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Lecture 8 : IS-LM/MP分析のフレームワーク
September 6, 2011
Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 1 Kagawa University
金融政策Ⅰ Fall 2011
Katsuji TANAKA
基本的な仮定
• IS-LM/MPモデルの出発点は、価格と賃金率が完全に伸縮的でない
• 以下の議論では、物価水準と期待インフレは外生的であると仮定する。
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 2
IS曲線の方程式
• 計画される支出と産出量
• は計画される支出
Y E
E
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 3
IS曲線の方程式(続き)
• 計画される支出のモデル化
• は租税(ネット所得移転)
• は政府支出
• は可処分所得の関数としての消費関数
• は実質金利の関数としての望ましい投資関数
E C Y T I r G
TG C Y T
I r
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 4
計画される支出に関する仮定
• は外生変数 :
• は外生変数 :
• は、可処分所得 が増加するとき、消費は増加するが、可処分所得の増加よりも小さい
• は、実質金利が上昇するとき、望ましい投資は低下する
TG C Y T
I r
T T
G G
Y T
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ケインズ交差図
E
Y
45
E Y
0E C Y T I r G
0Y
0E
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ケインズ交差図における金利上昇の効果
E
Y
45
E Y 0E C Y T I r G
0Y
0E
1Y
1E
1E C Y T I r G
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IS曲線
r
Y
IS
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所与の金利での政府支出増加の産出量への効果
E
Y
45
E Y 0 1E C Y T I r G
0Y
0E
1Y
1E
0 0E C Y T I r G
r
Y
0IS
0Y
0r
1IS
1r
所与の金利での政府支出増加の産出量への効果
1Y
中央銀行は実質金利を如何にコントロール可能か?
• すべての価格が完全にそして瞬時に伸縮的でなければ、マネーサプライの増加は実質金利を引き下げ、そしてマネーサプライの減少は実質金利を引き上げる。
• 中央銀行はマネーサプライを変化させることができる。
• したがって、中央銀行は、マネーサプライを変化させることによって、Yが増加又は が上昇するときrを上昇させる、そして、Yが減少又は が低下するときrを下落させることができる。
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 11
貨幣の概念
• 貨幣供給は中央銀行によって直接的にコントロールされる。
• 貨幣には名目金利が支払われない。その結果、貨幣保有の機会コストは名目金利である。
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 12
貨幣に対する需要と供給
• 貨幣供給(マネーサプライ)
• 実質貨幣残高に対する需要 ,L i Y
M
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貨幣市場における所与の産出量水準に対する金利
i
M
P
M
P
0,L i Y
0i
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貨幣市場における産出量の増加の効果
i
M
P
M
P
0,L i Y
0i 1,L i Y
1i
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 15
LM曲線
r
Y
LMei r
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IS-LM曲線
r
Y
LM
IS
0Y
0r
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IS-LM図における投資需要の減少の効果
r
Y
LM
0IS
0Y
0r
1IS
1r
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貨幣市場における金融緩和政策の効果
i
M
P
0M
P
0,L i Y
0i
1M
P
1i
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 19
IS-LM図における金融緩和政策の効果
r
Y
0LM
IS
0Y
0r1LM
1r
1Y
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金融引締め政策の効果
r
Y
0MP
IS
0Y
0r
1MP
1r
1Y
産出量を変化させない財政金政策の同次的変化の効果
r
Y
0LM
0IS
0Y
0r1LM
1r
1Y
1IS
消費者の不安の増加の効果
r
Y
LM
0IS
0Y
0r
1IS
1r
テーラー・ルール
• 主要中央銀行の政策金利はテーラー・ルールに従っている。
• 具体的には、インフレ率が1%上昇すると、名目金利は1%以上高くなっている。したがって、フィッシャー方程式より実質金利は上昇する。
• 逆に、インフレ率が1%低下すると、名目金利は1%以上下がるので、実質金利は低下する。
• それゆえ、実質金利はインフレ率の増加関数でとなる。
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 24
テーラー・ルール(続き)
• Yが増加するとき、中央銀行はrを上昇させる。
• が上昇するとき、中央銀行はrを上昇させる。
,r r Y
0r
Y
0r
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MP曲線
r
Y
MP ,r r Y
0
rdr
dY Y
右上がりの曲線
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IS・MPモデル
• IS・MPモデル
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,
,
Y C Y T r I r G
r r Y
r i
IS曲線
MP曲線
フィッシャー方程式
IS-MP図
r
Y
MP
IS
0Y
0r
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投資需要の減少の効果
r
Y
MP
0IS
0Y
0r
1IS
1r
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 29
• 投資需要の減少はMP曲線に影響しないが、IS曲線を左方にシフトさせる。 ?
• 産出量は減少し、実質金利は上昇する。
1Y
政府支出増大の効果
r
Y
MP
0IS
0Y
0r
1IS
1r
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 30
• 政府支出増大はMP曲線に影響しないが、IS曲線を右方にシフトさせる。 ?
• 産出量は減少し、実質金利は上昇する。
• 実質金利の上昇によって、民間投資支出が減少する。(クラウディング・アウト効果)
1Y
金融緩和政策の効果
r
Y
0MP
IS
0Y
0r1MP
1r
1Y
Kagawa University Lec 8 IS-MP分析のフレームワーク 31
• マネーサプライの増加は、IS曲線に影響しないが、MP曲線を下方にシフトさせる。 ?
• 産出量は増加し、実質金利は低下する。
インフレ率上昇の効果
• インフレ率上昇はIS曲線に影響しないが、MP曲線を上方にシフトさせる。
• 産出量は減少し、実質金利は上昇する。
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r
Y
0MP
IS
0Y
0r
1MP
1r
1Y
開放経済モデル
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*
*
, ,
,
ePP
Y C Y T r I r G NX Y
r r Y
r r
IS曲線
MP曲線
資本の完全移動
実質為替レート
* *
*
, ,
,
Y C Y T r I r G NX Y
r r Y
変動相場制の下での純輸出と為替レートの決定 r
Y
MP
IS
0Y
0r
r
CF
CF r
Y
NX
政府支出増大の効果
Y
MP0IS
0Y
0
1IS
1
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• 政府支出増大はMP曲線に影響しないが、IS曲線を右方にシフトさせる。 ?
• 政府支出増大は実質為替レートを増価させるが、産出量は変化しない。
• 財政政策は無効である。
金融緩和の効果
Y
0MP
0IS
0Y
0
1
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1MP
0Y
• マネーサプライの増加はIS曲線に影響しないが、MP曲線を右方にシフトさせる。 ?
• マネーサプライの増加は、産出量を増加させ、実質為替レートを減価させる。
• 金融政策は有効である。