リコーグループが 勚り匢む 社内実践事例の...

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リコーグループ社内実践事例カタログ 2018 私たちが実践したこと、 挑していること、 ご紹介します。 リコーグループが りむ 社内実践事例の ご紹介 18年度版 P D C A

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Page 1: リコーグループが 勚り匢む 社内実践事例の ご紹介<リコーグループが勚り匢む社内実践事例 覧> お客様にご勵社いただき、リコー社内実践者と勪

リコーグループ社内実践事例カタログ 2018

私たちが実践したこと、挑戦していること、ご紹介します。

リコーグループが取り組む社内実践事例のご紹介

18年度版

P D

CA

QQ

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<リコーグループが取り組む社内実践事例⼀覧>お客様にご来社いただき、リコー社内実践者と意⾒交換ができます。

1

コスト CSES

プロセス改革

人材育成

社会貢献

セキュリティ

A-01 サステナビリティ活動への取り組み ●

A-02 事業を通じた社会課題解決への取り組み ●

A-03 社会貢献活動の取り組み ●

A-04 内部監査の取り組み ●

A-05 情報セキュリティの取り組み ●

A-06 コンプライアンス意識向上と定着(CSR-WeeK) ● ●

B-01 P9 リコーの目指す環境経営 ●

B-02 脱炭素社会実現にむけての取り組み ●

B-03 環境マネジメントシステム(EMS)の取り組み ●

B-04 オフィス・工場のエネルギー消費の可視化によるCO₂削減活動 ● ●

C-01 BSCの考え⽅を活⽤した目標管理 ●

C-02 ブランドマネジメント ● ●

C-03 組織浸透⼒強化の取り組み ~全国100拠点接続TV会議~ ● ●

D-01 キャリアデザイン ● ●

D-02 グローバルトップタレントマネジメント ●

D-03 ダイバーシティ・マネジメント ● ●

D-04 ダイバーシティ・マネジメント (⼥性活躍推進) ● ●

D-05 健康経営の取り組み ● ●

D-06 社員安否確認の取り組み ● ●

E-01 グローバルで実現したSCM構造改革活動 ● ●

E-02 グローバル在庫可視化ツール (Global Inventory Viewer) ● ●

E-03 週次化による生販計画・生産供給サイクルの短縮と同期化 ● ●

E-04 工場キッティングと顧客直送 ● ● ●

E-05 消費地で製品最終完成への取り組み (複写機 MB&R生産⽅式) ● ● ●

E-06 消費地で製品最終完成への取り組み (サプライのオンデマンド充填) ● ● ●

E-07 全社在庫適正化への取り組み ● ●

E-08 生販連動による在庫の極⼩化・品不⾜の未然防⽌ ● ● ●

F-01 P19 リコーIT戦略を⽀えるITガバナンス (グローバル) ●

F-02 事業継続型ITコストの削減活動 〜COREsの取り組み〜 ● ●

F-03 事業継続型の業務プロセス改善活動 〜現場変革を⽀える仕組み〜 ● ● ●

F-04 クラウド基盤を利⽤したBCPバックアップの構築 ● ● ●

F-05 IT活⽤による情報セキュリティ強化の取り組み ● ● ●

F-06 働き⽅変革のためのコミュニケーション基盤刷新 ● ● ●

F-07 リコーにおけるWindows 10移⾏の取り組み ● ●

G-01 リコーの設計プロセス改革"作らずに創る"実現の5軸 ● ●

G-02 ナレッジ活⽤による設計プロセス改革 ● ● ●

G-03 P23 先進的シミュレーション技術 ● ●

開発設計

CSR

環境

経営企画広報

総務人事

ITシステム

SCM構造改革

P7

課題分類分野 No ページ 実践メニュー名

P8

P10

P12

P14

P15

P16

P17

P18

P20

P21

P22

※Windowsは、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。

※「キャリアデザイン」はリコーの社内⽤語です。

®

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2

<リコーグループが取り組む社内実践事例⼀覧>

コスト CSES

プロセス改革

人材育成

社会貢献

セキュリティ

G-04 電⼦部品認定制度と認定部品DB構築(ΣE) ● ●

G-05 メカ・メカトロ部品の集約(ΣM) ● ●

G-06 品質工学活⽤のススメ ①品質の⾒える化と作り込み ● ●

G-07 品質工学活⽤のススメ ②開発段階での技術の創りこみ ● ●

G-08 品質工学活⽤のススメ ③人材育成 ●

H-01 生産現場の改善活動 ● ● ●

H-02 5S活動の取り組み ● ● ●

H-03 労働安全衛生マネジメントの取り組み ● ●

H-04 RFIDの活⽤による部品⽋品・組⽴ヒューマンエラー防⽌ ● ● ●

H-05 ロボット活⽤による製造オペレーションコストの低減 ● ● ●

H-06 生産性向上ツールの導⼊による工程の⾒える化(IoTの実践事例) ● ● ●

H-07 人材育成・人材活⽤の促進 ● ●

H-08 生産系スキルの技術伝承 ● ●

I-01 P28 リコーの資材調達業務改革の取り組み ● ●

I-02 コストテーブルの構築 ● ●

I-03 グリーン調達「グリーンパートナーシップ」 ● ● ●

I-04 間接材コストダウン活動 ● ●

J-01 品質向上の取り組み ● ●

J-02 製品の安全性の作り込み ● ●

J-03 信頼性基盤技術開発の取り組み ● ●

J-04 ユーザビリティ・アクセシビリティの取り組み ● ●

J-05 PQM(プロジェクト型品質マネジメント)における設計生産性の向上 ● ●

J-06 ISO/TS16949認証取得の取り組み ●

K-01 モバイルデバイス活⽤による営業の働き⽅変革 ● ● ●

K-02 BIツールを活⽤した営業マネジメントの体質変革 ● ●

K-03 ビッグデータ活⽤による複合機の予兆保守 ● ● ●

K-04 社内販促物のPOD(プリントオンデマンド)出⼒による販促効果の向上とコスト削減 ●

K-05 サービスパーツ管理の効率化 ● ● ●

K-06 CS向上の取り組み ● ● ●

K-07 お客様の声(VOC)を起点としたCS活動の仕組み作り ● ●

K-08 コールセンターの統合とワンナンバー化 ● ●

K-09 コールセンター人材育成の取り組み ● ●

K-10 コールセンター電話システムの刷新と将来構想 ● ● ●

K-11 働き⽅変革と新たな価値創造に寄与する業務自動化の実践 ● ● ●

L-01 店舗・納品受け⼊れ作業削減の取り組み ● ● ●

L-02 物流波動が⼤きい倉庫内業務の改善 ● ● ●

L-03 「物流事故0」を目指す作業品質の改善 ● ●

分野 No ページ 実践メニュー名課題分類

P23

開発設計

P24

物流

販売サービス

生産

資材

品質

P32

P33

P34

P35

P36

P38

P25

P26

P27

P29

P31

メニュー№ 右上に「*」が付いているものは、18年度新規メニューです。

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お客様が抱える経営課題は、私たちリコーの経営課題でもありました。

リコーグループが取り組む社内実践事例のご紹介

3

私たちを取り巻く事業環境が大きく変化し、人々のライフスタイルや価値観が多様化するなかで、今日の企業では、さまざまな課題に向き合い、これらを解決していくことが求められています。収益⼒強化、新製品・サービス開発、グローバル化、顧客満⾜度向上、人材育成、働き⽅改⾰、社会課題への対応など、いま、お客様が抱えている経営課題は、まさしく私たちリコーが抱える課題です。私たちも解決に向けて、たくさんのことに取り組み挑戦してまいりました。お客様が実践、挑戦されたいことをお聞かせください。リコーが実践してきたことが、お客様の課題解決のためにお役に⽴てるかもしれません。私たちはお客様の⽣産性向上と知識創造に貢献し、そのなかで「お客様とのゆるぎない信頼関係を築く」ことを目指しています。そして、課題解決のための私たちのさまざまな実践経験を、お客様と共有したいと思っております。そして、お客様とともに、魅⼒ある企業づくりを目指してまいります。

株式会社リコー代表取締役 社⻑執⾏役員・CEO山下 良則

CSR

環境

経営企画・広報

総務・人事

SCM構造改革

ITシステム

開発・設計

生産

資材

物流

品質

販売・サービス

PD

CA

QQ

CIS(Customer Innovation Support service)実践活動の全分野

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リコーグループの働き方変革

⼀人ひとりがイキイキと働き、個人およびチームとして最大のパフォーマンスを発揮し、新たな価値を生み出し続けることができる働き方を実現する目指す姿

目指す姿の実現に向けて、「働き方変革」に5つの領域に取り組んでいます。■コアコンセプト

今までの延⻑線上にある「改革」ではなく、リコーグループの常識や前例にとらわれることなく、

環境変化に対応して新たに創りだす「変革」として取り組む

■5つの取り組み領域

コミュニケーションスタイル変革� 会議スタイル(時間・場所・手法)� メールから掲示板文化へ� テレワーク

会議スタイル変革、社外および部門横断的な活動の促進など、コミュニケーションスタイル変革

働く環境変革� 直⾏直帰� サテライトオフィス� ペーパーレスへの取り組み� 在宅勤務

「いつでもどこでも」を実現するITツール整備、多様な働き⽅や共創を促進するワークプレイス実現等、働く環境変革

個の働き方とマネジメント

ワークライフ・マネジメントを実現するための多様な働き⽅のための制度/評価/マネジメントスタイルの変革

� 両⽴⽀援� ダイバーシティ・マネジメント(P14、15)� 360度フィードバック� マネージャーとメンバーの1on1実践� 健康経営(P15)

組織と制度変革� フレキシブルな勤務形態

ex.1時間単位の年休取得制度シフト勤務制度

� ノー残業Day

・意思決定のハイスピード化の為の組織体制作り・多様な働き⽅を実現する制度・仕組み変革・チャレンジ社員が評価される制度・仕組み作り

(総務・人事系)

4

リコーグループの働き方変革の取り組みD-99

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分野

領域 タイトル 実践概要 頁

経営企画

▲♥

組織浸透⼒強化の取り組み〜全国100拠点接続TV会議〜

経営者の声をダイレクトに全社員に伝えるしくみの構築全国3C*朝会 全国100か所(TV会議)TOPからのメッセージ (録画し朝会終了後に全社員へ共有)*3C・・・Customer Company Competitor

総務人事

◆ キャリアデザイン社員の自律的キャリア形成を⽀援し、企業価値の向上と個人の成⻑の同時実現を目指し、キャリア開発⽀援と人事考課制度との融合を図りました。

◆★

ダイバーシティ・マネジメント 経営戦略としてダイバーシティとワークライフ・マネジメントを同軸で強化しており、年齢・性別・国籍などに関わらず社員⼀人ひとりが個性と能⼒を活かして活躍できる環境づくりに向けた取組みを実施しています。

◆★

ダイバーシティ・マネジメント<⼥性活躍推進>

販売会社における⼥性活躍推進およびキャリア意識醸成に向けての取組みです。“管理職候補育成研修”には、理解を深めてもらう目的で上司も参加しています。

▲★ 健康経営の取り組み

健康経営優良法人(⼤規模法人部門)2018(通称ホワイト500)に認定されました。・健康診断項目の⾒直しとフォロー体制の確⽴・トップから社員⼀人ひとりまで「健康宣言」の実施

★♥

働き⽅変革のためのコミュニケーション基盤刷新

「時間と場所に捉われない」「チャレンジを称えあい、協⼒し合う」 ことを実現するためのコミュニケーションインフラとして、Microsoft Office365をグローバルで選定し、導⼊を進めています。

生産

◆★ 生産現場の改善活動 改善を通じ、自ら考え⾏動する人材育成、ムリ・ムラ・ムダを徹底排除し、生産

効率を上げる職場改善活動を展開しています。

◆★

ロボット活⽤による製造オペレーションコストの低減

ロボットを活⽤した生産工程の自動化により効率化を図ると同時に単純作業からの解放を実現しました。①作業の自動化 (ランダムピッキング、ロボットによる梱包作業)②目視検査レス化 (トナー洩れ自動検査)

◆★

生産性向上ツールの導⼊による工程の⾒える化(IoTの実践事例)

画像を活⽤した設備稼働状況の⾒える化のしくみを構築したことにより、生産実績などの数値データだけでなく、実際に何が起きているか遠隔地からでも常時稼働状況を把握できるようになり、トラブルが発生しても迅速かつ正確に対応できるようになりました。

販売

◆★♥

モバイルデバイス活⽤による営業の働き⽅変革

営業の生産性向上/業務効率向上を目指すと共に顧客対応スピードを⾼めるためのモバイルデバイスを活⽤したワークスタイル変革に取り組んでいます。

◆♥

コールセンター人材育成の取り組み

応対品質監査、外部機関やリコー独自の顧客満⾜度調査を⾏うことにより、さらなる品質向上に役⽴てています。また、日々の業務や取り組みの成果を確認する場として 社内の電話応対コンクールを実施し、ES向上やモチベーションアップを図っています。

◆★

働き⽅変革と新たな価値創造に寄与する業務自動化の実践

人間の業務を補完・遂⾏するソフトウエアロボット(RPA)を活⽤して、①単純業務の時間を減らす②移動や通勤時間を減らす ③競争⼒強化の図れる業務を拡⼤することに

成果が出ています。

R リコーリコーインダストリーRIリコージャパンRJ

RJ

R

R

RJ

RJ

R

RI

RJ

RJ

RJ

♥: コミュニケーションスタイル変革★: 働く環境変革▲: 組織と制度変革◆: 個と働き⽅とマネジメントスタイル変革

スビ

RI

5

P12

P14

P14

P15

P15

P21

P25

P26

P27

P33

P36

P36

R

※本メニューのベンチマーキングについては有償となります。

®

※「キャリアデザイン」はリコーの社内用語です。

※Microsoft、Office365は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

働き方変革 個別実践事例

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

6

【リコーグループのスローガン】

*マテリアリティ:重要社会課題

2017年リコーグループは持続可能な経済(Prosperity)、持続可能な社会(People)、持続可能な地球環境(Planet)の3つのPのバランスが保たれた社会(Three Ps Balance)を目指すべき社会として定義しました。

リコーが取り組む5つのマテリアリティ

8.働きがいも経済成⻑も9.産業と技術革新の基盤をつくろう

7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに12.つくる責任 つかう責任13.気候変動に具体的な対策を

3.すべての人に健康と福祉を4.質の⾼い教育をみんなに

11.住み続けられるまちづくりを

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7

国連では2015年9月、国際社会が2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択され、地球規模の公的ないしは⺠間の投資の流れが、SDGsの課題の⽅向に転換しつつあります。そのことによって企業にもSDGsを経営戦略に取り込むことが求められています。

リコーは、目指すべき持続可能な社会の姿を、経済(Prosperity)、社会(People)、地球環境(Planet)の3つのPのバランスがとれている「Three Ps Balance」とし、この実現に向け、「事業を通じた社会課題解決」「経営基盤の強化」「社会貢献活動」の3つの活動に取り組んでいます。

お客様と共有できる課題

サステナビリティ活動への取り組みサステナビリティ活動を経営戦略へ組み込み

■ SDGsへの取り組みを経営戦略や事業戦略へ組み込みたい■ マテリアリティ(重要社会課題)を特定したい■ サステナビリティ活動を社内に浸透させたい

A-01

<ご紹介内容(例)>� マテリアリティ(重要社会

課題)の選定� 経営層への働きかけの

プロセス

� サステナビリティ活動を社内へ浸透させるための取り組み

� 社外コミュニケーション

お客様と共有できる課題

事業を通じた社会課題解決への取り組みCSV (Creating Shared Value)テーマの創出と社内浸透

■ CSVを事業戦略に組み込み、テーマ創出を進めたい■ NGO 等、社会セクターと協働したい

A-02

リコーは2017年度よりスタートした第19次中期経営計画において、「社会課題に広く目を向け、新しい市場や提供価値を⽣み出し、社会の発展とリコーの成⻑を同時実現すること」「提供価値領域を従来のオフィスから、社会へと拡大すること」を明言しました。

また、「SDGsに貢献しない事業は淘汰される」という考えのもと「事業活動を通じてSDGsの達成に貢献する」と、改めてステークホルダーの皆さんにお約束をしており、事業を通じた社会課題解決に取り組んでいます。

<ご紹介内容(例)>

� マテリアリティに基づいたCSVテーマ創出のための事業部門・販売部面への働きかけのプロセス

� 社内啓発の取り組み

� インド教育支援プロジェクト等、NGOとの協働事例*1 CSV(Creating Shared Value)

「共通価値の創造」の略称で、企業が社会ニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、その結果、経済的な価値も創造されることを目指す経営理念として、『競争戦略論』で有名なマイケル・ポーター教授が提唱しました。

*2 NGO(non-governmental Organization)非政府組織

*1

*2

社会貢献活動の取り組みA-03

お客様と共有できる課題

会社を元気にする社会貢献活動

■ 社会貢献活動を通じて社員を活性化したい■ 社会貢献活動と事業活動とのシナジー効果を⽣み出したい■ 地域やお客様との信頼関係をさらに深めたい

<ご紹介内容(例)>

リコーグループでは、これまで「良き企業市⺠」として、国または地域の文化や習慣を尊重し、志を同じくする人々とのパートナーシップのもと、会社と社員が協⼒し合い、地球・社会の持続的発展に貢献するという考えのもと、意思と責任を持った社会貢献活動を推進して参りました。

地域の自治体・企業・団体の皆さまとリコーグループがより連携し、共に地域の活性化に貢献できるよう、積極的に取り組んでいます。

社会貢献活動への経営層の巻き込み

地域の自治体・企業・団体の皆さまとリコーグループが連携し、共に活動を⾏うステークホルダー協働活動

サイエンスキャラバンにおけるプログラム開発・実演による若⼿社員育成

社員主体の草の根支援活動FreeWill

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

8

お客様と共有できる課題

内部監査の取り組み国内・海外拠点に対する「効率的・効果的な内部監査」を実施

■ 少ない人数で「効率的」に、実⾏性のある「効果的」な「内部監査」 を実施したい

■ 本社から 「離れた拠点」 や 「国内・海外子会社」のモニタリングを強化したい

■「従業員不正・会計不正」 を防止する具体的な活動を展開したい

A-04

各国 販売関連会社

Ricoh USA, Inc.

