japan direct marketing associationjapan direct marketing association 【特 集】 広報誌...

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公益社団法人 日本通信販売協会 Japan Direct Marketing Association 特 集】 広報誌 第369号 5 6 2019 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは? ■ 通信販売取引改善のための 通販広告実態調査(新聞折込チラシ編) ■ 通販110番 ~2018年度 消費者相談件数とその概要~ 広告適正化委員会

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Page 1: Japan Direct Marketing AssociationJapan Direct Marketing Association 【特 集】 広報誌 第369号 20195 6 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは?

公益社団法人 日本通信販売協会

Japan Direct Marketing Association

  【特 集】広報誌 第369号

5 62019

消費税法改正のポイント②

インボイス制度とは?

■ 通信販売取引改善のための  通販広告実態調査(新聞折込チラシ編)■ 通販110番 ~2018年度 消費者相談件数とその概要~

広告適正化委員会

Page 2: Japan Direct Marketing AssociationJapan Direct Marketing Association 【特 集】 広報誌 第369号 20195 6 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは?

●「そんな会社にいくのはやめなさい」

 といった大学就職部

 

私が新卒で通販会社(注 

今の会社で

はありません)に入社したのは、1982

年のことです。就職内定の報告にいった大

学就職部の反応は、「通販なんてわけの

わからない会社はやめなさい。小売業だっ

たらいろいろあるでしょう。デパートだって

スーパーだって(注 

当時はまだコンビニは

勃興期で、24時間やっているところもほと

んどありませんでした)」というものでし

た。就職部には二度と近づかず、その会

社に入社してしまいました(笑)。

●日陰の存在だった通販が「業界」になった

 

今では想像がつかないと思いますが、80

年代前半までの世間での「通販」に対す

る目はそれぐらい厳しいものがありまし

た。その後、業界の先人の方々の尽力に

より、1983年にJADMAが設立さ

れ、返品制度・後払い制度など通販独自

のサービスの普及・インターネット時代の

到来もあり、市場がどんどん拡大してい

きました。我々の業界が世間的に認めら

れ、20年以上も成長業種といわれてきて

いるのはご承知のとおりです。

●業界から手法へ。

 大きな過渡期を迎えている通販

 

今、通販は専業社が中心の「業界」か

らさまざまな企業が参入できる小売の

「手法」となり、わが社を含め、通販専

業社にとっては大きな過渡期を迎えていま

す。もちろん業界団体としての側面もも

つJADMAもまた、今後どんな役割を果

たしていくのか、考えるべき節目であると

思いますが、それはJADMA自体の大き

なテーマでしょうからここでは触れません。

●自社のファンをいかに獲得できるか

 

こんな時代である今こそ、通販の最大

の強みであるお客様個々とのつながりを大

事にして、ビジネス展開していくことが重

要であると考えています。時代がどう変

わろうと、小売業にとってはリピーターを

つくっていくこと、つまりお客様に満足して

いただいて次の利用につなげることが継続

の源泉です。通販は個々のお客様と密接

な関係のつくれる小売ですので、それを

強みとしてファンになっていただくことが普

遍のテーマであると考えています。

通販「業界」に入って37年目に思うこと

お客様個々のつながりを大事にして

ファンになっていただく

VOL.70Relay Columnリレーコラム

株式会社カタログハウス代表取締役社長

松尾 隆久Takahisa Matsuo

『リレーコラム』は、協会関係者が日ごろ

感じていることを綴った寄稿を、毎回リ

レー形式でお届けします。

CONTENTS

リレーコラム

特集:インボイス制度とは?

広告適正化委員会(新聞折込チラシ編)

2018 年度 消費者相談件数とその概要

デザインのチカラで売れる商品をつくる。

会員紹介/私のお気に入り

日本ダイレクトマーケティング学会だより

JADMA 新聞

事務局だより 他

02

03

08

10

16

17

18

19

20

今号の表紙

「すごいでしょ! このホタル!」

作/黒柳

宏太

11歳(制作時)・日本

子供地球基金※/am

anaimages

所属

1988年の創立以来、病気や戦争、災害で心に傷を

負った子どもたちを物心両面から支援。特に心のケア

を目的としたアートのワークショップに注力しています。

2019 May/June 02

Page 3: Japan Direct Marketing AssociationJapan Direct Marketing Association 【特 集】 広報誌 第369号 20195 6 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは?

 

消費税の納付税額は、「課税期間(※1)

中の課税売上げ等に係る消費税額」から

「課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税

額」を控除(仕入税額控除)して計算する。

 

仕入税額控除の適用を受けるために

は、法律上一定の要件が定められており、

現行制度のもとでは、課税仕入れ等の一

定の事実を記載した「帳簿」及び「請求

書等」を保存する必要がある。

 

軽減税率制度実施後の区分記載請求書

等保存方式のもとでは、現行の仕入税額

控除の要件として保存が必要な「帳簿」

及び「請求書等」の双方に、一定の記載

事項が追加される。

 

さらに、そこから4年後の適格請求書

等保存方式のもとでは、「請求書等」に

ついてさらに一定の記載事項が追加され

ることとなる(図表1参照)。

■区分記載請求書の記載事項

 

区分記載請求書等保存方式のもとでは、

仕入税額控除の要件として、現行の請求書

等保存方式の仕組みを維持しつつ、その

仕入れが軽減税率対象となる資産の譲渡

等に係るものか否かの区分を明確にする

ために、「帳簿」及び「請求書等」に一定

の記載事項を追加する必要がある。

 

まず、帳簿については、現行の記載事項

に加え、「軽減税率の対象品目である旨」

の記載が必要となる。また、請求書等に

ついては、現行の記載事項に加え、①「軽

減税率の対象品目である旨」と②「税率

ごとに区分して合計した対価の額(税

込)」の記載が必要となる(図表1参照)。

■記載方法

 

これらの記載事項の表記については、各

事業者の取引の態様に応じて、様々な方法

が考えられる。たとえば、軽減税率対象の

物品を全く販売しない事業者であれば、請

求書等に「軽減税率の対象品目である旨」

を記載する必要はないなど、国税庁HP

にて公表されているQ&Aにも具体例が

示されているため参照されたい(※2)。

■区分記載請求書等保存方式に関する注意点

 

区分記載請求書等保存方式において

は、売り手に対して請求書等の「交付義

務」及び「交付した請求書の写しの保存

義務」は定められていない。また、免税

事業者でも区分記載請求書の発行は可能

である。

 

そして、前述の①及び②の記載事項を

満たしていない請求書等を受け取った場

合には、受け取った側において取引事実

に基づいて自ら追記することができる

(①②以外の事項について追記すること

インボイス制度とは?

消費税法

改正のポイント

特集2

軽減税率が実施される2019年

10月1日から4年間は、仕入税額

控除の方式として「区分記載請求

書等保存方式」が、2023年10月

1日からは「適格請求書等保存方

式」(いわゆる「インボイス制度」)

が導入されることとなる。

前号に続き、3月7日に財務省主

税局の佐野氏よりご講演いただい

た「軽減税率制度及びインボイス

制度説明会」の内容をもとに解説

する。

区分記載請求書等

保存方式の仕組み

仕入税額控除を

受けるために

(※1)課税期間とは、消費税の計算期間を指し、原則として個人事業者は1月1日から12月31日までの1年間、法人は事業年度とされている。(※2)参照 国税庁軽減税率制度特設ページ http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/index.htm

2019 May/June03

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はできない)。 

 

なお、現行の請求書等保存方式と同様、

取引額が3万円未満であるときや、請求

書等の交付を受けなかったことにつき、

やむを得ない理由があるとき(EDIを

利用しており書面での請求書を発行して

いないケースなど)は、帳簿の保存のみ

で仕入税額控除を受けることができる。

■適格請求書の記載事項

 

適格請求書等保存方式とは、複数税率

下において適正な課税を確保する観点か

ら実施される仕入税額控除の方式であ

り、原則として一定の記載事項を備えた

「帳簿」及び「適格請求書」(いわゆる「イ

ンボイス」)の保存が仕入税額控除の要

件となる。

 

帳簿については、区分記載請求書等保

存方式における記載事項と同じである。

 

適格請求書については、区分記載請求

書等の記載事項に加えて、①「登録番号」、

②「税率ごとの消費税額」及び③「適用

税率」の記載が求められる(図表1参照)。

■適格請求書等保存方式の注意点

 

適格請求書等保存方式は区分記載請求

書と異なり、売り手は、買い手(課税事業

者に限られる)の求めがあった場合には

適格請求書の「交付義務」及び「交付し

た請求書の写しの保存義務」が生じるこ

ととなる。

 

また、適格請求書の発行を行うために

は、税務署長の登録を受ける必要がある。

登録を受けることができるのは課税事業

者に限られるから、免税事業者は適格請

求書の発行ができないこととなるが、免

税事業者であっても、課税事業者となる

ことを選択すれば、登録を受けることが

できる。課税事業者においても登録を受

けることは義務ではないが、登録を受け

なければ適格請求書を発行できず、取引

の相手方が仕入税額控除を受けられなく

なるので注意が必要である。

 

さらに、取引額が3万円未満であるとき

や請求書等の交付を受けなかったことに

つき、やむを得ない理由があるときに帳

簿の保存のみで仕入税額控除を受けるこ

とができるという規定は、適格請求書等保

存方式のもとでは廃止される。そのため、

たとえ少額の取引であっても、原則として

適格請求書の保存がなければ仕入税額控

除が受けられないこととなる。

■適格請求書とは

 

適格請求書(インボイス)とは、「売

り手が買い手に対し正確な適用税率や

帳簿の記載事項

請求書等の記載事項

請求書等保存方式(現行) 区分記載請求書等保存方式(2019年10月~) 適格請求書等保存方式(2023年10月~)

