no. 114no. 6月号 2011年 114 平成23年度 全国安全週間・スローガン ※重大災害...

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★ ホームページにも掲載しております!是非ご覧ください。★ ( 株 ) レンタルのニッケン 編集・発行:品質技術部営業支援部 お問い合わせは:TEL03-5512-7411 発行日/ 2011 年 6 月 1 日 No. 6 月号 2011 114 平成23年度 全国安全週間・スローガン ※重大災害 … 一時に3人以上の労働者が業務上死傷 又は、り病した災害 0 50 100 150 200 250 0 200 400 600 800 1000 1200 死亡災害発生状況 重大災害発生状況 (単位:人) (単位:件) 平成22年 速報値 平成21年 確定値 平成21年 確定値 平成22年 速報値 354 371 186 122 43 353 206 149 57 387 建設業 製造業 陸上貨物 運送事業 林業 その他 87 46 12 89 75 55 12 86 合計 228合計 1153合計 1075合計 234建設業 製造業 陸上貨物 運送事業 その他 減少 減少 増加!! 増加!! 全体では 大幅な 増加!! 全体では 大幅な 増加!! 全体でも 増加!! 全体でも 増加!! 「安全は 家族の願い 企業の礎 創ろう元気な日本!」 contents 特集 平成 23 年度 全国安全週間・スローガン 労働災害発生状況 リスクアセスメントを効果的に進めるための具体的事例 7月号の予告 全国安全週間 墜落・転落災害の防止 「なぜ?」の探求シリーズ・18 ~家電製品の節電例~ 2011年 参考:安全衛生情報センター 全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な基本理念のもと、「産業界 における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を 図ること」を目的に、一度も中断することなく続けられ、本年で84回目を迎えます。 平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、多くの人命が失われ、東北地方を中心に未曾有の 甚大な被害となりました。被災地が一日も早く安全に復興するとともに、働く人が仕事に働きがいを感じ、 そのご家族が安心して暮らせる元気な日本を創る必要があります。そのためには、産業界においては、 「企業を支えるのはそこで働く人である」こと、「安全に働くことは企業の力の源泉であり家族が安心して 暮らせる大前提である」ことを再認識し、労使が一体となって、家庭や社会と対話をしながら安全活動を 展開していく必要があります。このような点から、今年のスローガンが決定されました。 6月1日~30日 7月1日~7日 厚生労働省・中央労働災害防止協会 準備期間 趣 旨 主唱者 平成22年でもなお、1,100人を超える尊い 命が働く場で失われています。また、平成22年 では、貨物トラックの交通事故、建設工事に おける「墜落・転落」、記録的な猛暑による 「熱中症」などにより、前年に比べて死亡災害が 大幅に増加しています。さらに、爆発災害や クレーンの転倒災害など一度に多くの働く 人が被災する重大災害 も増加しています。 このような背景には、企業における安全への 取組が停滞していることも懸念されます。 平成23年度の全国安全週間では、被災地で 作業に従事される方の安全確保に取り組むと ともに、日本のそれぞれの職場において、 トップから第一線の現場に至るまで全員で 日頃の安全活動を点検し、その取組をさらに 前進させることを目標としています。 全国安全週間の実施要綱には、期間中に実施者(各事業場)において実施すべき事項が定められています。その中の「準備期間に 実施すべき事項」の一つに「リスクアセスメントの実施」があります。「リスクアセスメントの実施」は労働安全衛生法でもその 実施が努力義務化され、既に取り入れられている方も多いと思います。また過去の「安全ニュース」でも、その進め方について特集 しました。 今回の中面では、「リスクアセスメント」を進める際の具体的な方法について、実例を挙げてご紹介します。

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★ ホームページにも掲載しております!是非ご覧ください。★

( 株 ) レンタルのニッケン編集・発行:品質技術部/営業支援部

お問い合わせは:TEL03-5512-7411

発行日/ 2011 年 6 月 1 日

No.6 月号

2011年

114

平成23年度 全国安全週間・スローガン

※重大災害 … 一時に3人以上の労働者が業務上死傷       又は、り病した災害 0 50 100 150 200 250

0 200 400 600 800 1000 1200

死亡災害発生状況

重大災害発生状況

(単位:人)

(単位:件)

平成22年速報値

平成21年確定値

平成21年確定値

平成22年速報値

354

371 186 122 43 353

206 149 57 387

建設業 製造業 陸上貨物運送事業 林業 その他

87 46 12 89

75 55 12 86 合計228件

合計1153人

合計1075人

合計234件

建設業 製造業 陸上貨物運送事業 その他

減少減少

増加!!増加!!

