が市町村に対して地方税情報の提供を求めた場合の例

個人情報は、従来どおり各機関において、分散して管理を行う。

個人情報を、特定の機関が保有する中央のデータベース等に集約し、一元的に管理を行う。

共通データベース

(情報の集約・管理)

6

個人番号カード(ICチップ)の記録事項

個人番号カード(ICチップ)に、プライバシー性の高い個人情報は

記録されない。

個人番号カード(ICチップ)には、プライバシー性の高い個人情報が記録されているので、カードを盗まれたり落としたりしたときに情報が漏れるのではないか心配。

個人番号カードの様式(案)

(裏面)(表面)

個人番号カード(ICチップ)に記録されるのは、①券面記載事項(氏名、住所、生年月日、性別、個人番号、本人の写真等)、②総務省令で定める事項(公的個人認証に係る『電子証明書』等)、③市町村が条例で定めた事項等、に限られる。

『地方税関係情報』や『年金給付関係情報』等の特定個人情報は記録されない。

7

罰則の強化

行為 法定刑

同種法律における類似既定の罰則

行政機関個人情報保護法・独立行政法人等個人情報

保護法個人情報保護法 住民基本台帳法 その他

1 個人番号利用事務等に従事する者が、正当な理由なく、特定個人情報ファイルを提供

4年以下の懲役or200万以下の罰金or併科

2年以下の懲役or100万以下の罰金

- -

2 上記の者が、不正な利益を図る目的で、個人番号を提供又は盗用

3年以下の懲役or150万以下の罰金or併科

1年以下の懲役or50万以下の罰金

-2年以下の懲役or100万以下の罰金

3情報提供ネットワークシステムの事務に従事する者が、情報提供ネットワークシステムに関する秘密の漏えい又は盗用

同上 - - 同上

4人を欺き、人に暴行を加え、人を脅迫し、又は、財物の窃取、施設への侵入等により個人番号を取得

3年以下の懲役or150万以下の罰金

- - -

(割賦販売法・クレジット番号)3年以下の懲役or50万以下の罰金

5 国の機関の職員等が、職権を濫用して特定個人情報が記録された文書等を収集

2年以下の懲役or100万以下の罰金

1年以下の懲役or50万以下の罰金

- -

6 委員会の委員等が、職務上知り得た秘密を漏えい又は盗用

同上 - -1年以下の懲役or30万以下の罰金

7 委員会から命令を受けた者が、委員会の命令に違反

2年以下の懲役or50万以下の罰金

-6月以下の懲役or30万以下の罰金

1年以下の懲役or50万以下の罰金

8 委員会による検査等に際し、虚偽の報告、虚偽の資料提出をする、検査拒否等

1年以下の懲役or50万以下の罰金

- 30万以下の罰金 30万以下の罰金

9 偽りその他不正の手段により個人番号カードを取得

6月以下の懲役or50万以下の罰金

- 30万以下の罰金

8

2017年1月より、国の機関間の

連携から開始し、2017年7月を目途に、地方公共団体等との連携についても開始

総合運用テスト

システム要件定義・調達

2016年(H28年)

2013年(H25年)

2014年(H26年)

2015年(H27年)

制度構築

設計

広 報

システム構築

順次、個人番号の利用開始【2016年1月から利用する手続のイメージ】

○社会保障分野・年金に関する相談・照会

○税分野・申告書、法定調書等への記載

○災害対策分野・被災者台帳の作成

開発・単体テスト

委員国会同意

2017年(H29年)

工程管理支援業務

委員国会同意

番号制度に関する周知・広報

特定個人情報保護評価指針の作成 特定個人情報保護評価書の受付・承認等

委員会規則の制定

個人番号カードの交付

個人情報保護

政省令等の整備

別表第一、別表第二の事務、情報を定める主務省令の制定

委員国会同意

特定個人情報の取扱いに関する監視・監督

情報提供ネットワークシステム等の監査

法人番号の

通知・公表

申告書・法定調書等への法人番号の記載

(10月)

(平成二十六年一月一日)

調査研究

個人番号の通知

立情報提供ネットワークシステム、

マイ・ポータルの運用開始

社会保障・税番号制度導入のロードマップ(案)

