joumalor s量gnalprocessmg - mk.ecei.tohoku.ac.jp ·...

13
JoumalofSignalProcessing,Vb1.5,No.6,pp,397-408,November2001 基礎シリーズMAILABで学ぶディジタル信号処理の基礎(全6回) 騨篭 MATLABで学ぶディジタル信号処理の基礎 IntroductiontoDigitalSignalProcessingwithMAlrLAB -第6回2次元ディジタル信号処理一 一6.Two-DimensionalDigitalSignalProcessing- 川又政征* MasayukiKajWamata* Joumalor Exercises S量gnalProcessmg 信号処理

Upload: others

Post on 09-Sep-2019

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

JoumalofSignalProcessing,Vb1.5,No.6,pp,397-408,November2001

基礎シリーズMAILABで学ぶディジタル信号処理の基礎(全6回)

騨篭

MATLABで学ぶディジタル信号処理の基礎

IntroductiontoDigitalSignalProcessingwithMAlrLAB

-第6回2次元ディジタル信号処理一

一6.Two-DimensionalDigitalSignalProcessing-

川又政征*

MasayukiKajWamata*

Joumalor

Exercises

S量gnalProcessmg●

信号処理

基礎シリーズ MATLABで学ぶデイ ジタル信号処理の基礎(全6回) 蕊

MATLABで学ぶディジタル信号処理の基礎

In士roductiontoDigitalSignalProcessingwithMAjrLABExercises

-第6回2次元ディジタル信号処理一

一6.Two-DimensionalDigitalSignalProcessing-

川又政征狼

MasayukiKawamata*

1.はじめに

第6回のこの講座は,"MAjrLABで学ぶディジタル

信号処理の基礎”の最終回である。今回は2次元ディ

ジタル信号処理の基礎として2次元信号とその変換お

よび2次元FIRディジタルフィルタをとりあげる。

2次元信号とは2変数の関数として表される信号で

ある。その代表は画像である。本講座では,まず,2次

元ディジタル信号の変換として,2次元離散空間フー

リエ変換と2次元離散フーリエ変換を導入する。次に,

2次元z変換,たたみこみ,およびFIRディジタル

フィルタについてとりあげている。2次元の“変換",

"たたみこみ,》,“フィルタ”の概念と役割は,第1回

~第5回の講座で紹介した1次元の場合と同じもので

あることは言うまでもない。

この講座はディジタル信号処理の基礎の解説を目的

としているため,今回の2次元ディジタル信号処理の

内容は,第1回から第5回までの1次元ディジタル信

号処理の内容のいわば“2変数',版の範囲にとどめて

いる。実際には,1次元ディジタル信号処理にはない

計算の煩雑さや理論的な難しさが2次元ディジタル信

号処理にはある。2次元ディジタル信号処理に固有の

理論や課題については,多次元信号処理に関する専門

書[11-[7]を参照されたい。

なお,今回の講座のプログラムの実行のために,

MATLABのSignalProcessing‘Ibolboxの他に

*東北大学大学院工学研究科

〒980-8579仙台市青葉区荒巻字青葉O5

mohokuUniversity,Sendaj980-8579,Japan

E-mail:kawamata◎ecei、tohoku.ac,jp

JoumalofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

ImageProcessingToolboxが必要であることに注意

してほしい。具体的には,freqz2,fwind2,ftrans2

がImageProcessingToolboxの中の関数である。

2.2次元連続空間信号と離散空間信号

2次元連続空間信号は鰯(t,,t2)のように2変数の

関数であり,実数または複素数の値をとる。ここで,

t,とt2は連続の実数であり,空間変数とよばれる。

t,軸とオ2軸はそれぞれ水平軸と垂直軸ともよばれる。

2次元連続空間信号〃(t,》t2)は,グラフとして描く

ならば,t,-t2平面上の曲面となる。もし,z(t,,t2)の

値を点(t,,t2)における輝度に対応させ,値が大きいときは高い輝度値を表し,値が小さいときは低い輝度

値を表すものとすると,鯵(t,,t2)は平面上の濃淡の情

報を表すものとなる。2次元連続空間信号として代表

的なものは画像である。

2次元離散空間信号は図6Jのように平面の格子点

上でのみ値をもつ2次元数列鰯(、1,”2)として表され

る。2次元離散空間信号〃(”1,,2)は2次元連続空間

信号駆け,,t2)を次のように標本化して得られることが多い。

、Z(”1Zl,”2過)=麺(t1,t2)ltl="1四,t2="2唖(1)

ここで,四と遇はそれぞれ水平方向と垂直方向の標

本化周期である。本講座では,簡単のため期=蝿=1

として2次元離散空間信号をZ(何1,,2)で表す。以後,

2次元離散空間信号を単に2次元信号あるいは信号と

よぶことにする。

2次元信号を表すために行列あるは配列を用いると

便利なことが多い。たとえば,次のように行列で表示

397

【例題6.1】2次元複素指数関数は二つの周波数

を持っているために,その形がわかりにくい。そ

こで,MATLABを用いて2次元複素指数関数を

描いてみよう。

周波数が((リMノ2)=(7r/5,7r/10)のとき,2次

元複素指数関数の実部COS((J1nl+uノ2,2)と虚部

Sin((J,、,+(4ノ2,2)を計算し,濃淡画像として表示せよ。

n2

398

、1

//9/6/、

図6.12次元離散空間信号z(、,,、2)

Fig.6.12-Ddiscrete-spacesignalz(、1,,2)

