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IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関する調査 調査報告用資料 平成2844国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (委託先)アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社 平成27年度成果報告書

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Page 1: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

IoT社会で重要となるデータ処理・制御技術等に関する調査

調査報告用資料

平成28年4月4日

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

(委託先)アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社

平成27年度成果報告書

Page 2: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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Contents

1 本調査の背景及び目的

2 ユースケース起点での技術課題の抽出

3 IoTにおける「ユースケース起点」の技術課題検討の要諦

Page 3: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行う技術及び関連する情報セキュリティ技術を中心に、その課題/必要実施事項を検討する。

調査概要

背景 目的

• 自動車、鉄道、航空機等の乗り物、テレビ、冷蔵庫等の家電、医療機器、医薬品等のモノなどあらゆるものがインターネットにつながり、ヒトの作業を介さず自動的に多種多様なデータを送受信するIoT(Internet of

Things)社会の到来は徐々に進んでおり、今後さらに発展することが予想されている。

• IoT社会の到来を見据え、爆発的に増加するデータに対応するためのデータ収集、蓄積、解析等の技術開発を進めるとともに、末端側(エッジ側)と基幹側(クラウド側)を連動させて最適にデータ処理・制御を行う技術および関連する情報セキュリティ技術の開発を並行して進めることも重要となってくる。

• 本事業では、IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行う技術および関連する情報セキュリティ技術を中心としてその課題の整理を行い、今後実施するべき事項を明確化することを目的とする。

• 具体的には下記の検討を実施する

1) IoT社会で重要となるデータ処理・制御技術等の調査

A.末端側(エッジ側)と基幹側(クラウド側)を連動させてデータ処理・制御を即時的・自動的に行う技術

B.関連する情報セキュリティ技術、等

2)関連する委員会の設置・運営

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業界別におけるユーザ企業とのユースケース議論を起点として、技術課題を導出した。

調査検討のステップ

国内ベンダーの開発状況

•国内ベンダー企業の最新の開発状況の確認

•ニーズを考慮した技術探索

今後支援すべき技術領域•ニーズ/シーズの状況を踏まえての、今後取り組むべき技術領域の同定

市場の俯瞰

市場機会の具体化

技術開発方針

分野の定義

製造業分野

社会インフラ分野

アセンブリー産業

モビリティ・物流

運輸

ユーティリティ

プロセス産業

生活分野

サービス分野

生活空間

小売

農業・教育

観光

医療・ヘルスケア

ユースケース作り込み•特に有望な仮説の深堀および技術課題への落とし込み

事例マップ•各分野における国内外の先進

事例の把握

リードユーザへのヒアリング•ユーザ企業との討議を通じたビジネスモデル仮説の探索

先進事例企業へヒアリング

分野の定義 ユースケース起点の深堀 取り纏め

有望ユースケースに基づく課題の掘り下げ

ヒアリングによるニーズ起点の課題把握

ユーザー企業へのヒアリングや議論

産学の有識者委員会でブラッシュアップ

ニーズ/シーズマッチング

市場

技術

本日はユースケース議論の追体験によって、“ブラッシュアップのためのポイント”を共有したい

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Contents

1 本調査の背景及び目的

2 ユースケース起点での技術課題の抽出

3 IoTにおける「ユースケース起点」の技術課題検討の要諦

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本調査では下記に定める4分野(10業界)についての調査検討を実施した。

各分野におけるIoT市場動向

調査対象分野及び業界

製造業分野

社会インフラ分野

アセンブリー産業

モビリティ/物流

運輸(船舶、鉄道、空港)

ユーティリティ(エネルギー・水)

プロセス産業

生活分野

サービス分野

生活空間(ホーム/ビル/都市)

小売

教育

農業/観光

医療・ヘルスケア

分野 業界 分野 業界

太字は本日の説明範囲

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製造業分野では、メンテナンスのリモート監視など、IoT活用が広く進められてきており、近年では工場ネットワーク化によるサプライチェーンの高効率化などが進みつつある。

製造分野 IoT事例マップ

アセンブリ・プロセス

提供価値

情報化

効率化、予測化

自動・最適制御

新規価値

提案

適用範囲

企画・設計 生産

工場ネットワーク化による高効率化(デンソー)

GPS/センサ活用による車両管理システム(コマツ)

GPS/センサ活用による製品開発

効率化(コマツ)

ビックデータ分析による歩留まり向上(シード)

3Dデータを活用した製品開発効率化(富士ゼロックス)

稼働データを基にした営業効率化(ハイアール)

生産管理の自動化(ハーレー・ダビッドソン)

顧客ニーズ把握による自動機能開発

ビックデータ活用による製品高性能化(マツダ)

作業員情報を基にした作業効率化(ボッシュ)

センサ活用による業務効率化(田淵電機)

販売・サービス

センサ技術活用による新価値提案(ブリヂストン)

ログデータ活用による業務効率化(サトー)

データ活用による燃料利用の効率化(GE)

VC効率化によるマスカスタマイゼーション(セレーン)

ドローン・センサ活用による業務自動化(コマツ)

出所:各二次情報およびヒアリングを基にADL作成

保守・メンテナンス

遠隔監視システム活用による保守効率化(ダイキン)

ビックデータ分析による経験・ノウハウデータ化(三菱化学)

AI活用による故障原因の推定

センサ活用による高効率化(ファナック)

仮説2仮説1

凡例 実用化された事例

導入・実装段階の事例

開発段階の事例

仮説段階の事例

製造 医療介護 小売 教育

Page 8: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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単純な作業が主体である工場のスマート化は推進されているが、日系製造業の強みでもあるヒト・現場力のスマート化は推進されていない

工場内での熟練作業員の経験やノウハウが解析され、また経験の浅い作業員の作業結果がリアルタイムに分かると良い

製造分野 ユースケース

•伝達及び行動アシスト技術

•小型3次元デバイス実装技術⇒振動、加速度、ひずみセンサの実装など

•熟練者の視覚、触覚、聴覚情報の取得(学術的なアプローチ含む)

•生産品の外観・内部情報の取得

--

•高速処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•生産品の三次元解析、画像処理などによるリアルタイム品質確認

•形式化されたノウハウ(インプット)と生産物(アウトプット)の関連性の解明

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•未熟練者への形式化されたノウハウの伝達

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

生産現場における熟練者ノウハウ形式化システム

目的

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

システムイメージ

概要:熟練作業員の経験・ノウハウ形式化によって、リアルタイムで行動提案・指示を支援するシステム

背景

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•ノウハウ伝承が実地を通じて行われる一次産業(農業、漁業、林業)や建築・土木業など

非技術課題

•生産現場、熟練者との協力体制の構築

溶接業に関して熟練者の作業観察、生産品に取り付けられたセンサより振動、加速度、ひずみ等のデータを取得し、溶接業のノウハウの形式化を行う

形式化されたノウハウを制御されたアクチュエータ経由にて提供を行い、ノウハウがない新人の作業をアシストし、高品質な生産品の創出を試みる

ユースケースイメージ

実現に向けた課題

デジタルデータベース

経験則ノウハウ

熟練者

熟練者

熟練者

センサ

センサ

センサ

生産品

生産品

生産品

センサ

センサ

センサ

経験則ノウハウ

経験則ノウハウ

大枠での行動把握

詳細行動把握

生産品状態把握

新人生産品

新人

新人

生産品

生産品

センサ センサ

センサ センサ

センサ センサ

行動提案・指示

詳細行動把握

大枠での行動把握

生産品状態把握

ポイント①ノウハウ形式化

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用b)歩留まり向上c)リードタイムの短縮

ポイント②生産品リアルタイム評価

製造 医療介護 小売 教育

Page 9: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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単純な作業が主体である工場のスマート化は推進されているが、日系製造業の強みでもあるヒト・現場力のスマート化は推進されていない

工場内での熟練作業員の経験やノウハウが解析され、また経験の浅い作業員の作業結果がリアルタイムに分かると良い

製造分野 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(1/3)

•伝達及び行動アシスト技術

•小型3次元デバイス実装技術⇒振動、加速度、ひずみセンサの実装など

•熟練者の視覚、触覚、聴覚情報の取得(学術的なアプローチ含む)

•生産品の外観・内部情報の取得

--

•高速処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•生産品の三次元解析、画像処理などによるリアルタイム品質確認

