【ノートpc】聯想、仁宝との合弁工場の月産量を来春に100万台...

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2012 年 1 月号 1 965 号 1 月 4 日 【ノート PC】聯想、仁宝との合弁工場の月産量を来春に 100 万台以上に 2012-12-28 中国時報 パソコンブランド 2 位の聯想(Lenovo)董事長の楊元慶氏、仁宝総経理の陳瑞聡氏は、 仁宝との合弁である聯宝の合肥工場を 27 日に正式稼働させるとともに、聯宝のノート PC 月間生産量が既に 50 万台を超えており、来春には月間生産量を 100 万台以上にする ことを明らかにした。 仁宝は昨年 9 月に聯想と合弁で聯宝を設立、当初は強者連合と見られていたが、市場か らは、聯想の目的はノートパソコン ODM 業界 2 位の仁宝が持つ中国国内のサプライチェ ーンを取り込むことで自らのコスト競争力を上げたいこととの憶測が出たため、業界関 係者からは聯宝の動向に対して高い関心が集まっている。 ただ、業界関係者によると、聯宝は既に今月初めから少量生産を開始しており、聯想は 自社生産比率を引き上げるという戦略実現のため、聯宝に 2013 年のノート PC 出荷量目 標として 1200-1500 万台を提示していることが明らかになっている。これは、聯想のノ ート PC 層出荷量の 4-5 割を占めるものであることから、市場の憶測が必ずしも正しくな いとの見方が高まっている。また、聯想は聯宝に一体型パソコン(AIO)の出荷量につい ても 300 万台という目標を提示していることが明らかになっている。 聯宝の合肥工場の敷地面積は 457 ムー、工場の建築面積は 17 万平方メートル、ハブ倉庫 の建築面積は 10 万平方メートルで、18 の R&D 実験室、4 本の表面実装(SMT)生産ライ ンを建設中で、現在のノート PC の月間生産量は約 50 万台、来年初めには月産量は 100 万台に達する見通しとなっている。 また、聯想の要請を受けて既に主要サプライヤ12社が合肥にオペレーションセンターを 開設しており、聯宝は今後聯想グループにとって中国国内における最大の生産基地にな ると見られている。 聯想がノート PC の ODM の多くを聯宝の合肥工場に発注していることから、仁宝は既に昆 山工場にあった 5 つの工場を 3 つの工場に統合するとともに、重慶工場及び成都工場の 稼働率を引き上げ始めている。2013 年に行う予定の工場の統廃合により、仁宝の生産能 力は 6000 万台から 5000 万台に 12%減少する見込みである。 【ノート PC】HP、PC 事業売却観測再燃 台湾 ODM への影響懸念高まる 台湾経済日報 2013.01.02 パソコンブランド最大手の HP が、買収したソフトウェア企業 Autonomy 社の不正会計で 88億米ドルの損失を計上したことから、赤字状態のパソコン及びプリンタ事業部門(PPS) に対する売却圧力が再び高まっていることが明らかになった。 HP は 1 年ほど前にもパソコン事業部門売却が俎上に上がり、 HP と密接な関係にある台湾 のノートパソコン ODM メーカーは HP から獲得している ODM 契約が白紙撤回され再配分さ れる懸念が指摘されていた。

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  • 2012 年 1 月号

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    965 号 1 月 4日

    【ノート PC】聯想、仁宝との合弁工場の月産量を来春に100万台以上に

    2012-12-28 中国時報

    パソコンブランド 2位の聯想(Lenovo)董事長の楊元慶氏、仁宝総経理の陳瑞聡氏は、

    仁宝との合弁である聯宝の合肥工場を 27 日に正式稼働させるとともに、聯宝のノート

    PC 月間生産量が既に 50 万台を超えており、来春には月間生産量を 100 万台以上にする

    ことを明らかにした。

    仁宝は昨年 9月に聯想と合弁で聯宝を設立、当初は強者連合と見られていたが、市場か

    らは、聯想の目的はノートパソコン ODM 業界 2位の仁宝が持つ中国国内のサプライチェ

    ーンを取り込むことで自らのコスト競争力を上げたいこととの憶測が出たため、業界関

    係者からは聯宝の動向に対して高い関心が集まっている。

    ただ、業界関係者によると、聯宝は既に今月初めから少量生産を開始しており、聯想は

    自社生産比率を引き上げるという戦略実現のため、聯宝に 2013 年のノート PC 出荷量目

    標として 1200-1500 万台を提示していることが明らかになっている。これは、聯想のノ

    ート PC 層出荷量の 4-5 割を占めるものであることから、市場の憶測が必ずしも正しくな

    いとの見方が高まっている。また、聯想は聯宝に一体型パソコン(AIO)の出荷量につい

    ても 300 万台という目標を提示していることが明らかになっている。

    聯宝の合肥工場の敷地面積は 457 ムー、工場の建築面積は 17 万平方メートル、ハブ倉庫

    の建築面積は 10 万平方メートルで、18 の R&D 実験室、4本の表面実装(SMT)生産ライ

    ンを建設中で、現在のノート PC の月間生産量は約 50 万台、来年初めには月産量は 100

    万台に達する見通しとなっている。

    また、聯想の要請を受けて既に主要サプライヤ 12 社が合肥にオペレーションセンターを

    開設しており、聯宝は今後聯想グループにとって中国国内における最大の生産基地にな

    ると見られている。

    聯想がノート PC の ODM の多くを聯宝の合肥工場に発注していることから、仁宝は既に昆

    山工場にあった 5つの工場を 3つの工場に統合するとともに、重慶工場及び成都工場の

    稼働率を引き上げ始めている。2013 年に行う予定の工場の統廃合により、仁宝の生産能

    力は 6000 万台から 5000 万台に 12%減少する見込みである。

    【ノート PC】HP、PC 事業売却観測再燃 台湾 ODMへの影響懸念高まる

    台湾経済日報 2013.01.02

    パソコンブランド最大手の HP が、買収したソフトウェア企業 Autonomy 社の不正会計で

    88 億米ドルの損失を計上したことから、赤字状態のパソコン及びプリンタ事業部門(PPS)

    に対する売却圧力が再び高まっていることが明らかになった。

    HP は 1 年ほど前にもパソコン事業部門売却が俎上に上がり、HP と密接な関係にある台湾

    のノートパソコンODMメーカーはHPから獲得しているODM契約が白紙撤回され再配分さ

    れる懸念が指摘されていた。

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  • 2012 年 1 月号

    3

    2012-12-31 LED 在線

    世界最大の EMS 企業、鴻海(Foxconn)は、来年初めにも日本にディスプレイ R&D センタ

    ーを設立、次世代のディスプレイ技術、材料、製法等を研究開発することを明らかにし

    た。初年度の投資額は 10 億米ドルに達し、東京、大阪に異なる機能を持つ 2 つの R&D

    センターを設置する計画だという。

    鴻海は現在、台湾、中国内地ににディスプレイ製品 R&D センターを有しているほか、米

    国カルフォルニア州サンノゼにディスプレイ技術 R&D センターを有している。

    【デジカメ】佳能、聯想/華為向け 800 万画素レンズモジュールで生産拡張

    DIGITIMES 2-1-2013

    世界最大のデジタルカメラ ODM メーカーである佳能(Ability)は、少なくとも払込済み

    資本金の 20%の投資を行い、生産能力を拡張することを明らかにした。投資資金の調達

    方法については、30%は株式発行、70%は銀行からの中長期融資により調達することも明

    らかにした。

    佳能の現在の払込済み資本金は 7.8 億 NTD(約 2670 万米ドル)であるので、今回の生産拡

    張に対する投資は少なくとも 1.56 億 NTD に達することになる。

    佳能が今回新たな生産拡張を決めた最大の要因は、聯想(Lenovo)と華為(Huawei)か

    ら 800 万画素の携帯電話用レンズモジュールを受注するためと見られている。

    【スマホ】華冠、今年スマホ出荷量目標1200-1400万台 日系向け6割

    DIGITIMES 2-1-2013

    スマートフォン ODM 大手の華冠(Arima Communications)は、今年のスマートフォン出

    荷量目標を 1200-1400 万台とすることを明らかにした。また、そのうち、60%以上が日本

    の NEC 及びソニーモバイル向けであることも明らかにした。華冠の昨年のスマートフォ

    ン出荷量はわずか 300 万台で、総出荷量の 3分の 1を占めるに過ぎなかったが、今年は

    その 4倍以上を出荷することになる。

    華冠は昨年 10-12 月から日本の NEC 向けで LTE スマートフォン 2機種を出荷しているほ

    か、ソニーモバイル向けで近く Xperia E 及び Xperia E Dual 機種の出荷も開始する。

    Xperia E と Xperia E Dual はどちらもクアルコムの MSM7227 1GHz プロセッサを搭載し

    ており、ディスプレイは 3.5 インチ、カメラは 320 万画素、xLoud 及び HD ボイステクノ

    ロジーを採用しているという。

    また、台湾の聯発(Mediatek)が開発したクアッドコア MT6589 プロセッサを搭載した

    Androidスマートフォンの開発を行っており、今年7-9月には出荷が可能になるという。

    【PCB】台湾上場 PCB メーカー昨年 11月及び 1-11 月売上高一覧

    台湾 TPCA 発表 単位:千 NTD

  • 2012 年 1 月号

    4

    【PCB】台湾上場 PCB メーカー合計売上高月次推移(昨年 11月まで)

    台湾 TPCA 発表

  • 2012 年 1 月号

    5

    【PCB】台湾上場主要 PCB メーカー売上高月次推移(昨年 11月まで)