9

奨学金の申請の際に番号を提示

誕生

高校生 大学生等 就職 結婚

子育て

市役所

学校

【個人番号カード】

• 希望する者に対し、市町村長が交付。

• 氏名、住所、性別、生年月日、個人番号のほか、顔写真を表示。

• カード1 枚で本人確

認と個人番号の確認が可能。

高等学校等就学支援金申請手続きの際に番号を提示

アルバイト先や会社に番号を提示

源泉徴収票1234 ・・・・ ・・・

従業員やその扶養家族の番号を源泉徴収票に記載し、市役所や税務署に提出

扶養家族の番号を会社に提示

会社

国民年金の第3号被保険者の認定、

健康保険の被扶養者認定の手続きの際に、課税証明書の添付を省略可能。

住民票や保護者等の課税証明書の添付を省略可能。

児童手当の現況届(毎年6月)の際に番号を提示

年金手帳や健康保険証の添付を省略可能。

年金事務所

国民健康保険加入手続きの際に番号を提示

退職前に加入していた健康保険の被保険者

資格喪失証明書の添付を省略可能。

退職

厚生年金の裁定請求の際に番号を提示

住民票、課税証明書の添付を省略可能。

※現時点で想定されているものであり、今後の検討過程において変更があり得るものである。

生年月日 ○年□月△日性別 男氏 名 番号太郎住 所 △県○市□町1‐1‐1

個人番号 ○○・・・・○○

【通知カード】

• 市町村長は、住民票に住民票コードを記載したときは、速やかに、個人番号を指定し、その者に対し、当該個人番号を通知カードにより通知しなければならない。

通知カード(イメージ)

個人番号カード交付申請

個人番号カードの交

個人番号を通知

(表面)

(裏面)

個人番号の利用例

10

民間企業における番号の利用例

原稿執筆依頼原稿料の支払い

個人番号の提示

報酬等に係る

支払調書の提出(個人番号・法人番号を記載)

BUSINESS

会社 税務署・市町村

被保険者資格取得の届出などの社会保険関係手続き(個人番号・法人番号を記載)

源泉徴収票の提出(個人番号・法人番号を記載)

有識者など

従業員

従業員の給与・福利厚生

個人番号

1234 ・・・・個人番号

1234 ・・・・個人番号

1234 ・・・・

源泉徴収票の作成

厚生年金保険被保険者資格取得届の作成

給与の支払い

年金・健康保険・雇用保険などの保険料の徴収

個人番号の提示

・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・

・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・

個人番号

5678 ・・・・個人番号

5678 ・・・・個人番号

5678 ・・・・

支払調書(イメージ)

支払を

受ける者 ○○太郎

1234・・・・・・氏名

個人番号

支払者

株式会社××

9999・・・・・・名称

法人番号

年金事務所健康保険組合ハローワーク

法人番号9999・・・・・・・・・

被保険者資格取得届(イメージ)

番号一郎5678・・・・

被保険者氏名個人番号

株式会社××

9999・・・・・・名称

法人番号

資格取得年月日

25.4.1

××花子9876・・・・ 25.4.1

雇用保険被保険者資格取得届の作成

健康保険被保険者資格取得届の作成

※現時点で想定される例であり、今後の検討過程で変更があり得る

11

民間企業における個人番号の利用場面

○ 個人番号利用事務実施者としてのもの→健康保険組合の実施する事務

○ 個人番号関係事務実施者としてのもの→健康保険、雇用保険、年金などの場面で提出を要する書面に、従業員等の個人番号を記載。

二 全国健康保険協会又は健康保険組合

健康保険法による保険給付の支給又は保険料等の徴収に関する事務であって主務省令で定めるもの

社会保障分野

○ 個人番号関係事務実施者としてのもの→税務署に提出する法定調書等に、従業員や株主等の個人番号を記載。

税分野

法定調書 提出者 根拠条文(所得税法)

給与所得の源泉徴収票 給与等の支払をする者 第226条第1項

退職所得の源泉徴収票 退職手当等の支払をする者 第226条第2項

報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書

報酬、料金、契約金又は賞金の支払をする者 第225条第1項第3号

配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書

利益の配当、剰余金の分配又は基金利息の支払をする法人 第225条第1項第2号

不動産の使用料等の支払調書 不動産の使用料等の支払をする法人及び不動産業者である個人 第225条第1項第9号

不動産等の譲受けの対価の支払調書居住者又は内国法人に対し譲渡対価の支払をする法人及び不動産業者である個人

第225条第1項第9号

※一般の民間企業(非金融機関)の場合

※別表第一

12

☞ 番号記載のイメージ(例:給与所得の源泉徴収票)

番号制度導入前

○ 国税関係の申告書、申請書、届出書、調書その他の書類に番号の記載欄を追加

○ 主に支払いをする者及び支払を受ける者の個人番号・法人番号を記載○ これ以外にも、例えば、

・給与所得の源泉徴収票には、控除対象配偶者及び控除対象扶養親族の個人番号を記載

・生命保険金等の支払調書には、支払の基礎となる契約を締結した者の個人番号を記載 等

国税関係の申告書、申請書、届出書、調書その他の書類に番号を記載

番号が記載された申告書等の主な提出時期

所得税の申告書 平成28年1月1日の属する年分以降の申告書から

法人税の申告書 平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書から

法定調書 平成28年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書から

申請書・届出書 平成28年1月1日以降に提出すべき申請書等から

国税通則法(書類提出者の氏名、住所及び番号の記載等)第百二十四条 国税に関する法律に基づき税務署長その他の行政機関の長又はその職員に申告書、申請書、届出書、調書その他の書類を提出する者

