~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ze6552(2018年6月21日現在)t...

28
ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー Global Market View SMBC 懸念が広がる貿易戦争 米FRBの金融政策と長期金利 新興国からのマネー流出懸念 世界経済の減速リスクとなる原油高 2018 SUMMER

Upload: others

Post on 07-Jul-2020

4 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

ZE6552(2018年6月21日現在)T

正念場~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか

グローバルマーケットビュー

GlobalMarketView

SMBC

▶ 懸念が広がる貿易戦争▶ 米FRBの金融政策と長期金利▶ 新興国からのマネー流出懸念▶ 世界経済の減速リスクとなる原油高

2018 S

UM

ME

R

Page 2: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

01

SMBC Retail Global Market View制作委員会

三井住友銀行

三井住友アセットマネジメント 日本総合研究所

SMBC日興証券 SMBC信託銀行 プレスティア

SUMMARY

2018SUMMER

マーケットを動かしたイベント

世界のマーケット動向および注目材料

03~04

05~06

1 懸念が広がる貿易戦争

2 米FRBの金融政策と長期金利

3 新興国からのマネー流出懸念

4 世界経済の減速リスクとなる原油高

07~08

09~10

11~12

13~14

成長が見込まれる「ヘルスケアセクター」 19~20

ドル円相場ユーロ円相場豪ドル円相場 為替コラム 新興国通貨投資はなぜ難しいのか?米国株式市場日本株式市場経済・マーケット見通し相場予想表当面の重要スケジュール 株式コラム 相場格言

17~18「働きながら子育てできる環境」が日本を創る

15~16宇宙ビジネスの雄飛に期待

23~2421~22

25~2627~28

31~32

29~30

333435~3637~3839~40414243

45~52長期分散投資で「守る」運用 各種データ

02

01巻頭言

目次

53~54ご留意いただきたい点

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

CONTENTS

守る運用

02

米 中 貿 易 戦 争 の 行 方と金 融 市 場6月、カナダで開催された先進7ヵ国(G7)首脳会議は、米国の保護主義的な関税政策を巡り、米国と他の6ヵ国との対立が際立つ会議となりました。採択された首脳宣言では、ルールに基づく貿易制度の重要な役割を確認し、保護主義との闘いを続けるとされましたが、その後の展開は中国やEU(欧州連合)が報復関税を決定し、保護主義的な関税政策がエスカレートする方向に動いています。

保護主義はどの国の利益にもならない上に、追加関税で米国製造業が復活する可能性も極めて低いとみられます。また、実利を重んじるトランプ大統領が本気で貿易戦争を考えているかは疑わしく、保護主義はトランプ大統領の秋の中間選挙に向けた政治的なアピールという可能性が高いように思われます。

その場合、貿易戦争に対する懸念が金融市場にはストレスとなっても、実際の経済的な影響は限られる、あるいは中間選挙が終われば米中ともに矛を収めるといった筋書きが可能になります。実際、米国の株式市場をみますと、NYダウは上値の重い展開ですが、下落基調にはありません。またハイテク銘柄の多いナスダック総合指数は6月に最高値を更新しました。つまり、投資家が事態悪化に備えて株式の売りを進めている様子は見受けられないと考えられます。

しかし、米国が握ってきた世界政治経済の覇権を中国に渡さない、つまり米中間で覇権争いが始まったとみるとやや趣が異なってきます。中国が伸長著しい経済力と軍事力を活かして、米国中心の世界の政治経済のルールを変えようと企んでいるとすれば、米国が中国の潜在力に危惧を持ち始めたとしてもおかしくありません。

古代アテネとスパルタとの覇権争いにちなんで、新興国家と覇権国家の衝突を言い表した「トゥキディデスの罠」という言葉があります。ここで宿命的な対立の構図を安易に援用することには抵抗がありますが、仮に米中間の貿易戦争が「トゥキディデスの罠」的な側面を持つのであれば、貿易摩擦はヒートアップしながら長期化する可能性を排除できません。

世界経済そして金融市場は保護主義的な通商政策の行方に左右されます。現時点では貿易戦争回避という冷静な見方が広く見受けられます。とはいえ、安易な楽観論も禁物だと考えます。日米欧での慎重な金融政策によって居心地の良い「適温相場」が再来するのか、あるいは限度を超えた報復関税の連鎖によって波乱含みの相場が幕を開けるのか、まさに正念場と言えるでしょう。

2018年7月株式会社 三井住友銀行

コンサルティング業務部長 加藤 聡彦

投資テーマコラム

投資テーマコラム

投資テーマコラム

44

世界経済の現状米国経済日本経済欧州経済豪州経済・中国経済

Page 3: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。03 04

マーケットを動かしたイベント

堅調な実体経済が市場心理のアンカーに米中貿易戦争、イタリアの政局不安等の国際情勢への警戒感に加え、米国の長期金利の上昇で、株式等リスク性資産への投資姿勢は慎重化しましたが、市場は徐々に冷静さを取り戻しました。市場が不安定となった局面では、新興国の株安・通貨安が目立ちました。

NYダウは上値が重い展開となりましたが、ハイテク銘柄が多いナスダック総合指数は上昇傾向が続き、6月に過去最高値を更新しました。日経平均は5月半ばに23,000円台を回復後、欧米株価と連動して軟調に推移しました。

ドル円相場は今年3月の104円台から円高修正が進み、米長期金利の上昇にともなって110円台を回復しました。ユーロ円はイタリア政治情勢への警戒感等で下落傾向が強まりました。レアル円はブラジルでの大規模ストライキの発生等も重なり、30円を割り込む下落となりました。

原油市場では、米国のイラン核合意離脱を受けて米国の代表的な油種であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)等の相場は上昇しましたが、サウジアラビア等の増産観測で上昇に歯止めがかかりました。

(円)41

37

33

29

25

127.64円

81.16円

29.18円

1267.20ドル

65.54ドル

150

140

130

120

110

100

90

80

70

(円)

1,400

1,300

1,200

1,100

1,000

(ドル/オンス)

(ドル/バレル)70

60

50

40

30

20

2016年 2017年 2018年

1-3月10-12月 10-12月7-9月 7-9月1-3月 4-6月 4-6月

11/9次期米大統領に共和党トランプ氏が決定

9/11国連安保理が北朝鮮に追加制裁を決定

2/2米雇用統計で長期金利上昇へ

11/30OPEC減産合意

5/7仏大統領選挙で親EUのマクロン氏当選

10/26ECBが量的緩和の延長

(2018年9月まで)と規模縮小(2018年1月から月300億ユーロ)を決定

3/1米トランプ政権、鉄鋼・アルミニウムへの輸入制限

5/20「五つ星運動」と「同盟」が連立協議で合意

6/14ECBが量的緩和の2018年12月終了を決定

4/13米英仏がシリア空爆

5/8米、イラン核合意からの離脱表明

3/21政策金利を6.75%から6.5%へ引き下げ

(12回目の利下げ)

6/22OPEC増産決定

11/30協調減産の延長決定

(2018年末まで)

5/25OPEC非OPEC諸国との協調減産継続へ

(2018年3月末まで)

8/2RBA利下げ

(▲0.25%幅)政策金利1.50%へ

10/19政策金利を14.25%から14%へ引き下げ

(最初の利下げ)

8/31弾劾審議可決、テメル氏が正式に大統領へ

ユーロ円相場

豪ドル円相場

ブラジル・レアル円相場

金価格

原油(WTI先物)

24,461.70ドル27,000

25,000

23,000

21,000

19,000

17,000

15,000

130

125

120

115

110

105

100

95

(円)

0.6

0.4

0.2

0.0

-0.2

-0.4

(%)

(ドル)

22,693.04円

109.99円

2.897%

0.040%

(円)24,000

22,000

20,000

18,000

16,000

14,000

(%)3.0

2.6

2.2

1.8

1.4

1.0

2016年 2017年 2018年

1-3月10-12月 10-12月7-9月 7-9月1-3月 4-6月 4-6月

11/9次期米大統領に共和党トランプ氏が決定

9/11国連安保理が北朝鮮に追加制裁を決定

2/2米雇用統計で長期金利上昇へ

9/21日銀、量から金利へ~10年国債利回り=ゼロ%へ

7/8過去最低を更新▲0.300%

12/140.25%幅の利上げ

8/26イエレン議長

「利上げの条件は整ってきた」

3/150.25%幅の利上げ

6/140.25%幅の利上げ 9/20

資産縮小開始

10/22 衆院選で自公圧勝

1/23 24,124.15円

4/16 北朝鮮がミサイル発射を強行

3/150.25%幅の利上げ

6/140.25%幅の利上げ

12/13 0.25%幅の利上げ

9/20資産縮小開始

1/26過去最高値更新終値26,616.71ドル

1/24ムニューシン財務長官のドル安発言

3/1鉄鋼・アルミニウムへの輸入制限

6/130.25%幅の利上げ

6/15米、対中制裁発動を決定

3/210.25%幅の利上げ

3/1鉄鋼・アルミニウムへの輸入制限

3/210.25%幅の利上げ

6/12米朝首脳会談

6/130.25%幅の利上げ

4/9黒田日銀総裁2期目スタート

12/130.25%幅の利上げ

7/29日銀追加緩和

(ETF買入れ倍増)

9/21日銀、量から金利へ

7/29日銀追加緩和

(ETF買入れ倍増)

9/21日銀、量から金利へ

1/20トランプ大統領就任

12/140.25%幅の利上げ

8/8トランプ大統領が北朝鮮に警告~「炎と怒りに直面」

日経平均株価

ドル円相場

NYダウ

米10年国債利回り

日本10年国債利回り

(注)データ期間2016年7月1日から2018年6月21日まで(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 4: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

TOPICS

05 06

世界のマーケット動向および注目材料

試練にさらされる世界経済~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか

保護主義や原油高の逆風下、景気拡大基調は崩れず

懸念が広がる貿易戦争

米FRBの金融政策と長期金利

新興国からのマネー流出懸念

◯日欧を中心とした景気の減速局面は一時的で、米国を中心に世界経済は再び景気拡大の勢いを取り戻すと予想されます。

◯保護主義的な通商政策や原油高は世界経済の減速要因となります。ただし、限度を超えた報復関税の連鎖や原油相場の一段の上昇は回避される見通しで、世界経済が景気後退含みの「逆コース」に転じるリスクは低いと判断します。

◯米国では個人消費や設備投資等の内需の好調さに加えて、財政出動による景気押し上げ効果が見込まれます。米FRB(連邦準備理事会)は年内あと1、2回の利上げを行うと予想します。

◯ユーロ圏ではユーロ高や域内政治情勢の不透明感が景気の重石になりますが、設備投資の拡大を中心に景気の拡大が見込まれます。

◯日本では緩やかな景気拡大が続くと予想しますが、景気の好循環の起点となる輸出に変調が生じれば、年後半の景気の立ち上がりに慎重な見方が増えるリスクがあります。

○新興国では景気の勢いにばらつきが強まりますが、全体としてはアジアを中心に底堅い景気の拡大を予想します。

一定の底堅さが期待できる相場◯米トランプ政権が中間選挙を控えて保護主義と対外強硬的な政策運営を進めていけば、

金融市場の変動性(ボラティリティ)を高めると予想します。

◯一方、世界経済のファンダメンタルズ(基礎的な条件)の良さや、日米欧の金融当局の慎重な政策スタンスは市場安定のアンカーになるとみられます。パニック的な市場心理の悪化が相場を支配するとはみていません。

◯株式市場では企業収益の拡大が株価の上昇トレンドを後押ししますが、世界の政治情勢の不確実性の高まりや原油高による企業収益の圧迫への警戒感等が重石になるとみられます。

◯債券市場では日米欧の金融当局の慎重な政策スタンスや、グローバルな金余り構造等を反映して、長期金利の上昇は穏やかなものにとどまるとみられます。

◯為替市場では金利差はドル高優勢を示唆しますが、保護主義や地政学リスク等に関連して一時的ながらも円高が進む局面もありそうです。各種イベントへの警戒感から内外の投資フローが低調となり、一方向のトレンドが出にくくなる可能性もあります。新興国通貨については、米利上げ局面では投資機会を慎重に見定める必要がありそうです。

景気見通し

リスク要因が表面化する場合は、世界経済の拡大基調にブレーキがかかりそうです。株価の大幅下落をともなえば、リスク回避の円買いや資源国・新興国からマネーを引き揚げる動きが懸念されます。

①世界的な貿易戦争(米トランプ政権の保護主義姿勢)

②米FRB利上げペース加速と、これにともなう世界的な長期金利上昇

③欧州政治情勢の悪化、北朝鮮や中東等の地政学リスク

④新興国市場の不安定化

リスク要因

1

2

3世界経済の減速リスクとなる原油高4

マーケット動向

市場の注目材料

※市場の注目材料は7ページ以降の「主要トピックス」をご参照ください。

マクロ経済環境

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 5: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

07 08

1 懸念が広がる貿易戦争

報復関税の連鎖 米中貿易戦争は覇権争い?○米国の保護主義的な通商政策が世界経済のリスク要因として警戒されています。11月の中間選

挙を控え、トランプ政権が一段と保護主義に傾斜する懸念があります。

○すでに中国やEU(欧州連合)等が米国の追加関税措置に対する報復関税の実施を発表していますが、報復関税の連鎖が地域的にも規模的にも広がる恐れがあります。

○報復関税の連鎖はグローバルに企業の設備投資を抑制するほか、製造業の部品供給の基盤であるサプライチェーンに打撃を与えるリスクがありますが、限度を超えた報復関税の連鎖は回避されると予想しており、世界経済への影響は限定的にとどまるとみられます。

○今後の大きな焦点は、米国が自動車・同部品への追加関税を実施するかどうかとみられます。ただし、5月に始まった米商務省の調査には一定の時間がかかるとみられ、当面の相場のテーマから外れる可能性もあります。