•形式化されたノウハウ(インプット)と生産物(アウトプット)の関連性の解明

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•未熟練者への形式化されたノウハウの伝達

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

生産現場における熟練者ノウハウ形式化システム

目的

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

システムイメージ

概要:熟練作業員の経験・ノウハウ形式化によって、リアルタイムで行動提案・指示を支援するシステム

背景

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•ノウハウ伝承が実地を通じて行われる一次産業(農業、漁業、林業)や建築・土木業など

非技術課題

•生産現場、熟練者との協力体制の構築

溶接業に関して熟練者の作業観察、生産品に取り付けられたセンサより振動、加速度、ひずみ等のデータを取得し、溶接業のノウハウの形式化を行う

形式化されたノウハウを制御されたアクチュエータ経由にて提供を行い、ノウハウがない新人の作業をアシストし、高品質な生産品の創出を試みる

ユースケースイメージ

実現に向けた課題

デジタルデータベース

経験則ノウハウ

熟練者

熟練者

熟練者

センサ

センサ

センサ

生産品

生産品

生産品

センサ

センサ

センサ

経験則ノウハウ

経験則ノウハウ

大枠での行動把握

詳細行動把握

生産品状態把握

新人生産品

新人

新人

生産品

生産品

センサ センサ

センサ センサ

センサ センサ

行動提案・指示

詳細行動把握

大枠での行動把握

生産品状態把握

ポイント①ノウハウ形式化

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用b)歩留まり向上c)リードタイムの短縮

ポイント②生産品リアルタイム評価

【既存システムという前提条件の見直し】• 本ケースの効用としては、人材教育の負荷軽減、歩留まり率の向上によるコストダウン等、既存事業の改善について述べられているが、ビジネスモデルの改革などの話はないのか。(委員会コメント)

製造 医療介護 小売 教育

Page 10: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

10

単純な作業が主体である工場のスマート化は推進されているが、日系製造業の強みでもあるヒト・現場力のスマート化は推進されていない

工場内での熟練作業員の経験やノウハウが解析され、また経験の浅い作業員の作業結果がリアルタイムに分かると良い

製造分野 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(2/3)

•伝達及び行動アシスト技術

•小型3次元デバイス実装技術⇒振動、加速度、ひずみセンサの実装など

•熟練者の視覚、触覚、聴覚情報の取得(学術的なアプローチ含む)

•生産品の外観・内部情報の取得

--

•高速処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•生産品の三次元解析、画像処理などによるリアルタイム品質確認

•形式化されたノウハウ(インプット)と生産物(アウトプット)の関連性の解明

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•未熟練者への形式化されたノウハウの伝達

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

生産現場における熟練者ノウハウ形式化システム

目的

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

システムイメージ

概要:熟練作業員の経験・ノウハウ形式化によって、リアルタイムで行動提案・指示を支援するシステム

背景

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•ノウハウ伝承が実地を通じて行われる一次産業(農業、漁業、林業)や建築・土木業など

非技術課題

•生産現場、熟練者との協力体制の構築

溶接業に関して熟練者の作業観察、生産品に取り付けられたセンサより振動、加速度、ひずみ等のデータを取得し、溶接業のノウハウの形式化を行う

形式化されたノウハウを制御されたアクチュエータ経由にて提供を行い、ノウハウがない新人の作業をアシストし、高品質な生産品の創出を試みる

ユースケースイメージ

実現に向けた課題

デジタルデータベース

経験則ノウハウ

熟練者

熟練者

熟練者

センサ

センサ

センサ

生産品

生産品

生産品

センサ

センサ

センサ

経験則ノウハウ

経験則ノウハウ

大枠での行動把握

詳細行動把握

生産品状態把握

新人生産品

新人

新人

生産品

生産品

センサ センサ

センサ センサ

センサ センサ

行動提案・指示

詳細行動把握

大枠での行動把握

生産品状態把握

ポイント①ノウハウ形式化

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用b)歩留まり向上c)リードタイムの短縮

ポイント②生産品リアルタイム評価

【既存システムという前提条件の見直し】• 本ケースの効用としては、人材教育の負荷軽減、歩留まり率の向上によるコストダウン等、既存事業の改善について述べられているが、ビジネスモデルの改革などの話はないのか。(委員会コメント)

【科学的アプローチの実現可能性】• 熟練者の観察だけではなく、理論的な側面のアプローチもあるのではないか。例えば、溶接であれば、どの色、どの温度、どの角度であれば品質が良くなるなどは科学的にも導き出せるのではないか。(委員会コメント)

製造 医療介護 小売 教育

Page 11: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

11

単純な作業が主体である工場のスマート化は推進されているが、日系製造業の強みでもあるヒト・現場力のスマート化は推進されていない

工場内での熟練作業員の経験やノウハウが解析され、また経験の浅い作業員の作業結果がリアルタイムに分かると良い

製造分野 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(3/3)

•伝達及び行動アシスト技術

•小型3次元デバイス実装技術⇒振動、加速度、ひずみセンサの実装など

•熟練者の視覚、触覚、聴覚情報の取得(学術的なアプローチ含む)

•生産品の外観・内部情報の取得

--

•高速処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•生産品の三次元解析、画像処理などによるリアルタイム品質確認

•形式化されたノウハウ(インプット)と生産物(アウトプット)の関連性の解明

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•未熟練者への形式化されたノウハウの伝達

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

生産現場における熟練者ノウハウ形式化システム

目的

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

システムイメージ

概要:熟練作業員の経験・ノウハウ形式化によって、リアルタイムで行動提案・指示を支援するシステム

背景

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•ノウハウ伝承が実地を通じて行われる一次産業(農業、漁業、林業)や建築・土木業など

非技術課題

•生産現場、熟練者との協力体制の構築

溶接業に関して熟練者の作業観察、生産品に取り付けられたセンサより振動、加速度、ひずみ等のデータを取得し、溶接業のノウハウの形式化を行う

形式化されたノウハウを制御されたアクチュエータ経由にて提供を行い、ノウハウがない新人の作業をアシストし、高品質な生産品の創出を試みる

ユースケースイメージ

実現に向けた課題

デジタルデータベース

経験則ノウハウ

熟練者

熟練者

熟練者

センサ

センサ

センサ

生産品

生産品

生産品

センサ

センサ

センサ

経験則ノウハウ

経験則ノウハウ

大枠での行動把握

詳細行動把握

生産品状態把握

新人生産品

新人

新人

生産品

生産品

センサ センサ

センサ センサ

センサ センサ

行動提案・指示

詳細行動把握

大枠での行動把握

生産品状態把握

ポイント①ノウハウ形式化

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用b)歩留まり向上c)リードタイムの短縮

ポイント②生産品リアルタイム評価

【既存システムという前提条件の見直し】• 本ケースの効用としては、人材教育の負荷軽減、歩留まり率の向上によるコストダウン等、既存事業の改善について述べられているが、ビジネスモデルの改革などの話はないのか。(委員会コメント)

【セキュリティの再意識付け】• 本ケースだけではないが、各企業ともセキュリティに対する考え方が乏しい。おそらく、ハッキングや攻撃をされた事がないためだと思われる。製造業にとって熟練者のノウハウは極めて機密性が高いものであるため、その管理には重々留意すべき(委員会コメント)

【科学的アプローチの実現可能性】• 熟練者の観察だけではなく、理論的な側面のアプローチもあるのではないか。例えば、溶接であれば、どの色、どの温度、どの角度であれば品質が良くなるなどは科学的にも導き出せるのではないか。(委員会コメント)

製造 医療介護 小売 教育

Page 12: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

12

医療・ヘルスケア分野では、様々な場面でIoTを活用した効率化が進行し、近年ではプライバシー配慮型の見守りシステムやウェアラブル端末を活用した医療保険など、予防・予測における活用が進みつつある。

医療・ヘルスケア IoT事例マップ

医療・ヘルスケア分野

提供価値

情報化

効率化、予測化

自動・最適制御化

新規価値

提案

適用範囲

出所:各二次情報およびヒアリングを基にADL作成

予防 検査 診断/治療 ケア

ウェアラブル機器による生体情報取得 (オムロン、東芝)

センサを活用した検査機器監視

センサ情報によるRT運動コーチング (addidas)

眼球の動きによる予測診断(NeuroTrack)

生体モニタリングによる健康状態予測化 (リコー)

検診データによる疾病リスク予測化 (日立)

