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Oracleテクニカル・ホワイト・ペーパー 2012120131月改訂 オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーの アーキテクチャ

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Oracleテクニカル・ホワイト・ペーパー 2012年1月 2013年1月改訂

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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はじめに .............................................................................................................................. 2 オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーの概要 .......................................................... 3 SPARC T4プロセッサ ......................................................................................................... 1

SPARC T4プロセッサ・アーキテクチャ ...................................................................... 1 Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーのシステム・レベルのアーキテクチャ ......................... 6

メモリ・サブシステム ................................................................................................... 7 I/Oサブシステム ............................................................................................................ 7 システムとコンポーネントの保守性 ............................................................................. 7 シャーシ、コンポーネント、およびサブアセンブリの堅牢な設計 .............................. 8 電力および熱量 .............................................................................................................. 9

Netra SPARC T4-1サーバーのアーキテクチャ ................................................................ 10 前面と背面の外観 ........................................................................................................ 10 エンクロージャ ............................................................................................................. 11

Netra SPARC T4-2サーバーのアーキテクチャ ................................................................ 12 エンクロージャ ............................................................................................................ 13 前面と背面の外観 ........................................................................................................ 15

共通のRAS機能................................................................................................................. 16 Oracle Solaris によるエンタープライズ・スケーラビリティおよび可用性 ................... 16

マルチコア/マルチスレッド・テクノロジーのスケーラビリティとサポート ............ 17 Oracle Solaris 11の重要な新機能 ................................................................................ 19 障害管理と予測的自己修復 ......................................................................................... 19 Oracle Solaris Clusterによる高可用性 ........................................................................ 20

エンド・ツー・エンドの仮想化テクノロジー .................................................................. 20 マルチスレッド・ハイパーバイザ ............................................................................... 20

システム管理テクノロジー ............................................................................................... 21 Oracle Integrated Lights Out Manager ........................................................................ 22 Oracle Enterprise Manager Ops Center ...................................................................... 23

マルチコア/マルチスレッド・ツールが実現する高速パフォーマンスおよび 市販化までの期間短縮 .................................................................................................. 24 Sun Netra Data Plane Suiteによる開発の加速化とコストの削減 .............................. 24

結論 ................................................................................................................................... 24

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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はじめに

多くの電気通信会社は、統合フレームワークに移行することで、単一の標準ベースのアーキテクチャ

を使用して、電気通信、インターネット、およびマルチメディアのサービスを集約しています。た

だし、音声サービスとデータ・サービスを拡大し、トランザクション量を増大させていくと、既存

のITインフラストラクチャに負担がかかります。

IT需要が高まっても、経済的な現実によってITインフラストラクチャの要件が作り変えられてしまい

ます。スペース面での制約および急上昇するエネルギー・コストが、サーバーのラックを次々に追

加するという過去のプラクティスを挫く大きな要因となっています。大量のシステムを管理するコ

ストと複雑さにより、使用率レベルの低下で投資収益率が減るなど、厄介な課題が生まれます。厳

しい品質保証契約(SLA)もますます一般的になっています。これは、サービスの可用性が経済的成

功と密接につながっていることが多いためです。

組織はITインフラストラクチャを管理する上で、資本コストと運用コストをより正確に管理すること

を目指しており、全体的なシステム・ライフ・サイクルと総所有コスト(TCO)を考慮に入れ,

導入決定を行っています。オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、最高のスケーラビリティ、

エネルギー効率、およびキャリアグレードの信頼性をコンパクトなフォーム・ファクタのラックマ

ウント型サーバーで提供することで、電気通信会社がこれらの課題に対処できるよう支援します

(Netra SPARC T4-1サーバーは2RU、Netra SPARC T4-2サーバーは4RU)。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーの概要

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、新しいレベルのパフォーマンスとスケーラビリティをさまざま

なワークロードにもたらすことで、前世代のNetra SPARC T3-1サーバーの機能を拡大します。これら

のサーバーは新しいSPARC T4プロセッサに基づいています。このプロセッサは、前世代のSPARC T3プロセッサの約5倍のシングルスレッド・スループットを実現しながら、同時マルチスレッド・アプ

リケーションでは同様のレベルのスループットを維持します。シングルスレッド・ワークロードの

パフォーマンスが加速化することで、電気通信会社は新しい種類のアプリケーションを提供したり、

既存のワークロードを少数のサーバーに統合したりすることができます。

SPARC T4プロセッサは、まったく新しいコアを徹底的に設計することで、業界初の大量スレッド

System-on-a-Chip(SoC)を次のレベルに引き上げます。第5世代のマルチコア、マルチスレッド・テ

クノロジーは、わずか2ラック・ユニット(2RU)で最大64個のスレッドをサポートして、処理密度

を高めながら、制限された枠内に消費電力と冷却を維持します。極めて高いレベルで統合すること

で、遅延を軽減し、コストを低減し、セキュリティと信頼性を改善します。最適化されたシステム

設計で、幅広いITサービスとアプリケーション・タイプをサポートします。一貫性のある管理イン

タフェースおよび標準規格の採用も、管理コスト軽減の助けになります。

画期的なパフォーマンスとスケーラビリティに加えて、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーはNetwork Equipment Building Specification(NEBS)Level 3の認定を受けているため、継続的な可用性と簡素な

管理が必要な環境への要件を満たします。NEBS Level 3の認定を受けるということは(単に準拠して

いるだけではありません)、システムが厳しい環境条件でも動作続行が可能なことを証明するため

に、第三者機関による一連の厳格なテストを受けていることを意味します。

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、主要な冗長性コンポーネントとホットスワップ対応コンポーネ

ントを含めたアーキテクチャ上の多数の機能により、システムの継続的な運用を助ける卓越したレ

ベルの可用性と信頼性を実現します。たとえば、ホットスワップ対応の冗長DCまたはAC電源、ホッ

トプラグ対応ディスク・ドライブは、システム・アップタイムを増加します。Integrated Lights Out Manager(ILOM)機能を搭載した組込みのサービス・プロセッサによって、リモートの監視とシス

テム管理が可能になり、厳しい環境で運営する電気通信会社や軍隊組織に必要な信頼性と保守性を

実現します。

表1に、Netra SPARC T4-1/T4-2システムの機能の簡単な比較を示します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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表1 Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーの機能

機能 Netra SPARC T4-1サーバー Netra SPARC T4-2サーバー

CPU • 8コアの2.85GHz SPARC T4プロセッサ×1 または • 4コアの2.85GHz SPARC T4プロセッサ×1

• 8コアの2.85GHz SPARC T4プロセッ

サ×2

スレッド • 最大64 • 最大128

メモリ容量 • 最大256GB(16GB DDR3 DIMM) • 最大512GB(16GB DDR3 DIMM)

内蔵ディスク・ドライブ

最大数

• 最大4台のHDD (2.5インチSAS-2 300/600GBディ

スク・ドライブ) • RAID 0/1、(5/6 + BBWC)

• 最大8台のHDD (2.5インチSAS-2 300/600GBディスク・ドライブ)

• RAID 0/1

ビデオ • HD-15 VGAポート×1 • HD-15 VGAポート×1

リムーバブル、プラガブル

I/O

• Slimline DVD+R/-W • USB 2.0ポート×4

• Slimline DVD+R/-W • USB 2.0ポート×4

PCI • x8 PCI Express(PCIe)Gen2スロット×5 • x8 PCIe Gen2スロット×8

• x4 PCIe Gen2スロット×2

イーサネット • オンボード・ギガビット・イーサネット(GbE)ポー

ト×4(10/100/1000) • XAUIコンボ・スロットを介した10GbEポート×2(PCIe

と共有)

• オンボードGbEポート×4(10/100/1000)

• 10GbEポート×4(XAUIカード搭載)

電源 • ホットスワップ対応ACまたはDC 1200W電源×2 • N+1冗長

• ホットスワップ対応ACまたはDC 1200W電源×4

• N+1冗長

ファン • ホットスワップ対応ファン・モジュール×5、モジュー

ルごとに二重反転ファン搭載 • N+1冗長

• ホットスワップ対応ファン・トレイ

×4、モジュールごとに二重反転ファン

搭載 • N+2冗長

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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SPARC T4プロセッサ

