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東北国際物流戦略チーム第2回本部会 効率的な国際物流と東北の活性化に向けて 平成20年3月18日 東北国際物流戦略チーム事務局 資料3

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0

東北国際物流戦略チーム第2回本部会

- 効率的な国際物流と東北の活性化に向けて -

平成20年3月18日

東北国際物流戦略チーム事務局

資料3

Page 2: 東北国際物流戦略チーム第2回本部会 - MLIT · 0 東北国際物流戦略チーム第2回本部会 -効率的な国際物流と東北の活性化に向けて- 平成20年3月18日

1

目 次

1.東北の現状と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

2.各WGでの意見・方向性 ・・・・・・・・・・・・・13

3.提 言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

4.総括と次年度以降の取り組み ・・・・・・・・・36

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2注:自地域港湾利用率に内航フィーダーの利用は含まない。資料:平成15年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査より作成

北海道178,387

東北698,077

関東4,580,777

北陸227,252

中部3,780,977

近畿3,090,298

四国275,951

中国925,691

九州・沖縄940,129

生産消費量(単位:トン/月) 16.3%

83.7%

53.6% 46.4%

3.9%

96.1%

62.6%37.4%

14.1%

85.9%

8.3%

91.7%46.3% 53.7%

66.3%

33.7%

他地域港湾利用

自地域港湾利用

1-1.外貿コンテナ貨物の自地域港湾利用率

・東北7県の自地域港湾利用率は46.4%(輸出32.1%、輸入57.7%)で

あり、全国的にみても最低水準である。

8.9%

92.1%

63.8%

36.2%

東北6県478,228

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(単位:トン/月)青森県45,065

岩手県24,021

秋田県45,656

山形県36,988

宮城県143,267

福島県183,231

新潟県219,849

生産消費量

東北7県698,077

東北6県478,228

1-2.東北7県の外貿コンテナ貨物の自地域港湾利用率

・東北7県のコンテナ貨物の自地域港湾利用

率は46.4%、東北6県では36.2%と低い。

・特に京浜港との距離が近く、自県港湾の航路

数が少ない福島県(11.1%)、山形県(31.6%)

などで、利用率が低い。

注:自地域港湾利用率に内航フィーダーの利用は含まない。資料:平成15年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査より作成

京浜港利用

その他港利用

東北7港利用

64.3%

5.2%

30.5%

4.1%

59.7%

36.2%

46.4%50.5%

3.2%

11.1%2.9%

86.1%

50.2%

1.1%

48.7%

17.0%1.0%

82.0%

1.5%

52.7%45.8%

27.8%

4.1%

68.2%

65.6%

2.8% 31.6%

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1-3.東北港湾の外貿コンテナ定期航路就航状況

注:平成20年1月現在

東北地方の港湾における外貿コンテナ定期航路は延べ週29.25便であり、内訳は北米航路週1.25便、韓国航路週12便、中国・韓国航路週10便、中国航路週3便、東南アジア航路週3便である。

●八戸港

●仙台塩釜港

秋田港●

酒田港●

新潟港●

直江津港●

●小名浜港

外貿定期コンテナ航路 週延べ29.25便

大船渡港

韓 国 週4便中国・韓国 週3便東南アジア 週1便中 国 週3便

中国・韓国 週2便東南アジア 週1便

京浜フィーダー 週2便

韓 国 週1便中国・韓国 週2便東南アジア 週1便

京浜フィーダー 週11便

韓 国 週1便中国・韓国 週1便

京浜フィーダー 週2便

韓 国 週1便韓 国 週1便

韓 国 週2 便中国・韓国 週1便 京浜フィーダー 週1便

宮古港

京浜フィーダー航路 週延べ 16便 北 米 週0.25便

北 米 週1便

韓 国 週2 便中国・韓国 週1便

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5注:平成20年1月現在

・東北のLCLサービスは、東北8港のうち6港でサービスが提供されている。・東北のLCLサービスは、釜山トランシップにより世界各地への輸送が可能である。

●八戸港

●仙台塩釜港

秋田港●

酒田港●

新潟港●

直江津港●

●小名浜港

LCLサービス提供航路 週延べ17.25便

大船渡港

上 海 週3便大連・青島週2便寧 波 週1便

シアトル・バンクーバー週0.25便

ロサンゼルス週1便上 海 週1便東南アジア 週1便

東京~シンガポール経由で東南アジア、オセアニア、欧州、中近東、オセアニア、南アフリカ

釜 山 週2便(釜山経由で世界各地へ)

釜 山 週1便(釜山経由で上海・大連へ)

釜 山 週1便(釜山経由で世界各地へ)

釜 山 週1便(釜山経由で世界各地へ)

釜 山 週3便(釜山経由で世界各地へ)

1-4. 東北港湾のLCLサービス

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6注:平成20年2月現在

東北は、韓国便、中国便、ロシア便を中心に、5空港で国際航空路線を有する。

国際航空路線 週延べ65便(季節便を含む) ソ ウ ル 週4便ハバロフスク 週2便(季節便)

