ター)を新設しました ソン氏が名大病院を訪問 ・ 教えて...

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1 名大病院 NEWS Kawara-Ban 名古屋大学医学部附属病院 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地 TEL 052-741-2111(代表) https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/ 2019.10 114 理  念 ● 診療・教育・研究を通じて社会に貢献します。 基本方針 ● 1.安全かつ最高水準の医療を提供します。 2.優れた医療人を養成します。 3.次代を担う新しい医療を開拓します。  4.地域と社会に貢献します。 ホームページで「かわらばん」のバックナンバーがご覧いただけます 泌尿器科長 後藤 百万 PSA (前立腺特異抗原) 調診療科レポート「歯科口腔外科」 歯科口腔外科長 日比 英晴 健康診断、人間ドッグ、あるいはかかり つけ医の先生から、PSA が高いので泌尿器 科を受診しなさいと言われて、当院の泌尿 器科へ受診される患者さんは多いのですが、 「どうして泌尿器科に行けと言われたのか わかりますか。」と聞くと、「さあ・・・?」 という患者さんが少なくありません。PSA (Prostate Specific Antigen:前立腺特異 抗原)は、前立腺(精液を産生する臓器で膀 胱の下にあります。)が産生しているたんぱ く質のことなのですが、前立腺がんがあると 過剰に産生されて、血液中に増えてきます。 従って、血液中の PSA を測定することに より前立腺がんの早期発見が可能になりま す。血液中の PSA の正常値は4ng/mL 以 下ですが、4~10ng/mL はグレーゾーン で、前立腺の炎症や前立腺肥大症などの良 性病変でもこの程度に上昇しますが、20% 程度の確率で前立腺がんが見つかります。 10ng/mL 以上になると前立腺がんが見つ かる確率がさらに高くなります。採血をし て、PSA を測定することで早期に前立腺が んが見つけられるため市町村の老人健診や 人間ドッグには通常 PSA 検査が含まれま す。また、名古屋市ではワンコイン検診とし て検査ができます。簡単な血液検査ですの で、男性では、50歳以上になったら、一度 PSA をチェックすることをお勧めします。 CONTENTS ・炎症性腸疾患治療センター(IBD セン ター)を新設しました ・教えて!この言葉 「PSA(前立腺特異抗原)」 ・ 診療科レポート「歯科口腔外科」 「小さな体に寄り添い守る。最前線で 闘う小児医療の現場に光を」クラウド ファンディングプロジェクト目標金額 達成のご報告 ・ ナディック通信 ・ 名大病院臨床研修医のご紹介 ・ ミニニュース ・ JCI の最高経営責任者 ポーラ・ウィル ソン氏が名大病院を訪問 ・ 特定基金 医学部附属病院支援事業への ご協力のお願い ・ 禁煙のお願い ・ 手術室の新設で、難易度・緊急度の高 い手術への対応力を強化。 ・令和元年度鶴舞公開講座 「自分の力で元気に過ごす ~健康管理 と医療サポートの活用~」 ・ 健康講座 「大腸検査のススメ」 ・ ボランティアさん募集 ・ かわらばん HP のご案内 1 2 3 4 特集 1 炎症性腸疾患治療センター (IBD センター)を新設しました 名大病院では炎症性腸疾患治療センター(IBD センター)を新設し、10月から専門外来で患者さんの診察を開始し ます。藤城光弘センター長に、センターの内容や今後の展望を伺いました。 Inflammatory  BowelDisease: IBD 便10 20 17 26 尿

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名 大 病 院

NEWS

Kawara-Ban

名古屋大学医学部附属病院 〒466-8560 名古屋市昭和区鶴舞町65番地 TEL 052-741-2111(代表)

https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/

2019.10

114号

理  念 ● 診療・教育・研究を通じて社会に貢献します。

基本方針 ● 1.安全かつ最高水準の医療を提供します。 2.優れた医療人を養成します。3.次代を担う新しい医療を開拓します。  4.地域と社会に貢献します。 ホームページで「かわらばん」のバックナンバーがご覧いただけます