SPARC T4プロセッサは、コンピューティング、セキュリティ、I/Oを1つのチップに統合しているた

め、高額な費用をかけてハードウェアとソフトウェアをカスタム開発する必要がありません。以前

のSPARCプロセッサとのバイナリ互換性があり、これほど小さいスペースと電力要件でこれほどの

パフォーマンスを発揮するプロセッサは他にありません。電気通信会社は最大限の効率性と予測可

能性で、新しいネットワーク・サービス提供を迅速に拡張できるようになります。

ここでは、SPARC T4プロセッサ・アーキテクチャの概要を示します。その他の詳細は、次のWebサイトに掲載されています。

• http://www.oracle.com/jp/products/servers-storage/servers/sparc-enterprise/t-series/resources/

• http://www.oracle.com/technetwork/jp/server-storage/sun-sparc-enterprise/documentation/o11-090-sparc-t4-arch-1565634-ja.pdf

• http://www.oracle.com/us/corporate/innovation/deep-dive-hetherington-489126.html

SPARC T4プロセッサ・アーキテクチャ

SPARC T4プロセッサは、それぞれ8個のコア(Netra SPARC T4-1サーバーでは4個のコア)を搭載し

ており、各コアは、スレッドの選択に修正したLRU(Least Recently Used)アルゴリズムを使用して、

最大8個のスレッド(プロセッサあたり64スレッド)を切り替えることができます。さらに、各コア

には2つの整数演算パイプラインがあるため、1つのSPARCコアで一度に2つのスレッドを実行できま

す。SPARC T4プロセッサはSPARC T3プロセッサとは異なり、8個のスレッドのうちの1個をフェッ

チして、命令をパイプラインの各段階に伝達していき、フェッチ3段階で選択段階に渡します。スレッ

ド命令は、2つの"デコード・グループ"に分類され、デコード、名前変更、ピックの段階を経て発行

段階に進んだ後、実行する命令の種類に応じて、後続の4つの実行パイプラインの1つに送られます。

図1に、SPARC T4プロセッサのブロック・レベルの図を示します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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図1 SPARC T4プロセッサは、6つのコヒーレンス・リンクを提供して、他のプロセッサを最大4基まで接続します。

SPARC T4プロセッサにはコヒーレンス・リンク・インタフェースが搭載されているため、外部ハブ・

チップを必要とすることなく、システム内で最大4基のSPARC T4プロセッサ間で通信できます。各

方向にそれぞれ14ビットのコヒーレンス・リンクが6つあり、9.6Gb/秒で動作します。各フレームは

168ビットあるため、最大フレーム・レートは毎秒800Mフレームとなります。SPARC T4には、2つのコヒーレンス・リンク・コントローラがあります。各コントローラには2つのCoherence and Ordering Unit(COU)、3つのLink Framing Unit(LFU)、およびCOUとLFU間の1つのクロス・バー(CLX)

が搭載されています。各COUは、2つのL2バンク・ペアとやり取りします。コヒーレンス・リンクは、

FB-DIMMのような物理インタフェースを介してキャッシュ一貫性(snoopy)プロトコルを実行しま

す。SPARC T4のメモリ・リンク速度は6.4Gb/秒に維持され、これはSPARC T3のメモリ・リンク速度

と同じです。

SPARC T4プロセッサは、1ソケット、2ソケット、および4ソケットの実装をサポートできます。SPARC T4用に新設計されたコアは、16段階の整数パイプライン、20段階のロード/ストア・パイプライン、

および27段階の浮動小数点グラフィックス・パイプラインを実装します。これらすべてがSPARC T4プロセッサの8コアそれぞれに備わっています(図2)。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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図2 16段階の整数パイプライン、20段階のロード/ストア・パイプライン、および27段階の浮動小数点グラフィックス・パイプラインは、SPARC T4

プロセッサの各コアに備わっています。

SPARC T4プロセッサのキャッシュ・アーキテクチャ

SPARC T4プロセッサには3レベルのキャッシュ・アーキテクチャが備わっています。レベル1とレベ

ル2は各コアに固有となっています。つまり、これら2つのレベルのキャッシュは他のコアと共有さ

れません。レベル3は特定のプロセッサの全コアで共有されます。プロセッサが同じ物理システム内

にある場合でも、キャッシュは別のプロセッサと共有されません。SPARC T4には、個別のデータ・

キャッシュと命令キャッシュからなるレベル1キャッシュがあります。両方ともサイズは16KBで、コ

アごとに存在します。1つのレベル2キャッシュもコアごとに存在し、サイズは128KBです。レベル3キャッシュは、SPARC T4プロセッサの8個すべてのコアで共有され、サイズは4MBです。8つのバン

クを備え、16ウェイ・セット・アソシエイティブとなっています。図3に、L2キャッシュとL3キャッ

シュの関係を、4x9クロス・バーで接続された状態で示します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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図3 レベル2キャッシュとレベル3キャッシュの関係

SPARC T4コアのアーキテクチャ

SPARC T4では、SPARCマルチコア・アーキテクチャ内のコアを根本から再設計しています。現在、

コア内には、従来だとスーパースカラ設計に関連する次の側面が盛り込まれています。

• OOO(アウトオブオーダー)命令の実行

• 高度な分岐予測

• 命令とデータの両方のプリフェッチ

• より深いパイプライン(Sunまたはオラクルのマルチコア・プロセッサの前のバージョンと比較

した場合)

• 3レベルのキャッシュ

• より大型のメモリ管理ユニットのページ・サイズ(2GB)のサポート

• 複数の命令の発行

SPARC T4のこれらのすべての特性により、シングルスレッドのパフォーマンスが5倍に向上すると

同時に、Sun/オラクル製の以前のマルチコア・プロセッサに匹敵するネットワーキングおよびスルー

プット・パフォーマンスを維持しています。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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SPARC T4内には、数多くの機能ユニット、パイプライン、および関連する詳細がありますが、本書

の範囲には含まれません。ただし、SPARC T4には斬新な特性や機能が含まれているため、本書では、

公開されている(つまり、SPARC T4プロセッサ・ベース・システムのプログラマーまたはユーザー

に表示されている)主要な機能または特性について触れてみます。

SPARC T4の設計者がチップの物理的なスペースの節減を達成できた一面に、幅広い機能を実現する

ために特定のコアの多数の物理的部分を再利用していることが挙げられます。たとえば、各コア内

にある4つの主要なパイプラインでは、各パイプラインの最初の14段階が実際に共有されています。

それぞれ最初の14段階を同一にすることで、スペース使用が大きく効率化されています。

統合ネットワーク

SPARC T3プロセッサとSPARC T4プロセッサの双方が統合オンチップ・ネットワークを提供するこ

とで、UltraSPARC T2 Plusなどの以前のプロセッサより優れたネットワーク・パフォーマンスを実現

します。すべてのネットワーク・データがメイン・メモリによって直接送受信されます。メモリの

すぐ近くにネットワークを配置することで、待機時間が減り、メモリ帯域幅が拡大し、I/Oプロトコ

ル変換に伴う非効率性が解消されます。SPARC T4プロセッサには、2個の10GbEポートとシリアライ

ザ/デシリアライザ(SerDes)が備わっており、最大3000万パケット/秒のライン速度(プロトコル・

スタックのレイヤー14に基づく)でパケットの分類を行います。複数のDMAエンジン(16個ずつの

エンジンでDMAチャネルを送受信)がDMAと個々のスレッドを一致させて、ポートとスレッド間の

バインドが柔軟に行われるようにします。仮想化サポートには、8つのパーティションのプロビジョ

ニングが含まれ、割込みが異なるハードウェア・スレッドにバインドされる可能性があります。

ストリーム処理ユニット(SPU)

各SPARC T4プロセッサ・コアには、暗号処理を行うストリーム処理ユニット(SPU)が搭載されて

います。この機能はコア・パイプライン自体に実装されており、29の新しいユーザー・レベルの命

令でアクセスされます。

SPUはコアと同じクロック速度で動作し、次の暗号化アルゴリズムをサポートします。

• DES/3DES

• AES-128/192/256

• Kasumi、Camellia

• MD5

• SHA-1

• SHA-256

• SHA-512

• MPMUL/MONTMUL/MONTSQR命令を介したRSA

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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SPUは、プロセッサの10GbEポートでワイヤー・スピードの暗号化と復号化を達成するように設計さ