データ活用による自動手術の実現

稼動状況監視による制御最適化(GE DOSEWATCH)

高度VR/AR活用による効率的な学習

センサ活用による診療効率化(Sisters of Mercy Health

System)

ロボットによる手術効率化(Intuitive Surgical, Inc)

データ活用による手術高度支援

AIを用いた高度診断化 (IBM)

ウェアラブル端末を活用した医療保険 (Oscar)

病状監視による健康管理効率化(Sisters of Mercy Health

System)

ロボットによる看護/介護効率化(Cyberdyne)

患者データ活用による診療最適化(Sentrain)

仮説3健康データ×機器による健康自動最適化

仮説1リアルタイムモニタリングによる自動最適化

ビックデータ解析による効率的なケアの提供

仮説2

仮説4

仮説5

凡例 実用化された事例

導入・実装段階の事例

開発段階の事例

仮説段階の事例

小売 教育医療介護製造

Page 13: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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医療・ヘルスケア ユースケース

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•間接モニタリング技術⇒電波型非接触生体センサ、ミリ波センサーなど

•プライバシーに配慮した患者詳細行動、バイタル情報の取得

•機械可読な形式の導入、フォーマット標準化、API

の導入、プライバシー保護技術等

•異なる分野、業種からのデータ取得及び利用

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•患者と設備の常時モニタリングを行い、最適な環境を提供

•異常行動判別アルゴリズム開発

•患者状態の識別(正常・異常行動自動判別)

•患者情報と最適なサービスとの関連性の構築

--

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

患者情報を活用した提供サービスの最適化

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

概要:患者の行動や設備をモニタリングし、その他の患者情報(バイタル・病歴)と合わせた最適サービスを提案するシステム

現状、定量的なデータに基いているわけではなく、定性的な情報や経験に基づきケアを行っている

背景

データに基いた最適なケアを提供したい病気になった患者なケアだけでなく、予防を含めて行いたい

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•医療分野や在宅医療だけではなく、ヒトの行動に基いた健康に関わるサービス提供の視点より、フィットネスセンターなどスポーツ分野へ応用が可能

非技術課題

•患者の日常生活に違和感のないシステムの導入

•政策と歩調を合わせたシステム普及の仕組み構築

介護対象者の行動を把握し、解析を行う事で、例えば認知症と診断される前に軽度の認知症と分かることで、医者の受診を勧めるなど、最適なサービスの提供が可能となる

プライバシー保護の為、カメラを用いず部屋の監視を行い、また部屋にある設備(ベッド、風呂、トイレなど)と連携することで介護対象者の行動把握を行う

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

システムイメージ

デジタルデータベース

ポイント②患者状態に基づいた解析

効用

a)定量情報に基づく最適なケア・予防方法の享受

b)患者あるいは依頼者の安心感醸成

ポイント①常時モニタリング

優秀スタッフ

平凡スタッフ

患者行動/バイタル/病歴データ、患者の意見

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

患者

患者

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

最適なサービス提供

最適なサービス提供

スタッフが現場で何を行っているか正確に分からない為(自己申告)FB・指示が難しい

提案・指示

効用

c)経験が浅いスタッフにおいても最適なケア・予防法を提供可能

小売 教育医療介護製造

Page 14: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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医療・ヘルスケア ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(1/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•間接モニタリング技術⇒電波型非接触生体センサ、ミリ波センサーなど

•プライバシーに配慮した患者詳細行動、バイタル情報の取得

•機械可読な形式の導入、フォーマット標準化、API

の導入、プライバシー保護技術等

•異なる分野、業種からのデータ取得及び利用

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•患者と設備の常時モニタリングを行い、最適な環境を提供

•異常行動判別アルゴリズム開発

•患者状態の識別(正常・異常行動自動判別)

•患者情報と最適なサービスとの関連性の構築

--

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

患者情報を活用した提供サービスの最適化

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

概要:患者の行動や設備をモニタリングし、その他の患者情報(バイタル・病歴)と合わせた最適サービスを提案するシステム

現状、定量的なデータに基いているわけではなく、定性的な情報や経験に基づきケアを行っている

背景

データに基いた最適なケアを提供したい病気になった患者なケアだけでなく、予防を含めて行いたい

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•医療分野や在宅医療だけではなく、ヒトの行動に基いた健康に関わるサービス提供の視点より、フィットネスセンターなどスポーツ分野へ応用が可能

非技術課題

•患者の日常生活に違和感のないシステムの導入

•政策と歩調を合わせたシステム普及の仕組み構築

介護対象者の行動を把握し、解析を行う事で、例えば認知症と診断される前に軽度の認知症と分かることで、医者の受診を勧めるなど、最適なサービスの提供が可能となる

プライバシー保護の為、カメラを用いず部屋の監視を行い、また部屋にある設備(ベッド、風呂、トイレなど)と連携することで介護対象者の行動把握を行う

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

システムイメージ

デジタルデータベース

ポイント②患者状態に基づいた解析

効用

a)定量情報に基づく最適なケア・予防方法の享受

b)患者あるいは依頼者の安心感醸成

ポイント①常時モニタリング

優秀スタッフ

平凡スタッフ

患者行動/バイタル/病歴データ、患者の意見

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

患者

患者

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

最適なサービス提供

最適なサービス提供

スタッフが現場で何を行っているか正確に分からない為(自己申告)FB・指示が難しい

提案・指示

効用

c)経験が浅いスタッフにおいても最適なケア・予防法を提供可能

【対価源泉の明確化さ】• 認知症予防の価値は高いが、健康な際に予防に対価を払うことは考えにくいため、どうすれば/誰から対価を獲得しうるのかを、未病/病後など含めより吟味することが必要ではないか(委員会コメント)

小売 教育医療介護製造

Page 15: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

15

医療・ヘルスケア ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(2/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•間接モニタリング技術⇒電波型非接触生体センサ、ミリ波センサーなど

•プライバシーに配慮した患者詳細行動、バイタル情報の取得

•機械可読な形式の導入、フォーマット標準化、API

の導入、プライバシー保護技術等

•異なる分野、業種からのデータ取得及び利用

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•患者と設備の常時モニタリングを行い、最適な環境を提供

•異常行動判別アルゴリズム開発

•患者状態の識別(正常・異常行動自動判別)

•患者情報と最適なサービスとの関連性の構築

--

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

患者情報を活用した提供サービスの最適化

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

概要:患者の行動や設備をモニタリングし、その他の患者情報(バイタル・病歴)と合わせた最適サービスを提案するシステム

現状、定量的なデータに基いているわけではなく、定性的な情報や経験に基づきケアを行っている

背景

データに基いた最適なケアを提供したい病気になった患者なケアだけでなく、予防を含めて行いたい

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•医療分野や在宅医療だけではなく、ヒトの行動に基いた健康に関わるサービス提供の視点より、フィットネスセンターなどスポーツ分野へ応用が可能

非技術課題

•患者の日常生活に違和感のないシステムの導入

•政策と歩調を合わせたシステム普及の仕組み構築

介護対象者の行動を把握し、解析を行う事で、例えば認知症と診断される前に軽度の認知症と分かることで、医者の受診を勧めるなど、最適なサービスの提供が可能となる

プライバシー保護の為、カメラを用いず部屋の監視を行い、また部屋にある設備(ベッド、風呂、トイレなど)と連携することで介護対象者の行動把握を行う

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

システムイメージ

デジタルデータベース

ポイント②患者状態に基づいた解析

効用

a)定量情報に基づく最適なケア・予防方法の享受

b)患者あるいは依頼者の安心感醸成

ポイント①常時モニタリング

優秀スタッフ

平凡スタッフ

患者行動/バイタル/病歴データ、患者の意見

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

患者

患者

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

最適なサービス提供

最適なサービス提供

スタッフが現場で何を行っているか正確に分からない為(自己申告)FB・指示が難しい

提案・指示

効用

c)経験が浅いスタッフにおいても最適なケア・予防法を提供可能

【対価源泉の明確化さ】• 認知症予防の価値は高いが、健康な際に予防に対価を払うことは考えにくいため、どうすれば/誰から対価を獲得しうるのかを、未病/病後など含めより吟味することが必要ではないか(委員会コメント)

【データ量の十分性】• 特定施設内/特定事業者で相手に出来る患者数はたかが知れており、それだけでは分析に十分な量は期待できない。むしろ、地域や企業間で連携することで、データをアグリゲートする仕組みなどについても考えるべきではないか(委員会コメント)