泌尿器科長 後藤 百万

PSA(前立腺特異抗原)

 

歯科口腔外科は歯科と医科

の間の領域を受け持っていま

す。歯だけでなく、一般の歯

科医院では対応が難しいあご

や舌。口の中全体が対象です。

また様々な全身的な病気を抱

えている患者さんの口腔疾患

も対象です。診療内容は、か

みあわせの不調和や、歯の欠

損、口腔がん、生まれつきの

口の形成不全などに対する外

科的治療、全身的な病気のた

め、特別な注意を要する患者

さんの歯科治療、入院患者さ

んの口腔ケアなどです。初診

の方はかかりつけの歯科医院

や病院から紹介されることが

多く、院外の医療機関と連携

し、院内でも関連各科と連携

を密にして診療しています。

 

最近は口のことが話題にな

ることが多くなっています。

特に芸能人の影響は大きいよ

うで、同様の心配をされる患

者さんがよくいらっしゃいま

す。舌がんの心配だったり、

あごの形や歯の出過ぎ、歯茎

の見え過ぎだったり、いろい

ろと悩まれています。そう

いった悩みがあれば、歯科口

腔外科を受診しましょう。特

にがんは早期発見が重要です

が、舌がんは初期に痛みを感

じることがなく、安易に様子

をみているうちにがんが進行

してしまうことがあります。

少しでも違和感を感じたら早

めの受診をお勧めします。

診療科レポート「歯科口腔外科」歯科口腔外科長 日比 英晴

 健康診断、人間ドッグ、あるいはかかりつけ医の先生から、PSAが高いので泌尿器科を受診しなさいと言われて、当院の泌尿器科へ受診される患者さんは多いのですが、「どうして泌尿器科に行けと言われたのかわかりますか。」と聞くと、「さあ・・・?」という患者さんが少なくありません。PSA(Prostate Specifi c Antigen:前立腺特異抗原)は、前立腺(精液を産生する臓器で膀胱の下にあります。)が産生しているたんぱく質のことなのですが、前立腺がんがあると過剰に産生されて、血液中に増えてきます。従って、血液中のPSAを測定することにより前立腺がんの早期発見が可能になります。血液中のPSAの正常値は4ng/mL以下ですが、4~10ng/mL はグレーゾーンで、前立腺の炎症や前立腺肥大症などの良性病変でもこの程度に上昇しますが、20%程度の確率で前立腺がんが見つかります。

10ng/mL 以上になると前立腺がんが見つかる確率がさらに高くなります。採血をして、PSAを測定することで早期に前立腺がんが見つけられるため市町村の老人健診や人間ドッグには通常PSA検査が含まれます。また、名古屋市ではワンコイン検診として検査ができます。簡単な血液検査ですので、男性では、50歳以上になったら、一度PSAをチェックすることをお勧めします。

CONTENTS・ 炎症性腸疾患治療センター(IBDセンター)を新設しました・ 教えて!この言葉「PSA(前立腺特異抗原)」・ 診療科レポート「歯科口腔外科」・ 「小さな体に寄り添い守る。最前線で闘う小児医療の現場に光を」クラウドファンディングプロジェクト目標金額達成のご報告・ ナディック通信・ 名大病院臨床研修医のご紹介・ ミニニュース

・ JCIの最高経営責任者 ポーラ・ウィルソン氏が名大病院を訪問・ 特定基金 医学部附属病院支援事業へのご協力のお願い・ 禁煙のお願い・ 手術室の新設で、難易度・緊急度の高い手術への対応力を強化。・ 令和元年度鶴舞公開講座「自分の力で元気に過ごす ~健康管理と医療サポートの活用~」・ 健康講座「大腸検査のススメ」・ ボランティアさん募集・ かわらばんHPのご案内

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特集 1 炎症性腸疾患治療センター(IBDセンター)を新設しました

