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日本製粉株式会社

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Page 1: 日本製粉株式会社...2,349 983 2,291 958 ※環境報告書の対象範囲、期間 日本製粉株式会社を中心に、ニップン冷食株式会社、オーマイ株式会社、株式会社ニップンエクリオの2002年4月1日~2003年3月31日の環境保全への

日 本 製 粉 株 式 会 社

Page 2: 日本製粉株式会社...2,349 983 2,291 958 ※環境報告書の対象範囲、期間 日本製粉株式会社を中心に、ニップン冷食株式会社、オーマイ株式会社、株式会社ニップンエクリオの2002年4月1日~2003年3月31日の環境保全への

CONTENTS会社概要……………………………………………1ごあいさつ会長兼CEOのごあいさつ………………………2社長兼COOのごあいさつ………………………3環境マネジメント …………………………………4研究・開発『ニップンエクリオ』……………………6研究・開発『エディーム』 …………………………8環境教育・法令遵守状況 …………………………9社会貢献 …………………………………………10環境負荷の全体フロー …………………………11省エネルギーへの取り組み ……………………12『省エネ推進会議』………………………………14廃棄物への取り組み ……………………………16大気汚染・水質汚染・騒音防止/物流面での取り組み ………………………18その他の取り組み/オフィスでの取り組み ……20日本製粉グループ事業場案内 …………………21

日本製粉(ニップン)の使命日本製粉(ニップン)は、すべてのお客さまから信頼

される企業として、力強く成長しつづけます。

すべてのお客さまに、ご満足いただけるように日々

努力をし、関係するあらゆる分野で、競争力のある、も

っとも優れた商品とサービスを提供し、社会に貢献し

つづけます。

わたくしたちの理念■わたくしたちは、わたくしたちの商品とサービスを通

じて、お客さまと感動をわかちあいます。

■わたくしたちは、現状に満足することなく、つねに改

良、改善、そして改革に挑戦し、新しい時代をきりひ

らきます。

■わたくしたちは、一人ひとりの力が最大限発揮でき、

成果が正しく評価される環境を作り、その中で持って

いる力をだしきります。

■わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行動

をとりつづけます。

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会社概要C O R P O R A T E P R O F I L E

1ENVIRONMENTAL REPORT 2003

商  号:日本製粉株式会社設  立:1896年(明治29年)9月資 本 金:122.4億円(2003年3月末現在)本店住所:〒151-8537 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5T E L: 03-3350-2311事業内容:小麦粉及びプレミックス、パスタ、冷凍食品などの

二次加工食品の製造・販売中食(弁当)事業、エンジニアリング事業、バイオ関連事業など 

営業拠点:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡海外拠点:アメリカ、タイ、中国

本店

■連結 ■単体�

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

00

01

02

(単位:百万円)�

(年度)�

売上高�

194,062

164,466

207,883

164,686

201,389

157,821

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

00

01

02

(単位:百万円)�

■連結 ■単体�当期純利益�

(年度)�

2,351

1,828

2,010

1,708

2,430

1,816

(単位:百万円)�事業別売上高(連結)�

85,624(42.5%)

90,829(45.1%)

24,935(12.4%)

201,389

製粉事業�

食品事業�

その他の事業�

2002 年度�

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500

00

01

02

(単位:人)�

■連結 ■単体�期末従業員数�

(年度)�

1,922

1,011

2,349

983

2,291

958

※環境報告書の対象範囲、期間日本製粉株式会社を中心に、ニップン冷食株式会社、オーマイ株式会社、株式会社ニップンエクリオの2002年4月1日~2003年3月31日の環境保全への取り組み実績をもとに作成したものです。ただし、一部2003年4月以降の活動と将来の見通しを含んでいます。環境報告書は環境省より2001年2月に発行された「環境報告書ガイドライン(2000年度版)環境報告書作成のための手引き」を参考に作成しました。

2000年度 2001年度 2002年度

連 結 子 会 社 数 34 35 34

持分法適用会社数 18 13 12

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ごあいさつ

2 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

M E S S A G E F R O M T H E M A N A G E M E N T

日本製粉グループは、2002年4月から新たに3ヶ年にわたる中期経営計画「New Nippn Way」をスタ-トさせました。これによって目指すところは、旧来の概念から脱却して、21世紀を勝ち残る「存在感のある企業グル-プ」としての基礎を固めることにあります。そのためには、厳しい事業環境が続く中で、ビジネスモデルの再構築、コストリダクションの推進、資産の効率化などによって経済的な企業価値を高めていくことは言うまでもありませんが、社会の一構成員として企業の社会的責任( CSR:Corporate Social Responsibility )を果たすことによって社会的な企業価値を高めていかなければならないと考えています。こうしたことを背景に、日本製粉グル-プとして企業の社会的責任を着実に果たしていくために、CSRマネジメントシステムを構築し、高品質の商品・サ-ビスの提供、各ステ-クホルダ-の信頼獲得のための情報公開、職場環境作り、法令遵守、環境保全活動、国際社会や地域社会への貢献などに重点的に取り組んでいきます。すなわち、社員一人ひとりが日本製粉グル-プと社