11次元,2次元,多次元をそれぞれ1-,,2-,,M-Dと略記することが多い。

●●ロ

e、、0ノe、、Bノ

諏卸

垂烈

、ロⅡクク

》“”釦

u一

叩、一

〈Uq今、

砥Ⅲ日″〃

●タ●Qク●●夕

s、〃S・〃

〈岨″目●Qク師”釦、日″夕、画■″夕〃ⅡⅡ、〃″0Ⅱ、

《h〉(U。.(Zワーs『’一s『’一

“1〈Unn.『’一e・工e

図ノ″〃く**

琴曲遮曲

●『0《、べ”〕●●

参″!、数P.122.,猟.‐弾

rWW

関一一g++;、‐ノ.,、‐ノ

・吟皿坐△『日一・旬0-、、■″夕《扉L》●Qク、U″〃〔言《》●Q〃

、数2snn’一‐、,ノ2,、●ノ

・上日

We**。.《z、″・クワ一、″

》繍捌Ⅶ.,咋州血脈地仙伽脈地仙伽

、・・ワー、△1ワー、△1

頁)元酬脱叩釦唾一・一鈍叩唖聖鋤埜唾函

伽秋肥実1n

oダ

ウI□”んCwんW》NFI』《一‐)《ごwんsp今x〃んsp今x

した2次元信号を考える。

-今

i)助y0e-h(

α,a0〉

z(、,,、2)= (2)

”,↓

下線の引いてある位置を座標軸の原点(0,0)と考え,

縦方向を、,の軸に,横方向を、2の軸と考える。行

列(配列)に表されていない範囲の信号の値は零と考

えるものとする。このような表記を用いると,有限の

領域の2次元信号が簡潔に記述される。

2次元の連続空間信号と離散空間信号と同様に,Ⅳ

次元の連続空間信号z(t,,t2,…,tjV)や離散空間信号

z(”1,,2,…,njv)を考えることは容易である。jV>2

のとき,このような信号は多次元信号とよばれる'。 3.22次元離散空間フーリエ変換の定義

2次元信号〃(”1,,2)の2次元離散空間フーリエ変

換X(e”',e伽2)は次のように定義される。

3.2次元離散空間フーリエ変換

3.12次元複素指数関数 OCOO

X(eル',eル2)=EEz(",,"2)e-ル'",e-…,”1=一○○”2=一○○

(4ノ1シ(4ノ2=二一7r~7r (4)2次元複素指数関数は次式のように表され,二つの

周波数(ムノ11rad]と‘J2Iradlによって特徴づけられる複素数関数である。

1次元の場合と同様に,X(e”',e池2)は信号z(、,,、2)の周波数スペクトルとよばれ,一般には複素数である。

|X(e”1,e池2)|は信号z(、,,”2)の振幅スペクトルと

よばれ,Ⅸ(e”',eル2)は位相スペクトルとよばれる。

ここで注意しなければならないことは,2次元の場合,

,/E3?~千~[薯によって周波数の高低が決まることである。すなわち,、/E寒~千~E恵が相対的に小さい"剛2の領域

は周波数の低い領域を表し,、/画?~エー [弓が相対的に大きいuノ1-LJ2の領域は周波数の高い領域を表す。2次元

離散空間フーリエ変換を求めるために,関数freqz2がMATLABには用意されている。

ej“'”'+池2”2,78,,,2=-00~00 (3)

",と“2をそれぞれ水平方向と垂直方向の周波数と

よぶ。2次元複素指数関数は2次元信号のフーリエ表

現のための核となるものである。また,1次元の場合

と同様に,システムやフィルタの周波数応答を考察す

るための入力信号として用いられる。

JoumaIofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

20

JoumalofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

識醗誠錨圏蕊

,圏蕊蕊 園蕊 識 圏 感。群麗蕊霞園 睡闘圏露蕊蕊畷 . , 圏蕊通圃圏認蕊霞蕊蕊園..,...露函醗溌.、悶識蕊鰯.鰯圏圏溌..:麗蕊議題‘蕊圃園麗

蕊蕊、:麗圏闘蕊繍溌圏懲鰯圏画蕊鰯函蕊蕊|圃畷騒 函・’蕊鰯..適蕊i闘 鰯蕊園

”儲■下

一蕊

蕊.“。。

蕊一一曜

聞溺点罰

す弔

乱掘岬料

0,2

【例題6.2】次の2次元信号鯵(仰,,、2)(図6.3(a))

の2次元離散空間フーリエ変換X(e”1,ej"2)を求め,その振幅スペクトルを図示せよ。

…六/i黙’”(0’’0ノ

い“畷竺一誼離

》醗醗一一{群峰

一一志鐸垂

悪鋒l↑」闘

蕊‐磯園騒鰯.“

蕊騨圃鰯

蕊圏鰯蕊、”・翻闘

灘函認蕊‐..麗遡園蕊

圏露弾蕊溌画蕊

・ど麗函闘繍・

計溌圏園懇蕊

5

03

10

N匡幸↑ご一×

零珂一‐1

…醗睡画画一蕊空

圏一一蕊‐一塁調

園識i!蕊雪一認‐・瀞.

