field measurements of wind forces for … in natural wind. the results of field measurements and...

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大阪市立大学大学院 都市系専攻 修士論文概要集 2014 2 地上設置型太陽光アレイの設計風力に関する野外実験 FIELD MEASUREMENTS OF WIND FORCES FOR THE DESIGN OF GROUND BASED PHOTOVOLTAIC ARRAYS 建築防災分野 原田雅俊 現在、太陽光アレイの設計用風力係数は JIS C 8955 に風洞実験に基づいて規定されている。しか し、自然風の下に設置される太陽光アレイには、風向や風速の変化など、風洞実験では再現が困難 な部分がある。そこで、実物大模型を用いた野外実験により、自然風の下で計測したアレイおよび 支持部に作用する風力を風洞実験結果と比較し、得られた結果に基づき設計用風荷重の算定方法を 提案する。また、今後の疲労試験のための資料として繰り返し風力の特性について示す。 The wind force coefficients for photovoltaic arrays based on wind tunnel experiments are described in JIS C8955. But there are some problems about changes of wind direction and wind velocity that is difficult to reproduce in wind tunnel experiment. Therefore, by making field measurements with a full-sized model of the array, compare with the result of wind tunnel experiments about acting on the array and their supporting members in natural wind. The results of field measurements and wind tunnel experiments about the cyclic wind loads on the supporting members can provide an indication for loading method of fatigue test in the future. . 研究目的 一般に、複数の太陽光パネルにより構成される太陽 光アレイ支持物の設計は JIS C 8955 1) に基づいて行わ れる。その中で、設計用風力係数はアレイ傾斜角が 15°~45°の範囲においてアレイ全体で空間平均され た値として風洞実験結果に基づいて規定されている。 しかし、自然風の下に設置される太陽光アレイでは、 風向風速の変化など、風洞実験では再現が難しい部分 があるため、太陽光アレイの風圧特性および風力特性 について、自然風の下での現象との比較による検証が 必要となる。そこで本研究では、太陽光アレイの実物 大模型を用いた野外実験を行い、風洞実験結果との比 較をとおして、適切な風荷重の算定方法を提案する。 2.野外実験概要 野外実験は、大阪市立大学の舞洲耐風構造実験所で 行った。敷地の状況を図 1 に示す。実験に用いた模型 は、幅 5m、奥行 4m で傾斜角は 10°であり、厚さ 6mm のポリカーボネイトを用いて製作した。風圧測定用の 模型の東側には、合板を用いた同じ大きさの模型を 2 つ並べて連続配置とした。風圧測定点は、上面および 下面にそれぞれ 7×6 点ずつ、計 84 点設けた。なお、 通常の太陽光アレイは南向きに配置するが、今回の実 験では、実測地の主風向を考慮して東向きの配置とし、 風向角を図 2 のように定めた。測定はサンプリング 周波数 100Hz で行い、1回の計測で 65,536 個のデータ を取得したが、解析には前半の 60,000 個(600 秒)を 用いた。各点の風圧からアレイに作用する風力を、ア レイ全体および上面の風力は下向きを正として、下面 の風力は上向きを正として算定した。 1 敷地状況 2 風向角 (a)風圧測定点 (c)風力の定義 3 野外実験模型および風力の定義 N θ 10° 60 440 862 1,131 1,131 862 440 60 4,986 60 135 60 135 1,010 1,010 1,010 4,020 990 1,662 単位 (mm) アレイ表面の測定点 アレイ表面の測定点 (b)立面図

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大阪市立大学大学院 都市系専攻 修士論文概要集 2014 年 2 月

地上設置型太陽光アレイの設計風力に関する野外実験

FIELD MEASUREMENTS OF WIND FORCES

FOR THE DESIGN OF GROUND BASED PHOTOVOLTAIC ARRAYS

建築防災分野 原田雅俊

現在、太陽光アレイの設計用風力係数は JIS C 8955 に風洞実験に基づいて規定されている。しか

し、自然風の下に設置される太陽光アレイには、風向や風速の変化など、風洞実験では再現が困難

な部分がある。そこで、実物大模型を用いた野外実験により、自然風の下で計測したアレイおよび

支持部に作用する風力を風洞実験結果と比較し、得られた結果に基づき設計用風荷重の算定方法を

提案する。また、今後の疲労試験のための資料として繰り返し風力の特性について示す。 The wind force coefficients for photovoltaic arrays based on wind tunnel experiments are described in JIS C8955. But there are some problems about changes of wind direction and wind velocity that is difficult to reproduce in wind tunnel experiment. Therefore, by making field measurements with a full-sized model of the array, compare with the result of wind tunnel experiments about acting on the array and their supporting members in natural wind. The results of field measurements and wind tunnel experiments about the cyclic wind loads on the supporting members can provide an indication for loading method of fatigue test in the future.