は、当該書類にその氏名(法人については、名称。以下この項において同じ。)、住所又は居所及び番号(番号を有しない者にあつては、その氏名及び住所又は居所)を記載しなければならない。(略)

「支払を受ける者」の個人番号を記載

「控除対象配偶者」及び「控除対象扶養親族」の氏名及び個人番号を記載

「支払者」の個人番号又は法人番号

を記載

所得税法施行規則の一部を改正する省令

(平成26年財務省令第53号)より抜粋

番号制度導入後

用紙サイズA6⇒A5

(紙媒体で提出の場合)

国税関係の申告書等における番号記載のイメージ

13

確定申告時の添付書類(住民票)の削減

現状 今後

本人 本人

確定申告

住民票の添付を省略し、住民基本台帳ネットワークシステムを通じて、申告者の住民票情報を照会。当該情報等に基づき審査。

確定申告時に提出された住民票に基づき審査。

・住民票

申告書

・住民票

申告書

機構

住民票情報

市町村住民票

住民票を発行市町村

住民票の取得に必要な手間、費用が不要。住民票の取得に

手間、手数料がかかる。

確定申告

14

源泉徴収票・給与支払報告書の電子的提出先の一カ所化

○ 企業は従業員の給与に係る源泉徴収票と給与支払報告書を税務署と従業員住所地の市町村にそれぞれ仕分けた上で郵送している。

○ 源泉徴収票と給与支払報告書はほぼ同内容であることから、一種類の様式をエルタックス(地方税ポータル)に送信すれば、番号を活用して必要な提出先に自動的に振り分けて提出されるようにすることで、企業の事務負担を軽減する。

市町村A

現状 今後【上記のイメージ】

企業

市町村B 市町村C 税務署

給与支払報告書

給与支払報告書

市町村A 市町村B 市町村C 税務署

従業員の住所地ごとに仕分けた上で郵送する必要

企業

給与支払報告書

給与支払報告書

オンラインで一カ所に送信すれば、番号を活用し、必要な組織に自動的に振り分け

源泉徴収票

ほぼ同内容の源泉徴収票と給与支払報告書をそれぞれ国と地方に提出する必要

源泉徴収票

給与支払報告書

源泉徴収票

給与支払報告書

給与支払報告書

地方税ポータル

※ 給与支払報告書については、現状でも、エルタックス(地方税ポータル)に送信すれば市町村ごとに自動で振り分けて送信される。 15

番号法施行令※の概要

3.本人確認の措置(12条)

○以下のア及びイの書類の提示を受けること等の措置とする。

ア 個人番号が記載された住民票の写し又は住民票記載事項証明書

イ 写真の表示等により本人を特定できる書類

○代理人による場合は、以下のアからウまでの書類の提示を受けること等の措置とする。

ア 委任状等の代理権を明らかにする書類イ 写真の表示等により代理人を特定できる書類

ウ 個人番号カード等の本人の個人番号・氏名等が記載された書類

1.個人番号

○個人番号は、郵便又は信書便により通知カードを送付する方法により通知。(2条)

○番号変更が必要な理由等を記載した請求書、又は疎明資料の市町村長への提出等、個人番号の変更手続を規定。(3条、4条)

○個人番号は、住民票コードを変換した11桁の番号+1桁の検査用数字の12桁の番号。(8条)

2.通知カード、個人番号カード

○通知カードは、個人番号の変更等により市町村長から返納を求められたとき等に返納しなければならない。(5条)

○基本4情報以外の個人番号カード記載事項は、個人番号カードの有効期間、通称とする。(1条)

○個人番号カードの交付手続として、写真を添付した交付申請書の市町村長への提出、窓口における交付、通知カードの返納等について規定。(13条)

○個人番号カードは、国外に転出したとき、死亡したとき、個人番号を変更したとき等に失効する。(14条)

○個人番号カードは、有効期間満了や失効等により返納しなければならない。(15条)

○個人番号カードのICチップ領域を利用できる者は、①国民の利便性の向上に資するものとして総務大臣が定める事務を処理する行政機関等、②行政サービスを受ける者の利便性の向上に資するものとして条例で定める事務を処理する地方公共団体・地方独法とする(18条)

1.特定個人情報の提供

○特定個人情報を提供できる政令で定める公益上の必要があるときは、金融商品取引法及び独禁法による犯則事件の調査、地方自治法による地方議会による調査、租税に関する法律の規定による質問等が行われるとき等とする。(26条・別表)

2.安全確保措置

○地方税法等の規定により提供される特定個人情報の安全を確保するための措置は、提供を受ける者の名称、提供の日時、特定個人情報の項目等を記録すること等の措置とする。(23条、25条)

1.個人番号関係

○別表に掲げるもののうち、委員会の指導、勧告等の権限の対象としない手続は、金融商品取引法及び独禁法による犯則事件の調査、地方自治法による地方議会による調査、国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律による国際刑事裁判所に対する証拠の提供等の協力が行われるとき等とする。(34条・別表)