○市場では米中貿易戦争は回避されるとの楽観的な見方が優勢です。これは、①米中貿易戦争は中間選挙に向けた米トランプ大統領の政治アピールの要素が強い、②中国側には、輸入拡大策や外資参入規制の緩和等、貿易摩擦を和らげるカードが多数あるとみられているためです。

○しかしながら、中国が「中国製造2025」で打ち出したようにハイテク産業を中心に製造業の高度化を進め、経済規模のみならず、ハイテク技術面でも米国に追いつき、そして追い抜きたいと考えている可能性もあります。

○台頭する経済パワーを背景に中国がどのように世界の政治経済情勢に影響力を及ぼすかは深遠なテーマですが、世界の政治経済の覇権争いがスタートしたという大局観に立てば、通商問題の深刻化・長期化というストーリーが浮かんできます。

主要トピックス

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

中国の対米貿易収支(2017年)

米国

「中国製造2025」を狙い打ちにした対中制裁

貿易摩擦相関図 中国製造2025の重点産業分野 対中制裁の主な対象品目

新世代情報技術

産業用ロボット

航空・宇宙

海洋エンジニアリング

先進鉄道装置

省エネ・新エネルギー自動車

電力装置・設備

農業機械・設備

新素材

バイオ医療・高性能医療機器

産業用ロボット、工作機械

航空機、航空機部品、通信衛星

船舶、タンカー

鉄道車両、鉄道部品

乗用車、商用車

原子炉、タービン、発電機

農業・林業機械、部品、農業用乾燥機

化学品

超音波診断装置、カテーテル等医療機器

3,500

3,000

2,500

2,000

1,500

1,000

500

0全品目

2,780

1,082

895

737159 -103

黒字 赤字

-171181

(億ドル)

(出所)海関総署「貿易統計」を基に日本総研作成

繊維・玩具・履物 電気機械 産業用機械 化学製品 金属類 輸送機械 その他

(出所)各種報道資料を基に三井住友銀行作成(注)4月3日に発表された原案を基に作成。

6月15日の最終案では総額500億ドルの対中制裁関税のうち第1段階として340億ドル相当の対象品目が公表された鉄鋼への追加関税で一部除外

鉄鋼・アルミの輸入制限適用除外

鉄鋼・アルミの追加関税発動知財侵害を理由に制裁を決定[500億ドル]2,000億ドル分の追加関税リストの作成を指示

は米国が追加関税を発動したおもな国・地域

鉄鋼・アルミへの対抗関税発動追加対抗関税も発表[500億ドル]

鉄鋼・アルミの輸入制限対象外

鉄鋼・アルミの輸入制限対象外

鉄鋼・アルミの輸入制限対象外

対抗関税を発動

鉄鋼・アルミの追加関税発動

豪州米が146億ドル

の黒字 アルゼンチン米が47億ドルの黒字

ブラジル米が93億ドルの黒字

中国米が3,759億ドル

の赤字対抗関税を発動NAFTA再交渉中

カナダ米が227億ドル

の赤字

メキシコ米が761億ドル

の赤字

EU米が1,526億ドル

の赤字韓国

米が226億ドルの赤字

日本米が700億ドル

の赤字対抗関税を発表NAFTA再交渉中

(注)各国・地域の米国貿易収支は、財のみを対象としたもの(出所)各種報道資料、2017年米商務省のデータを基に三井住友銀行作成。ただし、アルゼンチンと豪州のデータは6月の改訂前の数字

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

計8,075億ドルの貿易赤字

Page 6: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

09 10

◯米FOMC(連邦公開市場委員会)の最新の見通しでは、2018年はあと2回、2019年は3回、2020年は1回の利上げが予想されています。見通し通りの利上げが行われた場合、政策金利は2019年には3%を上回ることとなります。長期的な政策金利水準は2.9%ですので、過去の利上げ局面と同様、中立的な水準を上回って利上げが続く可能性があります。

◯利上げ継続にともなって、長期金利には上昇圧力がかかります。しかし、引き締め的な利上げは景気に悪影響をおよぼし、いずれ利下げに転じるのは過去をみれば明らかです。

◯したがって、引き締め的な利上げ局面では、将来の利下げ予想が長期金利に影響をおよぼす可能性が高く、その意味では、長期金利の上昇には一定の歯止めがかかるとみています。

構造的な要因による自然利子率の低下◯経済、物価に対して引き締め的にも緩和的にも作用しない中立的な実質金利のことを自然利

子率と呼びます。したがって、自然利子率に物価上昇率を加味したものは、中立的な政策金利水準となります。

◯自然利子率は低下傾向をたどっています。この背景としては、潜在成長率の低下、高齢化等の人口動態要因、設備投資の低迷等が指摘されていますが、まだ要因のわからない部分も多いとされています。

◯ 米 F R B( 連 邦 準 備 理 事 会 )の 試 算では、現 在 の 中 立 的 な 政 策 金 利 水 準は2%台 前 半にあります。今後、景気拡大が続くなかである程度上昇すると考えられています。

長期金利は大幅な上昇を回避する可能性が高い

主要トピックス

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0

(%)

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0

(%)

1990 1995 2000 2005 2010 2015 (年)

1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020

[3.4%]

(年)

(注1)自然利子率はFRBの試算によるもので、その水準は一定の幅をもってみる必要があります(注2)データ期間1990年1月~2018年5月。ただし政策金利は6月13日の利上げを含めて図示(出所)米FRB、Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)データ期間1990年1月~2018年5月(注2)FOMC予想は2018年6月時点のFOMC参加者の予想中央値(注3)色塗りは景気後退局面(出所)米FRB、Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注)FOMC予想は2018年6月時点のFOMC参加者の予想中央値。金融市場は金利先物市場での織り込み度合い(出所)米FRBの資料、Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(出所)各種資料から三井住友銀行作成

自然利子率の低下に関係するとみられるおもな要因

自然利子率から推計した適正な政策金利水準

政策金利と長期金利

利上げ回数見通し(2018年~2020年)

2 米FRBの金融政策と長期金利

① 潜在成長率の低下

② 高齢化

③ 投資低迷

2018年 2019年

FOMC

金融市場

4回 (あと2回)

3~4回 (あと1~2回)

3回

2回

2020年

1回

0回

政策金利(上限)自然利子率適正とみられる政策金利水準

(自然利子率に2%インフレ目標を足したもの)

10年国債利回り 政策金利(上限) FOMC予想(中央値)

中立的な政策金利水準の目安2.9% FOMCが予想する長期均衡水準2.1% 現在の自然利子率から推計した適正水準

労働生産性の低下と労働投入量の低下

退職を控えた家計では貯蓄性向が高まる平均寿命が長くなることで、予備的な貯蓄も増加

小売・通信・輸送等での技術革新が速く、先行き不確実性から投資が慎重化

予測

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 7: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

1 1 12

パニック的な通貨売りは沈静化へ ファンダメンタルズによる選別が強まる新興国市場○米 長 期 金 利 の 上 昇や原 油 高 等を背 景に、投 資 家 の 新 興 国 市 場 へ の 警 戒 感 が 浮 上 。経 常 収 支

赤 字 国やインフレ率 が 高 い 国を中 心に通 貨や株 式 が 下 落する展 開となりました。

○急 激 な 通 貨 安はアルゼンチンやトルコ等 一 部 の 通 貨に限 定され、新 興 国 市 場での 連 鎖 的 な通 貨 売りという事 態は回 避されました。

○この 背 景としては、① 投 機マネーを締め出 すための 利 上 げや 為 替 介 入 等 の 当 局 対 応 が あった 、② 外 貨 準 備 の 積 み 上 げ 等 、経 済 のファンダメンタル ズ( 基 礎 的 な 条 件 )の 良さが 再 確 認されたこと等 が あるとみています。

○今回の新興国市場の動きは、「全面リスク回避」というよりも「ファンダメンタルズによる選別化の強まり」と考えられます。特にインフレの安定と経常収支の黒字が通貨の安定に寄与する傾向がみられ、これらが良好な中国やタイ等のアジアを中心とした国・地域は、通貨安がインフレにつながる悪循環に陥りにくいと考えられます。

○ただし、足元では貿易戦争への警戒感等から通貨安の動きがアジア通貨の一部へも広がる動きもあり、新興国の通貨売り懸念が完全に払しょくされたとはいえない状況です。

3 新興国からのマネー流出懸念主要トピックス

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

インドネシアルピア中国人民元インドルピーメキシコペソブラジルレアル南アランドトルコリラアルゼンチンペソ

(年/月/日)

香港

中国

インド

シンガポール

ロシア韓国

インドネシア南アフリカ

トルコ アルゼンチン

消費者物価上昇率(前年比%)

マレーシア

台湾

タイ

フィリピン

ブラジル

0 5 10 15 20 3025

2018/3/30

2011/1 (年/月)

(ポイント)

2013/1 2015/1 2017/1

2018/4/30 2018/5/31

通貨高

(指数、2018年3月30日 = 100)

通貨安

105

100

95

90

85

80

75

70

1,4001,3001,2001,1001,000

900800700600

2011/1 (年/月)

(ポイント)

2013/1 2015/1 2017/1

125

120

115

110

105

100

25

20

15

10

5

0

-5

-10

経常収支(GDP比%)

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

新興国通貨の対ドル相場

主要新興国の経常収支とインフレ率

主要新興国のファンダメンタルズ比較MSCI新興国株価指数 iシェアーズ・JPモルガン

新興国債券ETF

(注)2018年3月30日を100とした指数。データ期間2018年3月30日~2018年6月21日(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成 (注)2017年のIMFによる見込。色塗りは経常収支が赤字でインフレ率が5%超の領域

(出所)IMFのデータを基に三井住友銀行作成

(注)外貨準備残高で、マレーシアと南アフリカは2018年3月末、トルコは2018年2月末、それ以外は2018年4月末値(出所)IMF、BIS(国際決済銀行)、各国統計のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注)ドルベース。データ期間2011年1月7日~2018年6月15日(週次データ)(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

新興アジア項目 ラテンアメリカ 新興欧州等

時期 単位

実質成長率

中国 タイ 香港 韓国 台湾 ブラジル ロシアインド インドネシア

マレーシア

フィリピン

シンガポール

アルゼンチン

南アフリカ トルコ

2017年 %

インフレ率 2017年 %

経常収支 2017年 GDP比

%

GDP比%

10億米ドル

国際債発行残高 2017年

外貨準備残高 2018年

6.9

1.6

1.4

1.6

3,222

6.7

3.3

-2.0

1.6

396

5.1

3.8

-1.7

10.8

125

5.9

3.9

3.0

15.3

111

3.9

0.7

10.8

2.9

215

6.7

2.9

-0.4

15.0

80

3.8

1.5

3.0

65.0

434

3.1

1.9

5.1

11.9

398

3.6

0.6

18.8

27.8

288

2.8

0.6

13.8

2.8

457

2.9

26.1

-4.8

15.8

57

1.0

3.4

-0.5

6.2

380

1.5

3.7

2.6

7.3

460

1.3

5.2

-2.3

2.3

50

7.0

11.1

-5.5

17.6

140

Page 8: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

上昇圧力がかかった原油相場~ 一時70ドル超え 原油高は回避へ

13 14

○足元の原油高は、①米国のイラン核合意からの離脱、②原油の過剰在庫の解消が背景と考えられます。

○とりわけ米国の核合意離脱により、イランへの経済制裁が再開されるためイラン産原油輸出の減少への警戒感が高まりました。イランへの強硬姿勢は中東地域全体の地政学リスクの高まりを意識させています。

○OPEC(石油輸出国機構)諸国にはサウジアラビアを中心にイランの輸出減少を補う増産余力が残っています。また、米国のシェールオイル増産も期待できるとみられることから、持続的な原油価格の上昇は限定的と考えられます。

○ 北 米シェー ル 油 田 では 、原 油 高 を 受 けて 掘 削 機(リグ )の 稼 働 数 が 上 昇 傾 向にあり、今 後 、シェールオイルの増産が期待されます。

○なお、イラン情勢が悪化してホルムズ海峡での原油輸送に支障をきたすことがあれば、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)からの原油輸出にも影響がおよぶと予想されます。

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

アラビア海

紅海

黒海

地中海Mediterranean Sea

北海North Sea

カラ海Karskoye More

カナリア諸島(スペイン)

シチリア島

サルディニア島

ジブラルタル(英)

ガーンジー島(英)

マン島(英)

ジャージー島(英)

コルシカ島

アルジェリア

モロッコ

エジプト・アラブ共和国

リビア

スーダン共和国

チュニジア共和国

チャド共和国

ニジェール共和国マリ

西サハラ

セネガル共和国

コートジボワール共和国リベリア

共和国

シエラレオネ共和国

ギニア共和国

ブルキナファソ

ガーナ共和国

トーゴ共和国

ベナン共和国

ナイジェリア連邦共和国

カメルーン共和国

中央アフリカ共和国

赤道ギニア共和国

サントーメ・プリンシペガボン

コンゴ共和国

コンゴ民主共和国

エチオピア

ソマリア民主共和国

ケニア共和国

ウガンダ共和国

ルワンダ共和国

ブルンジ共和国

タンザニア連合共和国

ジブチ共和国

エリトリア

モーリタニア

アフガニスタン共和国

パキスタン

イラン

オマーン

サウジアラビア

イエメン共和国

イラク共和国

モルディブ共和国

アラブ首長国連邦

イスラエル

カタール首長国

バーレーン王国

キプロス共和国

クウェート

トルコ

ヨルダン・ハシミテ王国

シリア共和国レバノン共和国

 