    台湾 TPCA 発表 単位:千 NTD

    【生産統計】中国の電子情報産業昨年 1-11 月の主要製品輸出状況

    2012 年 12 月 31 日 中国工業情報化省

    中国内地の電子情報産業の昨年 1-11 月の主要製品輸出入総額は 1兆 685 億米ドルで、前

    年同期比 4.1%増、そのうち輸出は 6273 億米ドルで同 4.5%増、輸入は 4412 億米ドルで同

    3.5%増だった。11 月単月の輸出は 676 億米ドルで同 9.2%増、輸入は 488 億米ドルで同

  • 2012 年 1 月号

    6

    4.3%増だった。

    また、昨年 1-11 月の家電製品の輸出額は 783 億米ドルで同 9.3%減、電子材料の輸出額

    は 48 億米ドルで同 18.5%減だった。昨年 1-11 月の輸出額上位 5位の主要製品は、1位は

    ノートPCで輸出額は1024億米ドルで前年同期比6.7%増、2位は携帯電話で輸出額は722

    億米ドルで同 28.8%増、3位は集積回路で輸出額は 457 億米ドルで同 57.4%増、4位は液

    晶パネルで輸出額は 330 億米ドルで同 22.5%増、5位は携帯電話部品で輸出額は 257 億米

    ドルで同 2.3%増だった。

    966 号 1 月 7日

    【液晶パネル】友達、中国政府の液晶パネル価格カルテル制裁で柔軟対応

    2013-1-5 聯合報

    中国内地政府は、液晶パネルの輸入関税を昨年に続いて引き上げると同時に台湾及び韓

    国の液晶パネル大手メーカー6 社に対してカルテルを結び液晶パネル価格を不当に操作

    しているとして価格独占禁止法に基づき総額 3億 5300 万元の制裁金を課すなど、中国地

    場系液晶パネルメーカーを保護する政策を鮮明にしている。

    これについて、世界 3位、台湾最大の大型液晶パネルメーカーである友達光電(AUO)は、

    これまでの類似カルテル容疑に対する強硬姿勢を取らず、今回のカルテル嫌疑に対して

    は主体的に違反を認める姿勢を取った。業界関係者は、友達光電の今回のカルテル容疑

    対応について、中国内地での事業への影響を考慮した一面があると同時に、台湾の液晶

    パネルメーカーが世界の液晶パネル市場に対する影響力がこれまでになく大きくなった

    ことを意味すると指摘すると同時に、中国地場メーカーの台頭を抑え込むことがこれま

    で以上に難しくなっていることを示していると指摘している。

    中国内地政府は、地場メーカーの高世代液晶パネル生産ライン建設を積極的に後押しす

    ることと同時並行的に、液晶パネルの輸入関税を引き上げること、台湾の有能な人材を

    積極的に引き抜くことなどを通じて、中国地場メーカーの液晶パネル世界市場シェアを

    10%まで拡大することに成功している。今回の韓国及び台湾メーカーのカルテル行為に対

    する制裁強化は、中国地場メーカーの中国国内市場でのシェアを大幅に拡大させる可能

    性がある。

    【液晶パネル】中国、韓台液晶パネル大手6社にカルテル制裁金3.53億元

    2013 年 1 月 05 日 騰訊

    韓国の三星電子、LG 電子、台湾の群創光電(Innolux)、友達光電(AUO)を含む液晶パ

    ネル大手メーカー6 社が、液晶パネルの価格カルテルを結び中国国内の液晶テレビブラ

    ンドメーカーから不当な利益を獲得したとして、公正取引を管轄する中国国家発展改革

    委員会から総額 3.53 億元の制裁金を課されたことが明らかになった。今回の制裁金は、

    違法行為に対する制裁金としては過去最高だという。

    中国国家発展改革委員会価格監視独占防止局によると、三星電子、LG 電子、群創光電、

  • 2012 年 1 月号

    7

    友達光電、中華映管(CPT)、瀚宇彩晶(Hannstar Display)の 6 社は 2001 年から 2006

    年にかけて市場での独占的な地位を利用して液晶パネルの価格を不当につり上げたこと

    が確認され、「価格独占禁止法」に違反したとされている。また、同行為に関連し販売さ

    れた液晶パネルは 514.6 万枚、売上高は 2億 800 万元に上ると指摘されている。

    中国国家発展改革委員会は、これら違法行為を行った 6社に対しカルテル行為により中

    国国内カラーテレビ企業から獲得した不当利得 1億 7200 万元の返還、罰金 1億 4400 万

    元を含む 3.53 億元の制裁金の支払いを命じている。制裁金の 6社への配分は、三星電子:

    1 億 100 万元、LG 電子:1 億 1800 万元、群創光電:9441 万元、友達光電:2189 万元、

    中華映管:1620 万元、瀚宇彩晶:24 万元とされている。

    中国国家発展改革委員会は、2006 年 12 月から中国国内メーカーから上記 6 社による液

    晶パネルの価格の不当なつり上げが行われているとの訴えが増え始めたこと、調査の結

    果、2001 年から 2006 年までに同 6社が台湾及び韓国で計 53 回の液晶パネル販売に関す

    る情報交換を行い、その情報に基づいて価格操作を行ったと指摘している。

    また、中国国家発展改革委員会価格監視独占防止局の許昆林局長は、同 6社全てに対し

    て、中国国内カラーテレビ企業に対して不良在庫を販売しないこと、中国国内カラーテ

    レビ企業が中国国内で販売するテレビに提供する液晶パネルの無償修理保証サービス期

    間をこれまでの 18 カ月から 36 カ月に延長することを含む是正措置を取るよう指導して

    いることを明らかにした。

    【携帯電話】中国内地通信キャリア、4.5-6 インチ携帯電話を年内発売

    DIGITIMES 3-1-2013

    中国内地通信キャリアは、中国国内で大型のタッチパネル機能付き携帯電話の需要が高

    まっていることから、年内に大量のタブレット機能を持った 4.5-6 インチ携帯電話を発

    売することが明らかになった。発売される機種は 4.5 インチ、5インチ、5.3 インチ、5.5

    インチ、5.7 インチ、6インチで、スペックも FWVGA/QHD 等のハイスペックになると見ら

    れている。

    中国内地の消費者の大型スクリーン搭載のモバイルデバイスへの関心が急速に高まって

    いることから、通信キャリアは消費者のニーズを取り込むため、大型スクリーン搭載機

    種の投入を加速している。

    【モニタ】PC 市場の不振で液晶モニタ市場の回復は今年も難しい見通し

    2013-1-4 苹果日報

    タブレット PC 市場の台頭によりパソコン(PC)市場不振が長期化しており、そのことが

    液晶モニタ市場を停滞させる主な要因になっている。台湾の市場調査機関 WitsView は、

    液晶パネルメーカーもモニタ市場の不振が長期化することを予想し生産量を厳しく抑制

    しているが、季節性の閑散期の影響もあって今年 1-3 月の液晶モニタ用パネル価格はこ

    れまでの下落基調を引き継ぐ状況となっており、今年通年の出荷量も前年を下回る見通

    しとなっている。

  • 2012 年 1 月号

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    WitsView 研究部の劉陳宏氏は、マイクロソフトの Windows8 投入が当初期待したような