小売 教育医療介護製造

Page 16: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

16

医療・ヘルスケア ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(3/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•間接モニタリング技術⇒電波型非接触生体センサ、ミリ波センサーなど

•プライバシーに配慮した患者詳細行動、バイタル情報の取得

•機械可読な形式の導入、フォーマット標準化、API

の導入、プライバシー保護技術等

•異なる分野、業種からのデータ取得及び利用

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•患者と設備の常時モニタリングを行い、最適な環境を提供

•異常行動判別アルゴリズム開発

•患者状態の識別(正常・異常行動自動判別)

•患者情報と最適なサービスとの関連性の構築

--

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

患者情報を活用した提供サービスの最適化

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

概要:患者の行動や設備をモニタリングし、その他の患者情報(バイタル・病歴)と合わせた最適サービスを提案するシステム

現状、定量的なデータに基いているわけではなく、定性的な情報や経験に基づきケアを行っている

背景

データに基いた最適なケアを提供したい病気になった患者なケアだけでなく、予防を含めて行いたい

ニーズ

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•医療分野や在宅医療だけではなく、ヒトの行動に基いた健康に関わるサービス提供の視点より、フィットネスセンターなどスポーツ分野へ応用が可能

非技術課題

•患者の日常生活に違和感のないシステムの導入

•政策と歩調を合わせたシステム普及の仕組み構築

介護対象者の行動を把握し、解析を行う事で、例えば認知症と診断される前に軽度の認知症と分かることで、医者の受診を勧めるなど、最適なサービスの提供が可能となる

プライバシー保護の為、カメラを用いず部屋の監視を行い、また部屋にある設備(ベッド、風呂、トイレなど)と連携することで介護対象者の行動把握を行う

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

システムイメージ

デジタルデータベース

ポイント②患者状態に基づいた解析

効用

a)定量情報に基づく最適なケア・予防方法の享受

b)患者あるいは依頼者の安心感醸成

ポイント①常時モニタリング

優秀スタッフ

平凡スタッフ

患者行動/バイタル/病歴データ、患者の意見

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

患者

患者

ベッドトイレ風呂

台所

行動把握用センサ(カメラNG)

センサ

最適なサービス提供

最適なサービス提供

スタッフが現場で何を行っているか正確に分からない為(自己申告)FB・指示が難しい

提案・指示

効用

c)経験が浅いスタッフにおいても最適なケア・予防法を提供可能

【対価源泉の明確化さ】• 認知症予防の価値は高いが、健康な際に予防に対価を払うことは考えにくいため、どうすれば/誰から対価を獲得しうるのかを、未病/病後など含めより吟味することが必要ではないか(委員会コメント)

【データのオープン化可能性】• ホームセキュリティでは「家で暮らしている方が生きているかどうかを知りたい」という本ユースケースとは異なるニーズもある。そこで、本システムを自社事業の専用システムに留めず、本分野におけるプラットフォームとすることで横のシステムを連携させ、各業種のニーズに応じた使い方をできるようにすると良いのではないか。(委員会コメント)

【データ量の十分性】• 特定施設内/特定事業者で相手に出来る患者数はたかが知れており、それだけでは分析に十分な量は期待できない。むしろ、地域や企業間で連携することで、データをアグリゲートする仕組みなどについても考えるべきではないか(委員会コメント)

小売 教育医療介護製造

Page 17: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

17

小売分野では、IoTを活用した顧客情報取得・分析や顧客満足向上を目的とした活用が進展しており、近年ではBeaconを活用した人流解析や人工知能を用いた接客などが進みつつある。

サービス分野 小売 IoT事例マップ

小売分野

店舗/商品企画 仕入/在庫管理 販売促進 接客/決済/配送

自動販売機を活用した集客状況把握 (コカコーラ等)

POSデータによる顧客分析 (流通システム開発センター等)

販売データによる在庫管理最適化 (伊藤園、キリンビバレッジ等)

磁気情報を活用した顧客行動情報化(IndoorAtlas)

プッシュ通知による顧客行動情報化(Swirl Networks)

ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト(IBM)

適用範囲

提供価値

情報化

効率化、予測化

自動・

最適制御化

新規価値

提案

POS/顧客判別センサによるMKT

の効率化 (JR東日本)

O2Oサービスシステムによる販促の効率化 (楽天)

消費者情報による陳列状態把握/

分析 (Quri)

画像認識技術による顧客情報の把握 (RetailNext)

衛星画像による業績予測(Orbital Insight)

Beaconによる人流解析 (パルコ・シティ)

アイトラッキング技術による顧客分析 (Tobii等)

リアルタイム在庫管理によるSC

最適化

AI活用による接客効率化 (三越伊勢丹ホールディングス)

Beaconによる顧客位置の同定(三越伊勢丹ホールディングス)

顧客の関心を踏まえた照明自動最適制御

トラフィックデータによるテナント全体最適化

画像データ活用によりトレンド自動認識化

仮説1 仮説2 仮説3

出所:各二次情報およびヒアリングを基にADL作成

医療介護

凡例 実用化された事例

導入・実装段階の事例

開発段階の事例

仮説段階の事例

ARを活用した仮想試着による接客効率化(三越伊勢丹ホールディングス、Zugara)

教育製造 小売

Page 18: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

18

小売 ユースケース

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

システムイメージ

概要:優秀な販売員のノウハウや顧客データ、販売データを学習し、商品提案やレイアウトの最適化を提案するシステム

小売業において商品企画や品揃えでは競合他社と差がつかない状況になっている

背景

店頭における接客を中心としたコミュニケーションにより、顧客体験を向上させ差別化を図りたい

ニーズ

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•優秀な販売員の行動・導線、位置、視線の取得

•顧客行動の取得

--

--

•優秀な販売員・顧客から取得したデータと商品売上データを組みわせた分析及び学習

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマシステム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•小売、観光、教育などサービス業における施設オペレーション業務へ展開可能

非技術課題

•顧客体験を阻害せず、オペレーションを複雑化しないシステムの導入

•既存システム提供子会社との関係性考慮

•対応パターンの学習に用いる特徴量取得技術⇒連続的なインプットと商品売上データの相関・特徴量の抽出など

優秀な販売員スタッフは、顧客の服装や顧客行動に応じて、的確な商品レイアウトやお勧めを行い、売上を増加させている。そこで、優秀なスタッフの行動を収集し解析を行う事でノウハウの形式化を行い、それらを平凡なスタッフへ提供し、スタッフの能力底上げを狙う

ノウハウ解析の際、人工知能を用いることで、ヒトでは気が付かないような提案が出てくることに対しても期待を抱く

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

優秀スタッフ POS

デジタルデータベース

レジ平凡スタッフ

顧客

顧客行動ファッション

商品提案商品レイアウト

ポイント①ノウハウ形式化 提案・指示

インプット• 商品情報• POSデータ• 顧客行動

ノウハウ

POSデータ情報だけでは均一化が生じる→ 差別化が困難

スタッフ行動

スタッフ行動

ポイント②学習進化

効用b)脱均一化による顧客体験向上c)顧客行動把握による売上増

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

医療介護 教育製造 小売

Page 19: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

19

小売 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(1/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

システムイメージ

概要:優秀な販売員のノウハウや顧客データ、販売データを学習し、商品提案やレイアウトの最適化を提案するシステム

小売業において商品企画や品揃えでは競合他社と差がつかない状況になっている

背景

店頭における接客を中心としたコミュニケーションにより、顧客体験を向上させ差別化を図りたい

ニーズ

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•優秀な販売員の行動・導線、位置、視線の取得

•顧客行動の取得

--

--

•優秀な販売員・顧客から取得したデータと商品売上データを組みわせた分析及び学習

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマシステム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•小売、観光、教育などサービス業における施設オペレーション業務へ展開可能

非技術課題

•顧客体験を阻害せず、オペレーションを複雑化しないシステムの導入

•既存システム提供子会社との関係性考慮

•対応パターンの学習に用いる特徴量取得技術⇒連続的なインプットと商品売上データの相関・特徴量の抽出など

優秀な販売員スタッフは、顧客の服装や顧客行動に応じて、的確な商品レイアウトやお勧めを行い、売上を増加させている。そこで、優秀なスタッフの行動を収集し解析を行う事でノウハウの形式化を行い、それらを平凡なスタッフへ提供し、スタッフの能力底上げを狙う