2.特定個人情報の提供関係

3.特定個人情報保護委員会関係

4.法人番号関係

1.法人番号

○法人番号は、12桁の会社法人等番号等+1桁の検査数字の13桁の番号。(35条)

2.指定、通知、公表

○法人番号は、法人番号等が記載された書面により通知。(38条)

○届出により法人番号の指定を受けることができるものは、国内に本店又は主たる事務所を有する法人等とする。(39条)

○法人番号等はインターネットにより公表。(41条)

3.情報提供ネットワークシステム

○情報照会者又は情報提供者は、符号を取得することができるとするなど、情報連携の手続を規定。(20条,21条,27条,28条)

○情報提供等記録の保存は7年とする。(29条)

※行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令(平成26年政令第155号)

16

番号法施行規則※の概要※行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行規則案

1.個人番号関係(本人確認の措置)

2.特定個人情報の提供関係

1.本人から個人番号の提供を受ける場合

○通知カード又は個人番号が記載された住民票の写し・住民票記載事項証明書とともに提示すべき身元確認書類を規定

・運転免許証、旅券、在留カード等の写真付きの書類 等

○個人番号カード、通知カード又は個人番号が記載された住民票の写し等の提示が困難な場合の個人番号の確認の措置を規定

・地方公共団体情報システム機構への確認、住民基本台帳の確認 等

○オンライン申請等の対面以外の場合の本人確認の措置を規定

・個人番号カードのICチップの読み取り 等

2.代理人から個人番号の提供を受ける場合

○本人の依頼により又は法令の規定により本人の代理人として個人番号を提供することを証明する書類を規定

・戸籍謄本(法定代理人)、委任状(任意代理人) 等

○代理人の身元確認書類を規定

・個人番号カード、運転免許証、旅券、在留カード等の写真付き書類 等

○本人の個人番号を確認できる書類を規定

・本人の個人番号カード、通知カード、個人番号が記載された住民票の写し・住民票記載事項証明書又はこれらの写し

○本人の個人番号を確認できる書類の提示が困難な場合の個人番号の確認の措置を規定

・地方公共団体情報システム機構への確認、住民基本台帳の確認 等

○オンライン申請等の対面以外の場合の本人確認の措置を規定

・電子的委任状の送付、代理人の電子署名の添付 等

3.その他

○個人番号カードの代理人への交付の際の本人確認の措置、個人番号の変更請求の際の本人確認の措置等を規定

○地方税法の規定により特定個人情報を提供する場合の安全確保措置等を規定 17

本人確認の措置(本人) ①

番号確認 身元(実存)確認

対面/郵送(注1)

② 通知カード 【法16】

③ 個人番号が記載された住民票の写し・住民票記載事項証明書 【令12①】

④ ①から③までが困難であると認められる場合【則3①】

ア 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者)イ 住民基本台帳の確認(市町村長)ウ 過去に本人確認の上、特定個人情報ファイルを作成している場合には、当該特定個人情報ファイルの確認。

エ 官公署又は個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認める書類(ⅰ個人番号、ⅱ氏名、ⅲ生年月日又は住所、が記載されているもの)※ 源泉徴収票など個人番号利用事務等実施者が発行等する書類や、自己の個人番号に相違ない旨の本人による申告書などを想定。

① 個人番号カード 【法16】

② 運転免許証、運転経歴証明書、旅券、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書 【則1①一、則2一】

③ 官公署から発行・発給された書類その他これに類する書類であって、写真の表示等の措置が施され、個人番号利用事務実施者が適当と認めるもの(ⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、が記載されているもの) 【則1①二、則2二】

④ ①から③までが困難であると認められる場合は、以下の書類を2つ以上 【則1①三、則3②】

ア 公的医療保険の被保険者証、年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書

イ 官公署又は個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認めるもの(ⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、が記載されているもの)

⑤ ①から③までが困難であると認められる場合であって、財務大臣、国税庁長官、都道府県知事又は市町村長が租税に関する事務において個人番号の提供を受けるときは、以下のいずれかの措置をもって④に代えることができる。 【則1③、則3③】

ア 公的医療保険の被保険者証、年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書のいずれか1つ

イ 申告書等に添付された書類であって、本人に対し一に限り発行・発給された書類又は官公署から発行・発給された書類に記載されているⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、の確認

ウ 申告書等又はこれと同時に提出される口座振替納付に係る書面に記載されている預貯金口座の名義人の氏名、金融機関・店舗、預貯金の種別・口座番号の確認

エ 調査において確認した事項等の個人番号の提供を行う者しか知り得ない事項の確認

オ アからエまでが困難であると認められる場合であって、還付請求でないときは、過去に本人確認の上で受理している申告書等に記載されている純損失の金額、雑損失の金額その他申告書等を作成するに当たって必要となる事項又は考慮すべき事情であって財務大臣等が適当と認めるものの確認

