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Information-technology Promotion Agency, Japan Software Engineering Center Software Engineering Center Copyright© 2011 Information-technology Promotion Agency, Japan. All rights reserved. SEC主催セミナー IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 SEC ソフトウェア・エンジニアリング・センター (札幌)2011年02月09日 ソフトウェア開発データ白書の読み方 ~ 定量データの活用方法 ~ 研究員 小椋 隆

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Information-technology Promotion Agency, Japan

SoftwareEngineeringCenter

Software Engineering CenterCopyright© 2011 Information-technology Promotion Agency, Japan. All rights reserved.

SEC主催セミナー

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

SEC ソフトウェア・エンジニアリング・センター

(札幌)2011年02月09日

ソフトウェア開発データ白書の読み方~ 定量データの活用方法 ~

研究員 小椋 隆

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

1Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

はじめに

本セミナーの目的は、「ソフトウェア開発データ白書」の見方を通し、見積りを含む定量的なプロジェクトマネジメントにおける、

データ活用の仕方やポイントデータ活用の仕方やポイント

を理解するとともに、活用者の視点に立った適用場面や、具体的なアクションの事例を知ることで、

「分かる」「分かる」⇒⇒「使える」ための実践力向上「使える」ための実践力向上

につなげていただくことです。

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

2Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

本日の内容

1.定量データ活用の背景とデータ白書

2.定量データの活用方法

3.実践的活用をサポートするツール

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

3Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

ユーザユーザ

ベンダベンダ

定量データの必要性

経営層

業務・情報システム部門組織長・スタッフ

プロジェクト管理者

・IT投資、概略計画の妥当性、実現性の目安

・予算数値、根拠の制御・ベンダからの見積の比較と評価、強み/弱みの認識

・計画策定、目標値の制定、QCDの妥当性評価・予実差異の分析、完了評価、開発能力の評価

経営層

プロジェクトマネージャプロジェクトリーダ

・自社の強み・弱み、生産性などの開発力の認識

・規模、工数、工期、品質の見積り、計画策定、制御・オフショア等、外部委託先評価

PMO品質保証部門

・定量データベースの構築・自社プロジェクトのベンチマーキング、モニタリング

定量データが十分集まれば・・・こんな活用ができる

ユーザ、ベンダ間の合意形成ユーザ、ベンダ間の合意形成

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4Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

SECの取り組みとデータ白書の目的

メーカー系、ユーザ系、独立系の複数のベンダからデータを収集メーカー系、ユーザ系、独立系の複数のベンダからデータを収集

「ソフトウェア開発データ白書」として公開(2010年度は23企業、2584プロジェクトのデータ)

・モノサシとしての精度を高めていく精度を高めていく

・新たなモノサシや課題抽出の切り口を提案する切り口を提案する

■定量的アプローチによる科学的マネジメントの普及拡大

2010年11月発行

20201010

1774942 1418 2056

2005 2006 20082007

25842327

2009

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5Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

データ白書2010-2011の構成

1章 背景と本書の目的

2章 収集データについて

3章 分析について

4章 収集データのプロファイル

5章 プロジェクトの主要要素の統計

6章 工数、工期、規模の関係の分析

7章 信頼性の分析

8章 工程別の分析

9章 生産性の分析

10章 予実分析等 付録A~G

データ項目の定義や収集データ年別プロファイル 等々

1章 背景と本書の目的

2章 収集データについて

3章 分析について

4章 収集データのプロファイル

5章 プロジェクトの主要要素の統計

6章 工数、工期、規模の関係の分析

7章 信頼性の分析

8章 工程別の分析

9章 生産性の分析

10章 予実分析等 付録A~G

データ項目の定義や収集データ年別プロファイル 等々

代表的なプロジェクトタイプ(プロファイル)

開発種別

アーキテクチャ 業 種

開発言語

開発ライフサイクルモデル プラットフォーム

代表的な要素

生産性

信頼性

工 期

規 模 工 数

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6Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

【参考】データ提供状況

■データ提供企業一覧 (23社:50音順 2010年10月1日現在)

TIS株式会社東芝情報システム株式会社日本電子計算株式会社日本ユニシス株式会社株式会社野村総合研究所パナソニック株式会社株式会社日立製作所株式会社日立ソリューションズ富士通株式会社三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社リコー IT ソリューションズ株式会社

NECソフト株式会社NTTソフトウェア株式会社株式会社 NTTデータ沖ソフトウェア株式会社沖電気工業株式会社キヤノンIT ソリューションズ株式会社クボタシステム開発株式会社株式会社 構造計画研究所株式会社 CSK新日鉄ソリューションズ株式会社住友電工情報システム株式会社大同生命保険株式会社

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

7Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

本日の内容

1.定量データ活用の背景とデータ白書

2.定量データの活用方法

3.実践的活用をサポートするツール

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8Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

定量データのイメージ?