    買い替え需要を喚起していないことが液晶モニタ市場の低迷が続いている大きな要因と

    指摘する。

    昨年後半の液晶モニタ価格の上昇は、需要増加によるものではなく、液晶モニタ用パネ

    ルの収益性が液晶テレビ用パネルやノート PC 用パネルに比べ低いため、液晶パネルメー

    カーが一斉に液晶モニタ用パネルの減産に舵を切ったためと見られている。

    2011 年から液晶モニタ用パネルの出荷量は減少基調が続いており、2011 年には 1.94 億

    枚だったが、2012 年には 1.77 億枚に減少、2013 年も液晶パネルメーカーの生産拡張は

    計画されていないため、前年を下回る可能性が高いと見られている。

    高収益の液晶テレビ用パネルの需要が増加していることから、液晶パネルメーカーが液

    晶モニタ用パネルの生産を抑制することはほぼ確実で、液晶モニタの今年通年の生産量

    は前年比 1.8%減の 1.74 億枚にとどまると見られている。

    液晶モニタ完成品の出荷量についても、WitsView は液晶モニタ市場が成熟期から衰退期

    への過渡期にあるため、出荷量は 2011 年の 1.67 億台から 2012 年には 1.56 億台に 7.1%

    減少、パソコン市場の不振が続くことからも、2013 年は前年比 3.4%減の 1.51 億台とな

    ると予想している。ただ、AIO(All-in-One)一体型パソコンについては、今年の出荷量

    は前年比 13.3%増の 132.05 万台に達するとしている。

    また、劉陳宏氏は、今のところタッチパネル機能を持った液晶モニタに対する消費者の

    関心は低く、液晶モニタ市場全体に占めるタッチパネル機能付き製品の浸透率は 1%にも

    達していない、液晶モニタ市場においてタッチパネル機能が今後どのような効果をもた

    らすのかは今のところ不透明で、しばらくは市場の様子を見守るしかないとコメントし

    ている。

    【LED】東貝、蘇州に 350 万米ドル投じ新工場 企業向け需要に対応

    2013-1-4 PCB 信息網

    台湾の大手 LED 実装メーカーである東貝光電(Unity Opto)は、350 万米ドルを投じて

    中国蘇州市に新工場を建設することを明らかにした。省エネ意識の高まりに伴って台湾

    企業の間で従来型の照明を LED 照明に交換する需要が高まっていることに対応するため

    としている。

    【バッテリ】中国国内リチウム電池セパレータメーカー 35 社中 18社量産開始

    中国電池網 2013-1-5

    セパレータはリチウムイオン電池の主要原材料の中でも技術的に難易度が高い製品であ

    り、国産化が最も後れた領域だったが、ここ数年はこの領域に対する投資が一気に加速

    し、統計によると、中国国内のリチウムイオン電池用セパレータメーカー数は 35 社まで

    増加、そのうち 18 社が既に量産を行っていることが明らかになった。

    また、中国国内のリチウムイオン電池用セパレータ市場は広東省深圳市に集中しており、

    その市場規模は中国国内市場全体の 6-7 割を占めているという。

  • 2012 年 1 月号

    9

    【PCB】達邁、20 万米ドル投じ昆山に販社 地場 FCCL メーカーも開拓

    2013-1-5 精実新聞

    フレキシブル銅箔張り積層板(FCCL)原材料となるポリイミド(PI)フィルムメーカー

    である台湾の達邁科技(Taimide)は、20 万米ドルを投じて中国昆山市に子会社、昆山

    達邁有限公司を設立、台湾当局の投資審査会の認可も取得していることを明らかにした。

    昆山達邁有限公司は主に長江デルタに進出している FCCL メーカーに PI フィルム製品を

    販売するほか、中国地場の FCCL メーカーへの販路も積極的に開拓するとしている。

    中国内地に初めて子会社を設立したことについて、達邁科技は中国内地のスマートフォ

    ン市場が急成長していることからそれに伴うフレキシブル基板需要の急拡大が見込める

    とともに、台湾ユーザーの昆山市周辺への生産拠点の移転が増えていることから、昆山

    市に販社を設立した、またユーザーに近い場所で顧客密着型のサービスを提供するため

    としている。関係者は昆山市の販社は昨年 12 月に既に設立済みで、近く正式に営業を開

    始することを明らかにしている。

    【PCB】耀華、宏達 Butterfly 好調で昨年 4Q売上高が 3Q比 15%増

    2013-1-4 PCB 信息網

    アップル陣営以外のスマートフォン用プリント基板の主要サプライヤである耀華電子

    (Unimicron)は、昨年 12 月の売上高が 11 月の 9.9 億 NTD を下回ったものの、昨年 10-12

    月の売上高が 7-9 月比 15%増の 27 億 NTD に達し、四半期としては年初来最高となったこ

    とを明らかにした。

    耀華電子はスマートフォン大手の宏達(HTC)の主力サプライヤであることから、宏達の

    Butterfly スマートフォンが販売好調であったことが昨年 10-12 月の売上高を押し上げ

    たとしている。

    【半導体】台積電、A6X 試験生産開始 アップルが三星依存脱却前倒し

    2013-1-4 搜狐数碼、台湾工商時報

    半導体ファウンドリ最大手の台積電(TSMC)がアップルと既に契約を締結しアップルの

    A6X チップの試験生産を開始していることが明らかになった。

    多くのメディアがここ数ヶ月類似の観測を報道してきたが、アップルがここ数年間三星

    電子に依存してきたモバイル機器のチップ生産をいよいよ本格的に他社にシフトしよう

    としており、アップルがディスプレイパネルに続いてチップについても三星電子依存か

    らの脱却を本格化させたといえる。

    【半導体】台積電、今年の 28 ナノ世代製品売上高前年比 3倍予想

    2013-1-5 精実新聞

  • 2012 年 1 月号

    10

    半導体ファウンドリ最大手の台積電(TSMC)の株価が 28 ナノ世代製品の今年の売上高が

    前年比 3倍に達するとの観測を受けて過去 12 年で最高値を付けている。

    証券大手の BNP は、今年の 28 ナノ世代製品の売上高が台積電の売上高全体に占める比率

    が昨年の 12%から 30%に上昇すると予測、アップルが今年 28 ナノ世代でもハイエンドの

    高誘電率膜/金属ゲート(HKMG)技術で生産するクアッドコアプロセッサ ODM の一部を前

    倒しで台積電に発注していることからも、台積電の今年の 28 ナノ世代製品の売上高が前

    年比 3倍以上に達する可能性が高いと見られている。

    携帯電話チップ最大手のクアルコム(Qualcomm)が高価格モバイルデバイス用 Baseband

    チップで 28 ナノ世代の高誘電率膜/金属ゲート(HKMG)技術を採用、競合する聯発

    (Mediatek)、展訊(Spreadtrum)も低価格スマートフォンで 28 ナノ世代の PolySiON 技術

    を採用していることから、台積電にとっては今年 1-3 月の売上高は例年を大幅に上回る

    ことが予想されている。

    BNP は、台積電の今年の設備投資は 28 ナノ世代 HKMG 技術及び次世代の 20 ナノ世代に集

    中すると予測するとともに、積電董事長の張忠謀(Morris Chang)氏は先日、今年の設

    備投資が 90 億米ドルに達することを明らかにしているが、台積電が 20 ナノ世代へのシ

    フトを加速すること、アップル向け 28 ナノ世代 HKMG 技術製品の大口受注の準備を急ぐ

    ことから、設備投資額は 100 億米ドルの大台に達するとの見方をしている。

    967 号 1 月 9日

    【通信機器】華為、昨年の純利益前年比 3割増の 24億米ドルを確保

    2013-1-7 中国半導体産業協会

    世界第 2位の通信設備メーカーである華為技術(Huawei)は、2011 年は純利益が前年を

    下回ったものの、2012 年の純利益は前年比 3 割増の 24 億米ドル(約 150 億元)を確保

    したことを明らかにした。2012 年の売上高は 350 億米ドル(約 2181 億元)で 2011 年の

    320 億米ドル(約 2039 億元)を 10%近く上回った。

    華為及びそのライバル企業である中興(ZTE)はここ数年、通信設備と携帯電話端末機の

    世界市場でシェアを大幅に拡大してきたが、欧州、アフリカ、アジアでは順調に事業を

    拡大した一方で、米国、オーストラリアでは国家安全保障上の問題が指摘され、進出が

    スムーズに進展していない状況にある。

    また、世界経済の減速と先進国の携帯電話市場の熾烈な競争により、通信設備メーカー

    及び携帯電話メーカーの経営環境は悪化している。こうした情勢下で華為はこれまでの

    拡大一辺倒の路線を修正、ビジネスユニット(事業単位)ごとのマネジメント、具体的

    収入状況の把握に力を入れることで収益を確保してきたという。

    なお、華為最大のライバルであるエリクソンが 2012 年通年の業績を未だ発表していない

    ため、華為がエリクソンを抜いて世界最大の通信設備メーカーになったかどうかはまだ

    わかっていない。

  • 2012 年 1 月号

    11

    【タッチパネル】超声電子、中興 Nubia Z5 第 4世代 OGS タッチパネル受注

    PCB 信息網 2013-1-7

    世界第 5位の携帯電話メーカーとなった中興(ZTE)の Nubia シリーズ第 1機種 Z5 が正

    式に発表され、同製品のワンガラス式(OGS)静電容量式タッチパネルを超声電子

    (Chaosheng)が供給することが明らかになった。超声電子は聯想(Lenovo)からも S720

    の OGS タッチパネルを受注しており、台湾の OGS タッチパネルメーカーの地位を揺るが

    し始めている。

    Nubia シリーズは中興のハイエンドスマートフォンの新ブランドで、その最初の製品と

    なるNubia Z5は超声電子が独自開発した第4世代静電容量式OGSタッチパネルを採用す

    ることを決めた。中興の Nubia Z5 の正式発表により、超声電子は今後 OGS タッチパネル

    モジュールの量産を本格化させることになる。

    【タッチパネル】勝華、iPhone 4/4S タッチパネルの受注減で 4Q赤字予想

    2013-1-5 精実新聞

    タッチパネル大手の勝華科技(Wintek)は、昨年 12 月の連結売上高が 70.18 億 NTD、昨

    年 10-12 月の連結売上高が 229 億 NTD で 7-9 月比 19%減だったことを明らかにした。

    市場は、勝華の今年1-3月の業績もiPhone 4/4Sタッチパネルの受注減により、昨年10-12

    月比 7%減になると予想している。また、昨年 10-12 月が最終的に 4億 NTD を超える赤字

    になると指摘している。

