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1-2 網走市の交通 (1)主要道路と鉄軌道 網走市の主要道路としては、市の東西を走る国道 39 号、沿岸部を南北に走る国道 244 号があるほか、これに接続する形で道道が存在し、これら主要道路の沿線に公共施設が点在している。また、国道 39 号に沿って JR石北本線、国道 244号に沿って JR釧網本線が運行している。

図 1-34 網走市の主要道路と鉄軌道

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(2)公共交通の運行状況 ① JR石北本線・釧網本線の運行状況 網走市内には、JR石北本線の網走駅ならびに呼人駅、JR釧網本線の鱒浦駅がある。主要駅である『網走駅』は、札幌や旭川・北見方面の列車が 1日 13本運行されている。乗降客数は、過去 10年間は減少傾向となり、平成 20年の総数ならびに 1日平均乗客数は、10年前と比べ 3 割減となっている。

図 1-35 網走市の鉄道

《JR 網走駅の乗降客数》 700 670 615 572 550 520 500 460 470 450256 245 224 209 201 189 182 168 174 165 100200300400500600700800

050100150200250300H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

(千人) 1日平均乗客数 総数 (人)

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② 網走市内バスの運行状況 網走市内には、周辺地域を連絡する広域バス路線と市内路線があり、広域バス路線は美幌町や北見市、斜里町などと結ばれている。また、市内路線は、向陽⇔潮見・駒場を結ぶ路線を中心に市内各地域を結んでいる。 バス乗客数については、平成 20 年で 112 万人(一般:68.6 万人、定期:43.5 万人)となり、平成 11 年から半減している状況である。 1,511 1,335 1,191 967 1,023 956 890 1,015 883 686683 658 637 578 501 514 488 500 406 43505001,0001,5002,0002,500H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

(千人) 一般 定期(通勤・通学)

資料:網走市「平成 21 年版 網走市統計書」 図 1-36 網走市内バス乗客数

図 1-37 網走市広域バス路線

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図 1-38 網走市内バス路線

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③ お買物バスの運行状況 a. 潮見地区⇔アプトフォー 網走市では、潮見地区に居住する高齢者などの買物の利便性向上と中心市街地への集客を図ることを目的として、平成 21 年 5 月 18 日~10月 31日まで、『お買物バス』の試験運行を行っている。 利用者数は全期間で 521 人となり、平均乗車人数は 3.12名。7月 20 日に運行時刻・本数を変更しているが、これにより平均乗車人数も 1.95名⇒3.83名と増加している。また、月別利用者数の推移をみると、月日の経過とともに、お買物バスの周知や運行時刻・本数の変更等が影響し、利用者数は増加傾向となっている。 《お買物バスの概要》 運行期間運行期間運行期間運行期間 平成21年5月18日(月)から10月31日(土)までの 167 日間 料金料金料金料金 片道:大人200円、小人100円 ※お支払いは、現金、買物時に発行される網走中央商店街振興組合の 100 円割引券や網走市発行の高齢者交通費助成券・社会参加交通費助成券 停留所数停留所数停留所数停留所数 運行期間運行期間運行期間運行期間 運行便数運行便数運行便数運行便数 運行時間運行時間運行時間運行時間 中心市中心市中心市中心市 街地街地街地街地 潮見潮見潮見潮見 団地団地団地団地 計計計計 5/18~7/19 往復3便 13:35~16:24 2 7 9 運行状況運行状況運行状況運行状況 7/20~10/31 往復4便 10:35~15:17 2 9 11 ■■■■全期間全期間全期間全期間 平 日 土 日 利用者人数 平均乗車 人数 利用者人数 平均乗車 人数 利用者数 平均乗車 人数 521 3.12 421 3.51 100 2.13 ■■■■運行時刻等変更前運行時刻等変更前運行時刻等変更前運行時刻等変更前::::5555月月月月18181818日日日日~~~~7777月月月月19191919日日日日((((63636363日間日間日間日間)))) 平 日 土 日 利用者人数 平均乗車 人数 利用者人数 平均乗車 人数 利用者数 平均乗車 人数 123 1.95 110 2.44 13 0.72 ■■■■運行時刻等変更後運行時刻等変更後運行時刻等変更後運行時刻等変更後::::7777月月月月20202020日日日日~~~~10101010月月月月31313131日日日日((((104104104104日間日間日間日間)))) 平 日 土 日 利用者人数 平均乗車 人数 利用者人数 平均乗車 人数 利用者数 平均乗車 人数 利用状況利用状況利用状況利用状況