利用者も納得できる定量データの活用ポイントが重要

組織的に広い範囲からデータを集めても

ばらつきが大きい・・・ 現場の感覚と異なる・・・

・組織活動・組織活動 収集

蓄積

収集

蓄積精 査精 査分 析分 析フィード

バックフィードバック

・プロジェクト・プロジェクト活動活動 実施実施計画計画 終了終了

実績

登録

実績

登録見積見積

SECセミナーの

アンケート結果:

プロジェクトデータを

収集 している

プロジェクトデータを

活用 している

76% 53%

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9Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

ソフトウェア開発ライフサイクルから見た活用事例

定量データの活用場面は様々である。

ここではソフトウェア開発ライフサイクルを通した見積りから評価までの

プロジェクトマネジメントを対象に、定量データの活用ポイントや事例を示し定量データの活用ポイントや事例を示し、

実践的な利用につなげることを狙いとしている。

以下の場面についての活用ポイントや事例を示す。

① 見積り② 計画(プロジェクト計画策定)③ コントロール④ 評価

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

定量的プロジェクト管理・マネジメント見積り 評価プロジェクト

計画

赤枠内を対象とする

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10Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

①見積り

以下の「工数の見積り」、「工期の見積り」における活用ポイントを示す。

・規模に基づく工数の妥当性について

・工数に基づく工期の妥当性確認について

見積り・予測

要件の洗い出し

見積り活動

規模の見積り 工数の見積り 工期の見積り

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

定量的プロジェクト管理・マネジメント見積り 評価プロジェクト計画

「類推見積り」、「ボトムアップ見積り」、「係数モデル見積り」など、

見積りの手法はいくつかあるが、蓄積されたデータを統計的に見る、

パラメトリックな見積りを考える。

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11Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

①見積り:規模、工数、工期のデータ分析のねらい

プロジェクトの規模と工数や、工数と工期との間に定式性や特性を見出し、適正な工数や工期の範囲を目安にできるようにする

傾向や相関が見えれば・・・

・見積や計画の妥当性確認に利用

・工数、工期短縮目標の目安に利用

①50%の信頼幅の上下限内に入っていれば妥当性が高いとみなす。

②工数・工期短縮の要求に対し、それが対応可能かどうか、信頼幅95%の下限値を限界の目安とする。

工数

規模下限50%

上限50%

妥当性の目安

工期(月数)

工数

下限95%

上限95%

工期短縮限界

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

12Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

①見積り:規模と工数の分析結果とデータの見方

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000

FP実績値(調整前)[FP]

実績

工数

(開発

5工

程)[人

時]

y(50%)

y(-50%)

Copyright IPA SEC

N=283

1

10

100

1,000

10,000

100,000

1,000,000

10,000,000

1 10 100 1,000 10,000 100,000

FP実績値(調整前)[FP]

実績

工数

(開発

5工

程)[人

時]

Copyright IPA SEC

N=283

データの関係性

新規開発、IFPUGグループ

データ白書2010-2011

P135、図表6-4-11

・FP規模と工数には正の「相関」が認められる。

例) 工数 = A × (FP規模)**B B=1.19 (Aは係数)

(B = 1.19 の場合、FP規模が2倍になると、工数は約2.28倍)

データ白書2010-2011P134、図表6-4-9

FP規模と工数 (新規開発、IFPUGグループ) 信頼幅50%付きFP規模と工数 (新規開発、IFPUGグループ) 対数表示

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13Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

①見積り:規模と工数のデータの使い方(事例)

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000

FP実績値(調整前)[FP]

実績工数

(開発

5工程)[人

時]

y(50%)

y(-50%)

Copyright IPA SEC

N=283

利用イメージ・事例

例) 新規開発、IFPUGグループ

4,000FPの規模の工数は?