    【スマホ】iPhone5 の 1Q出荷量大幅減予想、サプライヤへの影響を懸念

    2013-1-8 台湾経済日報

    ドイツ銀行、マッコーリー等の外資系機関が相次いでアップル iPhone 5 の今年 1-3 月の

    発注量が大幅に削減される見通しを示し始めた。ドイツ銀行はアップル iPhone 5 の 1-3

    月の出荷量が昨年 10-12 月に比べ 3割減、マッコーリーは iPhone 5 の 1-3 月の出荷量が

    同 45%減になると非常に悲観的な見通しを明らかにしている。

    ドイツ銀行日本チームアナリストは、アップルの昨年末の年末商戦での iPhone5 の販売

    が予想を下回ったが、今年 1-3 月はその状況がさらに悪化すると予想している。関連サ

    プライヤへの訪問調査から、iPhone 5 の今年 1-3 月の生産量、出荷量が昨年 10-12 月の

    4000 万台、4500 万台に比べ約 30%減少して 2800-3000 万台、2500-2700 万台になるとし

    ている。

    マッコーリー台湾区研究部主管の張博淇氏も、今年上半期にブランド各社が新機種を投

    入することから、アップルの市場シェアが侵食され、iPhone 5 の需要が低下することが

    予想され、今年1-3月の出荷量見通しを4400-4800万台から2600-2800万台に下方修正、

    昨年 10-12 月比 45%減になるとしている。

    また、ドイツ銀行日本チームは、今年 1-3 月の 9.7 インチ iPad 4 の生産量も昨年 10-12

    月比 50%減の 700-900 万台、同機種用液晶パネル生産量は同 60%減の 400 万枚以下になる

  • 2012 年 1 月号

    12

    と予想。一方、iPad mini の今年 1-3 月の生産量は 1000 万台、同機種用液晶パネルの生

    産量も同 60%増の 1400-1500 万枚に達するとしている。

    市場は、アップルにとって今年は大きな試練の年になる可能性がある、それに伴って関

    連サプライヤにとっても調整能力が問われる年になると指摘する。アップルは既に対応

    策として今夏にこれまでの1年1機種の慣例を破って新たなiPhoneを投入する計画を進

    めている。ただ、今後の最も成長が見込める中国内地市場で依然中低価格のスマートフ

    ォン機種が主流となってあることから、アップルが現在のシェアを維持し続けることは

    非常に難しいと見られている。

    【レンズ】大立光電、iPhone5 用レンズ出荷で 12月売上高月次過去最高

    DIGITIMES 7-1-2013

    台湾の携帯電話用レンズモジュール大手の大立光電(Largan Precision)は、アップル

    の iPhone 5 用レアカメラ及びフロントカメラに使われる 800 万画素/HD レンズモジュー

    ルの出荷により、今年 12 月の連結売上高が 31.6 億 NTD(1.09 億米ドル)に達し、4 ヶ月

    連続で前月比増、前年比では 141.53%増となったことを明らかにした。

    大立光電の今年 10-12 月の連結売上高は 85.8 億 NTD で四半期過去最高、2012 年通年の

    売上高は 200.72 億 NTD で前年比 25.57%増だった。

    【LED】中国の昨年の LED 照明産業規模 1920 億元で前年比 23%増

    2013-1-8 LED 在線

    2012 年の中国の LED 照明産業規模は 1920 億元に達し、2011 年の 1560 億元に比べ 23%拡

    大した。内訳は、エピタキシャルウエハが 80 億元、実装が 320 億元、応用製品が 1520

    億元で、依然上流産業の発展が相対的に後れている。

    ただ、2012 年に中国国内で新たに設置された MOCVD 設備は 260 台余りに達し、中国国内

    の MOCVD 設備保有台数は 980 台余りに達している。そのうち半数近くが江蘇省及び安徽

    省に集中している。

    中国国内企業の昨年の LED チップ売上高は前年比 23%増の 80 億元、2011 年の中国国内の

    GaN チップ生産設備の稼働率は 50%前後だったが、通年生産量は前年比 63%増の 1150 億

    個に達した。LED チップの国産化率は 72%に達し、LED 照明領域では大きな進展があり、

    照明全体に占める LED 照明の占める比率は 25%前後と依然低いが、2011 年の 17%に比べ

    ると 8ポイント上昇した。

    中国国内企業の昨年の LED 実装産業規模は 320 億元で前年比 12%拡大、生産量は 2011 年

    の 1820 億個から 2410 億個となり、32%増加した。表面実装型(SMD)LED 実装が急速に

    拡大、LED モジュール生産量の 50%前後を占めた。

    中国国内企業の昨年の LED 照明関連産業規模は 1520 億元に達し、前年比 24%拡大した。

    そのうち、LED 照明製品の生産高は前年比 40%拡大した。LED 照明電灯の生産量は 3億個

    を突破、中国国内市場の成長により国産 LED 照明電灯の輸出比率は 56%まで下がった。

    バックライト製品の生産高は前年比 32%増加し、成熟市場となったイルミネーション及

  • 2012 年 1 月号

    13

    びディスプレイパネルの生産高の伸びは鈍化した。

    【太陽電池】中国の太陽電池産業、来年上半期に赤字脱却の可能性

    2013-1-7 経済参考報

    中国内地の太陽電池用多結晶シリコン大手の江西賽維 LDK 総裁の佟興雪氏は、製品価格

    が採算ライン以下まで下落していることから、生産能力の 3分の 2を稼働させていない

    ことを明らかにした。

    中国税関当局の統計によると、中国国内に輸入された海外の多結晶シリコンは 2008 年は

    1.7 万トンだったが、昨年は 6.47 万トンに達し、年平均増加率は 56%に達した。また、

    海外の大手多結晶シリコンメーカーがダンピングに近い低価格攻勢をかけていることか

    ら、価格は 2008 年の 1 キロ当たり 300 米ドル強の水準から 2011 年までに 60%以上下落

    し、直近の海外の多結晶シリコンの FOB 価格は 1キロ 18 米ドルで 2008 年当時の価格の

    10 分の 1以下まで下落している。

    江蘇中能硅業副総経理の吕錦標氏は、管理コスト及び輸送費を加えても、海外の多結晶

    シリコンの販売価格は 1キロ当たり 20-25 米ドルで、中国国内メーカーにとってこの価

    格は売れば売るほど赤字が拡大することを意味し、収益力がある中能硅業でも昨年上半

    期から経営が赤字に転落しているという。

    中国有色金属協会の統計によると、今年上半期の中国国内の太陽電池用多結晶シリコン

    産業は、最大手の保利協鑫を除いて、大手の江西賽維、重慶大全、洛陽中硅が一部生産

    ラインの操業を停止、80%の企業は全く生産活動を行っていない状態にあるという。

    2007 年以降、中国内地の太陽電池モジュール生産量は世界首位となったが、その一方で

    生産コストの低下も世界最速で進んだといわれる。中国内地の太陽電池モジュール価格

    は世界市場のバロメーターといわれ、業界関係者は設備過剰下で産業全体が激しいサバ

    イバル戦を行っていることから中国の太陽電池産業が黒字に転換するのは来年上半期以

    降になると見ている。

    カナディアンソーラーの中国現地法人である蘇州阿特斯董事長の瞿暁鏵氏は、シリコン

    太陽電池モジュールの価格は 2007 年から 2009 年までは中国国内の大手数社が支配して

    いたが、2010 年以降には中国各地にシリコン太陽電池モジュールを大量生産する中小企

    業が短期間に乱立し状況が一変した、過当競争が起こり、業界内の秩序は完全に破壊さ

    れたと指摘する。

    現在、中国国内のシリコン太陽電池モジュールメーカーのうち 4割が操業を停止、薄膜

    太陽電池メーカーも欧米のダブルアンチ政策の影響は受けていないものの、国際市場の

    縮小により殆どの企業が生産停止に追い込まれているという。

    ただ、中国の太陽電池モジュール大手の英利集団(Yingli)CFO の李宗煒氏は、経営状

    況は昨年 10-12 月から好転し始めていることも事実、今年上半期には赤字から脱却でき

    る可能性もあるなど、明るい材料も出始めている。英利集団が赤字脱却に向けて取り組

    んできたのが欧州依存体質の改善であり、既に欧州への依存率を 40%前後まで下げ、中

    国国内市場への依存率を 30%以上まで引き上げているという。

  • 2012 年 1 月号

    14

    【銅箔】金居銅箔、昨年出荷量は前年比 11%増 売上高はほぼ横ばい

    2013-1-7 巨亨網

    プリント基板の需要期が終わりを迎えようとする中、プリント基板用銅箔大手の金居開

    発銅箔(Co-Tech)は 4 日、昨年 12 月の業績を発表、売上高が 3.56 億 NTDで前月の 3.88

    億 NTDを下回ったものの、2011年同期の3.02億 NTDに比べると17.72%増となったこと、

    昨年通年の売上高は 47.21 億 NTDで前年比 0.47%減となったことを明らかにした。

    昨年の売上高が前年比ほぼ横ばいとなった要因については、主に銅価格の下落によるも

    のであるとして、出荷量は 1.44 万トンで前年比 10.88%増だったことを明らかにした。

    金居開発銅箔によると、2011 年の国際銅価格は 1 トン当たり約 8800 米ドルだったが、

    2012 年には同 7900 米ドルとなり、約 900 米ドル下落した。

    ただ、現在直面する最大の課題は、従来からあった台湾域内の銅箔メーカーとの競争に

    加えて、安徽省合肥の銅冠銅箔、河南省の霊宝華鑫銅箔等の中国内地の大型国有企業と

    の競争が激化していることだという。これら中国内地の大型国有企業の月産能力は既に

    1600-1800 トンに達しており、市場でのプレゼンスを高めるために激しい低価格攻勢を

    かけており、金居開発銅箔の業績に大きな影響を及ぼし始めているという。金居開発銅

    箔の現在の月産能力は 1600 トンであり、2013 年も生産能力を拡張する計画はないとし

    ている。

    【PCB】台郡、昨年連結売上高 110.79 億 NTD 前年比 46.67%増

    2013-1-8 中央社

    フレキシブル基板大手の台郡科技(Flexium)は 7日、2012 年通年の連結売上高が 110.79

    億 NTDで前年比 46.67%増となり、初めて 100 億 NTDの大台を突破したことを明らかにし

    た。

    また、昨年 12 月の連結売上高は 13.39 億 NTDで昨年 11 月に比べ 6.87%減だったが、前

    年比 44.36%増で月次としては過去 2番目に高い水準となった。昨年 10-12 月お連結売上

    高は 39.56 億 NTDで昨年 7-9 月比 44.79%増だった。