イギリス

アイルランド共和国

フランス

スペイン

ポルトガル共和国

アンドラ公国

イタリア

スイス

ドイツベルギー王国

オランダ王国

デンマーク王国

チェコ共和国

ポーランド共和国

リトアニア共和国

エストニア共和国

ラトビア共和国

ベラルーシ共和国

ウクライナ

ルーマニア

モルドバ共和国

スロバキア共和国

バチカン市国

ハンガリー共和国オーストリア

共和国

スロベニア共和国

ルクセンブルグ

サンマリノ共和国モナコ公国

リヒテンシュタイン公国

マルタ共和国

スウェーデン王国

ノルウェー王国

フィンランド共和国

カザフスタン共和国

ウズベキスタン共和国 キルギス共和国

タジキスタン共和国

トルクメニスタンアゼルバイジャン

共和国

グルジア共和国

アルメニア共和国

クロアチア共和国

ボスニアヘルツェゴビナ

セルビア共和国

コソボ共和国モンテネグロ ブルガリア

共和国

ギリシャ

マケドニア共和国

アルバニア共和国

4 世界経済の減速リスクとなる原油高主要トピックス

イラン核合意と米トランプ政権のイラン政策の比較

原油価格の推移 最近の出来事と今後のイラン制裁発動のスケジュール

OPECの原油供給量

シェールオイルの増産観測

(出所)各種報道資料を基に三井住友銀行作成

(注1)原油価格はWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)先物期近物(注2)データ期間2000年1月7日~2018年6月15日(週次データ)(出所)Bloomberg のデータ、各種報道資料を基に三井住友銀行作成

(注1)原油価格はWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)先物期近物(注2)データ期間2010年1月~2018年5月(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注)原油供給量は原油(crude oil)ベースデータ。持続可能生産能力はOPECの推計値(出所)IEA(国際エネルギー機関)、EIA(米国エネルギー情報局)、Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

米英仏がシリア空爆

米国がイラン核合意離脱を発表

米国が在イスラエル大使館を首都エルサレムへ移転

対イラン制裁発動① イランとのアルミ、鉄鋼、自動車等の取引禁止等

対イラン制裁発動② 外国金融機関によるイラン中央銀行との取引禁止等

項目

核開発

弾道ミサイル開発

検証

経済制裁

その他

イラン核合意 米トランプ政権

ウラン濃縮禁止使用済み核燃料の再処理禁止重水炉の閉鎖

遠心分離器の削減ウラン濃縮・貯蔵を制限重水炉の改修

総計(年平均)

2015年 2016年 2017年 2018年 持続可能生産能力 生産余力

開発・発射の完全停止

IAEA(国際原子力機関)が全施設を無条件で査察

対象外

合意内容の順守をイランが検証

段階的に解除 「過去にない圧力」をかける

イラン革命防衛隊による武装組織の支援停止シリアからイラン軍の完全撤退など

2000/1 2003/1 2006/1 2009/1 2012/1

リーマン・ショック(2008年9月) 米国が主要国のイラン産原油の輸入を実質的に制限する追加制裁を導入(2011年12月)

米欧など6カ国とイランとの核合意が成立(2015年7月)

OPEC(石油輸出国機構)とロシアなどが協調減産で合意(2016年11月)

2015/1 2018/1

160

140

120

100

80

60

40

20

0(年/月)

(ドル)

2010/1 2013/1 2016/1

12,000

11,000

10,000

9,000

8,000

7,000

6,000

5,000

1,800

1,600

1,400

1,200

1,000

800

600

400

200

0(年/月)

(千バレル) (稼働数、機)

(単位:百万バレル/日)

©HOLONIC Co.,Ltd.

米国がイラン核合意離脱を発表

(2018年5月)

4月13日

5月8日

5月14日

8月6日

11月4日

31.7 32.7 32.4 32.3 35.3 3.0

米国原油生産量(左軸)北米リグ稼働数(右軸)

ホルムズ海峡

Page 9: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

80%

近年、宇宙産業の開発と利用に大きな変革の波が訪れ、世界の宇宙産業の市場規模は拡大を続けています。

宇宙産業は大きく宇宙機器産業と宇宙利用産業に分けることができます。まず、基盤となる宇宙機器産業においては、大型の衛星/ロケットのみならず、小型の衛星/ロケットという新たな成長の機会が登場し、国際競争がより一層激しくなっています。

また、技術革新による衛星やロケットの低コスト化にともない、宇宙利用ユーザーが広がり、宇宙利用産業も急成長を遂げています。衛星データを活用した通信/放送、測位、地球観測などの宇宙利用がさまざまな分野で進展しています。

さらに、その裾野には、第4次産業革命とも呼ばれる、衛星データも駆使した機器や工場のIT化・AI(人口知能)化や自動走行技術など、今後の産業全体を牽引する成長市場が広がっています。

日本の民間企業は、これまで、欧米諸国と比較して宇宙ビジネスへの参入が遅れているといわれていました。こうした状況を打開するため、政府は「宇宙産業ビジョン2030」を発表。民間企業からの参入を促し、日本の宇宙産業市場規模を2030年代早期には現在からの倍増を目指す計画を掲げています。

従来より日本の衛星は撮影や測位の精度が世界的に高いといわれており、日本の技術力とアイデアを組み合わせることで、世界を驚かせる新サービスが誕生するかもしれないと期待されています。

(出所)米国衛星産業協会(Satellite Industry Association)「State of the Satellite Industry Report 2017」よりSMBC日興証券作成

(出所)内閣府「宇宙産業ビジョン2030」よりSMBC日興証券作成

(出所)SMBC日興証券のレポートより、三井住友銀行作成

宇宙ビジネスの雄飛に期待

コラムCOLUMN

今後の投資テーマ

15 16上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

世界の宇宙産業市場規模の推移3,000

2,500

2,000

1,500

1,000

500

02012 2013 2014 2015 2016

地上設備打上産業衛星製造衛星サービス

(年)

(億ドル)

日本の宇宙産業の市場規模目標

現在

宇宙機器産業

約3,500億円

宇宙利用産業

約8,000億円

宇宙機器産業

約6,000億~7,000億円

宇宙利用産業

約1兆7,000億~1兆8,000億円

・第4次産業革命による新たな付加価値創出・M&Aなどによる事業規模の拡大・自動走行など新技術の確立 他

2030年代早期

約1.2兆円

約2.3兆~2.5兆円程度

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 10: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

働くことを希望していながらも「出産・育児」を理由に求職を断念している女性は約89万人に達しています。

一方、2017年4月時点で、保育所に入りたくても入れない待機児童数は約2万6千人と、3年連続で増加しています。

こうした中、政府は「子育て安心プラン」の支援施策を通して、2020年度末に待機児童をゼロにする目標を掲げています。支援施策は、保育施設拡充や保育人材確保、保護者支援など多岐におよびますが、自治体だけでは対応できない推進の担い手として、民間の保育サービスや幼児教育事業に期待が寄せられています。

また、中長期的にみても、日本の生産年齢(15歳~64歳)人口は2015年~2025年の10年間で550万人程度減少するという予測もあり、女性のさらなる社会参加は今後の日本経済の維持・成長にとっても不可欠な課題であるといえます。

政府の目標では、2020年度末の待機児童ゼロをその後も維持して、安心して子どもを産み、働きながら子育てできる環境を堅持し、2022年度末には25歳~44歳女性の就業率80%を目指すとのことですが、女性の社会参加にともなう新たな市場の創出も期待されます。

(出所)総務省「労働力調査2017年平均(速報)」よりSMBC日興証券作成※利用率は全年齢児計の保育所等を利用する児童の比率

「働きながら子育てできる 環境」が日本を創る

コラムCOLUMN

今後の投資テーマ

17 18上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

働きたいのに求職を断念している女性の理由

保育所等待機児童数および利用率の推移

適当な仕事がありそうにない

出産・育児のため

介護・看護のため

健康上の理由のため

その他

0 20 40 60 80 100(万人)

(人) (%)

2010 2011 2012 2013 2015 20162014 2017 (年)

28,000

26,000

24,000

22,000

20,000

待機児童数(左軸)

利用率(右軸)

50

45

40

35

30

(出所)厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(平成29年4月1日)」よりSMBC日興証券作成

(出所)SMBC日興証券のレポートより、三井住友銀行作成

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 11: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

世界の人口は拡大傾向にありますが、中でもとりわけ拡大しているのは、65歳以上の人口です。2000年には総人口の約7%であった65歳以上の人口が今後は急拡大し、2050年には2倍以上の割合になると予想されています。そのため、今後は高齢者人口の増加につれて医療費の支出が増大し、ヘルスケア産業にとっては追い風になると言われています。

このような人口構造の変化を背景に、製薬業界の市場規模は拡大すると予想されています。製薬業界のアナリストによるコンセンサス予想によれば、全世界の処方箋薬売上高は2017~2022年の間、年平均6.5%で成長し、2022年までに1兆600億ドル規模に達することが見込まれています。

(出所)EvaluatePharma®(注1)オーファンドラッグとは、医療上の必要が高いにもかかわ

らず、難病などを対象とする患者数の少ない医薬品のこと(注2)ジェネリック医薬品とは、医薬品の特許期間が切れた後に、

他社が製造する同一成分の医薬品

(出所)総務省統計局「世界の統計2018」

成長が見込まれる「ヘルスケアセクター」

19 20上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

最新医療の動向

全世界の処方箋薬売上高成長

ジェネリック医療品(注2)

オーファンドラッグ(注1)

下記を除く処方箋薬12,000

10,000

8,000

6,000

4,000

2,000

0

(億ドル)

540 840 1,1206001,230

2,090

5,3605,670

7,390

2008 2017 2022 (年)

6,490億ドル

7,740億ドル(予想)

1兆600億ドル(予想)

世界の人口推移100

80

60

40

20

02000 2010 2020 2030 20502040

65歳以上の人口

総人口

(年)

(億人)

6.9% 7.6% 9.4% 11.7%15.8%14.1%

動向❶医薬品研究開発

遺伝子組み換えなどの新しい技術(バイオテクノロジー)をもとに開発が進められるバイオ医薬品に注目が集まっています。バイオ医薬品は従来の医薬品に比べて研究開発の難易度が高いため、より一層の研究開発費を支出する必要があります。

また、新薬開発の過程ではさまざまな分析機器が利用されるため、分析機器

メーカーには研究開発費の拡大にともなって継続的な恩恵

が見込まれています。

動向❷がん免疫療法

がん治療にも新しい潮流が生まれています。そのひとつ「CAR-T療法(キメラ抗原受容体T細胞療法)」は、患者1人ひとりにオーダーメイドされた免疫療法で、次世代のがん治療法として期待が高まっています。また、「免疫チェックポイント阻害療法 」は体内の免疫を活性化させることによ

り、がん細胞を攻撃する治療法で、「CAR-T療法」とともに有望視

されています。

動向❸手術支援ロボット

手術においても、ロボットを利用することで、身体的負担を減らした手術を行うことが可能となります。たとえば、従来の手術と比較して小さな切開創で行う内視鏡手術は、切開創が小さいので手術後の痛みが小さいのが特徴となっています。また内視鏡によって、肉眼では見えない血管

や組織を視認することができるため、精密で出血が少ない安全な手術を

行うことができると言われています。

コラムCOLUMN

今後の投資テーマ

(出所)SMBC日興証券のレポートより、三井住友銀行作成

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 12: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

21 22

◯グローバ ルな景 気 拡 大 ペ ースは2 0 1 8 年に入りやや鈍 化しましたが 、設 備 稼 働 率 が 高まっていること、今 後 米 国 の 財 政 刺 激 効 果 が 出てくることなどから、景 気 の 拡 大 基 調は継 続する可能性が高いとみています。限度を超えた報復関税の連鎖は回避され、保護主義的な通商政策による世界経済への影響は限定的と予想します。

◯IMF(国際通貨基金)は今年4月の見通しでは前回1月の見通しをほぼ踏襲しました。ただ、前回、前々回と大幅な上方修正を行ったことで、成長率の見通し自体は良好です。

◯OECD(経済協力開発機構)景気先行指数は米国では上向きが続き、景気の加速傾向を示しています。一方ユーロ圏、日本、オーストラリアでは下向きで、減速傾向がみられますが、4-6月期以降、反転に転じると予想します。

◯世界経済は2018年、2019年ともに3.9%と高めの成長率を予想します。米国経済が世界経済のけん引役となりますが、世界第2位の経済規模を持つ中国経済が底堅く推移することも、明るい見通しを支えています。

◯米欧の金融当局では緩和解除が進みますが、そのペースは緩やかです。日銀の量的質的金融緩 和は長 期にわたって継 続する見 通しです。日米 欧 の 金 融 政 策スタンスからは株 価 の 上 昇と長期金利の安定推移(堅調な債券相場)が予想されます。

慎重ながらも良好な景気見通しを維持

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

米国ユーロ圏日本オーストラリア中国景気減速

景気加速

世界経済の現状マクロ経済環境はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

( 注 )前 回 予 想からの 修 正 幅 。2 0 1 7 年と2 0 1 8 年 の それぞれの 成 長 率 予 想 の 修 正 幅 の 合 計 。ただし、オーストラリアについては2017年10月からの修正幅のみを図示

(出所)IMFのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)グラフ内の○は期間内のピーク、●は期間内のボトム(注2)データ期間2015年1月~2018年4月(出所)OECDのデータを基に三井住友銀行作成

(出所)三井住友アセットマネジメントの予測に基づいて三井住友銀行作成

(注1)矢印は前回予測(2018年4月号)との比較で、↑は上方修正、-は変更なし、↓は下方修正を示す(注2)市場コンセンサスは6月21日時点での各社予想をBloombergが集計したもの(注3)米国と日本の消費者物価上昇率はコア(米国は除く食品・エネルギー、日本は除く生鮮食品)(出所)三井住友アセットマネジメント、Bloomberg のデータを基に三井住友銀行が作成

IMFの世界経済見通しの修正状況

OECD景気先行指数

2018年1月と2017年10月の比較2018年4月と2018年1月の比較

世界

2015/1 2016/1 2017/1 2018/1 (年/月)

(指数)

0.0

0.4

1.0

0.6

0.2

0.50.6

0.0 0.0 0.0 0.0

0.2 0.2

0.8

0.4

米国 ユーロ圏 日本 豪州 ブラジル インド中国

1.2

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

0.0

101.0

100.5

100.0

99.5

99.0

98.5

(修正幅、%ポイント)