名大病院では炎症性腸疾患治療センター(IBDセンター)を新設し、10月から専門外来で患者さんの診察を開始します。藤城光弘センター長に、センターの内容や今後の展望を伺いました。

原因不明の指定難病、炎症性腸疾患

 

原因不明で難病に指定されてい

る炎症性腸疾患(Infla

mmatory

 Bowel Disease: IB

)。腹痛や下

痢、血便、体重減少、発熱などの症

状に悩まされる消化管の慢性疾患

で、主に潰瘍性大腸炎とクローン病

の2種類に分けられます。潰瘍性大

腸炎は、大腸の粘膜を免疫細胞が攻

撃し、炎症を起こすことで発症しま

す。クローン病も同じく免疫細胞の

攻撃により発症しますが、発症部位

は大腸のみならず、食道、胃、小腸

など消化管全体にわたり、粘膜、粘

膜下層、筋層と消化管壁深くまで及

ぶことが特徴です。

 

10〜20代で発症することが多く、

患者数は潰瘍性大腸炎が約17万人、

クローン病が約4万人(平成26年度

末)と、年々、患者数が増えていま

す。残念ながら原因が解明されてい

ないため完治は難しく、治療は薬や

点滴での症状のコントロールが中心

です。薬や点滴での治療が難しく

なった場合は、病気の部分の切除や

膿う

瘍み

の除去など外科での治療が必要

になります。

内科・外科合同で治療を行う

IBDセンター

 

こうした中で、当院は旧帝大の国

立大学病院では初めて、消化器内科

と消化器外科合同で炎症性腸疾患治

療センター(IBDセンター)を設

立しました。両科の医師をはじめ看

護師、薬剤師、診療放射線技師、臨

床検査技師、管理栄養士などがチー

ムを立ち上げ、患者さん中心の医療

を展開していきます。

 

炎症性腸疾患の治療には内科・外

科のシームレスな協力が欠かせず、

症状に合わせて迅速な対応ができる

IBDセンターの設立は、患者さん

への質の高い医療の提供につながり

ます。皮膚疾患や糖尿病など合併症

の治療においても、当院であれば他

の診療科と情報を共有しながら適切

に対応でき、患者さんに安心してい

ただけるはずです。

 

加えて、地域の開業医の先生方に

とっても、IBDセンターの誕生で

患者さんを紹介する窓口が明確にな

り、よりスムーズな病診連携が可能

となります。

診療と同時に研究を進め、

日本一のセンターへ

 

今後、当院ではIBDセンターを

中心に、診療と同時に新たな治療法

の研究・開発にも取り組んでいきま

す。炎症性腸疾患は現在のところ根

本治療がなく、新しい治療薬が開発

されても個々の患者さんに適した投

与の方針が明確に定まっ

ていません。そこで、研

究体制が整った本院にセ

ンターを置き、さまざま

な臨床データや検体を集

積・分析していくことが、

原因の解明、新たな治療

法の開発に役立つものと

考えています。

 

質の高い医療提供によ

り患者さんに満足いただ

くと同時に、先進的な研

究を推進することで、い

ずれは日本一のIBDセ

ンターとして当院から医

療情報を発信し、炎症性

腸疾患の治療・研究をリー

ドしていきたいと考えて

います。

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特集 2

「広場ナディック」について 患者情報センター「広場ナディック」は、患者さん、ご家族が安心・納得して医療を受けることができるように、患者さん自身が医療に関する情報収集をできる場です。病気に関する書籍や映像資料を揃えており、だれでも気軽に閲覧できます。ボランティアさんが運営しており、情報収集の方法について教えてくださいます。治療による脱毛に悩む方へ頭皮ケア相談やウィッグの紹介、また定期的に病気に関する患者さん向け学習会や「患者の集い」なども行っています。多くの皆様のご利用とご参加をお待ちしています。

Nagoya Disease Information CenterNagoya Disease Information CenterNagoya Disease Information CenterNagoya Disease ナディック通信