1.研究目的 一般に、複数の太陽光パネルにより構成される太陽

光アレイ支持物の設計は JIS C 89551)に基づいて行わ

れる。その中で、設計用風力係数はアレイ傾斜角が

15°~45°の範囲においてアレイ全体で空間平均され

た値として風洞実験結果に基づいて規定されている。

しかし、自然風の下に設置される太陽光アレイでは、

風向風速の変化など、風洞実験では再現が難しい部分

があるため、太陽光アレイの風圧特性および風力特性

について、自然風の下での現象との比較による検証が

必要となる。そこで本研究では、太陽光アレイの実物

大模型を用いた野外実験を行い、風洞実験結果との比

較をとおして、適切な風荷重の算定方法を提案する。 2.野外実験概要

野外実験は、大阪市立大学の舞洲耐風構造実験所で

行った。敷地の状況を図 1 に示す。実験に用いた模型

は、幅 5m、奥行 4m で傾斜角は 10°であり、厚さ 6mmのポリカーボネイトを用いて製作した。風圧測定用の

模型の東側には、合板を用いた同じ大きさの模型を 2つ並べて連続配置とした。風圧測定点は、上面および

下面にそれぞれ 7×6 点ずつ、計 84 点設けた。なお、

通常の太陽光アレイは南向きに配置するが、今回の実

験では、実測地の主風向を考慮して東向きの配置とし、

風向角を図 2 のように定めた。測定はサンプリング

周波数 100Hz で行い、1回の計測で 65,536 個のデータ を取得したが、解析には前半の 60,000 個(600 秒)を

用いた。各点の風圧からアレイに作用する風力を、ア

レイ全体および上面の風力は下向きを正として、下面

の風力は上向きを正として算定した。

図 1 敷地状況 図 2 風向角

(a)風圧測定点 (c)風力の定義

図 3 野外実験模型および風力の定義

N

θ

10°

60 440 862 1,131 1,131 862 440 60

4,986

60

135

60135

1,010

1,010

1,010

4,020

990

1,662 単位 (mm)アレイ表面の測定点

アレイ表面の測定点

(b)立面図

図」 正 負

3.風洞実験概要

風洞実験は、大阪市立大学工学部付属の噴流式エ

ッフェル型風洞装置を用いて行った。風洞実験に用

いた模型の寸法は、幅 5m、奥行 4m、傾斜角 10°で、

縮尺は 1:20 とし、塩化ビニル板を用いて作成した。

実験模型の立面図および測定点を図 4 に示す。実験

は、測定模型のみによる測定と実測との比較のため

に、同じ形状のダミー模型 2 つを測定模型の後方に

配置して測定を行った。風圧測定点は野外実験と同

様に上下面にそれぞれ 7×6 点ずつ、計 84 点設け、

実験は風向角 0°~350°の範囲を 10°ピッチで行っ

た。また、測定はサンプリング周波数 1,000Hz で、1

風向あたりのデータ数は 65,536 個である。

4.アレイの風圧特性

4.1 風洞実験における連続配置の影響 図 5 に風洞実験における風向角 180°のアレイ両面

の平均風力係数分布を示す。風上側端部の中央部の風

圧係数が単体の場合が 1.80 であるのに対して、連続配

置の場合は、0.36 と大幅に低減しており、ダミー模型

の影響が確認できる。ダミー模型の影響は風上側から

風下側へ近づくにつれて小さくなり、風下側端部では、

ほとんど影響がなくなっている。さらに詳細に風圧特

性を調べるために図 6 に示した上下面の最小風圧係数

分布をみると、(a)の単体の場合は、下面の風上側に強

い負圧がみられるが、(b)の連続配置では、ダミー模型

の影響で絶対値が小さくなっている。 4.2 野外実験と風洞実験の風圧特性の比較 図 7 に野外実験と風洞実験のアレイ両面の平均風力

係数の分布を示す。野外実験と風洞実験を比較すると、

全体的に野外実験の風力係数の絶対値が小さくなって

いる。 図 8 は、図 7(a)の野外実験における平均風向角 3.4°

のデータの中の 1 分間の風向角の時刻歴変化を示した

ものである。風洞実験では、風向角を固定して計測を

行うため、比較的気流が安定するが、野外実験では図

のように短時間に大きく風向角が変化している。その

ため、野外実験では風圧場が安定せず、平均風力係数

の絶対値が小さくなったものと考えられる。

(a)立面図 (b)測定点 図 4 風洞実験模型

(a)単体 (b)連続配置

図 5 アレイ両面の平均風力係数分布(風向角 180°)