ざulO

詞信一

蕊圃醗鰯I

騨蕊・“

...”翻露

』一一一識部

躍闘繍

識3

50

、200、,

(a)信号〃(知,’'32)

(a)Signalz(、,1,,2)

~一瞬

ロ lO

n

図U

(a)実部

(a)Realpart

鰯(”,,”2)

=幸肌亙w"雪)‘…‘…剛…(5)冗1シn'2=一○○~○○

50

“s『①凸Fg-①)×’

20

2次元離散空間フーリエ変換X(ej"',e"2)から信

号鰯(n,’'’2)を求める逆変換は以下の式によって与え

られる。

蕊麗圏園識.蕊園圏騒ぎ

撫鰯罰圃蕊蕊園翻鰯唖

冨蕊磯圃圃圏渉

塵蕊i蕊圃圏鰯盛醗慰

蕊圏詞麗蕊“感露圃蕊

闘蕊隷園睡蕊灘鐸麟瞳画蕊

睦溌一慰識.“騒圃圏蕊

一圏翻岸、・譲蕊蕊圃蕊蕊

認懲“・溌雪‐一!【蕊再製一

41 I

撫串…二一畿I率簿一一一熱

闘画蕊I騨圏閏鰯繍‐

繍雲麓蕊圏圏溺誌‐溌

蕊圃感蕊慰瞳騒騒

I蕊圏圃麗蕊蝶鰯圏圏蕊

蕊一■醗譲“倉》圏圃鰯蕊

閏認・“.誰騨鴎圏蕪

謹鯉函羅蕊、‐‐蕊掴

、露函国蕊蕊一一篭

識欝一一一蕊…蕊閥一驚

一一一蕊.燕謎一一.一.

15

050

1副匡

(b)振幅スペクトル|X(e犯1,e”2)|

(b)MagnitudespectrumlX(ej"1,e”2)|

図6.32次元信号とその振幅スペクトル

Fig.6.32-Dsignalanditsmagnitudespectrum

醗蕊 灘圃.:

0 10

20

(b)虚部

(b)Imaginarypart

図622次元複素指数関数

2-Dcomplexexponcntialffmction

【Program6.2】(図6.3)%2次元離散空間フーリエ変換

cユear;

%信号

x=[0110;

1331;

1331;

0110]/20;

%信号の表示

s=size(X)-1j

nl=0:s(1);n2=0:s(2);

subpユot(2,2,1);

Inesh(n1,,2,x);

axis([OS(1)0s(2)00.2]);

xユabeユ(,n-1));ylabeユ('n-2j);

zlabel('x(n-1,,-2),);

%周波数スペクトルの計算

[X,fl,f2]=freqz2(x);

wl=fl*pi;w2=f2*Pi;%振幅スペクトルの表示

subpユot(2,2,2);

mesh(w1,W2,abs(X));

axis([一pipi-pipiO1]);

xユabeユ(j、omega-1[rad],);

Fig.6.2

399

ylabe1('、omega-2[rad]’);

zlabel(,|X(e′、{j、omega-1},eへ{j、omega-2})|,);

400

50

副亡一一こ)×

4.2次元離散フーリエ変換

0514.12次元離散フーリエ変換の定義

15

n200,,

(a)信号z(、,,、2)

(a)Signalz(、,,”2)

いま,側,=0~lVi-1,”2=0~M-1の有限区

間の2次元信号Z(、1,,2)を考える。これを(Ⅳ1'M)

点信号とよぶ。(IVi,M)点信号z(、1,722)の2次元

離散フーリエ変換(2次元DFT)は次式のように定義

される。

【Program6.3】(図6.4)%2次元離散フーリエ変換の例

c1ear;

%信号

N1=16;N2=16;

[n1,,2]=meshgrid(0:N1-1,0:N2-1);

15

0505

“エ争一エ)×一

Ⅳ,-1jV2-1

ニヱヱ鰯(",,"2)wlIZ"lwjIi;"2,”1=on2=0

ル1=0~IVi-1,k2=O~jV2-1(7)

X(ん,’ん2)

15

k200k,

(b)振幅スペクトル|X(ん1,k2)|

(b)MagnitudespectrumlX(k1,k2)|

図6.42次元信号と振幅スペクトル

42-Dsignalanditsmagnitudespe’

ここで,WMとWMは次の回転因子である。

WM=抑(-'芸)ルF・叩(-,蓋)(812次元信号z(、1,”2)はX(ん1,k2)から次の2次

元離散フーリエ逆変換(2次元IDFT)により求めら

れる。

…た赤熊x(胤州蝿峨、,=0~IVi-1,,2=O~M-1(9)

Fig.6.42-Dsignalanditsmagnitudespectrum

x=zeros(N1,N2);

x(1:4,1:4)=1;

%信号の表示

subp1ot(2,2,1);

mesh(n1,,2,x);

axis([ON1-10N2-101]);

xlabel('n-1');ylabel('n-2,);

zlabe1(,x(n-1,,-2)’);

%離散フーリエ変換

X=fft2(x);

%振幅スペクトルの図示

subp1ot(2,2,2);

mesh(n1,,2,abs(X));

axis([ON1-10N2-1016]);

xlabe1('k-1');ylabeユ('k-2');zlabe1(’1X(k-1,k-2)|,);

MATLABには2次元DFTと2次元IDFTとして

関数fft2とifft2が用意されている。これらは,後

に述べる高速フーリエ変換のアルゴリズムを用いてい

るものである。

定義式(7)から2次元DFTを求める直接計算法の

計算量は,O(jVfIV;)となる。信号のサイズが大きい場合,2次元DFTのこの計算量は極めて大きな値と

なることに注意が必要である。

式(7)の2次元DFTを求めるために,1次元DFT

を利用すると計算量を減少させることができる。図6.5

【例題6.3】次の(16,16)点の2次元信号

懇(、1,,2)の2次元DFTX(k,,片2)を求め,信

号z(nlln2)と振幅スペクトル|X(k1,k2)|を図示せよ。

{',、1,712=0~3

0,その他4.2行-列分解に基づく高速フーリエ変換〃(仰,,"2) (10)

JournalofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

|,0ヤ

妾‘I=9二才の(0‘O)=(zu‘ru)手化/W/抄剰甫①聖砿z8

.才〔ノl出畢乙A江CO騨園‘到敏1⑦竃二淫平ユェ砿Z

伽(!|か…側(廃)曇(州’

・手頃半畢(zu‘IfM

年用⑦星才郭cY鱒(8u‘Iu)鰯厚YZ1(zu‘[u)V

鐸/l〃丘/Y毎忽ル圭聖琢乙①砿【f、9鴎冊】

。受くりq(蝉才。受gIu量幽と

/W<上珊束鱒(gu‘Iu)v‘Q薄〉/1金。(8u‘Iu)v刺

(zⅧ‘Iu)/1年用‘z二才受_PL才(zu‘Iu)9と/w/抄卿東

畢(gu‘Iu)釘‘剰語。受嘩旦_量幽と/w/<ル叫東①毎/Y

少乙/I崎蕉ル圭聖砿醐(zu‘Iu)り。受gu[F用辱/l(少乙

§α(叩‘Iu)〃‘cIgiu年Y鐸/1〃ムリ(gu‘Iu)〃‘弘二二

°受嘩エ岬才等イイルこ/1「等察し妾エ理乙‘剰裂蔦娼受坤

軍峯且_(f[)¥靴'1受卑(81)準‘幸い舗与⑦面;mI告ョ

(斑)(gu‘Iu)v*(zu‘Iu)鰯=Oc-=Z3Yoo-=I3Y

(通ヴー乙州一[")v(雇州)zZZ=(雇"‘I似)m OOOC

写q(蓮_,皇

。受割丑沓早蜘凹‘9J_/1塀華畢1塁謡⑦(zu‘Iu)勿才

(zu‘Iu)v①竿可‘9Q_《僻z1号雷①エ砿z‘到謝凹才与

笥⑦聖欺1.畳嘩測才才増.篭ユュエ砿乙‘剰蔦提①。

(81)(8u‘Iu)z*(gu‘叩)V=○○一=zvOC-=1V

(z‘Y-2州一[")鰯(乙州)vZZ=(z"‘W OCOC

o匡才尊象翠蔦程⑦砿豊頃率孝(gu‘Iu)/1号ヨエ砿zg

〔α(乙叫‘Tu)V才(zu‘Iu)勿昌ヨエ率いGf⑦9.9国

窄言窄郭郭茎域乙・目

(剛191剛81p)uO脚nloAuooq-Z9、9.8m

(毎/,〃創崎褒少妾)竜二淫ユュエ砿89.9lx’

瀞lu

(zu‘'u)((zu‘'u)x

|,00Z」equje八oN‘9.ON‘9.1o八‘6u1sseoo」dleu61SJoIeu」no「

。受雌くり黄白〔α草提琢南鼎鱒才三

豊卑弘(WWzgolgAIW)O判喜章程⑦L皿謝号胆

-封W才才皿皿且鵠仔I丘一旦星▽エ「'J二/Iは①。。受

嘩臼敏半鱒皿Ⅲエ玖献ノI薄くi7⑦喜蔦程。-①受寡ユ

ミα才二受尊〔9星斡g-L皿エ率I琴章程⑦mq聖欺I

⑦回卑①坤曇坤妾‘与留①塞星、、'⑦Z蝉W才Wo91才裂

年①調号11丘一旦星裂享受-2草提畢Lmエ平匝IGf⑦

。。受星且_趨碗1LⅢエ率I①(zl)¥才(Ⅱ)準

剰mq聖琢E‘ユc§*Q、。受禦弘Ⅲq聖歌I⑦

副W①ユ〔に動(凶年zu)u卑亘垂剰竿丁。-.二

(zI)I-aAI~0=z¥‘'一W~0=[ヴ0=乙也

‘z"細(z"‘[抑Z=(z州)xl-W

。豊科峯二IGf①恥1(ム)¥‘才受《咽畢(gu‘1V)Ⅲ

Ⅲq聖欺I①。。受gI2g-mqエ砿I⑦副W⑦

ユ〔に到似年[u)u卑土>|z刺(zu‘I3Y)J‘才〉獣才

(Ⅱ)’一W~0=zu‘1-W~0=1V0=Iu

‘,哩蜘(忽泌‘叩)遜宝=(z"‘wI-IAI

bl

。IGf卒聖到

uo剛soduIoo3puumlo3-AAoH9,9.8m

錫911空一身9.9園

1-1N・・・101-1N・・・10

【)OOC

r)()【)(』

I【nIE

J【)【)【】

I【nlE

1-1N・・・10

一zN

0

1

'一zN

u

1572

402

【Program6.4】%2次元たたみこみ

%インパルス応答と入力

h=[12;

24];

x=[010;

111;

010];

%出力

y=conv2(h,x)

n2

00 nlnl

図6.72次元FIRフィルタの入出力関係

Fig.6.71nput-outputrelationof2-DFIRfilter

以下ディスプレイの表示

Y(zllz2)=H(z1,z2)X(z1,z2)(20)

1

7.2次元FIRフィルタy

0120

JournalofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

2784

0240

7.1FIRフィルタのアルゴリズム

2次元単位インパルス応答〃('31,”2)を有する2次

元ディジタルフィルタのたたみこみの表現を以下のよ

うに記述する。6.2次元z変換

2次元信号z(、1,,2)の2次元z変換X(z1,z2)は次式で定義される。

X(z,,z2)=EZ麺(",,蝿2)Zr"'zす"’(17)”1=一OOn2=一○○

これに対して,逆z変換は

…)=赤克上rM重f‘-1z芽-'伽,(18)