Ricoh Europe PLC

Ricoh Asia Pacific Pte Ltd.

Audit Team

AuditTeam

AuditTeam

株式会社リコー

第1・2階層

生産・研究・⼀般

関連会社(国内・海外)

株式会社リコー 内部統制室 グローバル監査部/内部監査部

国内関連会社拠点

営業/サービス拠点

リコージャパン

株式会社

●財務報告の信頼性の確保、業務の有効性と効率性の向上、企業活動に関連する法令・社内ルール等の遵守の確認など複数項目を目的とした「統合内部監査」を実施し、効率的に、実⾏性のある効果的な「内部監査」を実践しています。

●ポータブル型のテレビ会議・Web会議システム(RICOH Unified Communication System)を活用し、「離れた拠点」や「国内・海外子会社」との「情報交換」や「集合教育」を遠隔で⾏い、コミュニケーション頻度を向上させることにより、拠点・子会社モニタリングを強化しています。

●不正防止に関しては、リコーグループ版FRM( Fraud Risk Management )を展開し、統合内部監査でのチェックシートによる不正リスクの確認や、CAAT( Computer Assisted Audit Techniques:コンピュータ利用監査技法)を導⼊し、大量データから異常値を抽出し、ルール違反等の不正の芽を発⾒し、改善を促す活動を⾏っています。

お客様と共有できる課題

情報セキュリティの取り組み

個⼈情報の漏洩対策と情報活⽤を両⽴した情報セキュリティ経営を目指したマネジメントを推進

■ 情報セキュリティ(ISMS)や個人情報保護対策を強化したい■ 情報セキュリティにおける社員への周知徹底⽅法を知りたい■ 保有している情報資産を積極的に売上や利益に繋げたい

A-05

リコージャパンは、2004年12月に全社でISMSを取得、更に2014年には規格改訂されたISMS(ISO27001:2013)の移⾏審査も終了しています。リコージャパンはISMS取得を情報セキュリティ経営のツールと考え、その社内実践を通じて「情報の保護と活用」の適切なバランスを通じて利益創出を推進しています。

また毎年組織職全員がリスクアセスメントを実施しています。リスクアセスメントではマイナスのリスクだけではなく、売上や利益に寄与するプラスのリスクも考慮するようにしています。このような施策は専門の内部監査員が評価し、是正改善によるスパイラルアップを図っています。またPDCAに関わる内容は、社員が可視化できるよう全てDBで運用しています。

【Pマークについて】ISMS取得が個人情報保護法施⾏前だったので、当社ではプライバシーマーク(Pマーク)は保持しておりません。個人情報については、ISMSの資産管理の中で管理をしており、個人情報保護法遵守のチェックが出来るようになっています。

ISMS

個人情報

【プラスのリスクとは・・・】“可用性のリスク”に焦点を当てて、情報共有や情報活用をすることにより売上向上や業務の効率化に寄与する可能性があるにも拘らず、それが出来ていないリスクを指します。リスク対応計画では極⼒、組織ミッションを後押しするような内容

を推奨しています。

「情報の保護と活⽤」を目指して・・・リコージャパンでは、年に1度のe-ラーニングと毎月のセルフチェック、情報利用者ハンドブックや組織職向けマネジメントガイド等の資料を準備し、教育を実施しています。

お客様と共有できる課題

コンプライアンス意識向上と定着(CSR-Week)

コンプライアンスの意識を徹底させるための取り組み

■ 社員のコンプライアンス意識を向上・定着させたい■ 企業活動に悪影響を与える問題の未然防止を図りたい■ 保有している情報資産を積極的に売上や利益に繋げたい

A-06

リコーの国内販売グループは、信頼される企業への体質変⾰を目指し、コンプライアンスの意識浸透のために、全従業員(社員・派遣)を対象にCSR-Week活動として、2004年度より体系⽴てた取り組みを⾏っています。

国内販売グループの約20,000人の全従業員が毎月第1週にセルフチェックを実施することにより、継続した意識付けを図っています。

「CSR-Weekセルフチェック」毎月初に、コンプライアンスや情報セキュリティ、営業プロセスなど、ルールどおりに出来ているか、セルフチェック・問題形式で出題

⾏動規範を浸透させるためのe-ラーニング

グループメンバー

全員完了!

グループメンバーが問題を終えないと、その上のリーダー・部門⻑が問題を終了できない仕組み

部門⻑

完了!

グループリーダー

コンプライアンス強化のための意識付け

1.【全員の⽅】に解答をお願いします。著作権法では、例外としてある⼀定の条件を満たせば、著作物を自由に利用することができることになっています。参考資料を参照の上、以下の例の中から【間違っている】ものを選択してください。

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環境環境負荷削減と生物多様性保全の両輪で、地球環境問題への取り組みを強化

企業が社会から愛され、成長と発展を望まれるためには、社会の持続的な発展に

貢献することが前提条件になります。

リコーグループは、環境保全と利益創出を同時実現する「環境経営」を掲げ、

環境負荷削減と生物多様性保全に積極的な取り組みを行っています。

環境経営の取り組み

9

お客様と共有できる課題

リコーの目指す環境経営2030年、2050年環境目標の達成に向けた活動

� 全社員で共有できる環境保全の目標を設定したい� ⻑期で目指す目標を明確にした上で短期的な活動の目標に

落とし込みたい

B-01

� リコーグループが目指す持続可能な社会とは3つのP、Prosperity(持続可能な経済)、People(持続可能な社会)、Planet (持続可能な地球環境)のバランスがとれた社会です。

� 2017年に新たに「リコーグループ環境宣言」を掲げ、� 環境経営実践活動を強化しました。そのために温暖化防止

分野および省資源分野における2030年、2050年の「リコーグループ環境目標」を設定しました。

� 設定した⻑期目標に対してバックキャスティングでマイルストーンを設定し3年ごとに環境⾏動計画を策定し実践しています。

環境⾏動計画(3年毎)具体的アクションプラン

2030年目標

・スコープ1、2 30%削減・スコープ3 15%削減

(調達、使⽤、物流)(何れも2015年⽐)

・製品の省資源化率:50%

2050年目標

・バリューチェーン全体のGHG 排出ゼロを目指す

・製品の省資源化率:93%

*

*GHG:温室効果ガス

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

10

リコーは2017年にSBTに認定され、日本企業として初めてRE100に参加しました。

お客様と共有できる課題

脱炭素社会実現にむけての取り組み

パリ協定の目標達成にむけた企業としての取り組み

■ SBT など科学的な知⾒に基づいて脱炭素化の目標を設定し、活動を活性化したい

� CDP やRE100 などの国際的イニシアティブを活用したい� 再⽣可能エネルギーを利活用したい

B-02

パリ協定を鑑み、リコーグループでは脱炭素社会への取り組みを以下4つの視点で進めています

1) 脱炭素社会に移⾏することで⽣じるビジネスチャンスを事業に結び付け成⻑する

2) 規制・規格の厳格化やCSR開示情報がビジネスに及ぼす影響を考慮した経営リスクを最小にする

3) ⽣産プロセス改善や製造コスト削減による経費の削減4) 企業価値・信頼性の向上

< ご紹介内容例 >

� SBT活用やRE100参加に至った背景や社内の意思決定プロセス

� 脱炭素化にむけた社内推進体制� 自社における再⽣可能エネルギーの積極的な利活用

再エネ⽐率の⾼い電⼒の購⼊、再エネ発電設備の導⼊など各拠点とその地域の状況に応じた⽅法で利活用を進めます

� 国際イニシアティブに参加するメリット

*1

*1 SBT (Science Based Targets)*2 CDP :企業や政府の温室効果ガスの排出削減、⽔資源・森林保全を促進する

国際的な非営利組織

*2 *3

*3 RE100:事業に必要な電⼒を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟する国際イニシアチブ

お客様と共有できる課題

業務プロセス中⼼のシステム設計で有効性と効率向上

■ 形骸化しないISO14001運用のポイントを理解したい■ ISO14001のムダを省き、運用効率を⾼めたい■ ISO14001の活用によって成果を拡大し、企業価値向上に繋げたい

環境マネジメントシステム(EMS)の取り組みB-03

■リコーグループでは、経営と環境の意思決定が⼀体となったマネジメント体制で環境経営を進めています。

●各事業活動のプロセスにEMSを組み込んだ環境経営の推進●各組織の目標に落とし込まれ、活動の結果がトップに

フィードバックされる仕組みの構築●グループ全体および組織ごとのPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)

お客様と共有できる課題

オフィス・工場のエネルギー消費の可視化によるCO₂削減活動オフィス・工場のエネルギーを可視化し、CO₂排出量と経費を削減

■ 環境保全と事業成⻑を同時に達成したい■ 省エネによる経費・CO₂削減を進め、社会に貢献し

価値ある企業としたい■ 地球環境の保全義務を果たすべく、脱炭素社会を意識

した企業経営を⾏いたい

B-04

1.「省エネ法など法対応に基づいた計画⽴案」2.「建物・設備の中⻑期修繕計画の最適⽴案」3.「補助⾦・ESCO事業 等の利用による改善費用の調達」4.「エネルギー消費を可視化させるIoTを活用した

エネマネシステム」5.「設備メンテナンス費用の合理的削減」6.「運用変更でお⾦をかけない省エネ」7.「省エネ管理標準の活用」による施策の定着8.「太陽光発電・バイオマスボイラ等再⽣可能エネルギーの

導⼊コスト、運用面まで考慮した計画」

リコーグループでは脱炭素社会を目指し、工場・オフィスビル設備の省エネ診断・運用改善・設備改善を実施することで地球環境保全に貢献します。

取り組みによる効果

•2017年度リコーグループ18事業所での省エネ実施案件(129件)において

●CO₂排出量削減量1,090t/年●エネルギーコスト46.6百万円/年

•2012〜2017年度の公的補助⾦活用実績:18件● (補助⾦額176百万円)

① オフィス・工場のCO₂排出量削減による社会貢献② 企業イメージの向上<環境経営>と不動産価値の

向上<資産価値>③ エネルギー管理体制の構築による

省エネルギー推進活動への意識改⾰

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経営企画・広報

2017年度からの19次中期経営計画にて定めたリコーグループのお客様への提供価値メッセージ、“EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES”の考えに基づき、経営計画の策定、事業活動などの取り組みを推進しています。

テレビCM

Webでの訴求

ゴルフ大会のスポンサー

各種展示会

「EMPOWERING」とは、人に焦点を当て、チームや組織の持つ個性をスマートに伸ばし、活⼒をもたらしたいという私たちリコーの想いです。人が働く場「WORKPLACES」は、業種や業務によって異なり、オフィス・現場・

社会など、ありとあらゆる場所にあります。また、グローバル化により異なるタイムゾーンや環境へと拡がっています。これらのWORKPLACESをつなぎ、働き⽅を変えていくのが私たちの「DIGITAL」技術です。リコーは、様々なワークプレイスの変革をテクノロジーとサービスのイノベーションでお客様と共に実現してまいります。

EMPOWERING DIGITAL WORKPLACESに基づくコミュニケーション施策例

11

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●リコーグループは、BSCの考え⽅を活用した独自の戦略的目標管理制度(SMO )を実践していました。

●各部門は、経営⽅針に沿った事業計画のゴールに到達するための主要戦略を⽴案、実⾏、「財務」、「顧客」、

「プロセス」、 「組織能⼒」、「環境」という5つの観点で指標、目標値を設定し施策の展開を図りました。評価のプロセスを回すことで、組織と社員ひとりひとりの目標達成意欲の向上に繋げることができました。

しかしながら、SMOは実⾏部門、経営双⽅で管理負荷が⾼く、現在は運用していませんが、「結果管理」にならないよう、KPIの活用を通じたマネジメントの推進、それを支えるITの活用に継続的に取り組んでいます。

12

お客様と共有できる課題

ブランドマネジメントお客様への提供価値を反映したブランドメッセージの構築と訴求

■ ステークホルダーに対してブランドイメージを⾼めたい■ ブランド⼒の維持・向上のためにブランドの管理を徹底

したい■ 従業員に対して自社のブランドを浸透させたい

C-02

リコーグループでは、経営理念やビジョンに基づき、ブランドメッセージ体系を整備し、それに沿った社内外コミュニケーション活動をグローバルで⼀貫性をもって⾏っています。

2012年にはコーポレートブランドタグラインとして「imagine. change.」を制定。2017年4月にはお客様への提供価値メッセージを「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES」と定めました。これらを社内に浸透させることで、リコーグループの企業活動そのもので体現するようにしているほか、広告宣伝ならびに広報活動にも展開され、商品やサービスに関するショールーム、各種展示会やイベントなどで幅広く訴求されています。

また、ブランドの管理に関する多岐にわたるルールやプロセスを整備し、ブランドが正しく使用されるようにグローバルに展開、運用しています。

全英リコー⼥子オープン大会スポンサー

テレビCM

リコー公式Webサイト

製品カタログ

お客様と共有できる課題

BSC の考え方を活⽤した目標管理

■ 経営⽅針を受けた戦略を効率よく実⾏したい■ 中⻑期的な業績の向上にもつながるよう施策を展開したい■ 目標達成への個人の意欲を⾼め、組織を活性化したい

C-01*1

経営計画の概要

リコーウェイ創業の精神経営理念

中期経営計画経営基本方針

中期事業計画 中期機能計画 中期技術戦略 財務目標

短期事業計画 戦略的目標管理制度(1年間)

(3年間)

戦略的目標管理制度(SMO)のフレームワーク

経営計画および事業計画のゴール

主要戦略の実⾏

重点施策の展開

財 務顧 客

プ ロ セ ス組 織 能 ⼒

環 境

指標目標値

*2 SMO (Strategic Management by Objectives)*1 BSC (Balanced Scorecard)

*2

目標の達成に向けて、戦略・施策の確実な実⾏を狙ったマネジメントシステム

お客様と共有できる課題

組織浸透⼒強化の取り組み ~全国100拠点接続TV会議~組織浸透⼒(情報発信を変える、会議を変える)

■ 経営者の声をダイレクトに全社員に伝えたい■ スピーディーに情報共有を⾏い活用したい■ 全国拠点へ⼀⻫に伝える場や機会を定期的に設けたい

C-03

リコージャパンにおける経営課題として以下4点がありました。①意識改⾰②人事・評価改⾰③ワークスタイル改⾰④プロセス改⾰

【組織浸透⼒強化の背景】・TOPのメッセージを社員に伝える機会が少ない

従来は半期に1回・営業活動に繋がる有益な情報が組織間で共有出来ていない

3C*情報(市場、顧客、競合、自社好事例)・周知徹底事項がスピーディーに伝わらない

メールが氾濫し重要情報が埋もれてしまう

これまでの背景を受け当社では、情報伝達を以下3つに分け実施しています。・日次:PC起動時ポップアップ画面表示・週次:全国3C朝会・随時:掲示板に掲載

全国3C朝会・開催日:毎週月曜日8:00~8:45

各支社朝礼で告知し⾏動・拠点:全国100拠点(TV会議接続)・内容:TOPからのメッセージ(録画し終了後全社員へ共有)

