ポリエチレン樹'm~管の摩擦損失係数について -...
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{友大成会~ 37: 91~102 (1974)
ポリエチレン樹'm~管の摩擦損失係数について
n~ ,1し3 芳雄・渡辺 潔*・ 111,1込 Ilj]
u-_地改良子j~:研究京)
IIt:HIl496:ド SPJ2EI 炎Jij[
On the Coefficient of Frictional Loss of Polyethylene Pipe
Yoshio IKUSHIMA, Kiyoshi WATANABE and Akira NAKAJIMA (Laboratory 01' Land McJioration)
Received 1¥1,り 2,1973
Summary
The investigations were l11adc to clcduce thc [orl11ulas 101' the co巴Hiciento[ [rictional loss
o[ straight polyethylcnc pipcs, the clial11cters o[ which werc 0.04 111 ancl 0.05 111. The rcsuIts obtainccl wcrc as [ollows.
(1) The rclation l川 wecnthc coeUicic以 o[u-iction loss and RaYllolds' nUl11ber 101' the pipc was givcn by the [ollowing [orl11ula.
j口 0.21601Re-0.226
This forl11ula was applicablc in the range [rol11 6,000 to 100,000 o[ Raynolcls' nUl11bcr. (2) The coefficicnt of[rictionalloss basccl on this [orl11ula was about 13% sl11allcr than
that o[ the Blasius [ormula.
(3) Thc cocfficic川 o[rough凹 sso[ these polycthylcne pipcs was 0.00671-仏 00960,showing their sl11ootlmess.
1. 緒
近年,我|去の71<mかんがいふ、よび:1:111地かんがいにjずいて,給水管E告にポリエチレン樹脂製の管
が多く使われている.
このポリエチレンパイプは,今日まで・般に水現学でいう滑管として取り扱われてきたが,災
際には,治管とは;%なった燦jt{抵抗を有することが線合1) されている.
は,透明なポザエチレンパイプを用いて,摩擦損失係数ふ、よびこれによる勝捺損失水頭
について実験を行った.その紡糸を既知の滑管の式と比較し,検討を行なった.
II. 実験装綾および方法
実験}fjlffi'水路 (Fig.1) :潟水量克服水機, 低水vst用水槽;t、よび佼路よりなる均水list用水機
(T1) ;t>よび低水iis用71<im(Tz)は,流入水の中の滋人気淘をできる!彼り少なくするために各々
2梢からなっている.そして,阿71<,憾に欠IJをもうけて水位を一定に保つようにした. 官路は,
ポザヱチレン樹紛製のヒタレックスパイプで,特に管内の流れの状態が観察できるように透明智
*守二拓71<工学研究家
f!i J~ 大学}災~.f:然科I ;;r~ 37 -}j" (1974) 92
36.170
十25.390
十(可肌
4.5而:ト
素早TKM叫
Plane view
T, M,
→盲人 比イ?上 」 しい界Sicle view
1',: High w乱lc1'tank with a constant levcl.
1'.,: Low watc1' tank with a constant Icvcl.
V,; V3: Sluicc valvc.
NI"ル13,M3: Manomctcr.
Fig 1. Thc cxpcrimcntal a1'1'angcmcnt.
を府いた.このやJの民[筏:h、よび長さは, .,',玉水liJi;h、よび低水到のがij水捕の欠11のおさの還とー絡に
Table 1に示した.配管は,コウ配が 3分程度の水平配管で,低水iiJi側がほんの少し向くなって
いる.この管路に,マノメーターを M[,M2,MaJ;、よび M,の 4tfiii好とりつけてある.管路と各
水梢の!品jには,スノレースバノレブ (V[;10'よび V2) を将人し, パノレプ交換2タよび流;故調itriの使をは
かった.
Tablc 1 Dcsign of thc cxpcrinlcnt.
Nominal diamcter (m) 0.04- 0.05 Diamctc1' (m) 0.04-304- 0.054-58
Expc1'imcnt numbcr Pipc Icngth (m) 36.180 36.180 33.990 33.990 I 36.170 3G.170 33.950 33.950 Pipc Icngth uscd fo1' thc
calculat即 IS (m) I 25.410 25.410 25.495 25.'195 I 25.390 25.390 25.430 25.430 。iffcrenccof clevations
bctwccn highcr and I 0.34-1 0.677 0.123 1.391 I 0.372 0.G70 0.134 1.390 lower notchs (m)
この実験に用いたポリエチレン管の線]1制民係数は,実験の結果,公称管筏 40mmにj泣いて
5.45xlOーヘまた,公称管径 50mmにふ、いて 6.30X 10-4 となった.この値は ,f也のj読!被の製品
に比して大きい縦である.
