2015年6月

日本とほぼ同じ面積の国土に、日本の4分の1 にあたる約3千万人が暮らしている。国土は大きく2つの島から成り⽴っている。ASEANの中では人口が少ない国の一つだが、経済的な発展はシンガポールに次ぐ。

熱帯⾬林気候で年間の日中平均気温は27〜33℃と常夏の気候。季節は⾬季と乾季に分かれるが、同じマレーシアの中でも場所によって⾬季と乾季が異なる。どちらの季節でもスコールと呼ばれるにわか⾬が降る。

⺠族構成は、マレー系が最も多く67％、中華系25％、インド系7％。人口は少ないものの、比較的裕福な家庭は中華系に多く、インド系は貧しい傾向。

出典：http://malaysiajp.com/geography/

マレーシアはどんな国？

①面積：約33万平方キロメートル（日本の約0.9倍）

②人口規模：2,995万人（2013年マレーシア統計局） （日本の4分の1 ）

③名目GDP：1876.81（単位：10億US$）世界で10位。アジアでは日本に次いで3位

④宗教：イスラム教（連邦の宗教）（61％）仏教（20％）、キリスト教（9.0％）、ヒンドゥー教（6.0％）、その他

④⺠族：マレー系（約67％）、中国系（約25％）、インド系（約7％）（注：マレー系には中国系及びインド系を除く他⺠族を含む）

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人口構成

マレーシアの人口は日本の4分の1の約3千万人。しかし日本とは異なり、20歳未満人口が30%以上で若年層人口が豊富なのが特徴。2040年前後まで続くと⾒られる「人口ボーナス*」の恩恵で、市場としての成⻑が期待出来る。

*人口ボーナス： ⽣産年齢人口（15歳〜64歳）が多い期間。同期間中は最も経済成⻑がしやすいといわれる。

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出典：http://populationpyramid.net/malaysia/

マレー語が公⽤語、英語が準公⽤語だが、中国語もよく使われる。基本的には⺠族性によって使⽤する⾔語がことなり、共通語は英語にはなるが、⽚⾔程度の人も多くいる。実際、多⺠族国家であり約140の⾔語があるとされる。政府,中央省庁のホームページやショッピングサイトなどでは、ほぼ英語とマレー語が使⽤されている。Windowsもほとんどが英語版。

言語

マレーシア中央省庁HPとその使⽤⾔語

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マレーシアの代表的なECサイト「Lelong.my」

出典： Lelong.my http://www.lelong.com.my/

出典：国⽴国会図書館https://rnavi.ndl.go.jp/asia/entry/link-mys02.php#08

世帯構成

東京と大きく異なる世帯構成。4人以上と暮らす割合は73％と東京の2倍以上。2世代以上で暮らす世帯は東京と比較すると多く、大家族主義であることが伺える。共稼ぎは72％とほとんどの夫婦がダブルインカムとなっている。

出典：「アジア主要都市コンシューマインサイト比較調査」 2012日本総研

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出典：「アジア主要都市コンシューマインサイト比較調査」 2012日本総研

PPP換算で⾒た場合のクアラルンプールの可処分所得分布は、他のASEAN諸国と比較すると購買⼒平価がやや⾒劣りする傾向にある。

年間世帯可処分所得 6

ASEAN6の中ではシンガポールに次いで高い所得を得ている消費者が多い。世帯所得が「5,000ドル以上3万5,000ドル未満」の中間層の割合は約70%に達している。但し、購買平価に照らすと所得に対する支出もそれなりにかかる国であると⾔える。

中間層

【所得定義】低所得層：5000米ドル未満下位中間層：5000～15000米ドル上位中間層：15000～35000米ドル富裕層：35000米ドル以上（資料）EUROMONITORよりマクロミル作成

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住宅（アッパーミドル層）：外観

平屋が多いが、更に富裕層であれば⼆階建てのこともある。ガレージと連なる半屋外の広間は、多目的スペースとして使⽤され、休日に親戚が集まって会食をしたり、平日に家族が団欒する、いわば居間のような使われ方がされている。郊外の住宅地は公共交通が不便な事が多く、また共働きも多いため⾃動⾞は2台持ち。（この家が保有している⾞は、トヨタとプロトン。国内メーカーを保護する税制により、トヨタなどの輸⼊⾞は概ね1.5倍、時には3倍程度の内外価格差がある。そのため輸⼊⾞の所有は経済⼒を象徴していると⾔える。）

間取り例

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出典：ヌグリスンビラン州に在住の夫婦ともに高校教員を勤める家庭に対してマクロミルが独⾃取材

住宅（アッパーミドル層）：リビングダイニング

高い天井と大きな窓が特徴のリビングダイニング。床はタイルのため部分的にカーペット等が敷かれている。部屋のサイズに対してエアコンの大きさはあまり大きくはないのは、シーリングファンの普及率が高いためである。壁紙の⾊と家具などとの調和には気を配っている感じがあまり⾒受けられない。

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出典：ヌグリスンビラン州に在住の夫婦ともに高校教員を勤める家庭に対してマクロミルが独⾃取材

住宅（アッパーミドル層）：キッチン、ダイニング

⼆面から⾃然採光ができる明るく広いキッチンには６人掛けのダイニングテーブルがある。キッチンカウンターは四角い部屋の三辺をかこみ、電子レンジやトースターなどの家電品を置くスペースも十分にある。

Lesung batu（石製のすり鉢）ミキサーよりもおいしく仕上がる。

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出典：ヌグリスンビラン州に在住の夫婦ともに高校教員を勤める家庭に対してマクロミルが独⾃取材

住宅（アッパーミドル層）：トイレ、バスルーム

トイレとバスルームは同じ部屋という造りが一般的なのは、他のアジア諸国と同様。寝室に隣接しているのも特徴。マレー系の家庭においてはトイレで紙を使わず水で洗うことが多い。温暖な気候のため、お湯ではなく水で⼊浴する。１世帯に複数のバスルームがあるため、⼊浴製品もそれぞれの場所に置かれている。なお、浴槽は一部の富裕層の住宅を除き、ほとんど設置されていない。

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出典：ヌグリスンビラン州に在住の夫婦ともに高校教員を勤める家庭に対してマクロミルが独⾃取材

参考：住宅（ミドル層）：外観、リビング

いわゆるタウンハウスと⾔われる⻑屋で、１つの建物に複数の世帯が連なって住む。そのため、各⼾の間取りは⻑方形のシンプルなものとなっているのが一⼾建との違い。

間取り例

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エアコン付きの部屋は少なく、シーリングファンが各部屋に設置されている。床面はタイルで、部分的にフロアマットが使われている。建物の側面は隣家に接しているため、窓は家の前面と後面のみのため、⼾建てに比べると室内は暗め。

出典：マクロミルの独⾃取材