ノウハウ解析の際、人工知能を用いることで、ヒトでは気が付かないような提案が出てくることに対しても期待を抱く

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

優秀スタッフ POS

デジタルデータベース

レジ平凡スタッフ

顧客

顧客行動ファッション

商品提案商品レイアウト

ポイント①ノウハウ形式化 提案・指示

インプット• 商品情報• POSデータ• 顧客行動

ノウハウ

POSデータ情報だけでは均一化が生じる→ 差別化が困難

スタッフ行動

スタッフ行動

ポイント②学習進化

【データ利用のための受容性の確保】• 顧客情報取得のためのカメラ設置はセンシティブな問題だが、犯罪抑止力として商店街に設置する場合は認められており、如何に利用者の理解を得られるか、公益性を高められるかがポイントである。(委員会コメント)

効用b)脱均一化による顧客体験向上c)顧客行動把握による売上増

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

医療介護 教育製造 小売

Page 20: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

20

小売 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(2/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

システムイメージ

概要:優秀な販売員のノウハウや顧客データ、販売データを学習し、商品提案やレイアウトの最適化を提案するシステム

小売業において商品企画や品揃えでは競合他社と差がつかない状況になっている

背景

店頭における接客を中心としたコミュニケーションにより、顧客体験を向上させ差別化を図りたい

ニーズ

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•優秀な販売員の行動・導線、位置、視線の取得

•顧客行動の取得

--

--

•優秀な販売員・顧客から取得したデータと商品売上データを組みわせた分析及び学習

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマシステム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•小売、観光、教育などサービス業における施設オペレーション業務へ展開可能

非技術課題

•顧客体験を阻害せず、オペレーションを複雑化しないシステムの導入

•既存システム提供子会社との関係性考慮

•対応パターンの学習に用いる特徴量取得技術⇒連続的なインプットと商品売上データの相関・特徴量の抽出など

優秀な販売員スタッフは、顧客の服装や顧客行動に応じて、的確な商品レイアウトやお勧めを行い、売上を増加させている。そこで、優秀なスタッフの行動を収集し解析を行う事でノウハウの形式化を行い、それらを平凡なスタッフへ提供し、スタッフの能力底上げを狙う

ノウハウ解析の際、人工知能を用いることで、ヒトでは気が付かないような提案が出てくることに対しても期待を抱く

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

優秀スタッフ POS

デジタルデータベース

レジ平凡スタッフ

顧客

顧客行動ファッション

商品提案商品レイアウト

ポイント①ノウハウ形式化 提案・指示

インプット• 商品情報• POSデータ• 顧客行動

ノウハウ

POSデータ情報だけでは均一化が生じる→ 差別化が困難

スタッフ行動

スタッフ行動

ポイント②学習進化

【データ利用のための受容性の確保】• 顧客情報取得のためのカメラ設置はセンシティブな問題だが、犯罪抑止力として商店街に設置する場合は認められており、如何に利用者の理解を得られるか、公益性を高められるかがポイントである。(委員会コメント)

効用b)脱均一化による顧客体験向上c)顧客行動把握による売上増

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

【既存システムという前提条件の見直し】• 販売員のノウハウと顧客購買情報が解析されることは、本ユースケース目的達成だけでなく、ある人物が次に何を買うかの確率を算出できる標準日本人購買モデルの確立につながる可能性を秘めている。それが実現すればサービス業におけるビジネスモデルが変わり、日本全体のサービス生産性が著しく向上するのではないかと考える。(委員会コメント)

医療介護 教育製造 小売

Page 21: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

21

小売 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(3/3)

ノウハウに基づく対面型販売最適化システム

システムイメージ

概要:優秀な販売員のノウハウや顧客データ、販売データを学習し、商品提案やレイアウトの最適化を提案するシステム

小売業において商品企画や品揃えでは競合他社と差がつかない状況になっている

背景

店頭における接客を中心としたコミュニケーションにより、顧客体験を向上させ差別化を図りたい

ニーズ

•小型視覚・聴覚ディバイスによる情報提供技術

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•優秀な販売員の行動・導線、位置、視線の取得

•顧客行動の取得

--

--

•優秀な販売員・顧客から取得したデータと商品売上データを組みわせた分析及び学習

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

•顧客が違和感を感じないスタッフへのデータ表示・提供

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマシステム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•小売、観光、教育などサービス業における施設オペレーション業務へ展開可能

非技術課題

•顧客体験を阻害せず、オペレーションを複雑化しないシステムの導入

•既存システム提供子会社との関係性考慮

•対応パターンの学習に用いる特徴量取得技術⇒連続的なインプットと商品売上データの相関・特徴量の抽出など

優秀な販売員スタッフは、顧客の服装や顧客行動に応じて、的確な商品レイアウトやお勧めを行い、売上を増加させている。そこで、優秀なスタッフの行動を収集し解析を行う事でノウハウの形式化を行い、それらを平凡なスタッフへ提供し、スタッフの能力底上げを狙う

ノウハウ解析の際、人工知能を用いることで、ヒトでは気が付かないような提案が出てくることに対しても期待を抱く

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

実現に向けた課題目的

優秀スタッフ POS

デジタルデータベース

レジ平凡スタッフ

顧客

顧客行動ファッション

商品提案商品レイアウト

ポイント①ノウハウ形式化 提案・指示

インプット• 商品情報• POSデータ• 顧客行動

ノウハウ

POSデータ情報だけでは均一化が生じる→ 差別化が困難

スタッフ行動

スタッフ行動

ポイント②学習進化

【データ利用のための受容性の確保】• 顧客情報取得のためのカメラ設置はセンシティブな問題だが、犯罪抑止力として商店街に設置する場合は認められており、如何に利用者の理解を得られるか、公益性を高められるかがポイントである。(委員会コメント)

効用b)脱均一化による顧客体験向上c)顧客行動把握による売上増

効用a)レベルの底上げ及び学習スピードの向上

【データのオープン化可能性】• 各ユースケースとも、基本的に各ユーザ企業は自社のベネフィットを中心に考えがちであり、同業他社とのデータ連携などを意識した説明がない。例えば他社との顧客情報共有/非共有部分などの可能性も考えてみてはどうか(委員会コメント)

【既存システムという前提条件の見直し】• 販売員のノウハウと顧客購買情報が解析されることは、本ユースケース目的達成だけでなく、ある人物が次に何を買うかの確率を算出できる標準日本人購買モデルの確立につながる可能性を秘めている。それが実現すればサービス業におけるビジネスモデルが変わり、日本全体のサービス生産性が著しく向上するのではないかと考える。(委員会コメント)

医療介護 教育製造 小売

Page 22: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

22

教育分野は、他分野ほどのIoT活用は進んでこなかったが、近年はデータ活用による業務効率化やデータ測定/共有による学習の効率化など、教育場面におけるIoTの活用が急速に発展しつつある。

教育 IoT事例マップ

教育分野

教材 講義・演習・実習 個人学習 試験/修了/修了後の活動

学習状況に応じたコンテンツの提供(リクルート)

適用範囲

提供価値

情報化

効率化、予測化

自動・

最適制御化

新規価

値提案

スマートグラスによる個別自動最適化

データを活用した教材の自動アップデート化

データ活用による業務効率化 (公文教育委員会)

教育現場におけるクラウド導入による学習効率化(総務省)

人工知能による個人学習の自動最適化

ビックデータ解析による将来実現のサポート

データ解析による自己実現効率化

データ測定/共有による学習の効率化 (DISTANCE:英国コンソーシアム)

仮説1 仮説2 仮説3

仮説4

オープンソース型クラウドプラットフォームによる学習効率化(フィンランド)

学習・教育プラットフォームによる効率化(London Grid for

Learning)

デジタル機器・サーバーによる学習の情報化(総務省、富士通、日本マイクロソフト、内田洋行等)