3C情報(報道記事及び各支社からの現場情報)周知徹底事項(お客様の声、販促情報、CSR等)

・週初めに情報が全社員に浸透できるスピード感と鮮度の向上

・TV会議で簡単に接続できるため、週次単位で開催・会議参加のための移動コスト、開催費用の削減

背景

取り組み内容

効果

・120%スピード・組織浸透⼒の強化・顧客接点量倍増

*3C (Customer Company Competitor)

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総務・人事

性別、年齢、障がいの有無、国籍や経験、経歴、出⾝などにかかわらず、多様な人材が活躍できる職場環境をつくるため、「ダイバーシティ推進」と「ワークライフ・マネジメント」を両軸に、さまざまな取り組みを⾏っています。

13

ダイバーシティ推進 + ワークライフ・マネジメント

多様な人材の活躍推進

(⼥性の活躍に注⼒)両⽴⽀援と働き⽅の⾒直し

【取組みの3つの軸】◆属性に関らず

働きやすい職場環境の整備

◆職場や組織の理解を浸透

◆個人の活性化

◆自律的な活躍への意識変革

両輪

多様な人材が、活躍できる職場環境を構築する

社員がいきいきと誇りを持って働き、お客様から感謝される“お客様価値企業”を目指す

従業員満⾜度向上

社員の自己実現 会社の業績向上

お客様満⾜度向上

組織生産性向上

社員が働きやすい環境の中で、高い目標にチャレンジし成長を続けることで、お客様への高い価値提供を可能とし、会社の持続的な成長に繋げ、さらに社員の自己実現も図ることができる企業となることを目指しています。

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

14

お客様と共有できる課題

キャリアデザイン

社員の⾃律的キャリア形成を⽀援し、企業価値の向上と、個⼈の成⻑の同時実現を目指します

■ 経営上キーとなる人材を計画的に育成したい■ 自律的なキャリア形成や能⼒開発を促進したい■ 若⼿社員の離職を防ぎたい/中⾼齢社員を活性化させたい

D-01

①「目標統合プログラム」上司と社員の定期的な面談により、組織目標と個人目標、中⻑期のキャリアプランと能⼒開発を統合し、社員の「やる気のサイクル」を回しています。

②「キャリアデザイン研修」キャリアの節目ごとの研修により、世代特性に応じたキャリア意識の向上を促進しています。

③「キャリア相談」個人の視点から⼀人ひとりをサポートしています。

リコーは、厚⽣労働省が選定する「キャリア支援企業表彰2015」の厚⽣労働大臣表彰を受賞しました。

《キャリア開発⽀援と⼈事考課制度との融合》

お客様と共有できる課題

グローバルトップタレントマネジメントグローバル経営をリードする⼈材をグループ全体から発掘し、育成し、活⽤する取り組み

■ グループ内の優秀人材を可視化したい(発掘)■ グローバル経営をリードできる人材を育成したい(育成)■ グループ・グローバルで優秀人材の適材適所を図りたい(活用)

D-02

<背景>海外企業の買収などを通じて、急速に海外展開を進めてきたリコーにとって、グループ全体を視野に⼊れた人材マネジメント体制の構築は、大きな経営課題のひとつでした。

買収先会社も含めどこにどんな優秀人材がいるのかが判らないばかりでなく、グループで⼀環した育成⽅針も無いため体系⽴てた育成ができず、次世代の経営を担う人材が育っていない状況にありました。人材をグループ全体の財産として活用していくことができていなかったのです。

<取り組み>これらの課題への対応として、グローバル経営をリードする人材をグループ全体を⺟集団として、発掘・育成・活用する取り組みを進めてきました。①プール形成による⼈材の可視化(発掘)②可視化した⼈材の育成体系の整備(育成)③可視化した⼈材の適材適所を検討するための

検討機関の設置(活⽤)トップタレントマネジメント体制の構築に向け、現在も継続的な取組みを⾏っています。

①タレントプール

■各極/各事業・機能

� 経営マインドの醸成� 人間⼒強化� 経営構想⼒強化

育成

■リコー本社

継続的なグローバル経営をリードする⼈材の輩出による事業への貢献

トップタレント(部⻑クラス)に関する検討機関

②育成体系 ③検討機関

トップタレント(課⻑クラス)に関する検討機関

発掘

活⽤� 事業構想⼒強化

販売

⽣産

開発

研究

本社

■トップタレント向け選抜型研修

お客様と共有できる課題

ダイバーシティとワークライフ・マネジメントの実現に向けた取組み

■ ⼥性の育成・活躍推進を進めたい■ 多様な人材が能⼒を発揮できる制度を充実させたい■ ダイバーシティに関するマネージャーの意識を⾼めたい■ 男性の育児参加を促進したい■ 障がい者の雇用拡大・定着率をあげたい

ダイバーシティ・マネジメントD-03

リコーでは、経営戦略としてダイバーシティとワークライフ・マネジメントを同軸で強化しており、年齢・性別・国籍などに関わらず社員⼀人ひとりが個性と能⼒を活かして活躍できる環境づくりに向けた取組みを⾏っています。

【主な外部評価】

多様な人材が活躍できる職場作り

【取組みの3つの軸】

意識・風⼟醸成

多様な⼈材の活躍推進

両⽴⽀援と働き方の⾒直し

取り組み効果• 多様な⼈材の活躍によるプロダクト/プロセス・イノベーション• 外的評価(就職市場での評価、社会的認知度等)の向上• 社員のモチベーション向上など職場内の効果

意識・風⼟醸成をベースに、多様な人材の活躍推進のための取組み施策や、両⽴支援や柔軟な働き⽅等のための制度整備や取組みを進め、個を良く⾒たダイバーシティ・マネジメントを実践しています。 対象:(株)リコー

※「キャリアデザイン」はリコーの社内用語です。

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お客様と共有できる課題

社員安否確認の取り組み災害発生への対応/安否確認システム

■ 災害発⽣時に、社員の安否確認をしたい■ 被災した時、その事務所に何名勤務していて、

何名避難出来たか把握したい■ 広域災害に備えて、社員と会社との連絡⼿段が欲しい

D-06

リコーグループ統一 安否確認システム

安否確認システムの機能と⽤途①自動発信・・・震度5強以上の地震が発⽣した場合。

②⼿動発信・・・防災担当者や組織管理者が、地震災害発⽣時や自然災害発⽣時に会社の連絡⽅法として配信。

安否確認システムとは登録した『勤務地』 および『居住地』において、震度「5強」以上の地震 が発⽣した場合や、 災害が発⽣した場合、新型インフルエンザが発⽣した場合に、下記の目的で使用します。①社員の安否確認 ②会社からの情報伝達

導入目的/背景リコーグループ統⼀の安否確認システムを導⼊し、グループ社員の安否を⼀元管理することにより、下記の課題の解消を図ると共にスケールメリットを最大限に活かし、コスト抑制を図ります。【 課 題 】①グループ会社間で、安否確認システムの加⼊会社が異なる。②出向先・出向元での安否確認システムへの二重登録等に

よる不具合がある。③安否システム未導⼊の会社が複数社存在し、グループ全体

の安否確認を⾏う際に迅速性・確実性に⽋ける。

・受信したメールから応答する・Webサイトにログインして応答する・電話をかけて応答する

地震発生

気象庁/気象情報提供会社

地震情報(確定報)

安否確認メール発信

・震源地・各地の震度 対象社員

応答方法

お客様と共有できる課題

ダイバーシティ・マネジメント(⼥性活躍推進)販売会社における⼥性の活躍推進およびキャリア意識醸成に向けての取り組み

■ ⼥性の活躍推進を進めたい■ ⼥性が活躍できる組織風⼟を社内に浸透させたい■ ⼥性管理職⽐率の向上を図りたい■ ⼥性社員の意識変⾰を図りたい

D-04

<取り組み前の課題>

えるぼし認定2017年

2段階目取得

くるみん認定(3回目)2017年

⼥性管理職の成⻑⽀援・外部異業種交流研修への参加機会提供

⼥性管理職候補育成研修(管理職候補層の早期育成・⺟集団形成)・マインドセットおよびスキル強化と実践トレーニング・全国選抜社員のネットワーク構築

⼥性営業の⻑期的な活躍促進・2017エイジョカレッジへ参加(特別賞受賞)

営業継続するための新しい働き⽅を自ら考え実験!セミナー・ワーキング活動・キャリア意識の醸成 ・両⽴不安の軽減・⼥性営業活動アイディア集の作成配布・復職支援セミナー(年1回)-両⽴とキャリア意識の醸成

■課題にあわせた研修やセミナー・地域活動を実施

■ダイバーシティ・マネジメントの推進⼥性社員育成のためのマネジメント⼒強化

・脳科学、⾏動科学等の要素を盛り込み、部下の多様性に合せたコミュニケーション、育成の視点を学び実践

イクボスセミナー・イクボス宣言・役員およびすべての階層⻑が、イクボスマネジメント(ダイバーシティ・マネジメント)を理解し、全社公開DBによるイクボス宣言と⾏動実践

その他の活動・上司向け両⽴支援用コミュニケーションガイド作成配布・上司向け⼥性社員マネジメントガイド作成配布・復職支援セミナー(年1回)-時短者マネジメントのコツ

エイジョカレッジ2017

特別賞受賞

リコージャパン㈱

お客様と共有できる課題

健康経営の取り組み2017年度リコージャパンの健康経営に向けての施策

■ 健康診断項目の⾒直し及びフォロー体制を確⽴したい■ 健康診断受診率向上のための効果的な対策を打ちたい■ 万が⼀に備えた安心な職場環境をつくりたい■ 健康を守るために非喫煙対策に取り組みたい■ 疾病予防・健康増進への意識を⾼めたい

D-05

■健康診断項目の⾒直しとフォロー体制の確⽴⽣活習慣病とその予備軍に加えて「がん」になる不調者が多い。

⇒法定健診、がん検診も含めた社内独⾃の年代別健診を展開するとともに全国にいる産業保健スタッフからの健康診断事後フォロー体制の整備

■健康診断後の医療機関受診率向上に向けての対策要精密検査・要治療判定となり産業保健スタッフからの再三の受診勧奨にもかかわらず医療機関受診しない人がいた。

⇒受診促進制度「レッドカード・イエローカード」の発⾏で受診率向上

■安心な職場環境づくり万が⼀に備えての緊急時対策が不⼗分だった。

⇒AED設置と社員へ使い方講習の教育展開

■非喫煙対策「がん」のリスクが⾼まる喫煙者数が多いことと受動喫煙による健康被害を避ける環境づくりが必要だった。

⇒社内での就業時間非喫煙ルールの徹底、禁煙希望者へのサポートとして一部補助⾦を⽀給することにより喫煙率低下

■疾病予防・健康増進に向けての活動自らの健康は自ら守るという意識の浸透がまだ不⼗分。

⇒トップ⾃らの「健康宣言」に加え個⼈でも「健康宣言」実施⾝近で役⽴つ健康関連情報を定期的に「社内報」で発信健康⾏動を継続して取り組む社員への「インセンティブ制度」「会社に期待する健康経営のアンケート」実施し集計eラーニングを利⽤し、健康に関する社員教育を実施予定社員の声を元に次年度健康施策へ展開予定

健康経営優良法人 ホワイト500(認定期間:2018年2月20日〜2019年3月31日)

ダイバーシティ推進活動の社内認知/理解向上多様なロールモデルの提供

全社に向けた意識・啓発活動

自らがロールモデルとなり会社貢献していく意識・覚悟の醸成ライフイベントと両⽴しながら活躍する⼥性社員の増加⼥性営業の⻑期的な活躍推進

上司のマネジメントスキル向上自分とは違う属性をもつメンバーへのマネジメントスキルを⾼めるサポート(受容⼒)WLMの⼤切さへの理解と職場徹底(時間制約のある部下マネジメント等)

⼥性管理職および候補者増に向けた意識改革・環境構築

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SCM構造改革リコーのSCM改革=全社構造改革顧客満足度と利益(キャッシュ)創出の同時実現のために、グローバルな業務プロセス改革と統合された情報システムの融合を目指す

リコーは調達・生産・販売・物流などの限定された範囲の

SCMではなく、全部門・全プロセスを包含した

全部門参画型の活動により、グローバルな業務

プロセス改革を行っています。

設計

販売店 顧客

調達 生産 販売

サービス

物流

回収

リサイクル

販社工場仕⼊先

全部門参画型の活動

16

お客様と共有できる課題

グローバルで実現したSCM構造改革活動顧客満⾜度と利益創出の同時実現のためのグローバルなSCM構造改革活動

■ 在庫削減による利益創出をグローバルで実現したい■ 部門間・プロセス間を超越した、トータルリードタイム

短縮を実現したい■ 投資を極少化した情報システムの構築を⾏いたい

E-01

リコーのSCM改⾰の特徴は、構造改⾰を通してSCMを構築してきたところにあります。ビッグバン的なSCM構築を卒業し、顧客起点のリコー独自の可視化活動により業務プロセス改⾰を⾏ってきました。また、改⾰されたプロセスに基づいたITサポートツールの開発・導⼊によって、投資をミニマムに抑えることが可能になりました。これらの構造改⾰への取り組み(改善・改⾰の連鎖)の経験を、グローバルSCM課題解決の⼀環としてご紹介します。

*1BPR(Business Process Re-engineering)

●一つ一つの改善が成果を生み、またその繋がりが大きな成果を生む●生産と販売の信頼関係アップ●BPR (業務改革)+ ITの同期化・シンクロ化

リコーのSCM改革

一つ一つの業務の改善・改革の連鎖

設計、生産・販売が連携した構造改革

投資ミニマムで改善成果を事業計画へ反映

既存システムを活かしたITの有効活⽤

ファーストランナー方式改善・改革の連鎖

*1

*2

*2 ファーストランナー⽅式・・・改革の⽔平展開=先⾏した事例を⽔平展開し、より短期間でグローバル展開を実現させる

お客様と共有できる課題

グローバル在庫可視化ツール (Global Inventory Viewer)

在庫の可視化による、問題の発⾒と改善の仕組み作り

■ 海外⽣産・販売の増大から、⽣産地と消費地の距離が⻑く、販売計画の予実績差が拡大したとしても、効率的な在庫調整を実施したい

■ 需要変動にタイムリーに対応して、適正在庫を確保し、過剰在庫や品切れを起こさないようにしたい

E-02

リコーでは、GIV(Global Inventory Viewer)というシステムツールを開発し、世界のどこにどういう在庫があるのか、日々の在庫状況を可視化しています。

在庫の健全性というインディケータを出発点に、全世界の在庫のモニタリングを遅滞なく⾏い、早期在庫是正のためのアクションをとっています。

具体的には、日々の⼊庫・出庫・在庫実績が、各拠点のデータベースからグローバル統合管理データベースに送信され、GIVを通して各拠点の在庫状況を13種類のステータス別に推移グラフで⾒ることができます。

このシステムツールは、各拠点の現場で使っていた既存の倉庫管理システム等の仕組みを繋ぎ、3ヶ月で構築しました。その後、継続的にデータ精度の向上と使い勝⼿の改良を進め、現在広くリコーグループの中で活用されています。

・製品在庫検索(製品別/場所別)

グローバル在庫ビューワ

グローバル統合情報管理

DB

在庫検索⽤DB

各拠点DB

各拠点DB

各拠点DB

・・・

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お客様と共有できる課題

サイクルタイム短縮による、在庫の極⼩化・品不⾜防⽌

■ 多品種少量化などのビジネス環境変化から、日々の需要変動が起きても、販売予測を⽴てられるようにしたい

■ 度重なる緊急変更や⽣産体制・部品調達変更等が発⽣しても、⽣産効率を維持したい

■ 市場変動にタイムリーに対応して、適正在庫を確保し、過剰在庫や品切れを起こさないようにしたい

週次化による生販計画・生産供給サイクルの短縮と同期化E-03

リコーでは、⽣産・販売計画⽴案プロセスに週次⽣販システムを導⼊することで、短サイクルでの需要変化の把握と在庫状況のモニタリングを⾏い、市場に迅速に適正量を供給しています。

具体的には、毎週月曜日に前週の販売実績を把握し、翌週以降の⽣販計画を⾒直すように、短サイクルでプロセスを回すようにしました。これにより、多様化する顧客ニーズと、商品(本体、オプション、サプライ)の多品種少量化に対する即応⼒が向上し、計画予実績の乖離が少なくなり、在庫の過不⾜減少に大きく貢献しています。