(a)単体 (b)連続配置

図 6 上下面の最小風圧係数(風向角 180°)

(a)野外実験 (b)風洞実験 図 7 アレイ両面の平均風力係数

(野外実験:平均風向角 3.4°風洞実験:風向角 0°)

図 8 野外実験の風向の時刻歴変化

0.02 -0.03 0.00 0.00 0.060.08

0.190.10 0.08 0.13 0.16 0.160.17

0.280.25 0.20 0.19 0.23 0.240.30

0.560.37 0.36 0.40 0.350.51

0.580.53 0.92 0.91 0.90 0.580.46

0.841.56 1.70 1.80 1.84 1.751.15

0.06 -0.01 0.02 0.01 0.060.09

0.150.10 0.05 0.06 0.07 0.100.12

0.200.18 0.09 0.09 0.08 0.130.16

0.400.22 0.13 0.10 0.140.28

0.510.23 0.21 0.14 0.15 0.180.29

0.350.50 0.41 0.36 0.41 0.370.34

-0.43-0.52 -0.48 -0.35 -0.42 -0.60-0.61

-0.31-0.33 -0.34 -0.24 -0.29 -0.33-0.43

-0.43-0.26 -0.30 -0.26 -0.26 -0.26-0.32

-0.50-0.25 -0.23 -0.17 -0.23-0.39

-0.55-0.32 -0.26 -0.25 -0.40 -0.26-0.70

-0.97-1.34 -1.31 -0.91 -0.78 -0.75-0.96

-0.76 -0.41 -0.44 -0.57 -0.87-0.96

-0.90-0.65 -0.41 -0.44 -0.52 -0.84-0.95

-1.26-1.07 -0.51 -0.50 -0.51 -0.68-1.13

-2.22-0.97 -0.71 -0.76 -0.73 -0.82-1.74

-3.04-1.34 -2.20 -2.29 -2.61 -1.13-1.67

-2.71-3.66 -3.78 -3.46 -3.31 -3.94-2.85

-0.32-0.43 -0.44 -0.33 -0.37 -0.56-0.58

-0.33-0.56 -0.46 -0.33 -0.28 -0.33-0.43

-0.36-0.38 -0.42 -0.27 -0.23 -0.25-0.34

-0.38-0.35 -0.27 -0.19 -0.26-0.32

-0.37-0.40 -0.30 -0.23 -0.27 -0.27-0.52

-0.81-0.78 -0.52 -0.32 -0.56 -0.80-1.04

-0.66 -0.34 -0.41 -0.49 -0.74-0.84

-0.90-0.57 -0.37 -0.37 -0.45 -0.75-0.93

-0.86-0.81 -0.32 -0.37 -0.43 -0.75-1.04

-1.49-0.71 -0.31 -0.36 -0.44 -0.80-1.64

-2.45-1.09 -0.74 -0.53 -0.77 -0.82-2.08

-1.76-1.94 -1.54 -1.27 -1.62 -2.05-1.96

-0.43-0.57 -0.67 -0.91 -0.79 -0.78-0.63

-0.02-0.01 -0.20 -0.39 -0.39 -0.21-0.29

0.010.05 0.02 -0.13 -0.18 -0.20-0.20

-0.06-0.06 -0.03 -0.13 -0.10 -0.16-0.14

-0.01-0.04 -0.07 -0.15 -0.08 -0.10-0.09

0.090.17 -0.01 -0.02 -0.07 -0.09-0.05

5.05m/s 273°

-1.80 -1.55 -1.44 -1.59 -1.72-1.74

-0.59-0.68 -1.15 -1.20 -1.14 -0.83-0.67

-0.42-0.30 -0.51 -0.57 -0.48 -0.36-0.41

-0.35-0.34 -0.36 -0.31 -0.35-0.35

-0.13-0.27 -0.16 -0.22 -0.24 -0.29-0.20

0.02-0.04 -0.10 -0.05 -0.07 -0.060.02

-90

-60

-30

0

30

60

90

0 10 20 30 40 50 60

風向角(degrees)

時間(s)