〈場  所〉 中央診療棟A 2階 広場ナディック〈利用時間〉  平日10時~16時      (年末年始及びゴールデンウィークを除く)

 

クラウドファンディングプロジェ

クト「小さな体に寄り添い守る。最

前線で闘う小児医療の現場に光を」

が5月31日に終了いたしました。ご

寄附をいただきました皆さま、関心

をお寄せいただきました皆さまに心

より感謝申し上げます。

 

3月7日にプロジェクトを開始し

て、1ヶ月半ほどで670名以上の

方よりご支援いただき、目標である

2500万円に達成しました。

 

その後、新たに目標を設定し、ネ

クストゴールへ挑戦させていただく

ことといたしました。寄附受付期間

の3ヶ月を通し、延べ904名の

皆さまからご支援いただき、総額

36,582,500円のご寄附をい

ただきました。

 

皆さまからいただいたご寄附は、

「新生児・小児用ドクターカー購入

に係るプロジェクト」「小児用医療

器具購入に係るプロジェクト」「C

T・MRI室の子ども向け装飾に係

るプロジェクト」をはじめ、多くの

子どもたちに最善の医療が提供でき

るよう大切に使わせていただきま

す。

 

改めまして、本プロジェクトに関

わってくださった全ての方に、病院

職員一同より、心から感謝を申し上

げます。

 

この度、1万円以上のご寄附をい

ただいた皆さま(希望された方のみ)

のお名前を以下のとおり掲載させて

いただきます。(順不同)

「小さな体に寄り添い守る。最前線で闘う小児医療の現場に光を」

クラウドファンディングプロジェクト目標金額達成のご報告

呉明超 様(医)若葉台クリニック 様(医)森永産婦人科 理事長 森永康文 様(医)雄峰会 まのウィメンズクリニック 様(医)雄峰会 真野産婦人科 様(有)新福祉 様『民間医局』 株式会社メディカル・プリンシプル社 様5E 様bebe 様Dr. Yu Mon Saw 様Guys and Dolls 様michi 様shotamos 様sicu 様Sumida Rinka 様tamamomotomo 様tetsuya.yamada 様YI Refresh AG 様あみーご とし 様えがお 様えさし 様かしの木こどもクリニック 様きくち 様クリニック ママ 様しお 様たむら きょうこ 様たむらきょうこ 様チャイルドライフチーム ティンカーベル 様テラダヒデアキ 様なかよしこどもクリニック 様ノザキ株式会社 様はつはな 様はるこ 様ひいらぎこどもクリニック 様ほその外科小児科 様まっちゃトントンさっぴい 様みどりクリニック 古田啓 様みんなのレモネードの会 様めぐみ 様もえみパパ・ママ 様ももとかりん 様やすい小児科 様阿部真治 様渥美栄朗 様安田浩明 様伊東ふじ枝 様伊藤綾野 様伊藤綾野 様伊藤健介 様伊藤昌美 様伊藤知華子 様伊藤智恵美 様伊藤範子 様伊藤美春 様伊澤祥子 様医療法人 杉山会 様医療法人 成田育成会 様医療法人医仁会 さくら総合病院 秦誠宏 様医療法人清風会 岡村産科婦人科 様井上喜久江 様磯貝重尚 様浦野昌平 様永田毅 様榎本真宏 様遠藤純江 様塩田華恵 様横井勇鷹 様横山朝子 様岡田まり 様加藤一雲 様加藤英子 様加藤剛二 様加藤大地 様加藤遥馬 様家田訓子 様河村江里子 様株式会社トーカイ薬局 様株式会社パーソナルリング 様株式会社丸天産業 様鎌田真由美 様関詩織 様関本啓 様岩根有希 様岩崎英毅 様

