imt-advancedの無線インタフェース技術の 国際標 …...成果目標及び実施概要...

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実施期間:平成21年度~平成23年度 IMT-Advancedの無線インタフェース技術の 国際標準化のための国際機関等との 連絡調整事務

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Page 1: IMT-Advancedの無線インタフェース技術の 国際標 …...成果目標及び実施概要 高速・大容量のグローバルな移動通信システムを実現し、周波数の有効利用を可能とするIMT-Advancedの無線インタフェース技術について、我が国のIMT-Advancedに関する技術の国際標準化へ

実施期間:平成21年度~平成23年度

IMT-Advancedの無線インタフェース技術の

国際標準化のための国際機関等との

連絡調整事務

Page 2: IMT-Advancedの無線インタフェース技術の 国際標 …...成果目標及び実施概要 高速・大容量のグローバルな移動通信システムを実現し、周波数の有効利用を可能とするIMT-Advancedの無線インタフェース技術について、我が国のIMT-Advancedに関する技術の国際標準化へ

成果目標及び実施概要

高速・大容量のグローバルな移動通信システムを実現し、周波数の有効利用を可能とするIMT-

Advancedの無線インタフェース技術について、我が国のIMT-Advancedに関する技術の国際標準化へ

の反映を目指し、国際標準化機関や関連諸国等の動向把握や連絡調整を行い、我が国の国際競争力の強化を目指すとともに、周波数の有効利用に資する。

成果目標

●国際標準化の動向調査 以下の事項について、国際標準化機関や欧米等の諸外国における標準化の検討状況及び今後の動向等を調査。

① IMT(IMT-Advanced 及びIMT-2000) ② IMTに関するWRC-12で検討される議題の関連する事項

③ その他、IMTに関わる今後の重要な無線研究テーマ・研究課題

●国際標準化機関・団体への寄書入力・現地対処の支援 以下に事項について支援等を実施。

①ITU等のIMT-Advancedに関する国際標準化機関等に入力された外国寄与文書の分析や、我が国の対処方針

に基づく日本寄与文書の作成に係る支援

②我が国の対処方針に基づき、現地でのキーパーソンや関連諸国等の意見調整の支援

③日本寄与文書の提案における現地での支援

●アジア諸国を含めた各国との連携の推進 アジア諸国等において連携できるIMT-Advancedに関する提案については、我が国の提案が勧告等に適切に反映

されるよう関連諸国との調整を行い、共同提案を推進するなど、我が国の国際標準化活動におけるアジア諸国等の連携の強化を図る。また、日本によるIMT-Advanced等の推進に関する標準化の会合・会議の開催を実施し、我が国の国際標準化活動における発言力を高めるとともに、我が国の提案の仲間作りを実施する。

実施概要

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目標の達成状況①

IMT-Advancedの無線インタフェースを定めるITU-R勧告M.2012の完成

技術名 LTE-Advanced WirelessMAN-Advanced

提案者 ・ 3GPP ・日本 ・中国(TDD のみ)

・ IEEE ・日本 ・韓国

基本技術 ・ LTE ・ WiMAX (IEEE802.16)

変調方式

・下り:OFDM及びTDMの複合方式 ・上り:N-times DFT-Spread OFDM

・下り:OFDM及びTDMの複合方式 ・上り:OFDMA

備 考

技術的には、上りの変調方式を除き、ほぼ同一の要素技術を使用。 ・広い周波数帯域への対応(20MHz以上) ・MIMO技術の高度化 ・基地局間協調制御技術の導入 ・中継伝送技術の導入 等

【ITU-R SG5 WP5D 第12回会合】 (2011年10月12~19日)

会合期間中に、アジア・太平洋地域の主要国とIMT等の移動通信システムに関する非公式な意見・情報交換を実施し、各国との協力体制を確立した上で、日本がこれまで作成に積極的に貢献したIMT-Advancedの無線インタフェースを定める新勧告ITU-R M.[IMT.RSPEC]が完成した。

【ITU-R SG5 WP5D 第9回会合】 (2010年10月13~20日)

・日本提案が盛り込まれている、IMT-Advancedの2つの候補技術(3GPP技術、IEEE技術)について、IMT-Advancedとしての最小要求条件を満足していることが確認され、両技術がIMT-Advancedの無線インタフェース技術として採択された。

・採択された2技術は、“LTE-Advanced”(3GPP技術)及び“WirelessMAN-Advanced”(IEEE技術)と称することが決定した。

・日本から提案した勧告案構成に基づき、IMT-Advancedの無線インタフェースを定める新勧告案の作成が開始された。

IMT-Advancedに採用された2方式の概要

【ITU-R SG5 第6回会合】 (2011年11月21~23日)

新勧告ITU-R M.[IMT.RSPEC]がSG5で採択され、RA-12

へ承認を求めて上程された。

【無線通信総会(RA-12)】 (2012年1月16~20日)

新勧告ITU-R M.[IMT.RSPEC]が全会一致で承認され、後日、ITU-R M.2012との名称が付与された。 2

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目標の達成状況②

IMTの周波数特定に向けたWRC-15新議題の成立

【APG 2012-5会合】 (2011年8月29日~9月3日)