398 3.83 311 4.15 87 3.00 36 61 26 59 112 134

020406080100120140160(人)

図 1-39 月別お買物バス利用者数

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図 1-40 お買物バス路線

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■買物バスアンケート調査結果 買物バス利用者を対象として 6 月・10 月に実施されたアンケート調査結果の概要を以下に示している。なお、調査結果は、6月・10月を合算したものである。 回答者の約 8 割は「女性」であり、また年齢では「60 歳代」が全体の 1/3と最も多く、50 歳以上が全体の 3/4 を占めている。以上の結果から、買物バスの利用ニーズは 50 歳代の女性で高いことが伺える。 買物バスの運行を知った媒体としては、「新聞チラシ」が全体の約 6割と最も多い結果となった。また、利用目的では、「買物」との回答が全体の約 6割と最も多く、買物バスとして機能しているということができる。一方で、通勤や通院など、その他の生活行動で利用した利用者もいるなど、買物バスの多面的な利活用の可能性も伺える。 利用回数については、全体の 6 割が 3 回目以上となり、リピータ化の傾向も伺えることから、運行時間や本数、ルートの変更・改善等により、買物バスの更なる利用者数の増加が見込まれると考えられる。 《性別》 《年齢》 男性421%女性1579% 小学生10% 30代16%50代16%60代32%70代16%80代以上10%

図 1-41 回答者の属性 新聞折込チラシ59%新聞23%町内会周知チラシ4% その他14%

買物59%通勤9%通院5% その他27% 図 1-42 買物バスを知った媒体 図 1-43 買物バス利用目的 初めて21% 2回目21%3回目26%4回目11%5回目5% 6回目以上16%

図 1-44 利用回数

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なお、利用にあたっての要望・意見は以下に示しているとおりであり、運行体制の改善等に関する意見が多いものの、比較的肯定的なとらえ方をしている。 ・潮見からAPT4まで、ほとんど停まらないで行けるのがいい。 ・あまり乗る人がいないともったいないと思う。(私にはありがたい) ・判り易い路線図があると良い。 ・お年寄りが利用しやすいバスが良いと思う。 ・バス会社前に停留所を作ってほしい。 ・バスが来る時刻をもっとわかり易くしてほしい。(13時、14時、15時のように) ・自分一人で乗っているときがあるのでもったいない。小型バスで良い ・小型バスで良いので、もっと安くしてほしい。 ・帰りは荷物が多くなるので、帰りの便だけ停留所を増やしてほしい。 ・金市舘ビル停留所に、日よけ・風除けがほしい。 ・駒場の店で買物をするための買物バスを運行してほしい。 ・乗車時間が短いのでとても便利 ・車をもっていないので、又、利用すると思う。 ・午前中にあったらいいと思う。 ・バスターミナルに停まってくれると便利 ・4条商店街は専門店=品物が高い というイメージがある。 ・車をもっていないので、安売りスーパーがあればバスを利用するかもしれない。 ・子供に迷惑をかけずに買物ができる。(いつもは車で送ってもらう) ・駒場の方が安くて品揃えがよい。 ・前は車で買物をしていたが、今はバスやタクシーを使って駒場に買物に行っていた。 ・ラルズの後に店が入ってほしい。網走の顔なので商店街が発展してほしい。