岩山秀之 様希望無 様鬼頭登志 様吉永享史 様吉崎裕美 様吉川徹 様吉村まゆみ 様吉田憲司 様吉田隆 様久佐賀浩史 様共田真紀 様郷間環 様近藤高明 様近藤千草 様近藤大貴 様近藤明 様近藤栞夏 様近澤敦 様窪田保 様栗田光敏 様原田雅子 様古川千夏 様後藤一郎 様工藤穣 様溝口文子 様高橋義行 様高橋正幸 様高橋聡子 様高見昭良 様黒田武志 様今井里佳 様今泉絢子 様根来恵子 様根来民子 様佐橋信哉 様佐々木美和 様佐藤嘉平 佐藤美江 様佐藤義朗 様佐藤光晴 様佐藤心春 様佐藤容子 様佐藤颯汰 様三井田愛 様三浦綾子 様三浦清邦 様三枝裕幸 様山口聡 様山崎瑠生 様山崎凜 様山川万理子 様山中治 様山田政功 様山田智子 様山内太地 様山本丈路 様産科婦人科ミナミクリニック 様子安春樹 様若子静保 様手計愛子 様酒井一美 様勝野伸介 様小野万里子 様小野木宏 様小林佳代 様松川裕次郎 様松本至代 様上田広夏 様上野直樹 様新家一輝 様森智弘 様森田寛子 様森田悟 様森篤史 様森裕一 様深見英子 様深見達弥 様深見裕康 様深澤良介 様真手尚子 様神戸寛子 様神谷泰子 様水谷由美子 様水野安映 様水野浩史 様

水野泰江 様杉野和子 様菅明彦 様星野有里佳 様清水俊行 様清水隆 様西森晃 様西川英里 様西川功 様西川勝嘉 様西尾和幸 様西澤美紀 様税所和博 様石井壽和 様石原久也 様石川千晶 様石川桃子 様石部雄紀 様川井亮佑 様川出芳彦 様川田潤一 様浅井一雄 様浅井隆介 様浅野恵子 様前田憲吾 様前田知里 様前田要 様祖堅由加 様早川昌弘 様早田悠人 様相田真由美 様足立工業株式会社 様村松秀城 様村松友佳子 様多田勝子 様多田塁 様大垣市民病院 小児循環器新生児科 倉石建治 様大橋愛美 様大橋賢治 様大橋宏之 様大原まゆみ(名古屋学芸大学看護学部) 様大林伸太郎 様滝良梨子 様瀧幸子 様達家孝紹 様丹羽祥 様丹羽和貴 様知多おやさいクラブ 様池田敬 様竹森庸陽 様竹本康二 様中神芳和 様中川恒夫 様中村紀子 様中村慎一朗(株式会社オフィス・テイクワン) 様中村晴美 様中尾吉邦 様中野武雄 様長沼暁生 様長澤涼子 様

※学習会や患者の集いの詳細については、院内掲示をご覧ください。

津村治男 様通りすがり 様田井中貴久 様田枝明子 様田中結 様田中克信 様田中亮 様渡部栄香 様渡辺友莉 様渡邉祥美 様登坂くるみ つぐみ 様島田直樹 様嶋尾正 様筒井孝雄 様藤井和基 様藤沼泰造 様内海潤 様内田広夫 様南部臣一 様日下摂子 様日置末雄 様楳村音弥 様白井良明 様八木橋信 様板津慶幸 様服部和明 様福山貴大 様福田恭史 様福島未七美 様平田慶子 様平田武司 様保浦開 様宝示戸寧子 様望月保延 様北瀬悠磨 様北林美沙子 様牧田夏美 様本郷朋博 様本康宗信 様本多ファミリー歯科 本多豊彦 様本田真由美 様名古屋大学医学系研究科 看護学専攻教員 様名古屋大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター NICU GCUスタッフ クラーク一同 様名古屋大学医学部保健学科看護学専攻 中西啓介 様毛利康俊 様木許泉 様野崎千佳 様野村誠二 様野々村浩光 様柳井功雄 様柳瀬陽一郎 様林三枝子 様林芳樹 様鈴木正良 様鈴木多美子 様鈴木祐子 様椚瀬高志 様濱田充男 様藪恵理 様