会の持続可能な発展を目指して強い使命感と責任感を共有し、企業の経済的価値と社会的価値双方を高めていこうと全力を傾注しております。特に環境保全活動につきましては、環境委員会を軸とした環境マネジメント体制を組織して、事業活動によって生じる環境負荷の低減のため、省エネや資源の循環利用などの環境目標を設定し、中期経営計画「NewNippn Way」と連動させながら推進していきます。この「環境報告書2003」を通じて、日本製粉グル-プの環境保全活動について皆様のご理解をいただくとともに、忌憚のないご意見を頂戴できれば幸いです。

2003年8月

会長兼CEOのごあいさつ

日本製粉株式会社代表取締役会長兼CEO

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3ENVIRONMENTAL REPORT 2003

日本製粉における環境に対する取り組みは、今年度2年目に入りました中期経営計画「New Nippn Way」の基本戦略である“社会の良き一員として共生”を達成するために環境マネジメントの強化ということで明確に位置付けております。自然の恵みを利用している食品企業の発展は豊かな自然なくしてはありえません。この基本戦略を実現させていくことが社長としての責務だと考えています。さらにコンプライアンスをはじめとした企業の社会的責任の徹底も私が社員に対して常に強調していることです。日本製粉では、各部門、事業場が責任をもって事業

活動によって生じる環境負荷の低減のため、省エネや資源の循環利用の向上などを中心とした環境保全活動に注力してきました。環境会計等全社横断的にすすめなくてはならないテーマについては、環境委員会の中にワーキンググループを設置し、仕組みを整備していきます。工場部門へのISO14001認証取得も取り進めていきます。これは短期的な実績を求めるだけではなく、将来にわたって継続的に環境保全に取り組める体制作りが大切だと考えているからです。また全社員及び協力会社の一人ひとりまでが環境保全のために意識を新たにして努力していくことが大切だと考えています。中央研究所で研究して参りました技術もニップンエクリオ社の廃水処理事業や食品素材による分解しやすいワーム(疑似餌)の共同事業として成果を上げつつあります。今後もエコビジネスの分野で弊社の技術を生かした事業化を推進していきたいと考えています。「環境報告書2003」は、日本製粉グル-プのこうした取り組み活動の中から、2002年度の環境マネジメントに関する情報提供資料として作成したものです。この報告書をご覧いただき、日本製粉グル-プの環境マネジメント活動についてご理解を賜り、ご助言やご意見をいただけたら幸いに存じます。

2003年8月

社長兼COOのごあいさつ

日本製粉株式会社代表取締役社長兼COO

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環境マネジメント

4 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

E N V I R O N M E N T A L M A N A G E M E N T

環境方針

1. 基本方針日本製粉株式会社は、主たる業務の製粉業、食品製造販売業などを通じ、環境に負荷を与えていることを認識し、「地球環境の保全、健康的な生活環境」をスローガンにして、人と環境の調和を目指した企業経営を行う。

2. 行動指針環境負荷のますますの増大が懸念される私たち地球の未来にとって、環境問題が緊急重要課題のひとつであると位置づけ、日本製粉グループのすべての企業活動において環境の保全に積極的かつ継続的に取り組み行動する。

(1)国の内外において、環境改善の施策遂行に協力し、環境関連法規、規制を遵守する。

(2)環境マネジメントシステムに適合する組織を整備し、環境目的、目標の設定と見

直しを行い、パフォーマンスの継続的向上を図る。

(3)環境負荷の低減、汚染防止のため特に下記の事項に取り組む。

・エネルギーおよび資源の効率的使用をする。

・廃棄物の減量および再資源化を推進し、ゴミゼロをめざす。

・PRTR(環境汚染物質排出・移動登録)制度を遵守する。

・焼却炉の管理を徹底する。

(4)製品開発、技術開発において、環境との調和に配慮する。

(5)教育、広報活動、環境監査を通じて、全社員および関係各社に環境方針を徹底

させ、環境保全活動への理解を求め、意識の向上を図る。

(6)国内、海外ともに、地域社会の一員として、人々の安全で豊かな生活に貢献で

きるよう努める。

(7)不幸にして、企業活動に起因する環境問題が生じたときは、迅速にして適切な措置

をとるとともに、情報を公開し、影響を最小限にとどめる。

(8)この環境方針は一般に公開する。

長期目標■製粉部門におけるエネルギー原単位を2010年度に1990年度比3%減とする。

■製粉部門における二酸化炭素排出原単位を2010年度に1990年度比20%減とする。

2003年度実行目標■工場への省エネルギー機器の導入

■環境会計のシステム構築

■社内情報のWeb化推進による印刷物削減及びCD-ROM廃止

■営業車に低燃費・低公害車を導入

■環境配慮型包装への転換

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会長兼CEO

社長兼COO

環境担当役員�

環境委員会�

ワーキンググループ�

本店各部長�

各部環境委員�

従業員�

事業場長�

環境委員会�

環境担当者�

従業員�

協力会社従業員�

5ENVIRONMENTAL REPORT 2003

日本製粉では、1998年に環境担当役員を委員長とする「環境委員会」を設置しました。日本製粉の環境マネジメントシステムは「環境委員会」を中心にして運営されています。各部署毎に環境委員を中心として環境取り組み目標を設定して運営しています。環境会計等全部門、事業場にまたがるテーマは適宜ワーキンググループを作って作業にあたっています。また各事業場にも「環境委員会」を設置し、それぞれの地域の状況に迅速に対応できる仕組みを構築しています。各委員会を中心として、環境方針に基づいた目標を掲げて、PDCAのサイクルを回していきます。