れています。暗号化アルゴリズム(上記のグループのハードウェアでサポート)は実際には、FGUと整数パイプラインの一部を使用します。

内蔵PCI Express Generation 2のサポート

SPARC T4プロセッサは、デュアル・オンチップPCIe Generation 2インタフェースを搭載しています。

各インタフェースは、ポイントツーポイント・デュアルシンプレックス・チップのインターコネク

トを介して、x1レーンごとに5Gb/秒で双方向に動作します。つまり、各x1レーンは2つの単指向性の

1ビット幅の接続で構成されており、1つは上り方向のトラフィック、もう1つは下り方向のトラ

フィック用です。内蔵IOMMUはI/O仮想化をサポートし、PCIe BUS/Device/Function(BDF)の番号

を使用して、デバイスの分離を処理します。理論上のI/O帯域幅の合計は(x8レーンの場合)4GB/秒となり、最大のペイロード・サイズはPCIe Gen2インタフェースあたり256バイトになります。実現可

能な実際の帯域幅は約2.8GB/秒となる可能性が高く、オフチップPCIeスイッチとの統合用にx8 SerDesインタフェースが1つ装備されています。

電力管理

オラクルのマルチコア/マルチスレッド設計固有の効率性に加え、SPARC T4プロセッサには独自の電

力管理機能がプロセッサのコア・レベルとメモリ・レベルの両方で組み込まれています。電力消費

を抑えるため、これらの機能には、命令速度の低下、アイドル状態にあるスレッドとコアの保留、

コアとメモリの両方のクロック・オフ機能が含まれています。

次の領域で大幅なイノベーションが達成されています。

• 実行されない条件分岐など、推測に対する制限

• データ・パス、制御ブロック、アレイにおける広範なクロック・ゲーティング

• 余分なストール・サイクルをデコード段階に注入できるようにする電源調整

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーのシステム・レベルのアーキテクチャ

SPARC T4プロセッサのSystem-on-a-Chip設計は、最小限の高品質コンポーネントで高度なシステム・

レベルの機能性を達成できることを意味します。

各システムには同じテクノロジー(SPARC T4プロセッサ、DDR3メモリ、PCIe Generation 2スイッチ、

SAS-2)が展開されていますが、オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーでは個別のマザーボード

設計が使用されています。Netra SPARC T4マザーボードの共通の特徴は次のとおりです。

• SPARC T4プロセッサの場合、最小1個のソケット

• Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーにメモリを搭載するためのメモリ・スロット

• リモート/ローカル間のメモリ待機時間の比率1.47(lmbench読取りアクセス・テストを実行して

いるプロセッサ・システムの場合)

続くセクションでは、Netra SPARC T4-1サーバーとNetra SPARC T4-2サーバーの両方に共通のコン

ポーネントのアーキテクチャについて説明します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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メモリ・サブシステム

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのSPARC T4プロセッサは、新たに設計された

Buffer-on-Board(BoB)メモリ・インタフェースと4つの高速シリアル・リンクを介して、DDR3 DIMMと間接的に通信するオンチップ・メモリ・コントローラを提供します。SPARC T4プロセッサには、

2つのデュアル・チャネル・メモリ・コントローラ・ユニット(MCU)が搭載されています。各MCUは、6.4Gb/秒の総合速度でデータを転送できます。Netra SPARC T4-1サーバーのマザーボードには、

16個のメモリ・ソケットがあります。Netra SPARC T4-2のマザーボードには32個のDIMMスロットが

あります。これらは4つのメモリ・ライザーに分割されており、各メモリ・ライザーはマザーボード

に取り付けられています。

I/Oサブシステム

オラクルのSPARC T4プロセッサは、デュアル10ギガビット・イーサネット・アタッチメント・ユニッ

ト・インタフェース(XAUI)ポートのほか、PCIeカード・スロット、Express Moduleスロット、ま

たはブリッジ・デバイス(PCIeとやり取り)への接続を可能にするPCIe Gen2ポートが搭載されてい

ます。PCIe Gen2ポートは5GB/秒で双方向に動作でき、PCIe Gen2スイッチ・チップを介して、I/Oデ

バイスとネイティブにやり取りします。これらのPCIeスロットに接続するブリッジ・デバイスは次

のとおりです。

• ディスク・コントローラ ディスク・コントロールは、LSI Logic SAS2008 SAS/SATAコントロー

ラ・チップによって管理されます。RAIDレベル0と1がサポートされています。LSIコントローラ・

チップも、オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのDVD(光学式ドライブ)を駆動します。

• GbE オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、4つの10/100/1000Mb/秒イーサネット・イン

タフェースを各シャーシ背面に備えています。

• USB シングル・レーンのPCIeスロットが、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバー上のPCIブリッジ・

デバイスに接続します。2つ目のブリッジ・チップは33ビット66MHz PCIバスを複数のUSB 2.0ポー

トに変換します。

システムとコンポーネントの保守性

現代の電気通信会社のデータセンターでは、サーバーやコンポーネントを見つけて特定することが

難しい場合があります。オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、識別しやすいサーバーとモ

ジュールによって、データセンターを完全に自動構成できるよう最適化されています。色分けされ

た操作パネルでは、診断をわかりやすく表示できます。システムは温風通路/冷風通路のマルチラッ

ク配置を行えるように設計されており、正面と背面双方の診断LEDによって、障害のあるコンポー

ネントをピンポイントで特定できます。障害通知機能は、障害の発生したコンポーネントを特定し

ます。

電源、ネットワーク、および管理用の一貫性のあるコネクタ・レイアウトにより、オラクルのシス

テム間の移動が簡単になります。すべてのホットプラグ・コンポーネントが工具不要で、簡単に保

守の準備ができます。たとえば、破損しやすいコンポーネントを露出させたり、不要なダウンタイ

ムを生じさせたりすることなく、保守を行う必要のあるファン・モジュールに容易に手が届きます。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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シャーシ、コンポーネント、およびサブアセンブリの堅牢な設計

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、信頼性と冷却運転を実現するよう綿密に設計された

シャーシを共有します。シャーシの六角形の通気口なども、高い強度、最大の空気循環、最大の電

子減衰をバランスよく考慮して設計されています。次世代のハード・ディスク・ドライブ・キャリ

アはシャーシの六角形の通気口を活用し、小型フロント・プレートを装備して、ストレージの搭載

密度を高める一方で、システムへのエアフローを増やしています。

その演算処理能力、I/O、およびストレージ密度にもかかわらず、オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは従来のテクノロジーを使用して、冷却を適度に維持できます。DC-DCの電力変換を最小

限にしたことも、全体的なシステムの効率性にプラスになっています。このアプローチでは、発熱

を抑え、システム効率をさらに引き上げます。

ケーブル配線を最小限に抑えてエアフローを最大限に確保

ケーブル配線を最小限に抑え、信頼性を高めるため、各シャーシに適したさまざまな小型ボードを

採用しています。このようなインフラストラクチャ・ボードは、オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーでさまざまな役割を果たします。

• パワー・ディストリビューション・ボードは、複数の電源装置からのシステム電力をシステムの

主要コンポーネントに配電します。

• ファン・ボードは、シャーシ前面または背面の一次ファンと二次ファン双方に電源接続と制御を

行います。各ファン・モジュールはPCBのいずれかに直接取り付けられているため、ケーブル配

線は不要です。

• オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、両方ともUSB 2.0インタフェースをサポートして

おり、シャーシの前面と背面に2つずつ搭載しています。内部USBポートも装備しています。

冷却

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーの電力と冷却の効率性は、同様の処理、メモリ、ストレージの容量