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名 大 病 院 NEWS

ミニニュース

「コンサート」を開催しました

 

中央診療棟A

2階ピアノ広場に

て、5月8日(水)にピアニストの

長屋純子さんによるピアノコンサー

トを開催しました。

 

モーツァルトやショパンなどのク

ラシック曲を演奏していただき、美

しいピアノの音色にとても癒されま

した。

特集 3

名大病院では現在、医科歯科合わせて35名の研修医が医師としての道を歩み始めています。新シリーズでは隔回掲載で、医師を目指して日々取り組む研修医の、フレッシュな意気込みをご紹介します。

名大病院臨床研修医のご紹介

定塚 良甫(医科研修医) 現在、精神科で診療を行っております。午前中は初診の方の予診を取り、午後は本診察に同席し、勉強しています。研修で学んだことは、研修医という立場ではありますが、医師免許を持ち、患者さんの命を預かっているという自覚です。一つの判断で患者さんの人生を大きく変えてしまう事を現場で実感しました。医師を目指す者として患者さんの人生をより良いものにするため、日々の勉強を怠らない医療者となりたいです。

松浦 朱莉(医科研修医) 私は現在、1ヶ月ごとに異なる診療科での研修と救急外来での診療を行っています。今月研修している麻酔科では、上級医の先生方のご指導のもと、患者さんが安心して手術を受けられるように前日に麻酔の説明をしたり、手術中の全身管理を行ったりしています。救急外来では、各科の先生、研修医の先輩、看護師さんたちにサポートしていただきながら、患者さんの診察・治療にあたっています。まだまだ未熟で学ぶことの多い毎日ですが、患者さんに寄り添える医師になりたいと思っています。

尾上 晃一(医科研修医) 研修医として、現在は基本的な手技や診療能力の向上に励んでいます。具体的には、点滴の取り方や問診から診断、治療の過程を指導医の監督下で行い、フィードバックを得ながら日々鍛錬し、医学部で学んだ知識を実践に活かせるよう努力をしています。 また、患者さんだけでなく、看護師さんや薬剤師さんなどと協力し合わなければ、良い治療は提供できないことをこの研修で強く感じました。 医師は責任の大きな職業で、学ぶことも多く、大きな熱意もって医師の仕事に取り組むことが重要だと感じます。

一人前を目指して日々勉強中!

奧田 彩乃(歯科研修医) 研修医は2年間の研修期間があり、私達1年目研修医は、8ヶ月間を歯科口腔外科外来にて、3ヶ月間を開業歯科医院にて、1ヶ月間を麻酔科にて、ローテーションしながら学びます。 歯科口腔外科外来での研修では、先生方の診療を見ながら学び、学んだことを生かしながら自分で診療をすることもあります。また、初診対応や例えば患者さんの口腔内模型等の一部の技工物を製作することも研修医の仕事です。 治療を行なった後に、「具合良くなったよ。」と話す患者さんの笑顔を見るのは、何よりの喜びです。 まだまだ未熟ではありますが、患者さんに喜ばれる歯科医師になるべく、先輩歯科医師のもと日々精進して参ります。

特定基金 医学部附属病院支援事業へのご協力のお願い 当院では本事業を通じて、診療環境の充実、患者さんへのサービスのさらなる向上、先進的な臨床研究の推進を進めてまいります。皆さまのご支援を賜りますようお願い申し上げます。 詳細は、ホームページまたは外来棟各階に置かれているパンフレットをご覧ください。URL:https://www.med.nagoya-u.ac.jp/kikin/hosp-kikin/

QRコードでもアクセスできます!