50%の信頼幅から読み取ると⇒

約40,000人時から110,000人時(約250人月~690人月)の範囲。これを、妥当性の目安とする。

留意点

規模が大きくなると規模の増加率以上に工数が増大する

⇒ 一般的に規模が大きくなると関係者も多くなり、間接的な工数が増加する。

40,000

110,000

FP規模と工数 (新規開発、IFPUGグループ) 信頼幅50%付き

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①見積り:工数と工期の分析結果とデータの見方

・工期(月数)は工数の3乗根に概ね比例

例) 工期 = A × (工数)* * 0.31 (Aは係数)

信頼幅95%の下限値より下にはプロジェクトがほとんどない。

⇒ 工数に対する工期の実現可能性を考える目安

データの関係性

新規開発(開発5工程)

データ白書2010-2011

P124、図表6-3-2

※工数に対する工期の回帰の50%、95%信頼幅付き

図表6-3-1●開発 5 工程の工数と工期(新規開発)信頼幅 50%、95%付き

0

5

10

15

20

25

30

35

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

実績工数(開発5工程) [人時]実

績月

数(開

発5工

程)[月

]

y(50%) y(-50%)

y(95%) y(-95%)

Copyright IPA SEC

N=493

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15Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

①見積り:工数と工期のデータの使い方(事例)

例) 新規開発、開発5工程

工数が約60,000人時

(約375人月)の工期は?

・工期(月数)の中央値は

12~13ヶ月

・信頼幅95%の下限値は

約5ヶ月

工期短縮には限界がある。

12ヶ月から工期短縮を目指しても、5ヶ月以下にするのは難しい。

また、50%の下限値は約9ヶ月であり、目標の目安の一つ。

0

5

10

15

20

25

30

35

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

実績工数(開発5工程) [人時]

実績

月数

(開発

5工

程)[月

]

y(50%) y(-50%)

y(95%) y(-95%)

Copyright IPA SEC

N=493

利用イメージ・事例

12~13

開発5工程の工数と工期 (新規開発) 信頼幅50%、95%付き

(60,000、5.0)

留意点

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ソフトウェア改良開発における見積りは、新規開発に比べて、以下のように

改良開発の特質を考慮したテスト量の見積りが重要である。

・既存の母体システムにおける品質面での考慮(既存システムの品質が思わしくない場合、品質を確保する作業が必要)

・テスト巻き込み規模(変更の際に影響を受ける部分を表す規模)の把握

ソフトウェア開発データ白書では、改良開発のプロジェクトを対象に、

SLOC規模とテストケース数の関係を母体規模別に示している。

・母体規模を大・中・小の3つに分ける。(大は200以上、中は50~200未満、小は50未満 : 単位KSLOC)

・それぞれ「母体規模大」、「母体規模中」、「母体規模小」とし、散布図の中で識別して示す。

【参考】 母体規模別のSLOCとテストケース数

改良開発の見積りにおけるテスト量について

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17Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

実効SLOC実績値は母体を含まない規模である。

・実効SLOC実績値が100KSLOC以下でテストケース数の大きなプロジェクには、母体規模が大きいプロジェクトが多い。

・実効値としての規模だけではなく、母体の規模も考慮し、テストケース数や、生産性を加味した見積りや計画策定が必要。

【参考】 母体規模別のSLOCとテストケース数

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000

実効SLOC実績値[SLOC]

テストケー

ス数

_総合テスト(ベンダ確認

) a:母体規模小

b:母体規模中

c:母体規模大

Copyright IPA SEC

N=107

母体規模別SLOC 規模とテストケース数(総合テスト(ベンダ確認))(改良開発)データの関係性

データ白書2010-2011

P227、図表8-4-45

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②計画(プロジェクト計画策定)

計画策定時のスケジュール、工数割振りにおけるデータ活用ポイント

・工数、工期の妥当性の確認

⇒ プロジェクト全体、工程別の工期、工数の適正度の評価

⇒ 計画実現の達成度、リスク度の把握

・工数(要員)山積みの妥当性の確認

⇒ 工数比率と工期比率を利用した工数山積みの妥当性

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

定量的プロジェクト管理・マネジメント見積り 評価プロジェクト計画

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②計画:工数、工期の妥当性の確認

プロジェクト計画の策定時には、見積りのアウトプットである工数や

工期、マスタスケジュール、様々な前提条件などから、さらに詳細・

具体的な計画を作成する。

計画策定においては、定量データを活用し、計画案の作成、妥当性の

確認などを行い、実現性の高い計画とすることが重要である。

その際、見積り時にも利用した工数と工期の関係、規模と工数の関係

のデータを活用することができる。

・信頼幅を利用し、工期のリスク度合いや生産性度合いを把握する。

・工数と工期、規模と工数の両者の関係から、妥当性を確認する。

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②計画:開発条件の検討(事例)