で構成された競合他社製のキャリアグレード・システムの多くを凌駕します。前面から背面の効果

的なエアフロー設計により、コンポーネントの温度が抑えられ、システム冷却に必要なファンの数

が少なくて済みます。このシャーシ設計は、エアフローを高め、EMIシールドを実現する六角形のハ

ニカム通気口を特徴とします。

シャーシは2つの個別のエアフロー・チャンバに分かれています。1つのチャンバは、マザーボード

(CPU、RAM)およびPCIトレイに向けてエアフローを取り込みます。もう一方のチャンバは、ハー

ド・ドライブ、DVD-RWデバイス(ある場合)、および電源装置に向けてエアフローを送ります。

電源/ストレージ・チャンバは、各電源装置の背面にある個別のファンによって冷却されます。マザー

ボード/PCIチャンバは、ベゼル背面のサーバーの正面に取り付けられた一連のファンによって冷却さ

れます。

可変速ファンが、オンボードのサービス・プロセッサの制御下で稼働します。このプロセッサは、

プロセッサの温度とシステムの周囲温度を監視します。これらの測定値に基づいて、ファンは、冷

却を効率的に行うように可能な限り低速で動作するため、電力使用を節約し、ファンの寿命を延ば

し、ノイズを低減できます。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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ファンに障害が発生すると、前面パネルの"要サービス"LEDが黄色に点灯します。ファン・モジュー

ルは冗長設計されています。バックアップ・ファンを搭載することで、ファンに障害が発生しても、

システムは稼働し続けます。ホットスワップにも対応しているため、システムをシャットダウンし

なくても、ファンが故障したモジュールを取り外して、新しいファン・モジュールを挿入できます。

電力および熱量

高可用性および低エネルギー消費を実現するよう設計されたNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーには、

冗長性を備えた高効率なホットスワップ対応AC電源またはDC電源(電源コードは別々)が搭載され

ています。電源の定格は1200ワットで、120/240Vと50/60Hz間を自動検出できます。

全スロットが装着されたNetra SPARC T4-1サーバー1台の場合は1台の電源で、全スロットが装着され

たNetra SPARC T4-2サーバーの場合は2台の電源で十分に稼働できます。Netra SPARC T4-1サーバー

は2台の電源を、Netra SPARC T4-2サーバーは4台の電源をサポートしているため、それぞれN+1冗長

とN+2冗長が備わっています。電源の故障からの保護を最大限に実現するには、Netra SPARC T4-1サーバーには常時、2台の電源を取り付け、Netra SPARC T4-2サーバーには常時、4台の電源すべてを

取り付けます。通常動作時には、電源はシステムの電源需要を均等に共有します。

電力要件をさらに軽減し、NEBS認定を満たすため、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーはDC電源で稼

働できます。DC電源を使用すると、エネルギー使用が低減し、発熱が減り、信頼性が増すため、全

体的な運用コストが軽減されます。

表2に、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーの消費電力メトリックを示します。

表2 Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーの電源仕様

機能 Netra SPARC T4-1サーバー Netra SPARC T4-2サーバー

電源 • ホットスワップ対応ACまたはDC 1200W電源

×2

• N+1冗長

• ホットスワップ対応ACまたは

DC 1200W電源×4

• N+2冗長

スレッド • 最大64 • 最大128

AC電源

動作時最大入力電流 • 8.57A@100VAC

• 4.2A@200VAC

• 7.6A@200VAC

200VACでの動作時最

大入力電力

• 920W • 1451.7W

DC電源 電力入力 • 48VDCまたは68VDC(公称)

• 40~75VDC(範囲)

• 48VDCまたは68VDC(公称)

• 40~75VDC(範囲)

電力要件について詳しくは、オラクルの次の電力計算サイトをご利用ください。

http://www.oracle.com/jp/products/servers-storage/sun-power-calculators/index.html

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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ラックマウント

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーには、ハード・ラックマウント19インチ/4ポスト・キットが付属しま

す。19インチ/2ポスト、23インチ/2ポスト、および600 x 600ミリのハード・ラックマウント、ならび

に19インチ/4ポスト・スライド・ラックマウントのオプション・キットも用意されています。

Netra SPARC T4-1サーバーのアーキテクチャ

コンパクトなNetra SPARC T4-1サーバーは、スペース効率に優れた低消費電力2RUラックマウント・

パッケージで、高い演算能力を発揮します。価格対性能比に優れ、低い取得コスト、緊密に統合さ

れた高性能な10GbEにより、水平方向に拡張されたトランザクションや、最高のネットワーク・パ

フォーマンスを必要とするWebサービスの提供に最適です。消費電力を大幅に低減し、小さい設置面

積に対応することで、現代の電気通信会社のデータセンターの課題に対処するように設計されてい

ます。

前面と背面の外観

図4に、Netra SPARC T4-1サーバーの前面パネルと背面パネル、および4ディスク・バックプレーンを

示します。

図4 Netra SPARC T4-1サーバーの前面パネルと背面パネル

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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エンクロージャ

表3に、2RU Netra SPARC T4-1サーバーのエンクロージャについて説明します。

表3 Netra SPARC T4-1サーバーの寸法と重量

寸法 米国 米国以外の国

高さ 3.43インチ(2RU) 88.65ミリメートル

幅 17.52インチ 445ミリメートル

奥行 PSUハンドルまで最大 20.71インチ 526ミリメートル

背面I/Oまで最大 19.72インチ 501ミリメートル

重量(PCIeカードまたはラックマウントを使用せずに完全構成し

た場合の概算)

41ポンド 18.6キログラム

Netra SPARC T4-1サーバーは、次の主要コンポーネントと外部特徴を備えています。

• 2.85GHzで動作する8コアのSPARC T4プロセッサ×1、または2.85GHzで動作する4コアのSPARC T4プロセッサ×1

• 最大256GBのメモリを16個のDDR3 DIMMスロットに搭載(4GB、8GB、および16GB DDR3 DIMMをサポート)

• 前面パネルから挿入可能なホットプラグ対応SAS-2ディスク・ドライブ×4(最大)

• オンボード10/100/1000Mb/秒イーサネット・ポート×4

• ロープロファイルのフルハイト、フルレングスPCIeをサポート。2個のXAUIまたはロープロファ

イルPCIe x8スロットを組み合わせた2個のスロット(x8)

• USB 2.0ポート×4(前面パネルと背面に2個ずつ)

• ホットスワップ対応の高効率1200ワットAC電源またはDC電源×2(N+1)、内蔵プラグとファン

付き(背面から挿入可能)

• 環境監視および制御されたファン・アセンブリ×5(それぞれ2個のファンを搭載)、N+1冗長。

ファンには、専用トップ・パネル・ドアからアクセス可能

• スロットからアクセス可能な薄型DVD+R/-W、前面パネルからアクセス可能

• HD-15 VGAビデオ・ポート×1

• 前面と背面にあるシステムとコンポーネントのステータス・インジケータ・ライト。システムに関

するロケータ(白)、要サービス(黄)、およびアクティビティ・ステータス(緑)をレポート

• ILOM 3.0システム・コントローラ

• ILOM 3.0システム・コントローラで使用する管理ポート×2。RJ-45シリアル管理ポートにより、

ILOM 3.0コントローラにデフォルトで接続でき、ネットワーク管理ポートはILOM 3.0システム・

コントローラへのRJ-45 10/100Base-T接続をオプションでサポートします。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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図5に、Netra SPARC T4-1サーバーのマザーボード設計を示します。

図5 Netra SPARC T4-1サーバーのマザーボード設計

Netra SPARC T4-2サーバーのアーキテクチャ

拡張可能なNetra SPARC T4-2サーバーは、OSS/SSテクノロジー・アプリケーション・サービスやエ

ンタープライズ・アプリケーション・サービスなどのトランザクション・サービスと電気通信会社

サービスを提供するように最適化されています。数多くの拡張機能、および統合された仮想化テク

ノロジーを搭載したNetra SPARC T4-2サーバーは、Tier 1とTier 2の統合ワークロードにも最適なプ

ラットフォームとなります。

図6に、Netra SPARC T4-2サーバーのマザーボード設計を示します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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図6 Netra SPARC T4-2サーバーのマザーボード設計