① 課税仕入れの相手方の氏名又は名称② 課税仕入れを行った年月日③ 課税仕入れに係る内容④ 課税仕入れに係る支払対価の額

① 書類の作成者の氏名又は名称②⦆資産の譲渡等の年月日③⦆課税資産の譲渡等に係る内容④⦆課税資産の譲渡等の対価の額(税込)⑤⦆書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

現行の帳簿の記載事項に加え、軽減対象資産の譲渡等に係るものである旨を記載します。

区分記載請求書等保存方式と同様の記載をします。

現行の請求書等の記載事項に加え、以下を加えます。①⦆軽減対象資産の譲渡等である旨②⦆税率ごとに合計した対価の額(税込)※①及び②の追加記載事項は受領者の追記可

区分記載請求書等の記載事項に加え、以下を加えます。① 登録番号② 税率ごとの消費税額③ 適用税率※税率ごとに合計した対価の額は税抜き又は税込みで記載します。

総勘定元帳(仕入)

□□年 摘要

11

月 日

30

借方

△△商事㈱ 11月分 日用品及び食料品 129,600円

□□年 摘要

11

月 日

30

借方

△△商事㈱ 11月分 日用品 88,000円

11 30 △△商事㈱ 11月分 ※食料品 43,200円

総勘定元帳(仕入)

※軽減税率対象

□□年 摘要

11

月 日

30

借方

△△商事㈱ 11月分 日用品 88,000円

11 30 △△商事㈱ 11月分 ※食料品 43,200円

総勘定元帳(仕入)

※軽減税率対象

請求書㈱○○御中11月分 131,200円(税込)

□□年11月30日

11/111/111/2

5,000円10,000円2,000円

消費税 11,200円消費税 8,000円消費税 3,200円

120,000円10%対象 80,000円8%対象 40,000円

小麦粉 ※牛肉 ※キッチンペーパー

金額品名日付

合 計

登録番号 T1234567890123△△商事㈱※軽減税率対象

請求書㈱○○御中11月分 131,200円(税込)

□□年11月30日

11/111/111/2

5,400円10,800円2,200円

131,200円88,000円43,200円

10%対象8%対象

小麦粉 ※牛肉 ※キッチンペーパー

金額品名日付

合 計

△△商事㈱※軽減税率対象

請求書㈱○○御中11月分 129,600円(税込)

□□年11月30日

11/111/111/2

5,400円10,800円2,160円

129,600円

小麦粉牛肉キッチンペーパー

金額品名日付

合 計

△△商事㈱

適格請求書等保存方式の

仕組み

インボイスにあたる書面

図表1 帳簿及び請求書等の記載事項の比較

2019 May/June 04

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この際、注意すべき点としては、イン

ボイス記載事項である「登録番号」とは、

「売り手」の登録番号を指すため、「買

い手」が発行する「支払通知書」にお

いても、「売り手」の登録番号を記載す

る必要があるということである(図表

3参照)。

■委託販売を行う場合

 

ここでは、課税対象となる商品につい

て、AがBに対して販売を委託する場合

を想定する。この場合、購入者Cは、Aに

対して直接連絡を取ることが困難であ

り、受託者であるBから請求書や納品書

等の書類の送付を受けることが一般的で

ある。

請求書《4月分》●●㈱御中

請求金額合計 229,000円

○年○月○日㈱△△

登録番号 T123456…

4 1

34

2,000円600円

5,900円30,000円

売上

売上売上

123

456789

8%10%8%

10%

売上金額(税抜)取引

売上額

100,000円110,000円

消費税額等

8,000円11,000円

伝票番号月 日

合 計

8%対象10%対象

税率ごとに分けて作成することも可能

仕入伝票(納品書)○年4月1日 伝票No.123

(品名)(数量)11

(税抜金額)食品※日用品

2,000600

(注)※は軽減税率対象

支払通知書《4月分》●●㈱御中登録番号 T123456…

支払金額合計 229,000円

○年○月○日㈱△△

4 1

34

2,000円600円

5,900円30,000円

売上

売上売上

123

456789

8%10%8%

10%

支払金額(税抜)取引

売上額

100,000円110,000円

消費税額等

8,000円11,000円

伝票番号月 日

合 計

8%対象10%対象

課税仕入れの相手方(売り手)の登録番号を記載

税率ごとに分けて作成することも可能

課税仕入れの相手方の確認を受けたことを示す文言※送付後一定期間内に連絡が

 ない場合、確認済とします。

仕入伝票(納品書)○年4月1日 伝票No.123

(品名)(数量)11

(税抜金額)食品※日用品

2,000600

(注)※は軽減税率対象

消費税額等を伝えるための手段であり、

一定の事項が記載された請求書や納品

書その他これらに類する書類」をいう。

 

インボイスの記載事項として定められ

ている事項は、①適格請求書発行事業者

の氏名又は名称及び登録番号、②取引年

月日、③取引内容(軽減税率の対象とな

る場合はその旨)、④税率ごとに合計した

税抜又は税込対価の額及び適用税率、⑤

消費税額等(端数処理は1請求当たり税

率ごとに1回ずつ)、⑥書類の交付を受け

る者の氏名又は名称、である。

 

インボイスの様式は法令等で特に定め

られておらず、前記の記載事項が記載さ

れた書類であればその名称如何は問わ

ず、インボイスに該当する。

 

また、インボイスの記載事項は1つの

書類のみで充足する必要はなく、複数の

書類全体で記載事項を満たしていれば、

これら複数の書類を合わせてインボイス

として扱うことができる。この場合、請

求書で納品書番号を引用するなど、複数

の書類の相互の関連を明確にしておく必

要がある(図表2参照)。

■支払通知書がインボイスにあたる場合

 

インボイスは、「売り手」から「買い手」

に対して交付するものではあるが、「買

い手」から「売り手」に対し発行される

「支払通知書」においてインボイス記載

事項を満たし、「売り手」の確認を受け

たものを保管することで仕入税額控除が

可能となる(仕入明細書対応)。

 

この場合であっても、あくまでも商品

の販売者はAであるから、AがCに対し

てインボイスを発行するのが原則である

が、BがAを代理して、Aの氏名又は名称

及び登録番号を記載したAのインボイス

を相手方に交付することもできる(代理

交付)。

 

また、媒介又は取次ぎを行う受託者B

が、委託者Aの課税資産の譲渡等につい

て、Bの氏名又は名称及び登録番号を記

載したインボイスを、Aに代わって、購入

者に対し交付することもできる(媒介者

交付特例)。この場合、①委託者及び受託

者が適格請求書発行事業者であること、

②委託者が受託者に、自己が適格請求書

発行事業者の登録を受けている旨を取引

写 写

② 委託者等及び  媒介者等の  双方において  書類を保存

委託者等(A) 媒介者等(B) 買い手(C)

仕入/550,000売上/550,000

代金支払

媒介者名の適格請求書の送付代金支払

① 双方が適格請求書発行事業者であることの確認

※媒介者等が作成する取引事実のわかる「精算書」等の保存でも可能。適格請求書の「写し」※の送付

~精算書~委託者等(A)御中下記お取引金額についての代金を精算します。支払額 550,000円

2023年10月31日媒介者等(B)

日付 取引内容

合計(10%対象)消費税額等

金額10/110/110/2

○○○○□□□□△△△△

50,000円200,000円150,000円

500,000円50,000円

請求書買い手(C)御中 2023年10月31日

媒介者等(B) 登録番号:T1234…

日付 取引内容

合計(10%対象)消費税額等

金額10/110/110/2

○○○○□□□□△△△△

50,000円200,000円150,000円

500,000円50,000円 媒介者等の名称、

登録番号

図表2 請求書のインボイス対応(イメージ)

図表3 支払通知書のインボイス対応(イメージ)

図表4 媒介者交付特例

2019 May/June05

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■返品があった場合

 

適格請求書等保存方式においては、返

品が行われるなど、対価の返還等が行わ

れる場合には、「売り手」から「買い手」

に対して「適格返還請求書」(返還イン

ボイス)を交付する必要がある。

 

返還インボイスの記載事項は、①発行

者の氏名又は名称、②登録番号、③対価の

返還等を行う年月日、④対価の返還等の

元になった課税資産の譲渡等を行った年

月日、⑤対価の返還等に係る課税資産の

譲渡等の内容(軽減対象資産の譲渡等で

ある場合にはその旨)、⑥対価の返還等に

係る税抜価額又は税込価額を異なる税率

ごとに区分して合計した金額、⑦対価の

返還等の金額に係る消費税額等又は適用

税率、である。

 

前記④の記載事項については、実務慣

行等を勘案し、月単位での記載や、「前月

末日」など、事業者が継続している合理

的な方法による記載が許容されることと

なる。

 

なお、返還インボイスとインボイスを

1つの書類にまとめて交付することの

ほか、月締めの請求書と仕入伝票・返品

伝票など相互に関連する複数の書類で

それらの記載事項を満たすこともでき

る。また、対価の額と消費税額について

は、継続適用を条件に、売上額と返品額

を相殺して表示することも可能である

基本的に額が異なる

宅配業者(C)

通販会社(A) 事業者(B)① 注文

② 商品の発送 ② 商品の発送

③● 商品代金● 代引手数料● 送料相当額

③● 商品代金● 代引手数料● 送料相当額

④● 代引手数料● 送料

領収書(配送伝票)

請求書● 代引手数料● 送料

インボイス※宅配業者は、代引手数料及び送料につき、適格請求書を発行

 (仕入れ明細書対応も可)

納品書● 商品代金● 代引手数料● 送料相当額

インボイス対応:○※通販会社は、代引手数料及び送料相当額も含めて課税売上げ計上

インボイス対応:×※宅配業者は商品の中身や通販会社の請求した送料相当額等が不明であり発行できず

請求書《4月分》●●㈱御中

請求金額合計 214,760円

○年○月○日㈱△△

登録番号 T123456…

4 1

3

4

2,000円600円

1,500円300円

30,000円

売上

売上

売上

123

456

789

8%10%8%10%10%

売上金額(税抜)取引

売上額

100,000円110,000円

消費税額等返品額消費税額等

伝票番号月 日

合 計

8%対象10%対象

仕入伝票(納品書)○年4月1日 伝票No.123

(品名) (数量)