想定シーン:計画局面における開発条件の検討。

定量データの利用目的:システム開発における、規模、工数、工期からの適切な計画案の策定。

見方・使い方:

利用イメージ・事例

赤▲:当初案

緑▲:計画変更提案

規模と工数の軸反転工数と工期

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②計画:開発条件の検討(事例)

(1)図表から認識できること

・想定工数に対し工期が信頼幅線下位50%以下と相対的に短くリスクが高い。

・しかし規模は反転した信頼幅線の右50%の近傍で、相対的に工数は多め(低生産性)である。

(2)利用・想定事例

ケース1:発注側の要件として工期を優先する場合、開発規模を小さくするため機能を削減するか、または分割開発により工期をずらし、機能毎の優先度と必要時期を協議する。

ケース2:発注側が工期に拘らない場合、コストを守ることを前提に、工期を50%信頼幅の中央部近傍の12~14ヵ月を提案する。

ケース3:開発対象機能(規模)を優先する場合、工期を12~14ヵ月で提案すると共に、工数を50%信頼幅の中央部近傍の80,000人時を提案する。(図中の緑▲位置)

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②計画:工数山積みの妥当性の確認

工程別の工数,工期比率の関係を見出し,詳細な見積や計画,評価などに利用できるようにする

工数比率や工期比率がモデル化できれば・・・

・開発プロジェクトの要員山積みの妥当性確認に利用

① 開発すべきシステムの構築に必要な総工数,全体工期を算出

② 工数比率によって,各工程に必要な工数を算出

③ 工期比率によって,各工程に必要な期間を算出

④ 上記②と③から,各工程に必要な要員数を算出

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

工数

工期

要員数

合計

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②計画:工数比率の分析結果とデータの見方

[比率]工程 N 最小 P25 中央 P75 最大 平均 標準偏差

要件定義 260 0.001 0.045 0.079 0.132 0.672 0.098 0.082開発5工程 260 0.328 0.868 0.921 0.955 0.999 0.902 0.082

[比率]工程 N 最小 P25 中央 P75 最大 平均 標準偏差

基本設計 487 0.001 0.095 0.143 0.205 0.589 0.161 0.094詳細設計 487 0.016 0.117 0.167 0.222 0.613 0.175 0.084製作 487 0.018 0.275 0.355 0.449 0.847 0.370 0.143結合テスト 487 0.002 0.110 0.156 0.211 0.938 0.167 0.093総合テスト(ベンダ確認) 487 0.000 0.061 0.116 0.172 0.564 0.127 0.086

・比率が高い工程には「それだけ多くの作業工数がかかる」。

・プロジェクト全体の工数の約35%を製作工程が占めている。

工数比率 ・・・各開発工程を実施するのに必要な作業工数の比率

(新規開発)

データ白書2010-2011

P204、図表8-1-8

データの関係性・留意点

データ白書2010-2011

P205、図表8-1-9

要件定義工程も含めた工程別の実績工数の比率の基本統計量(新規開発)

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24Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

②計画:工期比率の分析結果とデータの見方

[比率]工程 N 最小 P25 中央 P75 最大 平均 標準偏差

基本設計 131 0.016 0.155 0.227 0.301 0.522 0.232 0.105詳細設計 131 0.026 0.143 0.191 0.246 0.645 0.200 0.091製作 131 0.047 0.211 0.263 0.359 0.902 0.285 0.116結合テスト 131 0.016 0.094 0.143 0.185 0.386 0.145 0.068総合テスト(ベンダ確認) 131 0.014 0.074 0.121 0.183 0.571 0.138 0.088

工期比率 ・・・各開発工程を実施するのに必要とされる期間

・比率が高い工程には「それだけ長い作業期間を要する」。

・プロジェクト期間全体の約30%(1/5~1/3)を製作工程が占める。

・必ずしも比率が高い工程に多くの要員が必要ということではない。

(新規開発)

データ白書2010-2011

P202、図表8-1-2

データの関係性・留意点

データ白書2010-2011

P202、図表8-1-3

要件定義工程も含めた工程別の実績月数の比率の基本統計量(新規開発)