エンクロージャ

Netra SPARC T4-2サーバーは、コンパクトで拡張可能な4RUラックマウント・シャーシを特徴として

いるため、電気通信会社は貴重なスペースを無駄にすることなく、処理要件とI/O要件を柔軟に拡張

できます(表4)。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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表4 Netra SPARC T4-2サーバーの寸法と重量

寸法 米国 米国以外の国

高さ 6.86インチ(4RU) 174.5ミリメートル

幅 17.18インチ 445ミリメートル

奥行 PSUハンドルまで最大 20.87インチ 530ミリメートル

背面I/Oまで最大 19.88インチ 505ミリメートル

重量(PCIeカードまたはラックマウントを使用せずに完全構成し

た場合の概算)

72.6ポンド 33キログラム

Netra SPARC T4-2サーバーは、次の主要コンポーネントと外部特徴を備えています。

• プロセッサあたり8コアのデュアルSPARC T4プロセッサ。2.85GHzで動作

• 最大512GBのメモリを32個のDDR3 DIMMスロットに搭載(4GB、8GB、および16GB DDR3 DIMM)

• システムの前面パネルから挿入可能なホットプラグ対応SAS-2ディスク・ドライブ×8(最大)

• オンボード10/100/1000Mb/秒イーサネット・ポート×4

• 専用のロープロファイルPCIeスロット×8、およびフルハイト、ハーフレングスPCIeスロット×2

• 4x 10GbE接続に対応する専用のXAUIスロット×1(XAUIポートはPCIeカードと共有不可)

• USB 2.0ポート×4(前面パネルと背面に2個ずつ)

• ホットプラグ/ホットスワップ対応の高効率1200ワットAC電源またはDC電源×4(N+2)、内蔵

プラグとファン付き(背面から挿入可能)

• 環境監視および制御されているファン・アセンブリ×4、N+2冗長

• 薄型DVD +R/Wドライブ×1、前面パネルからアクセス可能

• HD-15 VGAビデオ・ポート×1

• 前面と背面にあるシステムとコンポーネントのステータス・インジケータ・ライト。システムに関す

るロケータ(白)、要サービス(黄)、およびアクティビティ・ステータス(緑)をレポート

• ILOM 3.0システム・コントローラ

• ILOM 3.0システム・コントローラで使用する管理ポート×2。RJ-45シリアル管理ポートにより、

ILOM 3.0コントローラにデフォルトで接続でき、ネットワーク管理ポートはILOM 3.0システム・

コントローラへのRJ-45 10/100Base-T接続をオプションでサポートします。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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前面と背面の外観

図7に、Netra SPARC T4-2サーバーの前面パネルと背面パネルを示します。

図7 Netra SPARC T4-2サーバーの前面パネルと背面パネル

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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共通のRAS機能

顧客データとアプリケーションは、重要なビジネス資産からなります。エンタープライズ・コン

ピューティング・テクノロジーは、高度なデータ保護を提供すること(信頼性)、実質的に途切れ

ることのないアプリケーション・アクセスを可能にすること(可用性)、ビジネスにほとんど影響

を及ぼさずに問題を解決する手順とコンポーネントを組み込むこと(保守性)を目指しています。

一般にRASと呼ばれるこれらの機能は、オラクルのミッション・クリティカルなコンピューティン

グ・ソリューションに標準搭載されています。

Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、ハードウェア障害の防止、ほぼ連続的な運用、迅速なリカバリ、

および容易な保守を実現するように設計されています。これらのシステムのRAS機能は次のとおり

です。

• コンポーネント数の軽減 SPARC T4プロセッサに主要機能を統合することで、コンポーネント

数が減ってその故障回数も減少し、全体的な可用性が向上します。

• ホットスワップ対応の冗長コンポーネント ミラー化したディスク、冗長ファン・モジュール、

および冗長電源ユニットをすばやく簡単に交換できるため、システムのアップタイムが向上しま

す。

• 保守性を向上するアクセス可能なコンポーネント 前面からアクセス可能なホットスワップ対

応ディスク・ドライブをすばやく交換できます。オプションのDVD-RWドライブも、シャーシの

上部カバーを開けずに取り出せます。ファン・モジュールと電源ユニットは、システムをラック

からまったく動かさずに交換可能です。

• シャーシ背面のインジケータLED 確認が簡単なLEDで、問題を容易に特定できます。マザー

ボードには、診断LEDも搭載されています。

• 統合された帯域外管理 Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーに無償で標準搭載されているILOMは、

リモート・システム管理に対応する強力なツールを提供して、管理タスクを簡素化し、必要なオ

ンサイト・スタッフ数を減らし、運用コストを低減します。

• NEBS Level 3認定 Telcordia NEBS Level 3認定は、厳しい環境条件下でも極めて信頼性の高い動

作を保証する、厳しい要件をサーバーが満たしていることを示します。

Oracle Solaris によるエンタープライズ・スケーラビリティおよび可用性

SPARC T4プロセッサ・テクノロジーは完成度が高く、徹底的にテストされており、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーは以前のSPARCシステムとバイナリ互換を共有します。SPARCシステムは、Oracle Solaris 11またはOracle Solaris 10 8/11以上の堅牢でセキュアな基盤とともに稼働します。さらに、

Oracle Solarisにはさまざまな高度なツールが搭載されているため、組織はワークロードを容易に統合、

管理しながら、プロセッサ・テクノロジーの革新性およびOracle Solarisの一部である可用性機能を利

用できます。

以降の項では、電気通信会社にもっとも関連するOracle Solarisの特性の一部について、さらに説明し

ます。キャリアグレード・アプリケーション向けOracle Solarisの機能に関する詳細は、次のWebサイ

トにあるホワイト・ペーパー『Oracle Solaris: The Carrier-Grade Operating System』を参照してくださ

い。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solaris11/documentation/solaris-thecarriergradeos- wp-308726.pdf

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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マルチコア/マルチスレッド・テクノロジーのスケーラビリティとサポート

Oracle Solaris 10とOracle Solaris 11は、SPARC T4プロセッサ・ベース・システムの高度な機能を提供

するよう特別に設計されています。つまり、Oracle Solarisは、仮想化の主要機能、最適な利用率、高

可用性、比類ないセキュリティ、および卓越したパフォーマンスを、水平方向および垂直方向に拡

張可能な両環境にもたらします。

SPARC T4プロセッサをベースにしたシステムの大きなメリットの1つは、Oracle Solarisやアプリケー

ションにとって、なじみのある対称型マルチプロセッシング(SMP)システムに見えることです。

さらに、Oracle Solaris 10と11には、マルチコア/マルチスレッド・アーキテクチャ上のアプリケーショ

ンのパフォーマンスを改善する数多くの機能が搭載されています。

• 高速暗号処理 Oracle Solarisの暗号化フレームワークおよびSPARC T4プロセッサにより、高速暗

号処理がサポートされます。SPARC T4プロセッサは、暗号化ハードウェア実装へのアクセスを

許可します。今回初めて、ユーザー・レベルの命令によって、コプロセッサではなく適切なパイ

プライン自体に暗号が実装されます。つまり、ハードウェア・ベースの暗号をより効率的に実装

でき、特権レベルでの変更が不要になるため、暗号化アルゴリズムの計算が大幅に効率化されま

す。また、命令パイプライン自体に実装された各種暗号をデータベース運用ではるかに効率的に

利用できます。

• クリティカル・スレッドの最適化 新しいSPARC T4プロセッサは、Oracle Solaris 11の新しい"クリティカル・スレッドAPI"もサポートすることで、オペレーティング・システムはクリティカル・