⑥ 個人番号の提供を行う者と雇用関係にあること等の事情を勘案し、人違いでないことが明らかと個人番号利用事務実施者が認めるときは、身元(実存)確認書類は要しない。 【則3⑤】

① 個人番号カード 【法16】

(注1) 郵送の場合は、書類又はその写しの提出 18

本人確認の措置(本人) ②

番号確認 身元(実存)確認

オンライン

電話(注2)

② 以下のいずれかの措置ア 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者) 【則4二イ】

イ 住民基本台帳の確認(市町村長) 【則4二イ】

ウ 過去に本人確認の上、特定個人情報ファイルを作成している場合には、当該特定個人情報ファイルの確認 【則4二イ】

エ 官公署若しくは個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認める書類(ⅰ個人番号、ⅱ氏名、ⅲ生年月日又は住所、が記載されているもの)若しくはその写

しの提出又は当該書類に係る電磁的記録の送信 【則4二ロ】

※ 通知カードの写しを別途郵送・PDFファイルの添付送信などを想定。

① 個人番号カード(ICチップの読み取り) 【則4一】

② 公的個人認証による電子署名 【則4二ハ】

③ 個人番号利用事務実施者が適当と認める方法【則4二ニ】

※ 民間発行の電子署名、個人番号利用事務実施者によるID・PWの発行などを想定。

① 過去に本人確認の上作成している特定個人情報ファイルの確認 【則3①三】

② 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者) 【則3①一】

③ 住民基本台帳の確認(市町村長) 【則3①二】

○ 本人しか知り得ない事項その他の個人番号利用事務実施者が適当と認める事項の申告 【則3④】

※ 基礎年金番号などの固有の番号、給付の受取先金融機関名等の複数聴取などを想定。

① 個人番号カード(ICチップの読み取り) 【則4一】

(注2) 本人確認の上特定個人情報ファイルを作成している場合であって、個人番号利用事務・個人番号関係事務にあたって電話で個人番号の提供を受け、当該ファイルにおいて個人情報を検索、管理する場合に限る。

19

本人確認の措置(代理人) ①

代理権の確認 代理人の身元(実存)の確認 本人の番号確認

対面/郵送(注1)

① 法定代理人の場合は、戸籍謄本その他その資格を証明する書類【則6①一】

② 任意代理人の場合には、委任状【則6①二】

③ ①②が困難であると認められる場合には、官公署又は個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から本人に対し一に限り発行・発給された書類その他の代理権を証明するものとして個人番号利用事務実施者が適当と認める書類 【則6①三】

※ 本人の健康保険証などを想定。

① 代理人の個人番号カード、運転免許証、運転経歴証明書、旅券、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書 【則7①一】

② 官公署から発行・発給された書類その他これに類する書類であって、写真の表示等の措置が施され、個人番号利用事務実施者が適当と認めるもの(ⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、が記載されているもの)【則7①二】

②’ 法人の場合は、登記事項証明書その他の官公署から発行・発給さ

れた書類及び現に個人番号の提供を行う者と当該法人との関係を証する書類その他これらに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認める書類(ⅰ商号又は名称、ⅱ本店又は主たる事務所の所在地、が記載されているもの) 【則7②】

③ ①②が困難であると認められる場合は、以下の書類を2つ以上【則9①】

ア 公的医療保険の被保険者証、年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書

イ 官公署又は個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認めるもの(ⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、が記載されているもの)

④ ①②が困難であると認められる場合であって、財務大臣、国税庁長官、都道府県知事又は市町村長が代理人たる税理士等から租税に関する事務において個人番号の提供を受けるときは、税理士名簿等の確認をもって③に代えることができる。 【則9②】

⑤ 個人番号の提供を行う者と雇用関係にあること等の事情を勘案し、人違いでないことが明らかと個人番号利用事務実施者が認めるときは、身元(実存)確認書類は要しない 【則9④】

① 本人の個人番号カード又はその写し【則8】

② 本人の通知カード又はその写し 【則8】

③ 本人の個人番号が記載された住民票の写し・住民票記載事項証明書又はその写し【則8】

④ ①から③までが困難であると認められる場合ア 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者) 【則9⑤一】

イ 住民基本台帳の確認(市町村長)【則9⑤二】

ウ 過去に本人確認の上特定個人情報ファイルを作成している場合には、当該特定個人情報ファイルの確認【則9⑤三】

エ 官公署又は個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認める書類(ⅰ個人番号、ⅱ氏名、ⅲ生年月日又は住所、が記載されているもの) 【則9⑤四】

※ 源泉徴収票など個人番号利用事務等実施者が発行する書類、自己の個人番号に相違ない旨の本人による申告書などを想定。

(注1) 郵送の場合は、書類又はその写しの提出 20

本人確認の措置(代理人) ②

代理権の確認 代理人の身元(実存)の確認 本人の番号確認

オンライン

電話(注2)