ソ ウ ル 週7便上 海 週4便北 京 週6便大 連 週2便長 春 週2便広 州 週2便香 港 週3便台 北 週2便グ ア ム 週4便

1-5. 東北空港の国際航空路線網

青森空港

秋田空港

仙台空港

福島空港

新潟空港ソ ウ ル 週3便上 海 週2便

ソ ウ ル 週3便

ソ ウ ル 週7便上 海 週2便ハルビン 週4便ウラジオストク 週2便ハバロフスク 週2便グ ア ム 週2便

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サンクトペテルブルク

1-6.秋田港をモデルとしたシーアンドレール構想の紹介

構想概要

●秋田港の環日本海ゲートウェイ機能の強化

●鉄道を活用した港湾背後圏の拡大

●港湾に近接した既存ストックの有効活用

大浜地区コンテナヤード

外港地区コンテナヤード

サンクトペテルブルグ

約40日

約25日

秋田北港駅

秋田港をモデルとし、シー&レール輸送システムのシームレス性、輸送品質、荷役品質の把握およびトレーラ輸送との比較検証を行うことにより、システムの有効性、実現可能性等について検討。

東北圏のみならず、産業集積地である首都圏、中京圏とロシア・欧州をつなぐゲートウェイとして機能。

7

秋田港

全国(東北圏・首都圏・中京圏等)から世界へ(シベリア・ランド・ブリッジ活用も視野に)

●モーダルシフトによる環境の負荷低減

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1-7.秋田港をモデルとしたシーアンドレール実証実験の概要

貨車への積込み(仙台港駅) 仙台港駅出発(北上線ルート) 秋田港駅出発

積み卸し作業(秋田北港駅)秋田港大浜CYへの搬入本船への積込み

○ 利用船社はFESCO、日本発ロシア向け航路の秋田港への一時的臨時寄港○ 実験に使用した貨物は自動車部品

ボストチヌイ港到着2月18日

北上線経由

東北・奥羽線経由

荷主

仙台港駅

秋田貨物駅

秋田北港駅

秋田港駅

秋田港出航

2月17日鉄道輸送実験ルート

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○ 2010年秋操業予定(宮城県大衡村)○ 当初12万台製造○ 将来は20万台製造を想定

関東自動車工業と併せて50万台体制へ

1-8.自動車産業東北進出による経済波及

セントラル自動車の操業

に伴う経済波及効果

宮城県内生産額:約3,000億円

新規雇用:約9,100人(宮城県の試算)

経済効果は東北全体へ波及

東北進出のねらい・生産拠点分散による災害時のリスク回避

・最新鋭生産ライン投入による生産の効率化

・部材供給メーカーの集積による物流コスト削減

・仙台塩釜港への近接性

・工場土地、人材確保の容易さ 等(各新聞記事より)

部材供給メーカーの進出も加速・物流効率最優先の観点から 納入工場近隣に進出・部材供給メーカーの集積により物流の新規需要が発生

セントラル自動車の東北進出セントラル自動車の東北進出

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八戸港

小名浜港

新潟港

酒田港

秋田港

仙台塩釜港

大船渡港

直江津港

1-9.東北における新規進出・生産力増強の主な動き

セントラル自動車(宮城県大衡村)

新規進出

トヨタ自動車東北(宮城県大和町)

生産力増強予定

トヨタ紡織(宮城県大衡村が有力)

新規進出を検討

関東シート製作所(宮城県大衡村が有力)

東北地域内工場新設

エムジー(宮城県東松島市)

東北地域内工場新設

東京エレクトロン(宮城県大和町)

東北地域内工場新設

東北リコー(宮城県柴田町)

既存工場近隣に工場新設

近年、東北においては自動車産業を中心に、企業の新規進出、既存施設の生産力増強などの動きが活発化している。

●●

●●

その他の機械産業自動車関連産業

関東自動車工業(岩手県金ヶ崎町)

生産力増強済み

アイシン東北(岩手県金ヶ崎町)

生産力増強予定

デンソー(福島県田村市・三春町)

工場新設

東 芝(岩手県北上市)

新規進出

東北フジクラ(秋田県秋田市)

工場増設

キャノンプレシジョン(青森県弘前市)

既存工場近隣に工場新設

松本機械工業(福島県喜多方市)

生産力増強予定

スタンレー新潟製作所(新潟県新潟市)

工場新設

大岸製作所(山形県南陽市)

新規進出

東海理化(山形県山形市)

技術開発拠点開設

資料:各種新聞記事等より作成

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1-10.“みなと”を核とした地域の活性化近年、港湾整備に伴って、臨海部への新たな企業立地が急激に進んでいます。この結果、地域への新規の民間投資が促進されるとともに、多くの雇用が創出され、地域が元気になります。

(西港地区)

多目的国際ターミナル

国際海上コンテナターミナル

岸壁(-12m)耐震等製紙工場

岸壁(-13m等)

港運会社

新潟港(東港地区)

製紙工場、港運会社の増設等投資額:約563億円(H18~H20)雇用増:約90人

多目的国際ターミナル約26億円(H13~H15)国際海上コンテナターミナル約55億円(H20~H23)

(関連企業分を含む)

(関連企業分を含む)

企業群

航路・泊地(-10m)

製鉄工場

製油工場

岸壁(-10m)

多目的国際ターミナル

多目的国際ターミナル約274億円(S60~H20)

水島港

製油工場、製鉄工場の増設等投資額:約3,818億円(H15~H21)雇用増:約2,070人

防波堤

泊地(-14m)