実験方法:引に水を入れ,V1で流抵の調節を行ない,T1 の欠口からの越流水fi't:を一定に保つ.
3限定内容は,流出殻,正力水政,欠I::Jの滋流水位, J,'よび水視である.お!e1L¥況は , T2の欠口か
らの越流水てど一定時間測定した.管内のLE力水政ば, 4筒fiJiの?ノメーターの水位を読んで求め
た.このうち, ]!iI-:隙損失係数J,'よひιi火水践のfiI・t;,l:に利mしたj五プJ水鋭は,"7ノメーターM2:h、よ
び Maのsbtみんふ、よびんである.流ノ'1<11寺の水温は ,T1または T2 の水将ii内のilrii皮を測定した.
'J:..r込・渡辺・ '1"烏:ポリエチレン樹JJ行 {i~(の!判怒損失係数について
III. 実 験 結 果
1. 燦擦損失係数
管路にふ‘ける摩擦ぽ抗による損失水IIJiの式として DarcyWeisbachの;え
hf h1ーん2VZ
・.(1)g
93
がある. ここに, hf : J俵捺損失水頭 (cm),h" h2 :符路の 2}.~i: にかける各LEカ*m~ (マノメー
ターの水伎の向さ, cm),f: ß~:撚抵抗による損失係数 . 1: 1r~路の 2 J.則自!の距離 (cm), d:佼の内
径(cm),v:平均流速(cm/sec),g:主力の加速度(cm/sec2)
平均流速を流:JIt(q)と管の断面積 (A 7rd2/4)で・表わすと
v ρイ12-.q................... ............ ... ... .... .(2)
であるから, (1)式から殿様損失係数は,
で表わされる. !也JJ,
f=π2・g (ん1- hz) d5
一一一8 Z.q2
レイノルズ数 (Re)は,
9 ・0 ・.(3)
Rn= v. d = 4 v ‘ - ー一....... 一・ー…,ぃ。.(4)
である.ここに ν:水の議b*llj性係数 (cm2/sec),(本実験1'1'1の水の平均胤!交は, 20.60C であった.
したがって本実験にむける勤粘世1:係数は, ν口 0.009905cm2 /sec=O. 9905 X 1O-sm2/sec)
本実験の各dll]j:主偵を用いて (3)式と(4)式から!京銀tJ!失係数(f)ふ、よぴレイノノレズ数 (Re)を
C. 0.060 ぴ3ぴ3
..9 0.040 ロ.,8 0.030 υ ....
L←→
1> 0.020 ...., ロω υ 出~ 0.010 U 0.008
3
。:ぷ斗.
4 6 8 1 2 3 4 6 8 1 2
XIO' XI0' XlOS
Reynolds' numder (Re)
Diameter 0.04 m
Diameter 0.05 m
(Upper and lower・comfidencelimits of the coefficient).
Fig.2. Thc rclation between the coefficient o[ frictional loss and the Reynolds' number.
94 i!I:~~火学農学焚線第 37 な (1974)
算出する.これらを雨対数方限紙に図示すると Fig.2のようになる.
この摩擦綴失係数について村上21 は, j泌覧者五化ビニーノレ~ì'での災計!lJ の結果 r大きい色;は f の
1it(が小さく,小ざい智の方が大きくなる..Jといっている. しかし, ここでは符絡の先・が小さい
ので管筏による f の似の if~ はないとJ5・えて相関分析31 念行なう.
級相関の r検定のあii巣,相関係数(r)は,危険率 0.05j"よび 0.01におH,I郎主に有;立となった.
よって,制帰i阪総lを導くと,
logf口1.3344855-0.2261og Rθ..... 一 一 - 一一",(5)
したがって,
0.21601 Rc…0.226.",,,,,,,,,,,,,.一‘一ーー・ー・・ー ー"..(5')
となる.
次に,この (5)式の布辺の第 1項シよび第 2,項,すなわち,切Jt.:b'よび間帰係数てと回帰分析41
により危険率 0.05に対する伝統1限界を推定する.信頼度 9596の[周知}係数の依頼限界は, J二限が
…0.306であり,下限が-0.146であった.依頼度 9596の切片‘の信頼限度は,上限が 1.3533524
であり,下限が 1.3156186であった.したがって, (6)式の係数の信制限界は,上限が 0.2256]
であり,下限が 0.20683となる.この依頼度 9596の切片の信頼限界を Fig.2に限l示する.