と表せる。ここで,C,およびのはz,平面および

z2平面の原点を囲む適当な閉曲線である。

2次元信号鰯(、,,、2)のz変換X(z,,z2)において,z,=e”’およびz2=e池2とおくと,複素関数

X(z,,z2ル,=e池,,z2=e”2は信号〃(、',”2)の周波数ス

ペクトルを表す。このことは式(4)と式(17)の比較から理解される。

2次元z変換の最も重要な性質は,次式の推移とた

たみこみに関するものである。

,(",,"2)=EE順,k2)鰯(町一k,,"2-k2)(ん1,k2)ES

(21)

ここで,sはインデックス(ん,,k2)の範囲であり,こ

の範囲の外ではん(k,,k2)はすべてOであるものとす

る。sはん(ん,,k2)のサポート領域とよばれる。

サポート領域sが(、,,、2)の有限の領域であるとき,この単位インパルス応答は有限区間の単位インパ

ルス応答である。有限区間の単位インパルス応答をも

つ2次元ディジタルフィルタは2次元FIRフィルタ

とよばれる。

たとえば,〃(、,,、2)のサポート領域が次の領域であるとする。

s={(”1,,2)|〃1=0,1,,2=0,1}(22)

このとき,2次元FIRフィルタは以下のたたみこみに

よって入力から出力をつくりだす。

Wllln2)=ノZ(O'0)〃(、1,,2)+ノル(1,0)z(、1-1,,2)

+ノZ(0,1)z(nMl2-1)+ノZ(1,1)〃(、1-1,,2-1)(23)

・推移

〃(、l-ん1,,2-k2)〈->zrk'z蚕k2X(z1,z2)(19)

。たたみこみ

〃(”11,2)=ノZ(nlln2)*〃(、1,”2)

したがって,この2次元FIRフィルタの入出力関係

は図6.7のように表される。

サポート領域sが(、,,、2)の無限の領域に広がっ

ているとき,この単位インパルス応答は無限区間の単

位インパルス応答である。無限区間の単位インパルス

応答をもつ2次元ディジタルフィルタは2次元IIR

フィルタとよばれる。2次元IIRフィルタは2次元の

差分方程式によって記述され,入力信号から出力信号

を再帰的につくりだす。

【例題6.5】次の2次元FIRフィルタ〃(、1,,2)

の周波数応答を求めて図示することで,このフィ

ルタが低域フィルタであることを示せ。

I 11’21

131

121

7.2伝達関数と周波数応答 1|喝

h,(、,,、2) (29)

z変換のたたみこみの性質を利用し,式(21)の両

辺の2次元z変換を求めると次式が得られる。 周波数応答を求めるために,関数freqZ2を用

いよ。

Y(zl'z2)=H(zl,Z2)X(Z1,Z2)(24)

403

上式から,出力のz変換Y(z,,z2)と入力のz変換

X(zllz2)の比Y(z1,Z2)/X(z1,z2)を求めると

H(zl,z2)=EE向(A1,片2)Zr臆'z可胸。(25)(ん',k2)ES

となる。このz変換H(Z1,Z2)は2次元ディジタル

フィルタの単位インパルス応答h(孔,,、2)のz変換で

あり,このディジタルフィルタの伝達関数とよばれる。

たとえば,式(23)で表される2次元FIRフィルタの伝達関数は以下のようになる。

と表される。上式から,H(ej"1,e"2)は,この2次元

FIRフィルタの周波数応答を表すことがわかる。また,

式(27)と式(25)の比較から,伝達関数H(zl,z2)にz=ej"’とz=e”2を代入したものが周波数応答で

あることになる。

周波数応答H(e”1,e”2)は,向(、,,”2)によって決

定されるため,九(凡,,、,2)を適切に選ぶことによって

低域フィルタ,高域フィルタ,帯域フィルタなどの周

波数選択性フィルタを実現することができる。

0,2

10

吋仁P一こ)丘

02

2

、2 00、,

(a)単位インパルス応答

(a)Unitimpulseresponse

h(0,0)+h(1,0)zr1+〃(0,1)z5’

十月(1,1)zrlz訂1(26)

H(z,,z2)

【Program6.5】(図6.8)X2次元FIRフィルタの周波数応答

%インパルス応答

h=[111;

232;

111]/13;

Xインパルス応答の図示

s=size(h)-1;

nl=0:s(1);n2=0:s(2);

subp1ot(2,2,1);

mesh(n1,,2,h);

aXis([OS(1)0s(2)00.25]);

xユabe1('n-1');yユabeユ(jn-2');

50

Wa「の二Fg『の)工一さて,2次元FIRフィルタの単位インパルス応

答h(”1,?32)の2次元離散空間フーリエ変換を

H(ej"1,e”2)とおく。すなわち,

H(e”1,e池2)=ZEb(ん,,A2)e-池血e-池曾胸.(ん,’ん2)ES

(27)

このとき,2次元ディジタルフィルタに周波数“,と

〔J2の複素指数関数鰯('z,,、2)=e"'"'+j"2"2を入力

したときの出力は式(21)から

(b)振幅特性

(b)Magnituderesponse

図6.82次元FIRフイルタの振幅特性

Fig.6.8Magnituderesponseof2-DFIRfilter

〃(”1,,,2)=H(e”1,e"2)e"'"'+”2"2(28)

JoumalofSignalProcessing,Vo1.5,No.6,November2001

zユabeユ('h(n-1,,-2),);

%振幅特性の図示

[H,fl,f2]=freqz2(h);

wl=fl*Pi;w2=だ2*Pi;

sUbp1ot(2,2,2);

mesh(w1,W2,abs(H));

axis([-pipi-pipiO1]);

nabel(,、omega-1[rad],);

yユabel('、omega-2[rad],);

zlabel(,|H(eヘ{j、oInega-1},e会{j、oInega-2))|,);