個人学習・経験履歴の情報化

出所:各二次情報およびヒアリングを基にADL作成

サービス

凡例 実用化された事例

導入・実装段階の事例

開発段階の事例

仮説段階の事例

医療介護製造 小売

Page 23: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

23

デジタルデータベース

平凡先生

生徒タイプ

A B

C D

指導タイプ

a b

dc

生徒

生徒

生徒

A

B

C

a

b

c

把握行動

生徒タイプ提案・教示

言語や文字よりノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

ノウハウの精度を確認し必要に応じて更新

ポイント②ノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

解析

生徒B

生徒D

生徒A

センサ センサ センサ

a b c d

DBの提案・指示を基に指導タイプ選択

教育 ユースケース

ヒトの動作・行動パターンに基く自動認識システム

概要:生徒の動作・行動を認識する事で生徒のタイプを自動で判別し、最適な学習指導を提供するシステム

学習指導は各々の先生に依存されるが、先生の教育には時間を要す為、生徒への指導に差が生じてしまっている

背景

生徒の行動を分析し分類を行い、形式化された優秀な先生のノウハウと合わせ、最適な学習指導を生徒に提供したい

ニーズ

実現に向けた課題

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•生徒の頭、視線、手の動き及び、問題の正誤箇所、回答時間等を取得

――

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•大量の動画データの保存、及び処理

•施設間における大量データ通信

•言語、文字を分析し、生徒タイプを判別

•取得された行動データを分析し生徒タイプとのマッチング

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

実現に向けた課題

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•学校、塾など教育機関を中心に展開可能。「有識者が物事をヒトに教える」に対して本システムは有効である為、スポーツ指導にも応用できると考える

非技術課題

•本システムを利用した指導であると場合、機械的な事に対して抵抗がある生徒(親を含む)が一定数存在

•言語データによる分析技術(言語と概念のグラウンディング)

優秀な先生は、生徒の正誤箇所、問題の回答時間、視線などにより、生徒を分類し、最適な指導を行っている。これらのノウハウを形式化し、カメラにて撮影された動画を基に自動で生徒の詳細行動を解析・分類を行うことで平凡な先生においても適切な指導が行える

ノウハウの形式化により、時代共に変化する生徒の分類や指導方法が適切か否かの確認が可能となる

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

目的

システムイメージ

効用b)先生のレベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用a)どの先生からも最適な指導を受けることが可能

ポイント①生徒の行動を取得・解析しタイプを判別

サービス医療介護製造 小売

Page 24: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

24

デジタルデータベース

平凡先生

生徒タイプ

A B

C D

指導タイプ

a b

dc

生徒

生徒

生徒

A

B

C

a

b

c

把握行動

生徒タイプ提案・教示

言語や文字よりノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

ノウハウの精度を確認し必要に応じて更新

ポイント②ノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

解析

生徒B

生徒D

生徒A

センサ センサ センサ

a b c d

DBの提案・指示を基に指導タイプ選択

教育 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(1/3)

ヒトの動作・行動パターンに基く自動認識システム

概要:生徒の動作・行動を認識する事で生徒のタイプを自動で判別し、最適な学習指導を提供するシステム

学習指導は各々の先生に依存されるが、先生の教育には時間を要す為、生徒への指導に差が生じてしまっている

背景

生徒の行動を分析し分類を行い、形式化された優秀な先生のノウハウと合わせ、最適な学習指導を生徒に提供したい

ニーズ

実現に向けた課題

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•生徒の頭、視線、手の動き及び、問題の正誤箇所、回答時間等を取得

――

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•大量の動画データの保存、及び処理

•施設間における大量データ通信

•言語、文字を分析し、生徒タイプを判別

•取得された行動データを分析し生徒タイプとのマッチング

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

実現に向けた課題

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•学校、塾など教育機関を中心に展開可能。「有識者が物事をヒトに教える」に対して本システムは有効である為、スポーツ指導にも応用できると考える

非技術課題

•本システムを利用した指導であると場合、機械的な事に対して抵抗がある生徒(親を含む)が一定数存在

•言語データによる分析技術(言語と概念のグラウンディング)

優秀な先生は、生徒の正誤箇所、問題の回答時間、視線などにより、生徒を分類し、最適な指導を行っている。これらのノウハウを形式化し、カメラにて撮影された動画を基に自動で生徒の詳細行動を解析・分類を行うことで平凡な先生においても適切な指導が行える

ノウハウの形式化により、時代共に変化する生徒の分類や指導方法が適切か否かの確認が可能となる

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

目的

システムイメージ

効用b)先生のレベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用a)どの先生からも最適な指導を受けることが可能

ポイント①生徒の行動を取得・解析しタイプを判別

【IoTで解決すべき必然性】• この提供価値だけではIoTではなく、教員への教育システムの見直しなどでも実現できてしまう。なぜIoTが必要なのか(何のためにデータを取得し解析を行い、役に立てたいか)を明確化する必要がある。(委員会コメント)

サービス医療介護製造 小売

Page 25: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

25

デジタルデータベース

平凡先生

生徒タイプ

A B

C D

指導タイプ

a b

dc

生徒

生徒

生徒

A

B

C

a

b

c

把握行動

生徒タイプ提案・教示

言語や文字よりノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

ノウハウの精度を確認し必要に応じて更新

ポイント②ノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

解析

生徒B

生徒D

生徒A

センサ センサ センサ

a b c d

DBの提案・指示を基に指導タイプ選択

教育 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(2/3)

ヒトの動作・行動パターンに基く自動認識システム

概要:生徒の動作・行動を認識する事で生徒のタイプを自動で判別し、最適な学習指導を提供するシステム

学習指導は各々の先生に依存されるが、先生の教育には時間を要す為、生徒への指導に差が生じてしまっている

背景

生徒の行動を分析し分類を行い、形式化された優秀な先生のノウハウと合わせ、最適な学習指導を生徒に提供したい

ニーズ

実現に向けた課題

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•生徒の頭、視線、手の動き及び、問題の正誤箇所、回答時間等を取得

――

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•大量の動画データの保存、及び処理

•施設間における大量データ通信

•言語、文字を分析し、生徒タイプを判別

•取得された行動データを分析し生徒タイプとのマッチング

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

実現に向けた課題

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•学校、塾など教育機関を中心に展開可能。「有識者が物事をヒトに教える」に対して本システムは有効である為、スポーツ指導にも応用できると考える

非技術課題

•本システムを利用した指導であると場合、機械的な事に対して抵抗がある生徒(親を含む)が一定数存在

•言語データによる分析技術(言語と概念のグラウンディング)

優秀な先生は、生徒の正誤箇所、問題の回答時間、視線などにより、生徒を分類し、最適な指導を行っている。これらのノウハウを形式化し、カメラにて撮影された動画を基に自動で生徒の詳細行動を解析・分類を行うことで平凡な先生においても適切な指導が行える

ノウハウの形式化により、時代共に変化する生徒の分類や指導方法が適切か否かの確認が可能となる

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

目的

システムイメージ

効用b)先生のレベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用a)どの先生からも最適な指導を受けることが可能

ポイント①生徒の行動を取得・解析しタイプを判別

【IoTで解決すべき必然性】• この提供価値だけではIoTではなく、教員への教育システムの見直しなどでも実現できてしまう。なぜIoTが必要なのか(何のためにデータを取得し解析を行い、役に立てたいか)を明確化する必要がある。(委員会コメント)

【既存データの有効活用可能性】• 生徒属性を理解したいのであれば、例えばスマートフォンのログデータ等の既存データも有効だろう。つまり、新規でのデータの取得だけを考えるのではなく、既存のデータの有効活用についても検討することが必要ではないか。(委員会コメント)

サービス医療介護製造 小売

Page 26: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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デジタルデータベース

平凡先生

生徒タイプ

A B

C D

指導タイプ

a b

dc

生徒

生徒

生徒

A

B

C

a

b

c

把握行動

生徒タイプ提案・教示

言語や文字よりノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

ノウハウの精度を確認し必要に応じて更新

ポイント②ノウハウ形式化

優秀先生

優秀先生

優秀先生

優秀先生

解析

生徒B

生徒D

生徒A

センサ センサ センサ

a b c d

DBの提案・指示を基に指導タイプ選択

教育 ユースケースに対する有識者からのフィードバック・コメント(3/3)