2. 麟擦損失水顎
上記の!然際線失係数を路線損失水liJiの式(<::i詩人すると, (1)式,(4)式, j"よび (5)式から,
hJ=0.01l021・V'O,226, L・D-L226,VL774 ・・一,....,.................(6)
となる.ここで, h[:摩擦損失水頭 (rn),ν 水の動車,Iitl:係数 (m2/sec),L: 管路の 2 .'1;([日]の ~Ii縦
(m), D:管の内径(m),V:平均流jili(m/sec).
したがって, (6)式より,管長 100mきiりの際線損失水磁の式は,
んJ=1.1021・V'0.226,D-L226,VL774.・・ ・・ -一 ..一…・ー… (6')
となる.この (6') 式に本災験の平均水温にふ、ける動名1i'~1:係数かよび各 1!ì':f援を代入すると,公祢符
径 0.04mについては
h J = 2.507 V1.77 4 ・…… 一一一一....一一 .....…・(6")
となる.この関係を Fig.3のrl'の実験 (A)でぶす.公称管筏 0.05mについては,
hJ口1.907v1・774・・・………… …....一…・・ (6''')
となる.この関係を Fig.3 の ~Il の点線 (B) で示す.
他方,マノメーターの位前 M.とM3の聞の摩擦損失を 100mおりに換算すると,
hJ = 100(h1 - h2)・1-1‘一'一・ぃ・-一 ...................一 (7)
となる.この(7)式と (2)式から,それぞれの熊燦損失水政i;、よび平均流速を'fA(日IL,その結果を
各管径ごとにi雨対数方i限紙に悶示する (Fig.3).
この結果に対して各管筏ごとに相関分析を行なうと,無相関の r検定の給二!長, ii可管径の相関係
数 (r) は,各管径の両方とも危険本 0.05j"よび 0.01に対して高度に有志となった.よって,公
称管筏 0.04mの場合の回帰直線は,
log hJ口 0.3519560十1.708 log V.."..""""""" ・・ ・・・・ぃ (8)
nミj為・ ilJf辺・中島:ポリエチレン樹IJ将校のIr.i:燦損失係数について 95
10.0
8.0
6.0 /
4.0
3.0
J
/
2.0
df ザ〆
'01
t...
u')
~ 0.40
'"g 0.30 '" ::r:::
1p ,AGA,Ah
りAftA/
4
/ぷhl
,,
1.0
0.80 S ;; 0.60
0.20
A f
〆 A
0.10
0.08
0.06
4
〆f J
/ 8 0.041-/
0.03
0.02 0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.81.0
Mean velocity (v m/sec)
2.0 3.0
A, Diameter 0.04m
B, 6.: Diameter 0.05m
Fig. 3. The rclations betwccn the head loss and mean vclocity.
したがって,
hf=2.2488 V1.708....... ... ・・・ ・・・ー・ ・・ ・・・・・・・(8')
となるのまた,公祢符筏 0.05mの場合の問帰it主総は,
loghf = 0.2517978十1.8651ogV ・…・・・ -一・・ー -一一一(9)
したがって,
hf= 1.7857 V1.865・・ー・ー・‘ -一・ー・・・ 0 ・・・ー.. • • • . .一'一・・(9')
となる.
この(8)式ふ、よび(9)式各有辺の第 1:rw (切Jt)心、よび第 2瓜(閥均}係数)の凶帰分析を行ない,危
96 仏:波大~'F:11星学総綴 ?i} 37号 (1974)
Tablc 2 Regression estimate for conficlencc limits within 95%.
Itcm
Exponcllt of thc formulas
Coeflicicnt of thc formulas
険家 0.05 に対する伝統治~Wを推定する.その紡糸を Table 2にポナ.
これによれば,公称管筏 0.04mの場合, (6")式は,災l擦の体H%tH失7l<.mlよりも大きな値がえら
れる.また,公:[11¥11守径 0.05mの場合,仲間)式は,平均流i惑が小さい場合(約 0.1m/secから約
1.0 m/sec までの間)に実際の摩擦損失7l<.m'iより大きな彼が得られ,王子均流迷が大きい場合(約1.0
m/secから約 1.8m/secまでのl1iJ)に実際の限強損失水頭に近iハ依となる.