11

(税抜金額)食品※日用品

2,000600

(注)※は軽減税率対象

返品伝票○年4月3日 伝票No.456

(品名) (数量)

11

(税抜金額)○年3月 食品※○年2月 日用品

1,500300

(注)※は軽減税率対象

継続適用を条件に、相殺表示が可能(※) 8% 売上額 97,000円 税額 7,760円10% 売上額 100,000円 税額 10,000円※相殺表示を行う際は、相殺後の対価の額から税額を 計算し、端数処理もそのタイミングで行う

いつの売上に係る返品かを示す必要がある(月単位でも可)

-240円-1,000円

-3,000円-10,000円

8,000円11,000円

前までに通知していること、が要件とな

る。また、AB双方において交付したイ

ンボイスの写しを保存する必要がある

(図表4参照)。

■宅配業者が介在する場合

 

次に、通販会社Aが事業者Bに課税対

象となる商品を代引きにより販売し、宅

配業者Cがその商品の配送を行うととも

に商品代金、代引手数料及び送料相当額

を回収する場合を想定する。

 

この場合、買い手であるBに対面する

のは宅配業者Cであるから、Cが配送伝

票をインボイスに対応させることで、前

記の媒介者交付特例を利用してBにイン

ボイスを交付することも考えられるが、

CはAがBに販売した商品の詳細やその

適用税率を正確に知ることはできないう

え、BからAに支払われる送料相当額は、

AからCに支払われる実際の送料とは異

なる場合が多い等の理由から、実際には

Cが媒介者交付特例を利用してインボイ

スを交付することは難しい。

 

したがって、Bに対しては、Aが自ら商

品代金、代引手数料及び送料相当額につ

いて記載したインボイスを交付すること

となる。

 

なお、Aは、代引手数料及び実際に支

払った送料について、Cから交付を受けた

インボイスを保存することで、仕入税額控

除を受けることとなる(図表5参照)。

図表5 商品代引手数料・送料相当額のインボイス対応について

図表6 返品があった場合の対応について

2019 May/June 06

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を行うことはできない。

 

具体例として、納品書A(軽減税率対

象70円、標準税率対象46円)、納品書B(軽

減税率対象70円、標準税率対象46円)、そ

れらをまとめた月次請求書(軽減税率対

象140円、標準税率対象92円)が発行

されるケースについて検討する。

 

①各納品書ごとに端数処理を行う場

合、納品書Aは、軽減税率の税額は5円

(70円×0・08=5・6円)、標準税率の税

額は4円(46円×0・10=4・6円)と

なり、税額9円となる。また、納品書Bも

同様、軽減税率の税額は5円、標準税率の

税額は4円となり、税額9円となる。こ

の場合、消費税額は合計で18円となる。

 

②月次請求書で端数処理を行う場合、

軽減税率の税額11円(140円×0・08

=11・2円)、標準税率の税額は9円(92

円×0・10=9・2円)となり、消費税額

は合計で20円となる。

 

このように、どの段階で端数処理を行

うかによって消費税額が変化するので、

システム構築の検討の際は注意されたい

(図表7参照)。

[問い合わせ先]

消費税軽減税率電話相談センター

(軽減コールセンター) 

0120︱

205︱553

受付時間9:00〜17:00

(土日祝除く)

(図表6参照)。

 

なお、適格請求書・適格返還請求書は、

その記載事項を記録した電磁的記録によ

る提供も可能である(電子インボイス)。

■月次請求書が交付される場合

 

ここでは、発注ごとに納品書が発行さ

れ、請求は月次請求書としてまとめられ

ている場合を想定する。前記の通り、記

載事項を満たすのであれば、請求書であ

るか納品書であるかを問わずインボイス

となりうるから、各納品書をインボイス

とすることもできるし、月次請求書をイ

ンボイスとすることもできる。また、各

納品書と請求書を紐づけることで、これ

らを一括してインボイスとして扱うこと

もできる。消費税額を算出するにあたり、

どの書類で端数処理を行うかで、消費税

額は次のように変わる。

■端数処理の原則

 

前記の通り、インボイスに記載すべき

消費税額等を算出するにあたっての端数

処理は「1インボイスにつき税率ごとに

1回」となる。したがって、1インボイ

スにつき、8%対象について1回、10%

対象について1回の端数処理を行うこと

となるため、個々の商品ごとに端数処理

「端数処理は1インボイスにつき

税率ごとに1回」の原則

1インボイスにつき、税率ごとに端数処理1回

※納品書と請求書に別々に記載された「記載事項」を合わせて「インボイス」とする。(注)各書類中、太文字(ゴシック体)がインボイス「記載事項」を示す。

② 月次請求書でまとめて端数処理する① 納品書毎に端数処理する

インボイスに記載された消費税額は、納品書A:9円+納品書B:9円=18円 インボイスに記載された消費税額は、請求書:20円

納品書A○株式会社 御中 ○年7月5日 No.A

■株式会社

品名 税抜金額

税率 消費税額 税込金額

かんづめa1 ※かんづめa2 ※発泡酒

8%対象合計10%対象合計

3535467046

8%10%

54

7550

※は軽減税率対象品目

1インボイスにつき、税率ごとに端数処理1回

納品書B○株式会社 御中 ○年7月20日 No.B

■株式会社

品名 税抜金額

税率 消費税額 税込金額

かんづめb1 ※かんづめb2 ※発泡酒

8%対象合計10%対象合計

3535467046

8%10%

54

7550

※は軽減税率対象品目

請求書○株式会社 御中 ○年7月31日

登録番号:T1234…■株式会社

今月分の請求になります。ご確認の上、当社指定口座に8/20までにお振り込みください。

(内訳)納品書No.A、納品書No.B

請求金額:250(税込金額)

納品書A○株式会社 御中 ○年7月5日 No.A

■株式会社

品名 税抜金額

かんづめa1 ※かんづめa2 ※発泡酒合計

353546116

○株式会社 御中

品名 税抜金額

かんづめb1 ※かんづめb2 ※発泡酒合計

353546116

※は軽減税率対象品目

納品書B○年7月20日 No.B

■株式会社※は軽減税率対象品目

請求書○株式会社 御中 ○年7月31日

登録番号:T1234…■株式会社

今月分の請求になります。ご確認の上、当社指定口座に8/20までにお振り込みください。

(内訳)納品書No.A、納品書No.B

請求金額:252(税込金額)

税抜金額 税率 消費税額 税込金額

8%対象合計10%対象合計

14092

8%10%

119

151101

1インボイスにつき、税率ごとに端数処理1回

図表7 相互の書類を一体としてインボイスとする場合

2019 May/June07

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通信販売取引改善のための

通販広告実態調査

JADMAの第三者委員会である広告適正化委員会では、通信販売におけるトラブルの

是正対応策や広告表現の適正化を推進していくため、毎年新聞折込チラシとテレビ通販

CMの広告調査を行っている。

その結果を、今号で新聞折込チラシ、次号でテレビ通販CMと2回に分けて報告する。

本調査で不適正と判断された通販各社に対しては、個別に改善個所を通知しているが、

各事業者においても事例を参考に、適正な広告表示に努めていただきたい。

新聞折込チラシ調査概要

 

新聞折込チラシについてはこれまでと

同様2回に分けて、1回目は2018年

9月1日〜10月21日、2回目は10月22日

〜12月11日に、札幌、仙台、東京、名古屋、

大阪、福岡の6都市で、北海道新聞、河北

新報、読売新聞、中日新聞、西日本新聞に

折り込まれたチラシを調査した。調査対

象の広告チラシは、折込日や折込エリア

が異なっても同一表現のものは1件と

し、広告表示が異なる個別折込チラシが

各期間で300件となるまで収集した。

広告適正化委員会

不適正広告事例

①本当にお得かわかりません

新聞折込チラシ編

取引内容に関する広告表示の適否

商品内容に関する広告表示の適否

適正

(%)不適正

適正

不適正

2017年度 2018年度

2017年度 2018年度

(%)

n=600

n=600

89.0

11.0

90.3

9.7

63.2

36.8

47.5

52.5

 

その結果、取引内容に関する表示では、

前回よりも改善されたものの、不適正と

判断されるものが依然多く見られた。そ

の多くは、基本的な取引に関する事項は

掲載されているものの、「後払い時の支

払時期」「商品引き渡し時期」「返品特約」

等を明示していないケースであった。

 

商品内容に関する表示では、不適正と

判断される広告が一定数あり、「表示に

関する各種法令」や「ガイドライン」等

に抵触するおそれがあったり、または消

費者に不信感を与えかねない表示となっ

ていた。

       の視点● この事例は、ズワイガニの折込チラシである。先着 200 セットの

限定で、訳あり商品のため 6,300 円(税込)ということであるが、どのような訳かが不明瞭であり、またゆでズワイガニ 3 杯ということであるが、カニの大きさがわからない。これでは消費者が購入することは難しい。

● 「昨シーズンよりも値上げしており、申し訳ございません」とお詫びしている記載から、信頼できる通販会社と推測できるが、消費者視点の表示へと改善を期待したい。

広告コピー内容 抜粋■ 訳あり 濃厚な旨みが堪らない! 香住ガニ 3 杯セット■ ちょっと訳あり 茹で姿香住ガニ 3 杯(ベニズワイガニ) 6,300 円■ 今年はカニの価格が高騰しているため、昨シーズンよりも値上げして

おり、申し訳ございません■ カニの脚が外れて不揃いな場合もあります。予めご了承下さい(本数

は変わりません)■ 年内のお届けは 12 月 15 日着まで

2019 May/June 08

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不適正広告事例

②一瞬で皮脂汚れが取れるって!