○ 本人及び代理人のⅰ氏名、ⅱ生年月日又は住所、並びに代理権を証明する情報の送信を受けることその他の個人番号利用事務実施者が適当と認める方法 【則10一】

※ 電子的に作成された委任状、代理人の事前登録などを想定。

○ 代理人の公的個人認証による電子署名の送信を受けることその他の個人番号利用事務実施者が適当と認める方法 【則10二】

※ 公的公人認証による電子署名のほか民間による電子署名、個人番号利用事務実施者によるID・PWの発行などを想定。

① 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者) 【則10三イ】

② 住民基本台帳の確認(市町村長) 【則10三イ】

③ 過去に本人確認の上特定個人情報ファイルを作成している場合には、当該特定個人情報ファイルの確認 【則10三イ】

④ 官公署若しくは個人番号利用事務実施者・個人番号関係事務実施者から発行・発給された書類その他これに類する書類であって個人番号利用事務実施者が適当と認める書類(ⅰ個人番号、ⅱ氏名、ⅲ生年月日又は住所、が記載されているもの)若しくはその

写し又は当該書類に係る電磁的記録の送信【則10三ロ】

※ 個人番号カード、通知カードの写しを別途送付・PDFファイルの添付送信などを想定。

○ 本人及び代理人しか知り得ない事項その他の個人番号利用事務実施者が適当と認める事項の申告 【則9③】

※ 本人と代理人との関係、基礎年金番号などの固有の番号、給付の受取先金融機関名等の複数聴取などを想定。

① 過去に本人確認の上作成している特定個人情報ファイルの確認 【則9⑤三】

② 地方公共団体情報システム機構への確認(個人番号利用事務実施者) 【則9⑤一】

③ 住民基本台帳の確認(市町村長) 【則9⑤二】

(注2) 本人確認の上特定個人情報ファイルを作成している場合であって、個人番号利用事務・個人番号関係事務にあたって電話で個人番号の提供を受け、当該ファイルにおいて個人情報を検索、管理する場合に限る。

21

○ 10月10日から開始したパブリックコメントを経て、公表予定(経済団体等向けに順次説明会を開催予定)

※特定個人情報:マイナンバーをその内容に含む個人情報

○ マイナンバーを用いた個人情報の追跡・突合が行われ、集約された個人情報が外部に漏えいするのではないか。

○ 他人のマイナンバーを用いた成りすまし等により財産その他の被害を負うのではないか。

⇒ 番号法では、マイナンバーの利用目的を限定列挙し、それを超えた目的での利用を禁止するなど保護措置を規定

マイナンバーに対する国民の懸念と保護措置マイナンバーに対する国民の懸念と保護措置

<ガイドラインの必要性>

○ 従業員の源泉徴収票作成時にマイナンバーを取り扱うため、広く民間企業に番号法のルールを周知することが必要

○ 番号法に定められている保護措置においては、利用目的が法律で限定列挙されるなど個人情報保護法と異なる取扱いが求められることから、実務を行う現場が混乱しないための具体的な指針が必要との民間企業からの声がある。

<ガイドラインの作成方針>

○ 検討に当たっては、民間企業からのヒアリングや企業の実務担当者が参加する検討会を開催し、民間企業の意見を聴きながら作成。

○ 番号法の規定及びその解釈について、実務的な具体例を用いて分かりやすく解説することを主眼。

ガイドラインの必要性ガイドラインの必要性

今後のスケジュール今後のスケジュール

※番号法において、国は個人番号その他の特定個人情報の取扱いの適正を確保するために必要な措置を講ずる(4条)、委員会は個人番号その他の特定個人情報の有用性に配慮しつつ、その適正な取扱いを確保するために必要な行政機関や民間事業者に対する指導及び助言等の措置を講ずる(37条)とされている。