IV. 既往の研究との比較
1.粗度係数
粗皮係数は,流れのitft!1五を表わす1illとして,災JfJ的に符劫に計算ができるため各水路によく使
われている.
この粗皮係数と燦燦鍛うた係数との関係を表わす式にはいくつかあるが,ここでは Manning型
の公式5)を用いて努のtru支係数を算出する.この Manningìt~の公式は円製断illiの場合,
f=空×344;g-rL2-124.57Z2(10)
D:l D3
となる.ここに,n: Kutterの組j支係数, D: ~:sの盗筏 (m) , g:重力の加速度 (m/sec2).
この(10)式を書きかえると,
n=V f.D~五4.5 . ......... ............ ............ ..(10')
となる.
この(10')式に Fig.2の段大;10'よび絞小の}学i捺損失係数を代入すると,公称符筏 0.04mの場合,
η= 0.00671-0.00923
となり,公称管径 0.05mの場合
n = 0.00698-0.00960
となる.したがって, *Il皮係数の似は,
n口 0.00671-0.00960
となる.ただし,この値は m-s単位である. この僚を{自の管と.Lt絞すると, l~好・なコンクリートの場合 0.011-0.014であり, r#後鋼管の場合 0.010-0.013である5) よって,本実験に供したポ
リエチレン樹脂製管の1iaの方が,コンクワート jジよび淡f表現持管の依よりもはるかに小さいことが
わかる・また,管僚の状態のきわめて平滑な新しい出化ピニーノレ管の粗皮係数は, 0.009-0.0126)
であり,これよりも本実験に供したポリエチレン樹脂製管の方がさらに小ざい値であることがわ
かった.
!l=J誌・渡辺・ '1' ,1込:ポリエチレンmJJiT~まのj料察損失係数について 97
2. 摩操損失係数
imtLの状態かよびぞれiRの状態を考lぶしたレイノノレズ、数と僚撚損失係数の関係が Moodyによっ
て|まiぶされている.この Moodyの際l表s) では,特:1笈の絶対制度(mm)をiむ筏 (mm)で除した似
を相えすねUiとし,この相対脱皮が 0,000001以!ごの符てとti'{li:i'といっている
このお1・管にかける路線損失係数に関する既往の研究には, Blasius7) (1913), Nikuradse7) (1932) ,
;J"よび Prandtlvon Karman8) (1933)などがある
すなわち, B!asiusの式は,
、‘,ノ句
EA
噌
EA
〆'目、、、足。りunυ R
44A
内
hu
哩Sム円。
ハリ一…frJ
で, レイノノレズ数が
2320く凡く105
の範聞にi創刊される .Nikuradseの式は,
0.0032 + 0.221 Re -0・237 ・一..... いい・ ・一...'" .....(12)
で,レイノルズ数が
105<Reく108
の純Wlに適用される. Prandtl von Kannanの式は,
l =10 1og(RJ;71-0.80・ ・・0叶・0・剛一…...........(1::¥)
で対数式と 11予ばれている.
また,ポリエチレン樹JJlr1ri'を用いた実験については, 守ぬ)(1961)の報告?がある. この報
0.080
20.030
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則。ぢぷU叫町田
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~ →ーーミミご今ζ之
2 3 4 6 8 1 2 3
十104
Reynold,s number (Re)
A Prandtl von Karman's fomula. B B!asius"s formula.
C Nikuradse's formula.
D Morishima"s expcrimcntal l'ormula.
E Aulhor's cxperimcntaI forrnula.
Fig. 4. Thc comparison of forrnulas bctwecn coefficient of frictionalloss and Raynolds' nurnber.
x103 十105
98 依f!l大学f箆学終報交n7サ (1974)
告の表を用いて最小自乗法により摩擦損失係数を求めると,
f=0.10433 Rc命 0.163 ・一....・ e・0 ・ ・0 ・・ 0 ・ • ..(14)
がえられた.
上記の(11)式, (12)式, (13)式, (14)式,ふ、よぴ*実験の(グ)式を対比させて図示すると Fig.4
のように宏る.この紡糸,若者等の(5')式は,守j誌等の実験料;来に近い1u区を示すが, ifl'管に対し
てのB1asiusや Prandtlvon Karmanの式より平均 1396程度小さい路線損失係数となった.
3. n繁嬢損失水顕
実用的な摩擦損失水磁の実験式として,広く用いられているものに Scobeyの式ふ、よび Hazen
& Williamsの式9).10)がある. これらの実用式と恐:者等の式とを比絞する.