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b. 東京農業大学⇔駒場ショッピングタウン 東京農業大学では、平成 21 年 11~12 月の毎週水曜日、駒場ショッピングタウンまでの『買物行き無料バス』の試験運行を行った。なお、料金設定は、ショッピングタウンまでの行きは無料、帰り便は普通運賃と変動式を採用している。 買物バスの利用者数は、12/9を除き、15 人前後となっている(12/9のみ 23名と伸びている)。 《買物バスの概要》 運行期間運行期間運行期間運行期間 11 月 11 日・18 日・25 日 / 12 月 2 日・9 日・16 日(毎週水曜日) 行行行行きききき ((((無料無料無料無料)))) 東京農大(16:20 発)→駒場ショッピングタウン・駒場8丁目(ベーシック前) ※途中での乗下車は不可 帰帰帰帰りりりり ((((普通運賃普通運賃普通運賃普通運賃)))) 【駒場 3、駒場 1、南校経由 駅方面、大曲行き】 ・ 駒場8丁目バス停(ベーシック前) ならびに駒場5丁目バス停(ローソン前)から16:45~18:10 までの4本 【潮見地区行き】 ・ 駒場8丁目バス停(ベーシック前) ならびに駒場ショッピングタウン東口・西口バス停から 17:25 の1本(網走駅行きコミュニティーバス) 14 16 14 15 23 16

0510152025

11/11 11/18 11/25 12/2 12/9 12/16

(人)

資料:東京農業大学 学生サービス課提供 図 1-45 東京農業大学⇔駒場ショッピングタウン買物バス利用者数 ■買物バスアンケート調査結果 東京農業大学 学生サービス課では学生の買物バス・ニーズを把握するためのアンケート調査を行っており、その結果、利用頻度としては、「週に 1~2 回」は利用したいとの回答が全体の 3/4 となっている。また、利用したい曜日については、試験運行と同じく「水曜」との回答が全体の 28%と最も高く、次いで「木曜」「金曜」がそれぞれ 21%となり、週の真中から週末にかけての利用意向が高くなっている。 運行本数ならびに時間については、「試験運行通り」との回答が全体の 4割にとどまっており、更なる利用者増加に向けては、運行本数や時間の変更が必要となっている。ただし、到着場所(駒場ショッピングタウン)については、全体の 9 割以上が「試験運行通りでよい」と回答している。

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試験運行では、料金は無料と設定されているが、運賃が発生した場合の利用意向については、全体の 7 割は運賃が発生しても利用したいと回答するなど、お金を支払ってでも利用したいといった買物バス・ニーズが高い結果となった。なお、支払い妥当金額としては、「100 円」との回答が全体の 5割以上と最も多く、次いで「200 円」の 35%となっている。 毎日利用4% 週3~4回17%週1~2回75%月に数回4%

(n=24) 月曜16% 火曜14%水曜28%木曜21% 金曜21%

(複数回答) 図 1-46 利用頻度 図 1-47 利用したい曜日 試験運行通りでよい39%試験運行以外61% (n=23)※無回答を除く 試験運行通りでよい96%

試験運行以外4%(n=23)※無回答を除く 図 1-48 運行本数・時間 図 1-49 到着場所(駒場 ST)