[比率]工程 N 最小 P25 中央 P75 最大 平均 標準偏差

要件定義 82 0.032 0.106 0.146 0.232 0.480 0.178 0.102開発5工程 82 0.520 0.768 0.854 0.894 0.968 0.822 0.102

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25Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

③コントロール

プロジェクト遂行中の管理、コントロールにおけるデータ活用のポイント

・計画(ベースライン)からの差異発生時の今後の見通し

⇒ 現在までの生産性評価からの今後の予測の考え方

⇒ 工数、工期比率からの現在以降の再見積りと評価

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

定量的プロジェクト管理・マネジメント見積り 評価プロジェクト計画

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③コントロール:差異発生時の今後の見通しについて

・当初不明確であった情報や条件などが明確になる。

⇒ さらに精度の高い残作業の見積りを行う。

・再度測定した規模、これまでに掛かった期間、

消化した工数、実績からみた生産性などが明確になる。

⇒ 今後の実現性を検証する。

予実差異を吸収して計画通りに完了させるため、何らかの手を打つかどうかを判断し、適切に対応する

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③コントロール:工期比率のデータの使い方(事例)

基本設計工程が終わった段階で、後工程を見通す際の注意点

利用イメージ・事例: 基本設計までの工期から全工期を予測すると?

データ白書2010-2011

P201、図表8-1-1

工程別の工期比率の箱ひげ図読み方:

基本設計工程は全工期の概ね15-30%を占める。

中央値: 約23%

使い方:

基本設計工程にかかった工期から、それ以降の

工期は約2.3~5.6倍かかると予測できる。

中央値で見ると: 約3.3倍

計画値で全工程6ヶ月半のプロジェクトの場合:

基本設計1.5ヶ月の予定が2ヶ月かかった。 ⇒ 2週間遅れ、計画上残り4ヶ月半。

基本設計以降の工期は、(2*3.3=6.6)から、あと約6ヶ月半はかかる可能性。

!基本設計が2週間遅れただけと安易に考えていると、実質2ヶ月も遅れるリスクを見落とすことになる。

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④評価

プロジェクト完了時の工数、工期、生産性などのプロジェクト評価

・開発力の評価

⇒ プロジェクト完了時の規模、工期、工数、生産性の評価

基本設計 詳細設計 製作 結合テスト 総合テスト

定量的プロジェクト管理・マネジメント見積り 評価プロジェクト計画

予実差の程度や傾向を見出し、実績値からの統計データに対して、変動を見込む目安として利用できるようにする

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④評価:データ白書に見る予実差異

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000

計画工数(プロジェクト全体:基本設計開始時点)

実績工

数(プ

ロジェクト全体

)

a:新規開発

b:改修・保守

c:再開発

d:拡張

Copyright IPA SEC

N=998

0

50

100

150

200

250

300

350

~-0.8

~-0.6

~-0.4

~-0.2

~0.0

~0.2

~0.4

~0.6

~0.8

~1.0

~1.2

~1.4

~1.6

~1.8

~2.0

~2.2

~2.4

~2.6

~2.8

~3.0

3.0超

←計画内 工数の計画超過率 超過→

件数

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

500

~-0.50

~-0.45

~-0.40

~-0.35

~-0.30

~-0.25

~-0.20

~-0.15

~-0.10

~-0.05

~0.00

~0.05

~0.10

~0.15

~0.20

~0.25

~0.30

~0.35

~0.40

~0.45

~0.50

~0.55

~0.60

0.6超

←計画内 工期の計画超過率 超過→

件数

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

~-0.6

~-0.5

~-0.4

~-0.3

~-0.2

~-0.1

~0.0

~0.1

~0.2

~0.3

~0.4

~0.5

~0.6

~0.7

~0.8

~0.9

~1.0

~1.1

~1.2

1.2超

←計画内 FP規模の計画超過率 超過→

件数

超過率 ={実績値 - 計画値}÷計画値

データ白書2010-2011

P288、図表10-1-4

データ白書2010-2011

P293、図表10-1-13

データ白書2010-2011

P291、図表10-1-10

データ白書2010-2011

P291、図表9-1-8

・実績工数は中央値で2.9%、超過傾向があり、-3%~+24%で変動している。(P25~P75幅)