中央研究所では1998年8月にISO14001の認証を取得し、環境負荷削減を進めています。

環境マネジメントシステム

環境会計の導入について

■環境推進組識

当社では、環境保全にかかるコストとその費用対効果を把握することは、環境活動に必要不可欠な要素であると考え、環境会計の導入にむけた準備活動を開始しました。企業が環境活動を効果的かつ継続的に行う為には、環境活

動を通して経済価値を生み出す努力が必要です。環境会計の導入によって、環境活動の為の意思決定の判断材料を提供することができれば、より効果的な環境活動が行えるようになります。

2002年度は、千葉工場をモデル工場として環境会計のシステム構築に取り組みました。環境会計の対象となる主な内容としては、粉塵防止・省エネルギ-・廃棄物削減・リサイクル・構内緑化などに関連する投資や経費となります。今後は段階的に環境会計の対象範囲となる事業場を増やし

ていきます。

■2002年度 千葉工場に於ける環境会計(金額:千円)項 目 投資金額 費用額 環境保全効果 主な内容

大気汚染防止(NOx削減445kg) ボイラー燃料転換に伴うNOxの削減公 害 防 止 コスト 6,453 13,114 粉塵防止 サクションフィルター設置

水質改善 浄化槽維持管理

地球環境保全コスト 6,081 5,247電力削減732,997kwh インバーター設置CO2削減量481t-CO2 高効率モータ・トランスの導入等

資 源 循 環 コスト - 2,885 廃棄物適正処理 リサイクル等

上・下 流 コ スト 76,473 5,106紙使用量削減3,987kg 両底袋の導入電力削減38kwh グリーン購入法適合商品購入に伴う電力削減

管理活動コスト - 2,892 緑化 構内緑化作業研 究 開 発 コスト - - 集計対象となるコストはありません。社会活動コスト - - 集計対象となるコストはありません。環 境 損 傷 コスト - - 集計対象となるコストはありません。合      計 89,008 29,244注1)参考ガイドライン:環境省「環境会計ガイドライン2002年版」注2)環境保全コストの算定基準:社内ガイドラインに従い、コストごとに環境割合を定義して集計注3)効果の算定基準:確実に把握できる実質的な効果のみを対象に集計

■経済効果(金額:千円)金 額 主な内容

有 価 物 売 却 474 ダスト売却等費用削減効果 8,947 電力削減に伴なう費用削減等

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研究・開発『ニップンエクリオ』C L E A N T E C H N O L O G I E S

6

(株)ニップンエクリオは、既存技術では処理が難しいと言われている廃水の処理技術開発を日々続けており、同時にその技術を使ったプラントの施工を行っております。ターゲットにしている難処理性廃水としては、高油分廃水(製菓工場、弁当工場等)、高濃度廃水(焼酎製造工場等)、難分解性物質含有廃水(化学工場等)があります。今回は、高油分廃水の処理結果(既設プラントの改造)についてご報告致します。高油分廃水は、洋菓子製造工程、揚げ製品製造工程等か

ら排出され、食品工場から出る廃水の処理の中でも、処理が難しいものの代表と言っても過言ではありません。食生活の欧風化は、食品製造工程での油の使用量を増加させており、しかもこうした油分は、廃水中に単独で排出される場合は少なく、澱粉等の他成分と混合された状態で排出されるため、処理を一層困難にさせています。従来、廃水中の油分(ノルマルヘキサン抽出物濃度n-Hex)が100mg/Lを越えると、微生物の力では分解することは困難であると考えられており、通常は浮上分離等の前処理を行って、生物処理に入る前にこうした物質を除去する方法が採られてきました。しかし、浮上分離等の前処理は、薬剤を使用して澱粉・油等の未分解物質を廃水中から物理的に分離除去するため、多量の浮上汚泥(未分解汚泥)が発生します。しかもこうした未分解物質は急速に腐敗し、強烈な悪臭の原因となる場合が多々生じます。ニップンエクリオは、実プラントでn-Hex 1,000mg/L程度

の廃水の処理実績を持っております。従来の活性汚泥微生物では、こうした高油分廃水の処理はもちろん不可能です。しかしニップンエクリオの高活性微生物を使った廃水処理技術を使えば、高油分・高濃度廃水を前処理無しに一気に分解処理することができます。但し、微生物の力にも限界はあります。微生物はあくまで水中でしか生存することはできません。従って水に浮いて固まった油等、水に分散していない油分を分解することはできま

せん。しかし食品工場の廃水中の油分は、多くの場合澱粉等に吸着して混濁・分散した状態で排出されるため、微生物による分解が可能な場合が大半です。今回ご報告するニップンエクリオが改造を行った工場から

