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設計 2012-12

スナップフィットの設計では締結仕様に応じた反力調整を行う必要があります。スナップフィットに十分な反力が無いと取付けた部品が脱落し、重大な製品トラブルに発展する場合がありますので、正確な検討が重要となります。

一般的に反力を大きくする為にはバネ定数を高くする必要がありますが、応力も高くなる場合があり、永久変形、破壊に対して注意を払う必要があります。机上計算でこれらの設計課題を検討する場合には、フックの法則、ヤング率など材料力学を利用して計算を行うことができますが、長方形、円といった単純な断面形状を持つ梁形状に限定されます。しかし実際には設計要件により断面形状と梁の形状は複雑になりますので、机上計算では求めることができません。

SolidWorksを利用すれば、複雑な形状のスナップフィットでも反力、応力を求める事ができます。設計案に基づいて部品をモデリングして、即座に反力、応力を計算できますので、設計要件を満たすスナップフィット形状を導き出すことができます。

モデルの変更と強度計算はすべて SolidWorks内でシームレスに繰り返し実行できますので設計者は ” 電卓 ”より簡単に結果を求めることができます。これにより、短時間で多くの設計案の中から最適な案を見つけることが可能です。

さらに SolidWorksでは設計検討をサポートするために繰り返し検討した計算結果をトラッキングできますので、部品形状を変更したり、押しのけ量を検討したすべて結果で設計上許容できる応力に近づいているかをグラフで確認できます。これも、設計検討の指針となり設計効率を向上できます。

■ 対象： 製造業全般

■ 用途： 設計

■ 製品の種類：SolidWorks Premiun　　

■ バージョン：すべてのバージョン

■ メリット：

• 材料力学では計算できない形状でも反力、応力などを求めることができ設計精度が向上します

• 多くの設計案から最適な案を迅速に見つけることが可能ですので設計のリードタイムを短縮できます。

• SolidWorksで作成したモデルを計算にそのまま利用できますので”電卓”より簡単に強度検討ができ設計のリードタイムを短縮できます。

ポイント

❷ 複数の検討結果をグラフ化して設計の指針として利用できます。

SolidWorksによる強度計算は、モデル変更と計算を何度でも簡単に繰り返して設計検討ができるので、机上計算に比べて短時間に設計精度を向上できます。

スナップフィットの設計　その2

SolidWorks豆知識

❶ 初期計算の条件が引き継がれるので、形状変更後に実行ボタンを押すだけで再計算ができます。

共通 設計者が語るポイント 開発全般実戦編

製作協力： 3doors 株式会社www.3doors.jp

出展： 水野操著『SolidWorksでできる設計者CAE』

出版：日刊工業新聞社 より