運賃が発生しても利用したい71%運賃が発生するのであれば利用しない29%

(n=24) 70円6% 100円53%150円6% 200円35%

(n=17) 図 1-50 運賃の発生と支払金額

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④ スクールバスの運行状況 網走市では、郊外の西部地区及び東部地区の児童生徒の安全な通学を確保するため、東部地区 5 路線、西部地区 3 路線でスクールバスを運行し(登校時各 1便、下校時各 3便の計 32便)、通学時の利便性向上を図っている。 平成 21 年での利用対象者数は、児童・生徒 233名、高校生 13名、園児 22名となっている。また、一般混乗は、東部の 2路線(中園・東網走線、音根内・丸万線)で月に 1~2 回程度が 1名、浦士別線で週に 1回程度 1名となっている。 《スクールバスの概要》 利用対象者数(H21) 地区地区地区地区 運行路線 対象校 車両 児童 生徒 高校生 園児 一般混乗 稲富・山里・昭和線 東小・四中 マイクロ 21 2 なし 中園・東網走線 東小・四中 中型 20 1 9 1名(月 1~2回程度) 音根内・丸万線 白鳥台小・四中 大型 23 2 7 1名(月2回程度) 浦士別線 白鳥台小・四中 大型 42 2 1名(週1回程度) 東部東部東部東部 清浦線 白鳥台小・四中 マイクロ 10 8 なし 二見ヶ岡・嘉多山線 西が丘小・五中 中型 31 なし 嘉多山・越歳線 西が丘小・五中 マイクロ 21 なし 西部西部西部西部 能取線 西が丘小・五中 大型 55 4 なし 計計計計 233 13 22 白鳥台小学校(東部地区 北浜) 第五中学校(西部地区 卯原内)

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図 1-51 スクールバス路線図(東部地区)

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図 1-52 スクールバス路線図(西部地区)

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⑤ 患者送迎バスの運行状況 網走市では、廃止された『北浜』『卯原内』の 2 診療所地域の患者を市内の医療機関に送迎し、無医地区住民の医療の確保を図る目的で「患者送迎バス」を 5路線(東部地区:2路線、西部地区:3路線)運行している。 使用している車両は、網走バスと無償交換したもので、基本バスは、国庫補助対象バスとなっている。 利用者数は、浦士別線を除き、地区の人口減少ともに、年々、減少傾向である。なお、全路線の一日あたりの平均利用者数は、往路 7.6名、復路 6.8名となっている。 《患者送迎バスの概要》 利用平均人数 (1 日当たり) 曜日曜日曜日曜日 運行路線 往路 復路 月曜月曜月曜月曜 能取線(西部) 8 7 火曜火曜火曜火曜 中園線(東部) 11 11 水曜水曜水曜水曜 嘉多山線(西部) 8 6 木曜木曜木曜木曜 浦士別線(東部) 5 5 金曜金曜金曜金曜 卯原内線(西部)※毎月第 4 金曜日は運休 6 5 平均平均平均平均 7.6 6.8

01,0002,0003,0004,0005,0006,0007,00002004006008001,0001,2001,4001,6001,8002,000

H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21中園線 浦士別線 能取線 卯原内線 嘉多山線 合 計

(人)(人) (人)

資料:網走市保険年金課 図 1-53 患者送迎バス利用者の推移

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⑥ 福祉バスの運行状況 網走市では、各種大会や研修会等に参加するなど福祉活動を助長して、市民福祉の向上に寄与することを目的に、総合福祉センター利用者の利便を図るため『福祉バス』を運行している。 福祉バスの利用ニーズは高く、申込団体数や運行日数、乗車人数ともに増加傾向であるが、月別でみると、福祉バスの利用は 5~10月に集中している。 《福祉バスの概要》 利用対象者利用対象者利用対象者利用対象者 1.老人・母子家庭・障がい者及びその付添者 2.1の組織する福祉団体(準ずるものも含む)又は福祉施設3.市福祉事務所、社会福祉協議会が行う事業に関係する者 4.その他福祉団体 利用料利用料利用料利用料のののの負担負担負担負担 1.団体の利用は走行キロ数に応じた実費を負担していただきます(運行従事者の昼食代、及び宿泊の場合は宿泊代も負担) 運行運行運行運行のののの範囲範囲範囲範囲 1.市内運行については市内一円 2.市外運行については原則として1泊2日で1日の走行距離150kmを限度 乗車人員乗車人員乗車人員乗車人員 おおむね 20名以上 43名以下