は、洋菓子製造工程の高油分廃水が排出され、また油水分離槽が無いため、多量の澱粉・油混濁物が生物処理槽に流入します。 従来の活性汚泥微生物は、高濃度の澱粉・油混合物は極めて苦手なため、微生物は直ぐに不活性化状態に陥り、曝気槽の嫌気化、ドブ臭発生、嫌気化汚泥流出といった事態

に陥っていました。ニップンエクリオは、6高活性微生物の曝

気槽への投入、5バイオボックス(生物膜装置 6.5m3)の設置を行い、上記問題点を解決することに成功しました。その工場では浮上分離装置の設置も計画されていました。

その場合、一日当り1トン以上の未分解汚泥が発生する計算になり、その汚泥を脱水する装置も必要になります。従って初期投資は高額になってしまいます。一方ニップンエクリオが行った改造工事では高額な初期投資を必要とせず、しかも改造後のプラントからはわずかな量の微生物余剰汚泥の発生があるだけです。多量の薬剤の使用と未分解汚泥の発生が無く、環境にやさしくしかも低コストの処理技術であることがお分かりいただけると思います。

食品工場の廃水処理プラント

(株)ニップンエクリオの廃水処理技術『きれいな水を地球に返そう!』

ENVIRONMENTAL REPORT 2003

原水(左)と処理水(右)の比較

食品工業(株式会社光琳発刊)2003年1月30日号に掲載されました

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7ENVIRONMENTAL REPORT 2003

廃水量 200m3/日、曝気槽600m3

原水 処理水BOD 2,800 mg/L 10mg/L以下(生物化学的酸素要求量)

SS 1,000 mg/L 10mg/L以下(懸濁物)

n-Hex 900 mg/L 5 mg/L未満(油分)

1原水槽�

2スクリーン�

3調整槽�

5バイオボックス�

4浮上分離装置�

6曝気槽�

7沈殿槽�

8放流槽�

第一曝気槽�第二曝気槽�

第一曝気槽�第二曝気槽�

薬品�浮上汚泥�

悪臭�

未分解汚泥�

高活性微生物�

微生物余剰汚泥�

■従来法の処理フロー�

■ニップンエクリオの処理フロー�

原水� 放

流�

■食品工場改造例

1原水槽工場から出てくる廃水の大きな流量変動を緩和し、スクリーンへ定量で送水するための水槽。

2スクリーン廃水中に含まれる大きなゴミ(通常0.2~0.8mm)を取り除く。

3調整槽工場からの1日分の廃水を平準化(濃度・流量)し、定量的に後段の曝気槽へ送水するための水槽。

4浮上分離装置廃水中に含まれるSS、油分等を分離・浮上させ、取り除く装置。

5バイオボックス高活性微生物を培養・増殖するとともに、可溶性BODを微生物分解する装置。

6曝気槽廃水中の汚れを空気を吹き込みながら微生物により分解する水槽。

7沈殿槽曝気槽で処理した水を、汚泥と上澄みに沈降分離する水槽。

8放流槽沈殿槽からの上澄みを貯留する水槽。

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研究・開発『エディーム』C L E A N P R O D U C T S

8 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

現在各地の湖沼で、プラスチック製ワーム(疑似餌)の放

置による環境ホルモン汚染や、鳥、魚の誤食による被害が問

題になっているのは周知の通りです。

従来その対策として生分解性プラスチックをワームに応用

する研究が主に行われてきましたが、コスト高、分解の遅さ

等実用面での難点も多く、生分解性ワームの普及は遅々とし

ていました。

日本製粉はこの問題を解決するために、これまで無理と考

えられていた食品原材料のみによる高品質ワームの製造に

挑戦し、画期的な生分解性フィッシングワーム用素材「エデ

ィーム」を開発しました。

この「エディーム」によるワームは、2002年10月より発売

しましたが、「より自然に優しい形で釣りを楽しむ」という最

近のルアーフィッシング愛好家のニーズにマッチしているた

め、既に広く愛用されるようになっています。

また、1~3ヶ月で自然界における見かけ上の分解が完了

するという環境への優しさのみならず、食品ならではの食い

つきの良さ、デザインや柔軟性、強度、保存性、温度耐性等

の特徴などによる釣具の性能としての優秀性から、「釣れる

ルアー」として広く認知されるようになりました。

このためマスコミからの注目度も高く、釣り専門誌やテレ

ビ番組にも数多く取り上げられています。

今後の展開として、ブラックバスだけでなくより多くの魚

を対象としたフィッシング用ワームへの応用が考えられ、更

なる環境保全への貢献が期待できます。

ワーム用素材「エディーム」の開発『食品原材料のみによる高品質ワームの開発』

生分解性 新素材『エディーム』ワーム

ダイワ精工株式会社製

株式会社ジャッカル製

■分解過程

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環境教育・法令遵守状況E N V I R O N M E N T A L E D U C A T I O N / C O M P L I A N C E