スレッドを認識して、自身でシングル・プロセッサ・コアに割り当てることができます。その結

果、重要度の低い他のスレッドと競合することなく、最高のパフォーマンス・レベルでクリティ

カル・スレッドを実行でき、スレッド型アプリケーションの全体的なパフォーマンスが高速化し

ます。

• マルチコア/マルチスレッドの認識 Oracle Solaris 10および11ではSPARC T4プロセッサの階層が

認識されるため、スケジューラを使用して、使用可能なすべてのパイプラインに対して効果的な

負荷分散を実施できます。これらのプロセッサを64個の論理プロセッサとして使用する場合も、

Oracle Solarisではサポートするコアおよびスレッド間の相関関係を把握し、スレッドを迅速かつ

効率的に実装できるようにします。

• きめ細かな管理 Oracle Solaris 10および11には、SPARC T4プロセッサの個別のコアとスレッド

(論理プロセッサ)を有効または無効にする機能が搭載されています。また、プロセッサ・セッ

トなど、Oracle Solarisの標準機能によって、論理プロセッサのグループを定義し、このグループ

に対してプロセスまたはスレッドをスケジューリングする機能が提供されます。

• インタフェースのバインディング Oracle Solarisでは必要に応じて、プロセスや個々のスレッド

をプロセッサまたはプロセッサ・セットにバインドできるため、大幅な柔軟性が得られます。

• 仮想化ネットワークおよびI/Oのサポート Oracle Solarisには、オンチップの10GbEポートおよび

PCIeインタフェースのサポートを含む、SPARC T4プロセッサ上のコンポーネントおよびサブシ

ステムに対するサポートと仮想化テクノロジーが含まれています。高パフォーマンス・ネット

ワーク・アーキテクチャの一環として、Oracleマルチコア/マルチスレッド対応デバイス・ドライ

バが提供されているため、仮想化フレームワーク内で実行されるアプリケーションは、I/Oデバイ

スおよびネットワーク・デバイスを効果的に共有できるようになります。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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• Oracle SolarisにおけるNon-Uniform Memory Accessの最適化 Netra SPARC T4-2サーバー上の各

SPARC T4プロセッサによってメモリが管理されるため、この実装はNon-Uniform Memory Access(NUMA)アーキテクチャとなります。NUMAアーキテクチャの場合、プロセッサが自身のメモ

リにアクセスするために要する時間は、別のプロセッサによって管理されるメモリにアクセスす

る時間よりやや短縮されます。Oracle Solarisは、アプリケーションに対するNUMAの影響の軽減、

NUMAアーキテクチャのパフォーマンス改善に特に役立つテクノロジーを提供します。

• メモリ配置最適化 Oracle Solaris 10および11では、メモリ配置最適化(MPO)を使用して、

サーバーの物理メモリ全体にわたるメモリの配置状況を改善することで、パフォーマンスを

向上します。MPOにより、システム内の適切なバランスを維持しながら、メモリが、そのメ

モリにアクセスするプロセッサにできる限り近い位置に配置されます。結果として、MPOに

より、多数のデータベース・アプリケーションの実行速度が大幅に向上します。

• Hierarchical Lgroup Support Hierarchical Lgroup Support(HLS)により、Oracle SolarisのMPO機能が強化されます。HLSを使用することで、Oracle Solarisは、より複雑なメモリ待機時間の

階層を持つシステムのパフォーマンスを最適化できます。Oracle Solarisでは、HLSを通じてメ

モリとの距離を識別できるため、アプリケーションにおける待機時間がもっとも短くなるよ

うにリソースを割り当てることができます。特定のアプリケーションがデフォルトでローカ

ル・リソースを使用できない場合、Oracle Solarisでは、HLSを利用して、もっとも近くにある

リモート・リソースを割り当てます。

• Oracle Solaris ZFS Oracle Solaris ZFSでは、世界初となる128ビットのファイル・システムによっ

てデータ管理を劇的に進歩させることで、複雑なストレージ管理の概念を自動化および統合し、

無限のスケーラビリティを実現します。Oracle Solaris ZFSは、I/Oの発行順序に関する従来の制約

をほぼすべて解消するトランザクション・オブジェクト・モデルに基づいており、劇的なパフォー

マンス向上が実現されます。また、発見されにくいデータ破損の検出と修正を行う64ビットの

チェックサムですべてのデータが保護され、データの整合性が維持されます。

• セキュアで堅牢なエンタープライズ・クラスの環境 Oracle Solarisには恣意的な犠牲は必要あり

ません。既存のSPARCアプリケーションを変更せずに、引き続きSPARC T4プラットフォーム上

で実行できるため、ソフトウェアへの投資が保護されます。また、マルチレベルの認証セキュリ

ティによって、Oracle Solaris環境が侵入から保護されます。Oracle Solarisの障害管理アーキテク

チャによって、Oracle Solarisの予測的自己修復機能などの要素がハードウェアと直接通信できる

ようになるため、計画停止時間と計画外停止時間の両方が削減されます。Oracle Solaris DTraceなどの効果的なツールにより、システムのリソースを最大限に利用できるようにアプリケーション

を調整できます。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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Oracle Solaris 11の重要な新機能

Oracle Solaris 11では、5年以上にわたって開発されてきたOracle Solarisの高度な機能を使用できます。

Oracle Solaris 11の2つの新機能は、特に電気通信会社の注目を集める機能です。

• ネットワーク・ベースのパッケージ管理 Oracle Solaris 11のImage Packaging System(IPS)は、

計画停止時間を大幅に減らし、完全に安全なシステムの更新とアップグレードを実現するように

設計された、新しいネットワーク・ベースのパッケージ管理システムです。IPSは、ソフトウェ

ア・パッケージのインストール、アップグレード、および削除などの包括的なソフトウェア・ラ

イフ・サイクル管理のフレームワークを提供します。管理者はネットワーク・ベースのパッケー

ジ・リポジトリからソフトウェアをインストールできます。このリポジトリには完全自動の依存

性チェック機能が搭載されており、ソフトウェア・パッケージのインストール時に、入手する必

要のある追加のライブラリがないかが確認されます。

• ネットワーク仮想化 Crossbowプロジェクトとしても知られる新しいネットワーク・スタック・

アーキテクチャがOracle Solaris 11に導入されました。このアーキテクチャは、パフォーマンス、

可観測性、セキュリティ、および使いやすさを改善します。数ある特徴の中でも、管理者が仮想

NIC(VNIC)と仮想スイッチを作成して、基盤となるハードウェアから完全に独立した仮想ネッ

トワーク・インフラストラクチャを実現できるようにします。その結果、IT組織は、より大規模

なデータセンター統合プロジェクトと同じように、柔軟性とTCO節減のレベルを向上する"コン

テナ型データセンター"ソリューションを構築できます。また、ネットワーク仮想化は、システ

ムに配置されたさまざまなサービスで、ネットワーク帯域幅とネットワーク・トラフィック・フ

ローを制御する方法を電気通信会社にもたらします。したがって、ネットワーク待機時間の影響

を受けやすいサービスは、他のサービスより前にネットワーク帯域幅のシェアを得ることができ、

物理ネットワークが不要なトラフィック・レベルであふれる状態を回避できます。

障害管理と予測的自己修復

Oracle Solaris 10では、障害管理および予測的自己修復が可能なシステムとサービスを構築、配置す

るための新しいアーキテクチャが導入されました。Oracle Solarisの予測的自己修復は、多数のハード

ウェアとアプリケーションの障害を自動的に診断、分離、およびリカバリするOracle Solarisの革新的

な機能です。そのため、ソフトウェアや主要なハードウェア・コンポーネントに障害が発生した場

合や、ソフトウェア構成に問題が生じた場合でも、ビジネスに不可欠なアプリケーションや不可欠

なシステム・サービスを中断せずに継続できます。

Oracle Solarisの予測的自己修復とOracle Solarisの障害管理は、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーに次の

特定の機能を提供します。

• CPUオフライニングは、故障と判断されたコアをオフラインにします。オフラインにされたCPUはリソース・キャッシュに保存され、プロセッサが交換されない限り、再起動時にもオフライン

のままになります。プロセッサを交換すると、そのCPUはリソース・キャッシュから消去されま

す。

• メモリ・ページ・リタイアメントは、障害とマーク付けされたメモリのページを除外します。ペー

ジはリソース・キャッシュに保存され、問題のあるFB-DIMMが交換されない限り、再起動時に

も除外されたままになります。FB-DIMMを交換すると、影響を受けたページはリソース・キャッ

シュから消去されます。

• I/Oリタイアメントは、エラーと障害を記録します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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• fmlogは、システムによって検出された障害を記録します。

