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116 117 付録 実践アドリブ・トレーニング ロ ッ ク・ス タ イル ロ ッ ク・ス タ イル Rock Rock Rock 付録 実践アドリブ・トレーニング ポ ップ ス・ス タ イ ル ポ ップ ス・ス タ イ ル Pops Pops Pops ①:ル ー ル5の オ ク タ ー ブ を 活 用 し て い ま す。メ ロ ディ・ラインのようなフレーズを弾く際、オクターブ奏 法を使用すると音が太くなり、サウンドに厚みが出ま す。ポップスのギター・ソロではよく使用されますので、 各弦のオクターブ関係を把握しておきましょう。 ②:ルール16の横移動です。似た音の流れをスムーズ に聴かせるには横移動によるフレージングが効果的で す。スライドなどのテクニックとも相性抜群です。 ③:ルール12に従い、ブルージィに歌い上げていま す。ここではBブルー・ノート・スケールを使用していま す。2小節目は定番リックです。 ④:ルール13の歌うようなチョーキングです。チョー キング状態から、弦を元の位置に戻さず、少しだけ音程 を戻し、ハーフ・チョーキング状態に持っていきます。音 程に注意しましょう。 ⑤:ルール26、リズムの裏切りを使いました。1小節 目が16分音符中心なのに対して2小節目では3連中心 のリズムです。勢いのあるフレージングに続き、リズム を緩めることで、聴き手にハッとさせるばかりでなく、 より音程感がわかりやすくなります。 ポ ップ ス・ス タ イ ル 模範演奏 50 カラオケ 51 CD TRACK このコーナーでは本書の内容を応用して筆者が弾い たアドリブを紹介します。カラオケ演奏に合わせて、自 分なりのアドリブを弾いてみましょう! ①:ルール25の規則的に駆け上がるフレーズです。こ こではEフリジアン・スケールを使用しています。5〜6 弦、3〜4弦がそれぞれ同じ運指になっています。 ②:ルール33の特殊奏法です。長い音符の中で、急に グリス・アップ&ダウンが入っています。 ③:ルール7のリズム・モチーフです。3拍単位で同じ リズムをくり返すフレーズです。くり返すことで印象に 残るフレーズとなります。 ④:ルール8を応用し、音程差で感情を表現しました。 感情を表現しやすいチョーキングに加えて、Cコードの 箇所では1オクターブ以上の跳躍があり、さらに強い感 情が動きます。また、ここではルール9の“とりあえず3 度”を使い、EmとCで各コードの3度を最初に弾いてい ます。これでコード感を出すことができ、聴き手は流れ を把握しやすくなります。 ⑤:ルール27のツー・ファイブ・リックです。ここでは Bオルタード・スケールを使用しています。 ロ ッ ク・ス タ イル 模範演奏 48 カラオケ 49 CD TRACK

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Page 1: k ロック・スタイル CD 模範演奏 48 49 ポップス・スタイル カラ … · たアドリブを紹介します。カラオケ演奏に合わせて、自 分なりのアドリブを弾いてみましょう!

1 1 6 1 1 7付録 実践アドリブ・トレーニング

ロック・スタイルロック・スタイルRockRockRock

付録 実践アドリブ・トレーニング

ポップス・スタイルポップス・スタイルPopsPopsPops

 ①:ルール5のオクターブを活用しています。メロディ・ラインのようなフレーズを弾く際、オクターブ奏法を使用すると音が太くなり、サウンドに厚みが出ます。ポップスのギター・ソロではよく使用されますので、各弦のオクターブ関係を把握しておきましょう。 ②:ルール16の横移動です。似た音の流れをスムーズに聴かせるには横移動によるフレージングが効果的です。スライドなどのテクニックとも相性抜群です。 ③:ルール12に従い、ブルージィに歌い上げています。ここではBブルー・ノート・スケールを使用していま

す。2小節目は定番リックです。 ④:ルール13の歌うようなチョーキングです。チョーキング状態から、弦を元の位置に戻さず、少しだけ音程を戻し、ハーフ・チョーキング状態に持っていきます。音程に注意しましょう。 ⑤:ルール26、リズムの裏切りを使いました。1小節目が16分音符中心なのに対して2小節目では3連中心のリズムです。勢いのあるフレージングに続き、リズムを緩めることで、聴き手にハッとさせるばかりでなく、より音程感がわかりやすくなります。

