ictと都市文化(icpc情報通信政策研究会議2015)
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ICPC情報通信政策研究会議 2015年夏会合
ICTと都市文化庄司昌彦 Masahiko SHOJI
国際大学 GLOCOM 准教授・主任研究員オープン・ナレッジ・ジャパン 代表理事 1
図:歌川広重「名所江戸百景 駿河町」
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- 情報社会学- 電子行政- オープンガバメント- 社会イノベーション- ソーシャルメディア- 地域情報化地域資源を十分に活用し、
地域の課題を自分たちで解決していく社会
• 総務省(現在)• 地域情報化アドバイザー (岐阜県東白川村 ICT 地域マネー
ジャー)
• 総務省• 地域情報化大賞 審査員
• 兵庫県 ひょうご ICT 戦略検討懇話会 構成員• 川崎市 公衆無線 LAN 環境整備検討委員会 副委員長• 彩の国さいたま人づくり広域連合• その他、横浜市、千葉市など
具体的なイメージ
1. Open Data City (London, Barcelona)
2. Sharing City (Seoul)
3. Playable City (Bristol)
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Open Data City (London, Barcelona)
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個人ではなく環境を裸にし個人が自分の文脈で行為を選ぶ
Watch_Dogs WeareData (UBISOFT)
東京を(○○を)オープンデータが濃密な都市に!
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個人ではなく環境を裸にし個人が自分の文脈で行為を選ぶ
バルセロナ:スマートシティ ロンドン:シティダッシュボード
Wi-Fi アクセスポイント、公共センサー(街路灯・バス・バス停・駐車場・ゴミ箱)
市民制作センサー(スマートシティズン・センサーキット)
画像: http://citydashboard.org/london/画像: SMART CITIZEN https://smartcitizen.me/
企業によるオープンデータ
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出典:東急電鉄
出典:東京メトロ 出典:東京電力
Sharing City (Seoul)
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Sharing City (ソウル市 2012~)• サンフランシスコ市をモデル• 市の資源と予算を有効活用し、
市民生活を改善• 共有インフラ拡大、企業振興、
遊休公共資源活用、データやデジタル著作物
• 会議室、駐車場、部屋
• 「雇用を生み出し、所得を増やし、資源を効率活用するだけではなく、情報技術とソーシャルネットワークサービスを用いた現代的な方法で、失われたコミュニティを再生」
9キャット・ ジョンソン「次なるシェアリングシティを目指すソウル」国連大学ウェブマガジン 2013 年 08 月 16 日
Sharing City Seoul http://english.sharehub.kr/
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Uberification (ウーバリフィケーション)• 近年、「シェア」を価値観と
するサービスがいくつも登場
• 先進事例は、従来は十分に活用されていなかったものをより細かく識別(区別)
• 多様なニーズを持った消費者とマッチングし、双方向に評価情報を付加することで、これまでになかった流通が生まれる
• 例: Uber• スマホからの予約システムや事前登録によるクレジットカード決済などを利用したタクシー配車
• uberX :一般車・ドライバーの時間と空間を有効活用
• 運転者と乗客を識別し、マッチングし、双方向評価
• 例: Airbnb• 一般人の所有する空き部屋や空間を活用した宿泊予約サービス
• 宿泊場所提供者と宿泊者を識別し、マッチングし、双方向評価
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シェアサービスの利用者• シェアサービス利用者
• “ 体験”を得たい、所有よりアクセス、効率的な共有• 経済的困窮者がメインではない
• ビジネス化する条件• モノの稼働状況の把握が重要
• 自家用車や空室のように稼働状況の共有に強いインセンティブがある情報はシェアされ経済価値を生む
• モノの状況の「登録」と「移動」がユーザには負担• ただし人と繋がるためにモノを取りに行く人も。
Playable City (Bristol)
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HELLO LAMP POST
Press Play
International Playable City Award
International Playable City Award
• HELLO LAMP POST• SMS を送り、郵便ポストやベンチ、電柱 、街灯など街中の見慣れたものと対話
• Press Play• 街のさまざまな場所に押す
と音が鳴る仕掛けを設置
• Light Memory• 前にそこを通った人の影が遅れて現れる街路灯
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アートや建築などを組み合わせ「遊べる都市」をつくる作品を表彰(英国ブリストル ウォーターシェッド)
Light Memory
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Playable City のコンセプトThe Playable City Award は、(効率化、サービス連携、データ収集による都市スマートシステムへの投資)の代わりに、私たちがどのようにもっと住みやすく、オープンで人間的にできるかを想像させる。
Playable City は、遊びを通して経験を共有することで、社会的な対話を生み、都市について従来とは異なる考え方する枠組みである。
驚きがあり、可視的で、民主的で、インクルーシブ。人と人、人と街のつながりを生むために都市インフラを再使用する。
都市空間を「予想外の相互作用を生む場所」に転換することにより、これから目指したい変化に向けた対話の契機となる。
International Playable City Award
政策の議論に向けて
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どうするか
•都市の将来をどうするか から考えたい
•行政が下手に関わると創造的にならない• ネットが重要なのは、自由に交流できる社会の際
(きわ)・縁(へり)としての性格があるから?• 何をするかは「利用者・クリエイター」任せに
• いつも同じ人では停滞する• 行政依存ではビジネスモデルもできない• 人が育つ仕組みが必要
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どうするか
•政策ニーズは「場」や「テーマ」の設定• 促進のための組織横断的な調整・推進部署の設置• 外国人観光客向けではない、市民や企業のインフラ
としての Wi-Fi• かわさき City Wi-Fi
• 官民オープンデータコモンズ• Sharing City 的な遊休資源の提供• テーマ設定、コンテスト等の設定
•自由に交流し表現できるインターネット18