多目的国際ターミナル

製紙工場

企業群

多目的国際ターミナル約190億円(H14~H22)

製紙工場の増設等投資額:約830億円(H17~H22)雇用増:約130人

三島川之江港

(関連企業分を含む)

岸壁(-8m)

複合一貫輸送ターミナル

多目的国際ターミナル

岸壁(-11m)

自動車製造工場

中津港

自動車製造工場の新規立地等投資額:約1,015億円(H15~H19)雇用増:約5,300人

多目的国際ターミナル複合一貫輸送ターミナル約388億円(H8~H24)

(関連企業分を含む)

航路・泊地(-14m)

和歌山下津港 製鉄工場 紀

川ノ

製鉄工場の設備更新・増設投資額:約2,000億円(H17~H22)雇用増:年間約120人

航路・泊地浚渫約11億円(H19~H20)

岸壁(-7.5m)(改良)(耐震)

臨港道路

臨港道路(Ⅱ)【計画】

緑地(計画)

岸壁(-10m)(改良)(耐震)【計画】

複合一貫輸送ターミナル

家電工場進出地2009年度稼働予定

堺泉北港

家電工場の新規立地等投資額:約1兆円(H19~H21)

複合一貫輸送ターミナル約73億円(H17~)

製鉄工場(A社)

防 波 堤

〔三河港田原地区〕

岸壁(-12m)

多目的国際ターミナル

航路泊地(-12m)

〔三河港神野地区〕

製鉄工場(2社)の新規立地投資額:約1,246億円(H17~H21)雇用増:約500人

多目的国際ターミナル約246億円

三河港

(関連企業分を含む)新聞記事、企業ヒアリングに基づき国土交通省港湾局作成※事業費は、実施中の事業のみで計画は含まない

航路・泊地

(関連企業分を含む)岸壁(-14m)防波堤(西)

北ふ頭 南ふ頭

廃棄物処理用地中央ふ頭地区

複合一貫輸送ターミナル

岸壁(-10m,-12m,-14m)

国際海上コンテナターミナル等

建機工場(B社)19.7ha(H19.1操業)

建機工場(A社)(H19.10進出予定)

中央ふ頭

常陸那珂港

建機工場(2社)の新規立地等投資額:約515億円(H18~H20)雇用増:約740人

(将来的には1,190~1,390人)

国際海上コンテナターミナル等複合一貫輸送ターミナル約200億円(H4~H20)

東防波堤全体延長 6,000m

製鉄工場(B社)

(関連企業分を含む)

岸壁(-13m)

泊地(-13m)

産業機械工場航路(-13m)

多目的国際ターミナル

金沢港

産業機械工場の新規立地等投資額:約300億円

多目的国際ターミナル約160億円(H18~H27)

多目的国際ターミナル約360億円(H13~H23)

東港区

岸壁(-14m)

多目的国際ターミナル

岸壁(-12m)

泊地(-14m)

泊地(-12m)

自動車関連産業の新規立地等投資額:約817億円(H16~H18)雇用増:約1,400人

苫小牧港

(関連企業分を含む)

西港区

自動車関連産業等

西港区利用の効率化

防波堤(中央)

企業群

防波堤(第二中央)

金属製錬工場、電子器機工場等投資額:約530億円(H16~H26)雇用増:約140人

多目的国際ターミナル約205億円

(関連企業分を含む)

八戸港電子器機工場

金属製錬工場

岸壁(-14m)

岸壁(-13m)多目的国際ターミナル

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国際物流に関する現状

1-11.東北における国際物流の現状と目標

・企業の物流コストの増大

・企業のビジネス機会の喪失

目 標:『東北港湾・空港の利用促進による効率的な国際物流の実現と、それに伴う東北の活性化』

課題

全国的に見ても最低水準全国的に見ても最低水準

域内で生産消費する外貿コンテナ貨物の利用港湾

東北の港湾利用:46%(東北6県:36%)

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13

・本部会の下に個別施策について検討するWGを設置した。・各WGのメンバーについては、各検討課題に精通した実務者を中心に構成した。・各WGのメンバーについては、必要に応じて随時追加した。