Oracle Solaris Clusterによる高可用性

多くの場合、電気通信のミッション・クリティカルなネットワーク・インフラストラクチャ・アプ

リケーションでは、シングル・ポイント障害、およびサービスの中断やデータ損失の可能性を回避

するために、クラスタ化された物理サーバーが必要です。Oracle Solaris Clusterは、Oracle Solarisで稼

働するアプリケーションに最高の可用性を提供するように設計されています。また、電気通信会社

は、高可用性クラスタリングと仮想化を組み合わせて、高いサービス・レベルを低コストで提供す

ることが可能になります。

Oracle Solaris Clusterは次のことを可能にします。

• Oracle Solarisのカーネル・レベルの統合により、1秒未満で障害を検出し、サービス・リカバリ時

間を短縮

• Oracle VM Server for SPARCおよびOracle Solaris Zonesの両方をサポートすることで、リソース使

用率の最適化とともに高可用性、障害の分離を実現

• 仮想ノードまたは仮想クラスタを使用することで、物理サーバーの同じクラスタ内で複数のアプ

リケーションを統合

• マルチサイト、マルチクラスタ構成を介したディザスタ・リカバリ

Oracle Solaris Clusterについて詳しくは、

http://www.oracle.com/technetwork/jp/server-storage/solaris-cluster/index.htmlを参照してください。

エンド・ツー・エンドの仮想化テクノロジー

組織は、個別のワークロードを少数でもパワフルなシステムに統合して、使用率を高めようとして

います。その結果、仮想化テクノロジーがますます人気を集めています。Netra SPARC T4-1/T4-2サー

バーは仮想化に特化して設計されており、処理から仮想化ネットワークやI/Oに至るまで、複数のリ

ソースを極めて細かく区分けします。もっとも重要なのは、オラクルの仮想化テクノロジーが、高

価なアドオンとしてではなく、システムの一部として提供されている点です。

マルチスレッド・ハイパーバイザ

前世代のUltraSPARCおよびSPARCプロセッサと同様に、SPARC T4プロセッサはマルチスレッド・

ハイパーバイザを提供します。マルチスレッド・ハイパーバイザは、プロセッサと緊密に統合した、

安定した仮想マシン・アーキテクチャを実現する小さいファームウェア・レイヤーです。ハイパー

バイザは基盤となるマルチコア/マルチスレッド・プロセッサと直接やり取りするため、マルチスレッ

ドは非常に重要です。このアーキテクチャは、シングル・コア内で複数のスレッドをコンテキスト

切替えすることができます。競合他社のアーキテクチャでこのようなタスクを行うと、追加のソフ

トウェアと多大なオーバーヘッドが必要となります。

オラクルのアプローチの強みは、プロセッサから、完全にスレッド化されたJavaアプリケーション・

モデルを使用するアプリケーションまで、アーキテクチャのすべてのレイヤーが完全にマルチス

レッド化される点です。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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Oracle VM Server for SPARC

マルチコア/マルチスレッド・テクノロジーを使用するすべてのOracleサーバーでサポートされる

Oracle VM Server for SPARCは、独立したOSインスタンスを実行できる完全な仮想マシンを実現しま

す。各オペレーティング・システム・インスタンスには、仮想化されたCPU、メモリ、ストレージ、

コンソール、および暗号化デバイスが含まれます。Oracle VM Server for SPARCアーキテクチャでは、

Oracle Solaris 10および11などのオペレーティング・システムがハイパーバイザに書き込まれます。

この処理により、各仮想マシンのオペレーティング・システムには、基盤となるサーバー・ハード

ウェアの安定し、最適化された仮想化可能な内容が反映されます。

仮想マシンを活用することで、複数のOSインスタンスを同時に単一プラットフォーム上に配置する

ための柔軟性を得られます。さらに、管理者は仮想デバイス機能を利用することで、仮想マシン上

にホストされているソフトウェア・スタック全体を物理マシン間で転送できます。また、仮想マシ

ンはOracle Solaris Zonesをホストすることで、両方のテクノロジーの分離、柔軟性、および管理の機

能を得られます。

Oracle VM Server for SPARCは仮想化ネットワークをサポートするために、ゲスト仮想マシン(ゲス

トOS)を接続できる仮想レイヤー2スイッチを実装しています。各ゲスト仮想マシンは複数のvSwitchに接続でき、複数のゲスト仮想マシンも同じvSwitchに接続できます。vSwitchは、実際の物理ネット

ワーク・ポートに関連付けることが可能です。あるいは、ポートに関連付けなくても存在できます

が、その場合、vSwitchは同じサーバーの仮想マシン間のみの通信を提供するため、貴重なネットワー

ク・リソースが節約されます。

Oracle Solaris Zones

OSレベルの仮想化を実現するOracle Solaris Zones(Oracle Solaris 10とそれ以前のバージョンでは

Oracle Solaris Containersとして知られる)は、システム・リソースを効率的に管理し、環境を仮想化

し、分離された、セキュアで完全な実行環境をアプリケーションに提供するために連携するテクノ

ロジー・グループで構成されます。Oracle Solaris Zonesを使用すると、アプリケーションとプロセス

をシステムの残りの部分から切り離すことができます。このように分離することで、ゾーン内のプ

ロセスが別のゾーンで実行されているプロセスによって妨げられることがなくなるため、セキュリ

ティと信頼性が向上します。

Oracle Solarisに付属のリソース管理ツールにより、CPUなどのリソースを特定のアプリケーションに

割り当てることができます。マルチプロセッサ・システム内のCPU(またはSPARC T4プロセッサ内

のスレッド)はプロセッサ・セットとして論理的にパーティション化して、リソース・プールにバ

インドできます。最終的には、そのリソース・プールをOracle Solaris Zoneに割り当てることができ

ます。リソース・プールには、CPUリソース消費の重複を避けるためのワークロードの分離機能が

あります。また、クラス割当てのスケジューリングとプロセッサ・セットに対する永続的な構成メ

カニズムも存在します。さらに、リソース・プールの動的機能を使用すると、管理者はワークロー

ド要求の変化に応じてシステム・リソースを調整できます。

システム管理テクノロジー

どの組織でもシステムの数が増え続けているため、インフラストラクチャをライフ・サイクル全体

を通して管理することは、ますます複雑化しています。システムを効果的に管理するには、おもな

システム要素の動作を感知して修正できる統合ハードウェア、およびおもな管理タスクを自動化で

きる高度なツールの両方が必要です。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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Netra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、統合された完全自動管理サービスおよびエンタープライズ・レ

ベルの管理ソリューションであるOracle Enterprise Manager Ops Centerを通じて管理できます。

Oracle Integrated Lights Out Manager

オラクルの多数のx64サーバーで提供されているOracle Integrated Lights Out Manager(Oracle ILOM)

サービス・プロセッサは、システム・コントローラとして動作して、Netra SPARC T4-1/T4-2サーバー

の管理およびリモート管理を簡素化します。このサービス・プロセッサは、他のオラクルのモジュー

ル式およびラックマウント式のx64サーバーで使用される実装に似ています。その結果、これらの

サーバーは、オンサイト・エンタープライズ管理フレームワークやエレメント・マネージャなどの

既存の管理インフラストラクチャと容易に統合します。

このサービス・プロセッサは、次の機能を提供します。

• IPMI 2.0準拠の管理機能をサーバー・モジュールのファームウェア、OS、アプリケーションに、

そしてILOMイーサネット管理インタフェースを介してサービス・プロセッサにアクセスする

IPMIベースの管理ツールに提供します。また、サーバー・モジュール、シャーシ内のいずれかの

場所の両方で、環境センサーが表示されるようにします。

• CPU、FB-DIMM、電源を含むサーバー・モジュールのインベントリと環境制御を管理し、HTTPS、CLI、またはSNMPによってこのデータにアクセスできるようにします。

• テキスト表示のリモート・コンソール・インタフェースを提供します。

• すべてのシステム・ファームウェアのアップグレードをダウンロードするための手段を提供します。

Oracle Integrated Lights Out Managerのサービス・プロセッサにより、管理者はプラットフォームで稼

働するOSとは独立して、システム処理に干渉することなく、サーバーをリモート管理できます。

Oracle Integrated Lights Out Managerは、ハードウェアの障害と警告、および他のシステム関連イベン

トに関するアラートを電子メールで送信できます。Oracle Integrated Lights Out Managerの電子回路は

サーバーのスタンバイ電源を使用して、サーバーとは独立して稼働します。そのため、Oracle Integrated Lights Out Managerのファームウェアとソフトウェアは、サーバーOSがオフラインになった