特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(案)の概要

22

○ マイナンバーの適正な取扱いを確保するために最低限守るべき事項及び具体例を記述

<利用・提供の制限>

・マイナンバーの利用範囲は、番号法に規定された、社会保障、税及び災害対策に関する事務に限定されていること

・番号法で限定的に規定された場合を除き、マイナンバーの提供・収集等が制限されていること 等

(例)・ マイナンバーを社員番号として使用してはならない

・ 本人の同意があったとしても、番号法で限定的に規定された場合を除き、マイナンバーを提供してはならない

・ 番号法で限定的に規定された場合を除き、マイナンバーをノートに書き写すなど収集してはならない

<安全管理>

・漏えいを防止するための、従業者・委託先の監督、マイナンバーの保管・廃棄に関する留意事項 等

…中小規模な事業者に対する特例を設けることにより、実務への影響を配慮

(例)・ マイナンバーを取り扱う従業者・委託先に対して、必要かつ適切な監督を行わなければならない

・ マイナンバーを取り扱う機器、電子媒体又は書類等を施錠できるキャビネット・書庫等に保管する

・ マイナンバーが記録されたパソコンに不正アクセス等から保護する仕組みを導入し、適切に運用する

・ 事務を行う必要がなく、所管法令の保存期間を経過した場合、マイナンバーを復元できない手段で削除又は廃棄する

23

ガイドラインの内容ガイドラインの内容

特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(案)の概要

マイナンバー等分科会 中間とりまとめの概要「世界 先端のIT利活用社会」のインフラとして、マイナンバー制度の普及と利活用を図るため、

国・地方・民間が連携して取り組むべき事項を取りまとめ。

【目指すべき社会】

誰もがより安全・安心にインターネットを利用できる基盤を持つ社会 誰もが必要な時に自身の情報にアクセスし、利活用でき、サービスへの満足度が向上

する社会 国・地方・民間の様々な手続き・サービスが、シームレスかつ効率的に連携し、広く電子

的に完結できる社会

個人番号カード

誰もが取得できる実社会・オンラインの

本人確認手段

• 暮らしに係る公的サービスに係るカード類(健康保険証、印鑑登録カード等)や、広く保有される資格の証明書類(国家資格等の資格の証明書、国家公務員身分証明書等)等の、個人番号カードへの一元化/一体化

• コンビニ交付等、個人番号カードを利用した利便性の高いサービスの拡大• 官民の様々な本人確認を要する手続きでの利用に向けた調整・周知• オンライン本人確認手段である公的個人認証サービスの行政・民間利用の拡大• 取得に係る本人負担の軽減 等

マイポータル/マイガバメント

暮らしに係る利便性の高い官民オンラインサービスの提供

• 利用者に係る特定個人情報や医療・介護・健康等に係る自己情報の閲覧• 利用者の利益になる情報を提供するプッシュ型サービス• 引越しや死亡等のライフイベントに係るワンストップサービス• サービスに必要な情報をデータで入手・利用できる仕組み• シームレスなサービス利用に向けた本人確認に係る官民連携基盤• スマートフォンやCATV等、利用チャンネルや認証手段の拡大• 高齢者等が安心して利用できるサポート体制や代理利用の環境整備

個人番号/法人番号

名寄せ・突合による情報の正確で迅速な確認

• 行政における個人番号を利用した業務・システム見直し• 行政が保有する法人に係る公開情報への法人番号の付与の徹底• 法人番号を利用した法人ポータルの構築

これらに近接し、更なるメリットが期待できる以下の分野へのマイナンバー利用範囲の拡大等を検討①戸籍事務、②旅券事務、③預貯金付番、④医療・介護・健康情報の管理・連携、⑤自動車登録事務 24

新成長戦略におけるマイナンバー制度の位置づけ

「(改訂)日本再興戦略」(平成26年6月24日閣議決定)

4.世界 高水準のIT社会の実現(1)~(2) (略)

(3)新たに講ずべき具体的施策①~② (略)

③ マイナンバー制度の積極的活用等2016年1月に予定されているマイナンバー制度の利用開始や、2017年1月を目途とされている情報提供等記

録開示システム(いわゆる「マイ・ポータル」)の整備に向けた取組を加速する。

マイナンバー制度に合わせて導入される個人番号カードについて、公的サービスや資格証明に係るカードとの一体化など、国民への普及に向けた取組みについて検討を進め、個人番号カードの交付が開始される2016年1月までに方向性を明らかにする。

また、金融、医療・介護・健康、戸籍、旅券、自動車登録などの公共性の高い分野を中心に、個人情報の保護に配慮しつつ、マイナンバー利用の在り方やメリット・課題等について検討を進め、今年度中にマイナンバーの利用範囲拡大の方向性を明らかにする。さらに、2016年から利用が開始される法人番号について、行政機関等での利用を進めるとともに、行政機関

等が保有する自らの法人情報の検索・参照や各種電子手続を可能とする「法人ポータル」の運用を2017年1月から開始する。(略)

④~⑥ (略)25

新IT総合戦略におけるマイナンバー制度の位置づけ

「(改訂)世界 先端IT国家創造宣言」(平成26年6月24日閣議決定)

Ⅲ.目指すべき社会・姿を実現するための取組3.公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会の実現

(1)利便性の高い電子行政サービスの提供(略)

あわせて、クラウドの活用や番号制度の導入を見据え、業務改革を計画的に進め、利用者が望むワンストップサービスやモバイルを通じたカスタマイズ可能なサービスなど利便性の高いオンラインサービスを提供するとともに、効率的な行政運営を実現する。

政府の情報システムについては、個人番号カード等による本人認証を一括して行える認証プラットフォーム(仮称)の構築に向けて検討し、システム間のシームレスなアクセスを実現するほか、情報提供等記録開示システムについては、スマートフォン、タブレット端末やCATV など、多様なチャネルで利用可能とするとともに、その機能を拡大し、プッシュ型・ワンストップサービスなど、暮らしに