下面 下面

上面 上面

図 9 に野外実験と風洞実験のアレイ両面の最大風力

係数分布を示す。野外実験では、風速が絶えず変化し

ていることから、ピーク風力係数の絶対値が非常に大

きくなっている。それに対して、風洞実験では、平均

風力係数は大きかったが、ピーク風力係数は野外実験

と比べると絶対値が小さくなっている。これは、風洞

実験では気流が比較的安定しているためであると考え

られる。 図 10 は図 9 に示した野外実験と同じデータの中の 1

秒間の平均値を示したものであるが、図のように上面

の端部に大きな正圧が作用していることが分かる。こ

れは、アレイの傾斜角に対して吹き下ろすような風が

アレイに作用したのではないかと考えられるが、この

ような現象は風洞実験では見られなかった。 また、図 11 は、野外実験および風洞実験の風速の時

刻歴変化を示したものであるが、風洞実験では比較的

変動特性が安定しているのに対して、野外実験では変

動特性が一定でないこともピーク風力に大きな差が現

れた原因の一つであると考えられる。 5.アレイの風力特性

5.1 アレイ全体の風力係数 図 12 に野外実験および風洞実験の平均風力係数を

示す。以降、風洞実験のデータはダミー模型を用いた

実験結果を示している。なお、野外実験に関しては計

測精度を考慮して、10 分間平均風速が 5m/s 以上の記

録のみを用いている。野外実験および風洞実験の平均

風力係数の定義は以下のとおりである。 �̅�𝐸 = �̅�𝐸/�̅�

𝐸A (式 1)

�̅�𝐹 = �̅�𝐹/�̅�𝐹A (式 2) �̅�𝐸, �̅�𝐹:風洞実験と野外実験の平均風力係数

�̅�𝐸

, 𝑞𝐹:風洞実験と野外実験の平均速度圧 A:アレイの面積

図をみると、風向角 0°付近では野外実験の風力係数

の絶対値が小さくなっている。風向角 90°付近におい

ては、野外実験および風洞実験ともにアレイの真横か

らの風となるため平均風力係数は 0 に近い値となって

いる。 図 13 に野外実験および風洞実験のピーク風力係数

を示す。ピーク風力係数の定義は以下のとおりである。 �̂�𝐸 = �̂�𝐸/�̅�

𝐸A (式 3)

�̂�𝐹 = �̂�𝐹/�̅�𝐹A (式 4) �̂�𝐸, �̂�𝐹:風洞実験と野外実験のピーク風力係数 図中には、JIS C 8955 の算定式に基づく正負の風力

係数に粗度区分Ⅱにおけるガスト影響係数 2.2 を乗じ

たものを JIS の規定値として示した。なお、JIS の算定

式は、アレイ傾斜角 15°~45°の範囲で適用されるが、

傾斜角 10°の場合、JIS の規定値に比べて作用風力が

小さくなる傾向があるため、JIS の算定式を外挿して

用いた。最小風力係数に関しては、全体的に風洞実験

よりも野外実験の絶対値が大きい。その中でも、野外

実験の風向角 0°付近では、ばらつきが大きく JIS の

規定値を超えるような値もみられる。最大風力係数は、

野外実験における風向角 0°付近では風洞実験よりも

大きくなっているが、風向角 90°~120°付近では風

洞実験と比較的傾向が近いことがわかる。

(a)野外実験 (b)風洞実験 図 9 アレイ両面の最大風力係数

(野外実験:平均風向角 3.4°風洞実験:風向角 0°)