金融政策の見通し

主要国の経済見通し

FRB(米連邦準備理事会)

ECB(欧州中央銀行)

BOJ(日銀)

RBA(豪準備銀行)

量的緩和 政策金利 市場予想(コンセンサス)

2018年と2019年で合計6回の利上げ(あと4回)

資産規模の縮小を2017年9月から開始済み

2019年10月以降利上げ

2019年半ば以降利上げ

2019年の利上げも困難

2018年はあと1~2回、2019年は1~2回

2019年後半以降利上げ

2019年半ば以降利上げ

2019年後半以降にずれ込み

2018年12月で終了(6月に3ヵ月延長を決定)

継続だが、国債購入量の減少が続く

実質GDP成長率(単位:%) 消費者物価上昇率(単位:%)

世界経済

三井住友アセットマネジメント予測

2017年実績

2018年予測

2019年予測

市場コンセンサス

2019年予測

2018年予測

米国

ユーロ圏

日本

オーストラリア

中国

3.8

2.3

2.4

1.7

2.2

6.9

3.9↑

2.9↑

2.0↓

1.1↓

3.0 -

6.7 -

3.9↑

2.4↑

1.7↓

1.3↑

3.0↑

6.6 -

2.9

2.2

1.1

2.8

6.5

2.4

1.9

1.0

2.8

6.3

市場コンセンサス

2019年予測

2018年予測

1.9

1.6

0.9

2.2

2.2

2.1

1.6

1.1

2.3

2.2

2018年予測

2017年実績

1.5

1.5

0.5

1.9

1.6

1.8↑

1.7↑

0.8↓

2.0 -

1.9 -

2019年予測

1.8 -

1.8↑

0.7 -

2.3↑

2.0 -

三井住友アセットマネジメント予測

Page 13: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

FRBのインフレ目標水準

23 24

積極財政で景気の好調さが持続○個人消費や設備投資等の国内民間需要の好調さが続き、2016年10-12月期以降は1%台後

半とみられる潜在成長率を超える景気拡大ペースが続きます。

○今後、トランプ政権の減税やインフラ投資等の積極財政が景気の好調さを支えるとみられます。財政が拡張する割には長期金利の上昇幅が少なく、いわゆるクラウディング・アウト(財政出動にともなう長期金利の上昇が民間投資を減少させるという効果)は限定的とみられます。

経済はフル活動状態だが、インフレは加速せず○潜在成長率を超える景気拡大が続き、雇用、設備ともにほぼフル稼働の状態となっています。

こうした状況では、物価には上昇圧力がかかりやすいといえます。

○実際、賃金は上昇傾向をたどっていますが、消費者物価の上昇は緩やかです。この背景には、グローバリゼーションの進展やIT等の技術革新によって、経済成長ペースとインフレ率との関係が弱まっている可能性が指摘されています。また、最近のFRB高官の発言からは、FRBが2%を超えるインフレ率を一時的に許容することもありそうです。

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

1991

2008 2011 2014 2017 2020 2023(年)

(%)

1996 2001 2006 2011 1991 1996 2001

2001

2006 2011 2016

2006 2011 2016

2016

2.81.8

(年) (年)

(年)

1991 1996 2001 2006 2011 2016(年)

(%)

(前年比、%)

(%)

(前年比、%)6

4

2

0

-2

-4

-6

12

10

8

6

4

2

0

90

85

80

75

70

65

4.0

3.5

3.0

2.5

2.0

1.5

1.0

0.5

0

0

-2

-4

-6

-8

-10

米国経済マクロ経済環境

GDP成長率の推移経済の活動状況(失業率(労働需給)と設備稼働率)

物価動向

米財政収支の見通し

前期比(年率)

前年比

2018年1-3月期(実績)

2.0% 3.9% 3.1% 2.5%

2.8% 3.0% 3.0% 2.9%

4-6月期(予測)

7-9月期(予測)

10-12月期(予測)

(注1)潜在成長率は米議会予算局(CBO)の推計値(注2)データ期間1991年1-3月期~2018年1-3月期(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注)データ期間1991年3月~2018年5月(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注)データ期間2001年1-3月期~2018年4-6月期。ただし、2018年4-6月期の消費支出デフレーターは4月の数字(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注1)IMFが試算した景気循環調整後の一般政府の財政収支の対GDP比(注2)データ期間2008年~2023年。2018年4月時点推定は2015年~2022年(出所)IMF F i sca l Mon i to r のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注)予測値は三井住友アセットマネジメント(出所)米商務省の資料を基に三井住友銀行作成

潜在成長率実際のGDP成長率

2017年10月時点推定2018年4月時点推定

雇用コスト(賃金・給料)消費支出デフレーター(除く食品・エネルギー)

赤字縮小(財政緊縮=景気抑制)

赤字拡大(財政拡張=景気刺激)

減税と歳出拡大で財政赤字は拡大へ

失業率 設備稼働率

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 14: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

25 26

減速局面を乗り越え、景気拡大基調は継続○2018年1-3月期のGDP成長率(前期比年率)は-0 .6%と、9四半期ぶりのマイナス成長とな

りました。マイナス成長には寒波など一時的な要因が指摘されています。

○ 4 - 6 月期 以 降 、景 気は持ち直すとみています。とりわけ、企 業 の 設 備 投 資 意 欲は堅 調で、日銀「 短 観 」によれば 、今 年 の 設 備 投 資 計 画は期 初 の 立ち上 がりが 高く、今 後 の 修 正パターンに照らせば、比較的高めの設備投資の伸びが期待できそうです。

○ただし足元ではITハイテク関連での在庫積み上がりなど、先行き懸念材料も出てきています。景気減速のシグナルといわれる景気動向CI指数の一致遅行比率は昨年8月をピークに低下気味に推 移しており、製 造 業 の 生 産 活 動 が 順 調な伸びを示さない 場 合 、景 気 の 減 速 色 が 強まる可能性もありそうです。

副作用への目配せが必要になってきた日銀の金融政策○足元で消費者物価がやや下振れているため、日銀の量的質的金融緩和(QQE)がさらに長期

化する可能性が高まっています。

○ Q Q Eは景 気 拡 大と2%のインフレ達 成に必 要な政 策 対 応ですが 、一 方で日銀 の 国 債 保 有 量の 急 増 、マイナス金 利による金 融 機 関や年 金 など機 関 投 資 家 の 収 益 環 境 の 悪 化 など副 作 用を心配する声も聞かれます。

○日銀による国 債 の 購 入 額は目途とする年 間 8 0 兆 円を下 回ってきていますが 、今 後 、Q Q E の効果と副作用とのバランスに配慮して、政策の枠組みの見直しが必要になる可能性があるとみられます。

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

(前年度比、%)

(前年比、%)

(年/月)3月調査 6月調査 9月調査

2012/1 2013/1 2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/112月調査 見込み 実績

10

8

6

4

2

0

-2

-4

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0

-0.5

-1.0

-1.5

2015年度 2016年度 2018年度2017年度

( 注 )日銀「 短 観 」のソフトウエアを含む設 備 投 資 額( 除く土 地 投資額)、全規模・全産業ベース

(出所)日銀のデータを基に三井住友銀行作成(注1)データは消費税引き上げの影響を除いたもの(注2)データ期間2012年1月~2018年4月(出所)総務省の資料を基に三井住友アセットマネジメント作成

(注)データ期間2005年1-3月期~2017年10-12月期(出所)日銀の資料を基に三井住友銀行作成

(注)予測値は三井住友アセットマネジメント(出所)内閣府の資料を基に三井住友銀行作成

(注1)色塗りは景気後退局面(注2)データ期間1990年1月~2018年4月(出所)内閣府の資料、Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

設備投資計画の修正パターン消費者物価指数の推移

GDP成長率

景気減速のシグナル(一致遅行比率) 国債保有比率 新規国債発行額の推移

前期比(年率)

1-3月期(実績)

-0.6% 1.8% 1.7% 1.4%

4-6月期(予測)

7-9月期(予測)

10-12月期(予測)

(年/月)1990/1 1995/1 2000/1 2005/1 2010/1 2015/1

1.10

1.05

1.00

0.95

0.90

0.85

0.80

0.75

0.70

120

115

110

105

100

95

90

85

80

75

70

鉱工業生産指数(右軸)一致遅行比率(左軸)

2000

3530

35 332725

33

53

44 44 43 4036 3634

526058

807980

39

49

36 37

2005 2010 2015

(兆円)

(年)

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

新規国債発行額QQEでの国債残高増加の目標(目途)QQEでの実際の国債購入額

51

(注1)新規国債発行額は年度、補正後計画ベース(注2)2018年のQQEでの実際の購入額は年率換算ベース(出所)財務省、日銀等の資料を基に三井住友銀行作成

日銀保険・年金預金取扱機関海外公的年金家計

2005 2008 2011 2014 2017(年)

(%)

45

40

35

30

25

20

15

10

5

0

生鮮食品を除く総合指数食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数

日本経済

2018年

マクロ経済環境はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 15: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

27

欧州経済

減速局面からの脱出には不透明感も○ユーロ圏経済は昨年半ばの年率3%成長から減速しました。この理由としては、2017年後半

に急増したIT関係の輸出・生産が調整したことや、ドイツやイタリアを襲った大寒波やインフルエンザ等の影響等も指摘されています。

○一時的な要因の反動増が出ることや、企業の設備投資意欲が堅調なことから 今後、景気は持ち直すと予想しています。

○しかし、2016年末をボトムとしたユーロ高、ブレグジット(英EU離脱)を巡る不透明感、イタリア等の政治情勢の悪化が、企業心理に微妙に影響を与える可能性も否定できません。

マクロ経済環境

28

慎重に緩和解除に向かうECB○ECBは6月理事会で、資産購入を2018年12月で終了する方針を決定しました。ただし、満期

証券の再投資を継続し、中銀のバランスシート規模を維持するとしたことで、金融市場への配慮を示しました。利 上 げにつ いては、来 年 秋 以 降に持 ち 越される可 能 性 が 高 いとみられますが、景気動向に加えて、イタリア政治情勢等もECBの決定に影響を与えるとみられます。

○ECBが拙速に緩和解除を進めれば、市場には大きな影響が出ると懸念されます。

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

(出所)ECBのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)2018年4-6月期以降は三井住友アセットマネジメント予測(注2)データ期間2012年1-3月期~2018年1-3月期(出所)Datastreamのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注1)インフレ率は統合消費者物価指数(HICP)(注2)データ期間2000年1月~2018年5月(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注1)2018年5月以降は三井住友アセットマネジメント予測(注2)データ期間2014年1月~2018年12月(出所)ECBのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注)データ期間2014年1月~2018年5月(出所)ECBのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

欧州中央銀行のスタッフ(事務局)による経済予測

PMIとGDP成長率 物価動向

ECBの資産購入額(APP)の推移

ユーロ圏の政策金利

実質GDP成長率

消費者物価上昇率

消費者物価(除く食品・エネルギー)

上昇率

2018年6月時点

2017年 2018年 2019年 2020年 2017年 2018年 2019年 2020年

前回(2018年3月)修正幅

2.5

1.5

1.0

2.1

1.7

1.1

1.9

1.7

1.6

1.7

1.7

1.9

0.0

0.0

0.0

-0.3

+0.3

0.0

0.0

+0.3

+0.1

0.0

0.0

+0.1

(単位:%、%ポイント)

2012 2000 2003 2006 2009 2012 2015 2018(年)2014 2016 2018 (年)

(%) (前年比、%)

ECBの金融政策の目安

(ポイント)60

55

50

45

4

3

2

1

0

-1

-2

5

4

3

2

1

0

-1

PMI(左軸)実質GDP(前期比年率)(右軸)

総合除く食品・エネルギー

予測1,000

800

600

400

200

0

3.0

2.5

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0

(億ユーロ)

2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/1 (年/月)

(兆ユーロ)

資産購入月額目標(左軸)資産購入残高(右軸)

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

0.0

-0.2

-0.4

-0.6

(%)

2014/1 2015/1

市場金利

ECBの政策金利

2016/1 2017/1 2018/1

0.25

0.00

-0.40

(年/月)

主要リファイナンス金利限界貸出金利(上限)預金ファシリティ金利(下限)ユーロ圏無担保翌日物平均金利

予測

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 16: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

29 30

豪州経済 中国経済

資源セクターの調整一巡、先行きは減税効果が期待可能○LNG(液化天然ガス)輸出の拡大や鉱業投資の調整一巡を背景に、資源関連セクターの経済活

動には 回 復 の 動きが みられます 。低 金 利を背 景に好 調に推 移 する非 資 源セクターとあ いまって、オーストラリアの成長率は上向き方向にあります。

○ 企 業 景 況 感は上 昇 傾 向にあり、消 費 者 信 頼 感 指 数も堅 調に推 移しています。先 行き、減 税や増税 の 見 送り、インフラ整 備などの 財 政 政 策 の 効 果も期 待できます。2 0 1 8 年 、2 0 1 9 年 の G D P成長率は、前年比3%前後の成長が続くと見込まれます。

景気堅調を維持しつつ構造調整が進展○インフラ投資は減速傾向をたどっていますが、不動産関連や民間の設備投資は増加傾向にあ

ります。また、IT関 連を中 心に輸 出にも持ち直し傾 向 が 続 いており、全 体として、中 国 経 済は底堅く、安定した推移を続けるとみられます。

○ 当 局は環 境 保 護とデフレ回 避を意 図して素 材 産 業 の 過 剰 生 産を抑 制する姿 勢を続ける見 込みですが、景気と金融の安定を維持しながら、経済の構造調整を図るとみられます。

○ 米 中 貿 易 摩 擦は中 国 経 済 の 最 大 のリスクで、今 後 の 進 展を注 視する必 要 が あります。しかしながら、中国側には、①輸入拡大、②知財を巡る法制度の整備、③外資参入規制の緩和など、摩擦緩和につながるカードを多数保有していることから、決定的な対立には至らないと予想します。