FP規模の計画と実績の差の比率の分布 工期の計画と実績の差の比率の分布

工数の計画と実績工数の計画と実績の差の比率の分布

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④評価:規模とPMスキルの関係に見る留意点

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 11,000 12,000 13,000

FP実績値(調整前)[FP]

FP生

産性

(FP/開発

5工

程工

数)[FP/人

時] a:レベル6、レベル7

b:レベル5

c:レベル4

d:レベル3

Copyright IPA SEC

N=117

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 3,000,000 3,500,000 4,000,000

実効SLOC実績値[SLOC]

SLOC生

産性

(SLOC/開

発5工程

工数

) a:レベル6、レベル7

b:レベル5

c:レベル4

d:レベル3

Copyright IPA SEC

N=84

データの関係性 データ白書2010-2011

P249、図表9-1-31

PMスキル別のFP規模とFP生産性(新規開発) PMスキル別のSLOC規模とSLOC生産性(新規開発)

データ白書2010-2011

P273、図表9-2-25

規模と生産性をPMスキル別に層別して示している。

⇒ 規模の小さいプロジェクトは生産性のばらつきが大きく、PMスキルの分布もばらついている。規模の大きいプロジェクトは生産性が低い傾向と同時に、PMスキルが高い傾向が見られる。

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④評価:信頼性要求レベルと生産性に見る留意点

データの関係性

データ白書2010-2011

P261、図表9-1-55

要求レベル(信頼性)別FP生産性箱ひげ図

(新規開発、IFPUGグループ)

データ白書2010-2011

P248、図表9-1-29

要求レベル(信頼性)別FP生産性箱ひげ図

(改良開発、IFPUGグループ)

要求レベル(信頼性)別SLOC生産性箱ひげ図

(新規開発、主開発言語グループ)

データ白書2010-2011

P272、図表9-2-23

要求レベル(信頼性)別SLOC生産性箱ひげ図

(改良開発、主開発言語グループ)

データ白書2010-2011

P285、図表9-2-47

信頼性要求レベルが高い方が生産性は低い傾向がある

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32Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

本日の内容

1.定量データ活用の背景とデータ白書

2.定量データの活用方法

3.実践的活用をサポートするツール

SECが提供する2つのツールのご紹介

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33Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

SECが提供するツール群

②定量データの投入

④収集データの精査 ③定量データの送付

データ提供企業IPA/SEC

データ収集サイクル

①定量データの収集依頼

■収集ツール

⑦文書化・編集

⑥白書コンテンツ決定

⑤分析・コンテンツ作成

機密室

機密室

SECデータ

⑧データの引継ぎ

⑨コンテンツ作成

開発5工程の工数と工期 (新規開発) N=185

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000

実績工数(開発5工程) [人時]

実績

月数(開

発5工

程)[月

]

y(95%)

y(50%)

y(-50%)

y(-95%)

実績値

Copyright IPA SEC ⑩プロジェクト診断引継データ

■診断支援ツール(Webサイト)

一般利用者(企業)

■分析ツール

■スタンドアロン型診断支援ツール

データ登録

データ出力

開発5工程の工数と工期 (新規開発) N=185

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

0 50,000 100,000 150,000 200 ,000 250,000 300 ,000

実績工数(開発5工程) [人時]

実績

月数(開

発5工程

)[月

]

y(95%)

y(50%)

y(-50%)

y(-95%)

実績値

Copyright IPA SEC

開発5工程の工数と工期 (新規開発) N=185

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

0 50,000 100,000 150,000 200 ,000 250,000 300 ,000

実績工数(開発5工程) [人時]

実績

月数(開

発5工程

)[月

]

y(95%)

y(50%)

y(-50%)

y(-95%)

実績値

Copyright IPA SEC

開発5工程の工数と工期 (新規開発) N=185

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

50

0 50,000 100,000 150,000 200 ,000 250,000 300 ,000

実績工数(開発5工程) [人時]

実績

月数(開

発5工程

)[月

]

y(95%)

y(50%)

y(-50%)

y(-95%)

実績値

Copyright IPA SEC

簡易分析自社蓄積データ

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34Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

プロジェクト診断支援ツール(Web)