    今年の見通しについては、スマートフォン用基板の売上高が売上高全体に占める割合が

    5 割を超える見通しで、高価格スマートフォン用製品のほか、中低価格スマートフォン

    用製品の市場も開拓する計画を明らかにした。

    市場は、台郡の今年の業績はアップル iPhone5 の販売状況に左右されるが、iPhone5 の

    販売に陰りが見られることから、今年の売上高は前年比 12.6%増にとどまると見ている。

    968 号 1 月 11 日

    【液晶 TV】中国 TV メーカーの 1-2 月パネル調達量 11-12 月比 2割減

    2013-1-9 中華液晶網

    ディスプレイ市場調査機関 DisplaySearch は、中国国内の液晶 TV ブランドメーカーが春

  • 2012 年 1 月号

    15

    節商戦に備えた在庫補充が低調で、今年 1-2 月の液晶パネル調達量は昨年 11-12 月に比

    べ 20%減となっていることが明らかになった。

    DisplaySearch は最新マンスリー液晶パネル市場報告で、昨年 11 月の中国国内液晶 TV

    ブランドメーカーのパネル調達量は約 744 万枚、昨年 12 月の同調達量は 738 万枚だった

    が、今年に入って中国国内液晶 TV ブランドメーカーのパネル調達量が減少傾向にあると

    指摘している。

    中国国内の第 1段階の省エネ補助金が今年 5月末に終了することから、労働節(メーデ

    ー)前後には新たな駆け込み需要が発生すると予想されている。

    【携帯電話】TCL 通訊、差別化製品乏しく 2012 年通年業績が赤字

    2013-1-9 中華液晶網

    中国内地の家電大手 TCL グループ傘下の携帯電話事業会社、TCL 通訊科技は 8 日、2012

    年 10-12 月及び通年の業績が赤字となる見通しを明らかにした。

    TCL 通訊のフィーチャーフォン事業はエントリスマートフォンとの競争激化により平均

    販売単価が下落するとともに、エントリ機種を主力とするスマートフォン事業も他社製

    品との差別化不足で値下げ競争から抜け出せず、収益確が困難になっている。

    TCL 通訊は製品開発とブランド建設に資金を投入してきたことも赤字の原因としており、

    今年 1-3 月に新たにミドルレンジのスマートフォンを市場に投入することから収益は改

    善される見通しを示している。TCL通訊の昨年1-9月の売上高は前年同期比9%増の81.54

    億香港ドルに達していながら、純利益はわずか 1787 万香港ドルにとどまった。

    【携帯電話】ノキアのインド工場、税滞納 5.4 億米ドル指摘で株価 7%下落

    2013-1-10 鳳凰科技

    インド政府は、携帯電話大手のノキアのインド工場が税務調査の結果、5.4 億米ドルの

    税金を滞納していることを明らかにした。この報道を受けてノキアの株価は 1日で 7%下

    落し、インド市場等の新興市場での巻き返しを図っているノキアにとって大きなダメー

    ジとなる可能性が出ている。ノキアは 1995 年にインドに生産拠点を建設している。

    ノキアの現金資産は過去 5年でほぼ半分に減少、昨年 6月末時点で 42 億ユーロあった現

    金資産は昨年 9月末時点では 36 億ユーロまで減少している。

    【電子書籍】世界の電子書籍リーダー需要、今年もプラス成長確保予測

    DIGITIMES 9-1-2013

    電子ペーパー最大手の元太科技(Prime View)傘下の E Ink 董事長の Scott Liu 氏は、

    2013 年の世界の電子書籍リーダー需要はマイナス成長とはならず、プラス成長を確保す

    る見通しを明らかにした。

    同氏は、北米市場の電子書籍リーダー需要が 2013 年も緩やかな拡大が見込めるほか、日

    本市場、欧州市場、ブラジル等の新興市場でも需要の拡大が期待できるとしている。

  • 2012 年 1 月号

    16

    E Ink の昨年 12 月の連結売上高は 38.5 億 NTD(1.32 億米ドル)で前月比 0.94%増、前年同

    期比 141.95%増だった。また昨年 10-12 月の連結売上高は 107.96 億 NTD で昨年 7-9 月に

    比べ 42.15%増となった。ただ、2012 年通年の売上高は前年比 30.15%減の 267.05 億 NTD

    だった。

    昨年 12 月の連結売上高が前年比 2倍以上になったことについては、昨年後半に主力ユー

    ザーから大口受注を獲得したためと説明している。

    【LED】東貝、2本目の LED 実装ライン稼働 LED 電球月産量 50万個

    2013-1-9 中華液晶網

    台湾の大手 LED 実装メーカーである東貝光電(Unity Opto)は、LED 照明の生産拡張の

    ため、2 本目の半自動 LED 生産ラインを今年春節前後に稼働させる予定で、今年年央に

    は LED 電球の月産量が一気に 50 万個に達する見通しを明らかにした。

    世界 4位、台湾最大の LED チップメーカーである晶元光電(Epistar)が台プラ集団と合

    弁で設立した南亜光電が先日 1本目の LED 電球全自動生産ラインを稼働させたことにつ

    いては、LED バックライト製品価格の下落が続いていることから当面は全自動生産ライ

    ンの建設は考えていないことを明らかにしている。

    東貝光電は、昨年 10-12 月は LED バックライトの需要に減速傾向が見られたものの、欧

    米市場で LED 照明の需要が高まってきたことから LED 電球の出荷量が拡大、LED 電球の

    月間出荷量は昨年 10 月頃は 5 万個前後だったが、12 月には 10 万個前後に拡大、10-12

    月の総出荷量は 20 万個に達したことを明らかにした。今年 1-3 月の出荷量も 20 万個前

    後を見込んでいるという。

    LED 照明は既に 60 ワット蛍光灯にも攻勢をかけるところまで価格が低下しており、東貝

    光電が製造している8ワットLED電球の店頭価格は既に8米ドル(約50人民元)近くまで

    低下している。

    【LED】勤上光電、LED 街灯価格下落で昨年通年純利益が前年比減

    2013 年 1 月 08 日 中銀国際証券

    中国内地の大手 LED 照明メーカー、勤上光電は、LED 街灯製品価格の大幅下落により、

    今年通年の業績を下方修正、当初前年比 10-40%増としていた純利益が前年比 11.27%減の

    1.11-1.48 億元となることを明らかにした。

    【太陽電池】今年の世界の太陽電池設置量予測、成長/後退両論並存

    2013 年 1 月 8 日 EnergyTrend

    2012 年は太陽電池産業にとって未曾有の不況を経験することとなり、太陽電池及びモジ

    ュール価格が暴落、多結晶シリコン等の上流産業の設備過剰が深刻な状態となったが、

    太陽電池市場調査機関 EnergyTrend 太陽電池市場アナリストの黄公暉氏によると、2012

  • 2012 年 1 月号

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    年通年の世界の太陽電池設置量実績は約 32 ギガワット(GW)に達し、2011 年の 24.5 ギ

    ガワットに比べ 30.6%増加した。

    政府発表によると、ドイツの昨年 1-11 月の太陽電池設置量は 7.27 ギガワット、イタリ

    アの昨年通年の太陽電池設置量も 3.24 ギガワットに達し、昨年通年の欧州/中東/アフリ

    カ地域の太陽電池設置量は合わせて 16.3 ギガワットに達した。

    2013 年は中国内地、インド、アフリカ、ルーマニア等の国・地域の太陽電池市場が政府

    の補助金制度などにより急成長する見通しで、補助金削減で縮小する欧州の太陽電池市

    場の穴を相殺できると見られている。

    2013 年の欧州の太陽電池市場はマイナス成長となる見通しで、設置量は 2012 年に比べ

    4.5 ギガワット減少すると見られている。一方、中国内地は 2015 年までの 5ヵ年計画で

    21 ギガワットの太陽電池を設置する計画で、そのうち設置済みは 7ギガワット前後にと

    どまっていることから、今後 3年間で少なくとも 14 ギガワットが設置される見通しとな

    っている。EnergyTrend は、世界の太陽電池市場は成長が鈍化するものの、2013 年の設

    置量は 33 ギガワットに達すると強気の予測を示している。

    【筐体】鎧勝、今月末上場 携帯電話用筐体事業にも参入意向示す

    台湾経済日報 2013.01.10

    パソコン用金属筐体大手の和碩(Pegatron)傘下の鎧勝(Casetek)董事長の童子賢氏は

    9 日、上場前の投資家向け説明会で、携帯電話用筐体市場に参入する意向に言及して、

    ユーザーの要請があれば参入することになると積極的な姿勢を明確にしたことから、鴻

    準(Foxconn Tech)、可成(Catcher)との携帯電話用筐体市場を巡る争奪戦が激化する

    ことが予想される。

    昨年 1-9 月ベースで見ると、鎧勝の売上高の 9 割をアップル向けが占めており、昨年

    10-12 月の iPad mini 用筐体の出荷量は 250 万枚に達している。ただ、iPad mini 筐体の

    主要サプライヤのうち、鴻準のシェアは約 4割に達しており、鎧勝のシェアは約 3割、

    可成のシェアも約 3割にとどまっている。

    鎧勝総経理の荘育志氏は、今後 3 年で軽量薄型ノート PC、タブレット PC どちらの市場

    においてもアルミ合金筐体が主流になるとの見方を示し、アルミ合金筐体生産ラインの

    稼働率は既に 80%に達しているが、今後さらに上昇が見込めることを明らかにしている。

    携帯電話用筐体については、童子賢氏は、生産拡張には積極的であるものの、慎重に検

    討を重ねることを重視している、これまで数多くの産業が過剰な設備投資により価格破

    壊を経験していることから、設備投資には慎重な姿勢を保ちたいとしている。

    鎧勝は昨年から 9.7 インチの iPad 筐体の供給を開始しているが、荘育志氏はこれについ

    て iPad 筐体供給のために既に約 10 億米ドルの投資を行っており、生産ラインの配分に

    ついても慎重を期したいとしている。現在の生産ラインの配分は、アップル Mac 向け、

    Apple AirPort 等のアップル関連部品向け、アップルのノート PC 及び iPad 向けの 3 本

    で構成されているという。

    市場が注目している粗利率については、童子賢氏は、設備稼働率の上昇、歩留まりの改

    善により昨年 10-12 月の粗利率は昨年 7-9 月の 26%を超えたこと、今後も稼働率の上昇

  • 2012 年 1 月号

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    が期待できることから、粗利率がさらに上昇する余地があることも明らかにした。