全体では大幅な増加!!

全体では大幅な増加!!

全体でも増加!!全体でも増加!!

「安全は 家族の願い 企業の礎 創ろう元気な日本!」

目次contents

特集平成23年度 全国安全週間・スローガン労働災害発生状況リスクアセスメントを効果的に進めるための具体的事例

7月号の予告特集 全国安全週間

墜落・転落災害の防止「なぜ?」の探求シリーズ・18~家電製品の節電例~

2011年

参考:安全衛生情報センター

 全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な基本理念のもと、「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に、一度も中断することなく続けられ、本年で84回目を迎えます。 平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、多くの人命が失われ、東北地方を中心に未曾有の甚大な被害となりました。被災地が一日も早く安全に復興するとともに、働く人が仕事に働きがいを感じ、そのご家族が安心して暮らせる元気な日本を創る必要があります。そのためには、産業界においては、「企業を支えるのはそこで働く人である」こと、「安全に働くことは企業の力の源泉であり家族が安心して暮らせる大前提である」ことを再認識し、労使が一体となって、家庭や社会と対話をしながら安全活動を展開していく必要があります。このような点から、今年のスローガンが決定されました。

6月1日~ 30日 7月1日~ 7日 厚生労働省・中央労働災害防止協会準備期間

趣 旨

期 間 主唱者

 平成22年でもなお、1,100人を超える尊い命が働く場で失われています。また、平成22年では、貨物トラックの交通事故、建設工事における「墜落・転落」、記録的な猛暑による「熱中症」などにより、前年に比べて死亡災害が大幅に増加しています。さらに、爆発災害やクレーンの転倒災害など一度に多くの働く人が被災する重大災害※も増加しています。このような背景には、企業における安全への取組が停滞していることも懸念されます。 平成23年度の全国安全週間では、被災地で作業に従事される方の安全確保に取り組むとともに、日本のそれぞれの職場において、トップから第一線の現場に至るまで全員で日頃の安全活動を点検し、その取組をさらに前進させることを目標としています。

 全国安全週間の実施要綱には、期間中に実施者(各事業場)において実施すべき事項が定められています。その中の「準備期間に実施すべき事項」の一つに「リスクアセスメントの実施」があります。「リスクアセスメントの実施」は労働安全衛生法でもその実施が努力義務化され、既に取り入れられている方も多いと思います。また過去の「安全ニュース」でも、その進め方について特集しました。 今回の中面では、「リスクアセスメント」を進める際の具体的な方法について、実例を挙げてご紹介します。

関係者以外

立入禁止

Point!! Point!!

リスクアセスメントを効果的に進めるための具体的な事例をご紹介します参考:「改訂 専門工事業者のためのリスクアセスメントの手引 とび・土工工事業編」建設業労働災害防止協会

過去に労働災害が発生した作業労働災害を伴わなかったが、危険を感じた(ヒヤリ・ハット事例)作業作業者が日常不安を感じている作業過去に設備に係わる事故があった作業作業・操作方法が複雑で、説明書等による手順が必要となる機械等の操作作業

リスクアセスメントの対象とする作業 見積りの方法 リスクの低減措置の優先順位

高 低法令に定められた事項の実施(該当事項がある場合は必ず実施する)

設計や計画の段階における措置 工学的対策 管理的対策 個人用保護具の使用

「リスクアセスメント」を 実施することで期待できる効果「リスクアセスメント」を 実施することで期待できる効果

● 職場や現場のリスクを明確にする● 危険に対する認識を共有する

● 安全衛生対策について、 合理的に優先順位を決める● 職場や現場の全員が参加することで、危険に対する感受性を高める

● 予測される危険・有害に対して、守らなければならない「決まり事」が  できた理由を明確にする

作業手順作業手順 リスクの低減措置リスクの低減措置 実施者実施者危険性・有害性の特定危険性・有害性の特定 重篤度重篤度 見積り見積り可能性の度合可能性の度合

Step.2リスクの見積りStep.2

リスクの見積りStep.3リスクの評価Step.3リスクの評価

Step.4リスク低減の「内容の検討」と「実施」

Step.4リスク低減の「内容の検討」と「実施」

Step.1危険要因の洗い出し(特定)

