国連持続可能な開発会議（リオ＋２０）に向けた提案

東北大学大学院環境科学研究科

地球サミット 2012Japan 　政策提言チーム

服部　徹

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脅かされる惑星

•科学とイノベーションは、全速力。

背景

解決

課題

レジリエントな社会

レジリエントな私達

環境 貧困SDG ｓ ,BOP

貧困根絶の文脈におけるグリーンエコノミー

地球サミット

•グリーンエコノミーの、合理性

3.3.BES を資本投資決定に組み込む

・生物多様性と生態系に影響を及ぼすビジネス上の決定は、比較的高い市場割引率を使用して行われる。危険なのは、将来の世代に対する潜在的な悪影響を企業が過小評価される。政府が使用する社会的割引率が高過ぎる可能性もある。

・消費の増加は将来においてプラスになると想定されている。しかしながら、生物多様性損失および生態系衰退は、将来少なくとも一部の生態系サービスのレベルを低下させることにつながると思われる。おそらくそうした被害のあるものは何をしても元に戻すことができず、その生態系サービス損失を埋め合わせることのできる他の資源または技術には限界がある。この事実は、将来の世代が我々よりも貧しくなるかもしれないことを示唆しており、その場合には非常に低い、あるいはマイナスの消費割引率が妥当とされる。

未来への展望？

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A SIMPLE QUESTION.

どういう設問を設定するのか？

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自然資本利用のルール整備長期の価値を維持するために

　

図書館、レンタカーと同じで、使ったら元の状態に戻す。

「利用者回復の原則（ URP）」長期資本財版の「汚染者負担の原則（ PPP）」

再生可能な自然資本の多くは、共有財的性質をもつ　　　⇒“コモンズの悲劇”がおきやすい

“ 自然の回復速度を超えて利用した場合、原状回復と機会費用負担の責任を有する”

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劣化分を可視化する（回復時間）

　

持続可能性指標への“回復速度”概念の導入

財・サービス、

産業資本など

自然生態系の回復能力

自然資本のストック

変換

生産

既存の指標に含まれている

回復速度 資源生産性

既存の指標にはない

Value of Capital

Money

Quality

Time

Natural Capital: The goods and services from nature which are essential for human life.

「人の手」のための情報

• Reproduction Value

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商品 工場 外部性 合計

Money（お金）

１０００円

５０円 ２００円 １２５０円

環境（ EF ）

１０平米 １平米 ８平米 １９平米

Time（回復時間）

１年 半年 ２年 2.5年

Depreciation(Gross) / YearEcological Deficit(Externality)

Account （ Government, Business, Project,…)

EcologicalDebt

(Waiting Timefor Recovery)

Stock

Offsets

Managing system of Natural capital.

SWAPNeighbors

User-recovers principle(URP) Natural Capital User require to eliminate their ecological debt.

Resilience ofNature

Pay for ESOr Investment

Ex) InvestNatural Capital

Compensate

Ecological DebtTrading 　 Place

Mandate to label its ecological debt each

products and services

Scoring

Time Credit

AccountabilityREPORT

出発点： Gery.S.Becker教授の「完全所得」

• 家計が、経済活動の中心–家計内生産関数：　家計は工場

• 所有する資本のどれだけを企業に貸し出すのか？• 所有する時間のどれだけを企業に貸し出し、働くの

か？• 企業の生産する市場財をどれだけ購入し、また、家

の中の資本と時間を自ら使って、消費に当てるのか？

–完全所得• 家計の選択によって創り出された市場財・サービス

の市場価値と、家計が家の中に残した時間と資本の総合計

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経済要素* 自然、資源、* 資本（お金・設備）、* 財（商品サービス）、* 労働（時間）、* 知識（ネットワーク）

2009年度報告（服部・荒山）：エコ・ウェルス• 健康で充実した人生、という家計内生産の最終目的に向けた生産財に

は、さまざまな要素がある。• 長期（人生）の目線で見ると「最終的な OUTPUT 」が浮かび上がる。

– 短周波 ：お金、暮らし、仕事、中周波 ：仲間、教育、成長、長周波 ：人格、自然

n %全 体 7 9 9 7 1 0 0 .0

1 家 族 の 存 在 （子 供 、配 偶 者 、両 親 な ど ） 6 1 2 9 7 6 .62 友 人 ・仲 間 と の 信 頼 関 係 5 3 3 7 6 6 .73 心 の 平 穏 や 調 和 5 2 9 0 6 6 .14 自 然 の 恵 み （水 、空 気 、土 な ど ）、自 然 の 美 し さ 5 0 4 9 6 3 .15 お 金 4 8 4 1 6 0 .56 安 定 し た 政 治 、平 和 4 3 8 1 5 4 .87 愛 し 、愛 さ れ る こ と 4 3 3 0 5 4 .18 自 由 な 時 間 4 1 9 8 5 2 .59 長 寿 、健 康 、快 眠 4 1 0 4 5 1 .3