9ENVIRONMENTAL REPORT 2003

環境推進組織である「環境委員会」の活動の一つとして、環境法令把握のため、環境法令体系図や法令一覧表を作成し、社内ネットに掲示しています。また新規の法令に迅速に対応するためにインターネットサービスを利用しています。法令の遵守事項の周知、遵守状況のチェックを進めるため、遵守事項の資料作成や事業場からの報告体制の構築を進めております。

食品工場で製造する際、製造銘柄切替え時に発生するロス、不良品は、製品にはなりませんが再生利用できます。当社では再資源化と廃棄物の減量を環境行動指針とし、推進しています。再資源化の方法は飼料、肥料化が考えられます。しかし、運搬、処理コストが割高になり再生利用業者に費用

法令遵守状況

環境教育

社内研修風景

を補てん、対価を支払うと、現行法では資源ではなく廃棄物として扱われます。竜ヶ崎工場が再生利用業者に飼料用として製造ロス、不良品を引き渡していたところ、業者が処理能力を超えて引き取ったため、相当量が未処理のまま業者倉庫に保管されることとなりました。当社は、県と相談のうえ、提出した計画書に基づきすみやかに処理を完了する予定です。なお、2003年5月、マスコミに不適切な処理をしていると報道されましたが、一部報道には事実誤認に基づくものがありました。再資源化の実施状況は、全事業場に対し定期的調査を指

示し、廃棄物の減量を進めるとともに、再発防止策を講じております。

社内報

環境教育は、日本製粉グル-プの環境方針・行動指針・環境目標を実現するための原動力のひとつとして重視しています。社員への環境教育を通して、一人ひとりの社員が環境保全を意識して実効ある行動を起こすことができるように育成することを目指しています。そのために、様々な研修やデ-タベ-スなどを通して環境情報の提供を行っています。

■社内研修新入社員研修、環境マネジメント研修など各種の研修を行い、環境保全に対する理解を深めています。内部環境監査員養成講習・特定作業従事者講習・特別

産業廃棄物管理者養成講習などを通じた資格取得を推進しています。

■環境情報の共有化環境活動のレベルを継続的に維持・向上させていくために、環境情報の共有化を目的とした各種ツ-ルの充実化に努めています。社内の情報ネットワ-ク上に環境情報デ-タベ-スを設置して環境委員会報告・環境目標の進捗状況・Q&Aなどの情報を掲載しています。社内報であるNIPPNNEWSにも随時環境に関する記事を掲載し、社員の教育・啓発に役立てています。

■環境講演会環境教育の一環として社外の有識者を招いて環境講演会を開催しています。日本製粉(株)本店に於いては、2002年8月に中央青山監査法人の環境監査部より「環境情報開示の動向」について講演を受け、その後「環境会計」導入の実際の活動へと展開しています。

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社会貢献C O N T R I B U T I O N T O S O C I E T Y

10 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

「ユニセフ募金」1996年9月から(財)日本ユニセフ協会への支援活動を続けています。2002年度の社員、関係会社からの募金の総額は、165万円となりました。(財)日本ユニセフ協会からも、当社グループの息の長い支援活動に対して高い評価をしていただいています。

地域と共に生きる一企業市民として、地域社会との積極的な交流を心がけています。

『名古屋市港区障害者(児)を育てる会』より感謝状を贈呈されました。

地域住民を募集して「ふっくらパン教室」

社員による清掃風景

地域とのコミュニケーション■工場周辺道路、公園、河川敷等の清掃実施・つくばの里工業団地の空缶、ゴミ拾い2回/年(竜ヶ崎工場)・工場横、県道の清掃2回/年(加古川工場)・河川敷の清掃1回/年(中央研究所)

■周辺の住民を対象に小麦粉の二次加工講習会を実施・地域住民を募集してクッキー・ケーキ手作り教室を開催(福岡工場)・小学校にて手打ちうどん教室を開催(大阪工場)・ふっくらパン教室の開催(本店)

■地域祭事に協賛、当社製品を提供1978年より『港区障害児をもつ親のつどい』と『みなと日曜学校』が共同で開催したクリスマス会へマフィンの寄贈を毎年続けています。名古屋市の「港区障害者(児)を育てる会」設立30周年記念式典において支援団体の一つとして、感謝状を贈呈されました。(中部技術センター)

■交通安全運動に参加・街頭での交通安全に関する資料配布、注意喚起、パトロール、法定講習会準備等12回/年(千葉工場)

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11ENVIRONMENTAL REPORT 2003

環境負荷の全体フローT O T A L F L O W O F E N V I R O N M E N T A L L O A D S

日本製粉グループの使用エネルギーの約90%は電力が占めています。その電力消費の約80%を占める小麦粉製粉部門の環境負荷全体フローを以下に示します。

水� 包装資材�

原料小麦�

廃棄物� 大気排出� 大気排出� 空容器�

製品�小麦粉�ふすま�

物流� 消費�製粉工場�

エネルギー�

再生資源�

エネルギー全エネルギーの約98%を電気により得ています。約1億2,000万KWHの電力を使用しています。

水小麦を破砕しやすくするために水を加えています。

包装資材クラフト袋、ダンボール等。

原料小麦約130万tの原料小麦を使用しています。

製粉工場原料小麦の物流合理化のため臨海工場に集約しています。

製品(小麦粉・ふすま)小麦粉、ふすまは、クラフト袋あるいはバルク車の形態で出荷されています。

物流トラック輸送、貨車輸送、船舶輸送等により実施しています。

消費お得意さまである食品メーカーやご家庭で加工調理されます。

廃棄物再生の難しい廃棄物は処理業者に委託しています。約970t。

再生資源工場から排出される再生可能な資源は分別しています。約1,750t。

大気排出ボイラーで都市ガス、重油等の燃焼ガスが排出されます。

空容器クラフト袋は、小麦粉を分離できれば、再生利用が可能になります。

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省エネルギーへの取り組みS T R A T E G I E S F O R E N E R G Y C O N S E R V A T I O N