(a)野外実験 (b)風洞実験

図 11 風速の時刻歴変化

図 12 アレイ両面の平均風力係数

(a)最大風力係数 (b)最小風力係数 図 13 アレイ両面のピーク風力係数

2.503.44 6.38 4.19 3.42 3.532.80

2.131.85 1.66 1.19 1.07 1.391.70

1.041.30 0.97 0.90 0.72 0.591.41

0.830.76 1.14 0.75 0.65 0.701.33

0.760.79 0.87 0.59 0.69 0.550.96

0.800.82 0.63 0.55 0.53 0.370.66

5.05m/s 273°

0.44 0.49 0.27 0.15 0.470.27

0.160.05 -0.07 -0.08 -0.09 0.030.20

0.010.01 -0.07 -0.02 -0.03 -0.020.09

0.03-0.01 -0.09 -0.05 -0.010.05

0.12-0.00 0.08 0.05 0.01 0.010.11

0.400.10 0.07 0.08 0.09 0.110.33

-1.802.02 5.02 2.44 0.18 -1.51-1.62

-1.01-0.39 1.74 1.29 0.38 -0.57-1.40

-0.38-0.28 0.09 0.30 -0.21 -0.71-1.11

-0.79-0.14 -0.28 -0.30 -0.36 -0.36-0.53

-1.10-0.77 -0.95 -0.75 -0.93 -0.75-0.51

-1.160.62 0.14 -0.07 -0.44 -0.54-0.56

-2.08-3.14 -2.95 -2.09 -1.35 -0.23-0.46

-2.23-0.46 0.04 -0.10 -0.61 -0.46-1.23

-0.90-0.23 -0.10 -0.52 -0.70 -0.33-1.24

0.12 1.05 1.08 0.48 -0.08 -0.16-1.02

-0.73-0.08 0.15 0.40 -0.19 0.03 -0.70

-0.85-0.68 0.19 -0.06 -0.14 0.22 -0.60

1.95m/s 250°

-1.802.02 5.02 2.44 0.18 -1.51-1.62

-1.01-0.39 1.74 1.29 0.38 -0.57-1.40

-0.38-0.28 0.09 0.30 -0.21 -0.71-1.11

-0.79-0.14 -0.28 -0.30 -0.36 -0.36-0.53

-1.10-0.77 -0.95 -0.75 -0.93 -0.75-0.51

-1.160.62 0.14 -0.07 -0.44 -0.54-0.56

-2.08-3.14 -2.95 -2.09 -1.35 -0.23-0.46

-2.23-0.46 0.04 -0.10 -0.61 -0.46-1.23

-0.90-0.23 -0.10 -0.52 -0.70 -0.33-1.24

0.12 1.05 1.08 0.48 -0.08 -0.16-1.02

-0.73-0.08 0.15 0.40 -0.19 0.03 -0.70

-0.85-0.68 0.19 -0.06 -0.14 0.22 -0.60

1.95m/s 250°

0 10 20 30 40 50 600

4

8

12

時間(s)

風速

(m

/s)

0 1 2 3 4 50

4

8

12

時間(s)

風速

(m

/s)

N

θ

10°

-1

-0.5

0

0.5

1

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞 (連続配置)

-1

0

1

2

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(正)-3

-2

-1

0

1

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(負)

図 10 上下面の 1 秒間の平均風圧係数 (a)上面 (b)下面

次に図 13(b)の①のデータをみると、JIS の規定値を 超えていることが分かる。そこで、図 14 に①の 10 分

間のデータ中、最小風力が計測されている時刻を含む

30 秒間の風速と風力の時刻歴変化を示す。(a)の風速は、

時刻 10s のあたりで風速が急激に上昇し始め、それに

したがって風力の絶対値が大きくなっていることがわ

かる。このように風速の急激な上昇により風力が強く

なる傾向が多く確認できた。 このように野外実験は、風洞実験と違い変動が大き

いため、平均風速を用いた速度圧で基準化した風力係

数を設計に直接用いることは難しいと考えられる。 そこで、図 15 に野外実験のピーク風力を 3 秒間平均

風速を用いた瞬間速度圧で基準化した風力係数を示す。

なお、風洞実験の値は、式 3 で示した平均速度圧で基

準化したピーク風力係数を示している。野外実験の風

力係数の定義は以下のとおりである。 �̂�𝐹

′= �̂�𝐹/�̂�𝐹A (式 5)

:野外実験のピーク風力を 3 秒間平均風速による瞬

間速度圧で基準化した風力係数 図 15 をみると、野外実験の最小風力係数は風洞実験

結果に概ね包絡されている。最大風力係数に関しては、

風洞実験において大きな値を示している風向角 135°付近では、野外実験のデータがないため比較は難しい

が、野外実験の風力係数の絶対値は、全体的には小さ

くなっている。 5.2 パネル別風力係数 太陽光アレイの設計用風圧荷重は JIS C 8955 により、

定められているが、それはアレイ全体で平均化された

値であり、アレイの大きさによっては部分的に過剰な

設計または JIS の規定値を超えるような値となること

が考えられる。 そこで、太陽光アレイを図 16 のように 12 枚のパネ

ルに分割し、それぞれのパネルごとに風力係数を算定

する。 図 17 に野外実験と風洞実験のパネル 1B、2B および

4B の平均風力係数を示す。風向角 0°付近では風上側

のパネル 1Bから風下側のパネル 4Bに近づくにつれて

野外実験と風洞実験ともに絶対値が小さくなっている。 図 18 に、野外実験の最小風力を瞬間速度圧で基準化

したパネル別の風力係数を示す。なお、風洞実験に関

しては、平均速度圧で基準化したピーク風力係数を示

している。図をみると平均風力係数と同様の傾向を示

しており、野外実験の値は、絶対値が大きいデータも

あるが、概ね風洞実験結果に包絡されている。 しかし、図 15 のアレイ全体の風力係数と比べて、パ

ネル 4B の風向角 0°付近では、ばらつきが非常に大き

くなっている。図 19 は、②と③データにおいて、パネ

ル 1B が最小風力を計測した時刻を含む 1 秒間の上下

面の風力分布図を示している。図をみると、風力係数

の絶対値が大きくなっていた②のデータでは、上面の

風上側端部で負の絶対値が大きくなっており、下面で

(a)風速 (b)風力 図 14 風速と風力の時刻歴変化

(a)最大風力係数 (b)最小風力係数

図 15 アレイ両面のピーク風力係数

図 16 アレイの分割 (a)パネル 1B

(b)パネル 2B (c)パネル 4B

図 17 パネル別の平均風力係数

(a)パネル 1B (b)パネル 4B

図 18 パネル別の最小風力係数

0 5 10 15 20 25 300

5

10

15

時間(s)

