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www.imotoline.co.jp 2013年11月15日 ISO規格海上コンテナによる、次世代型の 「国内海上コンテナ輸送網」構築プロジェクト 参考資料

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Page 1: ISO規格海上コンテナによる、次世代型の 「国内海 … 2 我が国のコンテナ物流が抱える構造的課題 ISO(国際標準化機構)規格海上コンテナ(20フィート・40フィート)は、今日のグローバ

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2013年11月15日

ISO規格海上コンテナによる、次世代型の「国内海上コンテナ輸送網」構築プロジェクト

~ 参考資料 ~

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我が国のコンテナ物流が抱える構造的課題

ISO(国際標準化機構)規格海上コンテナ(20フィート・40フィート)は、今日のグローバル経済において各都市間の流通を支える、言わば世界経済の共通プロトコルとなっている。各国はISO規格を国内規格に取り入れ、国内関連法で定義し、標準化のメリットを享受している。

しかし我が国では、長年に渡り輸出入はISO規格海上コンテナ、国内流通はJIS規格コンテナ(12フィート)という「規格の分断」を前提とした制度設計と運用がなされてきたため、未だISO規格海上コンテナを国内標準化できていない。

このため、我が国の物流はISO規格海上コンテナを国内相互間で流通させる力が非常に弱いという不効率かつ致命的な構造を抱えてしまった。京浜港・阪神港がコンテナ港湾として釜山港などに劣後してしまった理由の本質はここにある。

京浜港・阪神港を真のハブ港とするには、JIS規格コンテナに加えて、ISO規格海上コンテナを我が国流通の標準規格のひとつとして捉え直し、これを輸出入のみならず、広く国内流通にも使用できる環境を整える必要がある。

参考資料

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・ 我が国のコンテナ型物流はコンテナ規格を国際(ISO)と国内(JIS)で分断し、互換性を無くした事によってダブルスタンダードとなり、全てのモジュールで二重投資が発生する事態となっている。

・ また、ISO規格のインフラには、各々個別に「国内流通への使用を制限する規制」が設けられた。

国際は国際 (ISO規格: 20FT/40FT型) ⇒ 国内流通への使用を制限

国内は国内 (JIS規格: 12FT/31FT型)

幹線輸送モード ターミナル コンテナ 集配車両

20/40FTコンテナ船

12FTコンテナ船

12FT貨物列車

20/40FT外貿埠頭

12FT内貿埠頭

12FT貨物駅

20/40FTコンテナ

12FTコンテナ

31FTコンテナ

20/40FTコンテナトレーラ

12FTコンテナトレーラ

12FTコンテナトラック

規格分断が生んだ 「二重投資と規制」参考資料

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制度改革の必要性

外貿と内貿を区分する制度設計

ボーダレス時代の制度設計へ

~ 本プロジェクトを推進するにあたり、改正が大前提となる制度。 ~

参考資料

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国際コンテナ戦略港湾のターミナルデザイン

~ 外航⇔内航等の「トランシップ」を前提とした国内ハブ港のターミナルデザインとは ~

内航用サブバース

内航船 内航船 外航船 外航船

外貿ゲート

内貿ゲート

貨物の自由移動

【内航用サブバース】① 内航船はメインバースへの直付け荷役を原則とするが、

メインバースが母船で混雑する際はサブバースで荷役。② 外・内貿コンテナとも、メイン・サブ間の移動は自由。③ 地方港との空バン回漕のための共用オンドックデポ設置。

内航⇔内航T/S 内航⇔外航T/S 外航⇔外航T/S

↓ ガントリーレール

【長期目標】① NACCS、Colinsによる外・内貿コンテナの一元管理化。② トランシップCTの京浜港・阪神港内での集約化

ソーラスフェンス ⇒メインバース <外・内貿コンテナ埠頭(指定保税地域)>

① 隣接CTを連続一体運用化(バース・ヤード・クレーンの共用化)② 荷役・蔵置・ゲートのITシステムを統合③ 外貿コンテナと内貿コンテナの双方を取扱い

クレーン共用

貨物の自由移動

クレーン共用

貨物の自由移動

クレーン共用

参考資料

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一般的制限値内(自由走行可)

基準内トラック(単車)

車両総重量 : 20トンまで軸重 : 10トンまで

道路法 車両法 輸出入コンテナ用(封印されており、貨物が特殊)

その他の「物流系8車種」(車両の構造が特殊)

特殊車両(要 通行許可)

緩和トレーラ(3軸シャーシ)

連結車両総重量 : 44トンまで軸重(駆動軸) : 11.5トンまで

連結車両総重量 : 44トンまで軸重 : 10トンまで

基準内トレーラ(2軸シャーシ)

連結車両総重量 : 36トンまで軸重 : 10トンまで

連結車両総重量 : 36トンまで軸重 : 10トンまで

特殊車両通行許可制度(道路法)とは◆道路法による車両規制

道路は一定の構造基準により作られているため、「道路法」によって道路を通行する車両の大きさや重さを制限している。この最高限度を「一般的制限値」という。 (道路法第47条1項、車両制限令第3条)

車両の構造が特殊な車両、あるいは輸送する貨物が特殊な車両で、幅、長さ、高さ および総重量のいずれかの一般的制限値を超えたり、橋、高架の道路、トンネル等で総重量、高さのいずれかの制限値を 超える車両を 「特殊車両」といい、道路を通行するには特殊車両通行許可が必要となる。(道路法第47条の2)