12 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

当社では、各工場における省エネルギー活動が、地球温暖化ガスのひとつである二酸化炭素の排出抑制につながると考えています。

■エネルギー利用当社グループの製造工場(製粉、プレミックス、パスタ、

冷凍食品)の使用エネルギーの約90%は電力です。さらに製粉工場に限ると約98%になります。従って、電

力使用量の削減が省エネルギー活動の中心となります。一方、お客さまの食品安全への要求は高まっています。異物混入防止対策のために殺虫殺卵機、篩等の増強を図っているため電力使用量の増加要因ともなっています。

■当社グループ全体の製造におけるエネルギー使用量推移およびエネルギー使用割合

エネルギー使用量推移 エネルギー使用割合

製造量推移 エネルギー使用割合

■小麦粉製造における製造量、エネルギー使用量、二酸化炭素排出量推移

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13ENVIRONMENTAL REPORT 2003

■小麦粉製造におけるエネルギー使用量、二酸化炭素排出量推移

エネルギー使用量推移 エネルギー使用原単位の推移

二酸化炭素排出量推移 二酸化炭素排出原単位の推移

年   度 1990 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2010(目標)

製造量【千t】 1,264 1,279 1,305 1,268 1,279 1,288 1,297 1,294 1,303 1,415

エネルギー使用量(原油換算)【千KL】 28.9 27.7 28.7 28.9 29.4 29.5 28.6 29.1 29.3 31.4

エネルギー使用原単位【L/t】 22.9 21.6 22.0 22.8 23.0 22.9 22.1 22.4 22.5 22.2

二酸化炭素排出量【千t-CO2】 45.9 43.5 45.1 39.8 39.1 41.5 41.8 42.4 45.7 40.9

二酸化炭素排出原単位【Kg-CO2/t】 36.3 34.0 34.6 31.4 30.6 32.2 32.2 32.7 35.0 28.9

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各工場で取り組んでいる省エネ推進活動

省エネルギーへの取り組み『省エネ推進会議』T O P I C S R E L A T E D T O S T R A T E G I E S F O R E N E R G Y

14 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

当社では横浜工場、千葉工場、神戸甲南工場、福岡工場が第1種エネルギー管理指定工場(電気)、竜ヶ崎工場、名古屋工場、大阪工場が第2種エネルギー管理指定工場(電気)となっております。

各工場の省エネルギーの取り組みについて情報共有及び新たな挑戦に向けてエネルギー管理者が一同に会して「省エネ推進会議」を実施しています。『食』の安全を追求するために異物混入防止対策として殺虫殺卵機、篩の増設、作業環境改善対策として照明照度のアップなど、省エネに寄与しない設備投資を積極的に実施しながら、各工場では工夫をして省エネルギーを進めています。

1. インバーターコンプレッサー負荷率に応じて自動的に最適回転数にする(PID制御)こ

とで省電力を図ります。

2. 高効率モーター損失低減、効率改善のためグレードの高い鉄心材料を使

用し、設計の最適化により消費電力の軽減を図ります。

3. 力率改善用コンデンサー低圧側で力率を制御することで、線路損失、電圧降下を低

減します。

4. 高効率トランス無負荷損、負荷損を大幅に低減します。当社ではトップラ

ンナー方式対応のトランスを採用しています。

5. 照明の効率化インバーター蛍光管に順次更新しています。同時に手元ス

イッチを取付け、各自で照明を管理できるようにしています。

又、作業場の照明にタイマーを取付け、作業時間中のみ

点灯するようにしています。

建物内の照明を、採光を利用し、自動点滅器を用いて適

正な照度にするように、昼間は蛍光灯を間引き点灯している

工場もあります。

6. エアコンの温度設定の見直し

1

2

3

4

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今後の省エネ計画

エネルギー管理者としての苦心・工夫

15ENVIRONMENTAL REPORT 2003

1. データーロガーの拡充電力の使用状況を細分化して把握することで今後の問題点の洗い出しを図ります。

2. 待機電力の削減ラインの使用状況に応じて、ラインを起動、停止することで待機電力の削減を図ります。

3. 製造設備負荷率見直し設備の負荷の見直しにより適正負荷への改善を実施します。

■「電気使用量では、いくら説明しても従業員はピンとこないので、電気料金で説明することでいかに大きな金額がかかっているかを実感してもらい省エネルギーの大切さを理解してもらいました。」「照明機器の消灯は、なかなか意識して出来ないので、人感センサーを設置しました。このことにより省エネについて意識してもらうつもりです。」といった意見が各エネルギー管理者より出されました。