8.2次元FIRフィルタの設計

2次元ディジタルフィルタの零位相または線形位相

特性は多くの信号処理において望ましい特性である。

とくに画像や映像処理において必要とされる位相特性

である。2次元の場合においても,FIRフィルタは零

位相または線形位相特性を容易に実現することができ

る。ここでは零位相特性を有するFIRフィルタの設

計のための代表的な方法である窓関数法とマクレラン

変換法を紹介する。

8.1零位相特性と線形位相特性

2次元ディジタルフィルタHz(Z1,z2)の周波数応答

Hz(z,,z2ル,=ej‘‘,,,z2=ej"2が実数であるとき,この位相特性を零位相特性という。実数の単位インパルス応

答んz(、,,、2)が次のような対称性

肱(nlln2)=し(-,1,-n2) (30)

を有するとき,フィルタは零位相特‘性をもつ。

零位相の伝達関数L(z,,z2)に適当なzrlV,とz五Mをかければ,その振幅特性を変えずに線形位相

の伝達関数剛Z,,Z2)

駒(z1,z2)=zrjv'z訂jv2Hz(z1,z2)(31)

が得られる。実際,このフィルタの位相特性8(‘‘ノ,,"2)は

ル1,(』ノ2)=-(jVi(4ノ1+雌吻)(32)

であり,線形位相となっている。

線形位相フィルタH2(z,,z2)の単位インパルス応答

Mn,,、2)は,式(31)の空間領域表現から

Mn1,,2)=此(nl-jVi,、2-M)(33)

と表され,肱(、,’'22)を水平方向と垂直方向にそれぞ

れjviと脇だけ遅延させて得られるものである。

404

8.2窓関数法による設計

この方法は,1次元FIRフィルタの窓関数法による

設計(第5回,第3章)を2次元の場合に直接的に拡張

したものである。まず,所望のフィルタの周波数応答

Ha(e”',e”2)とその単位インパルス応答Mn,,n2)が次の様な2次元離散空間逆フーリエ表現によって結

びつけられていることに注意してほしい。

Mn,,"2)

=幸ノMHIIにル1,‘”雪)‘……書…、lシ、2=-CO~○○ (34)

上式を用いれば,与えられた零位相の理想的周波数応答

Ha(e”',e山2)から,この周波数応答を有するフィルタ

の単位インパルス応答Mn,,n2)を求められる。ただ

し,単位インパルス応答ノzd(、,,、2)が実数かつ零位相

となるためには,Ha(e”',e池2)=Hti(e-”',e-”2)でなければならない。このようにして得られる単位イ

ンパルス応答は’Mnll"2)=ん.(一n1,-,2)となり,零位相となる。

この単位インパルス応答〃d(、,,、2)のサポート領

域Sは,多くの場合,泥,,n2=一○○~+COの範囲

に広がるので,Mn1,,2)に次のように2次元窓関数

1"2(、1,,2)をかけて,サポートが有限になるようにす

れば,零位相のFIRフイルタノル(、1,,2)が得られる。

h(、1,,2)=ノld(、1,,2)f"2(、1,,2)(35)

2次元窓関数iU2('’1,九2)は,対称性I"2(、1,〃2)=

⑩2(-側1,-"2)を持つことが必要であり,|”11と|”21が大きくなるにしたがって滑らかに減少する有限のサ

ポート領域の信号である。通常よく用いられる1次元

窓関数を⑩,(、)とすれば,以下のような分離形と対称形の2次元窓関数が得られる。

分離形f"2(、1,,2)

対称形切2("1,,2)

”,(",)uノ,(、2),

|”,'三jVi,|、21≦jV2(36)

肋(,応這),,/房~君君≦Ⅳ(37)

MATLABでは窓関数を用いた2次元FIRフィルタ

の設計法の関数として,分離形窓を用いるfwindlと

対称形窓を用いるfwind2が用意されている。

JoumalofSignaIProcessing,Vol、5,No.6,November2001

【例題6.6】図6.9(a)に示されるような遮断周

波数Ucの円対称の通過域をもつ2次元低域FIR

フィルタを設計しよう。望ましい周波数応答を式

で表せば

職洲-{;:鮮雪蝿"“となる。

関数fwind2を用いて,遮断周波数がLJc=7r/2

の2次元FIRフィルタを設計し,その単位インパ

ルス応答と振幅特性を求めて図示せよ。ただし,円

対称のハミング窓関数(窓のサイズvn3+、;≦20)を用いるものとする。

405

50

-(侭S『の阜戸3-の)℃工一

- 2 - 2

の2[「ad】①,[rad]

(a)設計仕様Ha(ej"',eル'2)

(a)DesignspecificationHd(e池,,e"2)

210

0010

(N匡幸帝匡)二

マクレラン変換法は,設計が容易な1次元FIRフィ

ルタの周波数変数“に2変数の周波数“1と“2の関

数岬,,U2)を代入することで,2次元FIRフィルタの周波数応答を得るものである。

8.3マクレラン変換による設計

【Program6.6】(図6.9)X窓関数法による2次元F工Rフィルタの設計

Clear;

M=64;

[fl,f2]=rreqspace(M,'meshgrユd,);

wl=fl*Pi;w2=f2*Pi;

X理想的振幅特性

Hd=Zeros(M,M);