LCL(小口混載輸出)WG○港湾運送事業者・代理店㈱リンコーコーポレーション三陸運輸㈱

○海運会社近海郵船物流㈱仙台営業所

○貨物運送事業者日本通運㈱仙台支店日本貨物鉄道㈱東北支社

○混載業者セイノーロジックス㈱

○荷主企業㈱ファーストインターナショナル天寿酒造㈱ハッピー工業㈱

○輸出促進機関日本貿易振興機構仙台貿易情報センター

○学識者

東北大学大学院

インランド・デポ(内陸通関拠点)WG○北上ID設置促進協議会関係者日本通運㈱北上支店北上ハイテクペーパー㈱

○南東北ID設置促進協議会関係者日本通運㈱郡山支店㈱いわき小名浜コンテナサービス㈱IHI機械システム

○海運会社商船三井ロジスティクス㈱近海郵船物流㈱仙台営業所

○学識者東北大学大学院

○その他の関係者財務省函館税関財務省横浜税関

ポートセールスWG○海運会社コスモスマリタイム㈱三栄海運㈱

○港湾運送事業者三陸運輸㈱秋田海陸運送㈱

○港湾管理者青森県 県土整備部岩手県 県土整備部宮城県 土木部秋田県 産業経済労働部山形県 商工労働観光部福島県 土木部

新潟県 交通政策局

○荷主企業アイリスオーヤマ㈱㈱ケーヒン

○学識者東北大学大学院

○その他の関係者仙台エアカーゴターミナル㈱

本 部 会

2-1.今年度の検討体制

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2-2.ポートセールスWGの現状認識と課題

<背 景>・東北地方の港湾・空港の利用促進のためには、京浜港等を利用する荷主や新たに貿易をはじめる荷主に対するポートセールスが重要

<現状の取組>・各港湾管理者を中心に工夫を凝らしたポートセールスの取組みを精力的に実施

ポートセールスの各々の主体が、さまざまな取り組みを行っているが、依然として東北地方内の港湾の利用率は低い。

⇒東北国際物流戦略チームにおいて、荷主が具体的なメリットを実感し、東北地方の港湾・空港の利用につながる効果的なポートセールス方策について検討した。

東北各港湾の主なポートセールス概要

・県内外あるいは海外でのセミナーの開催

・港湾見学会の開催

・船社への訪問セールス

・荷主への訪問セールス など

各県とも内容の重複やマンネリ化など発生

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15

2-2.ポートセールスWGの提言

○どの荷主企業へポートセールスすれば効率的かを把握しきれていない。・どの企業の誰にセールスをすればいいのかわからない。・比較的大口の荷主であっても、まだセールスされていない荷主企業がある。

○荷主企業に対し東北の港湾利用における具体的なメリット・利用方法を示しきれていない。・荷主にとってより具体的なメリットを感じさせる事例の提示が必要である。・現状の県などの提示できる情報では、コスト面などでの具体的な情報提供は困難である。

○東北全体としての効率的なポートセールスの体制がない。・行政と民間企業のポートセールスの弱点を補完し合い、互いの利点を生かした体制づくりが必要である。・個別の港湾については既に各地方自治体や、海貨業者等がそのセールスを実施しているが、荷主企業にとって最適のロジスティクスを提供するための、東北全体としてのポートセールスはなされていない。・複数のポートセールス主体が、個別に1つの荷主を訪問している場合があり、東北全体として効率的ではない。

[提言1] 東北全体としてのポートセールス促進

1-1 荷主データベースの構築1-2 成功事例集の作成1-3 東北国際物流戦略チームポートセールスグループの設置

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16

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

5トン以下

5~10トン

11~20トン

20~30トン

30~50トン

50~100トン

100トン以上

0%

20%

40%

60%

80%

100%

東北港湾 京浜港 その他港

(件数/月)

輸 出

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

5トン以下

5~10トン

11~20トン

20~30トン

30~50トン

50~100トン

100トン以上

0%

20%

40%

60%

80%

100%

東北港湾 京浜港 その他港

(件数/月)

輸 入

東北港湾利用率

LCLの可能性が高まる

LCLの可能性が高まる

<背景>・東北は自地域港湾利用率が全国で最低レベルにあり、特にロットの小さい貨物ほど京浜港等で取り扱われる傾向が見られる。

<現状の取組>・東北の複数の港湾においても、LCLサービスを順次開始。・しかしながら、順調に成果を上げている港は少ない状況。

資料:「全国輸出入コンテナ貨物流動調査」(平成15年)より作成

低水準な外貿コンテナ貨物の自地域取扱率を踏まえ、国際物流戦略チームにおいて、小口貨物の東北港湾利用方策について検討した。

2-3.LCL・WGの現状認識と課題

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2-3.LCL・WGの提言

○東北のLCLサービスの認知度が低い。・サービスを開始して日がまだ浅い。

○LCLサービスと航空貨物は関係が深い。・リードタイム、振動などの制約の有無でLCLか航空のどちらかの選択になる。

○東北のLCLサービスの利便性がわからない荷主が多い。・東北港湾を利用した時のメリットや安全性について把握していない荷主が多い。

○セミナー等を開催しても利用拡大に必ずしも有効に結びついていない。・セミナー等を開催しても、出席してもらいたい荷主や貿易担当者が出席しない。

○貿易に関する相談先が分からない荷主(特に中小企業)が多い。・中小企業には貿易の専門家がいないため、間接貿易になるケースが多い。・既存の相談窓口では、荷主ニーズに対応した情報提供が充分にできているとは言えない。

[提言2] LCLサービスの認知度向上による東北港湾の利用拡大2-1 LCLサービスの公開輸送の実施2-2 工業団地等での出前説明会の実施2-3 サービス内容のPR2-4 既存の相談窓口のサービス内容の充実強化

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18

国道

保税蔵置所

高速道路

国道

保税蔵置所

高速道路

(単位:%)

90~

80~ 90

70~ 80

60~ 70

50~ 60

~ 50

凡例

輸出:5㌧以下 輸入:5㌧以下生活圏別小口貨物京浜港利用率

低水準な外貿コンテナ貨物の自地域取扱率を踏まえ、国際物流戦略チームにおいて、小口貨物を中心に東北地方内での集約、そして地元港湾利用の方策の一つとして、インランドデポ設置支援方策について検討した。