3週 4週2週1週ー1週

月曜 確定確定月曜

直近の実績

ConfigDB(⼀括受注情報)

販売在庫実績

月曜

毎週生産

週次⽣産確定プロセス

⽣産計画への引当て

販売と⽣産で同じ情報を共有

これらの計画のシュミレーションを可能とするツールとして「日次⽣販在モニター」を開発し、PSIオペレーション * に広く全世界で活用されています。品種別の⼀品⼀品の在庫コントロールを⾏う為に日々の予実績を可視化し、トレンドデータ( 日次、週次、月次、半期、年次 )を蓄積・モニタリングしています。

日次⽣販在庫モニター

確定

* PSIオペレーション・・・Product(生産) Sales(販売) Inventory(在庫)

お客様と共有できる課題

工場キッティングと顧客直送

顧客仕様に対応した迅速な納品による顧客満⾜度の向上

■ 顧客ニーズの多様化に迅速に対応していきたい■ 納品時間を短縮し、作業スペースや梱包廃材を削減したい■ お客様先での納品作業時間を短縮したい

E-04

リコーでは、個々のお客様の求める仕様を把握し、工場で事前にキッティング作業を⾏い直送することで、この世にひとつしかない製品を素早くお届けする、工場キッティングという仕組みを構築しています。

具体的には、Config DB(Configuration DBの略)というツールを活用し、営業現場で把握されたお客様のニーズについて工場側と即時に共有し、オプション装着、カスタマイズ等の顧客仕様化を実施しています。

Config DBは、⽣販計画、受発注、⽣産管理、⽣産、出荷・納品、売上げ、品質保証の各基幹システムと連携が図られており、関連部門が必要な情報を効率的に、常に鮮度の良い状態で活用することができるツールです。この工場キッティングの仕組みによって、⽣販が連携して多様化するお客様のご要望に応え、最適な供給ができるようになりました。

システムディーラー倉庫②倉庫①工場

商談情報を基に生産計画引当て

商談

工場からお客様へ直接プリセット(キッティング/品揃え/包装レス)してお届け

ダイレクトビジネスモデル

ユーザーキッティングカスタマイズ

プリンターシステムサーバー

ソフトウェア

ソリューション

PC

受注生産計画

仕⼊先⽣関社

販社

生産と販売(お客様)の距離を縮める

お客様と共有できる課題

消費地で製品最終完成への取り組み

多品種少量化に対応した、生産の後工程化・効率化

■ 多機能・多品種化に対応した⽣産⽅式にしたい■ グローバル化が進み、工場と販社の距離が遠くなっても、

過剰在庫や品切れを起こさないようにしたい

E-05(複写機 MB&R生産方式) これらは、直近の市場や顧客のニーズを計画に反映していく、

国内の週次⽣産確定システムの仕組みを活用することで、短サイクル化が実現されています。

また消費地の販社と⽣産工場はGIV*を使用してリアルタイムな在庫状況をモニタリングしています。これらの設計・⽣産・倉庫・販売部門の緊密な連携によって、コストダウン、偏在庫是正、業務プロセス短サイクル化、リードタイム短縮など、グローバルで広範囲に及ぶ成果を⽣み出しています。

*GIV( Global Inventory Viewer )・・・グローバル在庫可視化ツール

機種A

ベース機種生産(半完成品・共通部分)

+

お客様、ディーラー

販社、地域倉庫

完成品化(モデル化、オプション装着) 保管・出荷 納入

モデルA

モデルB+

モデル A モデル B

モデル C モデル D

モデル E モデル F

モデル G モデル H

オプション4種(A,B,C,D)

オプション4種(A,B,C,D)

消費地拠点(集約倉庫)

アジア生産拠点(工場) 集中倉庫

MB&R生産(欧州の事例)リコーでは、MB&R (Module Built & Replenishment) という⽣産⽅式を開発し、複写機に採用しています。

具体的には、アジア工場(中国/韓国/タイ)で低コストで共通部分(コアマシン)を製造し、消費地工場(日本/欧州/米州)へ供給しています。このコアマシンのモジュール化は設計区にて⾏われています。

⼀⽅、消費地工場では、コピースピードの調整やオプションを装着し、完成品として最終組⽴てし、統括販社の集中倉庫に週次で補充しています。さらに統括販社にて地域倉庫へ振り分けを⾏っています。

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お客様と共有できる課題

多品種少量化に対応した、生産の後工程化・効率化

■ 多機能・多品種化に対応した⽣産⽅式にしたい■ グローバル化が進み、工場と販社の距離が遠くなっても、

過剰在庫や品切れを起こさないようにしたい

消費地で製品最終完成への取り組みE-06(サプライのオンデマンド充填)

リコー複写機に使われるトナーも複写機と同じ思想に基づき、オンデマンド充填⽅式を用いて効率的にバリエーションに対応しています。具体的には、トナー製造工程のボトルネックがトナーの充填・包装であることに着眼し、製造設備の小型化を図り、コンパクトでローコストな設備を開発しました。この技術⾰新にSCMの週次化、ポストポーメント*のコンセプトを適用し、バルクのトナーを週次で海外消費地に補充することで、複写機と同様のグローバルで広範囲に及ぶ成果を実現しています。図は、欧州販社が工場に発注してからものが届くまでの物流とリードタイムをあらわしています。上は⽣産工程をすべて日本で⾏っていた場合、下はトナーの粉の製造工程のみを日本で⾏い、“製品個々への充填”工程を設備とともに消費地の工場に移管した時のフローとなります。

■トータルコストダウン ■偏在庫の抑制 ■在庫低減(在庫回転機関)▲15.9日■品切れ防⽌ ■業務プロセス短サイクル化 ■リードタイム短縮

取り組みによる効果

【発注】 欧州販社着荷の 2ヶ月前 に品種確定が必要

日本港

欧州港

日本で品種確定

お客様

日本でインク製造のみ実施

欧州で容器製造と充填・

包装実施

工場側・販売側の双方の不信感が、各々の余裕分の確保に繋がって。。。

欧州販社

1品種(処方)のみ

【生産】 【出港】 【着荷】1ヶ月 1ヶ月

品種の数 = 機種の数 ×ブランド数

日本港

トナー製造〜容器製造〜充填・包装

日本工場

Before

After

日本工場

<トナー製造>まで【生産:前工程】 【着荷】

【発注】 欧州販社着荷の 2週間前 に品種確定すればいい

必要以上の在庫が慢性化

【販社在庫回転期間】⇒43.0日

品種を確定する工程を、“お客様に近い場所”で⾏うことができるようになったので、その時に必要なものを、必要な分だけ作れるようになった。

トナー粉(バルク形態)

2週間

A-ブランドWA-ブランドZA-ブランドYA-ブランドX複写機A⽤トナーボトル

A-ブランドWA-ブランドZA-ブランドYB-ブランドXプリンタB⽤トナーボトル

欧州販社

欧州工場

欧州港

【生産:後工程】<〜容器製造〜充填・包装>

お客様

在庫低減(適正化)【販社在庫回転期間⇒ 27.1日】

* ポストポーメント・・・製品の完成を出来るだけ消費地に近い所で⾏うこと

お客様と共有できる課題

全社在庫適正化への取り組み

個社単位での目標値管理による全社在庫の適正化

■ グローバル化が進み、工場と販売の距離が遠くなっても過剰在庫や品切れを起こさないようにしたい

■ グループ各社への在庫適正化の意識付けをしたい■ 四半期単位での在庫を適正化したい

E-07

リコーでは在庫の適正化により業績貢献(キャッシュ創出)を実現するため、SCM部門が中心となり在庫(⾦額/回転期間)の目標管理を全社に導⼊、運営管理を⾏っています。

具体的には在庫の発⽣責任区を特定できる個社や事業部レベル(20数社/事業部)でのあるべき在庫水準を算定し、現場が納得でき、かつストレッチな(実現可能な変⾰レベルをすり合わせた上で、そのプロセスを変えることによって達成可能な)目標値を個社とすり合わせた上で設定、管理するやり⽅を2013年度から試⾏開始しました。

さらに2014年度からは中期経営計画に盛り込み、半期、通期及び四半期での在庫目標を設定し、月単位でのモニタリングを徹底しながら、必要に応じたプロセス改善を促しています。また個社が目標・計画と実績を⽐較した上で、原因と解決策を報告するようになっており、SCM部門で取りまとめた上で毎月経営トップに報告されています。

■全社在庫⾦額、回転期間の適正化海外販売の増加、生産拠点のアジア化に拘らず、常に2か月レベルを安定的に維持

■偏在庫是正による無駄なコスト削減

取り組みによる効果

経営トップ

本社SCM部門・全社在庫目標値⽴案

↓個社レベルでのあるべき在庫水準の⽴案

・全社在庫目標管理

国内外統括販売会社⽣産関連会社・改善施策の⽴案

・個社在庫目標管理

中計・短期策定時

月次管理

目標値の協議・決定

在庫予実績

フィードバック

未達成要因・解決策 目標達成に向けた活動

在庫報告 フィードバック

PD

CA

生販連動による在庫の極⼩化・品不⾜の未然防⽌E-08

お客様と共有できる課題

販売計画の短サイクル化と生産体制を連動させた在庫の極⼩化・品不⾜防⽌

■ 販売計画変動と⽣産体制を連動させることにより、在庫の極小化を図りたい

■ 販売⾒込み情報を⽣産計画に反映させたい■ 販売計画のシステム化により、作業効率を向上し、

品不⾜の未然防止を図りたい

リコーでは販売計画⽴案作業において、⼀括商談と通常商談に分けて計画を実施しています。通常商談分の計画は、①過去実績 ②月別販売傾向 ③最近の販売実勢数をもとに、PSIAPS により、販売計画数を自動算出しています。

また、⼀括商談は、Webツールを使い、セールスから直接情報を⼊⼿。PSIAPSで、機種別に設定した⼀括条件に従い選別し⼀括計画数としています。 *1 PSIAPS

(Product<生産> Sales<販売> Inventory<在庫> Automatic Planning System)*2 DPSIM(Daily PSI Moniter)

*1

販売計画は毎週⾒直しを実施し、⽣産計画システムと連携し、DPSIM により、必要⽣産量(いつ・何台)が算出され、機種別の⽣産リードタイムに合わせ⽣産計画に反映されます。この短サイクルでの販売計画変更に基づく⽣産・⼊庫調整により、在庫量を極小化しています。

DPSIMには、日々の⼊庫予定が反映され、今後の販売計画に基づく日々の在庫⾒込みが表示されます。DPSIMによる品薄検知機能により、増産・前倒しの必要性を⽣販計画担当が判断し、必要に応じて⽣産区へ依頼を実施することにより、品不⾜を未然に防止しています。

また、海外工場での⽣産機は、今後の各倉庫の販売計画に合わせ各地域の倉庫へ直接⼊庫をすることにより、物流費の削減を図っています。

*2

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ITシステム

業務プロセスの見直しによる業務革新を、IT活用により効率的に実現・定着

【活動の視点】

●止められないか

●プロセスの中抜きができないか

●今までできなかった業務ができるようにならないか

●作り上げた成果をお客様にご提供できないか

この4つの視点による業務革新に、

リコーは、ITを活用して取り組んでいます。

ミッションステートメント

グローバルでの

情報システム統合・連携

インフラ最適化・ワークスタイル革新

グローバルITSガバナンス

リコーITのミッションと機能フレームワーク

19

CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

お客様と共有できる課題

リコーIT戦略を⽀えるITガバナンス(グローバル)リコーのIT戦略を効率的・効果的に策定し、達成させるための管理の仕組み

■ 複数拠点に存在しているIT部門のガバナンスを⾼めたい■ ITガバナンスにおける管理ポイント、管理⼿法について

情報が欲しい

F-01

事業のグローバル化の加速に伴い、 IT部門もプロアクティブにグローバルのIT戦略、セキュリティのポリシー、投資マネジメントのあり⽅などを検討し、展開していく必要があります。

リコーでは2010年度よりITガバナンスのフレームワークを策定し、フレームワーク毎にグローバルで目指す姿を描き、そこに到達するための各種の施策を推進しています。

ライフサイクル管理

① グローバルIT/S戦略(戦略策定と展開、IT投資管理)

⑤ ITアーキテクチャ(アプリケーション、情報、インフラ)

⑥ IT資産調達

⑦ IT人材管理(育成、リクルート、外部活用)

⑧ IT組織パフォーマンス評価

⑨ 情報セキュリティ(ITSOX、ISMS)

⑩ BCP(Business Continuity Plan)

② システム企画・構築

③ システム保守・運用

④ 成果刈取り

戦略

ユーザー部門

目指す姿の共有と業務改革の

共同推進

戦略の理解と整合、提案

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20

お客様と共有できる課題■ 経営資源の集中:限られたリソースをコア業務に集中し、

固定費の変動費化を実現したい■ 業務の効率化:蓄積されたノウハウを効率的に活用し、

業務プロセスを最適化したい■ 改善継続性維持:運用から業務改善活動へつなげる

継続的な取り組みを⾏いたい

事業継続型の業務プロセス改善活動F-03〜現場変革を⽀える仕組み〜

業務改善とBPO ・ITO による現場変革で経営基盤の強化を実現

*2*1

現場変革を⽀える仕組み内容〜可視化・⾒える化で全員参加により現場を変える〜

1.業務改善ソリューション で現状業務を可視化します。2.課題を明確化し、業務効率の施策⽴案から効率化実現

までをサポートします。3.現場と⼀緒に継続的な改善活動に取り組み、効果を創出

していきます。(最大の強み)4.結果、BPO・ITO(例 シェアードサービス)により

限られたリソースをコア業務へ集中することができるようになりました。

*3

【業務改善による効果】

業務改善ソリューションの効果【コスト分析効果】

現状業務時間(コスト)の数値化でToBe⽴案時費⽤対効果算出が可能【業務負荷分析効果】⾼負荷の業務を特定

できコア業務を圧迫している実態把握し改善に

役⽴つ

【業務スキル分析効果】業務配分バランス把握で平準・簡素化対象を把握でき改善に役⽴つ

【属人業務分析効果】人に依存した業務の存在を明確にし、脆弱性回避の改善に役⽴つ

早い段階で実施に向けて経営判断の材料提

供が可能

BPO・ITOでの効果◆業務委託で経営資源

の集中化◆蓄積ノウハウの

効率的活⽤◆専門・最新ITスキルの

スピーディーな活⽤◆コスト削減(固定費の変動費化)

◆継続性の確保(業務運営の安定化)

実践事例(業務改善のカバー領域)販売、製造、情報システム、商品・サービス開発、総務、経理、人事、品質管理等

* 1 BPO(Business Process Outsourcing)* 2 ITO(Information Technology Outsourcing)

(業績が厳しい状況下において)業務改善実践による効率化で限られた資源(コスト)を成⻑戦略に投⼊しています。

毎年10%のコスト効率化を実現経営資源の集中が可能

今年度のコスト構造

事業継続のためのコスト

新規投資に必要なコストを捻出

翌年度以降のコスト構造

毎年10%のコスト効率化

を実現

* 3 業務改善ソリューション・・・リコーITソリューションズが業務効率化とBPO・ITOの実践事例から構築した業務改善のソリューションです。

CSR

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

お客様と共有できる課題

クラウド基盤を利⽤したBCPバックアップの構築災害やシステム障害から重要なデータを守るための取り組み

■ 重要なデータの二次バックアップデータを遠隔地に保管したい

■ 構築に必要なイニシャル費用(ハードウェア、ソフトウェア)や運用負荷を減らしたい

■ データ量の増加に伴うスケールアップにも、柔軟に、スピーディーに対応したい

F-04

事業継続や災害対策として、NASに保存された重要なプロジェクト情報を、クラウドに二次バックアップするためのシステムを構築しました。

バックアップ先にAWS のS3(ストレージサービス)を利用することで、信頼性の向上と、サーバー所有により発⽣する運用負荷の軽減を実現しました。

オフィス

部門A用開発サーバー

バックアップ用NAS

部門B用開発サーバー

バックアップ

バックアップ用NAS

バックアップ

オフィス

バックアップ用NAS

バックアップ用NAS

WAN

API プロキシ

同 期

結果ログ

部門A用開発サーバー

部門B用開発サーバー

クラウドバックアップ化

2次バックアップ

クラウド

部門B用フォルダー

部門A用フォルダーS3

※Amazon Web Services、“Powered by Amazon Web Services”ロゴ、およびAWSは、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