2,4002,4502,5002,5502,6002,6502,700020406080100120

H19 H20 H21

団体数 運行日数 乗車人数(団体数、運行日数) (乗車人数)

資料:網走市社会福祉課 図 1-54 福祉バス利用実績 0100200300400500600700

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月H19 H20 H21(乗車人数)

資料:網走市社会福祉課 図 1-55 月別福祉バス利用実績

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⑦ 交通費助成事業 網走市では、障がい者ならびに高齢者の積極的な社会参加や健康増進を図るため、市内に事業所を有するバス・タクシー会社の運行範囲で使用可能な交通費助成券を交付している。 『障がい者福祉交通費助成』は、重度身体障がい者(児)のハイヤー利用料金の一部を助成する“福祉ハイヤー料金助成”や在宅で生活し、就労及び作業訓練施設通所など、社会参加活動が可能と認められる方を支援するため、バス・ハイヤー料金の一部を助成する“知的・精神障がい者社会参加交通費助成”などがある。 また、70 歳以上の高齢者を対象に、バスやタクシー利用が可能な年間 5,000 円分の助成券を申請により交付している。交付率(対象となる高齢者へ交付した割合)は、平成 5 年 1月の制度開始から増加傾向となり、近年では 9 割を超えているほか、使用率も 9 割近いなど、助成による公共交通利用が高いことが伺える。 《障がい者福祉交通費助成・高齢者交通費助成の概要》 助成制度助成制度助成制度助成制度 助成分類助成分類助成分類助成分類 実施方法実施方法実施方法実施方法 福祉ハイヤー料金助成 ハイヤー利用券の発行(基本料金分×24枚) 知的・精神障がい者 社会参加交通費助成 バス・ハイヤー利用助成券の発行(年間5,000円分) 人工透析患者通院 交通費助成 交通費の一部を助成(タクシー基本料金分24回分(市民税課税世帯)/36回分(非課税世帯) 年間12,720円(530円×24回)~19,080円(530円×36回)) ※利用申請には所得制限あり 障がい者 福祉交通費 助成 精神障がい者共同 作業所通所交通費助成 地域活動支援センター等への通所者に対し交通費(バス賃)を助成 高齢者交通費助成 【助成対象者】 下記の要件をすべて満たす方 1. 4月1日現在網走市に住民登録がある方 2. 70歳以上の方(年度内に 70歳を含む) 3. 前年度の市民税が非課税の方 対象者からの交付申請により、助成券(年間 5,000 円分)を交付

0.0%20.0%40.0%60.0%80.0%100.0%120.0%

H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21

交付率 使用率▲▲▲▲課税制限課税制限課税制限課税制限タクシータクシータクシータクシー利用開始利用開始利用開始利用開始

資料:網走市社会福祉課 図 1-56 高齢者交通費助成の交付率・使用率

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(3)路線バス沿線状況等 路線バス沿線の人口密度ならびにバス停 300㍍圏を以下に示している。 網走市の路線バスは、おおむね、人口密度の高い地域を通過しているが、鉄南地区、海岸地区など人口密度が比較的高いにも関わらず路線が設定されていない地域が存在する。 因みに、平成 10年 10月に鉄南地区を運行していた車止内線が廃止となり、平成 18年 4 月には海岸地区を運行していた二ツ岩線が廃止となっている。

図 1-57 バス路線沿線の人口密度とバス停 300㍍圏

鉄南地区 海岸町地区

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(4)交通事業者の抱える問題点等 網走市内の交通事業者が抱える問題・課題等について、ヒアリング調査結果より以下に整理している。 ① バス利用者の特性 市内路線