ヒトの動作・行動パターンに基く自動認識システム

概要:生徒の動作・行動を認識する事で生徒のタイプを自動で判別し、最適な学習指導を提供するシステム

学習指導は各々の先生に依存されるが、先生の教育には時間を要す為、生徒への指導に差が生じてしまっている

背景

生徒の行動を分析し分類を行い、形式化された優秀な先生のノウハウと合わせ、最適な学習指導を生徒に提供したい

ニーズ

実現に向けた課題

•画像解析/センサによる行動認識技術⇒ヒトの行動取得/データ化など

•生徒の頭、視線、手の動き及び、問題の正誤箇所、回答時間等を取得

――

•高処理ストレージサーバー技術

•エッジ処理技術

•大量の動画データの保存、及び処理

•施設間における大量データ通信

•言語、文字を分析し、生徒タイプを判別

•取得された行動データを分析し生徒タイプとのマッチング

•データ利用者の管理及び持ち出し、コピー、改竄等防止技術

•ノウハウが流出しないセキュリティシステム

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

実現に向けた課題

システム上の特徴・要件 技術課題・テーマ

横展開可能性

•学校、塾など教育機関を中心に展開可能。「有識者が物事をヒトに教える」に対して本システムは有効である為、スポーツ指導にも応用できると考える

非技術課題

•本システムを利用した指導であると場合、機械的な事に対して抵抗がある生徒(親を含む)が一定数存在

•言語データによる分析技術(言語と概念のグラウンディング)

優秀な先生は、生徒の正誤箇所、問題の回答時間、視線などにより、生徒を分類し、最適な指導を行っている。これらのノウハウを形式化し、カメラにて撮影された動画を基に自動で生徒の詳細行動を解析・分類を行うことで平凡な先生においても適切な指導が行える

ノウハウの形式化により、時代共に変化する生徒の分類や指導方法が適切か否かの確認が可能となる

ユースケースイメージ

データ収集

データ流通

データ蓄積

データ解析

セキュリティ

表示・制御

目的

システムイメージ

効用b)先生のレベルの底上げ及び学習スピードの向上

効用a)どの先生からも最適な指導を受けることが可能

【データ量の十分性】

• パネルデータとして生徒の学習情報を取得し、結果として将来にどの様な職業に就いた等が分かると非常に面白いと考える。(委員会コメント)

ポイント①生徒の行動を取得・解析しタイプを判別

【IoTで解決すべき必然性】• この提供価値だけではIoTではなく、教員への教育システムの見直しなどでも実現できてしまう。なぜIoTが必要なのか(何のためにデータを取得し解析を行い、役に立てたいか)を明確化する必要がある。(委員会コメント)

【既存データの有効活用可能性】• 生徒属性を理解したいのであれば、例えばスマートフォンのログデータ等の既存データも有効だろう。つまり、新規でのデータの取得だけを考えるのではなく、既存のデータの有効活用についても検討することが必要ではないか。(委員会コメント)

サービス医療介護製造 小売

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データ収集

ユースケースやユーザヒアリングより抽出された技術課題 「データ収集・蓄積」における分野横断での代表的技術課題

収集では「ヒトの行動や五感のセンシング」や「マルチ化電池不要化」、「データフォーマットや機器間接続の標準化」に課題。蓄積では「ストレージ上の処理」や「クラウド処理時の応答速度」に課題。

出所:各企業へのヒアリングおよびユースケース議論を基にADL作成

ユースケース及びヒアリングによる各業界におけるIoT技術課題

分野横断による技術課題

今後のIo

T

への期待を実現する為の技術課題

マルチセンシングデバイスの確立-各々のデータ取得の為、様々なセンサを設置するのではなく、1つあるいは少種類センサで複数の情報取得が期待されている

クラウド上におけるデータ大規模時の応答速度の改善-様々情報を取得しデータ量は増加するが、クラウド上においてリアルタイム性の確保が求められている

データ流通

デバイスの電池交換不要化-電源を定常的に確保できない事が多い為、電池交換を必要としないデバイスがあると良い

データフォーマットや機器間接続標準化-例えば、医療と住宅、旅館とインフラなど分野横断でのデータ連携が考えられニーズが顕在化している

五感センシングデバイスの実現-ヒトの五感情報を取得することで、ヒトの作業に付随したノウハウ取得に近づくと考える

ヒトの詳細行動把握技術の実現-視線、頭、手指、足などの動きを連携し把握することでヒトの行動目的解析の一端となる

データ蓄積

製造業分野 社会インフラ分野 生活分野 サービス分野

• IoT関連規格の標準化が進むと良いと考える

• 人流情報を施設の効率化だけなく、小売業へのテナントに対しても情報共有を行い、売上増を狙いたいと考える為、データの標準化は必要と考える

• 社会インフラとしてのIoT関連にお

ける規格は標準化される必要があると考える

• 予防、検査、診断/治療、ケアと領

域を横断した情報を基にした最適なサービスを患者へ提供したい為、データフォーマットは統一されていた方が良い

• 介護に適したシステムの標準化が行われると良いと考える

• 病気の予防や治療は病院だけで行われる訳ではなく、普段の家での生活においても密接に関係する為、データ連携が必要となって来る

• 機器のネットワーク接続に際してインターフェースが異なる為、標準化が進むと良い

• 施設の効率化を目指すが、どの様なデータをどの様に取得するかは今後の課題である

• センサ類の価格が下がることによって、様々なデータ取得が可能となる

• 位置、力覚、接触、振動といった情報を小型軽量、無線、安価なセンサでセンシングすることが求められる

• データを取得する際、結果データだけでなく、周辺環境情報も必要である

• 土壌、天候、人口衛星・ドローンの画像データを使用しているが、センサコストが高い為、多くのデータを取得できない

• デバイス電源の問題などは実用化という点では未解決である

• 現段階では、無給電源技術は実用できるものはないという認識である

• 今後、無線によるネットワークが構築された場合、無給電デバイスが必要となってくる

• Wireless給電やエネルギーハー

ベスティングは注目している技術である

• 屋外にてセンサを活用することも多い為、耐久性が高い無給電ディバスはあると良い

• 省エネルギー化、無線給電の技術開発ニーズは大きい

• 人流解析/予測化に向けた施設利

用客の認識及び行動情報の取得が必要

• 患者の行動に基づいた最適なサービス提供に向けた詳細行動(視線、頭手足の動きなど)の取得が重要。プライバシーに配慮された取得方法であれば尚良い

• 優秀な販売員のノウハウ形式に向けた、販売員や顧客の行動、導線、視線情報の取得が必要

• 生徒の分類に向けた、学習時の行動情報が必要

• 熟練者の経験・ノウハウ形式化に向けたヒトの詳細行動、視覚・触覚・聴覚情報の取得が必要

• 熟練者の経験・ノウハウ形式化に向けたヒトの詳細行動、視覚・触覚・聴覚情報の取得が必要

• エンドポイントにおけるデータの一次処理によるクラウドへ吸い上げる情報量の削減ニーズは大きい

• データ保存のクラウド化に伴う応答速度の低下は課題である

• 生徒の課題提出時など、一時的にサーバー利用が集中する際の処理が課題である

• 生産品に対して切断などの手間をかけず、リアルタイムに3次元解析

などにより内部状態を確かめ、品質管理を行いたい

• リアルタイムに人流解析を行い、予測シュミレーションを行いフィードバックする為、高速処理が必要

• ビックデータを活用し遅延や列車の混雑具合をシミュレーションし可視化は行えたが、次の段階としてリアルタイムにて対応が可能となるようにしたい

ストレージ上での高速処理化-三次元や動画データの収集、検索、蓄積などが用途と考えられ、容量の大きいデータに対する処理スピードの向上が要求される

凡例ユースケースから抽出された技術課題ヒアリングから抽出された技術課題

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ユースケース及びヒアリングによる各業界におけるIoT技術課題

製造業分野 社会インフラ分野 生活分野 サービス分野

ユースケースやユーザヒアリングより抽出された技術課題 「データ解析・セキュリティ」 」における分野横断での代表的技術課題

データ解析では「自己学習」や「行動/ノウハウ解析」に加えて、「ウェアラブル」などのヒューマンインターフェイスに課題。セキュリティとしては「プライバシ保護型データハンドリング」などに課題。

出所:各企業へのヒアリングおよびユースケース議論を基にADL作成

今後のIo

T

への期待を実現する為の技術課題

データ解析

データ表示/

制御

セキュリティ

自己学習による特徴点抽出機能の進化-効率化・最適化において人間では気が付かない原因や組合せ、トレンドの発見を機械学習に期待する

プライバシー保護型データハンドリングの確立-許可がない個人情報の匿名化は行うが、IoT活用による提供価値に賛同し情報の非匿名化が許可された場合、抽出できる技術があると良い