特に高規格道路付近の内陸部で生産・消費する小口貨物が京浜港等を利用する割合が高い

資料:「全国輸出入コンテナ貨物流動調査」(平成15年)より作成

高速道路

国道

保税蔵置所

2-4.インランドデポWGの現状認識と課題

(単位:%)

90~

80~ 90

70~ 80

60~ 70

50~ 60

~ 50

凡例

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2-4.インランドデポWGの提言

○東北では内陸部での生産活動が活発である。・東北では相対的に企業が内陸に多く集積している。・特に内陸の荷主企業の東北港湾利用率は低い。

○内陸部での保税蔵置場はすでに存在するが東北港湾の利用につながっていない。・貨物の集積地として、個別のフォワーダーなどが各々に整備している。・保税蔵置場は税関官署から半径25㎞(条件付きで半径100㎞)以内の場所であれば、設置することが可能となっている。・特定申告者制度により、コンプライアンスの優れた輸出者は、貨物を保税地域に搬入すること無く、自社の倉庫等にある貨物について輸出申告が可能となっている。

○施設等のハード面によるだけでなくコンサルティング機能等のソフト面による内陸貨物の集荷への取組みが必要である。・インランドデポに荷物を集めるためには、いかに、荷主へメリットを提供できるかが課題である。・インランドデポ設置には相当量の貨物が必要であるが、新規に大きな施設を整備することは難しい。

[提言3] 総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニの形成

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3.東北国際物流戦略チーム提言

[提言1] 東北全体としてのポートセールス促進1-1.荷主データベースの構築

1-2.成功事例集の作成

1-3.東北国際物流戦略チームポートセールスグループの設置

[提言2] LCLサービスの認知度向上による東北港湾の利用拡大2-1.公開輸送の実施

2-2.工業団地等での出前説明会の実施

2-3.サービス内容のPR

2-4.既存の相談窓口のサービス内容の充実強化

[提言3] 総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニの形成

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Aグループ

Bグループ

○輸出入物流の改善に関心が薄い企業、現在利用しているルートを変えたが

らない企業

→ ・本社、親会社などが輸出入物流に関する決定権を持っている企業

・運賃負担力のある品目(電子部品等)を取り扱っている企業など

Cグループ

○貿易専門の担当者がおり、常に物流コスト削減、リードタイム短縮等、輸出

入の物流改善に取り組んでいる企業

→ ・輸出入物流に関する決定権を有する企業

○貿易の専門家がいない企業、これから貿易を始めようとする企業

→ ・貿易は行っているが、経営上の問題から専門家を雇えず、商社任せ

の間接貿易をせざるを得ない企業

・貿易に興味はあるがアクションを起こしていない企業など

荷主を、貿易に対する取り組み状況によりセグメント(グループ分け)し、各グループ

毎に、より効果的な提案や対応を講じる。

[提言への前提] 荷主の取り組み状況に応じたセグメント化

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[提言1] 東北全体としてのポートセールス促進

1-1.荷主データベースの構築 1-2.成功事例集の作成

1-3.東北国際物流戦略チームポートセールスグループの設置

・実際に京浜港から東北港湾に利用転換した荷主企業の成功事例集を作成し、ポートセールス用資料とすることで、

東北港湾利用の具体的なメリットや利用方法を示し、利用転換を促す。

・東北国際物流戦略チーム内に産学官によるポートセールスグループを設け、メンバーが互いに弱点を補完し、各々の優位性を発揮し、効率的・効果的にポートセールスできる体制を構築する。

~荷主が具体的なメリットを実感し、東北地方の港湾・空港の利用につながる効果的なポートセールス方策~

・・東北地方全体で連携して、京浜港利用企業に漏れなく効率的にセールスできるように、既存のデータも活用しつつ荷主企業情報の収集を行ない、戦略チーム共有の荷主データベースを構築する。

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[提言1-1] 荷主データベースの構築

荷主データベースに収録する内容と特徴

1.東北の荷主企業に対し独自にポートセールスを実施している民間企業に関する項目○民間企業による独自のポートセールスと、戦略チームによるポートセールスとの重複を避けるために、既に民間企業が実施しているポートセールスに関して把握。

2.キーマン把握項目○効率的なポートセールスを進めるために、輸出入決定権者の所属・連絡先等を把握。

3.事業内容把握項目○最適なロジスティクスの提案のため、荷主企業の物流面のみならず、企業の事業活動全体を幅広く把握 。

4.貿易内容把握項目○最適なロジスティクスの提案のため、輸出・入における荷主企業の物流チェーンおよび輸出・入コストについて詳細かつ幅広く把握。

荷主データベース構築にあたっての視点・既存の企業名簿(各県・JETRO等が保有する各種名簿)などを有効活用していく。・物流活動のみではなく幅広く荷主の企業活動についても収録する。・荷主データベースに企業情報提供する荷主にとって、情報提供するに足るインセンティブ施策を行う。

荷主データベースによる利便性1.効率的なポートセールスを展開できる。2.漏れなくポートセールスを実施できる。3.広い視野から提案を行うことができる。

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[提言1-2] 成功事例集の作成

成功事例集の作成の視点・東北港湾利用によっての、コストや時間などの定量的変化について記載。・転換にあたっての経緯など、「何を行って東北港湾利用となったか」を記載。・セグメント別におけるA、Bグループの荷主を対象としての資料とする。