患者さんの健康をサポートすべ

き医療施設として、病院敷地内

の全面禁煙を実施しています。

皆さまのご理解とご協力をお願

いいたします。

■ 禁煙のお願い

 JCI※の最高経営責任者のポーラ・ウィルソン氏と他2名が8月8日に当院を訪問され、施設見学、松尾総長および病院執行部とのミーティング、そして同氏による講演会が行われました。同氏が日本のJCI病院を訪問されたことはこれまでに一度もなく、今回の名大病院訪問が初めてとなり、大変に貴重な機会となりました。

講演会の様子

※ JCI(Joint Commission International): 1994年に米国の病院評価機構の国際部門として設立された非営利組織で、「医療の質」と「患者安全」を国際的な基準で評価することを目的とした機関です。厳格な審査基準を有し、世界で最も難易度の高い認証機関として知られています。現在、全世界で1082施設が認定されており、名大病院は、日本の大学病院では4施設目、国立大学病院では初めての認証施設となります。

JCIの最高経営責任者

ポーラ・

ウィルソン氏が名大病院を訪問

※医科研修医の診療科は執筆当時

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名 大 病 院 NEWS

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No.114 医学部・医学系研究科総務課TEL 052-741-2111(代表)発行日 2019年10月1日

特集 4

大腸検査のススメ消化器内科 医局長 中村 正直

大腸がんにかかる患者さんは増加傾向にあり、早期の発見が重要とな

ります。では、いつ検査をするべきか、また、どの様な検査をするのがよいのでしょうか。大腸は1~1.5メートルの長さで腹部の端を一周する形をしており、いずれの部位にもがんは発生します。大腸がんは大腸ポリープの一部が、がん化し、発生することがほとんどであり、大腸ポリープの発生自体は若年化している印象があります。大腸検査を受けるか悩んでいる方には、以下の大腸がんリスクチェックリストが参考になります。大腸カメラは、事前に1~2リットルの腸を

洗浄する水薬を飲んで、腸が空になった状態で肛門から胃カメラとほぼ同様のカメラを最も奥の盲腸まで入れます。その後、引き返しながらポリープを探します。検査で痛みを伴うことや前処置の水薬の量が多いなどと敬遠されがちでありますが、昨今は睡眠薬を使って大腸カメラをすることで苦痛が軽減され、水薬の味も改善されています。また、大腸カメラを躊躇される方は大腸カプセル内視鏡、大腸CT内視鏡といった比較的楽にできる他検査も導入されています。どの様な検査を選ぶかを含め医師に率直に相談されることをお勧めします。

最先端の手術室や院内環境を整備

 

当院にはもともと14室の手術室が

中央診療棟Aにありましたが、中央

診療棟Bに10室を新設し、合計24室

となりました。A棟と同様にB棟に

も、X線透視化処置と外科手術が同

時に行えるハイブリッド手術室や、

ロボット支援手術室を新設すること

で、手術への対応力を強化。心臓外

科手術に対応した手術室、内視鏡専

用手術室も整備しています。

 

さらに、手術室とカンファレンス

ルームをつなげ、医師同士がリアル

タイムでディスカッションできる環

境や、診断に用いるための患者さん

の組織や細胞(病理標本)を一括管

理できる病理標本作成室も用意さ

れ、先進的な院内環境を備えていま

す。

質・量ともに手術への対応力が向上

 

手術室の増加による効果として

は、まず、患者さんの待機時間の改

善が挙げられます。より早く手術

が行えるようになり、緊急度の高い

手術にも迅速に対応できるようにな

りました。当院は、麻酔科医が関わ

る難易度の高い手術の件数が全国で

トップ3に入ります。B棟の竣工

後、そうした手術がさらに増えてい

ますが、A・B両棟で役割を分ける

ことで集中して対応できるようにな

り、手術の終了時間が早くなりまし

た。

 

特に利用が増えているのが、高度

で患者さんへの負担が少ない手術が

可能な、ハイブリッド手術室です。

レントゲン画像で血管内を見つつ、

CTやMRIなどの画像も組み合わ

せて確認できる最新モニターが導入

され、大動脈瘤や癒着胎盤の帝王切

開など難易度の高い手術に使用され

ています。その際は、血管外科、産

科婦人科、麻酔科、放射線科、小児

外科、消化器内科など複数科が連携

し、診療放射線技師や臨床工学技士

とも協力して手術や検査にあたって

います。

手術後の安全性を高めるために

 