    鎧勝は 1 月 25 日に上場する予定で、上場後は親会社である和碩の持株比率は現在の

    74.39%から 70%以下に低下する見通し。

    【PCB】金像、昨年の連結売上高 151億 NTD で前年比 1割減

    2013-1-10 台湾経済日報

    金像電子(Gold Circuit)は 9日、昨年 4月の中国常熟工場での火災の影響から脱し、

    昨年 12 月の連結売上高が 14.59 億 NTDで前月比 9.24%増、前年同月比 12%増となったこ

    とを明らかにした。

    ただ、2012 年通年の連結売上高は 150.96 億 NTDで前年比 10.37%減にとどまった。その

    うち 10-12 月の連結売上高は 40.21 億 NTDで 7-9 月比 7%増だった。

    【CCL】台光/聯茂、昨年 12月売上高で明暗 台光はニッチ戦略奏効

    PCB 信息網 2013-1-9

    プリント基板(PCB)の主要原材料である銅箔張り積層板(CCL)大手の台光電子材料(EMC)、

    聯茂電子(ITEQ)は、昨年 12 月の業績を発表、台光電子は 12 月の売上高が前月比及び前

    年同月比増だったのに対し、聯茂電子は主要ユーザーである健鼎科技(Tripod)等の販売

    不振の影響を受けて 2ヶ月連続で売上高が前月を下回った。聯茂の 12 月の連結売上高は

    14.91億 NTDで前月比5.58%減、2012年通年の連結売上高は192.62億 NTDで前年比3.98%

    減となった。

    聯茂電子は台湾及び中国内地の華南と華東に工場を有しているが、主要ユーザーである

    健鼎科技が中国内陸部の湖北省に生産拠点を建設することから随伴進出することを決め

    ている。

    一方、台光電子材料はハロゲンフリーや厚板などのニッチ製品の開拓を積極的に行った

    ことが奏効し、2012 年通年の連結売上高が 159.6 億 NTD で前年比 8.3%伸ばし過去最高を

    達成した。台光電子材料の 2012 年の業績は、9 月は 15.76 億 NTD に達したが、10 月は

    4.8%減の 15 億 NTD、11 月には 12.89 億 NTD まで減少したが、12 月は若干持ち直し 13.25

    億 NTD に達した。台光電子材料のハロゲンフリー製品は主にスマートフォン及びタブレ

    ット PC 向けに出荷されており、台光電子材料の売上高全体の 60-70%を占めている。台

    光電子材料は今後、新たな市場としてクラウドコンピューティング向け出荷量を増やす

    計画を明らかにしている。

    【PCB】富喬、昨年売上高前年比ほぼ横ばいの 43億 NTD にとどまる

    2013-1-10 巨亨網

    プリント基板用ガラス繊維大手の富喬工業(Fulltech)は、昨年通年の売上高が 42.83

    億 NTD にとどまり、前年比 0.57%減のほぼ横ばいだったこと、今年はニッチ性が高い细

    繊維及び薄布製品の開発に注力することを明らかにした。

  • 2012 年 1 月号

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    富喬工業の昨年 12 月の売上高は 2.68 億 NTDで前月比 26.5%増、前年同月比 10.64%減、

    昨年通年の売上高は 42.83 億 NTDで前年比 0.57%減だった。また、富喬工業董事会は先

    日、3 億 NTD の資金調達を決定、その資金を銀行債務の返済に当て、財務構造の改善を

    図ることを明らかにした。

    969 号 1 月 16 日

    【液晶パネル】鴻海、シャープの南京工場売却撤回/幹部収賄等問題噴出

    2013-1-11 PCB 情報網

    EMS 世界最大手の鴻海(Foxconn)董事長の郭台銘(Terry Gou)氏は、シャープが鴻海

    への南京工場売却を白紙撤回したことに加え、鴻海の幹部が贈収賄に関与するなど問題

    が噴出していることに苛立ちを見せている。

    鴻海にとっては、シャープが 9.9%を超える持株比率を受け入れない姿勢を明確にしてい

    ることから、シャープへの資本参加がほぼ頓挫した状況から進展しない状況が続いてい

    る。

    また、台湾の週刊誌「壹周刊」が 9日、鴻海の表面実装(SMT)部門幹部が SMT 設備メー

    カーから賄賂を受けた容疑で逮捕され、郭台銘が同幹部を解任したことを伝え、鴻海も

    10 日、中国内地及び台湾の警察が捜査を進めていることを認めている。報道によると、

    同幹部は 4 ヶ月前に中国内地の警察当局に逮捕され、その後、SMT 部門幹部が相次いで

    中国内地から台湾に異動しているという。鴻海の SMT 部門の設備は 5年ごとに入れ替え

    を行っており、昨年の SMT 部門の設備購買は数百億人民元に上っている。

    【EMS】富士康、江西省のアップル部品工場スト 1 千人を超える規模に

    2013 年 1 月 15 日 慧聡網

    EMS 最大手の富士康(Foxconn)の江西省宜春市の部品工場は従業員数 8000 人を有し、

    アップルの部品も生産しているが、そこで従業員による大規模なストライキが発生した。

    同工場の従業員の平均賃金は 1300 元(約 1万 8000 円)であるが、宿舎費及び食費が含

    まれていないため、これら費用を差し引くと手元に残る給与がほとんど残らない状況に

    あるという。また、溶接工は 2日に 1回、少ないときは 1週間に 1度しか防塵マスクが

    配られなかったという。

    こうした過酷な労働環境に対して従業員は改善を求めるストライキを行い、企業側がそ

    の要求を受け入れいれなかったため、ストライキの規模は数千人に拡大した。現地当局

    は衝突回避のため数百人の武装警官を動員したが、スト参加者の乱入を止めることがで

    きず、放水銃を用いたことから、多くの従業員が負傷した。

    【太陽電池】英利、昨年の太陽電池モジュール出荷量が初の世界首位

    2013-1-11 人民日報

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    中国内地の大手太陽電池メーカーである英利集団(Yingli)は、昨年通年の太陽電池モ

    ジュール出荷量が前年比 40%増の 2200 メガワットに達し、昨年世界首位だった晶澳太陽

    能(JA Solar)を上回り、初の世界首位となったことを明らかにした。

    【パソコン】世界の PC出荷量、4Q は前年比 6.4%減 5 年ぶり前年比減

    2013-1-11 中華液晶網

    IT 市場調査機関 IDC は 10 日に発表した調査報告によると、2012 年 10-12 月の世界の PC

    出荷量は前年同期比 6.4%減の 8980 万台にとどまり、同機関の当初予想である前年同期

    比 4.4%減を超える減少幅となると同時に、5年ぶりに 10-12 月出荷量が前年を下回る結

    果となった。

    IDC は、Windows8 の投入が疲弊していた PC 需要を予想したほど喚起することがなかった

    とするとともに、スマートフォン及びタブレット PC との熾烈な競争と世界経済の減速に

    より PC 市場は今後暫く低迷が続くとの見方をしている。

    IDC のシニアアナリストの Jay Chou 氏は、業界では昨年 7-9 月に Windows7 搭載機種の

    在庫一掃が進んだものの、そのことが Windows8 搭載機種の販売を促す効果は必ずしも見

    られなかったと指摘。HP は他社に比べ Windows8 搭載機種を積極的に販売したが、10-12

    月の Windows8 搭載機種の出荷量は前年同期比 0.6%減にとどまった。ただ、HP の PC 世界

    出荷量シェアは 2011 年 10-12 月の 15.8%から 16.7%に上昇、首位の座を聯想に明け渡す

    ことだけは回避することには成功している。

    一方、聯想(Lenovo)の昨年 10-12 月の PC 出荷量は前年同期比 8.2%増の 1400 万台超、

    増加幅は 5 大ブランドでトップとなり、世界出荷量シェアも 2011 年同期の 13.6%から

    15.7%に伸ばした。

    また、DELL の昨年 10-12 月の PC 出荷量は前年同期比 20.8%減となり、PC 世界出荷量シ

    ェアは 2011 年同期の 12.5%から 10.6%に低下、宏碁も昨年 10-12 月の PC 出荷量が前年同

    期比 28.2%減となり、世界出荷量シェアは 2011 年同期の 10.1%から 7.8%に低下した。華

    碩の昨年 10-12 月の PC 出荷量は前年同期比 5.6%増、PC 世界出荷量シェアは 2011 年同期

    の 6.4%から 7.2%に上昇した。

    【ノート PC】広達/仁宝/英業達、12月売上高は何れも前月比減

    DIGITIMES 9-1-2013

    ノートパソコン ODM 大手の広達(広達)、仁宝(Compal)、英業達(Inventec)は 9日、

    昨年 12 月の連結売上高を発表、それぞれ前月比 12.25%減、4.07%減、2.4%減となったこ

    とを明らかにした。

    また、各社の昨年通年のノート PC 出荷量は、広達が前年比 4%減の約 5700 万台、仁宝が

    同 6.5%減の 3740 万台、英業達は 1700-1800 万台だった。各社の今年のノート PC 出荷量

    目標は、広達が 5700-5800 万台、仁宝は 4000 万台、前年並みの 1700-1800 万台としてい

    る。

    一方、各社のタブレット PC 出荷量は、広達が昨年実績 1500 万台、今年目標を 2000 万台

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    以上、仁義は今年目標を 600-800 万台としている。