成功事例集の雛形イメージ

中国(青島)からの理美容教材(40ftコンテナ)の輸入(36FEU/年)の転換例 〔1997年7月実施〕

○転換への荷主側の動機・目的 ・物流コストの削減 (同業他社との価格競争) ・地元地域振興への貢献   ・環境負荷の軽減

○転換を取り組む契機 ・秋田港セミナー(96年)に参加して秋田港利用に興味を持った。   

○転換にあたっての課題 ・本社の承認 (社内提案書により本社を説得) ・荷受け側の工場が手狭 

・フリータイムについて柔軟に

対応。

・秋田工場内でのデバンニング

をドレージ業者が作業協力。・継続的利用により、サービス

を拡大。

・工場増築により倉庫スペー

スを確保。シャーシが横付

けして、そのまま荷受け(搬

入)できる構造に変更。・船のスケジュールからの逆

算により、青島工場の出荷

日を調整。

・貿易条件をFOBに変更

港湾関係者側での対応事項荷主企業側の変更事項取組事項

・フリータイムについて柔軟に

対応。

・秋田工場内でのデバンニング

をドレージ業者が作業協力。・継続的利用により、サービス

を拡大。

・工場増築により倉庫スペー

スを確保。シャーシが横付

けして、そのまま荷受け(搬

入)できる構造に変更。・船のスケジュールからの逆

算により、青島工場の出荷

日を調整。

・貿易条件をFOBに変更

港湾関係者側での対応事項荷主企業側の変更事項取組事項

・転換後、現状までの変化:海貨業者の対応等に特に問題点はなく、継続的かつ安定的に秋田港を利用。 その結果、輸入量は年間70FEUに拡大。

・今後の意向:現在の輸入対象品目は輸入量の拡大が難しいため、輸入対象品目の多様化により、輸入量は最低でも現状維持を見込む。

青島合弁工場

転換前

転換後

5日間

10日間

(通関・倉庫移動)4日間

以前

青島合弁工場 青島港 横浜港 秋田工場(36FEU/年)

青島港 秋田港 秋田工場釜山港

現在

(36FEU/年)

横浜港利用

秋田港利用釜山港経由

所要日数:12日所要日数:12日

所要日数:12日所要日数:12日

青島~秋田間

転換前-転換後

総経費:-10万円/本(FEU)所要日数:±0日

総経費:-10万円/本(FEU)所要日数:±0日

〔トラック〕(デバン・陸送)3日間

(通関)1日間

〔コンテナドレージ〕(陸送)1日間

0日間

0日間

・ポイント:地元海貨業者に一括で通関、配送等の附帯サービスを依頼したことにより、港湾からの貨物の引き取りが3日間早くなった。

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1.企画グループ■実施業務:ポートセールスグループとしての戦略の決定・荷主データベース・成功事例集の管理を担当■構成メンバー案:東北国際物流戦略チーム事務局 、 有識者 など

■調査グループと連携:調査グループが作成・管理する荷主データベースと荷主企業の動向情報等を元に戦略の決定をする

■実施業務:荷主データベース・成功事例集の作成、荷主企業の動向等の情報収集を担当■構成メンバー案:東北国際物流戦略チーム事務局 、 県 など■企画グループとの連携:企画グループへの情報の提供■営業グループとの連携:営業グループへの荷主データベースの提供、および、営業グループから最新の荷主の企業情報を収集

し、荷主データベースへ反映する

■実施業務:成功事例集等を用いた荷主企業へのセールスを担当。■構成メンバー案:東北国際物流戦略チーム事務局、 県 、 海貨業者 、 船社 など

( メンバー構成員の中から荷主企業の要望に応じたメンバーが選出されセールスに出向く )■調査グループとの連携:調査グループから荷主データベースの提供を受け、ポートセールスを実施。ポートセールスにより得られ

た最新の荷主の企業情報は、調査グループへ報告し、荷主データベースなどに反映させる

2.調査グループ

3.営業グループ

東北国際物流戦略チーム・ポートセールスグループ(仮称)を設置東北国際物流戦略チーム・ポートセールスグループ(仮称)を設置

調査グループ 営業グループ

各種機関と幅広く情報交換を実施

東北国際物流戦略チームポートセールスグループ

東北国際物流戦略チームポートセールスグループ

[提言1-3] 東北全体としてのポートセールスグループの設置

企画グループ

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②調査グループ

①企画グループ③営業グループ

作成

ポートセールスにおけるツールとして利用

戦略決定の判断材料として情報を利用

○荷主データベースの作成○成功事例集の作成○荷主企業の動向等の情報収集○企画グループ、営業グループへの情報提供○営業グループからの荷主企業情報の収集○アンケート等による荷主情報の収集

○荷主データベースの管理○成功事例集の管理○荷主データベース、荷主企業の動向情報等を基に東北ポートセールスグループとしての戦略の決定

○成功事例集、荷主データベースを活用した荷主企業へのポートセールスの実施

○ポートセールス結果を踏まえ荷主企業の最新情報を調査グループへ報告

荷主データベース

成功事例集

戦略や調査の指示 PS実施の

指示

ポートセールス結果・荷主情報の報告

[提言1-3] 東北全体としてのポートセールスグループの設置

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[提言2] LCLサービスの認知度向上による東北港湾の利用拡大