AWSTMTM

お客様と共有できる課題

事業継続型ITコストの削減活動 〜COREsの取り組み〜

事業継続型ITコストを削減し、新規投資に活⽤併せて低コストを継続できる体質作りを推進

■ 継続的にITコストの削減を⾏い、削減したコストを新規IT投資へシフトさせたい

■ IT関連コストの構造全体を把握しコスト削減ポテンシャルを⾒つけたい

■ 低コストを維持できる筋肉質な体質作りを図りたい

F-02

厳しい経営環境の中、IT部門にはITを活用した業務⾰新の推進とともにITコスト削減や新規投資の最適化が求められています。リコーでは事業継続型コスト(アプリケーション、インフラを含めたシステム保守・運用コスト)削減のための「COREsプロジェクト」を発⾜させ、単なる投資抑制ではなく、従来固定費と⾒られていたコストの⾒直しに取り組んできました。

事業継続型コスト削減

単価、工数標準の制定による適正度評価

単価削減 統合化・共有化

パートナーとの単価削減交渉

業務標準化による低コスト要員の活用

保守・運用機能の統合化共通ヘルプデスク、

データセンター統合など障害・問い合わせインシデント毎の対応時間の削減

ベンチマークによる継続的改善

障害・問い合わせインシデントの削減

サービスレベルの適正化

ユーザー改善要望のコントロール(効果確認) ベストプラクティスの

共有によるレベルアップ

工数削減

新テクノロジーの活用

【事業継続型コスト削減の勘所(11の視点)】

インフラ運用

アプリケーション保守・運用

新規プロジェクト投資

事業継続型コスト

新規プロジェクト投資

アプリケーション保守・運用

インフラ運用

【COREs プロジェクト】

固定費から変動費に

新しい価値創出

その結果2007-2012年度の5年間で約46%の事業継続型コスト削減を達成し、削減できたコストを新たな成⻑分野となる新規IT投資へシフトし、その⽐率を大きく⾼めています。また可視化⼿法を使ったコスト削減活動により、低コストを維持できる筋肉質な体質作りにも取り組んでいます。

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お客様と共有できる課題

Anytime, Anywhere, Any Device 〜 Microsoft Office365の導入と活⽤

■ リコーにおける働き⽅変⾰活動の活動概要を知りたい■ 働き⽅変⾰のためITはどのような環境を提供すべきか

知りたい■ 利用部門はどのようにツールを活用し、働き⽅変⾰を

実現するかを知りたい

働き方変革のためのコミュニケーション基盤刷新F-06

リコーでは、⼀人ひとりがイキイキと働き、チームとして最大のパフォーマンスが発揮できる会社を目指し、グループ全社で働き⽅変⾰を進めています。

変⾰のキーワードとなる「時間と場所に捉われない」「チャレンジを称えあい、協⼒し合う」ことを実現するためのコミュニケーションインフラとして、Microsoft Office365をグローバルで選定し、導⼊を進めています。

社内⼀丸となりグローバルで統⼀したツールの導⼊、展開、定着及び働き⽅変⾰に取り組んでいます。

お客様と共有できる課題

IT活⽤による情報セキュリティ強化の取り組み

■ 情報セキュリティ強化に取り組みたい■ 運用⽅法やルールを組み合わせ、投資コストを抑えたい■ モバイルなどの利便性は活かしたい

IT活⽤による情報セキュリティ強化の取り組みF-05

機密情報の漏えいや不正利用が企業に大きなダメージを与えるのは周知の事実です。その⼀⽅で、セキュリティ対策の投資対効果は明確になりにくいと言われています。

リコーグループでは、ルール・ガバナンスと、IT実装強化の両面でバランスを取りながら、投資コストを抑えて情報セキュリティ強化に取り組んでいます。

*1 ISMS (Information Security Management System)

モバイルデバイスのセキュリティ対策

<アプリのコンテナ化>・ 業務アプリを1つのコンテナに全て格納・ コンテナタップ時に認証(パスワード)・ デバイス紛失の際、MDM より

このアプリのみを消去する【格納アプリ】

・ メール ・ スケジューラー・ 連絡先 ・ SNSや業務アプリ・・・

<管理ツールからアプリ配信> ・業務アプリは全てMDMから配信・アプリの接続・設定情報も配信し、ユーザ側の

設定は⼀切不要・デバイス紛失の際は、MDMから配信したアプリのみ消去する

*2 CSIRT・・・シーサート(Computer Security Incident Response Team)

MDM

Q

HI

*3 MDM(Mobile Device Management)

リコーグループ標準

情報セキュリティ対策共通基準

情報セキュリティ対策実装要求レベル

経営者の声明

反映 反映

インシデント対応(CSIRT)

再発防⽌ 未然防⽌

早期発⾒迅速対応

反映

反映

セキュリティに対する取組み

*1

*2

*3

お客様と共有できる課題

リコーにおけるWindows 10移⾏の取り組みWindows 10移⾏の取り組みについてのご紹介

■ リコーにおける、Windows 10移⾏についての考え⽅を知りたい

■ リコーでは、Windows 10移⾏に伴いどんな作業をしてきたかを知りたい

■ リコーにおける、移⾏後の課題点について知りたい

F-07

リコーでは、2016年7月より、Windows 10の移⾏を開始しています。リコーがどのような考え⽅に基づいて移⾏を進めてきたか、移⾏に伴いどんな作業をしてきたか、また、今後の課題とその対応策についてどのようなことを検討しているかなどをご紹介します。

※Windowsは、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。

Windows 10にすることにより影響を受ける

アプリケーションの抽出依頼・収集

PC環境標準のOS設定および

アプリケーションの確認・対応検討

ユーザー向け設定マニュアル、

PCキッティング手順等の整備

Windows 10OS搭載のPCの

利用開始

®

(スマートフォン)

(スマートフォン)

(スマートフォン) (スマートフォン)

®

※Microsoft、Excel、SharePoint、Office365、Officeデザインロゴ、SharePointアイコンは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

Excel®

※Skypeの名称、これに関連する商標とロゴ、および「S」ロゴは、Skypeまたはその関連事業体の商標です。

®

®

®

®

®

®®

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開発・設計

「作らずに創る」をスローガンに、世界一のものづくりを実現する開発・設計プロセスを確立

顧客ニーズの変化による多品種少量生産・開発サイクルの短縮化へシフトする中で、

計画通りに開発を進めるため、

試作機ゼロを目指して設計プロセスを改革。競合優位な商品のタイムリーな提供の

実現に取り組んでいます。

22

お客様と共有できる課題

リコーの設計プロセス改⾰“作らずに創る”実現の5軸

試作機ゼロを目指すリコーの設計プロセス改革“作らずに創る”実現の5軸

■ 効率のよい設計プロセスを定着させたい■ 試作機をできるだけ減らしたい■ 開発の早期段階で品質の安定を図りたい

G-01

●製品開発プロセスにおいて、膨大な費用や工数を要している試作の回数を減らすことはQCD向上に効果があります。

●3D CADやCAEなどの活用はその有効な⼿段ですが、開発プロセスが従来のままでは思うように機能しないのが実状です。

●リコーが試作を減らして品質向上を図るために、どのように開発プロセスの⾰新に取り組んできたかをご紹介します。

お客様と共有できる課題

ナレッジ活⽤による設計プロセス改革品質問題を再発防⽌するための取り組み

■ ナレッジを活用することにより、過去に発⽣した品質問題の再発防止を図りたい

■ 設計ガイドや過去機種の設計結果などのナレッジを設計に活用したい

G-02

品質問題を調査したところ、ナレッジを活用できていないことが原因で、問題が再発していることが分かりました。・設計ガイドが多すぎて、設計フローのどのタイミングで

どのガイドを参照すれば良いのか分からない。・過去機種の設計結果が散乱しており、すぐに参照できずに

探すのに時間がかかる。

そこで、設計ガイドと設計結果を設計フローから参照できるシステム EAST(Engineering Assisting System)を構築して、品質問題の再発率を減少させることができました。

EASTを⽤いた設計の流れ

適切なタイミングで、設計ガイドを参照できる

設計結果がすぐに参照できる

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

23

お客様と共有できる課題

機内全体の熱・気流シミュレーション

■ 試作評価に頼らずに、シミュレーションで熱や気流の問題を解決したい■ 部品数が多い場合でも熱気流シミュレーションを容易に⾏いたい

先進的シミュレーション技術G-03

複合機は、部品数が数千点あり、形状も⼊り組んでおり、機内の気流はとても複雑です。以前は、度々熱や気流の問題が起こっていました。そこでリコーでは、熱・気流シミュレーションを活用し、効果を上げています。初めのうちは、解析結果が実験結果と合わなかったり、計算時間がかかりすぎてしまったりして、うまく活用できませんでしたが、下記を実施することにより、⼗分な解析精度と速さでシミュレーションができるようになりました。現在では、リコーの商品設計において、この熱・気流シミュレーションが不可⽋のものとなっています。①ボクセル(直交格⼦)メッシュを⽤いた熱流体解析ソフトの活⽤②機内発熱源の洗い出しと、発熱源ごとの発熱量⾒積りの⾼精度化③紙やベルトなどの動くものが熱を運ぶ現象を再現するシミュレー

ション技術開発 複合機内外の気流(流速) 機内の温度分布

シミュレーション結果

お客様と共有できる課題

電⼦部品認定制度と認定部品DB構築(ΣE)部品点数を1/10以下にし、電⼦部品選定の効率化・調達コスト削減・在庫削減を実現

■ 設計〜調達〜⽣産での最適部品を選定したい■ プリント基板組み⽴ての歩留まりを向上したい■ 環境対応に即した部品選定の仕組みを構築したい

G-04

部門の壁を越えた現場経験者によるプロジェクトチームを結成して、35,000点の部品を3,000点にまで絞り込んだ認定電子部品データベースを構築しました。その後、部品認定の専門組織を設置し、常にQCDE(品質・価格・納期・環境)が保証された仕組みを構築。その結果、設計上流での部品選定作業の効率化と設計品質確保・部品購買コストとEOL*の問題を含む調達上の課題を低減、工場在庫の削減も達成しました。

狙いとポイントALL RICOHとしての部品標準化による、QCD最適化全社横断的な電⼦部品の標準化による鮮度維持、設計上流での部品選定の最適化で商品TAT (Turn Around Time) 短縮、原価低減、部品在庫の最適化を狙う

■部品の種類商品搭載のPCBに実装される汎用電⼦部品を対象に、量産時旬な部品として登録部品の1/10以下の部品数に集約・統合■利用環境の提供集約された部品情報を⼀元管理し、常に鮮度維持された情報が設計・生産で活用できるインフラを構築■部品情報の維持管理部品の生産中止のみならず、4M変更情報、技術動向なども先取りした認定によって常にQCD最適化された部品選定が可能な維持管理の仕組みを構築

*EOL (end of life) ・・・ ⽣産の終了

お客様と共有できる課題

メカ・メカトロ部品の集約(ΣM)

年間約3億円のコストダウンを実現したメカ・メカトロ部品の集約・共通化

■ 部品選定の効率化を図りたい■ 部品を共通化し、後工程の付帯業務を減らしたい■ 部品点数を減らし、調達コストを低減したい

G-05

新しい部品を採用するには、設計だけなく⽣産準備や品質保証など後工程の業務も増大します。また部品点数の増大は調達コストアップに繋がります。リコーでは、メカ・メカトロ部品を共通化・集約化することで、業務の効率化と調達コストの低減を同時に実現し、約3億円のコストダウン実績をあげています。

●メカ要素部品 約35,000点●リコー仕様(専用)品:約23,000点●メーカー仕様(汎用)品:約12,000点

集約例② 電磁クラッチ

ギヤが変動部品の為、集約が難しい

本体は固定としギヤを変動とする

集約前部品点数

約133点

32点:約76%の削減集約後

単価200円

130円前後:▲70円低減

集約例① 汎用部品

集約前部品点数

約12,000点

集約後

年間購入⾦額約36億円

約32億円:約11%/年のコスト低減約1,500点:約87%の削減

異なるメーカーの似通った部品をすべて再検討し、できる限りの共有化を図る

リコー調べ2008年4月調査

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

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お客様と共有できる課題

品質の⾒える化と作り込み

■ 性能と品質を事前に確保したい■ コストダウンをしたい■ 試作回数を削減したい

品質工学活⽤のススメ ①G-06

取り組みによる効果開発設計段階でパラメータ設計と機能性評価を活用することによって、性能と品質の事前確保が可能となり、試作段階以降での問題発⽣をほぼゼロにすることが可能になりました。

企画 試作評価製品設計 製造

パラメータ設計:設計パラメータの水準を最適化する方法機能性評価:市場品質を予測する方法

検査 市場

品質管理:製造ばらつきのフィードバック対策

確認修正型アプローチ

品質工学:市場品質のトータルな改善と予測

品質工学の代表的な⼿法であるパラメータ設計と機能性評価は、全体最適化視点での品質改善と品質予測を可能にします。

これら品質工学⼿法を開発・設計段階で有効活用することによって、試作段階で顕在化した様々な品質トラブルを個別に対策するという確認修正型のものづくりプロセスから脱却し、トータルに品質を予測し、事前対応する予測対応型のものづくりプロセスへの変⾰が可能となります。

お客様と共有できる課題

品質工学活用のススメ ②開発段階での技術の創りこみ

■ 研究開発投資効率を向上させたい■ 新規技術の開発成功率を向上させたい■ 開発期間を短縮したい

G-07

技術が未完成な要素開発段階では、性能と品質の目標を達成できるシステムや制御因子(設計パラメータ)を考案することが求められます。そのためには、性能と品質を改善するメカニズムを把握する必要がありますが、従来のパラメータ設計はシステムをブラックボックスにした最適化のため、最適条件は把握できても、何故それが最適条件かについてのメカニズムに関する情報が得られませんでした。この課題を解決するために、パラメータ設計とT法を連携する新たな技法 (CS-T法 Causality Search T-Method)を確⽴し、改善メカニズムの把握の効率化を実現しました。

管理手法予測手法創造技法 改善手法

企画 試作評価 ・・・

CS-T法 機能性評価パラメータ設計 QC(品質管理)

先⾏開発汎用技術開発 製品設計 製造

CS-T法:品質工学の体系を構築した田口博士が2005年に考案した多変量解析(T法)を応用した新しい技法様々な要因と目的特性の因果関係を効率的に把握できる2015年度 日本品質管理学会 品質技術賞受賞 ((株)リコー)

取り組みによる効果性能・品質を確保するために有効な制御因子を的確に考案・選択することができるようになり、要素開発段階で効率的に技術を創り込むことが可能となりました。活用実績 :新規のメカ機構開発・機能材料開発等

お客様と共有できる課題

品質工学活⽤のススメ ③⼈材育成

■ 開発設計を遂⾏する組織⼒を向上させたい■ 成果を継続的に確保したい

G-08

これまでの品質工学の教育は、⽅法論としての有効性を強調する啓蒙的な内容のため、実際の開発設計の現場で活用する実践⼒を修得できないものが多くありました。⼀⽅で、実務適用のためにSN⽐の計算等の難解な数理を天下り的に教えるセミナーもありますが、式の意味を感覚的に理解できない教材のため、業務で活用する応用的なスキルの修得が困難という問題がありました。これらの問題を解決するために、セミナーを 「基礎コース」、「活用・コンサルティングコース」の2つのパートから構成し、表計算ソフトウェアによる演習形式でわかりやすい実践的な教材を開発しました。

最適化技法パラメータ設計

セミナー

品質評価技法機能性評価セミナー

品質工学の数理Ⅰ・ⅡSN⽐からCS-T法まで

取り組みによる効果これまで2日間必要であったパラメータ設計と許容差設計の⼿順を1日で学ぶことができます。また、機能性評価のポイント及びメリット・デメリットを修得できます。SN⽐の計算の意味を理解できるようになります。さらに実務活用を継続することによって、実践スキルを持った人材が育ってきています。

早分かり品質工学セミナー

実践活⽤コンサルティング

「基礎コース」

「活⽤・コンサルティングコース」

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生産「リコーウェイ」を一人ひとりが徹底して実践することで、世の中をさらに良く変えていく存在でありたいと考えています。