(1)取引内容に関する広告表示の調査

・�

家電量販店の折込広告は、店舗の集客広

告と通販広告の二面性があり、屋号のみ

が記載されていて正式社名が無記載のケー

スが多い。コンビニの後払い時の支払条件

が無記載のケースも多々あった。また、前

回に引き続き、返品に関する記載事項が

不適正な表示が散見された。

・�

おせちなどの予約販売の早期割引価格と

なる期間が書かれていないなど、いつ通常

価格で販売するのかあいまいな表示も見

られた。

・�

栄養機能食品と記載されているものの、

その栄養成分が不明瞭な折込チラシもあ

り、基本的な知識が欠落している企業も

見られた。

・�

定期購入に関する表示について、「〇〇コー

ス」と独自のネーミングで表示し、定期購

入コースのことだと注釈していたり、購入

回数縛りの打ち消し表示が小さなフォント

で、うっかり見落としかねない表示も散見

された。

(2)商品内容に関する広告表示の調査

・�

化粧品では、今回も相変らず「シミ」「シ

ワ」の改善を暗示させるような表示が散

見された。また「エステや整形でレーザー

を当てる前にお使いください」というよう

な、医学的に効果があると暗示するかの

ような表示も見られた。

・�

健康食品では、養毛効果やむくみの改善

を暗示する、合理的な根拠が疑念される

折込チラシが見られた。また「製薬会社」

であることを表示して、あたかも効能効

果が期待されるかのような表示も散見さ

れた。一方、新たに特許を持つ新成分を使っ

て開発した健康食品の表示もあり、消費

者が誤認しかねないことも予想された。

・�

商品の販売数や売上ランクの優位性を表

示して、多くの消費者の支持を受けてい

ることを暗示させるケースがあるが、それ

が事実であるか疑念を抱くケースも少な

くない。また図表やデータを用いて商品の

性能を説明しているケースでも、その信憑

性に疑問を感じるチラシも見られた。

・�

商品の性能を説明するために各種データ

が用いられるが、その裏付けが不明瞭であ

り、信頼性に疑問が生じる表示や、実際

に使用する場合の条件ではない実験結果

を表示する等、誤認するおそれのある折

込チラシが見られた。

・�「次男(内科医)の勧めで」「使い続けた

ら顔が明るくなって」などの顧客の声を取

り上げて、その効果を訴求する表示が散

見された。「個人の感想です」「個人差が

あります」と注釈をしても、行き過ぎた

表現ではないか、十分注意を払う必要が

ある。

新聞折込チラシ調査結果のまとめ

        の視点

● この事例は、化粧品の折込チラシである。洗顔料であり、汚れを落とすことは表示できるが、全体的に見ると「くすみ」が取れるという効能効果を暗示しているととられかねない。特に「皮脂汚れ、一瞬でドロリ!!」のコピーや、「顔が明るくなって毛穴も気にならなくなって…」の個人体験談は改善が必要とされる。

● また、この折込チラシには「No.1 表示」が散見されるが、その「No.1」に信頼性があるか疑わしい。さらに「累計出荷数 200 万本突破」の表示についてもしっかりとしたデータに基づいているのか疑念が湧く。消費者が信頼できる表示へと改善を要望したい。

広告コピー内容 抜粋■ 本気の洗顔でトーンアップしたすっぴん陶器肌へ〜皮脂汚れ、一瞬でドロリ!!■ めちゃ売れてるんです。「〇〇〇〇」累計出荷数 200 万本突破!とにかく売

れてます!■ 「白いのがいっぱい出てビックリ ! 使い続けたら、顔が明るくなって、毛穴

も気にならなくなって」〇〇 45 歳■ こすったりする必要がないので、とても肌に優しく皮脂汚れを落とします。な

ぜ、こすらないのに落ちるのか。成分のアルカリイオンが皮脂を浮かせ乳化し、流し落とすからなのです。しかも液体なのでブラシでは届かない毛穴の奥にまでしっかり届くのです。さらに、海洋深層水を使用することで肌に必要な水分をきっちり残します。

2019 May/June09

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今年度、通販一一〇番に寄せられた

「通信販売に関する相談」は3,977件

で、前年度に比べ、16・6%の減少となっ

た。減少の要因としては、「詐欺的サイ

ト(※2)」に関する相談が前年度の

973件から31・7%減少し、665件

となったことが主因である。

 

また、昨年増加が見られた「通信販売

以外に関する相談」は128件と27・

7%減少し、一昨年並みになった。「外資

系大手通販企業に未払金がある」など、

架空請求と思われる相談が30件あまり

と前年度から半減したことが大きい。

 

総件数は4,105件と17・0%の減少

となった。

 

なお、「通信販売に関する相談」のう

ち、全国の消費生活センター等公的機関

からの相談は634件で13・0%減少し

たが、占める割合は0・6ポイント増加

し15・9%となった。

 

会員に関する相談数は16・3%減少し

777件だった。相談数のうち、苦情は

542件で14・8%の減少、問い合わせも

235件で19・5%の減少となった。

 

会員に関する相談を企業別に見ると、

相談件数の多い上位10社の合計は343

件で11・1%減少した。そのうち前年度

も上位10社に登場していた企業は7社

あったが、うち5社は件数が減少した。

また上位の2社は15年度から4年連続で

変わりがない。

 

前年度は21件で12位だったが今年度41

件と大幅に増加し、3位になった企業が

ある。ネット上での「フリーマーケット」

を運営する企業で、そのうち「偽物が届

いた」「出品者と連絡が取れない」といっ

た個人間取引に関するトラブルの相談

が、約7割を占めた。

 

一方、非会員に関する相談は3,077

件で、16・9%の減少となった。主因は前

出の「詐欺的サイト」に関する相談が、

前年度の972件から665件(区分「通

販一般」を除く)と減少したことにある。

詐欺的サイトに関する相談を除いた相談

件数は前年度から318件、11・6%の減

少だった。上位10社のうち7社は、主に

健康食品や化粧品を扱う企業で、「定期

購入」に関する解約、もしくは返品に関

する相談だった。またネット上で「オー

クション」サービスを提供する企業への

相談が54件と2位になった。「写真と色

合いが異なるものが届いた」「出品者が

不良品と認めない」といった個人間取引

に関する相談内容だった。

 

例年多くの相談が寄せられていた外資

系大手ネット通販企業の相談は減少傾向

にあり、前年度の197件から142件

と更に減少した。

 

また、事業者が特定されていない「通

販一般」は123件で11・5%減少した。

 

会員・非会員・通販一般、それぞれの

割合は、19・5%・77・4%・3・1%で、

会員は同率、非会員は0・2ポイント下が

る結果となった(図表1・2参照)。

(※2)「通販サイトを装い、商品を送らずに代金を

だまし取ったり、模倣品、海賊版その他購入しよう

とした品と全く別の物を送りつけるといった詐欺

を行うことを目的とするサイト」に関する相談を

指す。

09

(件)10,000

9,000

8,000

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

032 134 262

1,036

3,829

2,314

1,0481,685

973

4,787 4,841

5,335 5,981

9,073

6,419

5,4695,958

4,769

5,139 5,1585,576

6,188

9,254

6,585

5,6296,097

4,946

(年度)10 11 12 13 14 15 16 17 18

4,757 4,7085,073 4,948

5,246

4,1054,421 4,276

3,796

665

3,977

4,105

3,312

相談受付件数通販に関する相談件数詐欺的サイトを除く通販に関する相談件数詐欺的サイト相談件数

通信販売に関する相談:3,977件(16.6%減  )通信販売以外に関する相談:128件(27.7%減  )

※( )は前年比

相談受付件数の推移図表 1

2018年度

消費者相談件数とその概要

通 販110番

(※1)後日、数値を修正する場合がある

相談件数

「詐欺的サイト」の減少、

架空請求と思われる相談の半減で

総件数が減少

18年度における、通販一一〇番の消費者相談件数の集計がまとまった。速報値(※1)として、相談内容の概要を報告する。

文中、前年度は17年度、今年度は18年度を指す。なお、媒体としての「インターネット」は、可能な限りパソコン(PC)によるものと、スマホ、タブレッ

ト等の携帯端末(モバイル)によるものに分けて集計している。また、「通販に関する一般的な相談(区分名「通販一般」)」は集計数に含まれているが、

分析の対象としていない。

2019 May/June 10

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(件)10,000

9,000

8,000

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0(年度)

※( )は前年比

会員社非会員社(除く詐欺サイト)非会員社内詐欺的サイト通販一般

非会員に関する相談:3,077件(16.9%減  )

【主因】「詐欺的サイト」に関する相談の減少。

09 10 11 12 13 14 15 16 17 18

1,537

2,898

28247 258

259221

224 193

139131

3244,787

1,458

3,005

4,841

1,313

3,454

3105,335

1,264

3,434

1,024

5,981

1,494

3,476

3,816

9,073287

1,053

2,839

2,306

6,419

1,224

2,980

1,041

5,469

1,079

3,009

1,677

5,958

928

2,730

972

4,769

123

777

2,412

6653,977

(件)5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0インターネット(モバイル)

インターネット(PC)

テレビ カタログ 新聞 オークション(PC及びモバイル)

ラジオ 折り込み 電話 DM 雑誌 その他

2014年度2015年度2016年度2017年度2018年度

304485929

9231,364

4,150

2,813

2,178

1,305

2,888

379483344267

407

17917610982

167

94117

8481

105

94926354

63

56644233

30

63543424

49

14282724

28

23242316

24

1918

310

13

2014109

17

集計し始めた2011年度以来初めて、「インターネット(モバイル)」がトップに。

 「通信販売に関する相談」のうち媒体

の判明したものは3,269件で、個別に

集計し始めた2011年度以来初めて、

「インターネット/モバイル」が「イン

ターネット/PC」を超えてトップに

なった。

1位 

インターネット/モバイル 

(1,364件・前年度比147・8%)

2位 

インターネット/PC

(1,305件・前年度比59・9%)