Hd(sqrt(w1.へ2十W2.ー2)〈pi/2)=1;

subpユot(2,2,1);Inesh(W1,W2,Hd);

aXiS([-PユPi-PiPiO1]);

xユabeユ()、Omega-1[rad]〉);

ylabeユ(>、Omega-2[rad]》);

zlabeユ(》|H-d(e~{j、omega-1},eへ{j、oInega-2})|’);%円対称ハミング窓

[n1,,2]=meshgrid(-M/2:M/2);

r=sq工t(n1.へ2十,2.へ2);N=20;

R=sqrt(n1.へ2+n2.'、2)〈N;

win=(0.54+0.46*COS(pi*r,/N)).*R;

%窓関数によるFIRフィルタ

h=fwmd2(Hd,win);

subpユot(2,2,2);

Inesh(n1,,2,h);

axis([-M/2M/2-M/2M/2-0.10.2]);

xユabeユ('n-1');ylabeユ('n-2');zユabel(,h(n-1,,-2),);

%設計されたF工Rフィルタの振幅特性

[H,fl,f2]=freqz2(h);

wl=fl*Pi;w2=f2*Pi;

subpユot(2,2,3);Inesh(W1,W2,abs(H));

axis([‐pipユーpipiO1]);xlabeユ('、omega-1[rad]’);

yユabel('、olnega-2[rad],);zユabeユ(,|H(e令{j、omega-1},e今{j、olnega-2})|,);

、2 ,,

(b)設計されたFIRフィルタの

単位インパルス応答h,(n,,n2)

(b)Unitimpulseresponse月(、1,,,2)

ofthedesignedFIRfilter

JoumalofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

50

例s『①卓亭g『①)工一

-2

⑩2[radl‐2の,[rad}

(c)設計されたFIRフィルタの

振幅特性H(e”1,e”2)

(c)MagnituderesponseH(e"',ej"2)

ofthedesignedFIRfilter

窓関数法によるFIRフィルタの設計

Designof2-DFIRfilterbywindowing

method

図6.9

Fig.6.9

1次元零位相FIRフィルタの伝達関数H,(z)は高

次の場合でも,計算機を用いれば容易に求められる。

適当な方法で設計された1次元零位相FIRフィルタ

の単位インパルス応答を月,(k)(た=-1V~Ⅳ)とすれば,その周波数応答は

Hi(e”)

IV

E向,(ん)e-伽ルー-IV

jV

向,(O)+E2M’)cCs(k")ん=1

N

α(0)+Eα(k)(COS")臆(39)ん=1

のように,cOSUの多項式の形に変形できることが知

られている。

一方,2次元零位相FIRフィルタの単位インパルス

応答h2(、1,,2)(、1,,2=-Ⅳ~Ⅳ)の周波数応答は

jVjV

H2(eル1,eル2)=EE九2(",,"2)e-j"'"1-…”,=-JV”2=-N

=ん2(0,0)+EE2ん2(",,"2)cCs(",",+伽2)(40)(",,n2)ES

と書ける。ただし

S {(、,,、2)|、,=O~Ⅳ,、2=-1V~Ⅳ,

ただし(、,,、2)=(0,0)を除く}(41)

ここで,1次元周波数応答H,(e”)から2次元周波数

応答H2(e”',e池2)を得るために,1次元周波数⑳と

2次元周波数((JMノ2)の間の変換cCs(』ノー抑1,(4ノ2)

を導入し,H2(e”',e池2)を得る。すなわち

H2(eJ"',e”2)=H,(e”)|c…=抑,,"2)(42)

ただし

9((』’11(4ノ2)=A+BCOS"1+CCOS"2

+Dcos(LJ1-(4ノ2)+ECOS("1+LJ2)(43)

ここで,A,B,C,D,Eは2次元周波数の特性を制御

するためのパラメータである。上式のような変換をマ

クレラン変換という。例えば

A=-妾B=c=;,D=E=;(44)とおけば,円対称に近い2次元の低域フィルタを1次

元の低域フィルタから導くことができる。

406

式(42)を満足するH2(e”1,e”2)の単位インパル

ス応答〃2(”,,、2)を求めるために,式(42)の右辺を

変形すれば,H,(e”)は次のように書き換えられる。

IV

H,(e'")|…=卯,,"2)=α(0)+Eα(k)[卯,,"2)]&k=1

=62(0,0)+EE2b2(",,"2)cCs(",",+"2"2)(45)(72,,732)ES

したがって,上式と式(40)を等しいとおけば,ん,(k)

からノ12(、,伽)が求められることになる。MATLABでは,マクレラン変換による2次元FIR

フィルタの設計法として,ftrans2がある。

【例題6.7】図6.10(a),(b)に示される1次元FIRフィルタは,カイザー窓により設計された

FIRフィルタ(長さ39,第4回の第3章の例題

4.3を参照)である。この1次元FIRフィルタに

マクレラン変換(式(43)と式(44))を適用して2

次元FIRフィルタを設計し,その単位インパル

ス応答と振幅特’性を図示せよ。

【Program6.7】(6.10,6.11)%マクレラン変換による2次元FIRフィルタの設計

Clear;

%カイザー窓による1次元FIRフィルタhl

wp=0.4*pi;WS=0.6*pi;

a1pha=6.0;N=39;

wc=(wP+WS)/2;

hl=firl(N-1,Wc/pi,kaiser(N,a1pha));%インパルス応答hlと振幅特性H1の表示

、=0:N-1;

subplot(2,2,1);steIn(n,hl);

axis([ON-1-0.10.6]);grid;

x1abel('TiInen');ylabeユ('h-1(、),);

w=ユinspace(-pi,pi-pi/512,512);