医療安全の面で大きく前進したの

が、10床のリカバリールームの設置

です。リカバリールームとは、手術

直後の患者さんが、状態が落ち着く

まで一旦待機される部屋で、医療先

進国ではスタンダードとなっている

施設です。これまでは手術後すぐに

病棟個室に患者さんをお帰ししてい

ましたが、リカバリールームで術後

の様子を観察し、必要なケアをする

ことで、より術後の安全性を向上さ

せています。

 

現在、当院の手術数は年間約8,

000件ですが、手術室の増設によ

り今後は、その限界を超えて対応す

ることが可能となりました。心臓外

科手術などへの対応を増やし、さら

に地域の医療への貢献度を高めてい

きたいと考えています。

手術室の新設で、難易度・緊急度の高い手術への対応力を

強化。

年々増加する手術ニーズに応えるため、中央診療棟Bでは手術室が拡張されました。手術室の特

徴や増設の効果について、手術部副部長・柴田康之准教授に伺いました。

令和元年度鶴舞公開講座

「自

分の力で元気に過ごす

〜健康管理と医療サポートの活用〜」

今年度の鶴舞公開講座では、食事、睡眠に関する日常生活での心がけ、また医療制度や薬とのより良い関わり方について、名古屋大学医学部・医学部附属病院の各専門家が講演を行います。皆さまお誘いあわせの上、ぜひご参加ください。

開講日時:令和元年12月7日(土)     13時30分~16時30分会  場:名古屋大学医学部附属病院      中央診療棟A3階 講堂対 象 者:一般の方募集定員:200名(先着順)受 講 料:無料申込締切:令和元年11月22日(金)

[講座内容]  1.「健康長寿のための上手な食事の食べ方」 2. 「睡眠から考える健康習慣」 3. 「医者まかせにしていませんか?

 ―賢い患者になるために必要な知識―」 4. 「薬剤師が伝えたい薬との上手な付き合い方」

[申し込み方法]  名大病院HPから受講申込書をダウンロードし、郵送またはFAXでお送りいただくか、はがきまたはE-mail にて「氏名・ふりがな・住所・電話番号・メールアドレス」をご記載の上、お申し込みください。 ★ 本公開講座のチラシ・受講申込書は外来棟各階にも

設置しています。 ★ 定員になり次第、受付を終了します。受講いただけない場合のみご連絡差し上げます。

[お問い合わせ・申し込み先] 〒466-8550 名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学医学部・医学系研究科 総務課総務係 鶴舞公開講座担当 あて TEL(052)744-2804/FAX(052)744-2785 E-mail: [email protected]

[その他]  駐車場のご用意ができませんので、お越しの際は公共交通機関の利用をお願いいたします。

「かわらばん」は、名大病院ホームページでもご覧いただけます。バックナンバーや災害医療支援活動の状況、医事統計などを掲載しています。ホームページアドレス https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/(トップページ⇒病院概要⇒刊行物)

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当院ではボランティアさんを募集しています。詳しくはホームページをご覧ください。

■ ボランティアさん募集

● ボランティアホームページ  https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/recruit/volunteer/  「名大病院 ボランティア」で検索♪

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中央診療棟Bのご紹介手術室

大腸がんリスクチェックリスト① 糖尿病で10年以上通院している② 肉、油物が好きでよく食べる③ 家族(3親等以内 )で大腸がんにかかった人がいる④ 肥満である⑤ 飲酒もしくは喫煙の習慣を20年以上続けている⑥ 複数のほかの臓器でがんをわずらった

以上が1項目でもあれば40歳以上で大腸検査を勧めます。

ハイブリッド手術室

名大病院は、日本の国立大学病院では初めての JCI 認証施設です。