kodak sonora xjの導入による環境・品質・コストへのインパクト
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1.会社概要
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社名: 清⽔印刷紙⼯株式会社 創業: 1935年9⽉ (創業81年)
東京本社: 東京都⽂京区⾳⽻2-1-20 群⾺⼯場: ⾢楽郡⾢楽町⼤字⾚堀字鞍掛4127-1
社員数: 35名+パート10〜50名 認証: ISO27001,化粧品および医薬部外品の製造・販売,製造(包装・表⽰・保管)
主⼒事業: 化粧品向けの特殊原反へのUV⾼精細印刷〜製函加⼯〜アセンブリ加⼯
新規事業: 『健康』・『美容』をテーマに,東南アジアの天然資源と⽇本の先端技術を融合させて商品し,世界の⼈々が健やかで⾃信あふれる毎⽇を過ごせることを⽬指して挑戦中
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学歴
1990年 早稲⽥⼤学 教育学部 教育学科 社会教育専修 卒業
1992年 ダラス⼤学⼤学院 経営学修⼠(MBA) 修了
2012年 早稲⽥⼤学⼤学院 環境・エネルギー研究科博⼠後期課程 修了 (学術博⼠)
職歴
1992〜1994年 欧⽂印刷株式会社 営業部
1994年〜 清⽔印刷紙⼯株式会社 代表取締役社⻑
専⾨分野
2007年〜 UVインキを使⽤した特殊原反への超⾼精細印刷
2008年〜 製造現場における環境負荷の定量評価
受賞歴
2009年 第6回LCA⽇本フォーラム会⻑賞 受賞
2010年 ⽇本印刷学会 論⽂賞 受賞
1.代表者経歴
清⽔ 宏和DOB:1967.05.19
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過去の社会活動
2010/9〜2014/11 ISO130(Graphic technology)WG11(Environmental impactassessment of printed matters)のエクスパート(タイ王国代表)
2010/2〜2015/8 ⽇本商⼯会議所 中⼩企業政策専⾨委員会 委員
2010/2〜2011/2 経済産業省 総合資源エネルギー調査会 新エネルギー部会・電気事業分科会 買取制度⼩委員会 委員
2011/10〜2015/8 ⽇本商⼯会議所 エネルギー・原⼦⼒政策に関する研究会 委員
2013/3〜2015/3 経済産業省総合資源エネルギー調査会 電⼒需給検証⼩委員会 委員
2013/7〜2015/3 ⽇本印刷学会 印刷学会誌編集委員
2014/6〜2015/8 経済産業省総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 新エネルギー⼩委員会
2014/6〜2016/3 環境省 ⺠⽣・業務部⾨における⼆酸化炭素排出抑制対策事業に係る 評価委員会 委員
2015/4〜2015/8 電⼒広域的運営推進機関 評議員
2015/4〜2015/8 電⼒広域的運営推進機関 広域系統整備委員会 委員
1.代表者経歴 (contʼd)
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I/O 項⽬ 刷版 印刷
INPUT
資材
プレート 原反
⺟液・補充液・ガム インキ・湿し⽔添加剤
紙(ダンボールなど) 洗油
ユーティリティ
電気 電気
⽔ ⽔
ガス ガス
OUTPUT 廃棄物
廃アルミ 廃紙
廃液 廃油
廃紙 廃液
2.S-XJの印刷における環境影響通常の印刷における環境負荷要因
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I/O 項⽬ 刷版 印刷
INPUT
資材
プレート 原反
⺟液・補充液・ガム インキ・湿し⽔添加剤
紙(ダンボールなど) 洗油
ユーティリティ
電気 電気
⽔ ⽔
ガス ガス
OUTPUT 廃棄物
廃アルミ 廃紙
廃液 廃油
廃紙 廃液
2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)S-XJ+印刷における環境負荷要因の変化
不要
削減
不要
不要
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I/O 項⽬ 刷版 印刷
INPUT
資材
プレート 原反
前処理液・後処理液 インキ・湿し⽔添加剤
紙(ダンボールなど) 洗油
ユーティリティ
電気 電気
⽔ ⽔
ガス ガス
OUTPUT 廃棄物
廃アルミ 廃紙
廃液 廃油
廃紙 廃液
2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)⽔なし印刷における環境負荷要因の変化
不要
不要
不要
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I/O 項⽬ 刷版 印刷
INPUT
資材
プレート 原反
⺟液・補充液・ガム インキ・湿し⽔添加剤
紙(ダンボールなど) 洗油
ユーティリティ
電気 電気
⽔ ⽔
ガス ガス
OUTPUT 廃棄物
廃アルミ 廃紙
廃液 廃油
廃紙 廃液
2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)S-XJ+10μ(⾼精細)印刷における環境負荷要因の変化
不要
不要
不要
削減
削減
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)B5書籍5000部を印刷した場合のCFP(CO2)