外部講師による講習

■外部の専門家を招き、省エネ法改正の要点及びその対策などについて講義してもらうことで、省エネの努力を一層やらなければならないということを再認識させています。

各工場での省エネ啓蒙

■エネルギー管理者を中心として、工場環境委員会、職場懇談会、勉強会などの機会に、従業員への啓蒙を繰り返し実施しています。

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廃棄物への取り組みR E S P O N S E S T O D I S P O S A L O F I N D U S T R I A L W A S T E S

16 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

日本製粉グループでは工場をはじめとして、3R運動(Reduce,Reuse,Recycle)を推進しています。

─発生量削減(Reduce)製造管理の徹底により廃棄物となる不良品、ロスの削減、原材料在庫、製品在庫圧縮により廃棄量削減

─再利用(Reuse)主として事務用品の再使用(裏面のコピー、使用済み封筒の有効利用)

─再資源化(Recycle)可能な限りリサイクルをするための分別収集の推進

■廃棄物の主な再資源化状況・植物性廃棄物→肥料、飼料、セメント原料・木質系廃パレット→再生建材、家具材、燃料・クラフト袋ほか紙類→再生紙原料・金属くず→金属原料・廃潤滑油→再生潤滑油、燃料

2002年度は、2001年度に比較して排出量が増加していますが、これはダイオキシン発生防止の為に小型焼却炉を廃止したことも一因となっております。

■再資源化の推移(製粉、プレミックス、パスタ、冷食工場)

年度 廃棄量 再資源化量 再資源化率

1998 1,510t 3,987t 72.5%

1999 1,107t 3,771t 77.3%

2000 1,708t 5,208t 75.3%

2001 1,541t 5,599t 78.4%

2002 1,783t 5,688t 76.1%

リサイクル、廃棄物等への取り組み

廃棄物の分別・保管

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17ENVIRONMENTAL REPORT 2003

食品リサイクル法は、食品関連事業者が平成18年度までに再生利用等(発生の抑制、再利用、減量)の実施率を20%とすることを目標としています。日本製粉グループの2002年度(平成14年度)の実施率は

右の通りです。

容器包装リサイクル法の再商品化義務の履行方法として、日本製粉グループでは指定法人である(財)日本容器包装リサイクル協会に委託してその責任を果たしています。

■ガラスビン(輸入パスタソース、オリーブオイル、健康食品等の容器)2002年度の再商品化義務量は、約 42トン2003年度の再商品化義務量は、約 66トンの見込み

■紙及びプラスチック容器包装2002年度の再商品化義務量は、約 145トン2003年度の再商品化義務量は、約 181トンの見込み

■資源有効利用促進法容器包装のリサイクル促進のためパッケージに包装資材の材質の識別表示を実施しています。

■食品リサイクル法実施率

食品リサイクル法

容器包装リサイクル法

発生量 排出(廃棄) 再生利用量 実施率

日本製粉 2,454t 452t 2,002t 81.6%

ニップン冷食 2,203t 156t 2,047t 92.9%

オーマイ 389t 4t 385t 98.9%

識別表示

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大気汚染・水質汚染・騒音防止/物流面での取り組みR E S P O N S E S T O E N V I R O N M E N T A L P O L L U T I O N

18 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

大気汚染防止

騒音防止

■フォークのバッテリー化1997年度から工場内荷役会社の協力で、ディーゼル、ガソリンをバッテリー化してきました。2002年度末は、90.4%で1999年度末の85%からバッテリー化が前進しました。

■焼却炉の管理当社工場では廃棄物を減容するために小型の簡易焼却炉を設置していました。グループ会社を含めて12の事業場がありますが、2002年11月までに全工場で焼却炉の使用を停止しました。

■周辺環境のための粉塵防止製造、輸送工程から発生する植物性粉体の飛散防止のため随所にパルスジェット方式バグフィルター等高性能集塵機を設置しています。

■大型消音器の採用製造工程のファンの排気口に消音器を設置するなど、騒音防止に努めています。

包装資材での取り組み

業務用小麦粉の25kgクラフト袋の形態を両底袋にして、紙の使用量を約4%削減しています。あわせて粉漏れを少なくし、省資源、廃棄物の削減に寄与しています。2003年度中に両底袋への切替えを完了する予定です。

高性能集塵装置

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19ENVIRONMENTAL REPORT 2003

水質汚染防止

物流面での取り組み

■輸送の効率化小麦粉の輸送は従来の25kg包装紙袋からタンクロ-リ-を使ったバラ輸送化を進めており、効率良い輸送を行いながら省エネ・省資源、廃棄物の削減を実施しております。バラ輸送率も年々上がり、2002年度は59%に達しました。

製粉工場では原料小麦の洗浄をエアークリーニング方式に変更しているため冷却水等以外は工程中の排水はほとんどありません。冷凍食品工場、研究所では環境負荷に応じた排水処理施設を設置することにより汚染防止を図っています。