Step.1危険要因の洗い出し(特定)

1 1 2 1

2 1 3 2

2 1 3 2

2 1 3 2

2 1 3 2

2 1 3 2

2 1 3 2

2 2 4 3

2 2 4 3

3 3 6 5

●玉掛け作業中、他職の作業員が近づき、荷振れ等で激突する

●合図位置が見づらく、フックが玉掛け者に激突する

●荷締めロープを早く解き過ぎ、 玉掛け中、積荷が荷崩れしはさまれる

①監視人を配置する②バリケード、安全ロープ等で区分けする③立入禁止標識を設置する

①曲がり、ねじれを確認する②荷の数量を確認する

①合図は吊り荷から3m離れて行う②吊り荷の締まり、安定を確認する③200mm~ 300mm巻き上げ、 一旦静止する

①玉掛けワイヤの締まり具合を確認する②合図は大きな動作で行う③高さ2mまでを厳守する

①人払いをする②合図者の合図で、ゆっくりと

①介錯ロープで誘導する②バタ角の上で一旦停止させる③微動巻下げの合図で降ろす

①バタ角の位置を良く見る②ワイヤがバタ角の上に乗らない様にする③微動巻下げの合図で降ろす

①荷の安定(すわり)を確認する②フックを2m以上の高さに巻き上げる③玉掛けワイヤ外しはゆっくりと

①オペレーターの良く見える位置で行う②大きな動作で行う③フックを重心の真上に誘導する

①2方向から重心を見て行う②2本吊り、あだ巻きで行う③介錯ロープを付ける

作 業 員(監視人)

玉掛け者

玉掛け者

●重心の取り方が悪く、地切り中、 荷振れを起こし激突する●ワイヤロープの選定間違いでロープが切断し、荷が落下する

玉掛け者

●玉掛けワイヤの締まりが悪く、荷崩れし落下する

玉掛け者

●旋回中、荷振れを起こし、吊り荷が落下する 玉掛け者

●荷降ろし中、荷振れを起こし激突する 玉掛け者

●急激に降ろし、荷崩れを起こし足をはさまれる

玉掛け者

●玉掛けワイヤロープを急激に外そうとして荷崩れを起こし足をはさまれる

玉掛け者

リスクアセスメントとは、職場の潜在的な危険性または有害性を見つけ出し、これを 除去・低減し、安全衛生水準の向上を目的とする先取り型の安全管理の手法です。建設現場における「クレーンによる玉掛け作業」の一部を例に、具体的なリスクアセスメントの流れについてご紹介します。

1

12345

2 3 4

優先度(リスクレベル)優先度

(リスクレベル)

●仮置き材の積み過ぎで、荷崩れし 通行中の他職の作業員がはさまれる

●場内運行中のトラックと通路横断中の他職の作業員が接触する

①広くて平坦な場所を選定する②作業通路を避ける③決定の際は元請と打ち合せする

①運転者に取込み場所を指定する②公道からはガードマンが誘導する③場内は指名された合図者が行う

①荷に応じた間隔をとる②平坦な場所に、安定を見て設置する

++ ==

+ =

2 1 3 2+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

+ =

職 長オペレーター玉 掛 け 者

作 業 者(合図者)