 「インターネット(モバイル)」が47・8%

の大幅増加となり、「インターネット(P

C)」は前年度から40・1%の大幅な減少

となったが、「PC」と「モバイル」の

合計では2,669件で前年度比86・1%

と13・9%の減少となった。前述の「詐

欺的サイト」に関する相談が減少したこ

とが影響している。

 

媒体の判明した相談数における割合

(以下割合)についても、「モバイル」は

24・0%から41・7%と17・7ポイントの

増加、「PC」は56・7%から39・9%と

16・8ポイントの減少となった。

 

従来から、インターネット媒体でモバ

イルかPCかの判別は可能な範囲で行っ

ているが、18年度においては、「SNSが

きっかけで」といったモバイル使用の可

能性が高いと考えられるケースが多かっ

たためと考えられる。

 「インターネット」に関する相談のう

ち、会員に関するものは「モバイル」が

69件で48件の増加、「PC」は92件と35

件の減少となった。また、媒体割合は「モ

バイル」が12・8%で9・3ポイントの増

加、「PC」は17・1%で3・8ポイント

の減少となった。

 

一方、非会員は「モバイル」が

1,292件で43・4%の大幅な増加、「P

C」は1,203件で41・0%の大幅な減少

となった。媒体割合は、「モバイル」が48・0%

で19・7ポイントの増加、「PC」は44・7%

で19・4ポイントの減少となった。

 

なお、減少した「詐欺的サイト」に関

する相談を除いた非会員の「インター

ネット(モバイル)」は1,021件で

63・4%の増加となったが、「インター

ネット(PC)」は829件と39・2%の

減少となった。

3位 

テレビ

(267件・前年度比77・6%)

 「テレビ」は22・4%減の267件とな

り、前年度に続き3年連続の減少となっ

た。そのうち会員は203件で17・5%

の減少、非会員も32・4%減少して48件と

なった。

4位 

カタログ

(82件・前年度比75・2%)

 

主要媒体のうち、2009年度以降減

少傾向にある「カタログ」は、さらに大

きく24・8%減少し82件となった。その

うち会員は28・6%減の55件だった。特

定の企業に関して相談の集中はみられな

広告媒体別相談件数推移図表 3

会員・非会員・通販一般、相談件数の推移図表 2

広告媒体別相談件数

「インターネット/モバイル」が

トップに 

SNSが影響

2019 May/June11

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かった。

 

非会員は20・0%減少し、20件となった。

5位 

新聞

(81件・前年度比96・4%)

 

会員は1件減少し、50件となったが、

そのうち特定の企業に21件の相談が寄せ

られ、前年度に増して集中が見られた。

 

非会員は3件減少し、28件となった(図

表3参照)。

1位 

健康食品(

408件・前年度比78・2%)

 

会員は、前年度に比べ1件増えて48件

となった。そのうち特定の1社に10件と

相談の集中が見られた。内容は「定期購

入を断りたいが、電話が混み合ってつな

がらない」といったものが多かった。

 

その他「いわゆる健康食品」の「定期

購入」に関する相談は14件だった。

 

非会員は360件で24・2%減少した

ものの、依然として多いことに変わりは

ない。その多くが「定期購入」の解約、

もしくは返品に関連するもので、約

245件と7割弱を占めている。

 

企業別に見ると、1社あたり10件以上

の相談が寄せられた企業は、前年度7社

のところ6社になった。しかしながら、

前年度は相談が皆無だった企業が1社登

場し、30件の相談が寄せられた。

 

なお、同様の事案に「消費生活セン

ター」から見解を求められるケースも多

く、40件を数えた。

2位 

化粧品

(246件・前年度比58・7%)

 

会員は前年度の69件から14・5%減少

し59件となった。

 

このうち、「定期購入」に関連する相

談は19件あったが、特定の2社に集中が

見られた。内容はいずれも「お試しだと

思っていたが、また商品が届いた」「定

期購入を解約したいが電話がつながらな

い」というものだった。

 

非会員の相談は46・6%もの大幅な減

少となり、187件だった。特定企業の

特定商品の相談数の減少が影響した。

 「定期購入」に関連する相談は121

件、割合は64・7%と依然高い。さらに、

そのうち特定の2社に集中が見られ2社

合計で46件、38・0%を占めた。

 

その内容は、「解約には写真入り身分

証明書が必要」「中途解約を申し入れた

が、6回購入までは不可」といった条件

を付けたものが散見され、新たな苦情を

招く要因となっている。

3位 

婦人衣料品(

195件・前年度比94・7%)

 

会員は29件で前年度と同数だった。一

部の企業に集中が見られ、「サイズ表示

が不適切ではないか」「カタログに掲載

されている色と実物の色が全く違う」と

いった内容が散見された。

 

非会員は166件で6・2%減少した

が特定の2社に集中した。その内容は、

「インターネットのファッションサイト

で申し込んだ商品があまりにも粗悪だっ

た」、「ショップが不良を認めない」といっ

た前年度と企業名も内容もほぼ同様の海

外に拠点があると思われる企業に対する

苦情だった。2社合計で29件、17・5%を

占めた。

4位 

医薬品(含

部外品)

(144件・前年度比200・0%)

 

会員は1件減少し、15件だった。非会

員は129件と130・4%の大幅増と

なった。上位3社で合計57件、44・2%と

相談が集中し、中でも1位の企業には29

件もの相談が寄せられた。その内容は「商

品が届かないのに請求書が先に届いた」

といった苦情で、特定の商品が遅延して

いる間に決済代行会社から請求書が届い

たというもの。特に5月度に集中した。

 

2位、3位の企業はそれぞれの企業の

特定商品の「定期購入」に関する相談で

「定期契約と気付かなかった。解約した

いが電話がつながらない」といった内容

だった。

5位 

食料品(含

酒類・飲料・嗜好品)

(117件・前年度比99・2%)

 

会員は28・9%増加し、58件だったが、

そのうち20件を1位の企業が占めた。「広

告の画像と届いた商品があまりに異な

る」「広告通りの商品なのか確認したい」

といった内容が目立った。

 

非会員は19・2%減少し、59件となっ

た。前年度と変わらず、「外資系大手ネッ

ト通販企業」に若干の集中があった。

6位 

冷暖房・家庭電気製品

(113件・前年度比85・0%)

 

会員は11件減少して53件となった。1

位の企業も6件減少し、13件だった。

 

非会員は前年度より9件減少して60件

となった。1位は拠点が海外にあると思

われる企業とのトラブルで、「商品がま

だ届かないので不安だ」、「2個注文した

のに、3個届いた」といった内容だった

が、いずれもSNS広告がきっかけで申

し込んだものだった。

7位 

靴(101件・対前年度比120・2%)

 

会員は6件増えて11件となった。1位

の企業に若干の集中が見られた。内容は

「画像と異なる商品が届いた」といった

フリーマーケットを利用したトラブル

だった。

 

非会員は13・9%増加し90件となった。

1位の海外に拠点があると思われる企業

に突出して集中があり、「怪しいサイト

に注文してしまった。キャンセルしたい」

といった苦情が多く寄せられた。

8位 

バッグ類(含

財布)

(86件・対前年度比136・5%)

 

会員は3件増えて17件となった。1位

の企業に集中があり、7位の「靴」と同

様で、フリーマーケットを利用したトラ

ブルだった。

 

非会員については前年度の49件から

40・8%増加し69件となった。内容は7

商品別相談内容件数

非会員による健康食品の

「定期購入」関連の相談が多数

2019 May/June 12

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位の「靴」と酷似し、「注文と違う商品

が届いたがショップと連絡がとれない」

といった海外に拠点があると思われる企

業に関するのものが多く寄せられた(図

表4参照)。

●「苦情」内容

1位 

契約・解約(

783件・前年度比87・2%)

 

会員は91件で2・2%の減少、非会員も

692件で14・0%の減少だった。会員・

非会員によらず、相談の多い上位企業に

関しては、いずれも健康食品や化粧品の

定期購入に関する相談が多い。

 

特に、非会員に関する相談のうち、定期

購入に関するものは338件で、その割

合は48・8%だった。また一社あたり10

件以上の相談が寄せられた企業は9社あ

るが、そのすべてが健康食品や化粧品を

扱っており、いずれも定期購入の解約に

関する相談だった。

2位 

返品・交換 (

617件・前年度比87・1%)

 

会員は183件で20・4%減少した。

上位2社は前年度と同様の企業だった。

 

非会員は434件で9・2%減少した。

インターネットを利用したオークション

サービスを提供している企業への相談が

相談内容別件数(複数集計)

非会員による

定期購入の解約に関する相談が多数

図表4 商品別相談の内訳� ※ 1 〜 5 は順位 単位:件

順位 商品分類 前年順位

合計 会員 非会員 通販一般件数 構成比 前年比 件数 構成比 前年比 件数 構成比 前年比

1 健康食品 1 408 15.5% 78.2% 4 48 8.2% 102.1% 1 360 17.6% 75.8% 4

2 化粧品 2 246 9.4% 58.7% 1 59 10.1% 85.5% 2 187 9.1% 53.4% 2

3 婦人衣料品 3 195 7.4% 94.7% 5 29 5.0% 100.0% 3 166 8.1% 93.8% 1

4 医薬品(含部外品)・衛生用 11 144 5.5% 200.0% 15 2.6% 93.8% 4 129 6.3% 230.4% 3

5 食料品(含酒類・飲料・嗜好品) 5 117 4.5% 99.2% 2 58 9.9% 128.9% 59 2.9% 80.8% 1

6 冷暖房・家庭電気製品 4 113 4.3% 85.0% 3 53 9.1% 82.8% 60 2.9% 87.0% 5

7 靴 7 101 3.8% 120.2% 11 1.9% 220.0% 5 90 4.4% 113.9% 0

8 バッグ類(含財布) 13 86 3.3% 136.5% 17 2.9% 121.4% 69 3.4% 140.8% 1

9 家具・収納用品等 9 75 2.9% 100.0% 20 3.4% 71.4% 55 2.7% 117.0% 1

9 紳士衣料品 14 75 2.9% 125.0% 12 2.1% 109.1% 63 3.1% 128.6% 3

11 自転車用品・乗り物関連用品 6 71 2.7% 82.6% 12 2.1% 85.7% 59 2.9% 81.9% 1

12 趣味・娯楽用品 8 64 2.4% 81.0% 14 2.4% 53.8% 50 2.4% 94.3% 0

12 下着・靴下類 12 64 2.4% 90.1% 15 2.6% 71.4% 49 2.4% 98.0% 0

図表5 苦情内容の内訳(複数集計)� ※ 1 〜 5 は順位 単位:件

順位 苦情の内容(複数集計)