    【ノート PC】台湾ノート PC ODMの昨年出荷量1.74億台 前年比2.8%増

    DIGITIMES Research 15-1-2013

    台湾のノートパソコンODMメーカーの昨年10-12月のノートパソコン出荷量は4369万台

    で、7-9月比2.5%増、前年同期比3.0%減となった。また、台湾のIT市場調査機関Digitimes

    Research によると、同期の台湾のノートパソコン ODM メーカーのノートパソコン世界出

    荷量シェアは 90.1%だった。また、台湾のノートパソコン ODM メーカーの昨年通年のノ

    ートパソコン出荷量は 1億 7376 万台で前年比 2.8%増だった。

    台湾のノートパソコン ODM メーカーの昨年 10-12 月の出荷量のうち、16 インチ以上の機

    種は 5.7%、15 インチの機種は 39.5%、14 インチは 35.7%、13 インチは 10.6%、12 インチ

    は 2.4%、12 インチ以下は 6.5%を占めた。メーカー別出荷量シェアは、最大手の広達

    (Quanta)が30.4%、2位の仁宝(Compal)は24.0%、緯創(Wistron)は17.7%、和碩(Pegatron)

    は 9.2%、英業達(Inventec)は 8.0%、富士康(Foxconn)は 5.4%だった。

    【PCB】台湾フレキ基板 3社、昨年売上高が前年比 25-45%増を記録

    DIGITIMES 14-1-2013

    台湾の主要フレキシブル基板メーカーである臻鼎科技(Zhen Ding)、嘉聯益(Career)、

    台郡(Flexium)は昨年通年の売上高が前年比 25-45%増を達成、何れも過去最高の売上

    高を記録した。ただ、今年の見通しについては、昨年 12 月からの円安とフジクラのタイ

    工場完全復旧などの台湾のフレキシブル基板メーカーにとってはマイナス材料が多く、

    業績は悪化する可能性が指摘されている。

    日本のフジクラは今年中にタイ工場を完全復旧する予定。日本メクトロン、住友電工も

    日本国内の新工場を稼働させることが明らかになっている。一方、円安は日本のフレキ

    シブル基板メーカーの競争力を引き上げることが予想される。ただ、円安については台

    湾のフレキシブル基板メーカーにとっては日本からの主要原材料の調達コストを削減で

    きるというプラス面もある。

    臻鼎、嘉聯益、台郡の昨年 10-12 月と昨年通年の売上高は、臻鼎は昨年 10-12 月が 175

    億 NTD(6.05 億米ドル)で昨年 7-9 月比 30.4%増、昨年通年の連結売上高は 554.9 億 NTD

    だった。嘉聯益の昨年 10-12 月の売上高は 7-9 月比 25.6%増の 45.3 億 NTD、昨年通年の

    売上高は 143.1 億 NTD で過去最高を更新した。台郡の昨年 10-12 月の売上高は 39.6 億

    NTD で 7-9 月比 45%増、昨年通年の売上高は過去最高の 110.8 億 NTD に達した。

    【PCB】日立化成、重慶にプリント基板用感光性フィルムのスリット加工工場

    中化新網 2013-1-15

    日本の日立化成は 9日、中国重慶市に新たに建設していたプリント基板用感光性フィル

    ムのスリット加工工場を今月下旬に稼働することを明らかにした。同工場の年産能力は

  • 2012 年 1 月号

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    2400 万元平方メートル。

    【半導体】世界の太陽電池モジュール市場、今年も 20%の供給過剰予測

    DIGITIMES 15-1-2013

    国際半導体製造設備協会(SEMI)中国支部は、2013 年の世界の太陽電池モジュール市場

    が 20%の供給過剰になるとの見通しを明らかにした。

    【半導体】台湾の半導体産業、今年の生産高は前年比 12%減を予想

    2013-1-14 電源網

    今年初めにインテルが業績の悪化と大規模な人員削減を発表したことなどから、台湾の

    財団法人、工業技術研究院(ITRI)は、台湾の半導体産業の今年の生産高が 6162 億 NTD

    で前年比 12%減となる可能性を指摘した。

    こうした不況に際してメーカーが取るべき措置は、技術水準を引き上げながら、新たな

    景気の到来を待つことと同時に、世界の半導体産業において 6-8 インチ製品市場が成熟

    化していることから 12 インチ技術に習熟することが不可欠となっている。

    【生産統計】中国の電子情報産業製造業経営状況/主要製品生産量

    2013 年 1 月 9 日 中国工業情報化省運行監測協调局

    中国工業情報化省発表によると、中国の電子情報産業製造業の昨年 1-11 月の粗利益は前

    年同期比 11.6%増、売上高は 7兆 6330 億元で前年同期比 11.8%増、昨年 1-10 月の純利益

    総額は 2214 億元で、前年同期比 4.1%減だった。そのうち、純利益総額は年初は前年比

    43.2%減、昨年 1-6 月は前年比 14%減だったが、昨年 1-10 月は前年比 4.1%減と改善が続

    いている。昨年 1-11 月の電子情報製品の輸出入総額は 1 兆 685 億米ドルで前年同期比

    4.1%増、そのうち、輸出は 5273 億米ドルで同 4.5%増、輸入は 4412 億米ドルで同 3.5%

    増だった。昨年 11 月単月の輸出額は 676 億米ドルで同 9.2%増、輸入は 488 億米ドルで

    同 4.3%増だった。

    昨年 1-11 月の携帯電話生産台数は 10.4 億台で前年同期比 1.1%減、同期の移動通信基地

    ステーションの生産量は1兆311万チャネルで同36.8%増、通信交換機の生産量は3112.1

    万回線で同 27.7%減だった。また、昨年 1-11 月の集積回路の生産量は 898.8 億個で前年

    同期比 11.6%増、半導体分立部品の生産量は 3801 億個で 0.2%増、電子素子の生産量は 2

    兆 3181 億個で同 1.8%減だった。

    昨年 1-11 月のカラーテレビの生産量は 1億 2515 万台で前年同期比 9.1%増、そのうち液

    晶テレビが 83.4%を占め生産量は前年同期比 11.2%増だった。パソコンの昨年 1-11 月の

    売上高及び輸出額はそれぞれ 2兆 461 億元、1兆 5475 億元でそれぞれ前年同期比 11.1%

    増、10.1%増、同期のパソコン生産量は 3 億 1446 万台で前年同期比 10.6%増、うちノー

    ト PC の生産量は同 8.7%増にとどまった。デジタルカメラの同期生産量は 6648 万台で同

    4.6%減だった。

  • 2012 年 1 月号

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    【投資環境】東莞市、台湾企業の流出受けて各種料金の減免打ち出す

    南方都市報 2013-1-12

    中国広東省東莞市の年間輸出入総額は 1000 億元を超えているのに対し、徴収している関

    税はわずか 17 億元に過ぎないのは、東莞市の企業の大部分がいわゆる来料加工方式、海

    外メーカーからの委託を受けて同メーカーから原材料を受け取って完成品を組み立て若

    しくは加工し全量を同メーカーの指示に基づき仕向地に輸出する企業であるためだが、

    そのうち太宗を占める台湾系企業が事業コストの高さを理由に他地域に工場を移転する

    動きが出ている。

    東莞市の台湾企業協会が行った実態調査によると、東莞市で新たに事業を行う企業に対

    する諸々の料金は 70 種類余りあり、その種類の多さは広東省の恵州市、江蘇省の常熟市

    等の台湾企業が多く進出している沿岸都市の中で最も多いことが明らかになっている。

    こうした動きを受けて、東莞市は昨年の輸出入量が世界経済の悪化の中でも前年比 22%

    増となったこともあり、東莞市に進出している企業の各種料金を減免する措置を明らか

    にしている。その中には港湾・空港税関当局による農産物、危険化学品に多雨する検査

    検疫を免除すること、零細企業に対する検査検疫料金を減免すること、国境管理局によ

    る行政許可証発行料を廃止することなどが含まれている。

    970 号 1 月 18 日

    【EMS】富士康の郭会長、南寧に 50億元投じサテライト工場建設で覚書

    2013 年 1 月 16 日 PCB 信息網

    EMS 最大手の鴻海(Foxconn)会長の郭台銘氏は、中国広西自治区南寧市に 50 億元を投

    じて同市に鴻海のタブレットPC及びスマートフォンの第2のサテライト工場を建設する

    ことで同市政府と覚書を締結したことを明らかにした。

    鴻海の内部関係者は、南寧市に進出する富士康の事業群は CCPBG 事業群と CNSBG 事業群

    で、CCPBG 事業群は主にノート PC、液晶テレビ、新型インターフェース材料、マグネ・

    アルミ合金製品、プリント基板(PCB)等の開発・生産を行っており、CNSBG 事業群は主

    にルーター、交換機等の各種ネットワーク通信製品を開発・生産している。

    【EMS】富士康鄭州の輸出入額300億米ドル近く 河南省全体の6割

    第一財経日報 2013-1-16

    アップルが iPhone 5 用部品の発注量をほぼ半減したとの報道以降、アップルの株価はじ

    りじりと下落し 500 米ドルの大台を割り込んでいるが、iPhone5 のアッセンブリ工場が

    集中する中国河南省鄭州市税関の発表によると、河南省の昨年の輸出入額は 517.5 億米

    ドルで前年比 58.6%増、そのうち富士康集団傘下の企業群の輸出入額は 293.9 億米ドル

    に上り、全体の 56.8%を占めた。

  • 2012 年 1 月号

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    河南省の商品別輸出入統計を見ると、昨年 11 月の電話端末機の輸出が 34.7 億米ドルで