115

110

105

100

95

90

30

25

20

15

10

5

0

7

6

5

4

3

2

1

0

22

21

20

19

18

17

16

15

(%) (%)

2010/1 2012/1 2014/1 2016/1 2018/1 (年/月)

120

110

100

90

80

70

6

5

4

3

2

1

0

-1

-2

25

20

15

10

5

0

-5

-102013/1

1990 1995 2000 2005 2010 2015

2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/1 (年/月) 2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/1 (年/月)

(年初来累計前年比、%)(指数)

(年)

(前年比、%)

(ポイント) (ポイント)

2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/1(年/月)

マクロ経済環境 マクロ経済環境

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

(注)データ期間1990年1-3月期~2018年1-3月期(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注1)企業景況感指数はNAB(ナショナル・オーストラリア銀行)、消費者信頼感指数はウェストパック銀行・メルボルン研究所によるもの(注2)データ期間2013年1月~2018年6月。ただし企業景況感は5月まで(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注)データ期間2014年1月~2018年5月(出所)国家統計局「民間固定資産投資」などの資料を基に日本

総研作成

(注)データ期間2010年1月~2018年6月。ただし6月は21日までのデータ(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注1)季節調整は日本総研による。2014年1月を100とした指数(注2)データ期間2014年1月~2018年5月(出所)海関総署「貿易統計」を基に日本総研作成

GDP成長率の推移

輸出額(ドルベース)固定資産投資

政策金利と預金準備率

企業と家計の景況感指数

(出所)日経新聞

所得税

法人税

メルボルン

アデレード

パース

医療保障制 度

消費者信頼感指数(左軸)企業景況感指数(右軸)

3年移動平均

オーストラリアの2018年度予算案のポイント減税や増税見送り

インフラ整備

32.5%の税率適用範囲の上限を8万7千豪ドルから9万豪ドルに引き上げ

軽減税率27.5%の適用範囲の上限を売上高2千500万豪ドルから5千万豪ドルに引き上げ

2019年に税率を2%から2.5%に引き上げる計画を撤回

空港から中心部への鉄道整備(50億豪ドル)

道路拡張(12億豪ドル)

鉄道の新設と拡充(10億豪ドル)

インフラ投資(除く電力)民間固定資産投資不動産開発投資

貸出基準金利 (1年物、左軸)預金基準金利 (1年物、左軸)預金準備率(大手金融機関、右軸)

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 17: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

31 32

日米の金利差は円安傾向を示唆○基 本 的には、ドル 円 相 場は日米 の 金 利 差と連 動して動くとみています。消 費 者 物 価で調 整し

た実質ベースの長期金利の金利差は拡大傾向にあり、円安傾向を示唆しています。

○ 一 方で、市 場 の 関 心 が 米 国 の 双 子 の 赤 字( 経 常 収 支と財 政 収 支 の 赤 字 )や 米 利 上 げ 打 ち 止めに集まれば、ドル安局面が到来する可能性もありそうです。

○なお、米 中 貿 易 摩 擦 問 題 、北 朝 鮮や中 東などの 地 政 学リスクに関 連して、金 融 市 場 が 不 安 定となった場 合 、投 資 家 のリスク回 避 的 な 行 動 が 円 買 い( いわゆるリスク回 避 の 円 買 い )を引き起こす可 能 性 が あります。ただし、金 融 市 場 の 不 安 定 化 が 一 時 的 なものにとどまれば 、為替の水準が円高に振れたとしても、その後は円安方向への動きが期待できるとみられます。

日本の経常収支黒字は円高要因となるか?○経常収支とドル円相場との間には一定の関係があるようにみえます。両者の因果関係ははっ

きりしませんが、最近の経常収支の黒字の増加は円高進行リスクを高めている可能性もありそうです。

○ 米トランプ 政 権 が 保 護 主 義 的 な 圧 力を強め、米日貿 易 赤 字 の 削 減 のためには為 替 の 調 整 が必要とのスタンスを明確にした場合は、一気に円先高観が強まるリスクがあります。

○しかし、経常収支の内訳をみますと、かつては黒字の主因は貿易黒字でしたが、近年は日本が海 外に保 有する対 外 資 産から受け取る利 息や配 当などの 所 得 収 支 の 影 響 力 が 大きくなっています。

ドル円相場マーケット動向

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

日米の実質金利差(米国-日本)とドル円レート 経常収支とドル円相場の関係

経常収支の内訳

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向(ドル円)

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

(注1)財政収支は会計年度 (注2)データ期間1980年~2017年。2018年以降はIMF見通し(注3)米ドル実効レートは年間の平均値(出所)CBO(議会予算局)、IMF(国際通貨基金)、Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)食品・エネルギー除く総合ベースの消費者物価前年比により実質化。金利は10年物国債利回り(注2)データ期間2003年1月~2018年5月(出所)米労働省、総務省統計局、Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注1)ドル円レートは年間の平均値(注2)データ期間1991年~2017年(出所)IMF、bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(出所)財務省、日銀のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

5

0

-5

-10

-15

160

140

120

100

80

60

(対名目GDP比、%) (指数)

(年)20202010200019901980

双子の赤字と米ドル実効レート経常収支財政収支双子の赤字

ドル実効レート ドル高

ドル安

円高

円安

IMF見通し

3

2

1

0

-1

-2

-3

130

120

110

100

90

80

70

(%ポイント)

(年)

(円)

2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017

ドル円レート(右軸)日米実質金利差(左軸)

5

4

3

2

1

0

(%)

30

25

20

15

10

5

0

-5

-10

14.7

24.922.0

15.514.2

5.0

-4.8

-0.6 -1.4 -2.1

4.5

16.519.8

-4.4-0.7

(兆円)

経常収支

経常収支の内訳

貿易収支 サービス収支 所得収支 経常移転収支

1991 1996

1年ずらし

2001 2006 2011 2016

60

70

80

90

100

110

120

130

140

(円)

(年)

ドル円レート(逆目盛)経常収支対GDP比

1993年2007年2017年

Page 18: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

33 34

ユーロ円相場 豪ドル円相場

利上げに慎重な姿勢を示したことで上値の重い展開へ○2017年からのユーロ高は、ECB(欧州中央銀行)が早期に緩和解除を進めるとの思惑が先行

したことがおもな理由として考えられます。こうした思惑は、先物市場でのユーロの買い持ちポジション拡 大につながっています。また、日本 の 機 関 投 資 家は金 利 面でより魅 力 的な欧 州 債 券への投資姿勢を強めていることも、ユーロ相場を押し上げてきたとみられます。

○ECBが来年秋以降に利上げがずれ込むことを示唆したことに加え、イタリアでの新政権と財政規律を求める欧州委員会との間で緊張が高まることも予想され、当面、ユーロの上値が重い展開が予想されます。ただし、ECBの利上げが近づくにつれて、ユーロ高への力がはたらくとみられます。

利上げ時期の後ずれが重石に○利上げを進める米FRB(連邦準備理事会)と対照的に、RBA(豪準備銀行)は利上げに対して

静観姿勢を崩していません。過去を振り返りますと、豪ドル相場は米豪金利差とほぼ連動していますので、米豪の金融政策の方向性の違いが豪ドル相場の重石になるとみられます。

○とはいえ、オーストラリアのインフレ率はじりじりと上昇する傾向にあり、次の一手は利下げではなく、利 上 げであることを考えますと、景 気や物 価などの 経 済デ ータ次 第では利 上 げ 観 測が高まり、豪ドル相場には上昇圧力がかかるとみられます。

○ただし、グローバルな貿易戦争への懸念が広がる場面では、新興国通貨と同様に、豪ドルなどの資源国通貨には下落圧力が表面化するとみられ、注意が必要とみられます。

先物市場におけるユーロの為替ポジション

日本の投資家の対外債券投資

マーケット動向 マーケット動向

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向(ユーロ円・豪ドル円)

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

(注)データ期間2015年1-3月期~2018年1-3月期。プラスは日本への資金流入、マイナスは日本からの資金流出を示す(出所)財務省のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注1)非商業ベース。買い持ちと売り持ちの差をとったネットポジション(注2)データ期間は2005年1月第1週~2018年6月第2週(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

米豪の実質金利差(豪-米)と豪ドルの為替レート

RBA(豪準備銀行)の政策金利

(注1)消費者物価上昇率は加重中央値の前年比(注2)政策金利は各四半期末の数字(注3)データ期間2000年1-3月期~2018年1-3月期(出所)Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)消費者物価前年比により実質化。金利は2年物国債利回り(注2)データ期間2000年1-3月期~2018年1-3月期(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

買い持ち

売り持ち

資金流出(買い越し)

資金還流(売り越し)

-8.0

-6.0

-4.0

-2.0

0.0

2.0

4.0

6.0

(兆円)

20

15

10

5

0

-5

-10

-15

-20

-25

1.7

1.6

1.5

1.4

1.3

1.2

1.1

1.0

0.9

0.8

(万枚)

1.2

1.1

1.0

0.9

0.8

0.7

0.6

0.5

0.4

(%)

8

7

6

5

4

3

2

1

0

(%)

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 (年)2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 (年)

2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 (年)

RBAのインフレ目標(2~3%)

(ドル)

6543210-1-2-3

(ドル)

2015年1Q 2Q 3Q 4Q

2016年1Q 2Q 3Q 4Q

2017年1Q

2018年1Q2Q 3Q 4Q

※Qは四半期

米国欧州

(逆目盛)

米ドル/ユーロ(右軸)ネットポジション(左軸)豪ドル(対ドル)実質金利差

RBA政策金利消費者物価上昇率

豪ドル高

豪ドル安

ユーロ高

ユーロ安

Page 19: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

新興国通貨投資はなぜ難しいのか?

新 興 国 通 貨 へ の 投 資 は難しいと言 われます。そ のおもな理 由は、社 会 構 造 、宗 教 、文 化などが日本と異なることに加え、政 治 、経 済 、社 会 情 勢 が 不 安 定であること、これらに関する情 報 量 が 少 なく、実 態が 捉えにくいこと、などと推 測されます。日本 人 が新興国通貨への投資で成功するのはこれらの理由

により難しいと思われますが、加えて、日本と新興国との物価上昇率(インフレ率)較差という、より構造的な問題に求められるのではないでしょうか。

日本では、デフレ脱却が経済政策上の最優先課題に挙げられるなど、長い間ディスインフレ基調が続いています。一方、大半の新興国では、需要が供給を常態的に上回っており、景気過熱時にはインフレ高騰を招きやすくなります。代表的な為替レートの決定理論のひとつである購買力平価に基づくと、物価上昇率が高い国ほど、その国の通貨は安くなる関係があります。したがって、物価上昇率の低い日本は通貨高、物価上昇率の高い新興国は通貨安の基調を示しやすくなることを意味しています。これこそが、新興国投資の難易度を高めている大きな要因であるとみています。

SMBC信託銀行P R E S T I A

為替コラム

35 36上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

購買力平価はあくまで理論値であり、実際の為替変動は、短期的には購買力平価から乖離したり、真逆の動きを示すことがあります。ただ、中長期的な基調については、購買力平価が示すトレンドに従う傾向があります。すなわち、投資期間が長くなるほど購買力平価に収れんしやすくなります。新興国通貨への投資で為替差益を得ることは、購買力平価に逆らう値動きとなる局面を捉える必要があり、インフレ率較差が小さい先 進 国 通 貨 以 上に難 易 度 が 高 いといえます。日本 円および 他 の 先 進 国 通 貨よりも高い金利収入を得られることは、高インフレの対価と認識するべきでしょう。高金利の代償として、ある程度の為替差損を許容する心構えが求められます。

もっとも、為替レートは物価以外の要因でも動いています。近年目立つようになっているのが、投資マネーの影響です。新興国の成長期待が高まる局面では、海外から資本が 流 入し、新 興 国 通 貨 の 価 値 が 押し上 げられるようになりました 。例 えば 、2 0 0 5-2007年には新興国ブームが起こり、新興国通貨は全般的に上昇しました。各国個別の情勢にも大きく左右されますが、新興国全体でみれば景気の波との連動性が高く、好 景 気 の 時には大きく上 昇する可 能 性を秘めている点は、新 興 国 通 貨 投 資 の 醍 醐 味といえるでしょう。

(注)購買力平価とは、同じ商品の価値は世界各国で同一であるという考え方(一物一価の法則)に基づき、2国間の物価水準(通貨の購買力)に応じて為替レートが決まるという理論です。この理論に従うと、為替レートの変動率は2国のインフレ率較差に連動することになります。

(注1)市場レートは年間平均で、2000年を100とした指数(注2)購買力平価はOECD(経済協力開発機構)が消費者物価に基づいて試算したもので、2000年基準で指数化(注3)データ期間2000年~2017年(出所)OECD 、Bloombergのデータを基にSMBC信託銀行作成

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向(新興国通貨)

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

ロシア・ルーブル円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

南ア・ランド円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

トルコ・リラ円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

メキシコ・ペソ円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

ブラジル・レアル円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

インド・ルピー円140

120

100

80

60

40

20

02000 2003 2006 2009 2012 2015(年)

(指数)

市場レート購買力平価

通貨高

通貨安

Page 20: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

37 38

米国株式市場

ハイテク主導での株価上昇~ナスダック総合指数は過去最高値更新○好調な経済を背景として株価が上昇する業績相場が続いています。とりわけ、技術革新や成長期

待を拠り所としたITハイテク関連銘柄の株価の上昇は著しく、FANG(フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(親会社はアルファベット))と言われる企業の株価の上昇が目立ちます。なお、アップルも加えてFAANGと言われることもあります。

○グローバルな貿易戦争への警戒感などから、NYダウ(ダウ工業株30種平均)や対象範囲の広いS&P500などの株価は上値がやや重い展開となっていますが、堅調な業績見通しを背景に株価の底堅い展開が続くとみられます。