・ 市内路線は、通学・通勤や通院など同じ時間帯での利用者が多く、特に通院での利用は主に 50 代以上の女性が多いほか、平日の日中、市内路線は、買物目的の女性が大半で、目的地は、大曲・新町路線→川向の BASIC、それ以外の路線→駒場ショッピングタウンとなる。 ・ お買い物バスは、平日・休日での利用者数の変化はほとんどなく、他の市内路線に比べると乗客減少は少ない。 ・ 東京農大の学生利用は、通学混雑時には増便による対応をしているほか、大学側からの要望(運転をしない学生や冬期の事故の懸念など)もあり、夕方に1路線だけ農大→駒場ショッピングタウンへ買物バスを運行している。 ・ 高校生の通学の場合、朝は送迎、帰りはバス利用という生徒も多い。 ・ 車いす対応については、利用者側より「○月○日の○時に乗る」という事前連絡をもらい、その路線に低床バスを回すことで対応。 広域路線 東藻琴~網走 (網走観光交通) ・ 利用者は、網走市内の高校に通う通学のみといったスクールバス化しており、年々少子化で減少中。 ・ 日中、厚生病院へ通院している高齢者の利用も若干あるが、買い物の利用目的はほとんどない。ただし、時期によっては、『ひがしもこと芝桜公園』へ向かう観光客など観光利用もわずかながらある。 ② 運行上の問題点・課題ならびに交通不便地区における運行の考え方

市内路線 ・ 運行路線の中で一番長い路線は片道 40 分程度。市内路線では「乗り継ぎ」という利用方法はほとんどない。 ・ 主な利用者層である通勤・通学の利用時間帯が大きく変わらないため、既存運行路線での運行ダイヤの変更程度のみ。 ・ 重複走行路線が存在するのは、利用目的の多い地点(厚生病院、桂陽高校、南ヶ丘高校、駒場ショッピングタウン、こが医院など)への到着時刻が各路線から乗っても大体同じ時間に着けるようにダイヤを組んでいる。 ・ 今年 4 月から買物バスを運行しているが、乗客密度が低く、収益性が低い上、他の市内路線と異なり、定時性の問題がある ・ 路線、時間変更による利用客からの反応としては、使えたものが使えなくなる、という内容には反響が多く寄せらる。 ・ 桂陽高校への保護者送迎車両が特に冬期で増えることや、冬期間の坂道凍結など、向陽入り口の路線混雑による定時性確保の問題がある。また、天都山方向は、冬期の観光客で混み合うため、定時運行に影響することがある. ・ 待合所を設置しているバス停が少なく、天候不良時は利用者に不便をかけている(増設は困難)。 広域路線 東藻琴~網走 (網走観光交通) ・ 学生の通学のために走っている生活路線なので、どうしても運行せざるを得ない状況(少子化、高齢化のため、今後学生が増えるという見込みはなく、減少する一方)。 ・ 向陽ヶ丘には、始発便と終発便のみ学校前まで上っている(それ以外は上

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まで走っていない)。 ③ 今後の取組み 市内路線

・ 二ツ岩線、車止内線は採算がとれず、それぞれ廃止した経過がある(乗降の少ないとこから廃止せざるを得ない)。 ・ 現行の市内路線についても、朝晩の通勤、通学需要に対する運行確保を行う一方で、日中は運行本数を間引くなどして対応。 ・ 中央商店街振興組合と連携して実施している「バス料金補助券(お買い物スタンプ)のようなサービスが、駒場ショッピングタウンでもできればよいと考えている(ただし、駒場ショッピングタウンでは店舗同士による組合がない)。 ・ 駒場ショッピングタウン内の駐車場は、厚生病院敷地内にも同じことがいえるが、敷地が公道ではないので、安全対策が十分でなはなく、一般車両との安全性の問題がある(駐車スペースと車両通路の間の柵が撤去)。

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(5)都市計画道路の整備状況 市内には国道4路線をはじめ、道道・市道によって道路網が形成されている。 また、中心市街地と潮見・駒場地区を結ぶ幹線道路として、北海道により大観山公園線(都市計画道路:西山通)の整備が進められており、平成 23年末には開通予定となっている。

図 1-58 大観山公園線(都市計画道路:西山通)