風速

(m

/s)

0 5 10 15 20 25 30

-1000

-800

-600

-400

-200

0

時間(s)

風力

(N

)

-1

0

1

2

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(正)

-3

-2

-1

0

1

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(負)

N10°

θ

-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

-6

-4

-2

0

2

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(負)-6

-4

-2

0

2

-180 -90 0 90 180風向(degrees)

野外実測

風洞(連続配置)

JIS(負)②

�̂�𝐹′

は大きな正圧となっている。それに対して、絶対値の

小さかった③のデータでは上下面ともに負圧となって

おり、その絶対値も②のデータと比べると小さくなっ

ている。これは②のデータではアレイに対して吹き上

げの風が作用しているのに対して、③のデータではア

レイの傾斜角に対して平行に近い角度で風が吹いたこ

とによるものではないかと考えられる。 このように、自然風の下では風速や風向が比較的近

い値であっても、吹き上げや吹きおろしにより瞬間的

には全く違った力がアレイに作用し、そのために風力

係数がばらつく可能性があると考えられる。 6.設計用風力係数の提案

現在、JIS C 8955 では、単独の地上設置型太陽光ア

レイの風力係数は風洞実験よって定めるか、以下の近

似式によって算定してもよいとしている。

正圧の場合 Cw=0.65+0.009θ (式 6) 負圧の場合 Cw=0.71+0.016θ (式 7)

構造用骨組の設計風力は、平均風力係数にガスト影

響係数を用いて求めた速度圧を乗じて算定するが、本

研究の太陽光アレイのように通常の建築物に比べて規

模の小さい構造物では作用する風力が大きくなること

が考えられる。そして、図 15(b)において野外実験の最

小風力係数は、概ね風洞実験に包絡されていたことか

ら、アレイ全体の設計用風力は、風洞実験で得られた

最小風力係数および最大風力係数に瞬間速度圧と受圧

面積を乗じることで、式 8 のように設定することがで

きると考えられる。 W = �̂�𝐸 × �̂�

𝐹× 𝐴 (式 8)

表 1 に各基準との比較を示す。なお、今回の風洞実

験では高さ 1.2m に相当する模型の頂部において風速

を測定しており、野外実験の風速計の地上高さ 2.5mと異なっているため、ピーク風力係数に割増係数

(2.5/1.2)0.3 を乗じたものを示している。 パネル別の設計用風力係数もアレイ全体と同様に概

ね風洞実験に包絡されていたことから、図 20 に示した

風洞実験のパネル別ピーク風力係数に瞬間速度圧と受

圧面積を乗じることで、パネル別の設計用風力とする

ことができると考えられる。 7.アレイ支持部の繰り返し風力の特性

野外実験と風洞実験の4つのアレイ支持部に作用す

る繰り返し風力について、その特性を検証する。ここ

では、アレイの 4 つ支持部の名称を図 21 のように定め、

アレイの支持部に作用する繰り返し風力をアレイに作

用する風力から求めた支点力とロードセルにより直接

計測した軸力の実験結果をレインフロー法 2)を用いて

解析を行った。 図 22 に野外実験においてアレイ正面にあたる平均

風向角 9.3°の支点力およびロードセルにより計測し

た軸力のパワースペクトルと時系列データを示す。パ

ワースペクトルは、65,536 個のデータから 4096 個デー

タに 16 分割し、16 回のアンサンブル平均により算出

した。図 22(a)の支点力と軸力は多少の違いはあるが、

傾向は非常に近いものとなっている。

(a)データ② (b)データ③

(平均風速 8.5m/s) (平均風速 8.7m/s)