前年順位

合計 会員 非会員 通販一般件数 構成比 前年比 件数 構成比 前年比 件数 構成比 前年比

1 契約・解約 1 783 19.6% 87.2% 4 91 10.6% 97.8% 1 692 22.1% 86.0% 1

2 返品・交換 2 617 15.5% 87.1% 1 183 21.3% 79.6% 2 434 13.9% 90.8% 0

3 広告内容 4 433 10.9% 97.5% 2 125 14.6% 92.6% 4 308 9.8% 99.7% 5

4 電話がつながらない 3 415 10.4% 79.0% 49 5.7% 86.0% 3 366 11.7% 78.2% 0

5 顧客対応 5 256 6.4% 91.1% 3 104 12.1% 93.7% 152 4.9% 89.4% 0

6 商品の汚れ・不良品等 7 210 5.3% 90.5% 5 55 6.4% 83.3% 155 4.9% 93.4% 0

7 代金支払・代金回収 8 196 4.9% 107.1% 36 4.2% 90.0% 160 5.1% 111.9% 3

8 商品の未着・延着 6 184 4.6% 77.6% 17 2.0% 141.7% 5 167 5.3% 74.2% 0

9 個人情報など 11 148 3.7% 127.6% 29 3.4% 103.6% 119 3.8% 135.2% 20

10 返金 9 142 3.6% 98.6% 22 2.6% 75.9% 120 3.8% 104.3% 0

11 商品・色・サイズ違い 13 95 2.4% 99.0% 10 1.2% 58.8% 85 2.7% 107.6% 0

12 送料等付帯費用 10 82 2.1% 66.1% 18 2.1% 64.3% 64 2.0% 66.7% 0

12 品質・性能 12 82 2.1% 81.2% 31 3.6% 73.8% 51 1.6% 86.4% 0

2019 May/June13

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最も多かった。続いて「定期購入に関連

した商品を取り扱う企業」、「海外に拠点

があると思われる企業」の順となった。

3位 

広告内容(

433件

・前年度比97・5%)

 

会員は前年度から7・4%減少し、

125件となった。上位は「返品・交換」

の項と同様の企業など、特定の数社に集

中した。

 

非会員は1件減少し、308件だった。

外資系大手ネット通販企業、インター

ネットを利用したオークションサービス

を提供している企業が上位を占めた。

4位 

電話がつながらない

(415件・前年度比79・0%)

 「電話不通(電話がつながらない)」に

ついて、会員は49件で8件減少したが、

1位の企業は健康食品の定期購入販売を

行っている会社だった。

 

非会員は12・8%減少し、366件と

なったものの、10件以上の相談が寄せら

れた企業は5社あり、すべてが定期購入

販売を行っている会社だった。

5位 

顧客対応(

256件・前年度比91・1%)

 

会員は前年度から6・3%減少し、

104件となった。上位2社に集中が見

られたが、「広告内容」の項と同様の企

業だった。

 

非会員は10・6%減少し152件だっ

たが、外資系大手ネット通販企業に集中

した。

◆その他 

 

下位ではあるが、顕著な増加があった

項目について触れる。

◎代金支払・代金回収

(196件・対前年度比107・1%)

 

会員は36件と4件減少したが、非会員

が160件と11・9%増加した。その主

因は商品別相談内容、「医薬品(含部外

品)」の項で述べた「商品が届かないのに、

請求書が先に届いた」といった特定の企

業への相談の集中だった。

◎個人情報など

(148件・対前年度比127・6%)

 

会員は29件と1件の増加だったが、非

会員が119件と35・2%増加した。そ

の主因は商品別相談内容、「化粧品」の

項で述べた特定の2社に相談が集中した

ことによるが、内容は「定期購入を解約

するのに身分証明書の提出を求められ

た」、「同様に、免許証や住民票を求めら

れた」といったものだった。

●「問い合わせ」内容 

1位 

企業の連絡先

(362件・前年度比68・0%)

 「企業の連絡先(を知りたい)」につい

ては、会員は142件で31・7%減少し

た。突出して集中した企業はなかった。

 

非会員は32・1%減少し、220件と

なった。特に、例年電話番号の問い合わせ

が多い外資系大手ネット通販企業に関し

ては51件となり、記録のある2011年度

以降のピーク時の1/4以下となった。

図表6 問い合わせの内訳(複数集計)� ※ 1 〜 5 は順位 単位:件

順位 問い合わせの内容(複数集計)

前年順位

合計 会員 非会員 通販一般件数 構成比 前年度比 件数 構成比 前年度比 件数 構成比 前年度比

1 企業の連絡先 1 362 43.8% 68.0% 1 142 55.0% 68.3% 1 220 38.7% 67.9% 5

2 広告内容 3 87 10.5% 133.8% 3 17 6.6% 154.5% 2 70 12.3% 129.6% 6

3 信頼性・情報 3 62 7.5% 95.4% 5 9 3.5% 90.0% 3 53 9.3% 96.4% 7

4 返品・交換 5 61 7.4% 95.3% 4 13 5.0% 100.0% 4 48 8.4% 94.1% 6

5 契約・解約 2 55 6.7% 71.4% 5 9 3.5% 128.6% 5 46 8.1% 65.7% 7

6 商品の取扱い会社 6 41 5.0% 89.1% 2 26 10.1% 104.0% 15 2.6% 71.4% 22

7 個人情報など 8 24 2.9% 141.2% 5 9 3.5% 225.0% 15 2.6% 115.4% 17

8 代金支払・代金回収 9 20 2.4% 200.0% 7 2.7% 233.3% 13 2.3% 185.7% 0

図表7 詐欺的サイト /商品別相談の内訳(上位のみ)� 単位:件

順位 商品分類 前年順位 詐欺的サイト件数 構成比 前年度比 前年件数 前年構成比

1 自転車用品・乗り物関連用品 2 55 10.7% 79.7% 69 9.0%

2 バッグ類(含財布) 7 48 9.3% 111.6% 43 5.6%

3 冷暖房・家庭電気製品 10 40 7.8% 173.9% 23 3.0%

4 趣味・娯楽用品 5 39 7.6% 86.7% 45 5.9%

5 家具・収納用品等 4 36 7.0% 78.3% 46 6.0%

6 靴 1 33 6.4% 42.3% 78 10.2%

7 日曜大工・園芸用品 8 25 4.9% 62.5% 40 5.2%

8 婦人衣料品 3 24 4.7% 42.1% 57 7.4%

9 スポーツ・トレーニング機器 9 18 3.5% 69.2% 26 3.4%

10 レジャー用品 16 15 2.9% 100.0% 15 2.0%

2019 May/June 14

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 「定期購入」に関する相談は大幅

に増加した前年度の約740件から、

約500件と3割以上の減少となった。

 

しかしながら会員・非会員それぞ

れに傾向や特徴があり、引き続き注

視が必要である。

 

非会員における定期購入の相談

は、前年度の667件から460件

となり207件減少した。2017

年12月、特定商取引法の改正にとも

なう改正施行規則において「商品の

売買契約を2回以上継続して締結す

る必要があるときは、その旨及び金

額、契約期間その他の販売条件を表

示すること」が義務付けられ、減少

となった背景にはこの効果が大きい

と考えられる。

 

ここ数年、4回または6回コース

など、あらかじめ回数が決まってい

る定期購入についての相談が多かっ

たが、最近は、消費者から申し出があ

るまでお届けする形の定期購入につ

いて、解約条件等で新たなトラブル

が発生している。

 

一方、会員における相談は前年度

の67件から45件と22件減少したが、

上位2社の企業への集中が見られた。

 

会員社に関する定期購入の相談は

消費生活センター経由の「電話勧誘

に当たるのではないか?」といった

相談も散見される。従前から注意を

呼びかけている通り、「通信販売」

なのか、「電話勧誘販売」なのか、明

確に区別する必要がある。

 

その判断基準は、通信販売の「継

続的取引関係にある顧客」に該当す

るか否かである。「継続的取引関係

にある顧客」とは「当該(電話)勧

誘の日前1年間に、当該販売または

役務の提供の事業に関

して、2以上の取引の

あった者に限る(特商

法施行令第10条)」と

されている。これに満

たない場合は「書面の

交付(法第18条・19条)」

義務や「クーリングオ

フ制度(法第24条)」の

適用を受けることにな

るため、注意されたい。

通 販110番

より

消費者相談は通販 110 番へ

03-5651-1122まで(平日 10:00 ~ 12:00 / 13:00 ~ 16:00)

消費者相談「通販一一〇番」

室長

石川

康博

「定期購入」に関する相談は

前年度より減少しているものの

解約条件等で新たなトラブルも

2位 

広告内容(

87件・前年度比133・8%)

 

会員は6件増えて17件だった。そのうち

5件は広告媒体別相談件数、「新聞」の項

で述べた特定企業だった。

 

非会員は16件増えて、70件だった。そ

のうち62件は、消費生活センターから寄

せられ、健康食品や化粧品の「定期購入」

の広告も含め、「返品特約について表示

箇所や明瞭さに欠けているのではない

か」など、主として意見を問うものが目

立った。

3位 

信頼性・情報

(62件・対前年度比95・4%)

 

会員は9件を数えるのみだった。

 

