libreofficeの最新動向 in オープンソースカンファレンス2014@nagoya

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LibreOfficeの最新動向について in オープンソースカンファレス2014@Nagoya 2014/7/5 榎 真治 ([email protected]) LibreOffice 日本語チーム This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

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オープンソースカンファレンス2014名古屋で行ったセッション資料を一部修正したものです。 タイトルと違って、最新動向ではなくて、基本的な話にしぼった内容です。 ハイブリットPDFですのでLibreOfficeで開くとODFとして編集できます。

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Page 1: LibreOfficeの最新動向 in オープンソースカンファレンス2014@Nagoya

LibreOfficeの最新動向についてin オープンソースカンファレス2014@Nagoya2014/7/5

榎 真治 ([email protected])LibreOffice 日本語チーム

This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License.

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自己紹介

LibreOfficeコミュニティThe Document FoundationメンバーLibreOffice日本語チームメンバー(主にイベントで活動)関西LibreOffice勉強会 (2008年-)徳島LibreOffice勉強会 (2014年-)

その他のコミュニティ日本UNIXユーザ会、KOFスタッフ、LILOなど

ビジネスはフリーランスで活動LibreOfficeのサポートなど

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アジェンダ

LibreOfficeについて

LibreOfficeコミュニティについて

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今日のゴール

LibreOfficeの特徴とコミュニティを理解する

活用シーンをイメージする

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LibreOfficeについて

Page 6: LibreOfficeの最新動向 in オープンソースカンファレンス2014@Nagoya

6つの特徴

統合オフィスソフト

オープンソース誰でも自由に利用したり、開発に参加できる

マルチプラットフォームWindows、Mac OS X、Linuxで同じように利用できる

国際標準ファイル形式のODFを採用

世界中の多くのオフィスソフトがODFに対応

多くの言語に対応110のUIを選択可能(4.0.1)

コミュニティベース

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統合オフィスソフト

LibreOfficeのアプリケーション 利用例 類似のアプリ

ケーション

ワープロ Writer(ライター) 印刷文書、マニュアル Word

表計算 Calc(カルク) 表、グラフ、データ分析 Excel

プレゼンテーション Impress(インプレス) プレゼン資料 PowerPoint

図形描画 Draw(ドロー) チラシ、イラスト、レイアウト図

Publisher,Visio

データベース Base(ベース) データベース Access

数式 Math(マス) 文書中の数式作成

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Drawの紹介

[新規作成]-[図形描画]から起動できる

チラシ、ポスターなどの印刷物を作成するツール

簡易なレイヤー機能も

他アプリ(Writer,Calc,Impress)で必要なオブジェクトを作成す

る場合にも便利

コピー&ペーストで簡単に

コネクタ機能を利用したネットワーク図など

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ODFとはなにか

OpenOffice.orgのファイル形式をもとに国際標準形式として

制定されたもの

それまでのオフィス文書ファイルは、独自のバイナリ形式だった

仕様が非公開で解析して相互運用性を確保していた時代も

ファイル資産がいつまで使えるかわからない状況だった

LibreOffice以外にも多くのオフィスソフトで対応

AOOはもちろん、Googleドライブ、Microsoft Officeでも

ファイル形式の標準化によって囲い込まれた世界から自由でイノベーティブな世界へ

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Microsoft Officeとの相互運用性

ODF(LibreOfficeの標準形式)MSO2007SP2以降で読み書き可能MSO2010でODF1.1に、MSO2013でODF1.2に対応

OOXML(MSO2007以降の形式。もうひとつの国際標準)LibreOfficeで読み書き可能LibreOfficeのバージョンが上がるごとに相互運用性が向上中

MS Office2003までのバイナリ形式

LibreOfficeで読み書き可能

従来はMicrosoft Office2003までのバイナリ形式が最も相互運用性が高かったが、変わってきつつある

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アプリケーションごとにみると

ワープロ、表計算、プレゼンテーションだいたい出来ることは同じファイルの相互運用性もある

オブジェクトのズレ、ごく一部ではあるが対応していない機能でのデータ欠落はあり

図形描画、データベースは独自路線

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マクロ

複数の言語が利用可能IDEがついているのはLibreBasicのみPythonやJavaなども利用できる

VBAサポート機能があり、簡単なVBAならそのまま動作することもマクロの記録も可能

オプションでオンにしないとメニューには表示されないオプションの[LibreOffice]-[詳細]-[実験的なオプション]

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LibreOfficeのコミュニティについて

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誰がどのように作っているのか

世界中のボランティアが参加オープン性

いつでも誰でも参加できる透明性

ソースコードやミーティング、MLなどほぼすべての活動や成果物が公開されていて誰でもトレースできる実力主義

活動実績に応じて、権限を付与されるドイツにあるTDF(ドキュメント財団)がコミュニティを支える

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コミュニティの広がり

               ユーザーコミュニティ開発コミュニティ

日本語コミュニティ

日本語チーム

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The Document Foundation(TDF)

ドイツ・ベルリンに非営利法人として設立2010年当初は法人格のない団体としてスタート

コミュニティ貢献者によるメンバーシップコミュニティに対して資金面や法的な裏づけなどサポート寄付を集めたり、サーバーなどのインフラ提供フルタイマーも若干雇用(現在2名程度)

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TDFのマニフェスト

Our Values:私たちの価値観(非公式な要約)

すべての人がライセンス料なしでオフィスソフトを利用できるようにして格差(デジタルデバイド)を解消する母語での利用できるようにして、母語の保護をサポートするオープンなドキュメントフォーマット、オープンスタンダードで文書資産を作れるようにするオープンで透明性のある開発プロセスで開発する

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エコシステム

世界中のボランティアによる幅広い参加サポートベンダなどがコミッタをフルタイムで雇用

Collabora, Lanedo, RedhatTDFがフルタイムを雇用皆さんの募金や、アドバイザリーボード

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歴史

1980年-90年代:プロプラのStarOfficeとしてドイツで開発

1999年:サン・マイクロシステムズが開発元を買収

2000年:オープンソースとして公開。OpenOffice.orgプロジェクト開始2002年:OpenOffice.org 1.0 リリース

2005年:OpenOffice.org 2.0 リリース

2008年:OpenOffice.org 3.0 リリース

2010年:オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収

2010年9月:TDF発足。LibreOfficeの開発が開始

2011年1月:LibreOffice 3.3.0 リリース

2013年2月:LibreOffice 4.0.0 リリース

順調にリリース。8月には4.3.0がリリース予定

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リリースサイクル

タイムベースリリース:Gnome, Ubuntuなどと同じ6ヶ月に1回(2月/8月ごろ)に機能追加版をリリース

4.0.0、4.1.0、4.2.0など

毎月不具合修正版リリース4.0.1...4.0.6など4.2系と4.1系の2系統をメンテ中

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Q&A

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Enjoy LibreOffice Life!Thank you!