周辺への違和感を排除したウェアラブルデバイスの実現-接客業務時にインカムの様に違和感を顧客に与えることなく使用できるデバイスがある事で、解析されたデータを基にした活動が行える

情報表示技術の改善-機器だけに完結せず、データを基にヒトが行動する、ヒトに促す場合においてニーズに応じたデータ表示が必要となる

形式化されたノウハウ運用におけるセキュリテイの確立-形式化されたノウハウの利用を促しながら、持ち出し、コピー、改竄など運用方法を制限する技術が必須となる。

アウトプットに対するノウハウ関連度の解析-ノウハウのインプットにより高品質なアウトプットが出されるかの関連性の確認が必須

行動情報による判別・予測機能の進化-行動自体の正/異常判別や予測が行われる事で、状態に応じた最適な対応の実現が可能

業務補助型ウェアラブルデバイスの実現-インプットされたデータ通りに動作することで、作業者が自立的に行えない高度作業を可能にするアシスト型のデバイスが必要となる

• AIによる故障予知に関しては成果が出ず現在は開発を行っていない

• 分析の時間を短縮した様なものではなく、ヒトが気が付かない着眼点や把握しきれない点を見極めるアルゴリズムがあると良い

• 経験やノウハウのデータ化完了後、最終的には人工知能にて最適化を判断するという考え方もある

• AIやビックデータを活用し、更に省

エネルギーが進み、コスト削減が期待される

• 人工知能を利用した診断補助の話を始めている

• データは多ければ多いほど、栽培管理のモデル精度が向上する為、無数のデータを取得し自動学習を行い最適化を図る技術に興味はある

• 人工知能により、最適なおもてなしや業務効率の向上が図れることは望ましい

• 限られた施設内をより効率的に使用する為に、ヒトの流れを把握・コントロールする必要がある

• ARを活用し自宅にいるが実際に

旅行した気分を味わえるような商品提供を考えている

• スタッフへのデータ提供の際、患者に不安を与えない状態での情報確認が求められる

• 患者に違和感を与えないウェアラブルデバイスがあると良い

• スマートグラスでの情報共有は、接客時顧客に与える印象が良くなく、インカムではあれば違和感がないと考え、音声を選択した

• プライバシー保護の観点により、データを纏めた時には個人情報が分からない状態から、必要に応じて特定の個人情報を再び獲得できる技術があれば良い

• セキュリティを万全の状態にしつつ、見守りシステムと患者の個人情報を結び付けたい

• 個人情報のセキュリティは今後の課題となる

• 獲得した個人情報の漏えいを防ぎ、個人が特定できない様な状態でデータを使用するつもりである

• 形式化されたノウハウは、積極的に活用する必要がある一方、社外内での流出や改竄、コピー等が行われない様にすることが必須である

• 形式化されたノウハウは、積極的に活用する必要がある一方、社外内での流出や改竄、コピー等が行われない様にすることが必須である

• 熟練者の形式されたノウハウと高品質な生産品の関連性の解析が必要となる

• 優秀な販売員や顧客の行動データと商品売上データを組みわせた分析が必要となる

• 熟練者のノウハウが形式化された場合においても、単純に表示されるだけでは実行は不可能であり、熟練者の動きを再現した動作アシスト機能は必要となる

• 取得した施設利用客の行動情報より人流解析を行い、それを基にした行動予測が求められる

• 患者行動情報より、正/異常行動の自動判別機能が必要となる

凡例ユースケースから抽出された技術課題ヒアリングから抽出された技術課題

分野横断による技術課題

Page 29: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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Contents

1 本調査の背景及び目的

2 ユースケース起点での技術課題の抽出

3 IoTにおける「ユースケース起点」の技術課題検討の要諦

Page 30: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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IoTは垂直連携が重要であり、ユーザを起点としたユースケース議論の重要性は高い。

但し、中長期を見据えた技術開発のためには、ユーザ要求をそのまま受け取るだけではなく、ユースケースを多面的な視点からストレッチしていくことが重要である。

IoTにおける「ユースケース起点」の技術課題検討の要諦

ユーザ起点のユースケース議論の

有効性

ユースケースのストレッチの重要性

• 本委員会においてビジネスモデルの議論が出来たことが、画期的であると考える。技術開発テーマは既に議論され定められており、その技術を利用する事でどの様な社会貢献が可能となるか、また実際にIoTを活用する事でどの様な課題が起きるか等が抽出され、良い議論が出来た。

• 本日挙げられた課題を留意することで、事業化の確率はあがるのではないか。

• 各ユースケースとも、基本的に各ユーザ企業は自社のベネフィットを中心に考えており、同業他社とのデータ連携などの意識した説明がなかった様に感じられる。

• ユーザ企業から頂いたリクワイアメントとそれらを基にストレッチしたアイデアの二段階で議論すると良いではないか。

• 異なる分野、異なる視点から検討を行えば、より良いビジネスモデルになるのではないか

本調査にて実施した有識者委員会におけるコメント

Page 31: IoT社会で重要となる データ処理・制御技術等に関す … · 3 IoT社会において重要とされる技術のうち、末端側と基幹側を連動させてデータ処理・制御を行

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ユーザを起点としたユースケースをブラッシュアップするために、9つのチェックポイントがある。

IoTにおける「ユースケース起点」の技術課題検討の要諦 ユースケースのブラッシュアップのためのポイント

ユースケースのブラッシュアップのためのチェックポイント市場

(ニーズ)

技術開発

関連する委員コメント

ビジネスモデル改善・創出

システム構築

技術への落とし込み

教育: 「この提供価値だけではIoTではなく、別のアプローチでも実現できてしまう。なぜIoTが必要なのか(何のためにデータを取得し解析を行い、役に立てたいか)を明確化する必要がある」

小売: 「カメラ設置はセンシティブな問題だが、犯罪抑止力として商店街に設置する場合は認められており、如何に利用者の理解を得られるか、公益性を高められるかがポイント」

医療・介護: 「健康な際に予防に対価を払うことは考えにくいため、どうすれば/誰から対価を獲得しうるのかを、未病/病後など含めより吟味することが必要ではないか」

教育: 「新規でのデータの取得だけを考えるのではなく、既存のデータの有効活用についても検討することが必要ではないか」

製造業: 「本ケースの効用には、人材教育の負荷軽減、歩留まり率の向上によるコストダウン等、既存事業の改善について述べられているが、ビジネスモデルの改革などの話はないのか」

医療・介護など: 「各ユースケースとも、基本的にユーザ企業は自社のベネフィットを中心に考えがちであり、同業他社とのデータ連携などを意識した説明がない」

製造業など: 「おそらく国内のユーザ企業はまだハッキングや攻撃をされた事がないため、各ユースケースともにセキュリティに対する考え方が乏しい」

製造業: 「熟練者を観察するだけではなく、理論的な側面のアプローチもあるのではないか。溶接であれば、どの色、温度、角度であれば品質が良くなるかは科学的にも導出可能ではないか」

医療・介護: 「特定施設内の患者数はたかが知れており、それだけでは分析には不十分。地域や企業間での連携による、データをアグリゲートする仕組みなどについても考えるべき」

• そもそもIoTを活用し解決する必要があるのか、他の方法で解決できる可能性はないのか

• データ利用のための受容性を高めるために、例えば社会性・公益性の担保やユーザの啓蒙などの工夫があるか

• 効用に対して対価を払う理由のある受益者(もしくはステークホルダ)を明確に見極められているか

• 全てのデータを新規に取得するだけではなく、既存データの活用可能性はあるのか

• 既存システムフローを前提に考えていないか、IoTを活用することでどのフローが変化するのか

• 自社内に閉じたデータベースとなっていないか、協業企業、競合他社を含めて共有できる箇所はどこか

• セキュリティの必要箇所はどこか、他社からハッキング・攻撃を受けることを想定しているのか

• 対象となる事象に対して、観察によるデータ取得・解析だけではなく、原因を理論的に解明する事は可能か

• データ解析に必要となるサンプルデータ量を十分に確保できるか

IoTで解決すべき必然性

データ利用のための受容性の確保

対価源泉の明確さ

既存データの有効活用可能性

既存システムという前提条件の見直し

データのオープン化可能性

セキュリティの再意識付

科学的アプローチの実現可能性

データ量の十分性

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ユースケースイメージを描くに際して、上記視点を参考にしていただければ幸いです

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