○なお、物価上昇や金利上昇によって発生するコスト増加は業績マイナス要因ですが、その影響度合いは限定的なものにとどまると予想します。

株価を押し上げた自社株買い○トランプ 政 権 の 法 人 減 税で、増 加した企 業 収 益 の 一 部は自社 株 買 いに向かっています。今 年

1-3月期は四半期ベースで、2000年以降最大規模の自社株買いの実行額となりました。

○自社 株 買 い が 株 価を押し上 げている側 面は否 定できませ ん 。企 業 収 益 の 拡 大 ペ ースが 緩やかになっていく見通しの下で、自社株買いもペースダウンするとみられます。

マーケット動向

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向(米国株式)

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

主要ハイテク銘柄の株価

(注)株価は小数点以下を四捨五入(出所)Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注)データ期間2017年1月3日~2018年6月21日(出所)Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)スタンダード・アンド・プアーズ社が集計したS&P500ベースの自社株買いの実行額(グロス)(注2)データ期間2000年1-3月期~2018年1-3月期(出所)FactSetのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(注1)2018年6月20日現在。2018年1-3月期以降は、トムソン・ロイター社による見通し(注2)データ期間2016年4-6月期~2019年1-3月期 (出所)トムソン・ロイター社の資料を基に三井住友アセットマネジメント作成

フェイスブック

アップル

アマゾン・ドット・コム

ネットフリックス

アルファベット(グーグル)

NYダウ

2013年1月2日業種 2018年6月21日 変化 予想PER

28ドル

78ドル

257ドル

13ドル

362ドル

13,412.55ドル

ソーシャルネットワークサービス(SNS)

通信機器・ソフトウェア

ネット通販

動画配信

インターネット検索

202ドル

185ドル

1,730ドル

415ドル

1,169ドル

24,461.70ドル

7.2倍

2.4倍

6.7倍

31.6倍

3.2倍

1.8倍

21.2

14.6

70.3

98.3

21.4

15.4

米国株価動向

自社株買い

米国の主要企業500社の最終利益

8,000

7,500

7,000

6,500

6,000

5,500

5,000

3025201510

50-5

1,8001,6001,4001,2001,000

800600400200

02000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018(年)

2017/1 2018/1 2018/42017/4 2017/7 2017/10 (年/月)

28,000

26,000

24,000

22,000

20,000

18,000

(ドル)

(億ドル)

(ポイント)

(前年比、%)

-2.1

4.3

15.312.3

8.5

14.8

26.5

20.623.1

20.2

7.38.0

ナスダック総合指数(左軸)NYダウ(右軸)

過去最高値26,616.71ドル

(2018/1/26)

過去最高値7,781.515ポイント(2018/6/20)

2016年2Q 3Q 4Q

2017年1Q 2Q 3Q 4Q

2018年1Q

2019年1Q2Q 3Q 4Q

※Qは四半期

見通し

Page 21: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

39 40

日本株式市場

調整局面をこなしながらも上昇基調は持続○ 会 社 計 画 の 2 0 1 8 年 度 の 業 績 見 通し( 経 常 利 益 )は前 年 度 比 微 増と、例 年 通り保 守 的な数 字と

なりましたが(為替の前提は1ドル=105円程度)、今後、上方修正が期待できるとみられます。SMBC日興証券は2018年度に前年度比+7.8%の増益を予想しています。

○ 利 益 率 の 改 善 基 調は企 業 業 績を支える重 要な要 素とみています。本 業 の 利 益 率を表す営 業 利益 の 改 善に加え、受 取 利 息 、配 当 金 、持ち分 法 適 用 会 社からの 投 資 収 益なども加 味した経 常 利益率はより高い伸びとなっている様子がうかがわれます。

○米中間選挙を見据えた保護主義的な米通商政策や世界的な金利上昇に対する警戒感、中東情勢を中心とした地政学リスクの高まりなどが重石となりますが、世界経済の景気拡大ペースが強まる年後半に向けて、株価の緩やかな上昇を予想します。

やや割安な状態にある日本株○割高・割安の目安となる予想PER(企業収益率)は過去の平均を下回っています。日本経済の

構造改革の進展ペースの遅れを反映した部分もあるとみられますが、年初来の保護主義的な通商政策や地政学リスクへの警戒感を背景に、とりわけ海外投資家の日本株への投資姿勢が慎重化したことが影響したとみられます。

○ 懸 念された内 閣 支 持 率 の 低 下にも歯 止めがかかり、政 治 の 安 定 性 が 持 続 的な構 造 改 革 の 進展につながるとの見方が定着すれば、PERの上昇が期待できそうです。

30

20

10

0

26,000

24,000

22,000

20,000

18,000

16,000

14,000

(円)

7

6

5

4

3

2

1

0

(前年度比、%)(%)

15.0

22.8

7.8

0.3

8.9 9.6

2017年度実績 2003 2006 2009 2012 2015

2016/1 2016/7 2017/1 2017/7 2018/1

200日移動平均線

24,124.15円(2018/1/23)

(年/月)

2018(年)2018年度

予想2019年度

予想

マーケット動向

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向(日本株式)

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

経常利益増益率純利益増益率

売上高経常利益率売上高営業利益率

(注)NIKKO225(上場企業250社)がベース。6月1日時点の予測(出所)SMBC日興証券の予測値を基に三井住友銀行作成

(注)データ期間2016年1月4日~2018年6月21日(出所)Bloomberg のデータを基に三井住友銀行作成

(注1)法人企業統計調査ベース。金融業・保険業を除く。季節調整値(注2)データ期間2003年1-3月期~2018年1-3月期(出所)財務省のデータを基に三井住友銀行作成

企業利益見通し

日経平均株価の推移

(注1)平均値と標準偏差は、2005年5月13日から2017年12月29日までを対象(注2)データ期間2005年5月13日~2018年6月15日(週次データ)(出所) Bloombergのデータを基に三井住友銀行作成

(注1)データ期間は2013年1月~2018年6月。(参)は参議院選挙、(衆)は衆議院選挙(注2)支持率はNHK、朝日、共同、日経、読売、産経、毎日、時事の平均。6月はNHK、朝日、共同、読売、時事の平均(出所) 各種報道資料等を基に三井住友アセットマネジメント作成

内閣支持率(各種調査平均)

利益率の推移

38

33

28

23

18

13

8

(倍)

(年)

21.57

16.0417.42

13.27

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017

予想PER平均-1標準偏差+1標準偏差

日経平均株価の予想PER(株価収益率)

80

70

60

50

40

30

20

10

02013/1 2014/1 2015/1 2016/1 2017/1 2018/1 (年/月)

(13/12)特定秘密保護法の強行採決

(14/7)集団的自衛権の行使を容認する閣議決定

(13/12)補正予算「好循環実現のための経済対策」真水5.5兆円

(14/11)新閣僚の不祥事

(15/7)安保法制衆院強行採決 (17/6)加計学

園問題+共謀罪強行採決

(17/7)閣僚の問題発言など

(17/10)小池都知事「排除」発言

(14/12)内閣改造+補正予算「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」真水3.5兆円

(15/12)補正予算「1億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策等」真水3.1兆円

(15/10)内閣改造

(16/8)内閣改造+補正予算「未来への投資を実現する経済対策」真水7.5兆円

(17/8)内閣改造

(18/3)文書改ざん問題

(14/9)内閣改造

(参)(%) (衆) (参) (衆)

Page 22: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

(注1) ※がついた数値は参考値です(注2) 原油価格(WTI)は、三井住友アセットマネジメントの経済見通し策定の際の前提値を掲載しています(出所)三井住友アセットマネジメント

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

中央値 中央値 中央値 中央値現値単位

72.24

最高値 最低値

過去1年間

中央値 中央値 中央値 中央値

41 42

経済・マーケット見通し 相場予想表

(出所)三井住友アセットマネジメントの資料を基に三井住友銀行作成

世 界 経 済○日欧の景気減速は一時的で、米国を中心に

景気拡大の勢いが復活

○米国では財政出動が景気を押し上げ。保護主義によるマイナス影響を相殺

○日本の景気拡大ペースは緩やかだが、輸出や設備投資が底堅く推移

○新興国ではアジアを中心に景気拡大が継続

インフレ○先進国を中心にインフレ安定基調が継続

○原油高や保護主義的な追加関税の影響は限定的

○ただし、新興国の一部では原油高と通貨安の組み合わせがインフレ圧力として表面化

○日本では賃金上昇がインフレにつながりにくい状況が継続。0%台のインフレ長期化

金 融 政 策○米FRB(連邦準備理事会)は慎重に利上げ路

線を継続。利上げが進めば、利上げ打ち止め観測が浮上する可能性がある

○ECB(欧州中央銀行)は来年秋以降に利上げとみるが、後ずれの可能性がある

○日銀の緩和解除は先送り

○新興国の緩和局面は終了し、通貨安に対応した引き締めを進める国も

リスク要 因○保護主義的な通商政策の世界的な広がり○米FRB利上げペースの加速と、これにとも

なう世界的な長期金利上昇○欧州政治情勢の悪化、中東や北朝鮮などの

地政学リスク○新興国市場の不安定化

株 式○企業収益の拡大で株価上昇基調は継続。日米

欧での慎重な金融政策が相場を下支え○保護主義をはじめとする各種リスク要因への

警戒感がくすぶり、株価の上値に弾みがつきにくい

○米国株は金利上昇や先々の業績成長の勢い鈍化が重石となり、上昇ペースは緩やかに

○日本株は円高懸念等がなくなれば、割安感が強まり、上昇余地が大きいと判断

リート

○金利差はドル高を示唆するが、米国の双子の赤字や米FRB利上げ打ち止め観測などに市場の関心が集まれば、来年にかけてドル先安観が浮上する可能性がある

○ドル円は一方向のトレンドが出にくい状況が続く。市場では105円の壁は厚いという見方が多い

○ユーロ円はECBの緩和解除の方向性が意識されてくれば、上昇傾向が強まる

○豪ドル円は安値圏にあり、世界経済の底堅さなどを背景に上昇へ

債 券○米利上げに連れて長期金利には上昇圧力

がかかりやすいが、インフレ安定と水準感から上昇幅は限定的(債券相場はおおむね安定的)

○ECBの国債購入は年内で終了するが、再投資によるバランスシートの規模維持で長期金利への影響は限定的

○不確実性が後退すれば、金余りを背景とした利回り追求の動きが復活し、低格付け債券への見直し買いの動きも期待可能

為 替

○世界経済の拡大が相場を後押しし、米国を中心に春先からの回復トレンドが継続。ただし米利上げはグローバル・リート相場の重石

○Jリート相場は年初からの上昇基調が継続。不動産市況や日銀の金融政策の観点から、リートを取り巻く環境は良好。日銀のリート購入も継続

経済

マーケット

株価

日経平均

NYダウ

ユーロ・ストックス

2018年9月末

2018年12月末

2019年3月末

2019年6月末

長期金利

日本国債(10年)

米国国債(10年)

ドイツ国債(10年)

商品

原油(WTI)

為替

ドル円

ユーロ円

豪ドル円

レアル円※

政策金利

日銀(10年国債ターゲット)※

FRB(FFターゲット金利)

ECB(ユーロレポ)

豪州中銀(Cashターゲット金利)※

ブラジル中銀(Selicターゲット金利)※

現値

2018年6月21日

単位

24,124.15

26,616.71

404.86

最高値 最低値

過去1年間

中央値 中央値 中央値 中央値現値

0.104

3.112

0.767

最高値 最低値

過去1年間

中央値 中央値 中央値 中央値現値単位

114.18

137.25

90.13

最高値

35.97

最低値

過去1年間

中央値 中央値 中央値 中央値現値単位

0.00

2.00

0.00

ドル

ドル

ユーロ

%

%

%

%

%

%

%

%

最高値

1.50

10.25

42.53

19,274.82

21,287.03

366.11

-0.009

2.040

0.245

104.74

124.15

80.62

28.07

0.00

1.25

0.00

1.50

6.50

65.54

22,693.04

24,461.70

379.15

0.040

2.897

0.335

109.99

127.64

81.16

29.18

0.00

2.00

0.00

1.50

6.50

最低値

過去1年間

単位

65.0

22,500

25,400

395

0.05

3.10

0.50

109.00

128.00

82.00

29.00

0.00

2.25

0.00

1.50

6.50

65.0

23,000

25,700

395

0.05

3.20

0.60

110.00

131.00

84.00

29.00

0.00

2.50

0.00

1.50

6.50

65.0

23,300

25,900

400

0.05

3.20

0.80

110.00

134.00

85.00

31.00

0.00

2.75

0.00

1.50

6.75

65.0

23,500

25,900

400

0.05

3.20

1.00

110.00

138.00

85.00

33.00

0.00

3.00

0.00

1.50

7.25

2018年9月末

2018年12月末

2019年3月末

2019年6月末

2018年6月21日

2018年9月末

2018年12月末

2019年3月末

2019年6月末

2018年6月21日

2018年9月末

2018年12月末

2019年3月末

2019年6月末

2018年6月21日

2018年9月末

2018年12月末

2019年3月末

2019年6月末

2018年6月21日

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 23: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