係る利便性の高い官民のオンラインサービスを、本人確認の連携等によりシームレスに利用し、電子的に完結させることを可能とする「マイガバメント(仮称)」を実現する。個人番号カードについては、そのIC チップの空き領域や公的個人認証サービス等を活用し、健康保険証や国家公務員身分証明

書等、公的サービスや国家資格等の資格の証明等に係るカード類の一体化/一元化、個人番号カードで利用できるコンビニエンスストアでの住民票の写し等の交付等のサービスの拡大、放送・通信分野等における個人番号カードの民間利活用場面の拡大、実社会における対面及びオンライン上の非対面での本人確認手段としての利活用場面の拡大や、取得に係る負担の軽減等により、広く普及を図る。

法人番号については、行政機関が法人に係る情報を公開する際の併記や、既存の法人に係る各種の番号との連携により、法人に係る情報についての検索・利用を容易にし、その利用価値を高めるとともに、法人に係るワンストップサービス等を実現するために必要な「法人ポータル」を構築する。

マイナンバーによる情報連携等により、更なる効率化・利便性の向上が見込まれる分野については、制度の趣旨や個人情報の保護等に配慮しつつ、マイナンバーの利用範囲の拡大や制度基盤の活用について検討を進める。

(2)国・地方を通じた行政情報システムの改革(略)

また、番号制度を導入する行政分野等について、制度導入のスケジュールに合わせて、行政サービスと業務改革及び情報システムの改革に関し、政府CIO の指導の下、関係機関が連携しつつ計画を策定し、これに沿って着実に取り組む。

また、自治体クラウドについても、番号制度導入までの今後4年間を集中取組期間と位置付け、番号制度の導入と併せて共通化・標準化を行いつつ、地方公共団体における取組を加速する。

26

マイ・ポータル/マイガバメント

• マイナンバー法附則において、政府は、2017年1月を目途に、①自己の特定個人情報及び②その提供記録の確認を行うことが出来る「マイ・ポータル」(情報提供等記録開示システム)を設置することとされている。また、国民の利便性の向上を図る観点から、民間における活用も視野に入れ、マイ・ポータルを利用した、マイナンバー利用事務に係る③プッシュ型サービス及び④ワンストップサービスの提供や、簡易な本人確認等について検討し、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとされている。

• これを踏まえ、政府のIT戦略である「世界 先端IT国家創造宣言」においては、マイ・ポータルの活用し、利便性の高いオンラインサービスをパソコンや携帯端末など多様なチャンネルで利用可能にする「マイガバメント」を実現するとされている。

マイガバメントマイ・ポータルを活用し、利便性の高いオンラインサービスを

多様なチャンネルで提供

マイ・ポータルマイナンバーに係る情報表示や行政サービスを提供

②情報提供等記録表示自分の特定個人情報をいつ、誰が、なぜ情報提供したのかを確認する機能

①自己情報表示行政機関などが持っている自分の特定個人情報について確認する機能

④ワンストップサービス行政機関などへの手続を一度で済ませる機能

③プッシュ型サービス一人ひとりに合った行政機関などからのお知らせを表示する機能

27

確定申告の省力化等(電子私書箱+マイ・ポータル)のイメージ

現状

本人又は代理人

税務当局

各種支払等証明等の電子データを、マイガバメント上で受領(民間企業からは電子私書箱で、行政機関からはマイ・ポータルで)し、そのままe-Tax等に転記可能とすることにより、転記の省力化や書類管理の負担を軽減。また、各種支払証明書を発行する企業にとっても証明書等の発行事務及び郵送費などの削減が期待できる。

控除に関する申告については、各種支払等証明書など、保険会社や地方公共団体等から郵送される書類を元に申告書を作成し、e-Tax等を利用してオンラインで行う必要(必要に応じ、別途郵送が必要な書類もある)。

金融機関

地方公共団体

保険会社

必要に応じて郵送

e-Tax等

マイガバメント

電子私書箱

マイ・ポータル

金融機関

地方公共団体

保険会社

e-Tax等

本人又は代理人

税務当局

今後

生命保険料控除証明書

住宅ローン残高証明

国民健康保険料納付証明

28

最新情報は

マイナンバーのホームページhttp://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/index.html

をご覧ください。

マイナンバー公式twitterhttps://twitter.com/MyNumber_PR ご不明な点は

マイナンバーのコールセンター

0570-20-0178まで

マイナンバーロゴマーク

☆ 国の⾏政機関や地⽅公共団体などの番号利⽤事務実施者は、マイナンバーの普及啓発のため、ロゴマークを御使⽤いただけます。

☆ 番号利⽤事務実施者以外でマイナンバーの普及啓発に御協⼒いただける⽅は、内閣府の承認を受けて、ロゴマークを御使⽤いただけます。

マイナンバー

愛称:マイナちゃん

マ イ ナンバー

29