2-1.公開輸送の実施

・・東北の港と京浜港でLCLでの公開輸送を実施し、実例として、東北の港からのLCLサービスのメリットをPRする。

2-3.サービス内容のPR

2-2.工業団地等での出前説明会の実施

2-4.既存の相談窓口のサービス内容の充実強化

・インターネットやメディアを活用したPRにより、東北港湾のLCLサービス、港の特徴、優位性についての情報を発信。

・工業団地、地元荷主業界の勉強会ななど、荷主が訪れやすい場所へ出向いて説明会を実施。

・透明度が高い情報の提供が可能なワンストップ的な相談所を開設。

~LCL(小口混載輸出)貨物の利用拡大に向けたLCLサービスの認知度向上策~

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[提言2-1] 公開輸送の実施

○提供する情報【対Aグループの荷主】

・輸送コスト(トータル運賃)・輸送日数 等

【対B、Cグループの荷主】

・LCLサービスのメリット・安全性 等

実例として、東北のLCL輸送を公開することで、コストや日数のメリットをPRする。

○結果の活用

・東北のLCLサービスのメリットをPR。

・輸送結果を工業団地等での出前説明会

(提言2-2) 、サービス内容の宣伝(提言2-3)、相談窓口(提言2-4)で活用。

○実施の前提条件

・すべての費用や日数

などのデータを公表

・輸送費用の全額を

免除するなどメリットを参加荷主に提供

公開輸送参加荷主

<東北港湾>

<工場>

<京浜港> 通常の輸送ルート(輸送コスト、日数等を公開)

比較・検証

新たに行うルート(輸送コスト、日数等を公開)

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8-3.工業団地等での小規模説明会の実施(対象:B・Cグループ)[提言2-2] 工業団地等での出前説明会の実施

【従来の説明会・セミナー】(荷主)

(荷主)

(荷主)

○出前説明会の内容・LCLサービスの概要説明・東北港湾の利用によるメリットを公開輸送(提言2-1)の結果や成功事例集(提言1-2)を用いて説明。・相談窓口(提言2-4)の紹介

○説明会の体制・戦略チームが主体となって行う。・LCLサービス提供業者、知識、経験豊富な実務者も立ち会う。

・公的機関が加わることで信頼度がアップ・出席者からの質問等に対応・説明会後のフォローアップが円滑化

工業団地等の荷主から近い場所で説明会を行うことによって、荷主にとって訪れやすい説明会になり、潜在的な荷主を発掘する。

【出前説明会】

(工業団地等)

(国、県、関連業者等)

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[提言2-3]サービス内容のPR

セミナー・懇談会・施設見学会の開催

メディア等を活用したPR ・LCLサービスの最新情報

(全荷主向け)

・東北のLCLサービスの利用事例〔フリーペーパー〕(B、Cグループ向け)

・貿易関連業務の解説〔フリーペーパー〕 (Cグループ向け)

インターネットを活用したPR ・最新のLCLサービス、国際

航空輸送サービスの概要(全荷主向け)

・公開輸送(提言2-1)の概要(全荷主向け)

・東北のLCLサービスのメリット、安全性(B、Cグループ向け)

・東北のLCLサービスの利用事例(B、Cグループ向け)

・相談窓口(提言2-4)の概要(Cグループ向け)

●ホームページやメールマガジンにより、LCLサービス関連情報を提供

●情報の共有化、ニーズの掘り起こしのためのセミナー・懇談会を開催

●LCL関連施設の施設

見学会を開催

●フリーペーパーを定期的に発行

●荷主が購読している業

界誌、新聞にLCLサービスの広告を掲載

提供情報

東北のLCLサービス、国際航空サービスに関する正確な情報、優位性を説明

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・成功事例などの情報提供機能を有することにより荷主の利便性が向上

[提言2-4] 既存の相談窓口のサービス内容の充実強化

既存の相談窓口において、実条件による比較検討など、透明度を高めた情報を提供できるワンストップサービスを付加する。

相談窓口は、各県、商工会議所、中小企業振興組織、ジェトロなど既存の相談窓口を活用

相談窓口の内容(Cグループの荷主が対象)

○貿易に関する基礎知識を提供・貿易取引全般に関わる基礎知識

→貿易実務を中心に提供

○東北港湾利用に向けての情報提供・航路状況などLCLサービスの内容説明・東北港湾利用時のメリットを説明

→具体的なメリットを中心に提供

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[提言3] 総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニの形成

~既存施設を活用し、総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニの形成~

・既存の物流事業者のノウハウなどを生かし、総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニを形成する。

・内陸物流コンビニの機能としては、既存の物流事業者による集荷施設等のハード面の機能と相談窓口による最適なロジスティクスの提案等のソフト面の機能があり、これらの連携により、荷主へメリットを提供する。

・内陸におけるコンテナ貨物量や産業集積が顕著な地域に、既に存在するトラックターミナル等を活用して、内陸物流コンビニを設置する。

3.既存施設を活用した内陸物流コンビニに必要な機能と概要

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荷主

トラックターミナル、倉庫団地等

荷主

集配車(小型トラック)

集配車(小型トラック)