図 19 ②と③の最小風力時の上下面の風圧力の分布 表 1 設計用風力係数

正 負

本研究 1.24 1.46 JIS 0.74 0.87

ASCE 0.27 1.09 荷重指針 0.45 0.45

(a)最小風力係数 (b)最大風力係数 図 20 パネル別の設計用ピーク風力係数

図 21 支点に作用する荷重の定義

(a)時刻歴変化 (b)パワースペクトル 図 22 支点力 SW と軸力 SW の比較

-21.2-25.8 -28.7 -30.4 -32.0 -29.1-27.7

-9.17-5.43 -7.86 -10.0 -11.4 -9.81-12.1

-4.91-2.32 -4.48 -3.03 -4.25 -4.42-7.30

-5.60-2.19 -1.26 -0.94 -0.79 -1.62-3.60

-3.47-2.14 -0.09 4.94 1.21 0.19 -1.57

-3.101.17 3.32 4.38 2.94 1.44 0.78

1.85 5.02 4.41 6.26 5.41 5.13 -1.26

-1.410.53 6.45 5.89 4.37 1.02 -1.69

2.49 4.30 6.18 4.98 3.26 1.60 -1.42

3.84 7.26 8.36 6.79 6.95 4.38 -0.12

2.54 5.12 4.32 4.70 4.23 3.65 0.86

0.62 4.92 4.93 5.49 3.77 3.50 0.56

-13.4-13.6 -15.3 -13.0 -12.6 -15.3-12.3

-6.88-6.43 -7.99 -6.64 -7.52 -6.04-9.74

-5.34-3.84 -4.85 -4.18 -4.88 -5.61-7.12

-1.26-3.85 -3.69 -3.27 -3.14 -4.14-5.27

-4.14-3.99 -2.55 -2.72 -3.82 -3.54-4.14

-4.57-2.81 -2.10 -2.24 -3.12 -2.96-3.47

-2.08-1.03 -0.59 -1.41 -1.37 -2.34-1.98

-2.53-0.86 -0.57 -1.24 -1.40 -2.31-2.66

-0.300.26 -0.44 -1.50 -1.59 -1.91-3.31

0.27 1.20 0.70 -0.91 -0.89 -1.75-2.17

-0.38-0.32 -1.04 -1.72 -1.28 -1.56-2.26

-0.70-0.58 -1.46 -1.79 -1.96 -1.50-2.18

0 2 4 6 8 10-300

-250

-200

-150

-100

-50

0

50

100

(s)

支点力・軸力

(N)

支点力SW

軸力SW

10-2

10-1

100

101

102

10-2

10-1

100

101

102

103

104

105

Hz

支点力SW

軸力SW

FNE FNW

FsE FsW

支点 NW 支点 SW

支点 SE 支点 NE 10°

下面 下面

上面 上面

図 23 は平均風向角 9.3°における支点 SW および支

点 SE の平均値ごとの風力比 R を示す。風力比 R およ

び平均値μの定義は以下のとおりである。 𝑅 = 𝑃𝑚𝑖𝑛 𝑃𝑚𝑎𝑥⁄ (式 9)

𝜇 = (𝑃𝑚𝑎𝑥 + 𝑃𝑚𝑖𝑛) 2⁄ (式 10) 𝑃𝑚𝑖𝑛 , 𝑃𝑚𝑎𝑥:各サイクルの最小風力と最大風力 図 23 のデータを含め大半のデータで風力比は正の

値であり、風力が 0 をまたがない状態で作用している

ことが分かった。 図 24に支点NWと支点NE の風向角の変化による平

均値と振幅の関係を示す。支点 NW および支点 NE の

風向角 9.3°では、平均値(絶対値)が大きいほど振幅

が大きく、平均値が小さくなるにつれて振幅も小さく

なっていることがわかる。すべてのデータではないが、

このような傾向が確認できた。また、風向角-172°の データでは、平均値の大きなところで繰り返し回数が

少ないことから振幅の平均値が急激に大きくなってい

ることはあるが、それを除くと 4 つの支点ともに平均

値の違いによる振幅に大きな変化は見られなかった。

なお、平均風速-172°のデータは、平均風速が非常に

低く、計測精度に問題がある可能性がある。 次に、風洞実験と野外実験の支点力𝜇をアレイの面

積と速度圧で無次元化した解析結果を比較する。風力

係数 Cf の定義は以下のとおりである。

𝐶𝑓 =𝜇

q̅A (式 11)