・WRC-12に向けたアジア・太平洋地域の最終準備会合であるAPG2012-5会合において、WRC-15に向けたIMTに関する新議題について、過去の検討状況や各国の考え方等の関連情報の調査、寄与文書の作成支援を実施。

・会合においては、IMT関連も含めたWRC-15新議題のドラフティンググループ議長を日本が担当。

・我が国から提案を行った「将来のIMTのための周波数関連事項を検討するための新議題」については、関係者との調整等を実施し、その結果、我が国の提案が盛り込まれた暫定APT共同提案が作成された。

【WRC-12会合】 (2012年1月23日~2月17日)

・会合においては、IMT関連も含めたWRC-15新議題のAPTコーディネーターを日本が担当。

・APT共同提案として提出された「将来のIMTのための周波数関連事項を検討するための新議題」については、他の地域会合(欧州、北南米、ロシア、アフリカ)関係者との調整(非公式会合等)を実施し、その結果、2015年のWRC-15の新議題1.1として設定された。

・IMTへの新たな周波数特定を目指し、今後ITU-

Rにおいて検討が進められる。

WRC-15 議題一覧 (抜粋)

(議題1.1) IMT及び他のモバイルブロードバンドアプリケーションの周波数事項に関する検討

(議題1.2) 694-790MHz帯における移動業務への周波数分配に向けた議題(第一地域)

(議題1.3) ブロードバンド公共保安及び災害救援(PPDR)の導入に関する議題

(議題1.4) 5300kHz帯におけるアマチュア業務の二次分配に向けた議題

(議題1.5) ・・・ 3

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目標の達成状況③

アジア諸国を含めた各国との連携の推進

■AWF日本会合開催

2010年3月29日から4月1日にかけて、日本(東京)にAWF会合を招致した。会合開催にあたっては、IMT-Advancedに関するワークショップや展示会を開催するなど、関連する標準化機関や他国等の標準化に関する取組状況を調査するとともに、IMT分野における各国との連携強化を図った。

IMT-Advancedに関するワークショップの様子

■日中韓の共同提案に関する推進

CJK会合(IMTに関する中国、日本、韓国間会合)において情報交換及び共同作業を実施し、ITU-R等の会合に向けた日中韓共同寄書の提案に寄与した。主要なものは以下のとおり。

【ITU-R SG5 WP5D 第6回会合】

(2009年10月12~19日)

IMT-Advanced開発のためのアクションの提案(提案元:日本)

IMT-Advanced無線インタフェース開発プロセスに関するレポート(IMT.RADIO)の構成と内容に関する提案(提案元:中国)

【ITU-R SG5 WP5D 第12回会合】

(2011年10月12~19日)

IMTの導入と予測に関する新レポート(IMT.UPDATE)に対し、アジア諸国における将来のマーケット、サービス、トラフィック予測、周波数予測を取りまとめた日中韓作成のドキュメントを反映させる提案(提案元:日本)

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技術基準への反映等

■ 2012年1月、IMT-Advancedの無線インタフェースを定める新勧告ITU-R M.2012が成立し

たことで、今後国内導入に向けた技術的条件の審議が開始。我が国の意向に沿う形での国際標準の成立及び今後の技術基準策定に本件は大きく貢献。

■ 2011年9月に公表した「周波数再編アクションプラン」では、「3.6~4.2GHz帯の周波数帯

における第4世代移動通信システム等の移動通信システムへの割当てについて、固定衛星業務との共用に配慮しつつ、検討を進める」とされている。2012年2月のWRC-12において、IMT

の更なる周波数特定に向けたWRC-15新議題が設定されたことで、本件は我が国の周波数政策の推進に大きく貢献。

2012年1月

IMT-Advanced詳細仕様に関するITU-R勧告成立

2012年~2013年頃

情報通信審議会において技術的条件を審議

2015年頃

IMT-Advanced

国内導入

2012年2月

IMTの周波数に関する

WRC-15新議題設定

2012年~2014年

ITU-Rにおいて対象周波数、所要周波数幅等を検討

2015年

WRC-15において

新たなIMT周波数特定

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2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2015 2013 2014 2016~

WRC-15

ITU-R WP5Dにおける検討

WRC-12

WRC-07

以下の周波数帯が新たにIMTへ特定。 ①3.4-3.6GHz 200MHz幅 ②2.3-2.4GHz 100MHz幅 ③698-806MHz 108MHz幅 ④450-470MHz 20MHz幅

RA-07

RA-12

IMT-Advancedの詳細無線インターフェースとして ①LTE-Advanced ②WirelessMAN-Advanced の2つの規格を定める勧告(Rec. ITU-R M.2012)が承認。

ITU-R WP8Fにおける検討

~2005

IMTの名称に関する決議(Res. ITU-R 56)が承認。主な内容は以下のとおり。 ・IMT-2000の後継システムを「IMT-Advanced」と呼ぶこと ・IMT-2000及びIMT-Advancedを包含した全体のシステム名称をIMTと呼ぶこと

IMTの 周波数帯の検討

IMT-Advanced 詳細仕様の検討

IMTの新たな 周波数帯の検討

WRC-15の新議題として、IMTへの新たな周波数特定に関する議題が設立。

(参考) IMT-Advancedのマイルストーン

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