ポップス・スタイル 模範演奏 50カラオケ 51

CDTRACK

 このコーナーでは本書の内容を応用して筆者が弾いたアドリブを紹介します。カラオケ演奏に合わせて、自分なりのアドリブを弾いてみましょう! ①:ルール25の規則的に駆け上がるフレーズです。ここではEフリジアン・スケールを使用しています。5〜6弦、3〜4弦がそれぞれ同じ運指になっています。 ②:ルール33の特殊奏法です。長い音符の中で、急にグリス・アップ&ダウンが入っています。 ③:ルール7のリズム・モチーフです。3拍単位で同じリズムをくり返すフレーズです。くり返すことで印象に

残るフレーズとなります。 ④:ルール8を応用し、音程差で感情を表現しました。感情を表現しやすいチョーキングに加えて、Cコードの箇所では1オクターブ以上の跳躍があり、さらに強い感情が動きます。また、ここではルール9の“とりあえず3度”を使い、EmとCで各コードの3度を最初に弾いています。これでコード感を出すことができ、聴き手は流れを把握しやすくなります。 ⑤:ルール27のツー・ファイブ・リックです。ここではBオルタード・スケールを使用しています。

ロック・スタイル 模範演奏 48カラオケ 49

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Page 2: k ロック・スタイル CD 模範演奏 48 49 ポップス・スタイル カラ … · たアドリブを紹介します。カラオケ演奏に合わせて、自 分なりのアドリブを弾いてみましょう!

1 1 8 1 1 9付録 実践アドリブ・トレーニング 付録 実践アドリブ・トレーニング

 ①:ルール7のリズム・モチーフです。6つの音がセットになってひとつのリズムになっています。これを2回くり返しますが、最初の3つの音が同じで、あとの音程を変化させています。前に進むようなイメージになっています。 ②:ルール26のリズムのアイディアです。符割がかなり複雑なので、CDをよく聴いて音のため方などを、真似して下さい。ブルースは譜面上の情報より、フィーリングが大事です。耳で、身体で、覚えましょう。 ③:ルール14の、しゃべり過ぎないアイディアです。

音源では1弦17フレットのチョーキング音が減衰し、最後の方では消えているように聴こえます。音が消えてしまうと不安になり、焦ってピッキングする人が多いようです。音のない状態を心地よく感じる余裕を持つには、B.B.キングなどのブルースを聴くといいでしょう。 ④:ルール20のクォーター・チョーキングは、ブルースには必須です。 ⑤:ルール23のスケールです。Aリディアン   7thスケールを使用しました。ブルージィなフレージングの中に混ぜると、よりジャジーに響きます。

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 ①:ルール41のダブル・ストップです。ここでのバックはスカスカではありませんが、コード感とメロディをミックスするにはダブル・ストップが便利です。 ②:ルール20のクォーター・チョーキングです。音符の半分の長さからベンドし始めると良いでしょう。 ③:ルール31のコードの見つけ方から、クロマティック・アプローチを使用しています。コードに合う音から2音単位のフレーズを半音ずつ上昇しています。不安定な音を一定の動きでくり返すことで、着地した時の安心感が増します。

 ④:ルール33の特殊奏法です。ブラッシングとグリスをミックスさせてパーカッシヴな効果音になっています。次に出てくるカッティングへの布石となります。 ⑤:ルール38からのアイディアです。今回のフレーズでは、前半はクリーントーンで乗り切らなくてはいけません。勢いも出したいし、流れも止めたくない、という時には、このようにカッティングを組み込むのもアリといえます。 ⑥:ルール22の半音ずらしです。Eマイナー・ペンタトニックを部分的に半音上に上げています。

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1 2 0 付録 実践アドリブ・トレーニング

 ①:ルール41のダブル・ストップはアコギで使っても効果があります。隣合った弦での複弦フレーズではコード感が、1本挟んだダブル・ストップではハモり感が出ます。 ②:ルール9の“とりあえず3度”です。コードが変わるタイミングで各コードの3度の音を当てて、安定感を増しています ③:ルール6のコンパクトなフォームです。うしろで流れているコード感が増して、一体感が出ます。コードAmの小節の2拍目では、人差指で弾いたあとの弦にも触

れてミュートをして各弦の音が重ならないようにしましょう。 ④:ルール16の横移動フレーズです。Aマイナー・スケール上を、スライドを使用しながら横移動しています。ボックス・ポジションを縦に弾くだけだと、スケールを教科書通りに弾いているような感じがするので、このような横移動を取り入れると歌い上げている感じが強くなります。 ⑤:ルール4のコード分解です。うまく使うとコード感が増します。

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