リコーブランドを支えてきた高品質・高信頼性のキーデバイスの工法開発・

設備開発力が土台となり、試作・評価・部品加工から組立まで一貫した

ものづくり体制でフレキシブルな生産を確立しています。

『生産のリコーウェイ』ものづくりの土台12の基礎

お客様と共有できる課題

生産現場の改善活動全社改善で実現した『⼈にやさしいものづくり』

■全社に展開できる改善の仕組みやルールを設定したい■改善活動を盛り上げ、改善文化を定着させたい■コストをかけずに⼿作り可能な改善をしたい

H-01

ものづくり企業が抱える問題として、人材育成・原価低減は避けて通れない課題となっております。リコーでは改善を通じ、自ら考え⾏動する人材育成、ムリ・ムラ・ムダを徹底排除し⽣産効率を上げる職場改善活動を展開しています。

また、現場改善から派⽣した改善の考え⽅を水平展開し、全社⼀丸となった改善活動をすることでコスト削減に取り組んでいます。そのノウハウはお客様へご提供しております。

生産現場におけるムリ・ムラ・ムダを徹底改善し生産効率を上げる現場改善活動を展開しています

教材で改善教育 現場でムダ観測中

教育風景

改善活動から生まれた無人搬送⾞(AGV*)

*AGV(Automated Guided Vehicle)… 無人搬送⾞

お客様と共有できる課題

5S活動の取り組み5S活動による「正常」と「異常」が⾒える職場作り

■ものづくりの基盤である5Sを継続させたい■「異常」がすぐに判る職場を作りたい■ S(Safety)、E(Environment)、Q(Quality)、

C(Cost)、D(Delivery)の向上を図りたい

H-02

仕事の基本の『5S』を継続できない職場が多いのでは?リコーは「安全」と「環境」を基礎にして「5S」+「人づくり」を改善の柱にしています。なかでも「安全」は最優先です。

自社で培った5Sノウハウを中心にリコーのサプライヤーのS(Safety)、E(Environment)、Q(Quality)、C(Cost)、D(Delivery)向上と競争⼒を強化するため現場や事務所の改善をご支援しており、そのノウハウをお客様へのコンサルティングサービスとしてご提供しております。

【5S活動の位置づけ】

<姿置き> <色別仕分け>

迷わないように紛失・個数の過不⾜防止

利益

Quality品質

Delivery納期

Costコスト

Man人

Machine機械

Material材料

Method⽅法

5S活動

安全+環境+⼈づくり

製品の価値条件

⽣産要素(4M)

⽣産基盤

・・・事業所⾒学ご相談可能メニュー

25

*S・Eを土台として、Q・C・Dを達成します

1. 安全は全てに優先する

2. 5Sの徹底

3. ものづくりは人づくり

4. 地球環境にやさしい生産活動

5. 社会的責任(CSR)を果たす

6. ⾼品質の実現

7. 事実に基づく意思決定

8. 現場の⾒える化

9. 標準化活動

10.全員参加の改善

11.超低コストの追求

12.工程間同期化1コ流し生産の実践

SDCA

+PD

CA

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お客様と共有できる課題

労働安全衛生マネジメントの取り組み労働安全衛生マネジメントシステムによる労働災害・事故の撲滅/潜在的危険の低減と快適な職場環境の形成

■ 労働安全衛⽣マネジメントシステムに取り組みたい■ リスクアセスメントの活動を推進したい■ 法違反ゼロ・危険ゼロの職場環境を作りたい

H-03

●リコーの各⽣産事業所では、安全衛⽣活動の水準の向上を目的に、労働事故・災害の潜在的危険性を低減する活動と共に、労働者の健康増進および快適な職場環境形成を組織的に⾏う『労働安全衛⽣マネジメントシステム』にいち早く取り組みました。現在は、リコーグループ全体で⼀元管理をしながら労働安全衛⽣活動を実施しています。

●活動の柱である危険ゼロを達成するためのリスクアセスメントは2006年労働安全衛⽣法の改正に伴い努⼒義務化されていますが、さらに2016年6月の同法の改正により、化学物質リスクアセスメントの義務化が定められています。

(化学物質を扱う全ての製造業が対象)リコーでは同法の改正にいち早く対応し、継続的にリスクアセスメントに取り組み、可能な限りのフェールセーフ・本質安全化の対策を講じています。

事業者は、厚⽣労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、⼜は作業⾏動その他業務に起因する危険性⼜は健康障害等を調査し、その結果に基づいて、この法律⼜はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険⼜は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。 以下、省略

※危険性・有害性等の調査及び必要な措置の実施(法第28条の2)「労働安全衛⽣法」

『事業者の⾏うべき調査等の努⼒義務が充実』

<施⾏日:2006.04.01>◆リスクアセスメントの考え⽅

お客様と共有できる課題

RFID*の活⽤による部品⽋品・組⽴ヒューマンエラー防⽌⽋品防⽌と組⽴⼿順の安定化を図るRFIDを利⽤した⽋品防⽌ツールの活⽤事例

■ 組⽴作業時に“取り間違い”や“取り漏れ”のミスをなくしたい■ 新製品⽴上げや設計変更時に“⽋品防止ツール”の配廻し

作業を効率よく実施したい

H-04

<背景>1つの部品を組⽴てるのには数⼗種類の小さな部品を使用しますが、その小物部品を間違いなく取り付けるためにはツールを活用するなどの仕掛けが必要になります。

従来の⽋品防止ツールはセンサーによって検知していたが、センサーの場合、多数のケーブル配廻しを必要とするため、その取り付けに時間がかかってしまいます。これに対し、RFIDを利用したツールはケーブルがないので新製品⽴ち上げや設計変更等での部品の追加や変更に即対応できます。 安全衛生体感塾

◆⽋品防止と組⽴⼿順の安定化を目的とするRFIDを活用した⽋品防止ツール(品質サポートツール) の導⼊

◆対象部品を取る時、指先に付けたリーダーが部品情報を登録したRFIDタグを読み込み、システムが自動照合を⾏い『取り間違い』『取り漏れ』を瞬時に判断

◆PCとの照合結果が“NG”(部品相違)の場合、次の作業を実施することができない

* RFID(Radio Frequency Identification) 電波によってモノの識別・管理をする仕組み

お客様と共有できる課題

ロボット活⽤による製造オペレーションコストの低減トナー組⽴/梱包工程⾃動化とグローバル展開

■ 作業の自動化により、人は、より専門的な業務に従事させたい

■ 人的ばらつき要因を排除して、品質の安定化を実現したい■ 材料などの自動供給/排出による効率化を図り、ラインを

連続稼動させたい

H-05

ロボットやAGV(自動搬送⾞)による自動化を実現し、直接労務費、工場内物流の間接労務費削減を実現しました。

【活動内容】●⼩型⾃走AGVの開発による材料の⾃動搬送/供給●ロボットの多⽤・多能工化(組⽴/梱包作業)●グローバル基準による設計(安全規格・効率化の両⽴)●レーザー刻印による包装表示化(環境負荷低減)

AGV

♪ ♪♪

⾃動搬送

材料置き場

*AGV(Automated Guided Vehicle)… 無人搬送⾞

組⽴工程梱包工程

・ロボットによる梱包作業・レーザーによる梱包印字

・目視検査レス・ランダムピッキング・ロボットの多能工化

組⽴・梱包⾃動ライン

・ダイレクトピッキング

・安全設計

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お客様と共有できる課題

⼈材育成・⼈材活⽤の促進競合他社を凌駕するものづくり⼒強化の為の⼈材育成

■⽣産機能の人材育成のための組織体制を構築したい■スキル、教育に関するデータを⼀元的に管理し、

現場のスキル育成状況を可視化したい■現場から得られたスキルのデータなどを人材の育成計画、

今後の事業継続の課題に取り組むために活用したい

H-07

<背景>世界経済の低迷や市場競争の激化など、日本製造業を取り巻く経営環境の変化を受けて、リコーでは “競合他社を凌駕する、ものづくり⼒強化の為の人材育成” が課題となっていました。<実施内容>①人材育成体制の構築・人材育成委員会 (育成⽅針の策定、共通ルール・基準の作成)・専門分科会 (⽣産技術、⽣産技能、工場管理、品質保証)

⇒中期経営計画に併せた⽣産機能戦略テーマ達成に必要とされる機能スキルを分科会ごとに抽出する

②スキル保有レベルの棚卸および保有状況の分析と課題把握③教育カリキュラムの準備、教育実⾏④個々のスキルの目標設定/キャリア(育成)面談の実施

<スキル管理育成システム導入で実現したい事>

お客様と共有できる課題

生産系スキルの技術伝承スキル向上の柱となる⼈材育成

■W/W 共通の専門能⼒のスキルを⾝に付けさせたい■体系的な教育プログラムを整備したい■講師のスキルアップと継続的な育成をしたい■知識、技術、技能を鍛錬する場の充実を図りたい

H-08

伝承

育成

実践

*1 W/W・・・ワールドワイドの略 *2 RIPS ・・・ RICOH Production Systemの略

研修 対象者 重点分野

品質セミナー 部課⻑職 生産(共通)

QM基礎研修 管理職(中堅) 〃

仕事の教え⽅ 係⻑、班⻑(中堅) 〃

人への接し⽅ 課⻑(管理職) 〃

組⽴て要素作業 係⻑、班⻑、ラインリーダー 技能(専門)

RIPS 管理職(中堅) 技能(専門)

生産管理基礎 ⼀般 管理(専門)

*2

「ものづくりの学び舎」としてRICOH Global Training Center(RGTC)を設⽴し2016年4月に開校しました。●積み上げてきた“知恵”と“技”を「伝承」し、W/Wに育成●教育内容は「初級」〜「中級」の“技術/技能”育成●“現場⼒”向上を実践する人材育成

「技術/技能/品質/工場管理」⇒職場の困り事を顕在化し、その対応策を踏まえ教育

●リコー流“ものづくりDNA”の伝承(役職・分野別に教育の実施)「品質セミナー」「QM基礎研修」「仕事の教え⽅」「人への接し⽅」「組⽴て要素作業」「RIPS 」「⽣産管理の基礎」

*1

*2

生産性向上ツールの導入による工程の⾒える化(IoTの実践事例)リコーインダストリーにおける生産性向上の取り組み

H-06【⾒える化ツールの概要】

◆外付けのIPカメラを使った生産状況の⾒える化

中間仕掛、完成数等のリアルタイムでの⾒える化

※⼤規模なシステム変更なしに画像ツールだけで実現

グラフの異常個所からトラブルの原因把握も容易に可能

生産進捗のグラフ/チャート

【モデルラインでの成果】不具合1回あたりの対応時間を80%低減(170分⇒35分)※条件によって効果は異なります

お客様と共有できる課題■遠隔地も含めて⽣産管理業務の集約を図りたい■⽣産進捗状況をリアルタイムで可視化したい■ライン遅れやトラブル発⽣時に迅速に原因を把握したい

【生産進捗状況のリアルタイムでの⾒える化】・ライン遅れ、トラブル要因などの迅速な把握・出荷納期調整の精度アップと調整時間短縮

<遠隔地の生産拠点を含む生産管理業務の集約化を実現>

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資材サプライヤーと一体になったコストダウン活動とグリーン調達により、Win-Winの関係を構築

価格競争に勝ち残る目標コスト達成に向け、リコーの設計・

技術・資材部門がサプライヤーと一体になって、開発上流から

のコストダウン活動を展開。

またサプライヤーとのグリーンパートナーシップ構築により、

サプライチェーンでの汚染防止や省エネに取り組んでいます。

これらの両者の強みを活かした協力でお客様満足度を高め、

Win-Winの関係構築に繋げています。

技術・ノウハウ 技術・ノウハウ

お客様

“強み”を創出

“強み”を創出

サプライヤー リコー

世界トップレベルのCS(customer satisfaction)を実現

コラボレーション

コンカレントな部材の開発

汚染防止、省エネ

直接・間接生産性の向上

28

お客様と共有できる課題

リコーの資材調達業務改⾰の取り組み超低コストものづくりに向けたリコーの資材調達業務改革の取り組み

■ 新製品の部材費を削減したい■ 設計上流段階からコストの作り込みをしたい■ 直接部材のみならず間接材のコストダウンを実施したい

I-01

設計仕様が決まると部材コストの80%は決まってしまうといわれています。リコーはサプライヤーとのWin-Winの関係をベースに、サプライヤーと設計・技術・資材がコラボレーションし、開発上流段階からの部材コスト削減活動を展開しています。

また、部門や人によるバラツキのないコスト決定・論理的なコスト交渉、コスト目標の確実な達成のための予実績管理の仕組みの構築やツール開発を⾏っています。更には、直接材だけでなく間接材・経費系の支出までコストダウンの活動領域を広げグループ利益の拡大を図っています。

* 出典:Life-Cycle Cost and Economic Analysis (Prentice Hall International Series in Industrial and Systems Engineering)by Wolter J. Fabrycky, Benjamin S. Blanchard

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CSR持続可能な社会の実現と事業の成長を目指し、CSR活動を展開

リコーグループは、ステークホルダーと共有する新しい価値を創造し、社会課題

解決に取り組むことで、サステナビリティ(持続可能な社会・地球環境づくり)と

事業成長の両立を目指し活動を展開しています。

29

①削減手法の検討 ②交渉判断実⾏③刈取り ④⽔平展開

お客様と共有できる課題

間接材コストダウン活動本社購買部門主導による間接材コスト削減のグループ展開

■ 部門単位や総務部門中心での活動になりがちな間接材(経費支出)のコスト削減について、グループ全体で取り組みたい

■ 複数存在する間接材調達の購買プロセス(支出品目/サプライヤーからの購⼊量等)を可視化し、グループ全体の購買ボリュームを活用したコスト削減を進めたい

I-04

<取り組みによる効果>・間接材支出を可視化することができました。・事務用消耗品など少額多品種品目の

カタログ購買化による過剰スペック品の購⼊抑止に繋がりました。

●経費支出の可視化・間接材支出の可視化(品目別、サプライヤー別)・コスト削減の対象品目の選定(ペイオフマトリクス活用)

●活動体制の検討・グループ横断的な間接材削減体制の検討

●品目毎のコストダウン戦略の⽴案と実施・品目毎のコスト削減⼿法の検討・コスト削減の実施・対象品目の拡大

●購買プロセスの構築・グループ統⼀の購買システム構築検討・少量多品種購買品のカタログ購買化検討・国内拠点へのシステム導⼊

※丸の⼤きさは削減効果(⾦額)を表しています。

<活動ステップ>

削減率

難易度(2013年3月 リコーグローバル購買本部集計データ)

お客様と共有できる課題

部品コスト低減、価格決定業務を効率化するコストテーブルの構築

■ 部品の購⼊コストを理論的に決定し、コスト低減に繋げたい■ 価格決定業務を効率化したい■ サプライヤーのコスト体質の強化を図りたい

コストテーブルの構築I-02

購⼊部品の価格を理論的に算出するツールを自社開発、グループ統⼀基準として活用し、コスト低減へ役⽴てています。

ツールは「コストテーブル」というロジック・データを基に構築しており、価格水準を改善目標レベルにおき、改善の⼿が打てる項目まで細かく設定しています。

主要なサプライヤーにはこれを公開し、部品毎の価格折衝でなくツール・コストテーブルでの契約により、価格決定業務の効率化も実現しています。

現在ではサプライヤーとの原価改善活動ツールとしても活用し、サプライヤーのコスト体質強化へ繋げています。

<構築・活用にあたっての基本的な考え⽅>■単なる⾒積ツールでなく、原価改善のためのツールとする

■構築したコストテーブルはグループ統⼀基準とする

■システム化によりコスト算出業務の効率化を図り、データも⼀元管理する

■コスト教育の実施によりバイヤーのレベルアップを図る

お客様と共有できる課題

グリーン調達 「グリーンパートナーシップ」

サプライヤーの環境マネジメント構築⽀援でパートナー関係強化

■ 環境負荷の軽減を図りたい■ RoHS指令 ・REACH規則 などに対応する仕組みを構築したい■ サプライヤーとのさらなる関係強化を図りたい

I-03

グリーン調達の仕組みの構築は、自社だけではできません。サプライヤー・お客様とのパートナーシップの構築で、さまざまな法令への対応・全体の環境負荷軽減・職場改善・コストダウン、そしてビジネス拡大という双⽅のメリットが⽣まれます。

リコーグループではグリーンパートナーシップとして、サプライヤーのCMS構築サポートをはじめ、パートナー関係強化に取り組んでいます。

省エネルギー温暖化防⽌部品加工工程環境負荷削減汚染予防

製造工程禁⽌物質全廃

省資源・リサイクル廃棄物削減

活動の基盤

活動領域

CMS

EMS*4

*1 *2

*3

*1 RoHS指令…EU加盟国内で、電気電⼦機器に6指定物質の使⽤を制限する指令*2 REACH規則 (REACH:Registration,Evaluation,Authorisation and Restriction of Chemicals Regulation)