運行車(大型トラック)

運行車(大型トラック)

集荷・配送施設(トラックバース)

バンニング施設荷さばき場

荷捌場

倉庫団地も同様の機能

配送センター

保管施設(保税蔵置場)

流通加工施設(輸出入貨物の軽微な加工)

既存機能(民間事業者)

・国際物流機能:輸出貨物の荷主受取から船積、輸入貨物の船卸から荷主引渡までの業務。・コンソリサービス機能:不特定多数荷主のLCL貨物を仕向地別に一括して仕立てるサービスを行う。

管理棟

情報発信機能、コンサルティング機能の提供を行うために既存の会議室を活用。

新規機能

情報発信機能

○東北の荷主企業の国際物流の効率化に資する情報の発信○国際物流に関する情報やノウハウの蓄積と情報の発信

コンサルティング機能

国際物流に関する「相談窓口」を設置し、東北の荷主企業に対し、効率的な国際物流の実現に向けたコンサルティングを行う。★物流コスト低減のアドバイス、貿易手続き、東北港湾の最適利用方法提示など

[提言3] 内陸物流コンビニの概要

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■荷主企業のメリット ■民間物流事業者のメリット

トラックターミナル、倉庫団地等トラックターミナル、倉庫団地等東北港A

東北港B情報の流れ

物の流れ

トラックターミナル・倉庫団地等⇒港湾・CYまでの最適ルート選択・トレーラーへの混載輸送によって輸送コストの削減と、CO2排出削減

荷主⇒トラックターミナル・倉庫団地等・トラック輸送距離の短縮によるコスト削減

民間物流事業者

相談窓口

荷主企業

[提言3] 内陸物流コンビニのメリット

○空コンテナのラウンドユースに伴う物流コスト削減

○国際物流システムに対する提案・構築を近隣で受けられることに

伴う負担軽減

○最寄港湾の利用に伴う陸上(国内)輸送コスト削減

○集約輸送実施によるコスト削減とそれに伴う環境負荷低減

○地域の物流事業者による大手物流事業者にないきめ細やかな

サービスの享受

○相談窓口と連携した新規商品開発の推進

○相談窓口と連携した新規顧客開拓

○一層の集約輸送の推進に伴うコスト低減

○集約輸送実施による環境負荷低減

○空コンテナのラウンドユースに伴う利益の向上

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山形地区

郡山・福島地区

国道

保税蔵置所

高速道路

将来取り扱われる可能性のある貨物 産業集積状況

貨物量や産業集積状況から、北上・山形・福島・郡山地区が立地候補地として挙げられる。

東北において有効な内陸物流コンビニの立地候補地=内陸における産業等の集積地域

(単位:トン)

5,000~

凡例

1,000~4,999

500~ 999

100~ 499

~ 99

(単位:トン)

100 ~

50 ~ 99

10 ~ 49

5 ~ 9

1 ~ 4

凡例

輸出FCL(ターゲット品目計) 輸出LCL(ターゲット品目計)

郡山・福島地区

山形地区

北上地区

ターゲット品目:東北港湾利用貨物と東北以外の港湾利用貨物と、それぞれの全貨物量に占める比率が5%以上の品目

資料)『全国輸出入コンテナ貨物流動調査』(平成15年調査)より作成

北上地区

山形地区

郡山・福島地区

(単位:万/km 2 )

~ 100,000

~ 50,000

~ 40,000

~ 30,000

10,001~ 20,000

~ 10,000

凡例

200,000

500,000

1,000,000

20,001

30,001

40,001

50,001

100,001

200,001

500,001

1,000,001

(単位:万/km 2 )

~ 100,000

~ 50,000

~ 40,000

~ 30,000

10,001~ 20,000

~ 10,000

凡例

200,000

500,000

1,000,000

20,001

30,001

40,001

50,001

100,001

200,001

500,001

1,000,001

高速道路

国道

保税蔵置所

高速道路

国道

保税蔵置所

高速道路高速道路

国道国道

保税蔵置所保税蔵置所

可住地面積あたり製造品出荷額等

資料)『工業統計表』平成15年より作成

[提言3] 内陸物流コンビニの立地候補地

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LCLサービスの認知度向上策

• LCL公開輸送の実施• 出前説明会の開催• LCLサービス内容のPR• 既存の相談窓口のサービス内容の充実強化

効果的なPS方策

• 荷主データベースの構築• 成功事例集の作成• ポートセールスグループの設置(主体:東北国際物流戦略チーム)

総合的な物流サービスが提供できる内陸物流コンビニの形成

連携

内陸部では特に東北港湾の取扱率が低く、企業の物流コストを増大させている

内陸部の荷主に対する取組を具現化

3WG提言の全体像

4-1.総括と次年度以降の取り組み

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4-2.3WG提言の連携イメージ図

将来

ポートセールスチーム結成現在LCL公開輸送

成功事例集の作成

荷主データベースの構築

出前説明会の実施

LCLサービスのPR

既存相談窓口の内容の強化

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4-3.次年度重点的に取り組む方策

③.公開輸送の実施 ④.工業団地等での出前説明会の実施

①.荷主データベースの構築 ②.成功事例集の作成

ポートセールス

LCL

東北国際物流戦略チームポートセールスグループを設置し、下記の提言を実行する。