プロット可能図表一覧 利用者が登録したデータが、どの図表にプロットできるのかを一覧で表示する。

信頼幅%指定 信頼幅を引くことができる散布図の場合、その値を任意に指定することができる。

自社プロジェクトデータ属性表示

散布図にプロットされたデータの番号と名称がマウスオーバーで表示される。

人時/人月切替え 散布図および箱ひげ図の工数をどちらの単位で表示するか選択することができる。

機能 特徴

自社データのプロット1件または複数件のプロジェクトデータを入力し、統計図表上に自社データの位置をプロットすることができる。自社データのみの表示も可能。機密保全のため、入力したプロジェクトデータはログオフ時にすべて破棄され、サーバ等には一切残らない。

図表の拡大と縮小散布図を拡大、縮小する。プロットが局所に密集している場合、拡大によって、その部分の状況をより詳細に確認することができる。拡大する際の基点の指定も可能。

データ種別の選択 種別分類した散布図で、特定の種別だけに絞って描画することができる。

XY軸の反転 各社の評価軸に合わせて、散布図のXY軸を反転させることができる。

対数グラフの表示散布図に通常表示と対数表示がある場合、ボタンひとつで表示を切り替えることができる。通常表示では分かりづらい傾向が、両対数変換すると見えてくる可能性がある。

図表のコピー& 印刷 WORDやEXCEL等で作成した文書に統計図表を貼り込んだり、画面を印刷したりすることができる。

ソフトウェア開発データ白書の統計情報を活用し、ソフトウェア開発におけるQCDの見える化を支援するツール

2007年12月25日よりSECのWebサイトで公開、稼働中!

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プロジェクト診断支援ツール画面イメージ

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SECSoftware Engineeringfor Mo・No・Zu・Ku・Ri

36Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

自己データを容易な画面入力で蓄積可能 入力項目を約50項目に絞った簡易入力フォームを用意

入力項目は極力選択式にしてあり、入力が簡単である

入力データの自動精査が行えるので、蓄積データの精度が高い

ボタン一つで入力プロジェクトデータを蓄積できる複雑なDBシステムを構築する必要がなく、簡便にデータを蓄積できる

自己データを利用して白書と同じ分析図表が簡単にできる 自己データを基に見積もり、プロジェクト計画の参考になる図表ができる

自己データなので他社データを利用するより正確である

自己データでベンチマーキングができる

自身の開発の特徴、傾向の客観的把握ができる

スタンドアロンで動作するため、手軽かつ気楽に扱える

WebからのデータのアップロードによりSECデータとの比較も可能である

他社と比較して自己の強み、弱みを認識できる

デスクトップ上で自己のプロジェクト情報を活用し、

自己のソフトウェア開発におけるQCDの見える化を支援するツール

スタンドアロン型プロジェクト診断支援ツール

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37Software Engineering CenterSEC主催セミナー (札幌)2011年02月09日 Copyright© 2011 IPA, All rights reserved.

スタンドアロン型プロジェクト診断支援ツール:イメージ

0.0120.0820.1020.090.0810.0720.06110実績工数総合テスト(比率)

0.0210.1030.1290.1220.1060.0810.07810実績工数結合テスト(比率)

0.0750.6210.7240.6950.6150.5550.5110実績工数製作(比率)

0.0230.1060.1430.1250.1040.0830.07910実績工数詳細設計(比率)

0.0230.0880.1220.1070.0890.0690.05610実績工数基本設計(比率)

標準偏差平均最大P75中央P25最小N

0.0120.0820.1020.090.0810.0720.06110実績工数総合テスト(比率)

0.0210.1030.1290.1220.1060.0810.07810実績工数結合テスト(比率)

0.0750.6210.7240.6950.6150.5550.5110実績工数製作(比率)

0.0230.1060.1430.1250.1040.0830.07910実績工数詳細設計(比率)

0.0230.0880.1220.1070.0890.0690.05610実績工数基本設計(比率)

標準偏差平均最大P75中央P25最小N

規模-工数(FP)

0

5000

10000

15000

20000

25000

0 200 400 600 800 1000 1200 1400

FP実績値

実績工数

[人時]

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より良いソフトウェア開発と業界の発展のために

プロジェクトのデータ収集をしましょう!

定量データのご提供、随時募集中です!

ご清聴ありがとうございました

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) http://www.ipa.go.jp/

SEC(ソフトウェア・エンジニアリング・センター) http://sec.ipa.go.jp/

・データ白書はデータの宝庫ではあるが、

全ての答えがそこにある訳ではない。・見積や計画策定について、過去の事例を参考に、

まずは自分で行うことが重要。

・自分の見積や計画の妥当性を確認するために、データ白書を紐解く。

最後に