…化学物質の安全性評価のため、事業に関わる化学物質を使⽤状況に応じて登録・管理することを求めるEUの規則*3 CMS(Chemical-substances Management System)…化学物質マネジメントシステム*4 EMS(Environmental Management System)…環境マネジメントシステム

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品質

「安心」から「満足」そして「感動」に繋がる商品づくり・品質づくり

リコーグループは、ものづくりから販売・サービスまでの

一連のプロセスはもちろん、社内の活動のすべてを

お客様起点で行っています。

改善・改革のサイクルを回しながらスパイラルアップを図る

体質づくりを日常的に行うことでお客様の安心から満足、

そして感動へと繋がる商品づくり・品質づくりを目指しています。

品質向上活動お客様が必要なときに必要な価値を生み出せる製品・サービスの提供

製品の安全性作り込み活動さまざまな環境でも安全性の

極めて⾼い製品の提供

信頼性の高い製品の作り込み活動さまざまな使い⽅をしても

故障の極めて少ない製品の提供

顧(個)客起点のものづくりプロセス誰にでも使いやすく、

わかりやすい製品の提供

改善活動と人材育成活動世界のお客様に「感動」を

提供できる仕組みと人材育成

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お客様と共有できる課題

品質向上の取り組み品質向上に向けた継続的改善活動

■ 不具合情報・クレーム情報の⼀元管理を図りたい■ 再発防止・未然防止の仕組みづくりを図りたい■ グローバルでの市場品質情報管理体制を構築したい

J-01

リコーグループは、お客様に安心・満⾜・感動していただくために「 RICOH Quality 」の旗印のもと、継続的な品質向上活動を実施しています。その基盤は、基本品質向上活動を継続しながら、会社全体の体質をスパイラルアップさせることです。

RICOH Quality宣言

リコーグループは、いつの時代もお客様に信頼され、魅⼒ある企業グループであり続けたいと考えています。そのために、リコーグループは全ての製品・サービスの提供と価値共創のプロセスを通じて、お客様に、いつまでも安⼼・満⾜を感じていただくと共に、使い続けて感動していただくQualityを追求していきます。

いつまでも安⼼・満⾜、使い続けて感動

継続的な体質改善活動

お客様と共有できる課題

製品の安全性の作り込み製品安全性の作り込みにおける改善活動の取り組み

■ 安心してお使いいただくために、製品の安全性を作り込みたい

■ 製品事故の未然防止に関しての⼀貫した体制を構築したい■ 製品の安全性を作り込むための改善活動を進めたい

J-02

近年、市場要求の⾼まりにより各国の法規制 (安全・EMC*・通信)は厳しさを増しています。リコーでは、国際規格や各国法規制の迅速な情報収集をベースに確実な法規制遵守体制を構築してきています。加えて、事故の未然防止に関しては商品開発設計時に安全性をどれだけ作り込めるかが重要です。社会的要求の変化も捉えながらリスク評価と分析・安全基準制改訂・製品反映などの改善活動に継続して取り組んでいます。

苦労した点・今後の展開・活動開始当初は関連部署の参加者に活動意義の理解

と協⼒意識を持ってもらうことに時間を費やしました。・同業種に加えて異業種での事故事例や法規制も参考に

しながら安全基準策定活動を推進しました。・法規制認可マネジメントのシステム化も関係者に

その効果を理解してもらい協⼒してもらうことが肝要でした。

・今後も継続して社会環境変化や新規技術に対しても、リスクを事前に検出して排除し、事故要因を⽣み出さないシステム(先取り型安全)の構築を目指していきます。

* EMC(Electromagnetic Compatibility)… 電磁的両⽴性(電⼦機器から放射される電磁ノイズ)

お客様と共有できる課題開発プロセスにおける品質・信頼性創り込みの為の解析技術開発

■ 不具合現象を可視化定量化することにより効果的な対策をうちたい

■ 品質・信頼性評価期間の短縮および負荷軽減をしたい■ 市場品質問題に対して迅速な故障解析をしたい

信頼性基盤技術開発の取り組みJ-03

開発段階において発⽣する個々の不具合の物理的メカニズムや、その加速要因などが充分に分析されていないために、効果的な対応策を講じることができなかったり、過去と同じ不具合を繰り返したりする場合があります。また、設計途中の小変更等に対してその都度⻑期間の耐久性試験を繰り返すために開発期間が延びてしまう場合があります。開発区やQA区では対応することができない専門性の⾼い解析技術や横断的に展開可能な共通基盤技術を構築し、開発プロセスに展開することで上流段階で品質信頼性の創り込みを支援しています。

●不具合現象のメカニズム解明および評価技術開発により量産プロセス設計期間短縮と品質向上を可能としました。

●部材の耐久性予測技術の開発により開発区の耐久性評価期間短縮と負荷軽減を実現しました。

取り組みによる効果

要素開発ステージ

製品開発・設計・評価ステージ 市場生産

ステージ

可視化定量化技術物性評価、不具合解析、etc.

ランニング耐久試験の代替技術、加速試験、寿命予測、etc.

プロセス設計⽀援パラメータ影響評価最適化

市場品質問題解析故障メカニズム解析、対策効果

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お客様と共有できる課題

ユーザビリティ・アクセシビリティへの取り組み顧(個)客起点のものづくりを追求するユーザビリティ・アクセシビリティへの取り組み

■ 商品の使いやすさ、わかりやすさを通じて顧客満⾜度を上げたい■ 商品の使いやすさ、わかりやすさを向上させるための体制を作りたい■ 商品の使いやすさ、わかりやすさを向上させるための仕組みを作りたい

J-04

リコーでは、「使いやすさ」をお客様の重要なニーズとしてとらえ、お客様の多様な場面で使いやすく、わかりやすい商品をご提供するために、「顧(個)客起点のものづくりプロセス」に取り組んでいます。

これは、開発プロセスの全ステップでお客様の⽴場に⽴った考え⽅に基づき、商品を開発するものです。また、開発上流段階から関連部門が⼀体となり、これを⾏うことで効率化を図っています。

プロセスの概要

商品コンセプトと利⽤状況に基づく取り組み方針の決定

設計仕様の決定ガイドラインに

基づく設計

プロトタイプの評価

総合的な評価設計利⽤状況

の把握

チーム活動による要求分析

<PQM導入の背景>リコーテクノロジーズ(株) は、リコーグループの中で、複写機や商用印刷機の開発・設計業務を担当する唯⼀の設計会社として、2013年4月に複数のグループ会社が統合されて設⽴されました。当時は、103と多数のプロジェクトを抱えており、また開発拠点が複数にまたがっていたため、開発マネジメントが煩雑となり、品質面の作り込みが甘くなり、市場で品質問題を発⽣させてしまいました。その対策として、設計品質および設計⽣産性の向上を目指し⽣み出されたのが、PQMと略称しているマネジメント⼿法です。このPQMの取組みは、⼀般財団法人日本科学技術連盟が運営する、2017年度日本品質奨励賞品質⾰新賞を受賞しました。

お客様と共有できる課題

PQM*(プロジェクト型品質マネジメント)における設計生産性の向上2017年度 日本品質奨励賞 品質革新賞 受賞テーマ

■ 開発・設計分野において⼿戻りの少ない品質を確保した作り込みを⾏い設計⽣産性を向上させたい

■ 多数存在する各々のプロジェクトの状況を「⾒える化」し問題のあるプロジェクトの早期改善を実施したい

J-05

*PQM(Project Quality Management)

<取り組み内容>①開発・設計分野における『品質』の作り込み (設計品質の向上)・作業を分解してモジュール化を図ることで繰返し性を⾼める

ことができました。その結果、作業に対してPDCAを短期で回すことで、作り込み品質を向上させることが出来ました。

・重要な機能は、品質工学を活用し基本機能のロバスト性を⾼めることで、設計時の⼿戻り防止に繋げることができました。

②プロジェクト管理と機能部署毎との密な連携(設計生産性の向上)・管理指標を「出来⾼」で統⼀しました。・設計作業を「タスク」という週単位の作業要素に分解し、各

タスクの前工程や後工程の関係と完了要件を明確にしました。・複数のプロジェクトの進捗を⾒える化し管理しました。

(ポートフォリオの活用)

期間

工数

計画

ゴール現時点▼

出来高計画より進んでいる場合

遅れ出来高

計画より遅れている場合

進み

お客様と共有できる課題

ISO/TS16949*認証取得の取り組み⾞載業界参入の為のISO/TS16949認証取得の取り組み

■ TS16949認証を取得し、⾞載ビジネスを拡大したい■ TS16949認証を取得し、⾞載顧客の信用・信頼を得たい■ TS16949要求を満⾜する活動の実施により、品質を

向上させたい

J-06

取り組みのポイントTS16949対応の体制構築を⾏う中で、過剰な管理を防ぐ構築がポイントでした。TS16949要求事項の主旨、本質を理解することで、半導体事業に適した体制構築ができました。

業績貢献効果TS16949認証取得によって、社内の品質マネジメントシステムを含めた、よりいっそうの仕組みの改善が⾏われた事で、海外の⾞載ビジネスに関して取得前に⽐べ、大幅に売上拡大を実現しました。

・TS16949規格/5コアツールの解釈と理解・自動⾞業界の常識、顧客による要求レベルの違いの把握・半導体の製造を理解でき、適した審査が出来る審査機関の選択・TS対応の体制構築を実施する項目とレベルの決定と社内の

合意などを、効率良く⾏いTS16949認証取得できました。

安定した事業運営の為に、⽣産数の変動の激しい⺠⽣機器のビジネスから、⻑期レンジの安定⽣産/⾼利益率が⾒込まれる⾞載業界への参⼊を目指し、TS16949認証取得に取り組みました。

*ISO/TS16949…自動⾞産業向け品質マネジメントシステムの国際規格です。

週次PQM会議各機種PMが出来高をバーンアップ

チャートを用いて報告事業所間をRICOH UCSと

IWBで接続

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販売・サービス「お客様から感謝・信頼・選択され継続したお取引をいただける顧客接点」の実現へ、販売プロセス改革とITインフラの強化

お客様ニーズが高度化・多様化し、商品購入手段も

多様化する中、従来の、個人の経験・スキル、セールスの

訪問販売だけに頼った価値提供から脱却。

最適な販売方法の標準化・ナレッジの活用、および

販売プロセス改革とそれを支えるITインフラの構築を

実践しています。

33

提供価値の最大化

標準化された

プロセス

お客様の活動履歴や取引状況、販売のナレッジ

が可視化され、共有できている

プロセス改革を支えるインフラ強化(顧客理解と生産性向上)

【顧客提供価値の最大化(プロセスの標準化とインフラ強化)】

価値提供プロセスの可視化・標準化

NetRICOH

@Remote

カスタマーエンジニア

ダイレクトマーケティングセンター

リコーテクニカルコールセンター

お客様

顧客情報やナレッジなどが

個人所有

セールスプロセスマネジメントスタイル

個人依存

BIツール

V-UP

案件前からアフターまで

お客様と共有できる課題

モバイルデバイス活⽤による営業の働き方変革

営業の生産性向上/業務効率向上を目指すと共に顧客対応スピードを⾼めるためのワークスタイル変革

■時間や場所にとらわれない働き⽅に変えていきたい■必要な情報をタイムリーに確認し、お客様に迅速に対応したい■社内、社外にとらわれず、必要な時に必要な人とコミュニケー

ションがとれるようにしたい

K-01

テレワークのためのITインフラ環境(タブレットPC導入期)

タブレットPCWindows 10BitLocker によるディスク暗号化

Wi-Fiルーター 社内システム

スマートフォン+

EMM* クラウド接続(Microsoft Office365)

SSL VPN接続

●いつでもどこでも業務が完結営業業務:日報/顧客管理/売上処理通常業務:勤怠/社内情報共有

●どこでも商談準備顧客情報の⼊⼿(商談履歴/使用状況)商談資料事前作成

●タイムリーな商談情報共有日報の即時⼊⼒による活動/案件共有

目指す働き方

14%いいえ

Q.タブレットPCは生産性向上につながったと感じられましたか? はい 86%

タブレットPCを試⾏導入した先⾏⽀社の営業へのアンケート結果

アンケート実施日 :2017/4/20〜26アンケート回答数 :77名 (回答率 83.7%)

BIツールの活⽤による意思決定のスピードUP、直感的に分析できる仕組みづくりお客様と共有できる課題■ 業績を左右する販売データの集計や分析を短時間で実施したい■ 特定の人・部門に依存するのではなく、営業管理職が自ら

データ分析を実施出来るようにしたい■ マネジメント・経営判断に活かせる分析情報にしたい

BIツールを活⽤した営業マネジメントの体質変革K-02

導入の背景SFA*導⼊後、営業プロセスのデータ量が膨大になったため、分析する仕組みが必要となりBIツールを導⼊しました。

社内実践●各部署のデータを⼀元管理した上で、市場・顧客データは

BIツールを活用して分析。●⾼業績課所と自課所とを⽐較する仕組みを作り、強み、弱みを

瞬時で把握できるようにし、営業現場での意志決定のスピードを上げることに成功しました。

コミットメント

課題の明確化

営業リーダー「800名」がIT部門に頼ること無く自ら情報を駆使して売上や顧客などの分析

現場によるPDCA

営業スキルの底上げ

ホワイトスペースの発⾒ 戦略・施策展開のスピードUP

●これにより分析サイクルが3ヶ月単位から毎月に短縮、さらに戦略スタッフの作業工数も大幅に削減することができました。

*SFA(Sales Force Automation)

*EMM (Enterprise Mobility Management)※Windows、BitLocker、Office365は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。※Wi-Fi™は、Wi-Fi Allianceの商標です。※PocketWifiは、日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標または商標です。

TM

®® ®

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ビッグデータ活⽤による複合機の予兆保守K-03

お客様と共有できる課題

お客様機器一台一台から得られるビッグデータを分析し、安定稼動につなげる

■ ビッグデータから故障予兆をとらえ、故障を未然に防止したい

■ ビッグデータから故障原因を診断し、カスタマーエンジニアの修理時間の短縮により安定稼動時間を最大化したい

突発的に発⽣する複合機の故障を予測し、事前対応する「予兆保守」は膨大な情報処理が必要とされ、従来は実現困難でした。リコーはお客様機器⼀台⼀台の@Remote* の稼動情報や保守履歴のビッグデータを分析し、故障予兆の予測・故障原因診断を可能とする技術を構築し、「予兆保守」を実現しました。分析結果から、故障予兆を示す機器があれば、カスタマーエンジニアに通知し未然防止活動を⾏います。また、万⼀故障が発⽣したとしても、故障原因診断によりカスタマーエンジニアがお客様訪問前に必要な修理内容を知っておくことで、修理時間を短縮し安定稼働時間の最大化につなげています。

@Remote

保守履歴

ビッグデータ

毎日すべての機器を統計分析

故障予兆解析

故障原因診断

②故障原因診断

①故障予兆解析

未然防⽌活動

即修理完了

カスタマーエンジニア

原因調査?