仮置き場は元請と打ち合せ、ワイヤ等で転倒防止をし、関係者以外の立入を禁止する

資材搬入前にガードマンと打ち合せ、場内では、合図者の誘導で取込み場所まで移動する

指定場所に停止したトラックの周囲にバリケード等で立入禁止の措置をし、監視人を配置する

合図者は、クレーン運転者から見やすい場所に立ち、大きな動作で合図する

★玉掛け者の指示により、積荷のロープをほどく★玉掛けは2方向から重心を取りフックを 重心の真上に誘導し、ワイヤを掛ける

玉掛け者は、地切り開始前、吊り荷から3m以上離れ微動巻上げの合図をする

旋回中は、人払いをし介錯ロープを使用してゆっくりと誘導する

荷の安定状態を確認し、フックを2m巻き上げてゆっくりとワイヤーロープを外す

吊り荷が一旦停止してから荷の方向、位置等を修正しバタ角上に微動巻下げの合図で降ろす

危険な作業の廃止・変更、危険性や有害性の低い材料への代替、より安全な施行方法への変更等

ガード、インターロック、安全装置、局所排気装置等

マニュアルの整備、立ち入り禁止措置、ばく露管理、教育訓練等

左記  ~  の措置を講じた場合においても、除去・低減しきれなかったリスクに対して実施するものに限られます

Point!!

①荷降し場所の決定

②バタ角(まくら)の設置

③搬送車両を場内に誘導

④立入禁止措置

⑤積荷の点検

⑥オペレーターへの合図

⑦玉掛け

⑧地切り

⑨巻上げ

⑩旋回し 荷降し場所への誘導

⑪巻下げ

⑫着 地

⑬用具の取外し

「重篤度(災害の程度の大きさ)」と「可能性の度合(災害発生の頻度)」を評価し、(当例では3段階)合計点数を出す。合計点数が高くなるほどリスクレベルが高くなり、優先して対策が必要となる。

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地切りし、玉掛けワイヤの締まりを見てから巻上げの合図をする

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安全ニュースのご活用についてのお願い

電力消費のピークは夏場と言われていますので、私も節電に協力したいと思います。家庭でもできる節電方法について教えて下さい。

家庭で使用している電化製品について、簡単にできる「節電」をいくつかの例をあげてご紹介します。

家庭の消費電力量のうち約6%が待機電力消費です。こうした給湯機器、映像・音響機器についても使用するときにのみ電源を入れるようにすると大きな省エネ効果があります。

(2.2kW、6畳用)

(400L)

パソコンおよびインターネット接続機器

冷蔵庫

電気衣類乾燥機

炊飯器

ガス温水機器、TV等映像、音響機器等

エアコン

照 明

温水洗浄便座

(6kgドラム式洗濯乾燥機及び5kg独立型乾燥機)

(60W形電球形蛍光ランプ、白熱電球の場合)

冷蔵強度

容 量

全自動洗濯機 洗濯方法

回 数 目詰まりを除去

不使用時にコンセントを抜く 低電力機能

インターネット接続機器

待機電力消費の内訳

パソコンの電源 常時オン 不使用時に電源をオフ…

入れる量

設定温度を1℃調整 フィルター目詰まり ふたを閉める 節電モードを最大限利用

貯湯式…10%削減

強   中…11%削減

2分の1程度の量にした直後は平均8%削減

11%削減瞬間式…19%削減

貯湯式…29%削減瞬間式…25%削減

目詰まりがある場合に比べ6%削減

14%削減24%削減

デスクトップ…

ノートブック… 14 ~ 15%削減 8 ~ 9%削減デスクトップ… ノートブック…

80~90%削減

10%程度削減 7%削減

25%

90%以上削減

100%の運転が一番効率的

使用時のみ電源を入れる…

標準ケース(100%) or容量変更ケース(80%、60%、40%)

80%容量で1回乾燥機を使用40%容量で2回乾燥機を使用する場合に比べ年間で

フィルタ2分の1が目詰まりしている場合に比べ

給湯機器(ガス温水機器など)………約30%映像・音響機器(PC、TV、HDD/DVDプレーヤーなど)…約

いっぱいに詰め込んだ場合に比べ、

立ち上がりの影響による消費電力量増加は非常に小さい。従って、再点灯までの時間が

1分でも、一度消灯する方が省エネとなります。

モニタ電源オフ  システムスタンバイ、システム休止を使用

なるべく保温しない

炊飯方法 ●炊飯時にまとめて炊く●大きいサイズの炊飯器を使う

保温にかかる電気代よりも電子レンジで温めた方が節電

洗濯機

通常コーススピードコース

なるべくまとめて洗う※あまり無理に入れすぎると 回転が悪くなり一回あたりの 電気代が高くなってしまう のでご注意!!

電気代40%程度削減

参考:経済産業省ホームページ