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経済よりも人々の幸福度の向上を大切にする国だから。そこで持続的な計画づくりのための調査をしています。経済よりも人々の幸福度の向上を大切にする国だから。そこで持続的な計画づくりのための調査をしています。「幸福の国」ブータン王国、その伝統集落の景観を調査。みなさんはブータン王国をご存知でしょうか? 「幸福の国」とも呼ばれるこの国は、ある一定期間に国民によって生み出された財やサービスの総計であるGNP(国民総生産)といった経済指標ではなく、持続可能な社会経済開発・環境保護・文化の振興・すぐれた統治力の4つの柱などからなる国民全体の幸福度を示す独自の尺度であるGNH(国民総幸福量)の向上をめざした政策を進めています。言ってみれば経済的な豊かさよりも、精神的な豊かさを重視した国。そんなブータン王国の伝統集落について、ブータン政府招待のもと、ブータン公共事業省人間居住局と協働して計画づくりのための基礎調査を行っています。
この調査は、農村部の振興や居住地の計画づくりのためのもの。ドローンによる上空からの計測と地上からの踏査で、どのような地形なのか、どんな植物があるのか、川の流れはどうなっているのかを調査。そのうえで、土地の構成やどんな建築物が建っているかなどを測ります。さらに、そこに存在している社会構造・信仰・活動などを調べて重ねていきます。地形や建物などの物理的なデータを集めるだけではなく、その背後にある文化や信仰といった伝統的な価値や意味などを読み解いていくこともこの研究のおもしろいところ。学生のみなさんには、そういった研究の楽しさを感じてもらいたいと思っています。
物理的なデータから、その背後にある価値や意味まで探っていく。
吉村 晶子 先生
大学院での恩師との出会いがきっかけで、研究の道に。その先生からは多角的に粘り強く考えることの大切さを学びました。「研究者の唯一にして最大の存在意義は、新しい問題をつくること」という恩師の言葉をモットーに、日々研究に励んでいます。
Yoshimura Akiko
料理でストレス発散。料理をするのが気分転換です。なかでも中華料理は、素材ごとに下ごしらえする手順なので、「ひとつひとつ問題解決!」していくような快感があります。研究生活では解決しない問題が多くても中華をつくればスッキリできます。
ブータン王国ってなんで幸福の国って呼ばれているの?Q
理工学部 環境創造工学科
Q&AMEIJO
私の気分転換
カニが未来の燃料を作るってどういうこと?Q
理工学部 環境創造工学科
研究対象でありながら、愛すべき存在のカニ。研究に欠かせないものですが、非常に愛着があります。カニの置物やブローチ、ネクタイピンなどのグッズを集めるなど、私生活もカニであふれています。もちろんカニを食べることも大好きです!
三宅 克英 先生
大学院時代に研究のおもしろさに目覚め、この世界に。これまで、バクテリア・動物の細胞・マウス・鶏など、いろいろな生物を研究対象としてきましたが、カニの生態を研究している先生と出会ったことがきっかけで、現在の研究にたどり着きました。
Katsuhide Miyake
カニが体内に持つ酵素を活用すれば、バイオ燃料を作り出せるかも!カニが体内に持つ酵素を活用すれば、バイオ燃料を作り出せるかも!
おいしいだけではない!カニが持つポテンシャル。みなさんは「カニ」と聞くと、何をイメージされますでしょうか? 高級食材としてのカニを想像される方が多いのではないかと思いますが、ひとことでカニと言ってもその種類はさまざま。現在、私が研究対象としているのは海岸などの水辺に面した森林に住むアカテガニなどの草食性の陸ガニ。堤防沿いや河原などで見ることができる、一般的な小さなカニです。これらのカニは、落ち葉や木片などを食料としているのですが、これらを消化するのに使われる酵素が、地球温暖化などの環境問題の解決に役立つ可能性があることがわかってきました。
落ち葉や木片は、バイオマス(石油などの化石燃料を除く動植物から生まれた再生可能な資源のこと)と呼ばれ、近年、バイオマスを燃料としたバイオマス発電などの取り組みが行われています。私は、草食性の陸ガニがバイオマスを食料としていることから、その分解能力に着目。アカテガニの腸内細菌や臓器には、木材に含まれるリグニンと呼ばれる分解しにくい化合物を分解する能力があることがわかりました。そして、その腸内細菌の単離に成功し、特許を取得することができました。今後は、これらの研究をさらに進めることで、バイオ燃料を作り、バイオエネルギーの普及に貢献できればと考えています。
カニの力でバイオエネルギーの普及をめざす。
Q A&※理工学部環境創造工学科、2020年度開設予定。 (理工学部環境創造学科は2019年度を最後に学生募集を停止します。)
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「光」は人類にとって、もっとも身近で無限の可能性を秘めたエネルギー。
石油や石炭などのエネルギー資源は、いつか必ず枯渇する。
小学校の頃から名古屋市科学館へよく通っていたという西山先生。子どもの頃はまだ星が手に取るように見えて、暗闇の中に赤い星や黄色い星を見つけては感動していたとか。自然界にはいろんな色があることを知り、発光ということに興味を持ったそうです。
学生時代のマイブーム
天体望遠鏡を担いで、オーストラリアへ。西山 桂 先生
例えば「光」。光エネルギーを電気エネルギーに効率よく変換しようと研究しています。
日本のエネルギー自給率はわずか6~7%。そのエネルギー源となる石油や石炭、天然ガスなどのほとんどは海外からの輸入に依存しています。しかも長い地球の歴史の中で蓄えられた化石燃料は、使い続ければいつかは枯渇してしまうのです。そうなる前に、新しいエネルギーを創り出し、社会全体に安定的に供給できる環境を確保することが急務になってきました。私たちの研究テーマである「効率的なエネルギー変換システムの構築」はこうしたエネルギー問題のソリューションのひとつです。特に、光に焦点を当て、無限ともいえる光エネルギーから電気エネルギーの効率的な変換ができるよう、地球環境にやさしいデバイスとして応用することを目指しています。
光には目に見える光と見えない光があります。目に見える光を可視光線と呼びますが、波長の範囲が決まっていて、その波長より長くなっても短くなっても、人の目に見ることができなくなります。例えば、可視光線より波長が短いものには紫外線、長いものには赤外線があります。実は波長の長い光というのはエネルギーが小さいので、あまり使われることなく余っているので、その光の色を変える、つまりエネルギーの質の変換を図れば自然界に存在している無限のエネルギーを効率よく使えるようになるわけです。この研究にはまだまだ大きな障壁がいくつもありますが、まずは種をまいておくことが大事。光そのものを操作する未開の技術にこれからも挑んでいきたいと思います。
最先端の環境にやさしいエネルギーってなに?
理工学部 環境創造学科
とにかく星を見るのが好きで、高校時代から天体望遠鏡ばかりを覗いていました。大学時代には天体望遠鏡を担いで、オーストラリアのウルル(エアーズロック)へ。今思えば、まさしく至福の時間でしたね。ハレー彗星を写真に収めたときの感動は今も忘れません。
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