Scobeyの王立は,鋲談鋼I(i;J示、よびその他の管に迎mされる式として,
I-l = Ks' V1.9 / Dl.l
がある.ここに,広:Scobeyの抵抗係数.
この式は, ft-sec 単位であるので m-sec単位に換算し ,K,の値は涼式のままとすると,隊長4
損失7l<闘は,
んf=2.59・Ks・L・V1.9/1000・Dl.l
である.したがって
hf=0.00259・Ks・L・D-1.1.V1.9 ・ ・ ー…・一…・ 0 ・ぃ・.(15)
となる.
この抵抗係数 (Ks)について,協土附等は,次のように引用している.すなわち,アノレミニウ
ム管の場合, Rain Bird *-:1:は外筏 2"の管に 0.34,3"の管に 0.33,その他の寸法 (4"-8")の管に
0.32の依を与え, Buckner社は石綿セメント管と合成樹脂管に 0.32を与えている.そして, I出上-
関等は,磁f君臨化ビニーノレ管を用いた;場合の祇抗係数K,は,管径 35-65mmに対し 0.36が過ぎ!
としている.著者等の摩擦損失水頭の (6":h'よび 6"')式に近い Scobeyの祇抗係数は, 0.30-
O.おとなった.しかしこの係数は,公称管径 0.05m にふ、いては 0.30 を迎m しうるが,公称{~;;径
0.04mにふ、ける場合 0.30での適用しうる平均流速の総凶は約1.0m-2.0mにとどめるべきで
ある. Scobeyの抵抗係数が0.30の場合の 100m当りのj李総損失水顕は,公称管径0.04mの場介
hf 2.473V1.9一一…ー.........・・…一.......(15')
であり,公称繁径 0.05mの滋合
hf= 1.904 V1・9 一一-…・・……・ー…………・…・・ー(15")
となった.
Hazen & Williamsの式は,
V=0.35464・C.DO.63.jO.51
である.ここに, C: 1&(極てとどにより決まる流速係数,1:動水コウ配 (=hf/L).
したがって,摩擦損失水W'lは,
hf=6.8062・C-1・87.L.D-l・17.V1・85 …・・……-・…・・・ …一(16)
となる.
生j込・波Jl1. 1111議:ポザエチレン樹JJ出資の1樹祭損失係数について 99
この流述係数について,最近,海化ピニーノレ管に対する Cの依が多く集約され,従来,本式の
適用範間外とみなされた日筏 50mm以下に対しても,流述が 1曹 5misec稼度以上であればc=145~152 の依が迎JlJできるといわれる 12) i 1,こ, íiíiて líYiド511) は,倒質協化ピニーノレ~~の管径 30 ,
50, 100 ~t" よび 125mm の水辺係数として cc… 130~140 をえたとしている.本実験のポリエチレ
ンj透明管の場合の流速係数合検討した紡糸, 150~155 となった.ポワエチレン管のj判祭損失水綴
を算出する上では,この Hazen& Williamsの式の}jが Scobeyの式よりも適当と思う.流速係
数 c=口 150 の場合の 100m 当りの!経線損失水阪は,公弥1~筏 0.04m の場合,
hf
口 2.547V!.85....... 一・・・・・・ぃ・ー ・・・・・・ ・・ (16')
であり,公総管径 0.05111の場合,
20.0
10.0
8.0
6.0
4.0
3.0
2.0
g
Ifl Ifl
..2 1.0 ペcコs ω0.8 =ロ
0.6
0.4
0.3
0.2
0.1
0.08
0.06
hf=1.929Vl・85..............."....一-一..............(16")
r 1;'
l' {/
Jノ
f/!/
P
/
一一一一一一-A
-叩ー----B
一一一一 C
一一一--D
0.1 Mean volocity (m/sec)
A Author's cxpcrimcntal formula.
13 Scobey's formula.
C Hazen & Williams's formula. D Expcrimental formula of vVatcrworks Burcau.
Fig. 5. Thc comparison of fOl'lllulas in reIation betwcen hcad loss and mean velocity
in case of the cliamctcr 0.04 m.
100 佐賀大学燦学議報交~37 '~:,l (1974)
となった.
近年,我国に才ずいて,管径 50mm以下の;場合によくもeわれている災別式に東京都水道尚の実
験式12) がある.この式は,
1 = 9.98-C'-1. 785.D-'1. 85 .Ql. 785
である.ここに ,C':流速係数,Q:流fd.