0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500
紙 インキ 水 IPA プレート CtP 印刷
kg-CO2
紙 83.9%
印刷 10.1%プレート 3.7%
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)B5書籍5000部を印刷した場合のCFP(CO2)
項⽬ 内容 CFP(kg-CO2) ⽐率
紙 コート紙・カード紙・上質紙=1.43t 2,797.098 83.9349%
インキ 上記各紙への印刷=13.9kg 63.396 1.9024%
⽔ 湿し⽔=33.155ℓ 0.012 0.0004%
IPA 湿し⽔添加剤=1.658kg 3.586 0.1076%
プレート 菊全0.5kg×19版=9.5kg 122.544 3.6773%
CtP 使⽤電⼒=20.308kWh 9.728 0.2919%
印刷 使⽤電⼒=701.662kWh 336.096 10.0855%
廃棄 実際は「新規製造回避」によりマイナス計上の必要性あり 0.000 0.0000%
合計: 3,332.460
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)B5書籍5000部を印刷した場合のCO2vsELP(CO2と統合化指標による環境負荷⽐率の⽐較)
79.6%
84.0%
12.2%
3.7%
6.1%
10.4%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
ELP
CO2
紙 プレート インキ 水 電気
ELP(Environmental Load Point)とは,早稲⽥⼤学⼤学院 環境・エネルギー研究科永⽥研究室により開発された,環境負荷を定量評価する統合化指標です.(詳細説明→http://www.waseda.jp/weri/e3/interview/elp.pdf)
グリーンウォッシング(greenwashing)とは;環境配慮をしているようにごまかすこと,表⾯的な欺瞞(ぎまん)的な環境訴求を表す. 安価な”漆喰・上辺を取り繕う"という意味の「ホワイトウォッシング」とグリーン(環境に配慮した)とを合わせた造語である.
特に環境NGOが企業の環境対応を批判する際に使⽤することが多く,上辺だけで環境に取り組んでいる企業などをグリーンウォッシュ企業などと呼ぶ場合もある.
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)
参照:ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/グリーンウォッシング
•印刷における環境影響評価の課題-11.評価すべき環境影響項⽬の選定2.単⼀の環境影響項⽬だけによる評価の正当性3.統合化指標の重み付けについて再検討4.社内設備(⽣産・建物)のデータ収集の必要性5.印刷規模(ロット・設備)による負荷の相違
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)
•印刷における環境影響評価の課題-21.環境影響評価を”社員”が理解できるか?2.環境影響評価を”顧客”が理解できるか?3.環境影響評価を”消費者”が理解できるか?4.環境影響評価が”絶対的な尺度”になるのか?5.環境影響評価が”技術屋の遊び”にならないか?
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2.S-XJの印刷における環境影響 (contʼd)
『普段の印刷機の設定のままで既存に近いレベルの印刷が可能』
1.湿し⽔の変更なし2.ブランケットの変更なし3.ローラーの変更なし4.ローラーのニップ調整なし5.インキ粘性の調整なし
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3.S-XJの印刷における品質向上
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3.S-XJの印刷における品質向上 (contʼd)『UV印刷+Staccato10+特殊原反では100点満点とはいかない』
manroland 菊全10色+コーター反転機構付き(ロングデリバリ・UVランプ7灯・検査カメラ付き)
『普通+αではなくベストを⽬指すのであれば,継続的改善は必要』1.版⾯へのキズ防⽌2.UV洗油への耐性3.10μ網点の耐性(耐刷)4.通常版とのドットゲイン調整の必要性
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3.S-XJの印刷における品質向上 (contʼd)
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3.S-XJの印刷における品質向上 (contʼd)”スペースの有効活⽤”とは?
Kodak品品名名::P-1310X Plate Processor縦縦::1,770mm横横::1,660mm高高::1,000mm
Fuji品品名名::XP-1310R縦縦::1,380mm横横::1,690mm高高::1,160mm
『現像処理⼯程の⾒える化からコスト削減推定額の算定』1.現像処理における⽔・薬品のコスト2.現像処理における電気のコスト3.現像処理における廃液処理のコスト4.作業時間の短縮,省スペースのみなしコスト5.無処理版によるコスト削減推定額を算定
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4.S-XJの印刷におけるコスト削減