非会員についても53件で共に前年度か

ら減少した。非会員の内容の多くは健康

食品や化粧品の定期購入を扱う企業に関

する信頼性等を問うものだったが、コン

サートチケット等の転売サイトに関する

問い合わせも散見された。

4位 

返品・交換

(61件・前年度比95・3%)

 

会員は13件と前年度と同件数だった。

 

非会員は前年度から3件減少し48件

だった。

 

両者とも前項「広告内容」とほぼ似て

おり、過半が消費生活センター経由の相

談で、「返品特約」の表示内容や、購入し

た商品の使用状況を勘案したうえで、返

品の可否について意見を求めるものが多

かった。特に会員社に関しては、13件中

12件が消費生活センターを経由したもの

だった。

 「未開封の状態」の定義を問うものや、

「返品時の送料負担」の考え方を問うも

のなども散見された。

5位 

契約・解約

(55件・前年度比71・4%)

 

会員は9件だった。

 

一方、非会員は24件減少し46件となった。

 「定期購入の解約条件」に関して意見

を求めるもの等、消費生活センター経由

の相談は合計40件と7割を超えて寄せら

れた(図表5・6参照)。

 

前述のとおり、非会員の苦情相談に含

まれる「詐欺的サイト」に関する相談は

31・7%減少し665件となった。

 

商品については「自転車用品・乗り物

関連用品」に関し、最も多く寄せられた

(図表1・7参照)。

 

また、「JADMA」マークが不正使用さ

れているという相談も散見され、当協会のH

Pで注意喚起を行っているところである。

 

詐欺的サイトの相談件数は減少傾向に

はあるが、一定数の相談は継続して寄せ

られており、顧客への注意喚起や、警察へ

の通報等、被害を防ぐための継続した取

り組みが必要である。

詐欺的サイト相談内容

相談は減少傾向にあるものの

被害防止のための

継続した取り組みが必要

2019 May/June15

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2019 May/June 16

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常に新しい梅干しのおいしさを追求し続けます

会社概要○社名/株式会社梅翁園○住所/和歌山県日高郡みなべ町山内1339○TEL/0739-72-5014○FAX/0739-72-5001○ホームページ/https://www.baiouen.co.jp/

○代表者名/代表取締役社長 泰地 祥夫○設立年月日/1990年4月○従業員数/製造・卸・通信販売含め110名○入会年月日/2000年12月22日

会員紹介「こんにちは! 株式会社梅翁園です」

主力商品の梅干し 見学やいろいろな梅干しの試食もできる梅干館 梅翁園社員

【我が社の特徴】 当社は㈱ウメタ(梅干の製造・卸)の子会社として 1990 年にスタートしました。主力の商品は、はちみつ漬けの「スイートはちみつ梅干」で新聞広告を中心に新規顧客を獲得し、年数回の DM 発送による単品リピート通販を行っております。 梅干は「塩分が高い」というイメージで敬遠されることもありましたが、「熱中症対策に梅干」や「ダイエットに梅干」という

話題で需要が拡大しました。しかし、顧客の年齢層は高く、若年層へのアプローチが必要で、「食べ方提案」をはじめ「フルーツ果汁で漬け込んだ梅干」「種を抜いた梅干」「おにぎり専用の梅干」など商品開発を進めています。ぜひ、ホームページをご覧ください!

株式会社ニッセンリスク統括部

お客様相談室�室長

能勢 智晴

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客様相談室、大変でしょう!」と皆さまから言われます。本当に大変! そんな職場で

すからストレス解消のために 2 つのことをやってます。【スポーツジム(コナミスポーツ)通い】「筋トレしてます。走ってます」という方もおられますが、私はコツコツとやるタイプではありません(笑)。スタジオに入ってみんなでやるのが好きです。コナミスポーツはレスミルズプログラムというのがあって、そのプログラムの 1 つにボクササイズがあるのですが、これが大のお気に入り。パンチ・キックと最高のストレス解消ができます。1 時間スタジオに入れば汗びっしょり。気分爽快。はまりすぎて 1 年 365 日のうち 240 日コナミに通い、妻を呆れさせました(笑)。

【山登り】最初は山が好きではなく、持久力アップトレーニングのために始めたのですが、近くに六甲山系という絶好の山もあり、行き始めると気持ちがいい! ハイキング仲間も徐々に増え、山を下りてからの「反省会」という飲み会がまた楽しい。山だけが共通点で初めてお会いした方と飲みに行くことも多々あります。まだ高山は八ヶ岳・立山くらいしか行っておりませんが今後チャレンジしていきます! この 2 つの趣味(?)で仕事のストレスを発散、仕事も頑張る。これが現在のルーティーンです。 最後に。レスミルズが好きな方ぜひ声を掛けてください。一緒にレッスン出ましょう!

「お

スポーツジム&山登り66

ジム通いと山登りで気持ちよくストレス発散!

山を登るときれいな景色も見られます

登山で知り合い仲良くなった方も増えました

2019 May/June17

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 東京 2020 開催までいよいよ約 1年となり、開催期間

中に心配されているのが交通問題である。世界中から人が

集まり、大会にはさまざまな物品が必要となる。一方で、マ

ラソンなど市街地内での競技があり、要人も多数来日する

ため、交通規制が厳しくなる。需要が多くなり、道路容量

は平常時より制限されるので、渋滞を避けるために、東京

都オリンピック・パラリンピック準備局は道路交通量の15%

減、会場周辺の重点地区では30%程度減を目指している。

 これを実現しようとすると、物流では平常時のように宅配

便が集配できるか、コンビニに商品を供給できるかといった

問題が発生する。夜間輸配送、リードタイム延長の検討を

進めるほか、宅配便利用の一部制限もあるかもしれない。

東京 2020 開催に向けて、企業、国民が、どのように協

力していくかを考える必要がある。このことは、宅配の繁忙

期対応、再配達削減に結びつき、オリンピックレガシーと

なる可能性もある。7月13日に流通経済大学新松戸キャ

ンパスで、フルフィルメントをテーマに全国研究発表大会を

開催する。ご興味がある方はぜひご参加いただきたい。

東京 2020 と宅配

DM徒然草日本ダイレクトマーケティング学会 理事流通経済大学 流通情報学部 教授

矢野 裕児

本学会は、ダイレクトマーケティングの理論的および実証的研究を行い、かつ関連諸学会ならびに諸機関との連絡を図り、ダイレクトマーケティングの発展を期することを目的とします。

日本ダイレクトマーケティング学会だより正会員/ 212 名 特別会員/ 7 名賛助会員/ 36 社(令和元年 6 月 13 日現在)

会員数

支部・研究部会のご案内 ( )は部会長

〇関西支部 (国際ファッション専門職大学大阪校教授 菅原 正博)〇九州支部           (福岡大学准教授 太宰 潮)〇デジタル・マーケティング・アナリティックス研究部会                  (東洋大学教授 長島 広太)〇法務研究部会              (弁護士 高橋 善樹)〇 WEB コミュニケーション研究部会         ((公財)流通経済研究所研究顧問 中島 純一)〇顧客&ブランド戦略研究部会(早稲田大学名誉教授 亀井 昭宏)〇北海道部会          (北海商科大学教授 橋元 理恵)

研究プロジェクト助成企業を募集本学会では産学連携によるダイレクトマーケティングに関する研究を促進するため、助成研究を希望する企業や団体を募集しています。助成企業・団体が希望する研究テーマに関して、研究を希望する学会員を募集し、研究結果を報告します。詳しくは学会ホームページ「イベント案内」の「研究プロジェクト」をご覧いただくか、事務局までお問い合わせください。

募集中[お問い合わせ・入会申し込み]入会申し込みは、別紙入会申込書にて、下記事務局までお申し込みください。申込書受領後、審査確認の上、事務手続きをいたします。年会費(入会金なし) 正会員(個人):10,000 円特別会員(学生等):5,000 円 賛助会員(法人等):50,000 円(一口)

■送付先〒 103-0024 東京都中央区日本橋小舟町 3-2 リブラビル 2F

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活動報告

[支部・研究部会定例会など]

■5月16日法務研究部会定例会

 

体験談・定期購入を中心に、チラシや

Webサイトの広告について法規制に触れる

可能性のある表現を洗い出し、検討を加え

ながら、取引条件の表示における注意事項

の事例研究を行った。

 

第18回全国研究発表大会を流通経済大

学新松戸キャンパス1号館で7月13日に開催

する。「フルフィルメント進化の側面から見た

ダイレクトマーケティング〜通販を支える物

流、受注、決済等の業務を考える〜」を

大会テーマに、午前に研究発表、午後に講演、

パネルディスカッションを行う。

 

研究発表は、フルフィルメントをテーマにし

た発表のほか、SNS利用者のネットとリア

ルにおける行動範囲についての考察や、ネッ

トスーパーにおける非計画購買のメカニズムな

ど、多岐にわたる8つのテーマについて、研究

者と実務家が発表する。

 

午後からの講演は2部構成で、第1部は

ソフトバンクロボティクスの松浦学氏が物流の

最先端事例を紹介しながら、技術革新の進

むフルフィルメントの未来について考察する。

第2部は、スクロール360の高山隆司氏が

受注、物流、決済におけるアウトソーシング

成功事例について、中国企業の活用例を交

えながら紹介する。続くパネルディスカッショ

ンでは、松浦氏、高山氏に加え、オルビス

の橋本祥永

氏、QVCジャ

パンの増川俊

哉氏、イー・

ロジットの角井

亮一氏が登壇

し、顧客体験

管理の側面か

ら見たフルフィ

ルメントについ

て議論する。

【7月13日開催】

第18回全国研究発表大会を開催

【7月18日開催】

法務研究部会オープンセミナーを開催

 

学会ホームページ(https://w

ww.dm-

gakkai.jp/event/zenkokutaikai.html

)に

て参加申し込みを受け付けている。

 

法務研究部会が7月18日にエッサム神田1

号館でオープンセミナーを開催する。「通販

関連法規制の基本を学ぶ」をテーマに、2

部構成で講演を行う。

 

第1部は、ユーキャンの兵頭知紗氏(特

定商取引法)、IDPコーポレーションの

窪千恵子氏(医薬品医療機器等法)、エ

フシージー総合研究所の矢野誠二氏(景

品表示法)が、基本的な法規制の知識に

ついて話す。第2部は、「媒体製作で気に

かけていること」と題してカタログハウスの

吉川美樹氏が講演する。

 

詳細および参加申し込みは学会ホームペー

ジ(https://www.dm-gakkai.jp/kenkyubukai/

homu.htm

l

)まで。

第 17 回全国大会 講演会の様子

2019 May/June 18

Page 19: Japan Direct Marketing AssociationJapan Direct Marketing Association 【特 集】 広報誌 第369号 20195 6 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは?