1 0 経 済 的 な 豊 か さ 、貧 富 の 差 の 縮 小 3 8 7 3 4 8 .41 1 安 心 安 全 ・保 険 3 3 2 9 4 1 .61 2 仕 事 の 機 会 、仕 事 で の 報 酬 3 2 2 5 4 0 .31 3 医 療 機 関 の 質 3 1 7 5 3 9 .71 4 音 楽 、芸 術 、ス ポ ー ツ 2 8 8 1 3 6 .01 5 家 ・邸 宅 ・マ ン シ ョン ・土 地 2 8 7 0 3 5 .91 6 質 の 良 い 教 育 、教 育 を受 け る 場 所 2 3 5 7 2 9 .51 7 成 し遂 げ た い 目 標 2 3 3 8 2 9 .21 8 住 み や す い 気 象 条 件 1 9 6 1 2 4 .51 9 歴 史 や 伝 統 、文 化 1 5 9 0 1 9 .92 0 生 ま れ 育 っ た 地 域 1 5 2 4 1 9 .12 1 生 態 系 の 維 持 1 5 0 8 1 8 .92 2 移 動 ・自 動 車 1 2 0 1 1 5 .02 3 便 利 な 都 市 空 間 1 1 4 9 1 4 .42 4 社 会 的 な 名 誉 ・地 位 7 0 7 8 .82 5 自 分 が コ ン トロー ル で き る人 が い る こ と 6 7 6 8 .5

7 6 .66 6 .76 6 .1

6 3 .16 0 .5

5 4 .85 4 .1

5 2 .55 1 .3

4 8 .44 1 .6

4 0 .33 9 .7

3 6 .03 5 .9

2 9 .52 9 .2

2 4 .51 9 .91 9 .11 8 .9

1 5 .01 4 .4

8 .88 .5

0 .4

0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 %

123456789

1 01 11 21 31 41 51 61 71 81 92 02 12 22 32 42 52 6

エコウェルス調査　（重要な要素）特定非営利活動法人アースデイ・エブリデイ 2009

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2010年度報告（広瀬・濱谷）：エコ・ウェルス指標による成長戦略

• 責任を持って次世代に渡す– 世代 20-30年程度の長期的な観点での経済の損益を指標にすることに

よって資産形成や国富の観点が見える化され、実際に行動に反映できる。

– 従来、経済活動にマイナスと思われてきた環境活動・対策が価値創造側に入り、企業活動や市場経済と合致させられる可能性がある。

• 成長戦略例）　１００年住宅、水素燃料自動車システム

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2011年度報告：エコ・ウェルス指標の考察• １．単位を、 t で表す

– 長期や非貨幣交換価値を取り扱い為• 収入：　得られた生活パフォーマンス改善• 支出：　持続可能に得るために必要な総時間

• ２．「使ったら、戻す」– 「資本減耗」の取り扱い

• ストック・ネット・連続型のために、減価償却処理を正しく行う

• ３．総量ではなく家計の要求への系としての生産性（応答）– 準備されている富の総量というよりも、家計にとって必要な要求に対

して持続可能であるかで判定できる（のでは？）– 持続可能経済社会指標としての「待ち時間」– Σ 　｛各財・サービスの応答｝

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持続可能や要求への応答• 利用コスト：レスポンス・ピリオド• 持続可能コスト：ターンアラウンド・ピリオド

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【試算】財を測る　：　水、食糧、空気

• 時間制約で測ることで、わかりやすさを伝えることができる。– 家計をつけるように、単純に計算できる（？）

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きれいな水 食糧 気持ちの良い空気

利用コスト 20時間/年・家計 1,102時間/年・家計 0時間/年・家計

※花粉症の期間を除く

持続可能コスト

50時間/年・家計 1,407時間/年・家計 385時間/年・家計

減価償却への折込不

足

なし 未計上 285時間

（農業経営リスク）

未計上 200時間

（林業経営リスク）

持続可能 評価 ○ × ×

表１： 持続可能コストに関する試算結果

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•Σ人生時間最適化＝　　　　　　地球最適化？

• 家計は、時間制約（時計）と、予算制約（財布）の２つを駆使して、「健康で充実した人生」を得る。

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なぜ、人生、波があるのに、「数直線」で測るのか？

複素数＝実数＋虚数 i

人生時間（人的資本）の最適化

• 有効稼働時間の最適化–人生７０年の有効稼働時間の最大化

–人類７０億人の有効な分業• 稼働待ち時間の最小化

– 学習、健康、自己実現、・・・

• アサインメント最適化– 能力、意欲、サポート・・・

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均一と、標準化と、厳格化

多様と、豊穣と、ゆる化

アカウンタビリティ 頑強性（レジリエンス性）

人生の自由時間を最大化する、Pathway を探るイノベーション。

•お金のためではなく、人の道のために生きる。

•指標：「周波数」で、測る。

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•世代決算– 長期に価値を高める富を形成し、次世代に渡す–１世代を１期として、経済損益を計算すれば、

資産形成や国富の観点が可視化され、行動に反映できる。

26エコ・ウェルスによる成長戦略

世代を超えて何を残すか？* 自然、* 資産・社会資本、* イノベーション、* 子孫、* 後世に残る仕事

人生という生産装置

•「神の手」が難しいなら、何で最適化する？

「人」の手による、未来の仕分け