43 44

最 近 の マ ー ケットで の 話 題 は 、史 上 初 の 米 朝 首 脳 会 談による地 政 学リスクの 低 減 期 待 、そして 、米 中 貿 易 戦 争懸 念ではな いでしょうか。 朝 鮮 半 島 の 非 核 化につ い ては 、安 全 保 障 の 専 門 家には 疑 問 視 する向 きも あります が 、市 場 は 総じて 楽 観 的にみ て いるようです 。さらには 、9 月中を目 途に日 朝 首 脳 会 談 開 催に向 けた 調 整 が 進 ん で いるとも 言 われて います 。9 月 頃と言 えば 、下 旬 に自 民 党 総 裁 選 を 控 えて いるだ けに 、前 向 き な 成 果 が 得られるとな れば 、安 倍 首 相の3選 の 可 能 性 が 高まることになり、支 持 率 低 下 で懸 念されてきたアベノミクスの 曲 がり角 が 来るのではな いか?といったマーケットの 不 安 心 理 が 払しょくされることも想 定されます。 ここに『 市 場 は 恐 怖と不 安によって 動 かされる』という相 場 格 言 が あります。言 葉 の 通り、市 場に不 安 が あるからこそ 不 安 材 料 の 変 化によって 、市 場 は 上にも 下にも 動 かされるという意 味 ですが 、9 月の 自 民 党 総 裁 選 の 不安 心 理 が 払しょくされれば 、今 後 、株 式 市 場 の 上 昇 要 因につな がりやすいと見ています。 一 方 で 、米 中 貿 易 戦 争 懸 念 は 急 速に拡 大しつ つ あります 。米 国 が 中 国に対して 関 税 を 引 き 上 げると通 告 す れば 、中 国もこれまでの 譲 歩 策 撤 回と報 復 関 税を発 動 すると応 戦 。さらには、米 国 が 2 , 0 0 0 億ドル 規 模 の 中 国 輸入 品 へ の 追 加 関 税 検 討を発 表 する等 、報 復 合 戦に発 展してきて います 。また 、鉄 鋼・アルミに関 する輸 入 関 税へ の 対 抗 措 置として の E U( 欧 州 連 合 )や N A F T A( 北 米 自 由 貿 易 協 定 )諸 国 からの 報 復に加 え、インドまでもが 報 復 関 税を打 ち 出しており、緊 迫 度 が 増していると言えます。 現 在 の 関 税 導 入 の 規 模 感 では 、米 国 の G D Pを大 幅に押し下 げるには 至らな いと見られますが 、報 復 合 戦 の 継続や 報 復 関 税 導 入 国 が 拡 大 すれば 、経 済 へ の 影 響 が 出 な いと言 い 切 れるかどうか?といった 懸 念 が あり、市 場関 係 者は固 唾をの んで見 守っていると言えるでしょう。 昔 から『 市 場 は 不 確 実 なことを嫌う』と言 います。当 然 ですが 、こうした 米 中 貿 易 戦 争 懸 念 の 広 がりに対して 市場 が 不 安 を 感じな い はず が ありませ ん 。あくまで 中 間 選 挙 を 秋に控 えたトランプ 大 統 領 の 選 挙 戦 術 の 一 つ であ るとの 冷 静 な 見 方 が あ ることも 事 実 で す が 、多くの 投 資 家 の 方 々 は 今 後どうなるの か?気 を 揉 ん で いらっしゃる方も少 なくな いように思 います。 どうしても 不 安 だと感じて いらっしゃる方には『 不 安になったら半 分を手 仕 舞 え』という相 場 格 言 が 最 適 かもしれませ ん 。不 安 は 杞 憂に終 わるかもしれな いことを 考 えると、全 てを 売 却してしまうの は み す み すチャンスを失ってしまう一 方 、全 てを 持 ち 続 けて い たために、不 安 が 的 中して 損 失 を 被ってしまうかもしれませ ん 。『 半 分を手 仕 舞 え』で あ れば 、不 安 が 的 中しても 、杞 憂に終 わっても 、半 分 の ダメージと半 分 のメリットで 相 殺 できることになります。どうしても 相 場 の 下 方リスクが 心 配 な 時 は『 不 安になったら半 分を手 仕 舞え』を思 い 出して みてください 。

SMBC日興証券

株式コラム

『市場は恐怖と 不安によって動かされる』

『市場は不確実なことを嫌う』『不安になったら 半分を手仕舞え』

相 場 格 言当面の重要スケジュール

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

(出所)各種資料を基に三井住友アセットマネジメント作成

1日 メキシコ 大統領選挙・議会選挙6日 米国 対中制裁発動(総額500ドルのう

ち340億ドル)21-22日 -- G20財務相・中銀総裁会合(ブエ

ノスアイレス)26日 ユーロ ECB理事会31-1日 米国 FOMC月内 米国 パウエルFRB議長の半期議会報告月内 -- IMF 世界経済見通しの公表

海外22日 通常国会会期末30-31日 金融政策決定会合(展望レポート)

日本

6日 米国 イラン制裁発動(アルミ、鉄鋼、自動車等の取引)

23-26日 米国 ジャクソンホール会議(カンザスシティー連銀主催)

月内 ギリシャ 第3次支援の期限到来

海外

13日 ユーロ ECB理事会(見通し)18-30日 -- 国連総会25-26日 米国 FOMC(見通し、記者会見)30日 英国 英 国 の E U 離 脱 条 件 決 定 の 目 標

海外18-19日 金融政策決定会合20日頃 自民党総裁選月内 日朝首脳会談[観測]

日本

7日 ブラジル 大統領選挙12-14日 -- IMF・世銀秋季総会(バリ)18-19日 ユーロ EUサミット25日 ユーロ ECB理事会中旬 米国 為替報告月内 -- IMF 世界経済見通しの公表

海外1日 消費税引き上げ(予定)の1年前30-31日 金融政策決定会合(展望レポート)

日本

4日 米国 イラン制裁発動(金融取引等)6日 米国 中間選挙7-8日 米国 FOMC12-18日 -- APEC首脳会合30-1日 -- G 2 0 首 脳 会 議 ( ブ エノスアイレ

ス)

海外30-31日 金融政策決定会合日本

7月

8月

9月

10月

11月

13日 ユーロ ECB理事会(見通し)18-19日 米国 FOMC(見通し、記者会見)

海外19-20日 金融政策決定会合月内 平成31年度税制大綱・予算原案の

決定

日本12月

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

Page 24: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

45 46上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

相続

長期分散投資で「守る」運用 各種データ

「 守る」運 用とは?「守る」運用とは、①資産分散によるリスクの分散、②長期保有による安定成長、③時間分散による効率的な運用の3つの運用方法を、環境の変化やお客さまご自身のお考え等をおうかがいしながら、お客さまの資産を安定的に守り育てていく資産運用のことを言います。三井住友銀行では、マーケット動向や経済の環境変化等をご説明しながら、お客さまのライフステージやニーズの変化にあわせて、この3つの資産運用をご提案いたします。

さまざまな資産への分散投資によりリスクの軽減が期待できます

各資産クラスと分散投資(4資産、8資産)に1年間投資した場合の収益率の最大値・最小値・平均値

2001年10月~2018年5月(単位%、年率)

※2001年9月末を100としています※費用・税金等は一切考慮していません 利息・配当等は再投資したものとして計算しています

(DATA①②出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc. 国内株式:配当込みTOPIX、海外株式:MSCIコクサイ(グロス、円ベース)、新興国株式:MSCIエマージング(グロス、円ベース)国内債券:野村BPI総合、海外債券:FTSE世界国債(除く日本、円ベース)、新興国債券:JPモルガン EMBI Global (円ベース)、国内REIT:配当込み東証REIT指数、海外REIT:S&P先進国REIT(除く日本、円ベース)

4資産分散ポートフォリオ:国内株式、海外株式、国内債券、海外債券の4資産に均等割合で投資したポートフォリオ、毎月末リバランス 8資産分散ポートフォリオ:国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、海外REITの8資産に均等割合で投資したポートフォリオ、 毎月末リバランス

国内株式と分散投資(4資産、8資産)の実績2001年10月~2018年5月

国内株式 4資産分散 8資産分散DATA ②

1

環境の変化 ライフプランの変化

結婚退職

介護子どもの独立

資産分散

❶長期保有

時間分散

資産分散

低金利

長寿社会物価上昇

低成長

0

50

100

150

200

250

300

350

226231

342

2001/9 2003/9 2005/9 2007/9 2009/9 2011/9 2013/9 2015/9 2017/9 (年/月)

平均値最小値最大値

-80.0

-60.0

-40.0

-20.0

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0(%)

国内株式 国内債券 海外株式 海外債券 国内REIT 海外REIT 新興国株式 新興国債券 4資産分散 8資産分散

DATA ①

65.0

8.2

65.7

34.9

74.384.6 83.9

42.2 38.7 45.1

-45.4

-3.5

-52.6

-20.2

-53.9 -62.9 -62.7

-31.0 -30.3-41.6

7.8 9.9 5.2 11.7 12.6 14.8 8.9 6.0 8.91.8

Page 25: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

47 48

長期分散投資で「守る」運用 各種データ

上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

8資産分散ポートフォリオの長期投資の効果

※費用・税金等は一切考慮していません 利息・配当等は再投資したものとして計算しています※2018年は5月末までのデータを使用しています

DATA ①

(DATA①②出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc. 国内株式:配当込みTOPIX、海外株式:MSCIコクサイ(グロス、   円ベース)、新興国株式: MSCIエマージング(グロス、円ベース)、国内債券:野村BPI総合、海外債券:FTSE世界国債(除く日本、円ベース)、新興国債券:JPモルガン EMBI Global (円ベース)、国内REIT:配当込み東証REIT指数、海外REIT:S&P先進国REIT(除く日本、   円ベース)、定期預金:銀行定期預金(1年物)

8資産分散ポートフォリオ:国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、海外REITの8資産に   均等割合で投資したポートフォリオ、毎月末リバランス

運用期間が長いほど、投資元本の100万円を下回る回数が減っており、投資資産の成長が期待できます

長期保有

各資産クラス(8資産+定期預金)と8資産分散投資の年次リターン順位表2009年~2018年

※運用関連コスト・税金等は一切考慮していません 利息・配当等は再投資したものとして計算しています※2018年については定期預金は4月末まで、その他の8資産および8資産分散のリターンは5月末までのデータを使用しています

第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

第6位

第7位

第8位

第9位

第10位

8資産・国内株式・海外株式・国内債券・海外債券・新興国株式・新興国債券・国内REIT・海外REITに均等に分散投資した場合約2.6倍

毎年1位のアセットに投資できた場合約13.6倍

毎年10位のアセットに投資してしまった場合約0.5倍(5割減)

DATA ②

(年)

海外債券

-5.4%

8資産分散

-3.0%

国内REIT6.0%

2018

国内債券0.5%

定期預金0.0%

海外株式

-2.8%

国内株式

-2.9%

新興国株式

-6.0%

海外REIT-6.1%

新興国債券

-7.7%

新興国株式

83.9%

国内REIT

34.1%

新興国債券2.9%

国内REIT

41.0%

海外株式

54.8%

海外REIT

41.8%

国内株式

12.1%

国内REIT9.9%

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

海外REIT

39.6%

海外REIT5.8%

国内債券1.9%

海外REIT

38.7%

国内株式

54.4%

国内REIT

29.7%

海外REIT2.1%

新興国株式8.2%

海外株式

37.7%

新興国株式3.8%

海外債券0.2%

新興国株式

33.3%

国内REIT

41.1%

海外株式

21.4%

新興国債券1.6%

新興国債券6.8%

新興国債券

31.6%

8資産分散3.6%

定期預金0.1%

新興国債券

33.2%

8資産分散

28.8%

新興国債券

20.4%

国内債券1.1%

海外株式5.4%

8資産分散

26.1%

国内債券2.4%

海外REIT-2.0%

海外株式

31.9%

海外REIT

24.3%

8資産分散

19.3%

定期預金0.1%

8資産分散4.7%

国内株式7.6%

国内株式1.0%

8資産分散

-8.4%

8資産分散

27.6%

海外債券

22.7%

海外債券

16.4%

8資産分散

-0.8%

海外REIT3.1%

海外債券7.4%

定期預金0.1%

海外株式

-8.9%

国内株式

20.9%

新興国株式

18.8%

新興国株式

12.0%

海外株式

-0.9%

国内債券3.0%

国内REIT6.2%

新興国債券

-2.4%

国内株式

-17.0%

海外債券

20.4%

新興国債券

13.6%

国内株式

10.3%

海外債券

-4.5%

国内株式0.3%

国内債券1.4%

海外株式

-2.4%

国内REIT

-22.2%

国内債券1.9%

国内債券2.0%

国内債券4.2%

国内REIT-4.8%

定期預金0.0%

海外債券4.7%

新興国債券5.6%

新興国株式

33.0%

2017

国内株式

22.2%

海外株式

18.7%

8資産分散9.9%

海外REIT5.7%

国内債券0.2%

定期預金0.0%

国内REIT-6.8%

定期預金0.2%

海外債券

-12.7%

新興国株式

-22.4%

定期預金0.1%

定期預金0.1%

定期預金0.1%

新興国株式

-14.3%

海外債券

-3.0%

分散投資をすることで安定的なリターンが期待できます2

100万円を1年間運用した結果 100万円を3年間運用した結果

100万円を5年間運用した結果 100万円を10年間運用した結果(万円)

300

250

200

150

100

50

0

(万円)300

250

200

150

100

50

0

5年間投資して元本を割った回数:13回中3回 10年間投資して元本を割った回数:8回中0回

2002 2005 2008 2011 2014 2018(年)

2002 2005 2008 2011 2014 2018(年)

平均151万円最大204万円

最小73万円

最大212万円最小143万円平均175万円

(万円)300

250

200

150

100

50

0

3年間投資して元本を割った回数:15回中3回

2002 2005 2008 2011 2014 2018(年)

最小72万円

最大196万円平均129万円

(万円)

2002 2005 2008 2011 2014 2018(年)

300

250

200

150

100

50

0

1年間投資して元本を割った回数:17回中4回

最小60万円

最大129万円平均109万円

Page 26: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

49 50上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

長期分散投資で「守る」運用 各種データ

複数の国の通貨を組み合わせ、分散投資をすることもできます

(DATA②③出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc.          WM/Reutersロンドンよりイボットソン・アソシエイツ・ジャパン作成。数字は各年末値を比較したリターン

(DATA①出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc. 国内株式:配当込みTOPIX、海外株式:MSCIコクサイ(グロス、円ベース)、国内債券:野村BPI総合、海外債券:FTSE世界国債(除く日本、円ベース)、短期金融資産:有担保コール翌日物、毎月末リバランス