H1=freqz(h1,1,W);

subplot(2,2,2);

p1ot(w,abs(H1));

axis([-PiPi01.2]);grid;

xlabe1('Frequency、omega[rad],);

y1abel(,|H-1(e~{j、omega})|,);%マクレラン変換

h2=ftrans2(hl);

%2次元インパルス応答h2と振幅特‘性H2の表示

nl=0:N-1;n2=0:N-1;

subp1ot(2,2,3);mesh(n1,,2,h2);

axis([ON-10N-1-0.10.25]);

JournaIofSignalProcessing,Vol、5,No.6,November2001

150

(ザ一の↑』9-①)図工’

。;

JoumalofSignalProcessing,Vol,5,No.6,November2001

210

0010

(N匡邑戸匡)N垂

0.4

の|①

三一

二0.2

"…i割jtfⅡW|…、0]

、2 00n,

(a)単位インパルス応答

(a)Unitimpulseresponse

0102030

Time、

(a)1次元FIRフィルタの単位インパルス応答

(a)Unitimpulseresponseofal-DFIRfilter

本基礎シリーズの第1回~第5回については主に拙

著I8lを参考にして構成し,第6回については主に拙著

[5]を参考にして構成したものである。ただし,書籍とは異なり,本シリーズの紙幅の制約の都合上,ディ

ジタル信号処理の基礎的な概念と方程式を与えること

にとどめざるを得ないため,実際に多数のMAjrLAB

のプログラムを実行することで内容が理解できるよう

に執筆するようにつとめた。

9.おわりに

407

βjJllll垢・q。

。olIjIjⅡIjIIIlb

』。。li剤Jlj,j’JJ

11

864

000

-垂二①)一工一

0.2

0

‐ 2O2

Frequencyの[rad]

(b)1次元FIRフィルタの振1幅特性

(b)Magnituderesponseofal-DFIRfilter

図6.101次元FIRフィルタ

Fig.6.101-DFIRfilter

(b)設計された2次元FIRフィルタの

振幅特性

(b)Magnituderesponse

図6.11マクレラン変換による2次元FIRフィルタ

の設計

Fig.6.11Designof2-DFIRfilterbyMcClellan

transfbrmation

212

.,.,

、.jj

,.,j;

1,j

くJ2.111

1,hPOdd

ejく*aa

b222J・1rr

a一ZfjpEE

1,q2

y,e一一H112

1工;くP一一

◇,一f2JS一aa

jnW4bgg

,く一一,a・1ee

l2.,2,P、m

’-1.1-2OO

nh2P2W・1、、

,,f*く,P,,

くく,1t1一くく

工11fOWに11

eef1くくee

bb,一一PhSbb

aa2bS・工aa

鯉型阻刺釦咋郵狸虹

MAjrLABは極めて強力で便利な道具である。この

ため,ともするとディジタル信号処理において重要な

たたみこみ,フィルタリング;変換などのアルゴリズ

ムが見えにくくなってくる。そこで,重要なアルゴリ

ズムがMATLABのプログラム中に現われるように配

慮したつもりである。読者の方々のご意見。ご批判を

いただければ幸いである。

なお,本基礎シリーズで示したMATLABのプログ

ラムは以下のページからダウンロードできる。この

プログラム中には,本文中のプログラムでは記載でき

なかった注釈も十分にはいっており,記述がよりわか

りやすくなっているので,ご利用いただければ幸いで

ある。

http://www、1,k.ecei・tohoku・ac.』p/jspmatlab/

zlabeユ(,lH-2(eヘ{j、omega-1},eへ{j、omega-2})|》);

10.謝辞

信号処理学会会長谷萩隆嗣先生には,一年間にわ

たる基礎シリーズの連載をすすめていただき,シリー

ズの執筆に関して有益なご助言をいただきました。こ

こに心から感謝いたします。また,萩原瑞木君と橋本

敬太郎君(東北大学大学院工学研究科電子工学専攻)

には,原稿を読んでいただき,式や表現の誤りを訂正

したいただきました。ここに深く感謝いたします。

参考文献

[1]、E・DudgeonandR・MMersereau:Multidimensional

DigitalSignalProcessing,Prentice-Hall,1984.

[21A・KJain:nmdamentalsofDigitallmageProcessmg,

Prentice-Hall,1989.

[3]J・SLim:Two-DimensionalSignalandlmageProcess‐

ing,Prentice-Hall,1990.

[4]W-S、LuandA・Antoniou:Two-DimensionalDigital

Filters,MarcelDecker,1992・

[5]川又政征,樋口龍雄:多次元ディジタル信号処理,朝倉書店,1995.

16]雛元孝夫,浜田望,川又政征,田口亮,村岡輝雄:2次元信号と画像処理,計測自動制御学会,1996.

[7]H・Schr6derandH・Blume:One-andMultidimensional

SignalProcessing,Wiley,2000.

[8]樋口龍雄,川又政征:MAjrLAB対応ディジタル信号処理,昭晃堂,2000.

408

川又政征1982年東北大学大学

院工学研究科電子工学専攻博士課程修

了,1995年同通信工学科教授,1997

年東北大学大学院工学研究科電子工学専攻教授。この間,1次元および多

次元ディジタルフィルタの設計,知的

信号処理,画像・映像処理などに関す

る研究に従事。1984年度計測自動制

御学会論文賞,1996年度計測自動制

御学会著述賞,1997年第11回日

本IBM科学賞を受賞。電子情報通信

学会,計測自動制御学会,情報処理学

会,映像メディア学会,IEEEなどの

会員。IEEESeniorMember(1992)。

《》舗聴・ぃ岬。

督霞が側

、為爵.

JoumaIofSignalProcessing,Vol5,No.6,Novembe「2001