予兆保守

未然防⽌

故障発生

原因調査時間の短縮部品なし再訪問の抑制

カスタマーエンジニア

*@Remote…インターネット経由でお客様の稼動情報を管理する保守サービス

社内販促物のPOD(プリントオンデマンド)出⼒による販促効果の向上とコスト削減

K-04

■ 販促効果が向上する印刷物を創造したい■ 大量の販促物(印刷物)の在庫コストを削減したい■ 印刷工場の5Sの徹底、動線の⾒直し、ポカミス防止策に

よる⽣産性の向上を実現したい

POD(プリントオンデマンド)で販促物を出⼒することで、販促効果を向上し、コスト削減も同時に実現お客様と共有できる課題

①印刷物の排出⽅向を全て統⼀し、動線の交差を回避。それにより出⼒から出荷までの導線を60Mから40Mに短縮し、作業効率向上

②オフセット印刷在庫の⾒直しを実施し、保管レイアウトの最適化による保管効率20%向上

【工場内の動線/レイアウトの改善】

【印刷前工程の⾃動化】

【社内活⽤事例】印刷前工程(段取り)自動化による 作業効率10%向上

①製品カタログ従来のオフセット印刷から約80%のPOD(プリントオンデマンド) 化を実現

②リコーグループ名刺約20社(100%)ワンストップ対応

・リコーグループの既存インフラを活用することで効率よく内製化・リコーグループ各社で抱えていた名刺製作設備および人件費の削減

<POD(プリントオンデマンド)⽐率>2009年:3% ⇒ 2017年:80%

苦労した点・今後の展開●社内から直接外注に出している販促物の洗い出し●社内の複合機で出⼒している販促物の精査●省⼒化/自動化されたシステム及び作業環境の構築

“リコーカスタマーエクスペリエンスセンター”では、自社の製品とものづくりの改善ノウハウを活用することで、省⼒化/自動化された印刷プロセスの実践現場を、商用印刷のお客様に体感していただくことが出来ます。

サービスパーツ管理の効率化K-05

お客様と共有できる課題

保守サービスの⾼効率オペレーション実現に向けたサービスパーツ管理

■ お客様ニーズに対応した供給プロセスを構築したい■ 不動・過剰の発⽣を防止し、在庫キャッシュの極小化を

実現したい■ リードタイム短縮や供給打切りまでの継続調達を実現したい

「供給」では、国内外で緊急供給拠点の設⽴による当日緊急配送/フルタイム供給や消耗パーツのキット供給等により、保守サービス体制を支援。「在庫」では、不動・過剰の発⽣プロセスを製品ライフサイクルに合わせ要因分析し、再発/未然防止を図っています。さらに「調達」においては、需要変動に応じた発注⽅式(月次確定発注→週次内示/確定発注)による調達リードタイム短縮や、⽣産打切りパーツの継続調達プロセスの構築による供給打切り後の廃棄抑制を実現。このように調達から供給まで、⾼効率と顧客起点での対応を両軸にプロセス改善を実施しています。

取り組み事例:在庫の分析結果からサプライチェーンの課題解決を実現

*SLA(Service Level Agreement)・・・サービスの提供品質を保証する契約継続的改善の実践

新機種発売前購⼊在庫

必要数量毎購⼊在庫 生産ロット単位購⼊在庫

<起きている問題>メーカー生産打切⼀括購⼊在庫

生産打切 供給打切

商品特性に応じたSLAへの対応が求められている

受注の振れが調達・供給各々リードタイムと共鳴し、過剰/不動在庫が発生している

調達先の生産条件(数量の丸め、MINロット)により、過剰購⼊が発生している

部品メーカー生産打切りに伴い、⼀括で部品購⼊を⾏うが予測が外れる

・ 調達困難パーツの⼀括購⼊増加

商品特性に応じた緊急対応⼒不⾜

主な要因

主な対応策

・生産打切りパーツの継続調達プロセスの構築

・⼀括購⼊予測の精度向上

・商品毎のSLA*に応じた緊急供給

体制の整備

・商品毎のSLA*に応じた緊急供給

体制の整備

納⼊ 発売

・ 需要変動への対応⼒不⾜・ 需要予測の精度不⾜(人による予測のバラツキ)

・ 需要変動への対応⼒不⾜・ 需要予測の精度不⾜(人による予測のバラツキ)

発注

・需要変動に応じた発注⽅式の設定

・市場情報を活⽤した需要予測システムの構築

購買部門

⽣産部門

Excel®

Excel®

Excel®

経営情報システム

受注管理

生産管理

※MicrosoftおよびExcelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

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お客様と共有できる課題

CS向上の取り組み「VOC(お客様の声)」を起点とした改善・改革活動

■ 自社のお客様満⾜度向上やお客様との関係⼒強化を図りたい■ お客様の声を経営に反映させるやり⽅を知りたい■ CSマインドの醸成やCS人材の育成について知りたい

K-06

<活動の背景>1993年よりスタートしたリコーグループのCS向上活動も近年では体制による弊害(機能ごとの分業体制等)によりCS低下・⽣産性低下を招き、外部評価も下降が続いていました。そこで2014年のリコージャパン発⾜を機にCS向上活動もお客様の声を起点とした活動に再始動しました。<ご紹介する活動について>VOC(Voice of Customer)を起点としたリコージャパンのCS活動を中心にご紹介します。

1)VOC情報の共有・活用2)VOC起点でのリコーものづくり区への提案活動3)導⼊ユーザーへのフォローアップ活動4)VOC情報を活用した「目利き情報」の活用5)CSマインド醸成(人材育成)6)CS調査の仕組み

企業が「CS実現」を追い求めるのは、企業活動の目的が『顧客を創り続けること』であるからです。そのためには、「お客様を深く知る」というシンプルで実直な企業⾏動、従業員⾏動が必要です。当メニューでリコーグループがこれまで取り組んできたCS向上に向けた取り組みをご紹介いたします。

お客様の声(VOC*)を起点としたCS活動の仕組み作りK-07

お客様と共有できる課題

お客様の声 (VOC) を商品、販売、サービスに活かせるよう、問合せの対応履歴を蓄積・集計・分析し、関連区に発信しています

■ お客様の声を設計区/営業区/サービス区にて共有することで、改善のための仕組みを作りたい

■ 使用されているお客様の使用感およびご要望や困り事を把握して次の製品作りに活かしたい

コールセンターに⼊電した「操作・設定・修理」関連のお問合せや現場で⼊⼒された苦情情報・CS調査等で収集したお客様の声から、以下の観点で製品への改善活動を⾏なっています。

1. 使いやすさ(ユーザビリティ)向上に向けた提案・改善要求2. ユーザー視点での仕様のあり⽅の提案・改善要求3. 故障トラブルのない安定稼動に対する提案・改善要求

※改善提案 80件/年機能仕様ロードマップ提案 60件/年

* VOC (Voice of Customer)

※お客様の声から製品改善につながった事例

コールセンターの統合とワンナンバー化K-08

お客様と共有できる課題

お客様の利便性向上と満⾜度向上の為に、コールセンターを統合、ワンナンバー化を実現

■ さまざまなお問合せ窓口があることによるお客様のご不便を解消したい

■ 適切なお問合せ窓口にスムーズに繋ぎ、迅速かつ的確な対応を図りたい

■ お問合せ窓口のエスカレーション(連携)時に正確かつ効率的に情報を伝達したい

●2016年2月1日より、リコー製品の『操作・仕様のお問合せ』コールセンターと、『修理受付』を⾏っていたコールセンターを統合しました。商品別・用件別に複数あった 電話番号を⼀つに統合し、お客様の利便性が向上しました。

リコーのコールセンターの変遷

●コールセンター統合とあわせてシステムを⼀本化し、お問合せ内容の共有が可能となりました。これまでコールセンターをまたぐエスカレーションの際、各システムへ再⼊⼒が必要だった応対記録も連携が可能となり、業務効率が向上しました。

●コールセンター統合に伴い、迷わず適切なお問合せ窓口に繋がることで、迅速かつ的確な応対を実現しました。①⼀つの電話番号に統合することで、お客様は迷わずお問合せが可能②IVR(自動音声応答装置)ではなく、⼀次受付者が応対することで

適切なお問合せ窓口に迅速なエスカレーション対応を実現③フリーダイヤルに集約することで、お客様の通話料の負担を削減

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コールセンター⼈材育成の取り組みK-09

お客様と共有できる課題

お客様の満⾜度を⾼める為にコミュニケーター(CMT)一⼈ひとりの対応⼒を強化

■ お客様の困りごとの解決に、確かなスキルで貢献したい■ 受付応対品質向上の仕組みを確⽴し、品質の安定を図りたい■「電話してよかった」お客様の期待を越える価値を提供

したい

●受付応対品質向上の仕組みとして、お客様とCMTの会話を定期的なサイクルでモニタリングし、CMT⼀人ひとりの強みや弱みを把握。フィードバックにて目標を設定し、実践することにより、改善サイクルを回しています。(OJT)

●コールセンタースタッフ育成ガイドを独自で作成しています。CMTは新人導⼊教育、CS応対基本教育、テクニカル教育などを経てお客様応対に必要なスキルを習得しています。(Off JT)

●応対品質監査やリコー独自の顧客満⾜度調査、外部機関の満⾜度調査の分析を⾏うことにより、さらなる品質向上に取り組んでいます。さらに日々の業務や取り組みの成果を確認する場として社内で電話応対コンクールを実施し、モチベーションや従業員満⾜(ES)向上を図っています。

日常マネジメント改善サイクル教育・品質

モニタリング評価コーチング&モニタリングフィードバック

講習参加/目標設定業務遂⾏/目標の実践

応対品質マネジメント

評価

品質監査・応対品質・テクニカル・業務プロセス

教育・新人導⼊教育・CS応対の基本・テクニカル教育・ロープレ/OJT

・社内 電話応対コンクール ・外部 顧客満⾜度調査・リコー 顧客満⾜度調査

お客様と共有できる課題

コールセンター電話システムの刷新と将来構想顧客接点⼒の強化とお客様満⾜度向上につなげるコールセンターシステムへ

■ コールセンターシステムの⾒直しを検討したい■ コールセンターのランニングコストを削減したい■ 最新技術を駆使した「カスタマーサービスの姿」を実現したい

K-10

【背景】・コールセンターシステムの「サポート切れ」に伴い、

新たなシステムへの刷新を検討していました。・『ダイナミックなコスト削減』と『最新技術に迅速

かつ安価に対応』できるシステムが求められていました。

【取り組み内容】① 将来の「カスタマーサービスの姿」を定義② システム構成を複数検討(パブリック、プライベート、

パブリック×プライベート=ハイブリッドクラウド)③ リコーのコールセンター(計7事業所、計1200台)

の電話機を新電話システムへ移⾏

【効果】・従量課⾦型ハイブリッドクラウドシステム化により、

5年間で約20%のコスト削減を⾒込んでいます。・コールセンターの将来構想に対応可能な新機能を、

迅速かつ簡単に実装できる柔軟なシステム基盤を整備していきます。

将来構想

①取り組み内容:RPAを活用した、総労働時間の短縮と創造的業務時間の創出

お客様と共有できる課題

働き方変革と新たな価値創造に寄与する業務⾃動化の実践RPA活⽤実践事例のご紹介

■ 社員の⾼齢化や育児休暇による退職・休職による戦⼒ダウンを防ぎたい契約・派遣社員の法改正による在籍短期化による⽣産性低下を防ぎたい

■ 新⼊派遣社員の育成をするベテラン社員の教育指導負荷を軽減したい■ 商材の変化によるハンド処理を減らし、人為的ミスを削減したい

K-11

� 単純業務の時間を減らす� 移動や通勤時間を減らす� 競争⼒強化の図れる業務

を拡大

パソコンを使った単純業務をロボットが代⾏

私の名前は「りくロボ」、兄弟もいます。

新人ですが、頑張っています。

Robotic Process Automation人間の業務を補完・遂⾏するソフトウエアロボット

②効果の出ている社内実践事例<ベンチマーキングにてご紹介する事例>

※本メニューのベンチマーキングについては有償となります。

※2016年にリコージャパン社内へ導⼊した時の計測結果であり、お客様業務内容、導⼊要件とRPA適⽤範囲、業務で利⽤しているシステム、導⼊するRPAソフトウェアなど、計測時の条件により効果が異なります。

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物流物流工程のコントロールタワー機能を高め、グリーンロジスティクスを実現

調達物流

回収リサイクル物流

生産物流

販売物流

循環型ロジスティクス

エコ包装設計 部品・原材料物流 工場内物流 製品物流

拠点への商品物流

流通加工キッティング 他

エンドユーザーへのお届け・設置下取回収包装材・循環型

エコ包装回収

分別・分解

リサイクル

物流環境経営を目指す中、リコーの物流部門では、

回収・処理のネットワークと情報システムを連動させた

情報管理や、「コメットサークル」の各ループの効率的運用の

ための基幹システムを充実させてきました。

また全国に展開する物流インフラを活用し、物流工程の

コントロールタワー機能を高める活動を継続。

リコーグループの物流ノウハウを活かし、様々なお客様へ

高付加価値な物流サービスを提供しております。

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倉庫⾒学ご相談可能メニュー

【取り組み内容】◆全体レイアウトの⾒直し

◆一括セットアップツールの導入

L-02 物量波動が大きい倉庫内業務の改善倉庫内のレイアウト⾒直し/ツール導入による効率改善お客様と共有できる課題■ 物量波動が大きくても、作業者が効率的に作業を

進められる環境を整えたい稼動時に想定していた物量より取り扱い物量は増えたが、保管/作業レイアウトを変更せず、運用していた物量の波動が大きく、ピーク時は保管エリアが不⾜し、通路に溢れ分を仮置きする運用が常態化していた

■ OS切替時など、煩雑なパソコン設定作業を大量処理する場合でも作業負荷の軽減を図りたいPCなど、お客様の要望に沿ったセットアップ処理をし、お届けしているが、OS切替時などは大量処理が求められるため、効率的な対応⼿段の検討が求められていた

【取り組みによる効果】◆ 不動在庫の縮小などにより、保管エリアを拡大し、

物量ピーク時にも溢れが発⽣せず、作業性が向上しました。◆ 作業者が仕分〜出荷まで、順番に作業場所を移動できる

ようになり、不要な移動が削減され、作業性が向上しました。

不動在庫

仕分

保管

出荷

加工作業

保管

溢れ

溢れ

不動

仕分

保管

出荷

加工作業

保管

◆ ⼀括セットアップツールの導⼊により、確実で効率的なセットアップ処理が可能になりました。

改善後

L-03 「物流事故0」を目指す作業品質の改善「安⼼・安全・確実な」物流に向けた社内教育・研修お客様と共有できる課題

■ ドライバーが守るべき作業ルールの理解度を⾼めたい■ 狭い階段等、特殊な環境における作業において、効果的

な教育を実施したい■ 類似事故の発⽣を防止したいリコーロジスティクスグループでは、安全衛⽣の確保が事業経営の根幹であることを深く認識しています。事故を未然に防ぐため、各ドライバーへの研修を実施し、また、事故が発⽣した場合は徹底的に分析し、再発防止を図るなど、様々な取り組みにより作業品質向上を目指しています。

【マシン搬入出技術委員会】事故が発⽣した場合に各事業所のキーマンを集め、事故状況や問題点を情報共有し、類似事故を防止するための定期的な講習を実施しています。【マシン配送⾼度技能者認定制度】過去1年以内に、事故・クレームの発⽣が0件であり、所属⻑による「日常態度・マナー、責任感」の評価が⾼かったドライバーが「マシン配送⾼度技能者認定ドライバー」として認定されます。ドライバーのスキルアップを顕彰し、やる気を⾼めると共に、関係者や周囲への良い影響⼒の発揮を促します。【トレーニングセンターにおける研修】5cm間隔で幅が変更できる階段を使って、様々な状況に対応するスキルを学んでいます。【マシン搬送技能講習会】

積載・開梱・移動・担ぎ・キャリーアップ取り扱い⽅法等については、各事業所ごとに定期的に実技訓練中心に実施しています。

L-01 店舗・納品受け入れ作業削減の取り組み

お客様と共有できる課題

仕入先での出荷作業、店舗での納品受付作業の削減

■ 店舗納品受け⼊れ作業の負荷を削減し、販売業務を強化したい

■ 仕⼊先の作業負荷軽減などトータルで物流費の低減を実現したい

■ 在庫を持つパターン、持たないパターン、どちらにも対応した物流機能が欲しい

・ 複数の荷主、複数の出荷オーダーに同時対応・ 機械仕分けにより⾼速で⾼品質な作業を実現

◆ 作業の自動化により大幅な効率化を実現(作業⼈員▲16%、作業スペース▲14%)

⇒ 物流費の低減◆ 機械仕分けにより⾼精度な物流作業を実現

(シングルPPM*達成)⇒ ⾼品質な物流サービス※効果は、リコーロジスティクス倉庫実績(2016年1月調べ) *PPM(Parts Per Million)…品質不良の評価尺度

共同配送物流センター

RICOH

RICOH

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東京都港区芝3-8-2 芝公園ファーストビル 〒105-8503

※リコー内の業務変更およびご依頼の内容などにより、社内実践者と意⾒交換できない場合がございます。※コンサルタント会社や同業他社のお客様のベンチマーキングについては、⼀部、お断りさせていただく場合がございます。※ベンチマーキング終了後の、改めてのご質問についてはご遠慮いただいております。※本カタログに記載の会社名および製品名・ロゴマークは各社の商号、商標または登録商標です。

●お問い合わせ・ご用命は・・・

私たちが実践してきたことが、お客様の課題解決のためにお役に⽴てるかもしれません。

私たちはお客様の生産性向上と知識創造に貢献し、そのなかで「お客様とのゆるぎない信頼関係を築く」ことを目指しています。

そして、課題解決のための私たちのさまざまな実践経験を、お客様と共有したいと思っております。

リコーグループ各社で実践してきたこと、挑戦していることを、お客様の課題解決や企業体質の強化にご活⽤ください。

ベンチマーキングをご希望の際は営業担当者へご相談ください。

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