第1位

(年)

-19.4%

南アフリカランド

タイバーツ

2018

-1.7%

人民元

-5.7%

メキシコペソ

-5.7%ブラジルレアル

トルコリラ

-14.1%

-1.9%第2位

第3位

第4位

第5位

第6位

DATA ③

第1位

(年)

第2位

第3位

第4位

第5位

第6位

第7位

第8位

第9位

第10位

第11位

第12位

2018

-3.6%

-3.6%

-3.6%

-4.9%

-3.9%

-6.2%

-6.2%

-4.4%

-5.1%

-10.6%

-6.7%

-6.8%

米ドル

ニュージーランドドル

香港ドル

ユーロ

スイスフラン

英ポンド

スウェーデンクローネ

豪ドル

カナダドル

ノルウェークローネ

シンガポールドル

デンマーククローネ

トルコリラ

-10.4%

6.7%

6.1%

タイバーツ

3.1%人民元

1.7%

メキシコペソ

南アフリカランド

-5.2%

ブラジルレアル

-1.5%

南アフリカランド

2.6%人民元 トルコ

リラ-22.7%

トルコリラ

-19.5%

トルコリラ

-15.1%

-22.3%

南アフリカランド

6.9%

南アフリカランド

-16.2%

メキシコペソ

5.5%

ブラジルレアル

-15.6%

ブラジルレアル

8.9%

メキシコペソ

-7.8%

メキシコペソ

-14.4%

メキシコペソ

トルコリラ4.8% -2.6%

タイバーツ

15.9%

タイバーツ

13.2%

タイバーツ

-9.4%

タイバーツ

-8.3%

タイバーツ

-3.6%

タイバーツ

トルコリラ

18.9%

おもな新興国通貨の年次リターン(対円)順位表20172009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

37.4%

ブラジルレアル

-0.7%人民元

-3.0%

南アフリカランド

20.8%

メキシコペソ

25.1%人民元

13.9%

タイバーツ

17.9%

ブラジルレアル

-4.1%人民元

28.9%

南アフリカランド

9.9%

南アフリカランド

20.5%

メキシコペソ

11.3%人民元

トルコリラ

-19.6%-8.5%

ブラジルレアル

13.5%人民元

3.3%

南アフリカランド

-9.4%人民元

7.1%

タイバーツ

トルコリラ1.0%

トルコリラ5.7% -9.7%

人民元1.4%

メキシコペソ

-25.1%

南アフリカランド

-18.7%

メキシコペソ

2.4%

ブラジルレアル

1.2%

ブラジルレアル

-32.6%

ブラジルレアル

-1.5%

-3.4%

1.6%

3.4%

4.3%

4.4%

5.7%

7.2%

9.8%

10.0%

20172009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

32.5% -5.0%-0.7% 20.5% 27.1% 14.1% 0.4%0.4%

27.9% -3.4% -5.1% 27.0% 0.3%

18.8%

-0.3%

-1.2%25.1%24.5% -5.1%

-6.5% -5.3%

-0.4%

-3.0%20.9%

-5.4% -3.1%

-8.1% -3.5%21.6%14.9%

-9.9%6.0% -12.9% 21.5%

21.3% 2.1%6.0%

14.8% -4.5%

0.7%

14.1%

-6.3%

19.3%

5.4%

-4.5%

14.1%

8.3%

-4.2%

8.7%

-13.1%

13.8%

-7.0%

13.7% -6.8%

-7.5%

0.4%

-4.8%

-5.5%-7.4% -10.8%

-12.1%

5.7%

0.2%-15.5%

-5.8%

18.4%

17.5%

4.6%

4.3%

7.4%23.1%

23.9% -5.2%

15.3%

-13.4%

13.7% 13.9%

-18.5%

-7.6%

-6.4%

-5.9%

-18.7%

-10.0%

-7.7%

-8.0%2.7% 12.6%

4.8%-8.2%2.6% -18.7% 12.4% -16.3%

17.6%

11.5% -15.0%

-6.3%

-10.1%

米ドル

香港ドル

カナダドル

豪ドル

シンガポールドル

スウェーデンクローネ

ユーロ豪ドル 香港ドル豪ドル ノルウェークローネ

デンマーククローネ 米ドル カナダ

ドル香港ドル

ニュージーランドドル

ニュージーランドドル 米ドルカナダ

ドル

スイスフラン 香港ドル

カナダドル 豪ドル米ドルカナダ

ドル

ユーロデンマーククローネ 米ドル 香港ドルスイス

フランスイスフラン

スイスフラン

シンガポールドル

シンガポールドル

ニュージーランドドル

ニュージーランドドル

豪ドル

スウェーデンクローネ

スウェーデンクローネ

スウェーデンクローネ

デンマーククローネ

デンマーククローネ

カナダドル 豪ドル

ニュージーランドドル

スイスフラン

ユーロ英ポンド

英ポンド

スウェーデンクローネ

英ポンド

カナダドル

豪ドル

英ポンドスウェーデンクローネ

英ポンド 英ポンド

英ポンド

ノルウェークローネ

デンマーククローネ

カナダドル

ユーロ

ノルウェークローネ

スウェーデンクローネ

ユーロ

英ポンド

スウェーデンクローネ

ノルウェークローネ

デンマーククローネ米ドル 香港ドル

豪ドルユーロ香港ドル デンマーククローネ 米ドル カナダ

ドル

シンガポールドル

ノルウェークローネ

ノルウェークローネ

シンガポールドル

デンマーククローネ

ニュージーランドドル

スイスフラン 豪ドル ユーロ 米ドル ノルウェー

クローネシンガポール

ドル 香港ドル

英ポンド

ニュージーランドドル

ニュージーランドドル

スイスフラン

ノルウェークローネ 米ドル スイス

フランシンガポール

ドルシンガポール

ドル

ノルウェークローネ

ニュージーランドドル

スイスフランユーロ ユーロ香港ドル スウェーデン

クローネシンガポール

ドルデンマーククローネ

おもな先進国通貨の年次リターン(対円)順位表DATA ②

一度決めた資産配分も、変化に応じて計画的に見直していくことが、資産を守り育てていく上で有効です

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオのウェイトとパフォーマンスの推移

DATA ①

※2006年3月末を100としています※費用・税金等は一切考慮していません 利息・配当等は再投資したものとして計算しています

※2018年は5月末までのデータを使用しています

※2018年は5月末までのデータを使用しています

2006年4月~2013年6月 2014年10月~2013年6月~2014年10月160

150

140

130

120

110

100

90

802006/3 2007/3 2008/3 2009/3 2010/3 2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 2015/3 2016/3 2018/32017/3

(年/月)

国内株式 11%

海外株式 9%国内債券

67%

短期金融資産 5%

海外債券 8%

国内株式 12%

海外株式 12%

国内債券60%

短期金融資産 5%

海外債券 11%

海外

株式

海外

株式

国内株式25%

海外株式 25%

国内債券35%

海外債券15%

海外

株式

2006年4月~2018年5月

Page 27: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

51 52上記は当資料作成日現在のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を示唆あるいは保証するものではありません。将来予告なく変更さ   れる場合があります。 この資料の最終ページに重要な注意事項を記載しています。必ずご確認ください。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用

2008 2010 2012 2014 2016 20182013 2014 2015 2016 2017 2018

長期分散投資で「守る」運用 各種データ

DATA ① DATA ④

国内株式5年積立投資の資産額の推移

2013年5月末~2018年5月末積立金額:毎月3万円

国内株式10年積立投資の資産額の推移

積立金額:毎月3万円2008年5月末~2018年5月末

8資産分散5年積立投資の資産額の推移

2013年5月末~2018年5月末積立金額:毎月3万円

8資産分散10年積立投資の資産額の推移

積立金額:毎月3万円2008年5月末~2018年5月末

※1998年5月末を100としています ※2008年5月末を100としています

国内株式の推移1998年5月末~2018年5月末

8資産分散の推移2008年5月末~2018年5月末

100

200

300

400

(年/月) (年/月)

0

166

10年投資5年投資

DATA ② DATA ③ DATA ⑤ DATA ⑥

659万円

0

200

400 400

600

800

200

600

800

200

400

600

800(万円)(万円) (万円) (万円)

235万円積立総額180万円

積立総額360万円

積立総額180万円

積立総額360万円

208万円

0

578万円

0(年/5月)(年/5月) (年/5月) (年/5月)

累積積立額積立投資の資産額(国内株式)

累積積立額積立投資の資産額(国内株式)

累積積立額積立投資の資産額(8資産分散)

累積積立額積立投資の資産額(8資産分散)

積立投資の期間収益率30.6%積立投資の年間収益率5.5%

積立投資の期間収益率 83.1%積立投資の年間収益率 6.2%

積立投資の期間収益率 15.6%積立投資の年間収益率 2.9%

積立投資の期間収益率 60.6%積立投資の年間収益率 4.8%

積立による時間分散を加えた、長期・積立・分散投資により、平準化した運用が期待できます3

※上記DATA①~⑥は、運用関連コスト・税金等は一切考慮していません 利息・配当等は再投資したものとして計算しています

(DATA④⑤⑥出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc. 国内株式:配当込みTOPIX、海外株式:MSCIコクサイ(グロス、円   ベ ース)、新興国株式:MSCIエマージング(グロス、円ベース) 国内債券:野村BPI総合、海外債券:FTSE世界国債(除く日本、円ベース)、新興国債券:JPモルガン EMBI Global(円ベース)、国内REIT:配当込み東証REIT指数、海外REIT:S&P先進国REIT(除く日本、   円ベース)

8資産分散ポートフォリオ:国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、海外REITの8資産   に均等割合で投資したポートフォリオ、毎月末リバランス

(DATA①②③出所)Copyright ©2018 Ibbotson Associates Japan, Inc. 国内株式:東証一部時価総額加重平均収益率

時間分散

0

100

200

300

400

1998/5 2000/5 2002/5 2004/5 2006/5 2008/5 2010/5 2012/5 2014/5 2016/5 2018/5

200

400

600

800(万円)

02013 2014 2015 2016 2017 2018 2008 2010 2012 2014 2016 2018

2008/5 2009/5 2010/5 2011/5 2012/5 2013/5 2014/5 2015/5 2016/5 2017/5 2018/5

195

10年投資5年投資

Page 28: ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか 2018...ZE6552(2018年6月21日現在)T 正念場 ~適温相場の再来か、波乱相場の幕明けか グローバルマーケットビュー

53 54

ご留意いただきたい点

SMBC Retail Global Market View制作委員会【監修・作成】三井住友銀行登録金融機関 関東財務局長(登金)第54号加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

【マーケット情報の作成】三井住友アセットマネジメント株式会社金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、     一般社団法人第二種金融商品取引業協会

【作成協力】SMBC日興証券株式会社金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2251号加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、     一般社団法人第二種金融商品取引業協会

株式会社SMBC信託銀行登録金融機関 関東財務局長(登金)第653号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

株式会社日本総合研究所

【本資料の作成】●本資料は、三井住友アセットマネジメントが作成するマーケット情報、SMBC日興証券およびSMBC信託銀行(プレス

ティア)、日本総合研究所の作成協力に基づき、三井住友銀行が作成しています。

●本資料に示すマーケット情報に関する意見等は、特に断りのない限り本資料作成日現在の三井住友アセットマネジメ

ントの見解であり、三井住友銀行またはSMBC日興証券、SMBC信託銀行(プレスティア)、日本総合研究所、他関連会

社の見解と異なる場合があります。

【重要な注意事項】・ 本資料は、情報提供を目的として作成したものであり、特定の証券その他の投資対象の売買を推奨・勧誘するもので

はありません。

・ 本資料の内容は作成日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。

・ 本資料は、三井住友銀行(以下「当行」といいます)が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、そ

の正確性・完全性を保証するものではありません。また、情報が不完全または要約されている場合があります。

・ 本資料のデータ・分析等は過去の実績値、概算値、あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。か

かるデータ・分析等は予告なしに変更することがありますので、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。

・ 本資料は、将来の投資成果および市場環境の変動等を保証もしくは予想するものではなく、本資料にある情報をいか

なる目的で使用される場合におきましても、お客さまの判断と責任において使用されるものであり、本資料にある情

報の使用による結果について、当行および当行の関連会社が責任を負うものではありません。

・ 本資料は、本資料を受領される特定のお客さまの財務状況、ニーズまたは投資目的を考慮して作成されているもので

はありません。本資料は、お客さまに対して税金・法律・投資上のアドバイスを提供する目的で作成されたものではあ

りません。

・ 投資に関する最終決定は、契約締結前交付書面、目論見書、各商品の説明書等を必ずご覧いただき、お客さま自身の

判断でなさるようお願いいたします。

・ 本資料は、当行または当行の関連会社から配布しています。本資料に含まれる情報は、本資料を受領されるお客さま

限りでご使用ください。本資料は当行または当行の関連会社の著作物です。本資料のいかなる部分についても電子的

または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転送を行わないようにお願いいたします。

・ 本資料に記載しているインデックス等の知的所有権その他の一切の権利は、その発行者・許諾者に帰属します。

・ 本資料に掲載されている写真・画像がある場合、写真・画像はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

【リスク性商品について】・ 本資料は具体的な商品をご説明するものではないため詳細を記載しておりませんが、元本保証のないリスク性商品

のご購入やご売却、保有にあたっては、手数料等をご負担いただきます。

・ リスク性商品には、各種相場環境等の変動により、投資した資産の価値が投資元本を割り込む等のリスクがあります。

・ リスク性商品を中途解約する場合は、ご購入時の条件が適用されず不利益となる場合があります。

・ くわしくは、各商品の説明書等を必ずご覧ください。

本資料の作成基準日は、資料内に特に断りのない限り、2018年6月21日です。

はじめに

マクロ経済環境

主要トピックス

マーケット動向

マクロ経済環境

注意事項

今後の投資テーマ

守る運用