𝐶𝑓:平均速度圧で基準化した風力係数 q̅:野外実験および風洞実験の平均速度圧

図 25 に野外実験と風洞実験の平均値 Cf と繰り返し

回数の関係を示す。図をみると風洞実験と野外実験で

比較的似た傾向を示していることが分かる。 図 26 は、風洞実験と野外実験における振幅と平均値

の関係であるが、野外実験において、支点 NW では平

均値の絶対値が大きいところでは、値が大きく異なっ

ているが、その他の点では比較的似た傾向を示してい

る。平均値の絶対値が大きいところで値が異なってい

るのは、繰り返し回数があまり多くないことが影響し

ているかもしれないが詳細は分からなかった。 今回、レインフロー法を用いることで風洞実験と野

外実験の実験結果における繰り返し風力のオーダーが

比較的近いことや繰り返し風力の風力比が正であるケ

ースが多いということが明らかになった。 8.結論

本研究では、太陽光アレイの実物大模型を用いて自

然風の下でのアレイの風圧特性および風力特性を調べ

るために野外実験を行った。その結果、野外実験では

風向および風速に起因して風圧場が安定しないことに

より、平均風力係数の絶対値は小さいが、変動が大き

くピーク風力係数の絶対値は大きくなった。また、繰

り返し風力を検証し、風洞実験の結果と野外実験の繰

り返し回数のオーダーが概ね一致すること、あるいは

繰り返し風力の風力比が正であることを示した。これ

らの結果は、疲労試験決定のための重要な知見になる

と考えられる。

(a)支点力 SW(風上側) (b)支点 SE(風下側)

図 23 支点 SW と支点 SE の風力比

(a)支点 NW (b)支点 NE

図 24 振幅と平均値の関係

(a)野外実験 (b)風洞実験 図 25 支点力 SW の平均値 Cf と繰り返し回数の関係

(a)支点 NW (b)支点 NE

図 26 風洞実験と野外実験の振幅と平均値の関係 参考文献 1)日本規格協会:JIS C 8955:2004 太陽光アレイ用支持物設計標準

2)遠藤達雄、安在弘幸:「簡明にされたレインフローアルゴリズム

「P/V 差法」について」、材料 Vol.30、No.328、pp89-93 1981

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

-250 -200 -150 -100 -50 0 50 100

風力比 R

平均値 μ( N)

支点力SW

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

-250 -200 -150 -100 -50 0 50 100

風力比 R

平均値 μ( N)

支点力SE

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

-0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

振幅Cf

平均値 Cf

支点力NW

9.3°

92.7°

-172°

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

-0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

振幅Cf

平均値 Cf

支点力NE

9.3°

92.7°

-172°

1

10

100

1000

10000

-0.8 -0.3 0.2

繰り返し回数N

平均値 Cf

支点SW

0.01 0.02

0.04 0.08

0.16 0.32

0.64 1.28

振幅

1

10

100

1000

10000

-0.8 -0.3 0.2

繰り返し回数N(

回)

平均値 Cf

支点SW

0.01 0.02

0.04 0.08

0.16 0.32

0.64 1.28

振幅

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

-0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

振幅Cf

平均値 Cf

支点力NW

野外実験(9.3°)

風洞(10°)

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

-0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6

振幅Cf

平均値 Cf

支点力NE

野外実験(9.3°)

風洞(10°)

討議 討議 [ 谷口与史也教授 ] 設計式に用いる瞬間速度圧は、どのようなデータを

使用するか。

回答 瞬間風速は、各地域における気象庁の風速データを

用いることが最も適切であると考えられます。または、

ASCE に記載されている Durst の突風率曲線を使用す

るという方法が考えられます。 討議 [ 松村政秀准教授 ] 太陽光アレイに注目した理由はなぜか。

回答 現在、太陽光アレイは、小規模なものから大規模な

ものまで発電効率に注目して傾斜角や配置などが決め

られることが多いと考えられるが、風力に対する十分

な耐力がなければ、強風により被害が発生する可能性

があると考えたからです。 討議 [ 谷口与史也教授 ] ダミー模型を風下側に設置することは必要であるか。 回答 今回の実験で、ダミー模型による低減効果は確認で

きたが、強い負圧が生じるのは、風向角 0°付近であ

ったので、今後は、単体模型による実験でよいと考え

られます。 討議 [ 大島昭彦教授 ] 地盤の設計方法は、どう考えるか。

回答 現在、太陽光アレイでは、コストなどの関係から、

布基礎が最も多く使用されていますが、アレイの風力

分布によっては、基礎に引き抜きの力が作用すると考

えられるため、十分な強度が必要であると考えられま

す。 討議 [ 松村政秀准教授 ] 野外実験では、季節などによる影響はあるか。

回答 野外実験は、2012 年 1 月からデータを取り続けてい

るため、季節による影響は網羅できていると考えられ

ます。 討議 [ 木内龍彦講師 ] 風洞実験と野外実験のレイノルズ数の違いは、影響

するか。 回答

昨年行った実験では、柱が大きかったために、アレ

イ下面の測定に影響が出ていましたが、今回の模型で

は、柱を細くしており下面の流れ場がある程度改善さ

れていると考えられます。