バラ輸送

モーダルシフト

排水処理施設■中央研究所のデータ

項目 基準 自主基準 実績PH(水素イオン濃度) 5~9 5.5~8.5 8.0

BOD(生物化学的酸素要求量) 600mg/L未満 360mg/L未満 1.9mg/L

浮遊物質量 600mg/L未満 360mg/L未満 19.2mg/L

鉱物油類含有量 5mg/L未満 3mg/L未満 1mg/L未満

動植物油類含有量 30mg/L未満 18mg/L未満 1mg/L未満

沃素消費量 220mg/L未満 132mg/L未満 3mg/L

ニッケル及びその化合物 1mg/L未満 0.6mg/L未満 0.05mg/L未満

アンモニア性窒素、硝酸性125mg/L未満 75mg/L未満 1mg/L窒素及び亜硝酸性窒素

その他13項目についても測定:各項とも自主基準値以下

年度 97 98 99 00 01 02

率(%) 45 46 47 55 56 59

■モーダルシフトの推進トラック輸送を貨車及び船舶コンテナに転換することによりCO2排出量削減を推進します。2002年度のコンテナ出荷・転送(含む海上コンテナ)は、重量ベースで約25,000トンとなりました。

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■回収された機密文書は、ベルトコンベアーに乗せられ、箱ごと溶解処理されます。■処理工程は 24時間モニター管理されています。■製紙メーカーとの機密保持契約により、最終処理まで確実に責任をもって処理されています。

Safety Recycling Network

SRN ベルトコンベアー 箱ごと投入

24時間モニター管理

製紙メーカー処理方法

その他の取り組み/オフィスでの取り組みC O R P O R A T E S T R A T E G I E S F O R E N V I R O N M E N T A L G O A L S

20 ENVIRONMENTAL REPORT 2003

■グリ-ン購入の推進当社はグリ-ン購入ネットワ-クに参画、トイレットペ-パ-、コピ-用紙、その他事務用品についても環境配慮型商品を購入しております。

■事務用紙の使用削減策社内ネットワ-クを構築し、社内情報、回覧文書等の電子文書化によるペ-パ-レス化を推進しています。又、片面使用紙の裏面を再利用する事も推進しております。2002年度コピー用紙購入実績は前年比98%となりました。

■パソコンディスプレイの液晶化パソコンディスプレイの液晶化を1998年より進め、省エネルギ-化を進めています。2003年3月末現在、デスクトップ型パソコンに占める液晶化率は94.6%になりました。(1999年10月1日は47.6%)

■営業車の低燃費・低公害車導入の促進営業車はこれまで低燃費車の導入を図ってきましたが、今後はさらに低燃費・超低公害車(低排出ガス認定車)に更新していきます。

■消費電力削減当社本店では、原子力発電所の休止等の影響で電力不足が懸念される中、消費電力の削減を2003年度環境目標として取り上げ、昨年の消費実績を考慮した予測消費電力量の3%削減を目標としました。又、本店同様、消費電力の削減を他事業場にも求めております。

パソコンディスプレイの液晶化

■分別回収によるリサイクル当社は紙の外、ビン・缶・食用油等についてもリサイクルのために積極的に分別回収しております。

・ノンカ-ボン紙、感熱紙、窓付き封筒、写真、シュレッタ-くず→トイレットペ-パ-

・コピ-用紙、新聞、雑誌等→ダンボ-ル用紙

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本店�

21ENVIRONMENTAL REPORT 2003

日本製粉グループ事業場案内C O R P O R A T E D I R E C T O R Y

-高崎工場

=厚木工場

7神戸甲南工場

40竜ヶ崎工場

3千葉工場

2横浜工場

1中央研究所

日本製粉株式会社(研究所、工場)1中央研究所:〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-32横 浜 工 場:〒221-0036 神奈川県横浜市神奈川区千若町2-13千 葉 工 場:〒261-0002 千葉県千葉市美浜区新港229-44竜ヶ崎工場:〒301-0852 茨城県竜ヶ崎市向陽台1-75名古屋工場:〒455-0032 愛知県名古屋市港区入船1-1-346大 阪 工 場:〒551-0012 大阪府大阪市大正区平尾1-4-297神戸甲南工場:〒658-0023 兵庫県神戸市東灘区深江浜町418福 岡 工 場:〒812-0051 福岡県福岡市東区箱崎ふ頭6-11-59小 樽 工 場:〒047-0048 北海道小樽市高島1-1-3

ニップン冷食株式会社0竜ヶ崎工場:〒301-0852 茨城県竜ヶ崎市向陽台1-7-高 崎 工 場:〒370-0846 群馬県高崎市下和田町4-1-16

オーマイ株式会社=厚 木 工 場:〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-2q加古川工場:〒675-0103 兵庫県加古川市平岡町高畑830-1

w株式会社ニップンエクリオ〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-3http://www.ecrio.co.jp

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日本製粉株式会社 広報部〒151-8537 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5

TEL : 03-3350-3900 / FAX : 03-5269-9320http://www.nippn.co.jp

この冊子は環境にやさしい植物性大豆油インキと非木材紙を使用しています。