バラ積緩和車両

※ 連結車両総重量=トラクタ重量+トレーラ重量+乗車定員×55KG+最大積載量 ※ 軸重=車軸1本あたりにかかる荷重

海コン緩和車両

参考資料

基準内車両 基準内車両

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輸出入目的の場合 国内流通目的の場合

使用車種(制度上の区分)~ 40FTコンテナの例 ~

特車申請内容 海上コンテナ(輸出入限定) 国内コンテナ

軸重条件11.5トンまで(トラクタ駆動軸のみ・エアサス前提)

10.0トンまで

最大積載量

【実質貨物重量】30.48トンまで

【26.5トン】24.00トンまで

【20.0トン】

ISO規格コンテナトレーラにおける二重基準①

海上コンテナ用 一般セミトレーラ(コンテナ用)

~ トレーラ規制の二重基準により、内航船は近海船に比べ25%の効率ダウンを強いられている。 ~

※ 国内流通目的の場合、「バラ積み緩和車両」も利用可能であるが、軸重条件(10トンまで)、特殊車両通行条件(先導車・夜間走行条件等)、高速道路利用制限(L16.5m以上)、車両価格(高価格)、燃費(低燃費)などの面で「海コン緩和車両」に比べ大幅に悪条件となる。この為、国内コンテナはもとより輸出入コンテナにも高コストで使用できず、事業的に成り立たない。

25%効率ダウン

近海船と内航船の競争条件の同一化が必要である。

参考資料

海コン緩和車両 基準内車両

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・ 軸重緩和(10トン⇒11.5トン)により、1デフトラクタで運行可能。・ 全長が16.5mに収まる為、都市高速の通行も問題無い。・ 重さ指定道路では、先導車と夜間走行条件が適用されない。

【輸出入目的の場合】保安基準緩和(車検): 海コン緩和車両特車通行許可(道路): 橋梁照査式基準

【国内輸送目的の場合】保安基準緩和(車検): バラ積緩和車両特車通行許可(道路): 算定要領基準

・ 軸重基準内(10トン)により、2デフトラクタの追加購入が必要。・ 全長が16.5mを超えるため、都市高速の通行が個別審査となる。・ 重さ指定道路でも、先導車と夜間走行条件が頻繁に適用。

20.32t

20FT(2軸) 20FT(3軸)40FT(2軸) 40FT(3軸)

ISOフル積載

30.48t24.0t 24.0t

5.6t

軸重≦10.0t

7.4t 9.0t×2 5.8t 8.0t 8.0t×3

軸重≦10.0t

6.0t

軸重≦10.0t

9.8t 9.4t×2 6.7t

軸重>10.0t

11.4t 8.1t×3

ISOフル積載

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ISO規格コンテナトレーラにおける二重基準②

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大連

韓国

内航コンテナ゙船

近海コンテナ船

台湾

中国

青島

輸入製品を積んだISOコンテナ

⇒ISOフル積載が可能であり、海外メーカーに有利な競争条件

国内製品を積んだISOコンテナ

⇒ISOフル積載が難しく、国内メーカーに不利な競争条件

首都圏向けの製品販売を想定した場合、現在のトレーラ規制は、輸入製品(海外メーカー品)のみを重量緩和する制度設計であり、国内製品(国内メーカー品)に、著しく不利な物流環境となっている。

貨物100トン⇒40FTコンテナ×4台

貨物100トン⇒40FTコンテナ×5台

首都圏

九州

北海道

内航コンテナ船

近海コンテナ船

トレーラの二重基準による「立地競争力低下」参考資料

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船底型スタンション型※

幌枠型あおり型

自動車の運搬用コンテナ用(JIS+ISO規格)

タンク型(ミキサー車、粉粒体運搬車等を含む)

バン型(オープントップ型を含む)海上コンテナ用(ISO規格)

バラ積み緩和制度(国内貨物)海コン緩和制度(輸出入貨物)

コンテナ輸送における国際貨物・国内貨物の特殊車両通行許可基準・申請手続きの統一については、他の物流系連結車両も含めた特殊車両通行許可基準・申請手続きの見直しの一環として、軸重増加による道路構造物への疲労増大の影響の分析結果等を踏まえ、早急に事業者・事業者団体を交えた検討を開始し、結論を得る。

【平成24年度 検討・結論】

ISO規格コンテナトレーラ 制度一本化に向けた動き

内閣府 規制・制度改革委員会での検討の末、2012年7月10日の閣議決定にて、【平成24年度中の検討と結論】が明記された。

ISOフル積載: ◎

ISOフル積載: ×

一本化に向けた閣議決定の内容

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外貨用コンテナの内貨転用に係る規制の緩和財務省関税局: 2012年4月施行

⇒ 日本の内と外を区分して作られた制度を一本化する第一歩。

内貨輸送の

自由化(1年内)

輸出貨物の集荷輸入貨物の配送

再輸出期間が1年に延長、その他の規制は不要か制限なしとなった。

参考資料

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指定保税地域への内航船着岸に係る規制の緩和

【改正前】内航船の各港コンテナターミナルへの着岸は、指定保税地域の「目的外使用」であり、税関長との協議・承認が必要。

【改正後】内航船の各港コンテナターミナルへの着岸は、輸出入貨物積載船については協議・承認不要。

国内貨物積載船についても、外航船の運用に支障を与えない範囲であれば協議・承認不要。

財務省関税局: 2013年4月施行

⇒ 同時に、国内貨物の各港コンテナターミナルにおける蔵置についても、改めて「差し支えない」と明記された。

参考資料