    昨年 9月及び 10 月に比べ大幅増となっているが、アナリストは、これはアップルがクリ

    スマス商戦に向けてスマートフォンの出荷量を拡大したことによるものと指摘している。

    河南省にはアップルの主要 ODM パートナーである鴻海(Foxconn)の iPhone5 主力生産基

    地があり、鄭州工場では最終工程である完成品の組立が行われている。

    【有機 EL】友達、歩留まり 60%突破受けて有機 EL パネル量産開始

    2013-1-17 中華液晶網

    大型液晶パネル大手の友達光電(AUO)は、有機 EL パネルの歩留まりを 60%以上に改善

    したことから、正式に 4.65 インチ有機 EL パネルをスマートフォン大手の宏達(HTC)の

    M7 機種向けで供給し始めたことを明らかにした。友達光電は宏達 M7 用有機 EL パネルを

    単独受注しているとともに、OGS ワンガラス式タッチパネルも受注していることを明ら

    かにしている。

    M7 は宏達の旗艦機種で月間出荷量目標を 200 万台としていることから、友達光電の 3.5

    世代生産ラインで生産される有機 EL パネル全量を引き取る契約を締結している。一方、

    友達光電はシンガポールの4.5世代ラインを通じてノキア及びソニーに有機ELパネルを

    供給している。

    宏達は昨年後半から友達光電の有機 EL パネルの認証手続きを開始していたが、歩留まり

    が一向に 50%以上に達しないため、量産を開始できない状況が続いていた。友達光電が

    先日ようやく量産技術でブレークスルーがあったため、歩留まりを 60%以上に上げるこ

    とに成功するとともに、今月から正式に 4.65 インチ有機 EL パネルの量産を開始するこ

    ととなった。

    友達光電の現有の有機ELパネル生産能力は、台湾域内の3.5世代の年産能力が約7千枚、

    シンガポールの 4.5 世代の年産能力は低温ポリシリコン(LTPS)4.5 万枚でその一部で

    既に有機 EL パネルの生産を開始している。

    宏達、ソニー、ノキアが有機 EL パネルを搭載したスマートフォンを発表したところ、三

    星グループが有機 EL パネルの供給をストップするという状況が発生したため、ソニー及

    びノキアは友達光電から有機 EL パネルを調達する方針に転換。ただ、台湾域内の 3.5

    世代生産ラインが宏達に占有されているため、ノキアはシンガポールの 4.5 世代生産ラ

    インで 4.5 インチ有機 EL パネルを量産するよう友達光電に要請。シンガポールの 4.5

    世代生産ラインは早ければ今年 4-6 月に量産を開始、ソニーにも有機 EL パネルを供給す

    ることになるという。

    また、友達光電は OGS タッチパネル技術の獲得にも着手、貼り合わせ及び強度の問題を

    克服し、全てのサイズの OGS タッチパネルを供給できるという。OGS タッチパネル貼り

    合わせの歩留まりは既に 85%以上、強度は 500Mpa に達している。

    【スマホ】アップル iPhone5 パネル発注削減の目的は IGZO への切り替えか

    中華液晶網 2013-1-17

  • 2012 年 1 月号

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    投資銀行系調査会社Global Equities ResearchアナリストのTrip Chowdhry氏は 16日、

    iPhone5 用液晶パネルの発注が大幅削減されたという報道に言及して、市場が過度に反

    応しているが、アップルが iPhone5 用液晶パネルの発注量を大幅に削減した目的はシャ

    ープの IGZO パネルを採用するためであり、iPhone5 用液晶パネルの歩留まりが改善され

    たことも 1つの要因との見方を示した。

    【スマホ】アップル、iPhone5 パネル発注大幅削減 シャープ/JDI 減産幅 5割

    2013-1-16 中国半導体産業協会

    米国アップル iPhone5 の世界出荷量が予想を下回っていることから、日本のジャパンデ

    ィスプレイ(JDI)及びシャープ等のスマートフォン用液晶パネル大手が今月から

    iPhone5用パネルの生産量を5割削減することが明らかになった。内部関係者によると、

    iPhone5 用液晶パネルは JDI、シャープ、LG Display が供給しており、アップルは当初

    今年 1-3 月に同 3社に合計 6500 万枚の液晶パネルを発注する計画だったが、発注量を半

    減させることを既に通知していることが明らかになった。

    JDI は日本の石川工場で iPhone5 用パネルを生産しているが、同工場はアップルが投資

    額の大半を負担している。JDI は昨年 6 月に量産を開始した能美工場を iPhone5 パネル

    の専門工場に位置付けているが、能美工場の減産幅はフル稼働状態が続いた昨年 10-12

    月に比べると 7-8 割に達しているという。JDI は石川工場でアップル以外のユーザー向

    けにパネルの生産を開始している。シャープの亀山第 1工場も生産量がフル稼働状態だ

    った昨年 10-12 月に比べ約 4割減になっている。また、アップル iPhone5 用各種部品を

    供給しているセイコーエプソン(Seiko Epson)、村田制作所、TDK 等の日本メーカーもア

    ップルの今回の削減で大きなダメージを受けることが予想される。

    【LED】億光、今年の LED 市場は価格安定で大幅に改善すること予想

    台湾経済日報 2013.01.17

    台湾最大の LED 実装メーカー、億光電子(Everlight)董事長の葉寅夫氏は 16 日、日本

    で開催されているライティング・ジャパン 2013 で、今年の LED產業の展望に言及して昨

    年に比べ大幅に改善するとの見通しを示した。

    億光電子は足許ユーザーからのラッシュオーダーが急増していることから、春節の大型

    連休もフル残業の体制で出荷を行うことを明らかにしている。億光電子は日亜化学との

    白色 LED 関連特許訴訟で日亜のいくつかの特許について無効判決を勝ち取っていること

    から、日本市場への進出に強い意欲を示している。

    これまで LED 市場について慎重な見方をしてきた葉寅夫氏が今年の LED 市場について、

    LED 価格の下落に下げ止まりが見られ、これまでのような受注価格の大幅な変動がなく

    なってきたことに加えて、世界経済の回復も見られることから、LED 関連産業を取り巻

    く経営環境は間違いなく改善してくる、億光電子の収益も今年は昨年を上回るとの見通

    しを示している。

    億光電子の昨年 10-12 月の連結売上高が 43.06 億 NTD で市場予測を上回ったが、葉寅夫

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    氏は、今年 1-3 月についてもラッシュオーダーが急増していることから、春節の大型連

    休はあるものの、収益は昨年 10-12 月並みの水準に達する見通しを明らかにしている。

    一方、LED チップ市場については、中国内地で設備過剰に伴って価格破壊が進行してい

    るとともに、中国内地メーカーの LED チップの輝度が台湾メーカー製品に匹敵する水準

    まで改善されてきてはいるものの、品質の安定という面で依然キャッチアップしていな

    いことから、晶元光電(Epistar)、璨圓光電(Forepi)のような大手 LED チップメーカ

    ーには大きな影響は出ていない。

    【PCB】アップル iPhone5 部材発注削減、フレキシブル基板メーカーに大打撃

    2013-1-17 台湾工商時報

    アップルが iPhone5 用部材の発注量を大幅に削減したことが伝えられ、アップルの株価

    が 11 ヶ月ぶりの安値を付け、そのアッセンブリ大手の鴻海(Foxconn)、フレキシブル基

    板大手の臻鼎(Zhen Ding)、台郡(Flexium)、嘉聯益(Career)等の株価が軒並み大幅

    に下落、大きなダメージを受けている。そのうち、臻鼎、台郡の株価はそれぞれ 3%、5%

    近く下落、昨年 12 月以降の累計下落率はそれぞれ 18.6%、21.9%に達している。

    市場は、フレキシブル基板メーカーの株価は今年上半期は低迷するものの、下半期には

    反転する可能性があると見ている。クレディ・リヨネ証券は、今年 1-3 月のフレキシブ

    ル基板メーカーの売上高が昨年 10-12 月比 10-20%減になると予想している。

    【PCB】台湾上場プリント基板メーカー昨年 12月及び年間売上高一覧

    台湾 TPCA 2013-1-17

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    【CCL】聯茂/台光、中国内陸部での新工場建設計画を凍結

    PCB 信息網 2013-1-16

    台湾の大手銅箔張り積層板(CCL)メーカーである聯茂(ITEQ)、台光電子材料(EMC)は、

    どちらも中国内陸部での新工場建設計画を凍結していることを明らかにした。

    両社の銅箔張り積層板メーカーの新工場建設計画は、精成科技(GBM)、健鼎科技(Tripod)、

  • 2012 年 1 月号

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    志超科技(TPT)等のユーザーであるプリント基板メーカーの内陸部への進出に随伴した

    もので、聯茂は当初健鼎が既に工場を建設している湖北省に新工場を建設する計画だっ

    たが、2013 年は台湾工場の CCL 及びフレキシブル CCL の生産拡張に集中することを明ら

    かにした。

    台光電子材料も、内陸部での新工場建設計画において台湾企業が密集している地域がベ

    ストとしているが、依然として進出する地域が決まらない状況が続いている。

    971 号 1 月 21 日

    【液晶 TV】シャープ、南京工場を聯想に売却か 子会社も合弁企業化

    OFweek 電子工程網 2013-1-18

    日本のシャープが世界第 2位のパソコンブランドである聯想(Lenovo)に中国南京の液

    晶テレビ工場を売却する方向で検討していることが明らかになった。シャープは当初メ

    キシコ工場及びマレーシア工場とセットで南京工場を EMS 最大手の鴻海(Foxconn)に売

    却する計画だったが、交渉が難航したことから、新たな売却先を探していた。

    シャープは昨年主力銀行に対して提示した再建計画の中で海外の液晶テレビ工場等の資

    産売却を進めることで今年度中に約 2000 億円を捻出することを目指している。そのうち、

    メキシコ工場については、北米向け液晶 TV の拡販を狙う鴻海が取得するこ