田氏を招き、約100名の参加があった。

 

アスクルではB�

to�

BとB�

to�

Cの両形態での

通販を行っているが、どちらも顧客サービス

向上の観点からAIを導入している。AIと

はいえ、メンテナンスが最重要で、地道に手

作業で更新を行っていると述べた。

 

消費者委員会は顧客対応における情報

交換の場として、今後も継続して活動して

いく。

 

JADMAでは毎年、全国の一般消費者

を対象とした通販の利用実態を探るための

調査を実施している。この度2018年の

調査結果がまとまり、報告書を刊行した。

 

報告書によると、前回からスマートフォン・

タブレット等の携帯端末の利用者がPCの利

用者を上回ったが、今回の調査でもその勢

いはさらに加速しており、幅広い世代に浸

透している様子が見て取れる。

 

JADMA会員社には報告書をこの

JADMAニューズに合わせて同送しているほ

か、会員専用ページからのダウンロードも可

能。また、販売もしている。詳細はHPを

参照のこと。

 

5月21日に物流委員会を開催し、24社

33名が出席した。毎年恒例の配送事業者と

の情報交換会では、配送の効率化について

議論を深めた。また、3年ごとに行っている

配送満足度調査の実施が決定した。同調

査は消費者を対象としたもので、前回は

2016年に実施し、その時々の消費者ニー

ズの把握に努めている。物流委員会の中に

ワーキンググループを設け、構成や内容を議

論したうえ、8月には同調査への参加社の

募集を行い、10月から調査開始の予定。

 

配送問題の打開策として置き配が注目さ

れており、

経産省でも

検討会が行

われている

が、今回の

調査では置

き配について

の設問も設

ける方針。

 

消費者委員会では、顧客対応について最

新情報を共有するため、AIの導入事例を

テーマとしたオープンセミナーを5月24日に

開催した。講師にはアスクルの福田氏、横

 小学校の社会科見学以来、久しぶりに国会議事堂の見学に行ってきました。 衆議院・参議院の両院とも無料で見学可能で、どちらもガイドが付いて、ツアー形式で案内してくれます。「赤じゅうたんは特注で、1メートルあたりウン万円で、階によってふかふか具合が違うんですよ」なんて解説もあり、私が納めた税金は何センチ(何ミリ?)分になるのかしらと思いながら、ここぞとばかりに踏みしめて歩きます。 ずらっと並んだ会議室、天皇陛下の御休所、特別な時にしか明かりを点けない中央広間などを見学し、クライマックスの議場へ。高い位置にある傍聴席から眺めると、よくニュースで目にする光景が広がっています。政治を少し知った気分になることができました。

JADMA Newspaper / MAY ・JUNE会員数正会員/ 455 社賛助会員/ 190 社合計/ 645 社

(令和元年 6 月12 日現在)

新規入会社■正会員 ㈱ベビーリース■賛助会員 ㈱ Amazing Day 日本理科製紙㈱J A DM A新聞

今 月 の ひ と コ マ

若手議員は前列、重鎮になるほど後列になるそうです

ニュースでおなじみの国会議事堂へ

物流委員会で配送満足度調査の

実施を検討〜置き配の意向も調査

消費者委員会主催

オープンセミナーを開催

第26回全国通信販売利用実態調査

報告書を刊行

物流委員会の様子

●5月8日 

倫理委員会

●5月9〜10日 

通信販売基礎講座(大阪)

●5月15日 

第2回置き配検討会(経済産業省)

●5月15日 

認定個人情報保護団体連絡会

●5月16日 

アジア・シームレスフォーラム2019

講師(流通研究社)

●5月16〜17日 

通信販売基礎講座(福岡)

●5月21日 

物流委員会

●5月23日 

第22回定時理事会

●5月24日 

消費者委員会主催オープンセミナー

(顧客対応におけるAI活用

〜アスクルの事例〜)

●5月24日 

消費者委員会

●5月28日 

第10回サプリ塾

(令和元年。健康食品をどうする?)

●6月3日 

消費生活セミナー講師(橿原市役所)

●6月4日 

第1回通販参画支援セミナー&

通販よろず相談会(東京都委託事業)

●6月5日 

広報委員会

●6月6〜7日 

通信販売基礎講座(東京)

●6月10日 

配送満足度調査WG

●6月12日 

製品安全WG

●6月14日 

日本のテレビショッピング業界の動向

講師(韓国ロッテ・ホームショッピング)

●6月19日 

第3回置き配検討会(経済産業省)

●6月21日 

第8回定時総会・記念講演会・

懇親パーティー

●6月26日 

調査委員会

●6月27日 

総会報告会(関西)

●6月28日 

サプリメント部会

●6月28日 

Web活用セミナー

(新規顧客獲得のための

決済サービス活用事例)

●6月28日 

総会報告会(福岡)

JADMAの活動

オンラインマーク制度が、2019年6月末

に廃止となりました。この件に関するお問い

合わせはオンラインマーク事務局まで。

[事務局連絡先]

03—

5651—

1155

https://ww

w.jadm

a.or.jp/ost/index.html

2019 May/June19

Page 20: Japan Direct Marketing AssociationJapan Direct Marketing Association 【特 集】 広報誌 第369号 20195 6 消費税法改正のポイント② インボイス制度 とは?

Twitter始めました

@JADMA_PR

ジャドマニューズ

公益社団法人 日本通信販売協会広報誌 偶数月 25 日発行編集・発行/公益社団法人日本通信販売協会広報委員長 阿部嘉文 事務局 菅原奈穂・田邉薫〒 103-0024 東京都中央区日本橋小舟町 3-2 リブラビル 2F TEL 03-5651-1155 URL https://www.jadma.or.jp/編集協力/ウィズワークス株式会社 鵜沢洋美、松本文 デザイン/大洋印刷株式会社 大洋シアン デザインチーム 加藤剛 印刷/図書印刷株式会社

JADMA ニューズは電子ブックあるいは PDF でもご覧いただけます。(無料)https://www.jadma.or.jp/news/jadma_news/

 縁あって 4月から景表法の相談業務を担当することになりました。約 40 年間の公

務員生活を経て新たなスタートとなります。見た目どおりの年齢ですが JADMAでは

新入りです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 この場をお借りして、少しだけ自己紹介を。長く霞ヶ関に勤務していたため首都圏

在住が 30 年を超えましたが、もともとは兵庫・西宮(甲子園球場の近く)で生まれ育ち、

あの「六甲颪(おろし)」を子守唄がわりに育った熱狂的な虎キチで、粉ものをこよ

なく愛するお笑い大好き関西人です(笑)。

 また、かれこれ 20 年以上スポーツジムに通っており、体を動かすのが日課となっ

ています。最近は、若い人に交じってダンス系のスタジオレッスンにも参加して、老

化防止のために頭と体の両方を使って心地良い汗を流しています! お恥ずかしい限

りのなんちゃってダンスですが、音楽に合わせて体を動かすのはとても楽しいです!

J A D M A N E W S

事務局だより

調査役植木 正樹公正取引委員会の OB で、景品表示法相談業務(電話:03-5651-1139)を担当。

第7回アジア通販サミット全体風景(韓国・ソウル)

第7回アジア通販サミット表彰式の様子

(韓国・ソウル)

 

来る9月25日〜26日、第8回アジア

通販サミット(A

sia Direct M

arketing V

ision

)が北海道の札幌パークホテルで開

催されます。これは、日本(JADMA)、

中国電子商会(CECC)、韓国オンライン・

ショッピング(KOLSA)、が民間交流の一

環として開催するものです。

 

交流を目的とした9月25日のウェルカム・

ディナーでは、目覚ましい活躍や業界への

貢献を讃え、各国から五部門について表彰

します(テレビショッピング賞、インターネッ

トショッピング賞、モバイルショッピング賞、

越境EC賞、環境社会貢献賞)。

 

26日のコンファレンスでは、日本、中国、

韓国、ASEAN地域から各国を代表す

る通販事業者を招いて、各国の通販市場

の現状、各社の取り組み等を題材にした

講演を行います。さらに、コミュニケーション、

ニューテクノロジーをテーマとしたパネルディ

スカッションも実施する予定です。コンファ

レンスを通じて、日本、中国、韓国等の通

販事情を学ぶことができる内容となってい

ます。

 

この大会にあわせて、大会翌日の9月26

日には佐藤水産のサーモンファクトリーと、

ルタオの見学会も企画しています。また、

先んじて8月23日に、東京でプレイベント

を開催する予定です。

 

これら詳細は、7月中旬以降、HPにて

ご案内します。皆さま、奮ってご参加くだ

さい。

第 8 回 アジア通販サミット(札幌)開催 〜参加者募集〜■概要大会名 : 第8回 アジア通販サミット日 程 : 2019年9月25日(水)〜9月26日(木)開 場 : 札幌パークホテル参加費 : 25〜26日コース 会員27,000円、

一般34,000円(税込・お一人様)※歓迎宴、コンファレンス、昼食代含む

26日コース 会員15,000円、一般20,000円(税込・お一人様)※コンファレンス、昼食代含む

※詳細は7月中旬以降HPでご案内