したがって,摩撚損失水政は,
となる.
hr=バ477.C'-1.785.L・D-1.280.V1.785 ・ ーーー・・ ・0 ・..... ・(17)
8.0
6.01-
グ
3.0 / /
F
0.8 グ0.6
/ a 0.4
;2 0.3 ダ円。
ググ
A
一一一一一-B
0.1
一一一--D
0.06
0.03
0.02
0.1 0.2 0.30.4 0.6 0.81.0 2.0 3.0 4.0
Mean velocity (m/sec)
A Authour's expcrimcntal formula.
B Scobey's formula.
C; 1王azcn& Williams's [ormula.
D Expcrimcntal formula of '""otcrworks Burcau.
Fig. 6. Thc comparison of formulas in relation bctwccn heacl loss ancl mcan vcloeity in case of thc cliameter 0.05 m.
スl:J:h・1皮ill.ql,Cij :ポリエチレン樹IJtr'i"i'の!京総fH欠係数について 101
このおitj窓係数 Cは, ~fij{化ビニーノレ管の湯合 210 税j交としている設等がポリエチレン透明管での流述係数 Cを拝111した給処, 210~220 の n\J にあり, 220に近い縦である.この東京都水
道局の災護会式は,前記 2授の災m式に比絞し, ~古の式によくあうことがわかった.流速係数c'口220の場合の 100m ~{fJりの!京撚損失71<綴は,公め筏 0 , 04m の場合
hf=2.393 V1.785・・・ ・.........一 .......••.......•.. .(17')
であり,公祢管径 0.05mの場合
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となった.
以 l:の各災用式と者:ぞI'1J}iの尖験式とを対比して,公祢管筏 0,0"1mについてまとめたのが Fig.
Sであり,公祢管径 0.05mについてまとめたのが Fig.6である.
これらの I~J の 111 で,災総は者:校等の災!段式 (8' ;h'よび9'),},ぷ k~jUま Scobey の式 (15' ;t、よび 15"),
{波紋は Hazen& Williamsの式(16';þ'よび 16") ,ゐ、よひ\ーょ11 鎖k~)H玄米京都水道j誌の災験式 (17'
1ムhよび 17")である.
V. 結
本械は,治管としてポワエチレン樹脂製の管を用いた場合の管内の水の流すl'tl:fliきする摩擦抵
抗に|却する尖験車内外ミである.
この!事終flHAとして損失係数ふ、J:び損失水JIJ(についてふ、もに検討した.すなわち, I宗総損失係
数とレイノノレズ数との関係ふ、よび!判祭損失点頭と王子均流速との関係についてそれぞれ関係式を導
き,さらに,これらの関係式と i自の既往の関係式との比較検討を行なった.
その結来,ポリエチレン樹脂製の桔;は ,WE伎の治佼の災i検査江に較べて,摩擦損失係数bよび際
機損失水顕の{j((が小さくなることがiリjらかとなった.
VI.摘要
ポリエチレン樹脂製の議砂j1;:;の!京総損失係数かよび摩擦損失水政を検討した結糸,次のような
ことがIYJらかとなっ7こ.
(1) 摩擦損失係数(f)とレイノノレズ数 CRe)の関係は,本実験の結来
/=0.21601 Ro-o仰
となった.ただし,この式の適用範担t1は, 6,000くくRcく100,000である.
(2) 湾総損失係数の式から滋いた)学:拡損失水頭の自立は,各管筏の!経絡損失水頭の式の依頼限
界 9596内に入っていた.
(3) 組皮係数は ,n に 0 , 00671~0 , 00960 であった.
(4)}判祭損失係数は, lré伎の治I~í'のその係数に比較して小さい依となっている.すなわち,
Blasiusの式の依より平均 1396波皮小さい航となっている.
(5) 水Jlli係数の補正による実用式の適用のための{[Mは, Scobeyの抵抗係数 K,= O. 30, Hazen
& Williamsの式の流述係数 Cロ 150,東京都水道局の実験式の流Jili係数 C'=220である.これらの
実用式の中で,ポワエチレン樹脂製管を用いた*実験の結果に近いのは,東京都水道!誌の実験式
であった.
102 佐賀大会主i没学ぎた級 協 37Jij' (1974)
謝辞
この研究lζ 協力いただいた本併Jì;療の泌総ド11,';1..\;;["よひやその {!ll O) )j 々にみLぷを災する.また, 21ミ験設備 I~I
係 lζ 協力をして頂いた日ーか:化成T.業株式会社の r>~係れ{\Ì: 1L,溺;訟を表する.
引用文 献
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