場合、サーバーの電源がオフになった場合でも、動作し続けます。

Oracle Integrated Lights Out Managerは、次のNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーの状態を監視します。

• CPUの温度状態

• ハード・ドライブの有無

• エンクロージャの温度状態

• ファンの速度とステータス

• 電源のスタータス

• 電圧の状態

• Oracle Solarisウォッチドッグ、ブート・タイムアウト、および自動サーバー再起動イベント

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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Oracle Enterprise Manager Ops Center

Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、あらゆる規模のOracleシステムのデプロイ、監視、パッチ適

用、および管理するためのインフラストラクチャ・ライフ・サイクル管理ソフトウェアです。Oracle Enterprise Manager Ops Centerは段階的なアプローチを採用して、システム運用を迅速化するという課

題を解決していきます。

• 検出 システムが管理ネットワークに追加されたら、管理者はOracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して、特定のサブネット・アドレスまたはIP範囲に基づいてベアメタル・システム

を検出できます。

• グループ 管理するシステムの数やシステムの頻繁な用途変更を考慮すると、リソースをまとめ

る方法を見つけることがIT組織にとって重要となります。Oracle Enterprise Manager Ops Centerを使用すると、ユーザーはシステムを論理的にグループ化して、1台のシステムで操作を実行する

場合と同様に、システムのグループで操作を容易に実行できます。機能(Webサーバー対グリッ

ド・コンピューティング)、管理責任、または組織のニーズに基づく他のカテゴリ別にシステム

を分類できます。

• プロビジョニング Oracle Enterprise Manager Ops CenterはOS(Oracle Solaris、Red Hat Linux、ま

たはSuSE Linux)を、選択したシステムにリモートでインストールします。管理者はこの機能を

使用して、オペレーティング・システムをベアメタル・システムにプロビジョニングしたり、既

存のシステムを再プロビジョニングしたりすることができます。インフラストラクチャのライ

フ・サイクルが巡る間、Oracle Enterprise Manager Ops Centerはファームウェアを更新し、選択し

たシステムにソフトウェア・パッケージとパッチをプロビジョニングできます。

• 監視 管理者はシステムの稼働中にOracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して、システム状

態を監視し、すべてが最適なレベルで動作していることを確認できます。ベアメタル・システム

を含むハードウェアのファン、温度、ディスク、電圧の使用状況といった属性を詳細に監視でき

ます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、スワップ領域、CPU、メモリ、ファイル・シス

テムなどのOSの属性も監視できます。管理者はビジネスのニーズに応じて、特定のしきい値レベ

ルを定義したり、電子メール、ポケベル、またはSimple Network Management Protocol(SNMP)トラップなど、監視対象コンポーネントごとに希望の通知方法を設定したりできます。

• 管理 電気通信会社は、インフラストラクチャのライフ・サイクル管理をシステムの配置や監視

だけではなく、それ以外にも拡張する必要があります。Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、

システムの電源投入や切断などの完全自動機能、リモート・シリアル・コンソール・アクセスを

搭載して、IT組織がITインフラストラクチャを遠隔地から管理できるように支援します。Oracle Enterprise Manager Ops Centerソフトウェアのロールベースのアクセス制御(RBAC)機能を使用

すると、特定のユーザーに権限を付与して、特定の管理タスクを実行させることができます。

• ハイブリッド・ユーザー・インタフェース Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、GUIとCLIの両方を1つのコンソールに統合する、Webからアクセス可能なハイブリッド・ユーザー・イン

タフェース(UI)を提供します。このハイブリッドUIにより、GUIで実行された操作はCLIに同

時に反映されます。また、その逆も同様です。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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マルチコア/マルチスレッド・ツールが実現する高速パフォーマンスおよび

市販化までの期間短縮

新しいハードウェアやOSプラットフォームがどれほど強力でも、電気通信組織は、これらの採用で

生じるコストとリスクが利益に見合っていることを確信する必要があります。電気通信組織は特に、

人気の高い市販ソフトウェアとオープンソース・ソフトウェアの大きな利点を継続して利用できる

ことを望んでいます。開発者は、コンパイラや基本的な開発ツールを変えたくないと思っています。

管理者は、複雑なサポート・マトリックスを提供する余裕はほとんどなく、アプリケーションを新

しい環境で効果的に実行するのに、これ以上時間をかけることもできません。前世代のマルチコア/マルチスレッド・サーバーは、マルチコア/マルチスレッド・サーバー上で既存のアプリケーション

を最大限の効率性で稼働するための方法を指示する、個別のツールに依存していました。開発者は

さまざまな個別のツールを採用することで、アプリケーションを最適化して、マルチコア/マルチス

レッド環境で実行することができました。しかし、オラクルは、緊密に統合されたソフトウェア・

プラットフォームを開発するための努力を重ね続けて、バラバラだったツールの大半をOracle SolarisおよびOracle Solaris Studioに統合しました。

Oracle Solaris Studioは、マルチコア/マルチスレッド・サーバーに対応した、スケーラブルで信頼でき

るセキュアなアプリケーションを構築するための包括的な開発プラットフォームを提供します。

Oracle Solaris StudioとOracle開発者ツールについて詳しくは、次のリンクにアクセスしてください。

• http://www.oracle.com/technetwork/jp/server-storage/solarisstudio/overview/index.html

• http://www.oracle.com/jp/products/tools/

Sun Netra Data Plane Suiteによる開発の加速化とコストの削減

OracleのSun Netra Data Plane Suiteを使用すると、電気通信会社は、SPARC T4プロセッサのマルチコ

ア/マルチスレッド・アーキテクチャを利用してライン速度のパケット処理性能を実現することで、

開発を加速化し、研究開発コストと維持コストを削減できます。オープンな統合開発環境と軽量な

実行環境からなるSun Netra Data Plane Suiteは、迅速な開発を可能にして優れた経済性を実現します。

また、Oracle VM Server for SPARC(旧称Sun Logical DomainsまたはLDoms)を使用することで、ハ

イパーバイザの仮想化機能を利用して、コントロール・プレーンおよびデータ・プレーンの機能を

単一の統合アーキテクチャに革新的に統合できます。

結論

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーは、画期的なパフォーマンスとエネルギー効率を比類な

いプロセッサ・コア、メモリ、およびI/Oの密度と組み合わせて、電気通信会社がネットワーク・イ

ンフラストラクチャをコスト効率よく拡張できるように支援します。Netra SPARC T4-1/T4-2サー

バーで使用されるSPARC T4プロセッサは、業界の次世代大量スレッドSystem-on-a-Chipを実現します。

前世代のNetra SPARC T3-1サーバーと同等のネットワーク・スループットと効率性を発揮すると同時

に、5倍高いシングルスレッド・パフォーマンスを達成します。

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オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーのアーキテクチャ

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プロセッサあたり最大64個のスレッド、オンチップ・メモリ管理を実現し、2つの10GbEインタフェー

ス、2つのPCIe Generation 2ルート・コンプレックス、およびオンチップ暗号化アクセラレーション

を備えたSPARC T4プロセッサは、現代のプロセッサの機能を根本から再定義します。キャッシュ一

貫性を組み込んでマルチプロセッサをサポートすることで、SPARC T4プロセッサは、これらの機能

の漸進的な強化を可能にします。

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2サーバーはこれらの強みを利用して、拡張性に優れた強力なサー

バー・プラットフォームを実現しながら、さらに高いレベルのパフォーマンスをコンパクトなラッ

クマウント・シャーシで提供します。その結果、適切に拡張して、現在の電気通信会社の課題と予

算の制約に対処できる非常にコンパクトなITインフラストラクチャが実現します。

オラクルのNetra SPARC T4-1/T4-2 サーバーのアーキテクチャ 2012年1月、バージョン1.0 Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問い合わせ窓口: 電話:+1.650.506.7000 ファクシミリ:+1.650.506.7200 www.oracle.com

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